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フォード・フェスティバ - Wikipedia

フォード・フェスティバFord Festiva)はマツダ起亜きあ自動車じどうしゃ生産せいさんし、フォード販売はんばいもう日本にっぽん米国べいこくなどで発売はつばいされたサブコンパクトカー(バジェットカー)である。

初代しょだい DA3PF/DA3PE/DA1PF/DAJPFがた (1986ねん - 1993ねん

編集へんしゅう
フォード・フェスティバ(初代しょだい
DA3PF/DA3PE/DA1PF/DAJPFがた[1]
 
日本にっぽん国内こくないけ 1.3 SX
 
北米ほくべいけ GL
概要がいよう
別名べつめい キア・プライド
マツダ・121
製造せいぞうこく   日本にっぽん
※ 3ドアハッチバックのみ
  韓国かんこく
販売はんばい期間きかん 1986ねん2がつ - 1993ねん1がつ
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 5にん
ボディタイプ 3ドア/5ドアハッチバック
4ドアセダン
5ドアステーションワゴン
駆動くどう方式ほうしき FF
プラットフォーム マツダ・DAプラットフォーム
パワートレイン
エンジン B3がた 1.3L ちょく4 SOHC
64ps 10.4kg・m
B1がた 1.1L ちょく4 SOHC
52ps 8.8kg・m
変速へんそく 4そくMT/5そくMT/3そくAT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2295mm
全長ぜんちょう 3475mm
全幅ぜんぷく 1605mm
ぜんこう 1460mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 700 - 780kg
その
生産せいさん台数だいすう 18まん8229だい[1]
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マツダが開発かいはつして当時とうじオートラマげんフォードてん)で販売はんばいされていた車種しゃしゅ。3ドアハッチバックでブリスターフェンダーがデザインじょう特徴とくちょうである。直列ちょくれつ4気筒きとうSOHCの1,100 ccと1,300 ccが用意よういされた。また、商用しょうようしゃ仕様しようとして室内しつない後部こうぶしつ優先ゆうせんつくりとしたフェスティバ・カーゴ(CARGO)も存在そんざいした。

エンジンはのちファミリアや、排気はいきりょうたてとなってユーノス・ロードスターにも採用さいようされることになるBがたエンジンで、これは新規しんき開発かいはつされたものだった。トランスミッションは、1,100 ccは4そくマニュアルのみ、1,300 ccは5そくマニュアルと3そくATが用意よういされていた。ダッシュボードうちクーラーボックスそなえ、リアシートのスライド機能きのうリクライニング機能きのう全席ぜんせきフルフラットにもなる多彩たさいなシートアレンジメントが可能かのうであった。これらの特色とくしょくは、発展はってんがたとなるマツダ・デミオにもがれることになる。

現在げんざい軽自動車けいじどうしゃ同等どうとう全長ぜんちょうとホイールベースによるまわしのさとその使つか勝手がってキャンバストップばれるオープンカー気分きぶんあじわえるサンルーフと、ヨーロピアンテイストのスタイルが女性じょせいユーザーに人気にんきあつめ、日本にっぽんフォードブランドで最大さいだいのヒット車種しゃしゅとなった。当時とうじ様子ようす映画えいがウホッホ探検たんけんたいことができる。 尾崎おざき亜美あみ音楽おんがくとともに田中たなか康夫やすおがフェスティバのPVに起用きようされ、キャンバストップを自分じぶん言葉ことばかたるなど、宣伝せんでんにもちかられられ、オートラマオリジナルブランド車両しゃりょうとして、そのイメージを牽引けんいんする役目やくめになっていた。

代表だいひょうかくのキャンバストップのほかに、車内しゃないからスイッチでコントロール出来でき減衰げんすいりょく可変かへんしきショックアブソーバーそなえたスポーティーグレード「S」や、各国かっこくフォード共通きょうつうさい高級こうきゅうグレードである「GHIA」、中間なかまグレードともえる「GL」、廉価れんかグレードの「L」という展開てんかい発売はつばいされた。 なお、キャンバストップは「CANVAS TOP」グレードのみで、グレードはクローズドボディである。(グレードによりスライディングルーフがオプションとしてえらべた)

そののマイナーチェンジで、キャブレターしゃのオートチョークともないチョークノブの廃止はいし、メーターまわりの文字もじしょく(橙色だいだいいろ白色はくしょく)と照明しょうめいしょく(橙色だいだいいろ緑色みどりいろ)の変更へんこうがなされ、ラグジュアリーグレード「GHIA」のシートがほんかわとなる。 1986ねん12月[2]にはあらたにファミリアよう1.6 L(B6がた)エンジンをショートストロークした、1.3 L 88 psのBJがた DOHCエンジンを搭載とうさいした「GT」と「GT-X」が追加ついか当初とうしょGT・GTXどもにクローズドボディのみだったが、のちにフェスティバDC(DOHC-CANVAS TOP)が発売はつばいされ、CMソングに浜田はまだ麻里まりのFOREVERが起用きようされた。

またモデル末期まっきには「GT-X」をベースに、ドイツのスカラしゃがデザインした、往年おうねんアバルトアルファロメオ雰囲気ふんいきにもつうずる、ロッソコルサ(イタリアレーシングカーナショナルカラーである、あざやかなあか)のそといたしょくに、まるがたヘッドライトのフロントフェイスをつ「GT-A」が、300だい限定げんてい発売はつばいされている。実際じっさいのレーシングカーの識別しきべつしょくよろしく鼻先はなさきのみしろけられていたが、派手はで外観がいかんこのまないきも考慮こうりょ識別しきべつしょくなしあか一色いっしょくのモデルも用意よういされた。そとばん前後ぜんごバンパー変更へんこうにより重量じゅうりょうがわずかに増加ぞうかしており、それにともな排出はいしゅつガス規制きせい重量じゅうりょうランクの変更へんこうによるさい申請しんせい不要ふようとするため、メーカー出荷しゅっかにエアコンは装着そうちゃくされておらず、ディーラーけとされた。「GT-A」の企画きかくは、無類むるいエンスージアストとしてもられ、当時とうじオートラマに在籍ざいせきしていた中島なかじま秀之ひでゆきがけた。

1992ねん12月[3]生産せいさん終了しゅうりょう在庫ざいこ対応たいおうぶんのみの販売はんばいとなる。

1993ねん1がつ、2代目だいめわるかたち販売はんばい終了しゅうりょう

キア・プライド(だい1世代せだい

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韓国かんこく起亜きあ自動車じどうしゃではキア・プライドという名称めいしょう生産せいさん販売はんばいされていた。ボディタイプは3ドアハッチバックのほか、5ドアハッチバック、4ドアセダン(プライド・ベータ)、4ドアセダンをベースとしたステーションワゴンがラインアップされた。

このモデルについては起亜きあブランドでの輸出ゆしゅつ並行へいこうし、北米ほくべい台湾たいわんオーストラリアなどをはじめとして、世界せかい各地かくちのフォードディーラーけの生産せいさん自動車じどうしゃメーカーでの生産せいさんかんする技術ぎじゅつ供与きょうよ起亜きあ主導しゅどうおこなった。

モデル末期まっきには日本にっぽん市場いちばにおいても起亜きあせい5ドアハッチバックと4ドアセダンが相次あいついで輸入ゆにゅうされ、それぞれフォードブランドでフェスティバ5フェスティバβべーたとしてオートラマから発売はつばいされた。なお、両者りょうしゃともにひだりハンドル仕様しよう販売はんばいされており、国内こくない販売はんばい低迷ていめいした。

海外かいがい生産せいさんおこなわれた拠点きょてんうちイラン自動車じどうしゃメーカー・サーイパーではハッチバックやセダンのほか技術ぎじゅつ移転いてんもと韓国かんこく同様どうよう多彩たさいなバリエーションにくわえ、韓国かんこくでも設定せっていかったピックアップトラック用意よういされ、2015ねん平成へいせい27ねん現在げんざいでも外観がいかんのマイナーチェンジをけながら、このかた生産せいさん販売はんばいつづいている。

なお、だい2世代せだいのプライドにかんしてはキア・リオ参照さんしょうのこと。

マツダ・121(だい世代せだい

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ヨーロッパおよオセアニア地域ちいきけては、マツダ・121としてマツダディーラーから発売はつばいされた(なお、だいいち世代せだいの121はマツダ・コスモ(2代目だいめ)。

とくにオセアニア地域ちいきでは起亜きあ生産せいさんの「フォード・フェスティバ」と並行へいこうして販売はんばいされたため、フェスティバとは販売はんばいめんでは「ライバル」関係かんけいにもあった。

ラインナップは3ドアハッチバックのみだが、起亜きあ生産せいさんしゃには設定せっていかったキャンバストップ(海外かいがいでの名称めいしょうは「Fun Top」)が設定せっていされた。

1991ねん、「フルモデルチェンジ」がおこなわれ、だいさん世代せだいの121はオートザム・レビューベースへとわることとなった。

2代目だいめ D25/23PFがた(1993ねん - 1997ねん

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フォード・フェスティバ(2代目だいめ
D23/25PFがた[4]
 
フロント(日本にっぽん仕様しよう
 
1.5 SX(リア)
概要がいよう
別名べつめい キア・アヴェラ
フォード・アスパイア
製造せいぞうこく   日本にっぽん
※ 3ドアハッチバックのみ
  韓国かんこく
販売はんばい期間きかん 1993ねん1がつ - 1997ねん12月[4]
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 5にん
ボディタイプ 3ドア/5ドアハッチバック
4ドアセダン
駆動くどう方式ほうしき FF
プラットフォーム マツダ・Dプラットフォーム
パワートレイン
エンジン B3-MIがた 1.3L ちょく4 SOHC
76ps 10.2kg・m
B5-MEがた 1.5L ちょく4 SOHC
100ps 12.1kg・m
変速へんそく 5そくMT/4そくAT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2310mm
全長ぜんちょう 3825mm
全幅ぜんぷく 1670mm
ぜんこう 1440 - 1470mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 820 - 940kg
その
生産せいさん台数だいすう 3まん43689だい[5]
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北米ほくべい豪州ごうしゅう市場いちば意向いこう沿うかたちで、デザインが大幅おおはば変更へんこうされ、クーペふう外観がいかんになった。質感しつかんひく大味おおあじなスタイリングと、後部こうぶ座席ざせき閉塞へいそくかん敬遠けいえんされ、日本にっぽんでは販売はんばい不振ふしんおちいった。

エンジンは1気筒きとうたり4バルブされた直列ちょくれつ4気筒きとうSOHCの1.3Lと1.5Lを採用さいよう。シャシーはあらたにマツダ・Dプラットフォーム採用さいようしているものの、基本きほんてきにはDAプラットフォームにしょう改良かいりょうおこなったキャリーオーバーである。

また旧型きゅうがたの GT / GT-X にあたるスポーツモデルの設定せっていがなかったため、DOHCエンジンは搭載とうさいされなかった。 1996ねんに3代目だいめにあたるフェスティバミニワゴンが発売はつばいされたが、しばらくのあいだは2代目だいめ併売へいばいされた。

1996ねん7がつ[6]生産せいさん終了しゅうりょう在庫ざいこ対応たいおうぶんのみの販売はんばいとなる。

1997ねん12月、既存きそんの3代目だいめ統合とうごうするかたち販売はんばい終了しゅうりょう

キア・アヴェラ

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2代目だいめ起亜きあからアヴェラAvella)の名称めいしょう生産せいさんされた。プライド同様どうよう、こちらにも5ドアやセダン(アヴェラ・デルタ)が存在そんざいする。ちなみにアヴェラは新規しんき車種しゃしゅとしてプライドと併売へいばいされた。途中とちゅうのマイナーチェンジで「デルタ」の統一とういつされた。アヴェラもプライドと同様どうようにアメリカへ輸出ゆしゅつされ、フェスティバの後継こうけいしゃとしてフォード・アスパイア(Aspire)の販売はんばいされた。台湾たいわんでも「フォード・フェスティバ」(4ドア・3ドア・5ドア)として販売はんばいされたり、オーストラリアやニュージーランドではフェスティバの名称めいしょうで、みぎハンドル仕様しよう販売はんばいされた。

3代目だいめ DW3/5WFがた (1996ねん - 2003ねん

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フォード・フェスティバミニワゴン(3代目だいめ
DW3/5Fがた[7]
 
前期ぜんきがた フロント
 
前期ぜんきがた リア
 
インテリア(初期しょきがた
概要がいよう
製造せいぞうこく   日本にっぽん
販売はんばい期間きかん 1996ねん8がつ - 2003ねん12月[8]
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 5にん
ボディタイプ 5ドアステーションワゴン
駆動くどう方式ほうしき FF
パワートレイン
エンジン B3-MEがた 1.3L ちょく4 SOHC
83ps 11kg・m
B5-MEがた 1.5L ちょく4 SOHC
100ps 13kg・m
変速へんそく 5そくMT/4そくAT/3そくAT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2390mm
全長ぜんちょう 3800mm
全幅ぜんぷく 1650mm
ぜんこう 1500 - 1535mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 910 - 990kg
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正確せいかくにはフェスティバは2代目だいめ終焉しゅうえんむかえることになったが、モデル末期まっきマツダ・デミオのOEM車両しゃりょうとして併売へいばいされていたフェスティバ ミニワゴンFestiva miniwagon)がフェスティバの名称めいしょうことになった。

しかし2002ねんはいり、フォード・ジャパンOEM車両しゃりょう併売へいばいから欧米おうべいしゃのみの販売はんばいへと方針ほうしん転換てんかんされ、本家ほんけデミオのフルモデルチェンジと、新型しんがたフィエスタ輸入ゆにゅう開始かいし2003ねん9月[9]生産せいさんを、同年どうねん12がつ販売はんばい終了しゅうりょうし、17ねんにわたるフェスティバの名称めいしょう消滅しょうめつした。

くるまめい由来ゆらい

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フェスティバとは英語えいごで「まつり」を意味いみする「フェスティバル」からとられたもの。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b デアゴスティーニジャパン週刊しゅうかん日本にっぽん名車めいしゃだい34ごう19ページより。
  2. ^ 自動車じどうしゃガイドブック Vol.34 1987-'88 125ページ
  3. ^ フェスティバ(フォード)1986ねん2がつ~1992ねん12月生産せいさんモデルのカタログ”. 株式会社かぶしきがいしゃリクルート (2020ねん1がつ25にち). 2020ねん1がつ25にち閲覧えつらん
  4. ^ a b デアゴスティーニジャパン週刊しゅうかん日本にっぽん名車めいしゃだい37ごう17ページより。
  5. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊しゅうかん日本にっぽん名車めいしゃだい37ごう17ページより。
  6. ^ フェスティバ(フォード)のカタログ”. 株式会社かぶしきがいしゃリクルート (2020ねん1がつ25にち). 2020ねん1がつ25にち閲覧えつらん
  7. ^ デアゴスティーニジャパン週刊しゅうかん日本にっぽん名車めいしゃだい57ごう19ページより。
  8. ^ フェスティバミニワゴン”. トヨタ自動車とよたじどうしゃ株式会社かぶしきがいしゃ (2020ねん1がつ25にち). 2020ねん1がつ25にち閲覧えつらん
  9. ^ フェスティバミニワゴン(フォード)のカタログ”. 株式会社かぶしきがいしゃリクルート (2020ねん1がつ25にち). 2020ねん1がつ25にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく

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