デンゼル・ワシントン

デンゼル・ワシントン（英えい: Denzel Washington, 本名ほんみょう: デンゼル・ヘイズ・ワシントン・ジュニア、Denzel Hayes Washington Jr., 1954年ねん12月28日にち - ）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくニューヨーク州しゅうマウントバーノン出身しゅっしんの俳優はいゆう、映画えいが監督かんとく、映画えいがプロデューサー。これまでに2回かいアカデミー賞しょうに輝かがやいているほか、ベルリン国際こくさい映画えいが祭さいでも2度どの男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょう、さらに舞台ぶたいでは、トニー賞しょう演劇えんげき主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうしている。2016年ねんの第だい73回かいゴールデングローブ賞しょう授賞じゅしょう式しきでは、功労賞こうろうしょうにあたるセシル・B・デミル賞しょうを受賞じゅしょうした。アメリカを代表だいひょうする映画えいが俳優はいゆうの1人ひとりであると同時どうじに、映画えいが監督かんとく、舞台ぶたい俳優はいゆうでもある。

デンゼル・ワシントン Denzel Washington
デンゼル・ワシントン
本名ほんみょう	Denzel Hayes Washington Jr.
生年月日せいねんがっぴ	(1954-12-28) 1954年ねん12月28日にち（69歳さい）
出生しゅっしょう地ち	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく・ニューヨーク州しゅうマウントバーノン
民族みんぞく	アフリカ系けいアメリカ人じん
身長しんちょう	185 cm
職業しょくぎょう	俳優はいゆう、映画えいが監督かんとく、映画えいがプロデューサー
ジャンル	映画えいが、舞台ぶたい
活動かつどう期間きかん	1975年ねん -
配偶はいぐう者しゃ	Pauletta Washington（1983年ねん - ）
著名ちょめいな家族かぞく	ジョン・デヴィッド・ワシントン（長男ちょうなん）
主おもな作品さくひん
『キングの報酬ほうしゅう』/『遠とおい夜明よあけ』/『グローリー』 『モ'・ベター・ブルース』/『マルコムX』 『ペリカン文書ぶんしょ』/『フィラデルフィア』 『クリムゾン・タイド』/『青あおいドレスの女おんな』 『戦火せんかの勇気ゆうき』/『天使てんしの贈おくりもの』 『ラストゲーム』/『マーシャル・ロー』 『ボーン・コレクター』/『ザ・ハリケーン』 『タイタンズを忘わすれない』/『トレーニング デイ』 『ジョンQ -最後さいごの決断けつだん-』/『マイ・ボディガード』 『クライシス・オブ・アメリカ』 『インサイド・マン』 『デジャヴ』/『アメリカン・ギャングスター』 『サブウェイ123 激突げきとつ』/『ザ・ウォーカー』 『アンストッパブル』/『デンジャラス・ラン』 『フライト』/『イコライザー』シリーズ 『マグニフィセント・セブン』/『フェンス』 『ローマンという名なの男おとこ -信念しんねんの行方ゆくえ-』 『マクベス』
受賞じゅしょう アカデミー賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 2001年ねん『トレーニング デイ』 助演じょえん男優だんゆう賞しょう 1989年ねん『グローリー』 ベルリン国際こくさい映画えいが祭さい 銀ぎん熊ぐま賞しょう（男優だんゆう賞しょう） 1993年ねん『マルコムX』 2000年ねん『ザ・ハリケーン』 ニューヨーク映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 1992年ねん『マルコムX』 ロサンゼルス映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 2001年ねん『トレーニング デイ』 放送ほうそう映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい賞しょう フリーダム・アワード 2002年ねん『アントワン・フィッシャー きみの帰かえる場所ばしょ』 MTVムービー・アワード 男性だんせい演技えんぎ賞しょう 1993年ねん『マルコムX』 悪役あくやく賞しょう 2001年ねん『トレーニング デイ』 AFI賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 2001年ねん『トレーニング デイ』 生涯しょうがい功労賞こうろうしょう 2019年ねん 映画えいが界かいへの長ちょうきに渡わたる貢献こうけんに対たいして ゴールデングローブ賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん） 1999年ねん『ザ・ハリケーン』 助演じょえん男優だんゆう賞しょう 1989年ねん『グローリー』 セシル・B・デミル賞しょう 2015年ねん 生涯しょうがい功労賞こうろうしょう 全米ぜんべい映画えいが俳優はいゆう組合くみあい賞しょう 主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 2016年ねん『フェンス』 トニー賞しょう 演劇えんげき主演しゅえん男優だんゆう賞しょう 2010年ねん『Fences』 その他たの賞しょう
備考びこう
アフリカ系けいアメリカ人じんではシドニー・ポワチエに続つづいて2人ふたり目めとなるアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうした。

官僚かんりょう、将校しょうこう、ジャーナリストなど、硬派こうはなインテリで真面目まじめな性格せいかくの人物じんぶつを多おおく演えんじている。スパイク・リーとの3度目どめのコラボレーション作さく『ラストゲーム』（He Got Game）では、妻つまを殺ころした罪つみで服役ふくえき中ちゅうの元もとバスケットボールプレイヤーという役柄やくがらを演えんじたが、彼かれ自身じしんもセミプロ級きゅうの腕前うでまえである。身長しんちょうは185cm。

1989年ねん、『グローリー』で、アカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょう。アカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうに最もっとも近ちかい黒人こくじん俳優はいゆうとして、その日ひはいつかと期待きたいされていたが、遂ついに2002年ねん『トレーニング デイ』で、アフリカ系けいアメリカ人じんではシドニー・ポワチエに続つづいて2人ふたり目めとなるアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうした。

生おい立たち

幼少ようしょう期き

デンゼル・ワシントンはニューヨーク州しゅうマウントバーノンで生うまれた。姉あねロリース（Lorice）と弟おとうとデイヴィッド（David）がいる。母親ははおやのレニース（Lennis）は、ジョージア州しゅうで生うまれてニューヨーク州しゅうハーレムで育そだった。

母親ははおやのレニースは美容びよう師しとして2つの美容びよう院いんを経営けいえいすると同時どうじに、夫おっと（デンゼルの父ちち）が担当たんとうする教会きょうかいでゴスペル歌手かしゅの仕事しごとを行おこなうという、当時とうじ（1950年代ねんだい）としては比較的ひかくてき珍めずらしい職業しょくぎょう婦人ふじんだった（1950年代ねんだいのアメリカでは、結婚けっこんして子供こどもが生うまれてからも働はたらく女性じょせいはあまり多おおくなく、ましてや自分じぶんの会社かいしゃや店みせを自分じぶんで経営けいえいする女性じょせいは更さらに少すくなく、黒人こくじん層そうでは皆無かいむに近ちかかった）。父親ちちおやのレヴランド・デンゼル・ワシントン・シニア（Reverend Denzel Washington Sr.）はヴァージニア州しゅうデルウィン生うまれで、ペンテコステ派はの牧師ぼくしで二ふたつの教会きょうかいを担当たんとうすると同時どうじに、水道局すいどうきょくと地元じもとのデパート「S.Klein」でも働はたらいていた。

人種じんしゅ差別さべつが合法ごうほうであった公民こうみん権けん法ほう施行しこう前まえのアメリカにおいて、夫婦ふうふは黒人こくじんであるが故ゆえに理不尽りふじんなあつかいを受うける辛酸しんさんを舐なめてきたため、3人にんの子供こども達たちには可能かのうな限かぎり良質りょうしつな教育きょういくを授さづけようと必死ひっしだった、と後のちに語かたっている。両親りょうしんが多忙たぼうで家いえを空あけていることが多おおかったため、デンゼルを含ふくむ3人にんの子供こども達たちは学校がっこうが終おわってから両親りょうしんが迎むかえに来くるまでの間あいだや週末しゅうまつは、ボーイズ&ガールズクラブ（アメリカの青少年せいしょうねん育成いくせい団体だんたい）に預あづけられ、デンゼルはそこで多おおくのスポーツに熱中ねっちゅうした。また、母親ははおやが経営けいえいする美容びよう院いんでも多おおくの時間じかんを過すごし、デンゼルはそこで話はなしを作つくる面白おもしろさを客きゃくから学まなんだ。

デンゼルが14歳さいの時ときに両親りょうしんの関係かんけいは悪化あっかしたが、デンゼル自身じしんと姉あねはそれぞれ別べつの全寮ぜんりょう制せい寄宿きしゅく学校がっこうに入いれられていたため、両親りょうしんが離婚りこんした事ことは暫しばらく後のちになってから知しらされた。デンゼルは、ニューヨーク州しゅうマウントバーノンのペニングトン・グリムス小学校しょうがっこう（Pennington Grimes Elementary）でグラマー・スクール（grammar school）に通かよい、そこで様々さまざまなスポーツを嗜たしなんだ。反抗はんこう期きは酷ひどく、彼かれの行おこないの粗暴そぼうさを心配しんぱいした母親ははおやは、デンゼルの数すう人にんの友人ゆうじんが少年院しょうねんいんに送おくられたのを見届みとどけた後のち、デンゼルを更生こうせいさせるために全寮ぜんりょう制せいの寄宿きしゅく学校がっこうに送おくった。母親ははおやが、デンゼルの成長せいちょう期きに映画えいがを観みる事ことを禁きんじていたのも、少すこしでも暴力ぼうりょく的てきな状況じょうきょうから遠とおざけるためであった。デンゼルの粗暴そぼうな振舞ふるまいは、数すう人にんの友人ゆうじんが少年院しょうねんいんに送おくられた事ことを目まの当あたりにした事ことや、母親ははおやからの教育きょういく的てき指導しどうのおかげで後のちに改善かいぜんしている。

青年せいねん期き

デンゼルは子供こどもの頃ころ、テキサス州しゅうの工科こうか大学だいがく（Texas Tech University）に行いきたいと思おもっていた。この事ことについてデンゼルは、「私わたしは子供こどもの頃ころマウントバーノンのボーイズクラブで多おおくの時間じかんを過すごして、レッド・レイダース（Red Raiders）というチームを作つくった。だから高校生こうこうせいの時とき、私わたしが子供こどもの頃ころ所属しょぞくしていたチームと似にたようなユニフォームを使つかっている、レッド・レイダースと呼よばれていたテキサス州しゅうラボック（Lubbock）の大学だいがくに行いってみたかったんだ」と語かたっている。

高校こうこう卒業そつぎょう後ごデンゼルは、オクラホマ州立しゅうりつ大学だいがくに通とおったものの、興味きょうみをかきたてるものに出会であう事ことが出来できずにすぐに中退ちゅうたいした。改あらためて1977年ねんにニューヨーク州しゅうフォーダム大学だいがく（Fordham University）のドラマ及およびジャーナリズム学部がくぶに編入へんにゅうし直なおすまで、ベビーシッターを含ふくむ様々さまざまな職しょくを経験けいけんし、その経験けいけんは後ごの俳優はいゆう人生じんせいにおいて役やく作づくりに大おおいに役立やくだった、と語かたっている。

大学だいがくバスケットボールでは指折ゆびおりの強豪きょうごう校こうであるフォーダム大学だいがくで、P・J・カーリシモコーチ指導しどうの下したでバスケットボールにも熱中ねっちゅうし、今いまでも時間じかんを見みつけるとバスケットボールを楽たのしんでいる。フォーダム大学だいがくでサマーキャンプに参加さんかし、そこで寸劇すんげきの演出えんしゅつを担当たんとうした事ことから演技えんぎに強つよい関心かんしんを寄よせ、ジャーナリズムの学位がくいを取得しゅとくして卒業そつぎょう後ご、サンフランシスコのアメリカン・コンサバトリー・シアター（American Conservatory Theater）で1年間ねんかん演技えんぎを学まなんだ。

キャリア

初期しょきのキャリア

最初さいしょにプロの俳優はいゆうとして表おもて舞台ぶたいに立たったのは、テレビ映画えいが『ウィルマ』であり、映画えいがデビューを果はたしたのは1981年ねんの『ハロー、ダディ！』であった。彼かれにとって最初さいしょの転機てんきとなったのは、病院びょういんを舞台ぶたいとした医学いがくドラマで1982年ねんから1988年ねんまで放送ほうそうされた、『St. Elsewhere』である。彼かれはこのシリーズに約やく7年間ねんかん出演しゅつえんし、誠実せいじつで有能ゆうのうな若わかい医師いし役やくは注目ちゅうもくされる大おおきな理由りゆうとなった。

テレビや映画えいが、あるいは舞台ぶたいでいくつかの端役はやくをこなした後のち、1987年ねんにリチャード・アッテンボロー監督かんとく作さくの反はんアパルトヘイト活動かつどう家かスティーヴ・ビコの人生じんせいを描えがいた伝記でんき映画えいが『遠とおい夜明よあけ』でビコを演えんじ、初はじめてアカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうにノミネートされた。1989年ねん、『グローリー』で冷静れいせいでありながらも反抗はんこう的てきな元もと奴隷どれいを演えんじて、アカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうを授与じゅよされた。同おなじ年ねんには『女王じょおうと祖国そこくのために』で、カリブ海かりぶかい生うまれでイギリスの落下傘らっかさん部隊ぶたいに戻もどった男おとこ、ルーベン・ジェームスを演えんじた。

1990 - 2000年代ねんだい

1990年ねん夏なつ、デンゼルは映画えいが『ミシシッピー・マサラ』で、デメトリウス・ウィリアムズを演えんじた。1992年ねん、過去かこ最高さいこうの批判ひはんと絶賛ぜっさんを同時どうじに浴あびたスパイク・リー監督かんとくの伝記でんき映画えいが『マルコムX』でタイトルロールを演えんじた。彼かれが演えんじた攻撃こうげき的てきな黒人こくじん解放かいほう闘士とうしの役やくは、彼かれにオスカーノミネーションをもたらした。

映画えいが『マルコムX』は、一夜いちやにして彼かれのキャリアを大おおきく変かえ、アメリカで最もっとも尊敬そんけいされるべき俳優はいゆうにまでのし上あげた。後のちに同おなじような役やくのオファーを受うける事ことになるが、型かたにはまった俳優はいゆうにはなりたくなかった彼かれは、キング牧師ぼくしのような役やくを断たっている。翌よく1993年ねん、エイズを扱あつかった映画えいが『フィラデルフィア』で、違ちがう意味いみで自身じしんのキャリアを危あやぶませる役やく、ゲイ嫌ぎらいの弁護士べんごしジョー・ミラーを演えんじている。この映画えいがでは、やはりゲイのエイズ患者かんじゃというリスクの大おおきい役やくを演えんじたトム・ハンクスと共演きょうえんしている。評論ひょうろん家かは、これまでのキャリアを犠牲ぎせいにする覚悟かくごで果敢かかんに難役なんやくに挑戦ちょうせんしたことを絶賛ぜっさんしている。1990年代ねんだい初頭しょとうから中期ちゅうきにかけては、評価ひょうかの高たかかったスリラー映画えいが『ペリカン文書ぶんしょ』と『クリムゾン・タイド』、コメディ映画えいがでは『から騒さわぎ』、そしてロマンティックドラマ映画えいがでは『天使てんしの贈おくりもの』などに主演しゅえん、ハリウッドの先導せんどう役やくという地位ちいを固かためていった。

主役しゅやく級きゅうの人気にんき黒人こくじん俳優はいゆうとして、予防よぼう的てきに配慮はいりょしなければいけない部分ぶぶんもあるようで、1995年ねんの映画えいが『バーチュオシティ』では、共演きょうえんの白人はくじん女優じょゆうケリー・リンチとのキスシーンを断たっている。インタビューでケリー・リンチは、「異い人種じんしゅ間あいだの恋愛れんあいシーンに何なにの問題もんだいも無ないので、キスシーンに抵抗ていこうはなかった」と答こたえたが、デンゼルは、「白人はくじん男性だんせいをターゲットにした映画えいがで白人はくじん女性じょせいとキスをすれば、あっという間まに攻撃こうげきの対象たいしょうにされるからしたくない」と答こたえている。ケリー・リンチは更さらに、「それはとても恥はずかしい事ことで、いつか世界せかいが異い人種じんしゅ間あいだの恋愛れんあいにこだわらなくなる事ことを待まっている」と答こたえた。似にたような状況じょうきょうは、映画えいが『ペリカン文書ぶんしょ』でジュリア・ロバーツとの間あいだにも起おこっている。ジュリア・ロバーツは、「いつこの人ひととキスが出来できるのだろう」と撮影さつえいの間あいだ中ちゅうドキドキしていたが、「ハグと頬ほおへのキスで終おわってしまい、がっかりした。何なんの問題もんだいもないのに」とインタビューで答こたえている。

こうした白人はくじん女優じょゆうとのキスを断ことわる姿勢しせいは、1989年ねんの映画えいが『刑事けいじクイン/妖術ようじゅつ師しの島しま』から始はじまっている。この映画えいがでは唯一ゆいいつ、共演きょうえんのミミ・ロジャースとキスをしたが、試写ししゃで黒人こくじん女性じょせいからのブーイングを浴あびたため、編集へんしゅうに頼たのんでカットしてもらっている。後のちにデンゼルは、『ニューズウィーク』誌しでのインタビューで、「映画えいがの中なかで黒人こくじん女性じょせいとカップルを演えんじることは少すくない、けれど彼女かのじょたちは大切たいせつなファンだ」と答こたえている。しかし1998年ねん、スパイク・リー監督かんとく作さく『ラストゲーム』では、ミラ・ジョヴォヴィッチとのセックスシーンに挑戦ちょうせんしている。

1999年ねん映画えいが『ザ・ハリケーン』で、3つの殺人さつじん事件じけんで告発こくはつされて約やく20年間ねんかん獄中ごくちゅうで過すごしたボクサー、ルービン・カーターを演えんじ、アカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうにノミネートされた。この作品さくひんについては、史実しじつとの整合せいごう性せいについて新聞しんぶんその他たマスコミで論争ろんそうが巻まき起おこったものの、2000年ねんのゴールデン・グローブ賞しょうとベルリン国際こくさい映画えいが祭さいにおける銀ぎん熊ぐま賞しょうを受賞じゅしょうした。

テレビ映画えいが『奇跡きせきのランナー/ロレッタ・クレイボーン』の終盤しゅうばんに出演しゅつえんしており、ロレッタ・クレイボーンに、彼女かのじょの勇気ゆうきを讃たたえアーサー・アッシュ・イーエスピーアイ（Arthur Ashe ESPY）賞しょうを授さづけている。

2000年ねん - 2010年ねん

2000年ねん、ディズニーフィルムの『タイタンズを忘わすれない』に主演しゅえんし、この映画えいがはアメリカ国内こくないだけでも1億おくドルを叩たたき出だした。2001年ねん、『トレーニング デイ』でアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょう。この映画えいがでは、ロサンゼルス市しの汚職おしょく警官けいかんを演えんじる。「オスカーを獲得かくとくしたのは、前作ぜんさく『ザ・ハリケーン』で演えんじた役柄やくがらとは180度ど違ちがう役やくでも正々堂々せいせいどうどうと潔いさぎよく演えんじたからだ」と批評ひひょう家かは絶賛ぜっさんした。

その後ご2002年ねん、健康けんこう保険ほけんの問題もんだいを鋭するどく突ついた社会しゃかい派はの映画えいが『ジョンQ -最後さいごの決断けつだん-』で主演しゅえんし、最初さいしょの監督かんとく作品さくひん『アントワン・フィッシャー 君くんの帰かえる場所ばしょ』では助演じょえんを務つとめた。そして、2003年ねんから2004年ねんにかけてはサスペンス映画えいが『タイムリミット』、『マイ・ボディガード』、『クライシス・オブ・アメリカ』で主演しゅえんを務つとめた。2006年ねん3月がつには、立たてこもりの銀行ぎんこう強盗ごうとう犯はんを描えがいた『インサイド・マン』が公開こうかいされ、監督かんとくは再ふたたびスパイク・リー、共演きょうえんはジョディ・フォスター、クライヴ・オーウェンである。同年どうねん11月がつには、トニー・スコット監督かんとくとの3度目どめのコラボとなる『デジャヴ』が公開こうかいされた。

そして2007年ねんには、『バーチュオシティ』に続つづいてラッセル・クロウと映画えいが『アメリカン・ギャングスター』で共演きょうえん、4630万まんドルのオープニングセールスを記録きろくし、キャリア史上しじょう最高さいこうのオープニング成績せいせきを残のこした。監督かんとく第だい2作さくの『グレート・ディベーター 栄光えいこうの教室きょうしつ』では、主演しゅえんも務つとめた。2009年ねんには、ウォルター・マッソー主演しゅえんで製作せいさくおよび公開こうかいされた1974年ねんのスリラー映画えいが『サブウェイ・パニック』のリメイク『サブウェイ123 激突げきとつ』でジョン・トラボルタと共演きょうえん、このときは、『デジャヴ』に続つづいてトニー・スコットがメガホンを執とった。

2010年ねんに入はいると、映画えいがではアクション作品さくひんへの出演しゅつえんが増ふえる。SF映画えいが『ザ・ウォーカー』では、ゲイリー・オールドマンと共演きょうえん、監督かんとくにはアルバート・ヒューズを迎むかえて製作せいさくされた。同どう作品さくひんは、2009年ねん2月がつにニューメキシコ州しゅうで撮影さつえいが開始かいしされ、2010年ねん1月がつ15日にちに全米ぜんべい公開こうかいされた。次つぎに、アクション映画えいが『アンストッパブル』では、再ふたたびトニー・スコット監督かんとくとタッグを組くみ、共演きょうえんには若手わかて俳優はいゆうのクリス・パインを迎むかえている。

2011年ねん -

2012年ねんには、アクション映画えいが『デンジャラス・ラン』で若手わかて俳優はいゆうライアン・レイノルズと共演きょうえんし、久々ひさびさの悪役あくやくを演えんじている。そして2013年ねん、映画えいが『フライト』でも少すこし狡猾こうかつな操縦そうじゅう士しを演えんじ、アカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうにノミネートされ、3度目どめのオスカーかと囁ささやかれたものの、受賞じゅしょうは逃のがした。その後ご、『イコライザー』にて悪役あくやくから正義せいぎ感かんあふれる役やくが復活ふっかつした。2014年ねん、サン・セバスティアン国際こくさい映画えいが祭さいでドノスティア賞しょう（功労賞こうろうしょう）を受賞じゅしょうした。

2016年ねんには、監督かんとく、製作せいさくを務つとめた『フェンス』でアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうと、プロデューサーとしてアカデミー作品さくひん賞しょうにダブルノミネートされた。その翌年よくねんの2017年ねんには『ローマンという名なの男おとこ -信念しんねんの行方ゆくえ-』により2年ねん連続れんぞくでアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうにノミネートされた。

2021年ねんに『マクベス』によって7度目どめとなるアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネートを受うけた。

2022年ねん7月がつにはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくで文民ぶんみんに贈おくられる最高さいこう位いの勲章くんしょうである大統領だいとうりょう自由じゆう勲章くんしょうを受章じゅしょう。ただし新型しんがたコロナウイルスの検査けんさで陽性ようせい反応はんのうが出でていたため、7月がつ7日にちにホワイトハウスで開催かいさいされた授賞じゅしょう式しきには出席しゅっせきできなかった。

舞台ぶたい俳優はいゆうとして

2005年ねん、シェイクスピア作さく『リチャード三さん世せい』（1990年ねん上演じょうえん）以来いらい、15年ねんぶりに舞台ぶたい俳優はいゆう業ぎょうに再さい挑戦ちょうせんし、同おなじシェイクスピア作さくの『ジュリアス・シーザー』でブルータスを演えんじた。2010年ねん、『Fences』で主役しゅやくのトロイ・マクソンを演えんじ、トニー賞しょう演劇えんげき主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうした。

演技えんぎ

デンゼルは、トレーラーハウスでコーヒーを飲のんだり、葉巻はまきを吸すっていたりする時とき は普段ふだんの彼かれだが、一いち歩ほ外がいに出でると、撮影さつえい外がいでも役者やくしゃになりきってしまう。そのため、映画えいが『マイ・ボディガード』（Man on Fire）の最初さいしょの頃ころ、ダコタ・ファニングを助手じょしゅ席せきに乗のせて撮影さつえい外がいで運転うんてんをしても、彼かれは正面しょうめんを向むいて一言ひとことも彼女かのじょと話はなさなかった。彼女かのじょのほうは、もっぱら台本だいほんか新聞しんぶんを読よんでおり、「『アイ・アム・サム』でのショーンもそうだったから、気きにしなかった」と語かたっている。

私生活しせいかつ

1983年ねん、映画えいが『ウィルマ』のセットで出会であった、女優じょゆうのポーレッタ・ピアソン（現在げんざいはポーレッタ・ワシントン）と結婚けっこん。ワシントン夫婦ふうふは4人にんの子供こどもを授さずかっており、1984年ねん7月がつ28日にち生うまれの長男ちょうなんジョン・デヴィッド・ワシントンは、2006年ねんの5月がつにプロフットボールチーム、セントルイス・ラムズと雇用こよう契約けいやくを交かわしている。彼かれは、モアハウス大学だいがくにフットボールの特待とくたい生せいとして学費がくひ全額ぜんがく免除めんじょで通かよっていた。2020年ねん公開こうかいの「テネット」では主演しゅえん俳優はいゆうを務つとめた。1987年ねん11月28日にち生うまれの長女ちょうじょカティアは、名門めいもんエール大学だいがくに入学にゅうがくした。双子ふたごのオリヴィアとマルコム(マルコムXからの命名めいめい)は、1991年ねん4月がつ10日とおか生うまれである。マルコムはペンシルベニア大学だいがくで、フットボールをプレイしていた。オリヴィアは女優じょゆう志望しぼうで、ニューヨーク大学だいがくに通かよっていた。1995年ねんにワシントン夫妻ふさいは、南みなみアフリカでデズモンド・ツツ司教しきょう同席どうせきの中なかで夫婦ふうふの誓ちかいを改あらためて行いった。

デンゼルは家族かぞくとともに、テキサス州しゅうサン・アントニオ（San Antonio, Texas）のブルック陸軍りくぐん病院びょういん（Brooke Army Medical Center）に入院にゅういんしている兵士へいし達たちを慰問いもんに訪おとずれた。後日ごじつデンゼルは、入院にゅういんしている兵士へいし達たちの家族かぞくを宿泊しゅくはくさせるための小ちいさなホテル、フィッシャー・ハウスズ（Fisher Houses）に寄付きふをしている。2006年ねん10月、デンゼルは、『ハンド・トゥ・ガイド・ミー（Hand to Guide Me）』（邦題ほうだい『僕ぼくが大切たいせつにしている人生じんせいの知恵ちえを君きみに伝つたえよう』）を著あらわし、ベストセラーになった。本ほんの内容ないようは、著名ちょめいな俳優はいゆう・政治せいじ家か・スポーツ選手せんしゅなどが、子供こども時代じだいのどんな体験たいけんが自身じしんの職業しょくぎょうを決きめる上うえでどう働はたらいたのかを説といたものである。その本ほんはアメリカの子供こどもたちのために活動かつどうする協会きょうかいから出版しゅっぱんされ、デンゼルは講演こうえんを依頼いらいされた。

デンゼルは俳優はいゆうを志こころざす前まえ、大学だいがく卒業そつぎょう後ごの進路しんろについて迷まよっていた時期じきに、亡父ぼうふと同おなじく牧師ぼくしになりたいと考かんがえた事こともあり、現在げんざいでも敬虔けいけんなクリスチャンとしても知しられている。

また2007年ねん5月がつ20日はつか、モアハウス大学だいがくから名誉めいよ博士はかせ号ごうを授与じゅよされている。

黒人こくじん俳優はいゆうとして

アメリカにおける人種じんしゅ差別さべつを背景はいけいに、黒人こくじん俳優はいゆうが長年ながねん「型かたにはまった知能ちのうの低ひくい悪党あくとう」という役柄やくがらか、エンタテイナー、あるいは家族かぞくで観みられるコメディー映画えいがにしか出演しゅつえんの機会きかいを与あたえられなかったハリウッドにおいて、デンゼルは極きわめて独特どくとくな地位ちいを築きずいた事ことで知しられている。

『エリン・ブロコビッチ』でアカデミー主演しゅえん女優じょゆう賞しょうを受賞じゅしょうしたジュリア・ロバーツは、「ニューズウィーク」誌しの取材しゅざいに対たいして、「デンゼルなら、オスカーを3つもらっても少すくないぐらい」と評ひょうしている。またデンゼルとは『グローリー』『戦火せんかの勇気ゆうき』『マーシャル・ロー』と3度どタッグを組くみ、双方そうほうとも全幅ぜんぷくの信頼しんらいを寄よせている映画えいが監督かんとくのエドワード・ズウィックも、「白人はくじん俳優はいゆうを主役しゅやくに想定そうていした脚本きゃくほんばかりが映画えいが化かされる」と同誌どうしのインタビューで答こたえている。「黒人こくじんらしい」お定さだまりの脇役わきやくしか演えんじる機会きかいを与あたえられないというのが、アメリカにおいての黒人こくじん俳優はいゆうの状況じょうきょう・問題もんだいでもあるが、その中なかでデンゼルは、誇ほこり高たかい黒人こくじん、目的もくてきを持もち強つよく冷静れいせいに生いきていく男おとこの姿すがたを多彩たさいな役柄やくがらで演えんじ分わける事ことでハリウッドの伝統でんとうに抵抗ていこうし続つづけている。1984年ねんデンゼルは、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中なかの米べい陸軍りくぐんにおける黒人こくじん兵士へいし間あいだの対立たいりつを描えがいた映画えいが、『ソルジャー・ストーリー』に出演しゅつえんした。黒人こくじんコメディアンのエディ・マーフィがハリウッドで大だい受うけしていた時代じだいに、デンゼルはコメディーだけが黒人こくじん俳優はいゆうの仕事しごとではないと主張しゅちょうするため、敢あえて人種じんしゅ間あいだの緊張きんちょうを引ひきずる作品さくひんに出でていたのである。

1970年代ねんだい後半こうはん、まだ駆かけ出だしの新人しんじん俳優はいゆうだったデンゼルは、大だい先輩せんぱいで大だい親友しんゆう、師匠ししょうでもあるシドニー・ポワチエに、「君きみのキャリアは最初さいしょの3〜4本ほんの出演しゅつえん作さくで決きまる。自分じぶんがいいと信しんじる役やくが来くるまで待まつべきだ」とアドバイスされ、言いわれるがままにいくつかの「黒人こくじんらしい」役やくを断ことわった。その後ご、社会しゃかい派はの伝記でんき映画えいが『遠とおい夜明よあけ』のスティーヴ・ビコ役やくに抜擢ばってきされ、オスカー俳優はいゆうのケヴィン・クライン相手あいてに一いち歩ほも引ひけを取とらぬ見事みごとな演技えんぎを披露ひろうして、社会しゃかい派はの黒人こくじん俳優はいゆうだと世間せけんに認識にんしきされ、アカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうにノミネートされた。現在げんざいデンゼルは、他たの多おおくの黒人こくじん俳優はいゆうのようにコメディアンやエンタテイナー、あるいは名めい悪役あくやくとして認知にんちされるのではなく、社会しゃかい派はの名優めいゆうとしての地位ちいを完璧かんぺきなまでに築きずいた。

トリビア

• ニューヨーク・ヤンキースファンである。
• バスケットボールチームのロサンゼルス・レイカーズのファンでもあり、特等とくとう席せきのチケットを持もっているが、マスコミにみつかるといつも素晴すばらしい試合しあいだったと答こたえなければならないため、好すきな試合しあいは自宅じたくで観戦かんせんする事ことにしている。
• デンゼルは、2人ふたり目めの黒人こくじんのアカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう者しゃである。1人ひとり目めはシドニー・ポワチエであり、デンゼルが最優秀さいゆうしゅう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうした夜よる、彼かれもまたアカデミー名誉めいよ賞しょうを受賞じゅしょうしていた。2人ふたりはこの夜よる以前いぜんに別べつのアカデミー賞しょうを受賞じゅしょうしている。デンゼルは主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう後ごのスピーチで、たとえこの先さき別べつのオスカーが授与じゅよされようとも、これからもポワチエの足跡あしあとを追おって行いく、と明言めいげんした。しかしながら、長ながらくの間あいだデンゼルはオスカーを2度ど授与じゅよされた唯一ゆいいつの黒人こくじん俳優はいゆうであった。（第だい89回かい・第だい91回かいのアカデミー賞しょうにおいてマハーシャラ・アリがアカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうを受賞じゅしょうし、デンゼルに次つぐ2人ふたり目めの快挙かいきょとなった。）また、ノミネーションにおいては現在げんざいまでに主演しゅえん・助演じょえんを含ふくめ9回かいを数かぞえ、黒人こくじん俳優はいゆうの中なかで最多さいたである。
• デンゼル・ワシントンはいくつかの伝記でんき映画えいがで、史実しじつとの整合せいごう性せいや実在じつざいの人物じんぶつとの人間像にんげんぞうの食くい違ちがいについて、痛烈つうれつな批判ひはんを浴あびている。例れいを挙あげると、スティーヴ・ビコ（遠とおい夜明よあけ）、マルコムX（マルコムX）、ルービン・カーター（ザ・ハリケーン）、ハーマン・ブーン（タイタンズを忘わすれない）など。
• デンゼルの名前なまえは、アニメ作品さくひん『プラウド・ファミリーProud Family』リッツィー・マクガイアで登場とうじょうしている。数かずある黒人こくじん俳優はいゆうが出演しゅつえんしている映画えいがで、デンゼルの名ながたとえに使つかわれることも多おおい。
• 2009年ねん8月がつ、映画えいが『サブウェイ123 激突げきとつ』のプロモーションのため来日らいにちした際さい、お台場だいば合衆国がっしゅうこくを訪おとずれ、そこで生野いくの陽子ようこアナウンサーがデザインしたTてぃーシャツを気きに入いり、娘むすめ達たちへのお土産みやげに選えらんだ。
• 『ザ・ハリケーン』でプロボクサールービン・カーターを演えんじるために、撮影さつえい開始かいしの一いち年ねん前まえからロサンゼルスのボクシングジムに通かよい、テリー・クレイボーン（Terry Clayborn）にコーチをしてもらった。『ザ・ハリケーン』の前まえには『ボーン・コレクター』で寝ねたきりの科学かがく捜査そうさ官かん役やくを演えんじたため、「撮影さつえいの合間あいまにジムに通かよって体からだを鍛きたえたよ。何なにしろ撮影さつえい中ちゅうは全まったく動うごかないから、体からだを動うごかすのが楽たのしくてね」とインタビューで答こたえている。テリー・クライボーンは、「デンゼルは20年ねん若わかければ、プロボクサーになることも夢ゆめではなかった」と述のべている。
• ニューズウィーク誌しの特集とくしゅうで、美びの基準きじゅんについてデンゼルは何なん度ども取とり上あげられている。
• 1995年ねんデンゼルは、映画えいが『クリムゾン・タイド』の撮影さつえい現場げんばを訪おとずれたクエンティン・タランティーノについて、プレミア誌しのインタビュー記事きじで語かたっている。その当時とうじタランティーノは、クレジットされてはいないものの、既すでにいくつかの脚本きゃくほんを書かいていた。デンゼルは、タランティーノが自身じしんの脚本きゃくほんの中なかで、頻繁ひんぱんに差別さべつ用語ようごを使用しようしていることに対たいして非難ひなんしていた。タランティーノはこの事ことについて、もっとプライベートで話はなし合あいをしたいと語かたった。デンゼルは、「もし話はなし合あいがしたいのなら、今いまここですればいいじゃないか」と返答へんとうしているが、後のちにタランティーノはいいアーティストだ、と語かたっている。しかしながらタランティーノとデンゼルの盟友めいゆうスパイク・リーが激はげしい舌戦ぜっせんを繰くり広ひろげた事ことは、周知しゅうちの事実じじつかつ有名ゆうめいである。
• デンゼルの名前なまえは父親ちちおやのミドルネームで、父親ちちおやがいつか「ドクター・デンゼル」になれるように、と願ねがってつけたものだった。前述ぜんじゅつの通とおり、2007年ねんモアハウス大学だいがくから名誉めいよ博士はかせ号ごうを授与じゅよされ、父親ちちおやの願ねがい通どおり「ドクター・デンゼル・ワシントン」になった。
• デンゼルは、1992年ねんスパイク・リー監督かんとくの超ちょう大作たいさく『マルコムX』でタイトルロールを演えんじたが、それ以前いぜんにブロードウェイのヘンリー・ストリート・シアターの舞台ぶたい『When the Chickens Came Home to Roost』でもマルコムX役やくを演えんじている。
• 日本にっぽんのバラエティ番組ばんぐみ「王様おうさまのブランチ」に出演しゅつえんした際さい、日本にっぽんの映画えいがでは黒澤くろさわ明あきらの映画えいが作品さくひんが好すきだと語かたった。

主おもな出演しゅつえん作品さくひん

映画えいが

年とし	題名だいめい	役名やくめい	備考びこう	吹ふき替かえ
1981	ハロー、ダディ! Carbon Copy	ロジャー・ポーター
1984	ソルジャー・ストーリー A Soldier's Story	メルヴィン・ピーターソン上等じょうとう兵へい	1981年ねんに出演しゅつえんした舞台ぶたい作品さくひんの映画えいが化か（同役どうやく）
1986	キングの報酬ほうしゅう Power	アーノルド・バイリングス		田中たなか正彦まさひこ（フジテレビ版はん）
1987	遠とおい夜明よあけ Cry Freedom	スティーヴ・ビコ	アカデミー助演じょえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート	山寺やまでら宏一こういち
1989	刑事けいじクイン/妖術ようじゅつ師しの島しま The Mighty Quinn	エグゼヴィア・クイン
	女王じょおうと祖国そこくのために For Queen and Country	ルーベン・ジェームス
	グローリー Glory	トリップ二等兵にとうへい	アカデミー賞しょう助演じょえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう ゴールデングローブ賞しょう 助演じょえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう	大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 菅生すごう隆之たかゆき（日本にほんテレビ版はん）
1990	私わたしの愛あいしたゴースト Heart Condition	ナポレオン・ストーン
	モ'・ベター・ブルース Mo' Better Blues	ブリーク・ギリアム		松本まつもと保典やすのり
1991	リコシェ Ricochet	ニック・スタイルズ検事けんじ補ほ		東ひがし地ち宏樹ひろき（DVD版はん） 銀河万丈ぎんがばんじょう（VHS版はん） 大塚おおつか芳忠よしただ（日本にほんテレビ版ばん）
1992	ミシシッピー・マサラ Mississippi Masala	デメトリウス・ウィリアムス
	マルコムX Malcolm X	マルコムX	ベルリン国際こくさい映画えいが祭さい銀ぎん熊ぐま賞しょう受賞じゅしょう アカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート	山寺やまでら宏一こういち
1993	から騒さわぎ Much Ado About Nothing	ドン・ペドロ		金尾かなお哲夫てつお
	ペリカン文書ぶんしょ The Pelican Brief	グレイ・グランサム記者きしゃ		原はら康かん義よし（ソフト版ばん） 大塚おおつか芳忠よしただ（テレビ朝日てれびあさひ版はん）
	フィラデルフィア Philadelphia	ジョー・ミラー弁護士べんごし		安原やすはら義人よしひと
1995	クリムゾン・タイド Crimson Tide	ロン・ハンター少佐しょうさ		大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 山寺やまでら宏一こういち（日本にほんテレビ版ばん） 小山こやま力也りきや（テレビ朝日てれびあさひ版ばん）
	バーチュオシティ Virtuosity	パーカー・バーンス警部補けいぶほ		原はら康かん義よし（ソフト版ばん） 江原えばら正ただし士し（フジテレビ版ばん）
	青あおいドレスの女おんな Devil in a Blue Dress	エゼキエル・ローリンズ		山寺やまでら宏一こういち
1996	戦火せんかの勇気ゆうき Courage Under Fire	ナサニエル・サーリング中佐ちゅうさ		山路やまじ和弘かずひろ（ソフト版ばん） 磯部いそべ勉つとむ（フジテレビ版ばん） 小山こやま力也りきや（テレビ朝日てれびあさひ版ばん）
	天使てんしの贈おくりもの The Preacher's Wife	ダドリー		山路やまじ和弘かずひろ
1998	悪魔あくまを憐あわれむ歌うた Fallen	ジョン・ホブス刑事けいじ		大塚おおつか芳忠よしただ（ソフト版ばん） 小山こやま力也りきや（フジテレビ版ばん）
	ラストゲーム He Got Game	ジェイク・シャトルワース		大塚おおつか明夫あきお
	マーシャル・ロー The Siege	アンソニー・ハバード特別とくべつ捜査そうさ官かん		小山こやま力也りきや
1999	ボーン・コレクター The Bone Collector	リンカーン・ライム科学かがく捜査そうさ官かん		大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 小山こやま力也りきや（テレビ朝日てれびあさひ版ばん）
	ザ・ハリケーン The Hurricane	ルービン・カーター	ゴールデングローブ主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう ベルリン国際こくさい映画えいが祭さい銀ぎん熊ぐま賞しょう受賞じゅしょう アカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート	山野やまの史人ふみと（ソフト版ばん） 山寺やまでら宏一こういち（日本にほんテレビ版ばん）
2000	タイタンズを忘わすれない Remember the Titans	ハーマン・ブーン		大塚おおつか明夫あきお
	奇跡きせきのランナー/ロレッタ・クレイボーン The Loretta Claiborne Story	本人ほんにん
2001	トレーニング デイ Training Day	アロンゾ・ハリス刑事けいじ	アカデミー主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう ロサンゼルス映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい賞しょう男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう ゴールデングローブ主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート	手塚てづか秀しげる彰あきら
2002	ジョンQ -最後さいごの決断けつだん- John Q	ジョン・クインシー・アーチボルド		大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 小山こやま力也りきや（日本にほんテレビ版ばん） TBA（機内きない上映じょうえい版ばん）
	アントワン・フィッシャー きみの帰かえる場所ばしょ Antwone Fisher	ジェローム・ダヴェンポート医師いし	監督かんとく・製作せいさく兼任けんにん	小山こやま力也りきや
2003	タイムリミット Out of Time	マット・リー・ウィトロック警察けいさつ署長しょちょう		大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 石塚いしづか運はこぶ昇のぼり（配信はいしん版ばん）
2004	マイ・ボディガード Man on Fire	ジョン・W・クリーシー		大塚おおつか明夫あきお（ソフト版ばん） 小山こやま力也りきや（配信はいしん版ばん）
	クライシス・オブ・アメリカ The Manchurian Candidate	ベン・マルコ少佐しょうさ		小山こやま力也りきや
2006	インサイド・マン Inside Man	キース・フレイジャー刑事けいじ		山路やまじ和弘かずひろ
	デジャヴ Deja Vu	ダグ・カーリン特別とくべつ捜査そうさ官かん		大塚おおつか明夫あきお
2007	アメリカン・ギャングスター American Gangster	フランク・ルーカス	ゴールデングローブ主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート
	グレート・ディベーター 栄光えいこうの教室きょうしつ The Great Debaters	メルヴィン・B・トルソン	監督かんとく兼任けんにん
2009	サブウェイ123 激突げきとつ The Taking of Pelham 123	ウォルター・ガーバー		石塚いしづか運はこぶ昇のぼり
2010	ザ・ウォーカー The Book of Eli	イーライ	製作せいさく兼任けんにん	大塚おおつか明夫あきお
	アンストッパブル Unstoppable	フランク・バーンズ機関きかん士し
2012	デンジャラス・ラン Safe House	トビン・フロスト元もとCIA工作こうさく員いん		小山こやま力也りきや（ソフト版ばん） 大塚おおつか明夫あきお（BSジャパン版はん）
	フライト Flight	ウィリアム・ウィテカー機長きちょう	FAAAFブラック・リール賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう NAACPイメージ・アワード主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう アフリカン・アメリカン映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう オーストラリア映画えいが協会きょうかい賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート クリティクス・チョイス・アワード主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート アカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート シカゴ映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ダラス・フォートワース映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）ノミネート オンライン映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート サテライト賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）ノミネート 全米ぜんべい映画えいが俳優はいゆう組合くみあい賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート セントルイス映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ワシントンD.C.映画えいが批評ひひょう家か協会きょうかい主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート6	小山こやま力也りきや
2013	2ガンズ 2 Guns	ボビー・トレンチ		大塚おおつか明夫あきお
2014	イコライザー The Equalizer	ロバート・マッコール	製作せいさく兼任けんにん 米国べいこくドラマ『ザ・シークレット・ハンター』の映画えいが化か
2016	マグニフィセント・セブン The Magnificent Seven	サム・チザム	『荒野あらのの七なな人にん』のリメイク
	フェンス Fences	トロイ・マクソン	監督かんとく・製作せいさく兼任けんにん 2010年ねんに出演しゅつえんした舞台ぶたい作品さくひんの映画えいが化か。 日本にっぽん劇場げきじょう未み公開こうかい・DVD発売はつばいのみ（2017年ねん6月がつ7日にち） 全米ぜんべい映画えいが俳優はいゆう組合くみあい賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう受賞じゅしょう アカデミー賞しょう作品さくひん賞しょうノミネート アカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）ノミネート クリティクス・チョイス・アワード監督かんとく賞しょうノミネート クリティクス・チョイス・アワード主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート
2017	ローマンという名なの男おとこ -信念しんねんの行方ゆくえ- Roman Israel, Esq.	ローマン・J・イスラエル	アカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）ノミネート
2018	イコライザー2 The Equalizer 2	ロバート・マッコール	製作せいさく兼任けんにん
2020	マ・レイニーのブラックボトム Ma Rainey's Black Bottom	N/A	製作せいさく	N/A
2021	リトル・シングス The Little Things	ジョー・ディーコン保安ほあん官かん		大塚おおつか明夫あきお
	マクベス The Tragedy of Macbeth	マクベス	シェイクスピア作品さくひん『マクベス』の映画えいが化か アカデミー賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょうノミネート ゴールデングローブ賞しょう主演しゅえん男優だんゆう賞しょう（ドラマ部門ぶもん）ノミネート
	きみに伝つたえたいこと A Journal for Jordan	N/A	監督かんとく・製作せいさく	N/A
2023	イコライザー THE FINAL The Equalizer 3	ロバート・マッコール	製作せいさく兼任けんにん	大塚おおつか明夫あきお
2024	グラディエーターII Gladiator 2	マクリナス
TBA	The Piano Lesson	N/A	製作せいさく ポストプロダクション中なか	N/A

テレビシリーズ

年とし	題名だいめい	役名やくめい	備考びこう
1977	ウィルマ Wilma	ロバート・エルドリッジ	テレビ映画えいが
1979	チャンピオンへの道みち Flesh & Blood	カーク	テレビ映画えいが
1984	ライセンス・トゥ・キル 殺ごろしのライセンス License to Kill	マーティン・ソーヤー検事けんじ	テレビ映画えいが
1986	ジョージ・マッケンナ物語ものがたり/暴力ぼうりょく教室きょうしつに挑いどんだ男おとこ The George McKenna Story	ジョージ・マッケンナ	テレビ映画えいが
1988	St. Elsewhere	フィリップ・チャンドラー医師いし	テレビシリーズ
1991	Rabbit Ears: Anansi	アナンシー	声優せいゆう テレビアニメ
1992	Rabbit Ears: John Henry	ジョニー・ヘンリー	声優せいゆう テレビアニメ
	Great Performances	ナレーション	テレビシリーズ
1997	Happily Ever After: Fairy Tales for Every Child	オマル王おうの声こえ／ルイ軍曹ぐんそう	テレビシリーズ Season1#5／Season2#26
	Mother Goose: A Rappin' and Rhymin' Specisal	オマル王おうの声こえ／ルイ軍曹ぐんそう	テレビ映画えいが
2013	The March	ナレーション	PBSドキュメンタリー映画えいが
2015	グレイズ・アナトミー 恋こいの解剖かいぼう学がく Grey's Anatomy	N/A	監督かんとく（シーズン12:第だい9話わ『沈黙ちんもくの先さきに』）

舞台ぶたい

年とし	題名だいめい	役名やくめい	備考びこう
1974	The Emperor Jones		舞台ぶたい
1975	Othello		舞台ぶたい「オセロ」
1979	Coriolanus	アデル，その他た	舞台ぶたい「コリオレイナス」（ビデオ発売はつばい）
	Ceremonies in Dark Old Men	ボビー・パーカー	舞台ぶたい
1981	When the Chickens Come Home to Roost	マルコムX	舞台ぶたい
	A Soldier's Play	メルヴィン・ピーターソン上等じょうとう兵へい	舞台ぶたい
1983	Every Goodbye Ain't Gone	フランク	舞台ぶたい
1988	Checkmates	シルベスター・ウィリアムス	舞台ぶたい
1990	The Tragedy of Richard III	リチャード・デューク	舞台ぶたい「リチャード三さん世せい」
2005	Julius Caesar	マーカス・ブルータス	舞台ぶたい「ジュリアス・シーザー」
2010	Fences	トロイ・マクソン	舞台ぶたい トニー賞しょう（演劇えんげき部門ぶもん）受賞じゅしょう
2014	A Raisin in the Sun	ウォルター・ヤンガー	舞台ぶたい「ア・レーズン・イン・ザ・サン」
2018	The Iceman Cometh	セオドア・ヒックマン	舞台ぶたい「氷こおり人じん来らいたる」

日本語にほんご吹ふき替かえ

主おもに担当たんとうしているのは、以下いかの人物じんぶつである。

大塚おおつか明夫あきお

『グローリー』（ソフト版ばん）以降いこう、大半たいはんの作品さくひんで担当たんとうし、ほぼ専属せんぞく（フィックス）となっている。

後述こうじゅつするように以前いぜんはデンゼルの出演しゅつえん作さくの日本語にほんご版ばんに別役べつやくで出演しゅつえんしており、『青あおいドレスの女おんな』ではトム・サイズモアの吹ふき替かえを担当たんとうしていたが、その際さいデンゼルを吹ふき替かえていた山寺やまでら宏一こういち（大塚おおつかに先駆さきがけデンゼルを多おおく担当たんとう）の演技えんぎについては「彼かれ（デンゼル・ワシントン）の喋しゃべり癖へきを本当ほんとうに上手じょうずにつかまえている」と称賛しょうさんしていた。後のちに自身じしんがデンゼルの吹ふき替かえを務つとめる際さいには山寺やまでらの演技えんぎを脳のう内ないでシミュレートした上うえで取とり入いれていたと明あかし、その経験けいけんから近年きんねんデンゼルを務つとめる際さいには「よく（山寺やまでらを差さし置おいて）俺おれにまわってくるな」と不思議ふしぎに感かんじていると話はなしている。

小山こやま力也りきや

『マーシャル・ロー』で初はつ担当たんとう。大塚おおつかの次つぎに多おおく吹ふき替かえている。

小山こやま自身じしんも特とくに好すきな俳優はいゆうにデンゼルを挙あげており、「彼かれ（デンゼル）は役やくごとに全然ぜんぜん違ちがう演技えんぎで、観察かんさつ眼めの鋭するどさ、構築こうちくの緻密ちみつさに感服かんぷくする」と語かたり、声こえを担当たんとう出来できることが本当ほんとうに嬉うれしいと話はなしている。

山寺やまでら宏一こういち

『マルコムX』で初はつ担当たんとう。最初さいしょ期きの作品さくひんを担当たんとうした。同どう作さくのデンゼルを吹ふき替かえた際さいには苦労くろうしたといい、「とにかく全編ぜんぺんが激はげしい演説えんぜつシーンで、最後さいごまで声こえが持もつか心配しんぱいであった」としつつも、思おもい出深でぶかい作品さくひんであるという。前述ぜんじゅつの通とおり現在げんざいデンゼルをメインで吹ふき替かえている大塚おおつか明夫あきおは山寺やまでらの吹ふき替かえるデンゼルに多大ただいな影響えいきょうを受うけたと語かたっている。

このほかにも、大塚おおつか芳忠よしただ、山路やまじ和弘かずひろ、原はら康かん義よし、石塚いしづか運はこぶ昇のぼりなども複ふく数すう回かい、声こえを当あてている。

外部がいぶリンク

• デンゼル・ワシントン - allcinema
• デンゼル・ワシントン - KINENOTE
• Denzel Washington - IMDb（英語えいご）
• Denzel Washington - インターネット・ブロードウェイ・データベース（英語えいご）