ベトナム国民 こくみん の父 ちち として親 した しまれる人物 じんぶつ である「ホー・チ・ミン 」と音韻 おんいん 弁別 べんべつ するため、通常 つうじょう はホーチミン市 し 又 また はホーチミン・シティ (英語 えいご : Ho Chi Minh City )と呼 よ ぶ。旧名 きゅうめい はサイゴン (ベトナム語 ご :Sài Gòn / 柴 しば 棍 )であり、現地 げんち では今 いま なお「サイゴン」という表現 ひょうげん が、様々 さまざま な場面 ばめん で使 つか われており、都市 とし 名 めい としては「ホーチミン市 し 」よりも通 つう じる[ 3] 。また、ベトナム人 じん の間 あいだ では「HCMC 」「TP.HCM 」と省略 しょうりゃく されることが多 おお い。
古 ふる くからベトナムの経済 けいざい 的中 てきちゅう 心地 ごこち として栄 さか え、「東洋 とうよう のパリ 」と呼 よ ばれたフランス統治 とうち 時代 じだい の影響 えいきょう が残 のこ る街並 まちな みと、経済 けいざい 成長 せいちょう で建 た てられた高層 こうそう ビル群 ぐん と、雑多 ざった なバイク渋滞 じゅうたい ・スラム街 がい が同居 どうきょ する。登録 とうろく 人口 じんこう ベースで800万 まん 人 にん を抱 かか えるホーチミン市 し は、ベトナム南部 なんぶ 圏 けん の中心 ちゅうしん として、同国 どうこく GDP のおよそ半分 はんぶん を占 し める。
ホーチミン市 し は、元来 がんらい クメール人 じん が居住 きょじゅう しており、プレイノコール という地名 ちめい で知 し られていた。プレイノコールとは「森 もり の街 まち 」、或 ある いは「森 もり のある土地 とち 」を意味 いみ するクメール語 ご (プレイ=森 もり 、ノコール=街 まち 、場所 ばしょ をそれぞれ意味 いみ する。ノコールはサンスクリット語 ご のnagara に由来 ゆらい )である。プレイノコールという地名 ちめい は、今日 きょう でもカンボジア人 じん やメコンデルタ に居住 きょじゅう する少数 しょうすう 民族 みんぞく の低地 ていち クメール人 じん (クメールクロム)によって用 もち いられることがある[ 4] 。
プレイノコールに北方 ほっぽう からのキン人 じん (現代 げんだい ベトナムの主要 しゅよう 民族 みんぞく )移民 いみん が定住 ていじゅう するようになってから、フランス 人 ひと によって植民 しょくみん 地 ち 化 か されるまでは、この土地 とち のベトナム語 ご 名 めい はザーディン (Gia Định 、嘉 よしみ 定 じょう )だった。
サイゴン川 がわ と中心 ちゅうしん 市街地 しがいち
1862年 ねん 、フランス人 じん はこの公式 こうしき な名前 なまえ を捨 す て、「サイゴン」Sài Gòn という呼称 こしょう が一般 いっぱん 的 てき になっていたので、フランス語 ふらんすご で呼 よ ぶことにした。ベトナム語 ご のサイゴンという名前 なまえ の由来 ゆらい には様々 さまざま な議論 ぎろん があるが、その語源 ごげん は次 つぎ のように分析 ぶんせき されている。[要 よう 出典 しゅってん ] 正字 せいじ 法 ほう という観点 かんてん からいえば、ベトナム語 ご の名前 なまえ である「サイゴン」は、Sài Gòn という具合 ぐあい に2音節 おんせつ に分 わ けて書 か くものであるし、ベトナム語 ご の伝統 でんとう 的 てき な綴 つづ り方 かた はそのようになっている。ところが、空白 くうはく を省略 しょうりゃく したいためか、西洋 せいよう 風 ふう に見 み せたいためか、都市 とし 名 めい を SàiGòn や Sàigòn というように書 か く人 ひと もいる。
語源 ごげん としてよく言 い われる[要 よう 出典 しゅってん ] のは、Sài は中国 ちゅうごく 語 ご の借用 しゃくよう 語 ご (漢字 かんじ で柴 しば 、普通 ふつう 話 ばなし での発音 はつおん は chái )であり、意味 いみ は「柴 しば 、丸太 まるた 、小枝 さえ 、杭 くい 」である。Gòn は別 べつ の中国 ちゅうごく 語 ご の借用 しゃくよう 語 ご (漢字 かんじ で棍 、普通 ふつう 話 ばなし での発音 はつおん は gùn )であり、意味 いみ は本来 ほんらい 「棒 ぼう 、竿 ざお 、樹木 じゅもく の幹 みき 」であるが、ベトナム語 ご では「綿 めん 」を意味 いみ する(bông gòn 、文字通 もじどお りにいえば「綿 めん の棒 ぼう 」、つまりは「綿花 めんか 」を意味 いみ する言葉 ことば が縮 ちぢ まって gòn になった)。
この名前 なまえ は、クメール人 じん がプレイノコール周辺 しゅうへん で栽培 さいばい していて、今 いま でもCây Mai 寺 てら やその周辺 しゅうへん で見 み ることができる沢山 たくさん の綿花 めんか に由来 ゆらい しているという説 せつ もある[ 5] 。
別 べつ の説 せつ によると、サイゴンの語源 ごげん 的 てき な意味 いみ は「小枝 さえ = Sài 」と「幹 みき = Gòn 」であり、クメール語 ご 名 な のプレイノコールの由来 ゆらい にもなった、かつてこの街 まち の周囲 しゅうい にあった背 せ の高 たか い木々 きぎ が密集 みっしゅう した森 もり にちなむという。
語源 ごげん 的 てき には、ベトナム語 ご の Sài Gòn という呼称 こしょう は(その説 せつ が正 ただ しいと一応 いちおう 考 かんが えるとして)中国 ちゅうごく 語 ご の名前 なまえ に由来 ゆらい すると言 い われているにもかかわらず、ベトナムでも中国 ちゅうごく でも、華人 かじん は柴 しば 棍(広東 かんとん 語 ご の発音 はつおん は Chaai4gwan3 、閩南語 ご の発音 はつおん はTsha5kun3、普通 ふつう 話 ばなし の発音 はつおん は Cháigùn )という呼称 こしょう は使 つか わない。華人 かじん はこの街 まち を西 にし 貢 みつぎ (広東 かんとん 語 ご の発音 はつおん は Sai1gung3 、閩南語 ご の発音 はつおん はSai1kon3、普通 ふつう 話 ばなし の発音 はつおん は Xīgòng )と呼 よ ぶ。これは「サイゴン」の単 たん なる音訳 おんやく に過 す ぎない。
別 べつ の語源 ごげん として、しばしば主張 しゅちょう されるのが「サイゴン」で“Sai Con ”(クメール語 ご で「カポック の木 き の森 もり 」を意味 いみ する prey kor {prey = 森 もり 、kor = カポックの木 き )の翻訳 ほんやく 語 ご とされる}に由来 ゆらい するというものである。なお、クメール語 ご の prey kor という言葉 ことば は前述 ぜんじゅつ したクメール語 ご 名 めい のプレイノコールと混同 こんどう すべきでない(kor はクメール語 ご でカポックの木 き を意味 いみ する言葉 ことば であり、ノコールは「街 まち 、土地 とち 」という原義 げんぎ をもつサンスクリット語 ご に由来 ゆらい するクメール語 ご の言葉 ことば である)。
このクメール語 ご 語源 ごげん 説 せつ はベトナム人 じん がこの地域 ちいき に定住 ていじゅう する前 まえ からクメール人 じん がいたという背景 はいけい を考 かんが えるとなかなか興味深 きょうみぶか いものではある。しかし、この説 せつ は、クメール語 ご の prey とベトナム語 ご の“Sài ”という2つの言葉 ことば が音声 おんせい 学 がく 的 てき に全 まった く異 こと なるように見 み えることからすると、前者 ぜんしゃ からどのようにして後者 こうしゃ が導 みちび かれたのかという説明 せつめい が完全 かんぜん に抜 ぬ けている。
さらに少数 しょうすう 説 せつ を唱 とな えるのが、20世紀 せいき 初期 しょき のベトナム人 じん 学者 がくしゃ である Vương Hồng Sển である。その説 せつ によると、Sài Gòn の由来 ゆらい は広東 かんとん 語 ご の名前 なまえ で、サイゴンの華人 かじん 居住 きょじゅう 区 く であるチョロン (クオックグー では Chợ Lớn )にあるという。広東 かんとん 語 ご の(元々 もともと の)都市 とし 名 めい であるチョロンは、堤防 ていぼう を意味 いみ する「タイ・ゴン」(堤 つつみ 岸 きし 、Tai4ngon6 )である。この説 せつ は「サイゴン」が「タイ・ゴン」に由来 ゆらい するのは自明 じめい であるという。
現在 げんざい のベトナム共産党 きょうさんとう 政府 せいふ が、その指導 しどう 者 しゃ の名前 なまえ であるホー・チ・ミン にちなみ、南 みなみ ベトナム のサイゴン陥落 かんらく (1975年 ねん 4月 がつ 30日 にち )の後 のち 、1976年 ねん に市 し 名 めい をサイゴン市 し からホーチミン市 し に改名 かいめい した。なお北 きた ベトナム軍 ぐん によるサイゴンに対 たい する、最終 さいしゅう 的 てき な攻略 こうりゃく 作戦 さくせん の名称 めいしょう は「ホー・チ・ミン作戦 さくせん 」であった。
ベトナム語 ご の公式 こうしき 名 めい は、Thành phố Hồ Chí Minh であり、TP.HCM と省略 しょうりゃく されることも多 おお い。なお "thành phố " は漢語 かんご では「城 しろ 庯」で、「市 し 、都市 とし 」を意味 いみ する。英語 えいご では Ho Chi Minh City と訳 やく されていて、HCMC と省略 しょうりゃく され、フランス語 ふらんすご ではHô Chi Minh Ville (アクサンシルコンフレックス は省略 しょうりゃく されることもある)と訳 やく されていて、HCMV と省略 しょうりゃく される。
なお、サイゴンという旧名 きゅうめい は、公式 こうしき ・非公式 ひこうしき の文脈 ぶんみゃく で、今 いま でもベトナム人 じん によって広 ひろ く使 つか われている。例 たと えば、ベトナム統一 とういつ 鉄道 てつどう のターミナル駅 えき は「サイゴン駅 えき 」、タンソンニャット国際 こくさい 空港 くうこう のIATAコード は SGN のまま、河港 かこう も「サイゴン港 こう 」のまま、河川 かせん も「サイゴン川 がわ 」のまま変 か わっていない。ベトナムの有名 ゆうめい なビール 商品 しょうひん 名 めい であるビア・サイゴン をはじめ、多 おお くの企業 きぎょう 名 めい や本 ほん の題名 だいめい でも、旧名 きゅうめい は使 つか われている。
一般 いっぱん 的 てき に「サイゴン」という言葉 ことば は、ホーチミン市 し の中心 ちゅうしん 部 ぶ (1区 く 、3区 く 周辺 しゅうへん )のみを指 さ す。「サイゴン」という単語 たんご は、ハノイ市 し を含 ふく む、ベトナム全国 ぜんこく の商店 しょうてん の看板 かんばん で見 み ることができる。「サイゴン風 ふう 」や「サイゴン流 りゅう 」といった言葉 ことば は、小 しょう じゃれた雰囲気 ふんいき やモダン さといった意味 いみ を暗示 あんじ するために用 もち いられている他 ほか 、ベトナムの歴史 れきし 上 うえ の人物 じんぶつ である『ホー・チ・ミン』と混同 こんどう されない様 よう 、人物 じんぶつ 名 めい と区別 くべつ するために、敢 あ えて旧 きゅう 都市 とし 名 めい の「サイゴン」を使 つか う人々 ひとびと もいる。
13世紀 せいき の武将 ぶしょう チャン・フン・ダオ の像 ぞう
ホーチミン市 し は、プレイノコール(英 えい : Prey Nokor 、クメール語 ご で「森 もり の中 なか の街 まち 」という意味 いみ )として知 し られる小 ちい さな漁村 ぎょそん として出発 しゅっぱつ した。今 いま では市街地 しがいち が広 ひろ がっている一帯 いったい は、もともとは沼地 ぬまち であり、ベトナム人 じん が16世紀 せいき 後半 こうはん か17世紀 せいき 以降 いこう に入 はい ってくる何 なに 世紀 せいき も前 まえ からクメール人 じん が住 す んでいた。17世紀 せいき 以降 いこう には華僑 かきょう も現 あらわ れた。明朝 みょうちょう の滅亡 めつぼう (1662年 ねん )により、その遺臣 いしん である楊彦迪 すすむ (ズオン・ガン・ディック、Dương Ngạn Địch )、陳 ちん 上川 かみかわ (チャン・トゥオン・スィエン、Trần Thượng Xuyên )らの率 ひき いる約 やく 3000人 にん ・50隻 せき が阮氏広 こう 南国 なんごく に亡命 ぼうめい し、ビエンホア (サイゴンの東方 とうほう )やミトー (メコンデルタ入口 いりくち )への入植 にゅうしょく を許可 きょか された。
1623年 ねん 、カンボジア王 おう チェイ・チェッタ2世 せい (英語 えいご 版 ばん ) (在位 ざいい :1618年 ねん -1628年 ねん )は、鄭 てい 阮戦争 そう で阮氏広 こう 南国 なんごく から流出 りゅうしゅつ した難民 なんみん をプレイノコール一帯 いったい の定住 ていじゅう 者 しゃ とし受 う け入 い れるための税務 ぜいむ 事務所 じむしょ を建築 けんちく し、居住 きょじゅう を許可 きょか した。ベトナム人 じん 定住 ていじゅう 者 しゃ がみるみるうちに増 ふ えてゆくのを、シャム との戦争 せんそう により弱体 じゃくたい 化 か したカンボジア王国 おうこく は妨 さまた げることができず、この一帯 いったい はゆっくりとベトナム化 か していった。やがて、プレイノコールはサイゴンとして知 し られるようになった。
1698年 ねん 、ベトナム人 じん 貴族 きぞく であるグエン・フー・カイン (英語 えいご 版 ばん ) (阮有鏡 きょう )が、この一帯 いったい にベトナム人 じん による統治 とうち 機構 きこう を構築 こうちく し、この一帯 いったい に干渉 かんしょう するほどの勢力 せいりょく を失 うしな ったカンボジアからこれを引 ひ き離 はな すため、フエ の阮氏の頭領 とうりょう によって送 おく り込 こ まれた。彼 かれ は大 だい 規模 きぼ な定住 ていじゅう によりサイゴンの拡大 かくだい をもたらした人物 じんぶつ としてしばしば賞賛 しょうさん されている。ザーディン城 じょう (英語 えいご 版 ばん ) (Thành Gia Định )と呼 よ ばれた巨大 きょだい なヴォーバン 式 しき 星 ほし 形 がた 要塞 ようさい が築城 ちくじょう されたが、1861年 ねん のチーホアの戦 たたか い (英語 えいご 版 ばん ) においてフランス人 じん が破壊 はかい した。ホーチミン市 し は、この年 とし をもって市 し の起源 きげん としている。ザーディンの名称 めいしょう はザーディン省 しょう として残 のこ った。
フランスによるサイゴン攻略 こうりゃく (1859年 ねん )
1859年 ねん にフランス によって占領 せんりょう され、1862年 ねん のサイゴン条約 じょうやく で阮朝 はフランスによるコーチシナ 東部 とうぶ の支配 しはい を認 みと めた。その際 さい にサイゴンは開港 かいこう し、1887年 ねん に成立 せいりつ したフランス領 りょう インドシナ のもとで急速 きゅうそく に発展 はってん した。ベトナムがフランスにより植民 しょくみん 地 ち として占領 せんりょう されている間 あいだ 、この街 まち はフランスの影響 えいきょう を受 う けた。そのことが、この街 まち に数 すう 多 おお くの古典 こてん 的 てき 西洋 せいよう 風 ふう の建築 けんちく に表 あらわ れている。そのため、サイゴンは「極東 きょくとう の真珠 しんじゅ 」 (Hòn ngọc Viễn Đông ) とか、「東洋 とうよう のパリ」 (Paris Phương Đông ) と呼 よ ばれることも多 おお い。なお、1873年 ねん に日本 にっぽん の岩倉 いわくら 使節 しせつ 団 だん がサイゴンを市内 しない 見学 けんがく しており、当時 とうじ の安 やす 南 みなみ 国 くに の様子 ようす が「米 べい 欧 おう 回覧 かいらん 実記 じっき 」に記 しる されている[ 6] 。
第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 後 ご の1945年 ねん 9月23日 にち 、フランス軍 ぐん はイギリス軍 ぐん の支援 しえん を受 う けながらサイゴンを占領 せんりょう [ 7] 。しかし1954年 ねん 、フランス軍 ぐん は共産 きょうさん 主義 しゅぎ 者 しゃ のベトミン にディエンビエンフーの戦 たたか い で敗 やぶ れ、インドシナ半島 いんどしなはんとう から撤退 てったい した。その後 ご 、サイゴンはバオ・ダイ 帝 みかど が組織 そしき した政府 せいふ の支配 しはい 下 か に戻 もど った。バオ・ダイは、1950年 ねん にサイゴンを首都 しゅと と定 さだ めた。その際 さい 、サイゴンと華人 かじん 系 けい ベトナム人 じん の居住 きょじゅう 区域 くいき であったチョロン (Chợ Lớn ) は、一 ひと つの行政 ぎょうせい 単位 たんい として統合 とうごう され、首都 しゅと サイゴン(ベトナム語 ご で Đô Thành Sài Gòn )と呼 よ ばれることになった。1954年 ねん のジュネーヴ協定 きょうてい により、ベトナムが公式 こうしき に北 きた ベトナム (ベトナム民主 みんしゅ 共和 きょうわ 国 こく )と南 みなみ ベトナム (ベトナム共和 きょうわ 国 こく )に分断 ぶんだん されると、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の影響 えいきょう 下 か でゴ・ディン・ジエム 大統領 だいとうりょう に率 ひき いられた南 みなみ ベトナム政府 せいふ は、引 ひ き続 つづ きサイゴンにその首都 しゅと を置 お いた。
ベトナム戦争 せんそう 中 なか のサイゴン中心 ちゅうしん 市街地 しがいち
その後 ご 南 みなみ ベトナム軍 ぐん と北 きた ベトナム軍 ぐん の戦闘 せんとう が国境 こっきょう 地域 ちいき から拡大 かくだい した事 こと を受 う けて、南 みなみ ベトナム政府 せいふ を支援 しえん するアメリカのジョン・F・ケネディ 大統領 だいとうりょう は、1960年 ねん にアメリカ軍 ぐん 軍事 ぐんじ 顧問 こもん 団 だん の大量 たいりょう 派兵 はへい を行 おこな う。その後 ご の1965年 ねん のアメリカ正規 せいき 軍 ぐん の本格 ほんかく 参戦 さんせん によって、ベトナム戦争 せんそう が本格 ほんかく 化 か すると、サイゴンをはじめとする南 みなみ ベトナムには大量 たいりょう のアメリカの軍事 ぐんじ 物資 ぶっし と資金 しきん が流 なが れ込 こ むが、その後 ご 南 みなみ ベトナム解放 かいほう 民族 みんぞく 戦線 せんせん による一般人 いっぱんじん をも標的 ひょうてき にしたテロリズム が活発 かっぱつ になる。
1973年 ねん のパリ協定 きょうてい 締結 ていけつ 後 ご 、アメリカ軍 ぐん の全面 ぜんめん 撤退 てったい 以降 いこう は徐々 じょじょ にベトナム共和 きょうわ 国 こく は劣勢 れっせい に陥 おちい り、1975年 ねん 4月 がつ 30日 にち にサイゴン市内 しない に北 きた ベトナム軍 ぐん が進出 しんしゅつ し、南 みなみ ベトナム政府 せいふ が崩壊 ほうかい しベトナム戦争 せんそう が終結 しゅうけつ 。この出来事 できごと は一般 いっぱん に、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では「サイゴン陥落 かんらく 」と呼 よ ばれ、ベトナムでは「サイゴン解放 かいほう 」と呼 よ ばれている。
その後 ご 、サイゴンを始 はじ めとする南 みなみ ベトナムはベトナム人民 じんみん 軍 ぐん の支配 しはい 下 か に置 お かれ、社会 しゃかい 主義 しゅぎ 化 か されると経済 けいざい 活動 かつどう は停滞 ていたい し、これを嫌 きら う華僑 かきょう を中心 ちゅうしん に、難民 なんみん が流出 りゅうしゅつ した。
1976年 ねん 、共産 きょうさん 主義 しゅぎ の統一 とういつ 国家 こっか ベトナム社会 しゃかい 主義 しゅぎ 共和 きょうわ 国 こく が成立 せいりつ したことにより、サイゴンの街 まち (チョロン を含 ふく む)、ザーディン省 しょう 及 およ び近隣 きんりん 2州 しゅう の郊外 こうがい 2地区 ちく が統合 とうごう され、後 ご の共産党 きょうさんとう 指導 しどう 者 しゃ ホー・チ・ミン の名 な を冠 かん したホーチミン市 し が作 つく られた。このとき「ザーディン」の名称 めいしょう も消滅 しょうめつ した。
今日 きょう でも、この街 まち の都心 としん 部 ぶ には広 ひろ くて優雅 ゆうが な並木道 なみきみち が走 はし り、歴史 れきし 的 てき なフランス植民 しょくみん 地 ち 風 ふう の建物 たてもの が並 なら んでいて、町並 まちな みに彩 いろど りを添 そ えている。この街 まち の中心 ちゅうしん 部 ぶ で最 もっと も目立 めだ つ建築 けんちく 物 ぶつ といえば統一 とういつ 会堂 かいどう (Dinh Thống Nhất )、市 し 人民 じんみん 委員 いいん 会 かい (市役所 しやくしょ :Ủy ban nhân dân thành phố )、市営 しえい 劇場 げきじょう (Nha hát thành phố )、中央 ちゅうおう 郵便 ゆうびん 局 きょく (Bưu điện thành phố )、革命 かくめい 博物館 はくぶつかん (Bảo tàng Cách mạng )、国立 こくりつ 銀行 ぎんこう 支店 してん (Ngân hàng Nhà nước )、市 し 人民 じんみん 法廷 ほうてい (Tòa án Nhân dân Thành phố ) 及 およ びノートル・ダム大 だい 聖堂 せいどう (Nhà thờ Đức Bà ) である。
ホーチミン市 し は、ベトナムで確固 かっこ たる地位 ちい を占 し める華人 かじん の本拠地 ほんきょち である。チョロン は、現在 げんざい では6区 く 、10区 く 及 およ び11区 く の一部 いちぶ と5区 く として知 し られる一帯 いったい であり、中華 ちゅうか 街 がい となっている。1975年 ねん 以前 いぜん に南部 なんぶ ベトナムには120万 まん 人 にん の華人 かじん が在住 ざいじゅう していたが、そのうち110万 まん 人 にん はサイゴンに在住 ざいじゅう し、さらにそのうち70万 まん 人 にん はチョロン在住 ざいじゅう であった。中越 なかごえ 戦争 せんそう 前夜 ぜんや には華人 かじん が大量 たいりょう に難民 なんみん として出国 しゅっこく したため、チョロンの華人 かじん 人口 じんこう は1978年 ねん には10万 まん 人 にん にまで減少 げんしょう した。[ 8] 在 ざい ベトナムの華人 かじん 人口 じんこう は1975年 ねん 145万 まん 人 にん から1987年 ねん 28万 まん 人 にん にまで減少 げんしょう している。[ 9] その後 ご 、ドイモイ政策 せいさく が進 すす むと帰国 きこく する者 もの も増 ふ え、チョロンの華人 かじん 人口 じんこう は50万 まん 人 にん 以上 いじょう に回復 かいふく した。
人口 じんこう は700万 まん 人 にん を超 こ え(住民 じゅうみん 登録 とうろく 者 しゃ 及 およ び市外 しがい からの通勤 つうきん 者 しゃ の合計 ごうけい )、ホーチミン市 し では公共 こうきょう インフラの必要 ひつよう 性 せい が急激 きゅうげき に増大 ぞうだい している。この必要 ひつよう 性 せい を満 み たすため、市 し 当局 とうきょく と中央 ちゅうおう 政府 せいふ は新 しん 都心 としん を開発 かいはつ する努力 どりょく を始 はじ めている。最 もっと も目立 めだ った事業 じぎょう を2つ挙 あ げるとすれば、2区 く のトゥーティエム(Thủ Thiêm / 守 まもり 僉 )中心 ちゅうしん 市街地 しがいち と7区 く のフーミーフン(Phú Mỹ Hưng / 富美 ふみ 興 きょう )新都 しんと 心 こころ (サイゴン南部 なんぶ 計画 けいかく の一部 いちぶ )であり、日本人 にっぽんじん 学校 がっこう 、サイゴン南部 なんぶ 国際 こくさい 校 こう (アメリカ人 じん 学校 がっこう )、オーストラリアの王立 おうりつ メルボルン技術 ぎじゅつ 研究所 けんきゅうじょ 、台湾 たいわん 人 じん 学校 がっこう 及 およ び韓国 かんこく 人 じん 学校 がっこう といった様々 さまざま な国際 こくさい 学校 がっこう が立地 りっち している。
ホーチミン市 し は北緯 ほくい 10度 ど 45分 ふん 、東経 とうけい 106度 ど 40分 ぶん のベトナム東 ひがし 南部 なんぶ に位置 いち し、ハノイ の1,760km南 みなみ にある。平均 へいきん 海抜 かいばつ は19m。サイゴン川 がわ の西岸 せいがん である。北 きた でタイニン省 しょう 及 およ びビンズオン省 しょう と接 せっ し、東 ひがし でドンナイ省 しょう 及 およ びバリア・ブンタウ省 しょう と接 せっ し、西 にし でロンアン省 しょう と接 せっ し、南 みなみ は南シナ海 みなみしなかい に面 めん した長 なが さ20kmの海岸 かいがん 線 せん となっている。ホーチミン市 し の面積 めんせき は2,095 km2 (ベトナム全土 ぜんど の0.63%)であり、北 きた はクチ県 けん (カンボジアとの国境 こっきょう から20km)から南 みなみ は南シナ海 みなみしなかい 沿岸 えんがん のカンゾ県 けん まで及 およ ぶ。最北端 さいほくたん (クチ県 けん フーミーフン村 むら )から最南端 さいなんたん (カンゾ県 けん ロンホア村 むら )までは120km、最 さい 東 ひがし 端 はし (9区 く ロンビン坊 ぼう )から最 さい 西端 せいたん (ビンチャイン県 けん ビンチャイン村 むら )までは46km。
ホーチミン市 し は熱帯 ねったい 気候 きこう (サバナ気候 きこう )で、平均 へいきん 湿度 しつど は75%ある。1年 ねん は2つの季 き 節 ぶし に分 わ かれる。雨期 うき は毎年 まいとし 平均 へいきん して約 やく 1800mmの降水 こうすい 量 りょう があり(雨天 うてん は1年 ねん に約 やく 100日 にち )、通常 つうじょう では5月に始 はじ まり11月 がつ 下旬 げじゅん に終 お わる。乾期 かんき は12月から4月 がつ まで続 つづ く。平均 へいきん 気温 きおん は摂氏 せっし 28度 ど で、最高 さいこう 気温 きおん は4月 がつ 下旬 げじゅん の正午 しょうご に摂氏 せっし 39度 ど に達 たっ することもあり、最低 さいてい 気温 きおん は12月下旬 げじゅん の早朝 そうちょう に摂氏 せっし 16度 ど を下回 したまわ ることがある。
ホーチミンの気候 きこう
月 つき
1月 がつ
2月 がつ
3月 がつ
4月 がつ
5月
6月 がつ
7月 がつ
8月 がつ
9月
10月
11月
12月
年 とし
平均 へいきん 最高 さいこう 気温 きおん °C (°F )
31.6 (88.9)
32.9 (91.2)
33.9 (93)
34.6 (94.3)
34.0 (93.2)
32.4 (90.3)
32.0 (89.6)
31.8 (89.2)
31.3 (88.3)
31.2 (88.2)
31.0 (87.8)
30.8 (87.4)
32.3 (90.1)
日 にち 平均 へいきん 気温 きおん °C (°F )
26.4 (79.5)
27.7 (81.9)
29.2 (84.6)
30.2 (86.4)
29.6 (85.3)
28.5 (83.3)
28.2 (82.8)
28.1 (82.6)
27.9 (82.2)
27.6 (81.7)
26.9 (80.4)
26.1 (79)
28.03 (82.48)
平均 へいきん 最低 さいてい 気温 きおん °C (°F )
21.1 (70)
22.5 (72.5)
24.4 (75.9)
25.8 (78.4)
25.2 (77.4)
24.6 (76.3)
24.3 (75.7)
24.3 (75.7)
24.4 (75.9)
23.9 (75)
22.8 (73)
21.4 (70.5)
23.7 (74.7)
雨量 うりょう mm (inch)
13.8 (0.543)
4.1 (0.161)
10.5 (0.413)
50.4 (1.984)
218.4 (8.598)
311.7 (12.272)
293.7 (11.563)
269.8 (10.622)
327.1 (12.878)
266.7 (10.5)
116.5 (4.587)
48.3 (1.902)
1,931 (76.023)
平均 へいきん 降雨 こうう 日数 にっすう
2.4
1.0
1.9
5.4
17.8
19.0
22.9
22.4
23.1
20.9
12.1
6.7
155.6
% 湿度 しつど
69
68
68
70
76
80
80
81
82
83
78
73
75.7
平均 へいきん 月間 げっかん 日照 ひでり 時間 じかん
244.9
248.6
272.8
231.0
195.3
171.0
179.8
173.6
162.0
182.9
201.0
223.2
2,486.1
出典 しゅってん 1:World Meteorological Organization (UN)[ 10] Weatherbase (humidity)[ 11]
出典 しゅってん 2:(sunshine hours only)[ 12]
人民 じんみん 委員 いいん 会 かい 庁舎 ちょうしゃ とホー・チ・ミン像 ぞう
地図 ちず
市内 しない の地図 ちず (2はトゥドゥック市 し 、13はビンタイン区 く 、14はビンタン区 く 、15はゴーヴァップ区 く 、16はフーニャン区 く 、17はタンビン区 く 、18はタンフー区 く 、ほかの数字 すうじ は区 く 名 めい と一致 いっち )
ホーチミン市 し は省 しょう と同格 どうかく の都市 とし である。そのため、ホーチミン市 し の政治 せいじ 構造 こうぞう は省 しょう のそれに類似 るいじ しており、選挙 せんきょ で選 えら ばれた95人 にん の評議 ひょうぎ 員 いん からなる人民 じんみん 評議 ひょうぎ 会 かい と、人民 じんみん 評議 ひょうぎ 会 かい によって選 えら ばれた13人 にん の委員 いいん からなる人民 じんみん 委員 いいん 会 かい とが、最 もっと も重要 じゅうよう な地方 ちほう 政府 せいふ 機関 きかん となる。世界 せかい の他 ほか の市 し とは異 こと なり、一人 ひとり の首長 しゅちょう が政治 せいじ ・執行 しっこう を統括 とうかつ するのではなく、人民 じんみん 評議 ひょうぎ 会 かい 議長 ぎちょう が市 し の政治 せいじ 部門 ぶもん の頂点 ちょうてん に立 た ち、人民 じんみん 委員 いいん 会 かい 委員 いいん 長 ちょう が市 し の執行 しっこう 部門 ぶもん の頂点 ちょうてん に立 た つ。ベトナム共産党 きょうさんとう (CPV) がベトナムにおける全 すべ ての政治 せいじ ・経済 けいざい ・社会 しゃかい 活動 かつどう を指導 しどう するので、ベトナム共産党 きょうさんとう ホーチミン市 し 委員 いいん 会 かい 書記 しょき がホーチミン市 し で真 しん に最高 さいこう 位 い にある指導 しどう 者 しゃ ということになる。
ホーチミン市 し 行政 ぎょうせい 単位 たんい 一覧 いちらん
行政 ぎょうせい 区画 くかく 名 めい (2020年 ねん 12月 がつ )
下位 かい 区画 くかく 単位 たんい (2020年 ねん 12月 がつ )
面積 めんせき (2020年 ねん 12月 がつ ) (km2 )
人口 じんこう (2019年 ねん 4月 がつ )[ 1] (人 ひと )
1区 く (Quận 1 , 郡 ぐん 𠬠)
10坊 ぼう
7.72
142,625
3区 く (Quận 3 , 郡 ぐん 𠀧)
12坊 ぼう
4.92
190,375
4区 く (Quận 4 , 郡 ぐん 𦊚)
13坊 ぼう
4.18
175,329
5区 く (Quận 5 , 郡 ぐん 𠄼)
14坊 ぼう
4.27
159,073
6区 く (Quận 6 , 郡 ぐん 𦒹)
14坊 ぼう
7.14
233,561
7区 く (Quận 7 , 郡 ぐん 𠤩)
10坊 ぼう
35.69
360,155
8区 く (Quận 8 , 郡 ぐん 𠔭)
16坊 ぼう
19.11
424,667
10区 く (Quận 10 , 郡 ぐん 𨒒)
14坊 ぼう
5.72
234,819
11区 く (Quận 11 , 郡 ぐん 𨒒𠬠)
16坊 ぼう
5.14
209,867
12区 く (Quận 12 , 郡 ぐん 𨒒𠄩)
11坊 ぼう
52.74
620,146
ビンタン区 く (Quận Bình Tân , 郡 ぐん 平 ひら 新 しん )
10坊 ぼう
52.02
784,173
ビンタイン区 く (Quận Bình Thạnh , 郡 ぐん 平 ひら 盛 もり )
20坊 ぼう
20.78
499,164
ゴーヴァップ区 く (Quận Gò Vấp , 郡 ぐん 塸㭑)
16坊 ぼう
19.73
676,899
フーニャン区 く (Quận Phú Nhuận , 郡 こおり 富 とみ 潤 じゅん )
13坊 ぼう
4.88
163,961
タンビン区 く (Quận Tân Bình , 郡 こおり 新平 しんぺい )
15坊 ぼう
22.38
474,792
タンフー区 く (Quận Tân Phú , 郡 ぐん 新富 しんとみ )
11坊 ぼう
15.97
485,348
トゥドゥック市 し (Thành phố Thủ Đức , 城 しろ 庯守德 とく )
34坊 ぼう
211.56
[ 注釈 ちゅうしゃく 1] 1,169,967
ビンチャイン県 けん (Huyện Bình Chánh , 縣 けん 平 ひら 政 せい )
1市 し 鎮15社 しゃ
252.56
705,508
カンゾ県 けん (Huyện Cần Giờ , 縣 けん 芹 せり 蒢)
1市 し 鎮6社 しゃ
704.45
71,526
クチ県 けん (Huyện Củ Chi , 縣 けん 糾支)
1市 し 鎮20社 しゃ
434.77
462,047
ホクモン県 けん (Huyện Hóc Môn , 縣 けん 旭 あさひ 門 もん )
1市 し 鎮11社 しゃ
109.17
542,243
ニャベ県 けん (Huyện Nhà Bè , 縣 けん 茹𦨭)
1市 し 鎮6社 しゃ
100.43
206,837
中華 ちゅうか 街 がい の寺院 じいん
ホーチミン市 し の人口 じんこう は、2004年 ねん 1月 がつ 1日 にち 現在 げんざい の統計 とうけい によれば、6,117,251人 にん (そのうち市内 しない 19区 く に5,140,412人 にん 、郊外 こうがい 5区 く に976,839人 にん )であった。2005年 ねん 年央 ねんおう にはホーチミン市 し の人口 じんこう は推計 すいけい で6,239,938人 にん (そのうち市内 しない 19区 く に5,240,516人 にん 、郊外 こうがい 5区 く に999,422人 にん )になり、ベトナムの全 ぜん 人口 じんこう の約 やく 7.4%と、全国 ぜんこく で最 もっと も人口 じんこう が集中 しゅうちゅう する都市 とし であった。単一 たんいつ の行政 ぎょうせい 区画 くかく としてはもちろん、州 しゅう レベルでみても、最大 さいだい の人口 じんこう を有 ゆう している。ベトナム最大 さいだい の経済 けいざい ・金融 きんゆう の結節 けっせつ 点 てん であるがゆえに、ホーチミン市 し には、近年 きんねん ますます多 おお くの人々 ひとびと が全国 ぜんこく 各地 かくち から流入 りゅうにゅう しており、人口 じんこう が急増 きゅうぞう している。1999年 ねん から2004年 ねん の間 あいだ 、市 し の人口 じんこう は1年 ねん あたり約 やく 20万 まん 人 にん ずつ増加 ぞうか している。2016年 ねん の都市 とし 圏 けん 人口 じんこう では1007万 まん 人 にん であり、世界 せかい の第 だい 35位 い 、国内 こくない ではハノイ を凌 しの ぎ首位 しゅい である[ 13] 。2019年 ねん 4月 がつ 1日 にち 時点 じてん の国勢調査 こくせいちょうさ による人口 じんこう は、899万 まん 3,082人 にん [ 1] であった。
多数 たすう 派 は 民族 みんぞく はキン族 ぞく であり、約 やく 90%を占 し める。少数 しょうすう 民族 みんぞく には華人 かじん が8%(ベトナム最大 さいだい の華人 かじん 居住 きょじゅう 地域 ちいき )、その他 た (クメール人 じん 、チャム族 ぞく 、Nung、Rhade)が2%。ホーチミン市 し の住民 じゅうみん は、通常 つうじょう 、英語 えいご では "Saigonese "、フランス語 ふらんすご では "Saigonnais "、ベトナム語 ご では "Dân Sài Gòn / 民 みん 柴 しば 棍 " と呼 よ ばれる。
キン族 ぞく はベトナム語 ご を話 はな すが、アクセントはそれぞれ違 ちが っている。南部 なんぶ 弁 べん 約 やく 50%、北部 ほくぶ 弁 べん 約 やく 30%、中部 ちゅうぶ 弁 べん 約 やく 20%となっている。華人 かじん は広東 かんとん 語 ご 、潮 うしお 州 しゅう 語 ご 、福建 ふっけん 語 ご 、海南 かいなん 語 ご 、客 きゃく 家 か 語 ご を話 はな す人 ひと が多 おお く、普通 ふつう 話 ばなし を話 はな す人 ひと は少 すく ない。様々 さまざま な階級 かいきゅう の英語 えいご が特 とく に外国 がいこく 人 じん と接 せっ することが必要 ひつよう な旅行 りょこう 業界 ぎょうかい や商業 しょうぎょう 界 かい で話 はな されていて、英語 えいご はサイゴン人 じん の事実 じじつ 上 じょう の第 だい 二 に 言語 げんご になっている。
ホーチミン市 し における全 ぜん 宗教 しゅうきょう の信者 しんじゃ の割合 わりあい は次 つぎ のとおり。
仏教 ぶっきょう (全 ぜん 宗派 しゅうは 合計 ごうけい )66.66%、ローマカトリック 26.87%、プロテスタント 2.70%、その他 た (カオダイ教 きょう 、ホアハオ教 きょう 、イスラム教 いすらむきょう 、ヒンドゥー教 きょう )3.77%。
高層 こうそう ビルが立 た ち並 なら ぶ市街 しがい
ホーチミン市 し は、南北 なんぼく ベトナム統一 とういつ 後 ご もベトナムで最 もっと も重要 じゅうよう な経済 けいざい 的中 てきちゅう 心地 ごこち である。数 かず 多 おお くの大 だい 企業 きぎょう も含 ふく め、およそ30万 まん 社 しゃ がハイテク産業 さんぎょう 、電器 でんき 、機械 きかい 加工 かこう 及 およ び軽工業 けいこうぎょう に従事 じゅうじ し、あるいは、建設 けんせつ 業 ぎょう や素材 そざい 産業 さんぎょう 、農業 のうぎょう 製品 せいひん 製造 せいぞう 業 ぎょう に携 たずさ わっている。現在 げんざい 、ホーチミン市 し には15の工業 こうぎょう 団地 だんち 及 およ び輸出 ゆしゅつ 加工 かこう 地区 ちく があり、これに加 くわ えて、クアンチュンソフトウエアパーク及 およ びサイゴンハイテクパークがある。
ホーチミン市 し には、小規模 しょうきぼ なものを除 のぞ いても171の市場 いちば 、スーパーマーケットのチェーン店 てん が10系列 けいれつ 、高級 こうきゅう ショッピングモールが12か所 しょ 、多数 たすう の美容 びよう 服飾 ふくしょく センターがある。50行 ぎょう を超 こ える銀行 ぎんこう が何 なん 百 ひゃく もの支店 してん を有 ゆう しており、拠点 きょてん を置 お いている保険 ほけん 会社 かいしゃ も20社 しゃ ある。ホーチミン市 し には、ベトナムで最初 さいしょ の証券 しょうけん 取引 とりひき 所 しょ が2001年 ねん に開 ひら かれた。
ドイモイ 政策 せいさく 導入 どうにゅう 後 ご のベトナム経済 けいざい の成長 せいちょう に合 あ わせて、ホーチミン市 し の経済 けいざい 活動 かつどう も活発 かっぱつ しており、2005年 ねん には、ホーチミン市 し の域内 いきない 総 そう 生産 せいさん は推計 すいけい で116億 おく 米 あめりか ドル(対 たい 2004年 ねん 比 ひ 12.2%増 ぞう )、人口 じんこう 1人 にん 当 あ たり約 やく 1,850米 あめりか ドルになり、ベトナムの国民総生産 こくみんそうせいさん の20%を占 し めた。この域内 いきない 総 そう 生産 せいさん を購買 こうばい 力 りょく 平価 へいか により計算 けいさん すれば、560億 おく 米 あめりか ドル(人口 じんこう 1人 にん 当 あ たり8,900米 あめりか ドル)に達 たっ する(全国 ぜんこく 平均 へいきん の約 やく 3.5倍 ばい 高 たか い)。ホーチミン市 し の工業 こうぎょう 生産 せいさん 高 だか は56億 おく 米 あめりか ドルで、全国 ぜんこく 合計 ごうけい の30%に等 ひと しい。ホーチミン市 し の港 みなと の輸出入 ゆしゅつにゅう 高 だか は290億 おく 米 あめりか ドルで、全国 ぜんこく 合計 ごうけい の40%である。ホーチミン市 し は、国家 こっか 予算 よさん の歳入 さいにゅう の約 やく 30%を担 にな っている[要 よう 出典 しゅってん ] 。
また、本田技研工業 ほんだぎけんこうぎょう やパナソニック 、三菱重工 みつびしじゅうこう や日本航空 にほんこうくう 、髙島屋 や など多数 たすう の大 だい 企業 きぎょう の他 ほか 、製造 せいぞう 業 ぎょう や貿易 ぼうえき 業 ぎょう を始 はじ めとした日本 にっぽん の中小 ちゅうしょう 企業 きぎょう も、多数 たすう ホーチミン市 し に進出 しんしゅつ しているほか、市内 しない には日本 にっぽん の政府 せいふ 開発 かいはつ 援助 えんじょ による建築 けんちく 物 ぶつ も数多 かずおお い。
ベトナム南部 なんぶ の交通 こうつう の要所 ようしょ であるホーチミン市 し からは、ベトナム南部 なんぶ やカンボジアの各地 かくち に陸路 りくろ や船便 せんびん で移動 いどう することができる。
国道 こくどう 14号線 ごうせん と20号線 ごうせん で中央 ちゅうおう 高地 こうち とつながり、国道 こくどう 1号線 ごうせん で中部 ちゅうぶ 沿岸 えんがん や北部 ほくぶ とつながり、国道 こくどう 1号線 ごうせん と50号線 ごうせん でメコンデルタ とつながる。メコンデルタの中心 ちゅうしん 都市 とし カントー からホーチミン市 し を通 とお って70km北東 ほくとう にあるドンナイ省 しょう ザウザイ(Dầu Giây / 油 あぶら 之 の )村 むら までの高速 こうそく 道路 どうろ が建設 けんせつ 中 ちゅう である[いつ? ] 。
サイゴン駅 えき を出発 しゅっぱつ する列車 れっしゃ
ホーチミン市 し は、ベトナム全土 ぜんど を結 むす ぶ鉄道 てつどう 網 もう の南部 なんぶ の主要 しゅよう 地点 ちてん である。鉄道 てつどう の駅名 えきめい は、市 し 名 めい が変 か わったあとも「サイゴン駅 えき (ガ・サイゴン)」であり、主要 しゅよう 終着駅 しゅうちゃくえき となっている。南部 なんぶ の最大 さいだい 都市 とし であるホーチミン市 し と首都 しゅと ハノイは、1726kmの南北 なんぼく 線 せん (統一 とういつ 鉄道 てつどう ) によって結 むす ばれている。
ホーチミン駅 えき - ハノイ駅 えき 間 あいだ には、毎日 まいにち 5本 ほん の列車 れっしゃ があり、所要 しょよう 時間 じかん は最速 さいそく のSE3・SE4 (列車 れっしゃ 番号 ばんごう :列車 れっしゃ はS1からS20まであり、奇数 きすう 列車 れっしゃ がハノイ発 はつ ホーチミン行 い き。偶数 ぐうすう 列車 れっしゃ がホーチミン発 はつ ハノイ行 い き)で30時 じ 間 あいだ 、もっとも遅 おそ いSE5・SE6で37時 じ 間 あいだ 程度 ていど である[ 14] 。
特 とく に美 うつく しい海岸 かいがん 線 せん を見下 みお ろしながら、ディーゼル機関 きかん 車 しゃ に牽 ひ かれる長 なが い列車 れっしゃ が速度 そくど を落 お としレールをきしませ、いくつものトンネルをくぐり走 はし るハイヴァン峠 とうげ 越 こ えは圧巻 あっかん である。
また、市内 しない にはホーチミン市 し 地下鉄 ちかてつ も建設 けんせつ 中 ちゅう である。
タンソンニャット国際 こくさい 空港 くうこう
タンソンニャット国際 こくさい 空港 くうこう は、軍民 ぐんみん 共用 きょうよう 空港 くうこう であり、ホーチミン市 し (サイゴン)の中心 ちゅうしん 街 がい (1区 く )の北 きた 7kmにある。空港 くうこう と市街地 しがいち との間 あいだ の移動 いどう にはタクシーやバスを利用 りよう することができる。航空機 こうくうき 利用 りよう 客数 きゃくすう が急速 きゅうそく に増大 ぞうだい していることや、タンソンニャット国際 こくさい 空港 くうこう が市 し の中心 ちゅうしん 部 ぶ に近接 きんせつ していることから、ベトナム政府 せいふ は既 すで に、50km北東 ほくとう のドンナイ省 しょう ロンタイン村 むら 近郊 きんこう に、新 あたら しく『ロンタイン国際 こくさい 空港 くうこう 』を建設 けんせつ する準備 じゅんび をしている。2021年 ねん 1月 がつ に着工 ちゃっこう し、2025年 ねん に開港 かいこう 予定 よてい である[ 15] 。
サイゴン川 がわ やドンナイ川 ないがわ に沿 そ って、サイゴン港 こう 、新港 しんこう 、ベンゲ港 こう 、VICT 港 こう といった多数 たすう の港 みなと がある。河川 かせん を遡 さかのぼ 航 こう した地域 ちいき に位置 いち する河港 かこう ではあるが、サイゴン港 こう の港 みなと 域 いき 付近 ふきん でも川幅 かわはば は300-500m、水深 すいしん は11mあり、港湾 こうわん 施設 しせつ のほとんどは外 そと 航 こう 船 せん が直接 ちょくせつ 入港 にゅうこう することができる。これらの港 みなと がベトナムが1年間 ねんかん に輸出入 ゆしゅつにゅう する船荷 ふなに の40%を取 と り扱 あつか っている。
バイクによる渋滞 じゅうたい
5人 にん 乗 の り。前 まえ の幼児 ようじ 2名 めい はヘルメットをしていない
大量 たいりょう のボトルを運 はこ ぶバイク
ホーチミン市 し の道路 どうろ 事情 じじょう は、インフラ状態 じょうたい やバイクの交通 こうつう 量 りょう から劣悪 れつあく であるといわれることが多 おお い。中 なか には穴 あな だらけの通 とお りもあるためパンクの被害 ひがい も多 おお い。この街 まち に無数 むすう にある裏通 うらどお りや路地 ろじ は特 とく に顕著 けんちょ で、泥道 どろみち と大 たい して変 か わらないということさえある。
2000年代 ねんだい に入 はい り、バイクが特 とく に中国 ちゅうごく から安 やす く輸入 ゆにゅう されるようになったため、バイクがおよそ300万 まん 台 だい にまで増 ふ えた。もっとも人気 にんき のあるバイクはホンダ のスーパーカブ であったが、2020年 ねん 現在 げんざい ホーチミン市内 しない でスーパーカブを見 み かけることは少 すく ない。走行 そうこう しているバイクは、新車 しんしゃ と思 おも われるスクーター型 がた のバイクが多数 たすう を占 し める。依然 いぜん として、ホンダ車 しゃ が圧倒的 あっとうてき に人気 にんき である。人気 にんき の秘訣 ひけつ は3-4人 にん 乗 の りでも長期間 ちょうきかん 故障 こしょう せずに耐久 たいきゅう 性 せい があり加 くわ えて燃費 ねんぴ がよいことである。自動車 じどうしゃ も40万 まん 台 だい 以上 いじょう あり、市内 しない の主要 しゅよう な道路 どうろ を埋 う め尽 つ くし、交通 こうつう 渋滞 じゅうたい や大気 たいき 汚染 おせん が広 ひろ く問題 もんだい 視 し されるようになった。かつての北京 ぺきん が「自転車 じてんしゃ の街 まち 」であるとすれば、ホーチミン市 し は「バイクの街 まち 」とも言 い える。交通 こうつう 法規 ほうき の執行 しっこう 状 じょう 況 きょう は改善 かいぜん しつつあるとはいえ、一方 いっぽう 通行 つうこう を逆 ぎゃく 走 はし 、赤信号 あかしんごう 無視 むし 、歩道 ほどう 走行 そうこう 、5人 にん 乗 の り、過積載 かせきさい などは日常 にちじょう 茶飯事 さはんじ である。スクーター移動 いどう が市民 しみん の主 おも な移動 いどう 手段 しゅだん であると同時 どうじ に、経済 けいざい 成長 せいちょう に伴 ともな い、マイバッハやランボルギーニ等 とう の超 ちょう 高級 こうきゅう 車 しゃ も市内 しない で見 み かけるようになってきている。
市 し の中心 ちゅうしん 部 ぶ にはファングーラオ通 どお り 、デタム通 どお りがあり、旅行 りょこう 者 しゃ でにぎわっている。
バスが唯一 ゆいいつ の公共 こうきょう 交通 こうつう 機関 きかん であることから、市内 しない にバス路線 ろせん 網 もう が張 は り巡 めぐ らされている。なお多 おお くのバスにエアコン が装備 そうび されている。
1万 まん 台 だい のタクシーのほとんどにメーターが取 と り付 つ けられ、運行 うんこう 中 ちゅう は正常 せいじょう に作動 さどう しているのが普通 ふつう であるが、英語 えいご を上手 じょうず に話 はな せる運転 うんてん 手 しゅ は多 おお くはない。中 なか には運賃 うんちん を不正 ふせい に徴収 ちょうしゅう するためにメーターを使 つか おうとしない運転 うんてん 手 しゅ やつり銭 せん をごまかす運転 うんてん 手 しゅ などもいる。
ホーチミン市内 しない では、バイク の後部 こうぶ 座席 ざせき に客 きゃく を乗 の せる『セオム 』と呼 よ ばれるバイクタクシー が多数 たすう 活躍 かつやく している[ 14] 。観光 かんこう 客 きゃく がセオムや三 さん 輪 りん の自転車 じてんしゃ タクシー (シクロ)を利用 りよう するときは、運転 うんてん 手 しゅ が乗客 じょうきゃく の安全 あんぜん に注意 ちゅうい を払 はら わない場合 ばあい もあるので、用心 ようじん すべきである。白 しろ いVinasun(ビナサン)と緑 みどり のMailinh(マイリン)の大手 おおて タクシーグループは、比較的 ひかくてき 安全 あんぜん とされる。
Uber型 がた の配車 はいしゃ アプリも提供 ていきょう されており、Grabが利用 りよう 可能 かのう である。2020年 ねん 2月 がつ 現在 げんざい の料金 りょうきん 目安 めやす は、7kmの移動 いどう で10万 まん ドンである。
現在 げんざい 、都市 とし 鉄道 てつどう (地下鉄 ちかてつ )と高架 こうか 鉄道 てつどう を整備 せいび するための財源 ざいげん を模索 もさく 中 ちゅう である。ホーチミン市 し 都市 とし 鉄道 てつどう は2024年 ねん 完成 かんせい 予定 よてい [ 16] とされるが、「完成 かんせい 予定 よてい 」の期日 きじつ が毎年 まいとし 順延 じゅんえん されているのも事実 じじつ である。
ライトアップ されたホーチミン人民 じんみん 委員 いいん 会 かい 庁舎 ちょうしゃ (U.B.N.D.T.P)
日本 にっぽん の援助 えんじょ により建設 けんせつ された永 えい 厳 いわお 寺 てら の七 なな 重 じゅう 塔 とう
他 ほか にも、美術 びじゅつ 博物館 はくぶつかん 、南部 なんぶ 女性 じょせい 博物館 はくぶつかん 、ナ・ロン記念 きねん 館 かん 、ベン・ドゥオック地下 ちか トンネル遺跡 いせき がある。また、ダムセン観光 かんこう 文化 ぶんか 公園 こうえん 、スオイティエン文化 ぶんか 公園 こうえん 及 およ びカンゾーエコビーチリゾートは、ホーチミン市内 しない の3大 だい レクリエーション施設 しせつ であり、ホーチミン市 し を訪 おとず れる人 ひと たちの人気 にんき を集 あつ めている。
フランス統治 とうち 時代 じだい から営業 えいぎょう されているクラシックホテルや国際 こくさい チェーンのホテルから、客室 きゃくしつ 数 すう が10程度 ていど の小規模 しょうきぼ ホテルまで様々 さまざま なランクの何 なん 百 ひゃく というホテルが18,000室 しつ 以上 いじょう あり、その中 なか には5つ星 ほし の高級 こうきゅう ホテルも10軒 けん ある。予算 よさん が乏 とぼ しい旅行 りょこう 者 しゃ にも、1区 く のファングーラオ通 どお り 、デタム通 どお り 、ブイ・ビエン通 どお り であれば、安 やす いホテル、ゲストハウス等 とう が簡単 かんたん に見 み つかる。
ホーチミン市 し には何 なん 百 ひゃく もの印刷 いんさつ 業者 ぎょうしゃ や出版 しゅっぱん 社 しゃ があり、書店 しょてん も多 おお く、公立 こうりつ あるいは学校 がっこう の図書館 としょかん のネットワークも広 ひろ がっている。ホーチミン市 し 総合 そうごう 図書館 としょかん は150万 まん 冊 さつ 以上 いじょう の蔵書 ぞうしょ を有 ゆう する、ベトナム随一 ずいいち の、美 うつく しい建築 けんちく の建物 たてもの である。他 ほか にも私立 しりつ の画廊 がろう が数多 かずおお く一般 いっぱん 公開 こうかい されている。市営 しえい 劇場 げきじょう のほかにも、Bến Thành and Hòa Bình 劇場 げきじょう や Lan Anh 音楽 おんがく 堂 どう のような素晴 すば らしい娯楽 ごらく 施設 しせつ がある。
南 みなみ ベトナム料理 りょうり のほかにもベトナム全土 ぜんど の料理 りょうり を提供 ていきょう するレストランの他 ほか 、フランス料理 りょうり や日本 にっぽん の寿司 すし 、テキサス 風 ふう バーベキュー からケンタッキーフライドチキンのようなファストフード まで、地元 じもと 以外 いがい の料理 りょうり を味 あじ わうこともできる。また近年 きんねん は、市内 しない 中心 ちゅうしん 部 ぶ の大 だい 規模 きぼ ショッピングモール 内 うち にフードコートが多数 たすう 営業 えいぎょう している。
ホーチミン市 し の高等 こうとう 教育 きょういく はかなり発達 はったつ していて、50校 こう の総合大学 そうごうだいがく または単科大学 たんかだいがく が集中 しゅうちゅう し、合計 ごうけい 30万 まん 人 にん 以上 いじょう の学生 がくせい がいる。
ホーチミン市 し 国家 こっか 大学 だいがく
ホーチミン市 し 工科 こうか 大学 だいがく
ホーチミン市 し 師範 しはん 大学 だいがく
ベトナム国立 こくりつ 大学 だいがく - 35,000人 にん の学生 がくせい を擁 よう し、ベトナム南部 なんぶ でもっとも重要 じゅうよう な総合大学 そうごうだいがく である。次 つぎ の主要 しゅよう 6校 こう で構成 こうせい する。自然 しぜん 科学 かがく 大学 だいがく (旧名 きゅうめい サイゴン科学 かがく 大学 だいがく )、人文 じんぶん 社会 しゃかい 科学 かがく 大学 だいがく (旧名 きゅうめい サイゴン文科 ぶんか 大学 だいがく )、工芸 こうげい 大学 だいがく (旧名 きゅうめい Phu Tho 国立 こくりつ 工業 こうぎょう 研究所 けんきゅうじょ )、国際大学 こくさいだいがく 、経済学部 けいざいがくぶ 、新設 しんせつ の情報 じょうほう 技術 ぎじゅつ 大学 だいがく 。
その他 た にも重要 じゅうよう かつ権威 けんい ある高等 こうとう 教育 きょういく 機関 きかん をいくつか挙 あ げると、次 つぎ のとおりである。市立 しりつ 教育 きょういく 大学 だいがく 、市立 しりつ 経済 けいざい 大学 だいがく 、市立 しりつ 建築 けんちく 大学 だいがく 、市立 しりつ 医薬 いやく 大学 だいがく 、市立 しりつ 農林 のうりん 大学 だいがく 、市立 しりつ 法科 ほうか 大学 だいがく 、市立 しりつ 技術 ぎじゅつ 教育 きょういく 大学 だいがく 、市立 しりつ 銀行 ぎんこう 大学 だいがく 、市立 しりつ 貿易 ぼうえき 大学 だいがく 、市立 しりつ 工科 こうか 大学 だいがく 、オープンユニバーシティ 、市立 しりつ 体育 たいいく 保健 ほけん 大学 だいがく 、市立 しりつ 美術 びじゅつ 大学 だいがく 、市立 しりつ 文化 ぶんか 大学 だいがく 、市立 しりつ 音楽 おんがく 学校 がっこう 。
RMIT大学 だいがく はベトナムで現在 げんざい 唯一 ゆいいつ の外資 がいし 系 けい 教育 きょういく 組織 そしき である。キャンパスは約 やく 2000人 にん の学生 がくせい を擁 よう する。
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ホーチミン市 し の報道 ほうどう 媒体 ばいたい はベトナムでは最 もっと も発達 はったつ している。最近 さいきん では、同市 どうし では、5紙 し [要 よう 出典 しゅってん ] の日刊 にっかん 新聞 しんぶん が発行 はっこう されている。主要 しゅよう な新聞 しんぶん は、Sài Gòn Giải Phóng (サイゴン解放 かいほう )及 およ びその中国語 ちゅうごくご 版 ばん ・スポーツ版 ばん 及 およ び夕刊 ゆうかん 、ベトナムで最大 さいだい の発行 はっこう 部数 ぶすう を有 ゆう するTuổi Trẻ (トゥオイチェー(若者 わかもの ) )、Thanh Niên (タインニエン(青年 せいねん ) )、Người Lao Dộng (労働 ろうどう 者 しゃ )、Thể thao (スポーツ)、英字 えいじ ビジネス新聞 しんぶん の Saigon Times Daily などである。その他 た にも、30以上 いじょう の新聞 しんぶん や雑誌 ざっし が発行 はっこう されている。
ホーチミン市 し テレビ (HTV ) はベトナムで国営 こくえい ベトナムテレビ (VTV) に次 つ いで2番目 ばんめ に大 おお きなテレビ局 てれびきょく ネットであり、7時 じ から24時 じ まで(アナログ放送 ほうそう とデジタル放送 ほうそう の両方 りょうほう で)7チャンネルを放送 ほうそう している。ホーチミン市 し 人民 じんみん の声 こえ も南部 なんぶ 地域 ちいき 最大 さいだい のラジオ局 きょく である。世界 せかい の主要 しゅよう なテレビチャンネルは、2つのケーブルテレビネット(SCTV と HTVC)によって配信 はいしん され、30万 まん 人 にん 以上 いじょう の加入 かにゅう 者 しゃ や衛星 えいせい 放送 ほうそう 受信 じゅしん 器 き 付 つ きテレビが受信 じゅしん している。
ホーチミン市 し には120万 まん 件 けん 以上 いじょう の固定 こてい 電話 でんわ と約 やく 300万 まん 台 だい の携帯 けいたい 電話 でんわ (後者 こうしゃ は年間 ねんかん 20%の伸 の びを示 しめ している)がある。インターネットは、特 とく に ADSL 接続 せつぞく が急速 きゅうそく に普及 ふきゅう しており、80万 まん 人 にん 以上 いじょう の加入 かにゅう 者 しゃ がいて、300万 まん 人 にん 以上 いじょう がしばしば利用 りよう している。インターネットプロパイダの中 なか でもVNPT、Viettel、FPTの3社 しゃ が人気 にんき があり、ベトナムのインターネット加入 かにゅう 者 しゃ の98%を占 し めている[ 17] 。
外国 がいこく からの観光 かんこう 客 きゃく がスマートフォンからインターネットに接続 せつぞく するには、現地 げんち のWi-Fiに接続 せつぞく をするか、SIMカードを購入 こうにゅう してスマートフォンに挿入 そうにゅう する。なお、ベトナムのSIMカードは日本 にっぽん 国内 こくない でも主 おも にインターネット通販 つうはん により購入 こうにゅう 可能 かのう である。料金 りょうきん 目安 めやす は、60GBのデータ容量 ようりょう が20日間 にちかん 利用 りよう 可能 かのう なSIMカードで約 やく 300円 えん となる。
近年 きんねん ではスマートフォン 普及 ふきゅう に伴 ともな い、ホテル、レストラン、カフェなどで無料 むりょう のWi-Fiが利用 りよう できる。スターバックス など一部 いちぶ チェーン店 てん では長時間 ちょうじかん 居座 いすわ る客 きゃく への対策 たいさく として、1つのパスワードに対 たい して1時 じ 間 あいだ のみネット接続 せつぞく が有効 ゆうこう で、それ以降 いこう は遮断 しゃだん する仕組 しく みを導入 どうにゅう している[ 18] 。
ホーチミン市 し の医療 いりょう 体制 たいせい は比較的 ひかくてき 発展 はってん しており、約 やく 80の公立 こうりつ 病院 びょういん または公立 こうりつ 医療 いりょう センターと何 なん 十 じゅう もの市立 しりつ 診療 しんりょう 所 しょ が連携 れんけい している。これらの施設 しせつ は最先端 さいせんたん の医療 いりょう 設備 せつび を備 そな えている。1,400床 しょう を有 ゆう する(Chợ Rẫy / 𢄂𡋀 )病院 びょういん は、日本 にっぽん の援助 えんじょ と心臓 しんぞう 病 びょう 学 がく 研究所 けんきゅうじょ (フランスが資金 しきん を提供 ていきょう している)によって医療 いりょう の質 しつ が高 たか まり、インドシナ でも最高 さいこう 水準 すいじゅん の医療 いりょう 施設 しせつ になっている。ホアハオ(Hòa Hảo / 和好 かずよし )医療 いりょう 診断 しんだん センター(Medic)とFV病院 びょういん は、良質 りょうしつ のサービスを提供 ていきょう するとともに近代 きんだい 的 てき な設備 せつび を備 そな え、最近 さいきん では外国 がいこく 人 じん を含 ふく む多 おお くの顧客 こきゃく を獲得 かくとく している。患者 かんじゃ は近隣 きんりん 州 しゅう 内 ない の各 かく 都市 とし だけでなく、カンボジアからも通院 つういん している[要 よう 出典 しゅってん ] 。