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好評を得たドラマであり、初期の女性飛行士たちにも注目が集まった(後に掲げる、「モデル」と取りざたされた人々は放送時点でも存命であった)。モデル探しの過熱や、特定人物と過度に結び付けられることに配慮したためか、1976年時点で脚本の[[田向正健]]は「あくまでもオリジナル作品で、特定のモデルはいない」と強調している<ref name="sato-1976"/>。2020年現在のNHKは、「ヒロインのモデルとなった人物は日本初の女性飛行士をはじめ複数いたそうだ」と記している<ref>{{cite web|url=https://www2.nhk.or.jp/archives/search/special/detail/?d=asadra018|title=東北が舞台の連続テレビ小説|work=NHKアーカイブス|publisher=NHK|accessdate=2021-5-9}}</ref><ref name="名前なし-pbIg-1">{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%85%B5%E9%A0%AD%20%E7%B2%BE-1653361|title=兵頭精|work=20世紀日本人名事典|accessdate=2021-5-9}}</ref>。 |
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好評を得たドラマであり、初期の女性飛行士たちにも注目が集まった(後に掲げる、「モデル」と取りざたされた人々は放送時点でも存命であった)。モデル探しの過熱や、特定人物と過度に結び付けられることに配慮したためか、1976年時点で脚本の[[田向正健]]は「あくまでもオリジナル作品で、特定のモデルはいない」と強調している<ref name="sato-1976"/>。2020年現在のNHKは、「ヒロインのモデルとなった人物は日本初の女性飛行士をはじめ複数いたそうだ」と記している<ref>{{cite web|url=https://www2.nhk.or.jp/archives/search/special/detail/?d=asadra018|title=東北が舞台の連続テレビ小説|work=NHKアーカイブス|publisher=NHK|accessdate=2021-5-9}}</ref><ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%85%B5%E9%A0%AD%20%E7%B2%BE-1653361|title=兵頭精|work=20世紀日本人名事典|accessdate=2021-5-9}}</ref>。 |
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第二次世界大戦以前の日本で飛行士となった女性は27名いる{{sfn|村山茂代|2007|p=45}}(二等飛行機操縦士20人・三等飛行機操縦士7人{{sfn|村山茂代|2007|p=47}}{{efn|[[航空法施行規則]](昭和2年逓信省令第8号)では三等飛行機操縦士免許は規定されず、当分の間の措置として別個に「三等飛行機操縦士免許規則」(昭和2年逓信省令第12号)が定められた。}}。パイロットを職業とするために必要な一等飛行機操縦士{{efn|[[航空法施行規則]](昭和2年逓信省令第8号)第69条「一等飛行機操縦士免状ノ受有者ハ用途ノ如何ニ拘ラス免状ニ掲クル飛行機ノ操縦ニ従事スルコトヲ得/二等飛行機操縦士免状ノ受有者ハ運送営業ノ為ニスル場合ヲ除クノ外免状ニ掲クル飛行機ノ操縦ニ従事スルコトヲ得」。}}の受験資格は女性にはなかった{{sfn|村山茂代|2007|p=48}})。「『雲のじゅうたん』の主人公のモデル」として、以下のように複数の人物の名が挙げられる(カッコ内は結婚後の姓。資格取得順{{sfn|村山茂代|2007|p=48}})。 |
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*[[兵頭精]]<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%85%B5%E9%A0%AD%E7%B2%BE-1103812|title=兵頭精|work=デジタル版 日本人名大辞典+Plus|accessdate=2021-5-9}}</ref><ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E5%85%B5%E9%A0%AD%20%E7%B2%BE-1653361|title=兵頭精|work=20世紀日本人名事典|accessdate=2021-5-9}}</ref> - 愛媛県出身。日本初の女性飛行士(1922年3月に三等飛行機操縦士資格取得)。1980年没。 |
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*[[木部シゲノ]]<ref>{{cite web|url=https://www.city.buzen.lg.jp/kanko/miru/jinbutsu/kibe.html|title=木部シゲノ|work= 豊前の先人たち|publisher=豊前市|accessdate=2021-5-9}}</ref> - 福岡県出身。最初の女性二等飛行機操縦士(1927年8月に資格取得)。戦後は及位野衣らと日本婦人航空協会を設立。1980年没。 |
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*[[前田あさの]](龍あさの)<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E7%AB%9C%20%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%AE-1658666|title=竜あさの|work=20世紀日本人名事典|accessdate=2021-5-9}}</ref> - 奈良県出身。1925年12月に4人目の女性飛行家となる。1979年没。 |
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*[[前田あさの]](龍あさの)<ref>{{cite web|url=https://kotobank.jp/word/%E7%AB%9C%20%E3%81%82%E3%81%95%E3%81%AE-1658666|title=竜あさの|work=20世紀日本人名事典|accessdate=2021-5-9}}</ref> - 奈良県出身。1925年12月に4人目の女性飛行家となる。1979年没。 |
2022年7月29日 (金) 21:09時点における版
連続テレビ小説
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第-作
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題名
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放映期間
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16
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おはようさん
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1975年10月6日 - 1976年4月3日
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17
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雲のじゅうたん
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1976年4月5日 - 10月2日
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18
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火の国に
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1976年10月4日 - 1977年4月2日
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『雲のじゅうたん』(くものじゅうたん)は、1976年(昭和51年)4月5日から10月2日まで放送されたNHK連続テレビ小説17作目。
概要
浅茅陽子扮するヒロイン真琴が、大正・昭和時代に飛行家(操縦士)という夢に向かって奮闘する姿を伸びやかに描いている。
中条静夫演じるヒロインの父・左衛門の、頑固親父ぶりも人気を博した。ナレーションの田中絹代は総集編の収録終了後の1976年12月27日に静養のため入院し、そのまま1977年3月に亡くなった[1]。
全話現存する最古の連続テレビ小説作品であり、また民放でも再放送された初のNHKドラマでもある[注釈 1]。
1976年の平均視聴率は40.1%、最高視聴率は48.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)[2]。全156回。1976年12月20日から12月29日まで、45分の総集編全10回が放送された。
1976年当時、同タイトルで小説化本が発売された(田向正健・追島小葉・著、日本放送出版協会)。
1999年10月4日から2000年4月1日まで、NHK BS2で月 - 土午前7時46分 - 8時1分に全156回が再放送された。
2001年には、全5巻の総集編VHSビデオが発売された。
各地のNHKアーカイブスの番組公開ライブラリーで総集編全10回を視聴可能。
ただし完全版・総集編共にDVDは未発売。
テーマ曲はCD「朝ドラ~NHK連続テレビ小説テーマ集」(2006年、ソニー・ミュージック、MHCL-722)に収録されている。
スタッフ
キャスト
モデル
好評を得たドラマであり、初期の女性飛行士たちにも注目が集まった(後に掲げる、「モデル」と取りざたされた人々は放送時点でも存命であった)。モデル探しの過熱や、特定人物と過度に結び付けられることに配慮したためか、1976年時点で脚本の田向正健は「あくまでもオリジナル作品で、特定のモデルはいない」と強調している[5]。2020年現在のNHKは、「ヒロインのモデルとなった人物は日本初の女性飛行士をはじめ複数いたそうだ」と記している[6][7]。
第二次世界大戦以前の日本で飛行士となった女性は27名いる(二等飛行機操縦士20人・三等飛行機操縦士7人[注釈 2]。パイロットを職業とするために必要な一等飛行機操縦士[注釈 3]の受験資格は女性にはなかった)。「『雲のじゅうたん』の主人公のモデル」として、以下のように複数の人物の名が挙げられる(カッコ内は結婚後の姓。資格取得順)。
- 兵頭精[11][12] - 愛媛県出身。日本初の女性飛行士(1922年3月に三等飛行機操縦士資格取得)。1980年没。
- 木部シゲノ[13] - 福岡県出身。最初の女性二等飛行機操縦士(1927年8月に資格取得)。戦後は及位野衣らと日本婦人航空協会を設立。1980年没。
- 前田あさの(龍あさの)[14] - 奈良県出身。1925年12月に4人目の女性飛行家となる。1979年没。
- 今井小まつ(西原小まつ)[15] - 京都府出身。1927年12月、木部に続いて二等飛行機操縦士。航空作家としても活動。1984年没。
- 松本キク(西崎キク)[16] - 埼玉県出身。女性水上飛行機操縦士第1号。1934年、海外に飛行した初の女性飛行士の一人。1979年没。
- 馬淵テフ子 - 秋田県鹿角郡出身(出生地は青森県弘前市)。1934年、秋田に郷土飛行。海外に飛行した初の女性飛行士の一人。1985年没。
- 及位野衣[18] - 秋田県山本郡生まれ、角館町で幼少期を過ごし、山形県で成長。戦後も飛行士として活動。2005年没。
その他
『ふたりっ子』の初期では、主人公の野田家で朝、登場人物が「雲のじゅうたん」を視聴している設定のシーンがあった。また、『カムカムエヴリバディ』の第69話でも、主人公の大月家で家族3人[注釈 4]が視聴するシーンが描かれている。
2020年現在、放送映像が残っている作品の中で初めて、オープニングのクレジットタイトルに横書きが採用された作品である[19]。
作品中で、『へば』(秋田地方の方言)が使用されているので、”へばちゃん”がブームとなる。主人公役の方が、へばちゃんと呼ばれ、親しまれる。
関連項目
- 舞いあがれ! - 2022年10月から放送予定の朝ドラ。本作と同様、ヒロインがパイロットを目指す。
脚注
注釈
- ^ 1977年10月から1978年3月まで、東京12チャンネル(現:テレビ東京)の月 - 土8:30 - 8:55に放送(『風見鶏』放送直後)。東京12チャンネルはそれまで9:00から放送を開始していたが、この時より開始時刻が7:45と早くなったため、本作が編成された。
- ^ 航空法施行規則(昭和2年逓信省令第8号)では三等飛行機操縦士免許は規定されず、当分の間の措置として別個に「三等飛行機操縦士免許規則」(昭和2年逓信省令第12号)が定められた。
- ^ 航空法施行規則(昭和2年逓信省令第8号)第69条「一等飛行機操縦士免状ノ受有者ハ用途ノ如何ニ拘ラス免状ニ掲クル飛行機ノ操縦ニ従事スルコトヲ得/二等飛行機操縦士免状ノ受有者ハ運送営業ノ為ニスル場合ヲ除クノ外免状ニ掲クル飛行機ノ操縦ニ従事スルコトヲ得」。
- ^ 大月るい(演 - 深津絵里)と夫の錠一郎(演 - オダギリジョー)、娘のひなた(演 - 新津ちせ)の3人によるシーン。なお、ひなた役は1983年の場面から川栄李奈が演じる。大月家はこの後、長男の桃太郎(演 - 青木柚)が誕生する。
出典
参考文献
外部リンク
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1960年代 (#01 - 09) | |
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1970年代 (#10 - 24) | |
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1980年代 (#25 - 43) | |
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1990年代 (#44 - 61) | |
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2000年代 (#62 - 81) | |
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2010年代 (#82 - 101) | |
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2020年代 (#102 - 121) | |
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「*」…NHK大阪放送局制作。「☆」…放送期間1年間(他は半年)。
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