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変性 - Wikipedia

変性へんせい(へんせい、英語えいご: denaturation)とは、性質せいしつ変化へんかすること。とく異常いじょう変化へんかする場合ばあいすことがある。また、その変化へんかした性質せいしつそのものをす。

変性へんせい生体せいたい高分子こうぶんし

編集へんしゅう

生体せいたい高分子こうぶんし変性へんせいとは、ポリマーの構造こうぞう破壊はかいされることをい、核酸かくさんタンパク質たんぱくしつなどの生体せいたい高分子こうぶんし高次こうじ構造こうぞううしな変化へんかすることである。核酸かくさんタンパク質たんぱくしつさん構造こうぞうこわれた状態じょうたいランダムコイルちかいが、このような、生体せいたい高分子こうぶんし変性へんせい結果けっかである状態じょうたい変性へんせいした状態じょうたいぶ。原因げんいんとしてはねつ高温こうおん極度きょくど低温ていおん凍結とうけつ)、さんアルカリ界面かいめん活性かっせいざい有機ゆうき溶媒ようばいや、変性へんせいざいばれる化学かがく物質ぶっしつ、あるいは圧力あつりょくちょう音波おんぱや攪拌などがある。

タンパク質たんぱくしつ水素すいそ結合けつごう疎水そすい結合けつごうイオン結合けつごうなどにより高次こうじ構造こうぞうよん構造こうぞう)をたもっているが、これらが破壊はかいされ特徴とくちょうてきりたたみ構造こうぞううしなうと変性へんせいする。タンパク質たんぱくしつ変性へんせいざいには、水素すいそ結合けつごう破壊はかいする尿素にょうそやグアニジンしお疎水そすい結合けつごう破壊はかいするドデシル硫酸りゅうさんナトリウムなどの界面かいめん活性かっせいざいがある。酵素こうそ変性へんせいすると触媒しょくばい作用さよううしない、そのタンパク質たんぱくしつ機能きのううしなう。かつてはタンパク質たんぱくしつ変性へんせい可逆かぎゃくかんがえられていたが、おおくのタンパク質たんぱくしつでは変性へんせいざい徐々じょじょのぞくなどの方法ほうほうただしい構造こうぞうもどすこと(再生さいせい)が可能かのうであるほか生体せいたいないにはシャペロンばれるりたたみをたすけるタンパク質たんぱくしつ報告ほうこくされている。(「タンパク質たんぱくしつねつ力学りきがくてき安定あんていせい」のこう参照さんしょう

タンパク質たんぱくしつ変性へんせい食品しょくひん加工かこうにもよくもちいられる。たとえばにくたまご加熱かねつ調理ちょうり豆腐とうふやヨーグルトの凝固ぎょうこゼラチン製造せいぞうコラーゲンねつ変性へんせいさせてつくる)などである。

核酸かくさんは、核酸かくさん塩基えんきあいだ水素すいそ結合けつごうにより構造こうぞうDNAじゅうらせん構造こうぞうRNA特徴とくちょうてきりたたみ構造こうぞう)をたもっている。この水素すいそ結合けつごう破壊はかいされると変性へんせいき、DNAではじゅうらせんが2ほん一本いっぽんくさり分離ぶんりする(DNAのもど参照さんしょう)。

変性へんせいねつ力学りきがくてきあい転移てんい性質せいしつしめすことがある。とく核酸かくさんねつによる変性へんせいは、一定いってい温度おんど配列はいれつによってことなる)で急激きゅうげききるため融解ゆうかいともばれ、ぎゃく融解ゆうかいした核酸かくさん温度おんど徐々じょじょげて復元ふくげんさせることを再生さいせいまたはさい結合けつごうあるいはアニーリング(英語えいご:annealing 金属きんぞく加工かこうきなまし)もしくはさいアニーリングとぶ。

変性へんせい(アルコール)

編集へんしゅう

アルコールの変性へんせいとは、エタノール飲用いんよう防止ぼうしのためメタノールなどを混入こんにゅうする意味いみである。