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NFPA 704 - Wikipedia

NFPA 704

化学かがく薬品やくひん危険きけんせいしめ表記ひょうき規格きかく
NFPA 704
1
2
2
W
水素すいそホウ素ほうそナトリウムたいするファイア・ダイアモンド表示ひょうじ

NFPA 704(エヌエフピーエー704)は、化学かがく薬品やくひん危険きけんせい表示ひょうじするための規格きかくであり、全米ぜんべい防火ぼうか協会きょうかい英語えいごばん(NFPA)が策定さくてい管理かんりしている[ちゅう 1]菱形ひしがた表示ひょうじファイア・ダイアモンド英語えいご: Fire Diamond)とばれ[4]危険きけんぶつあつかひと素早すばや簡単かんたん危険きけんせい判断はんだんしたり、必要ひつよう専用せんよう器具きぐ手順てじゅん防護ぼうご措置そちがわかるように設計せっけいされた[3]

表記ひょうきほう

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物質ぶっしつ危険きけんせい特定とくていするためNFPA 704表記ひょうきがなされたエタノールアセトン容器ようき

ファイア・ダイアモンドは色分いろわけされた4つの区画くかくからなり、あお健康けんこう障害しょうがい[5]あか燃焼ねんしょうせい[6]化学かがくてき不安定ふあんていせい[ちゅう 2]しろ特記とっき事項じこうあらわ[ちゅう 3]。またしろ以外いがい区画くかくには数値すうち記入きにゅうして、危険きけんせいを「0」(危険きけんせい通常つうじょう物質ぶっしつ)から「4」(深刻しんこく危険きけんせい)まで5段階だんかいしめす。

あお - 健康けんこう障害しょうがい

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被害ひがい深刻しんこくじゅんしめ[8]

  • 4.  きわめて短時間たんじかん暴露ばくろによってもじゅうあつし後遺症こういしょうまねきうる(れいシアン化水素しあんかすいそ)。
  • 3.  短時間たんじかん暴露ばくろによって一時いちじてき障害しょうがい後遺症こういしょうこしうる(れい塩素えんそガス)。
  • 2.  多量たりょう暴露ばくろあるいは常習じょうしゅうてきでない連続れんぞく暴露ばくろによって一時いちじてき能力のうりょく障害しょうがいこしうるか、後遺こうい障害しょうがいこす可能かのうせいがある(れいクロロホルム)。
  • 1.  暴露ばくろによってごく軽度けいど後遺こうい障害しょうがいともな不快ふかいかん[ちゅう 4]こしうる(れいテレピン)。
  • 0.  健康けんこう障害しょうがいこさず、火災かさい[ちゅう 5]防護ぼうご措置そち必要ひつようとしない(れい : みず)。

あか - 燃焼ねんしょうせい

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  • 4.  常温じょうおんつねあつ[ちゅう 6]急速きゅうそくまたは完全かんぜん気化きかするか、空気くうきちゅう素早すばや分散ぶんさんして燃焼ねんしょうするもの(れいアセチレンプロパン水素すいそガス)。自然しぜん発火はっかせい物質ぶっしつふくむ。引火いんかてんは22.8 °C未満みまんである。
  • 3.  ほぼすべての温度おんど状況じょうきょう引火いんかしうる液体えきたい固体こたい浮遊ふゆう粒子りゅうしふくむ)(れいガソリンアセトン)。引火いんかてんが22.8 °C未満みまんで、沸点ふってんが37.8 °C以上いじょう液体えきたいであるか、引火いんかてんが22.8 °C以上いじょう37.8 °C未満みまんである。
  • 2.  引火いんかまでに適度てきど加熱かねつされるか比較的ひかくてきたか周辺しゅうへん温度おんどかれることを必要ひつようとするもの(れい軽油けいゆかみ硫黄いおう)。および加熱かねつなしに引火いんかする浮遊ふゆう粒子りゅうしおおく。引火いんかてんは37.8 °C以上いじょう93.3 °C未満みまんである。
  • 1.  あらゆる周囲しゅうい温度おんどのもとで、引火いんかまでにかなりの予熱よねつ必要ひつようとするもの(れい鉱油こうゆアンモニア)。加熱かねつなしに引火いんかする浮遊ふゆう粒子りゅうし一部いちぶふくむ。引火いんかてんは93.3 °C以上いじょうである。
  • 0.  典型てんけいてき火災かさい状態じょうたい燃焼ねんしょうしないもの(れいよん塩化えんか炭素たんそ)。コンクリート、いしすなのような本質ほんしつてき燃焼ねんしょうしないものをふくむ。空気くうきちゅうで820 °Cに5分間ふんかんさらされても燃焼ねんしょうしない。

- 不安定ふあんていせい

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  • 4.  常温じょうおんつねあつばくとどろき[ちゅう 7]爆発ばくはつてき化学かがく分解ぶんかいこしうる(れいニトログリセリン[2]
  • 3.  ばくとどろき爆発ばくはつてき分解ぶんかい[ちゅう 8]こしうるもののたか励起れいきエネルギーをあたえる必要ひつようがあるか、励起れいきまえ閉塞へいそく状態じょうたい加熱かねつする必要ひつようがあるか、みず爆発ばくはつてき反応はんのうするか、つよ衝撃しょうげきによりばくとどろきこすもの(れいフッ素ふっそ)。
  • 2.  温度おんど圧力あつりょく上昇じょうしょうによりはげしい化学かがく反応はんのうこす、もしくはみずはげしく反応はんのうする[ちゅう 9]か、みずざると爆発ばくはつせい可燃かねんせい混合こんごうぶつ[ちゅう 10]をつくるもの(れいナトリウムリン)。
  • 1.  通常つうじょう安定あんていであるものの、温度おんど圧力あつりょく上昇じょうしょうにより不安定ふあんていとなるもの(れいカルシウム)。
  • 0.  ほのおにさらされる状況じょうきょうふくめて通常つうじょう安定あんていで、みず反応はんのうしない(れいヘリウム)。

しろ - 特記とっき事項じこう

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しろ区画くかくには記号きごうがいくつかしめされることがある。ただし、下記かきのうちNFPA 704規格きかく公式こうしきさだめられているのは'W'と'OXY'のみである[8]

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ おそらくもっと重要じゅうようなのは[NFPA 704であり](中略ちゅうりゃく)NFPA規程きてい危険きけん物質ぶっしつたいする防火ぼうかガイド(だい13はん)』には、NFPA 704「緊急きんきゅう対応たいおう物質ぶっしつ危険きけん識別しきべつ標準ひょうじゅんシステム」のほか、関連かんれん情報じょうほうどう協会きょうかいのさまざまな出版しゅっぱんぶつから転記てんきした(NFPA 704 にふくまない 3千種ちくさちょう特定とくてい化学かがく物質ぶっしつたいして NFPA 704 評価ひょうか付与ふよ[1]。)[2][3]
  2. ^ 黄色きいろ区画くかくは、名称めいしょうのみ1996ねんに「反応はんのうせい」から「不安定ふあんていせい」へ変更へんこうされ、定義ていぎ自体じたいたもたれた[7]
  3. ^ 白色はくしょく区画くかくかんし、NFPA 704規程きていのマークは2しゅのみ。
    • ox酸化さんかざいつまり燃焼ねんしょう火災かさい速度そくど大幅おおはばたかめる化学かがく物質ぶっしつ[8]
    • Wみず異常いじょう反応はんのうをするもの[8][9]
  4. ^ irritation[8][10]
  5. ^ Combustible[8][11]
  6. ^ normal pressure and temperature[8][12]
  7. ^ explosive decomposition[8][13]
  8. ^ explosive[8][13]
  9. ^ Decomposition[8][14]
  10. ^ explosive mixture[8][15]
  11. ^ corrosive[8][16]
  12. ^ 健康けんこう障害しょうがいあらわあお区画くかくどう定義ていぎ。「CHIP危険きけん標識ひょうしき」も参照さんしょう[8][17]
  13. ^ 爆発ばくはつ不安定ふあんていせいあらわ黄色きいろ区画くかくどう定義ていぎ爆発ばくはつ危険きけんは、独自どくじ段階だんかいてき規定きてい参照さんしょう[8][18]

出典しゅってん

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  1. ^ Fire Protection Guide to Hazardous Materials, 2001 Edition”. NFPA. 全米ぜんべい防火ぼうか協会きょうかい (2008ねん5がつ8にち). 2008ねん5がつ8にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  2. ^ a b NFPA Hazard Identification System” (英語えいご). Chemistry Labs. University of Oregon Chem Labs (2015ねん3がつ10日とおか). 2015ねん3がつ10日とおか時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  3. ^ a b バージニア・コモンウェルス大学だいがく 2004, p. 1 1. NFPA-National Fire Protection Association Diamonds§Definition
  4. ^ バージニア・コモンウェルス大学だいがく 2004, p. 1 1. NFPA-National Fire Protection Association Diamonds§MSDS Relevance
  5. ^ The MSDS HyperGlossary: Hazardous”. www.ilpi.com. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  6. ^ Flammable”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  7. ^ バージニア・コモンウェルス大学だいがく 2004, p. 3
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o バージニア・コモンウェルス大学だいがく 2004, p. 3-4
  9. ^ Pyrophoric”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  10. ^ Irritant”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  11. ^ Combustible”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  12. ^ Standard Temperature and Pressure (STP)”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  13. ^ a b Explosive”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  14. ^ The MSDS HyperGlossary: Decomposition”. www.ilpi.com. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  15. ^ Mixture”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  16. ^ Corrosive”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  17. ^ CHIP”. www.ilpi.com. The MSDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん
  18. ^ Glossary Table of Contents”. www.ilpi.com. The (M)SDS HyperGlossary. 2024ねん6がつ9にち閲覧えつらん

参考さんこう文献ぶんけん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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