麻痺 まひ (まひ、痲痹 とも)とは、一般 いっぱん 的 てき には、四肢 しし などが完全 かんぜん に機能 きのう を喪失 そうしつ していることや、感覚 かんかく が鈍 にぶ って、もしくは完全 かんぜん に失 うしな われた状態 じょうたい を指 さ す。比喩 ひゆ 的 てき に使 つか われることも多 おお く、「金銭 きんせん 感覚 かんかく が麻痺 まひ する」「交通 こうつう 麻痺 まひ (=極度 きょくど の交通 こうつう 渋滞 じゅうたい や災害 さいがい 等 とう により、道路 どうろ 機能 きのう が失 うしな われること)」などの用例 ようれい がある。
医学 いがく 用語 ようご としての麻痺 まひ は、中枢 ちゅうすう 神経 しんけい あるいは末梢 まっしょう 神経 しんけい の障害 しょうがい により、身体 しんたい 機能 きのう の一部 いちぶ が損 そこ なわれる状態 じょうたい をさす。例 たと えば運動 うんどう しようとしても、四肢 しし などに十分 じゅうぶん な力 ちから の入 はい らない・四肢 しし の感覚 かんかく が鈍 にぶ く感 かん じる状態 じょうたい (不全 ふぜん 麻痺 まひ )、またはまったく動 うご かすことができない・感覚 かんかく がまったく感 かん じられない状態 じょうたい (完全 かんぜん 麻痺 まひ )を指 さ し、一般 いっぱん 用語 ようご の不随 ふずい に近 ちか い意味 いみ を持 も つ。麻痺 まひ には、運動 うんどう 神経 しんけい が障害 しょうがい される運動 うんどう 麻痺 まひ と、感覚 かんかく 神経 しんけい が障害 しょうがい される感覚 かんかく 麻痺 まひ (知覚 ちかく 麻痺 まひ )がある。また中枢 ちゅうすう が障害 しょうがい される中枢 ちゅうすう 性 せい 麻痺 まひ と末梢 まっしょう 神経 しんけい が障害 しょうがい される末梢 まっしょう 性 せい 麻痺 まひ に分類 ぶんるい される。狭義 きょうぎ の意味 いみ の麻痺 まひ は両 りょう 下肢 かし のみの運動 うんどう 麻痺 まひ を引 ひ き起 お こす対 たい 麻痺 まひ に対 たい し、四肢 しし 麻痺 まひ と呼 よ ばれる。
診断 しんだん 学 がく においては麻痺 まひ (paralysis)とは運動 うんどう 障害 しょうがい であり、感覚 かんかく 障害 しょうがい を示 しめ す言葉 ことば ではないと考 かんが えられている。しかし、書物 しょもつ により定義 ていぎ が一定 いってい しておらず、混乱 こんらん を避 さ けるため、運動 うんどう 麻痺 まひ あるいは運動 うんどう 障害 しょうがい といった言葉 ことば を用 もち いることが多 おお い。ここでは診断 しんだん 学 がく におけるparalysis、すなわち運動 うんどう 麻痺 まひ に関 かん して述 の べる。なお、運動 うんどう 機能 きのう には随意 ずいい 運動 うんどう 、不 ふ 随意 ずいい 運動 うんどう 、協調 きょうちょう 運動 うんどう が知 し られているが運動 うんどう 麻痺 まひ といった場合 ばあい は随意 ずいい 運動 うんどう の機能 きのう 障害 しょうがい と考 かんが えられている。
運動 うんどう 麻痺 まひ には程度 ていど と分布 ぶんぷ による分類 ぶんるい が知 し られている。完全 かんぜん 麻痺 まひ (paralysis)は骨格 こっかく 筋 すじ の随意 ずいい 運動 うんどう が完全 かんぜん に喪失 そうしつ した状態 じょうたい を示 しめ す。不全 ふぜん 麻痺 まひ (paresis)は運動 うんどう 麻痺 まひ 分布 ぶんぷ が部分 ぶぶん 的 てき であったり、運動 うんどう 麻痺 まひ の程度 ていど が不完全 ふかんぜん な状態 じょうたい を示 しめ す。分布 ぶんぷ では単 たん 麻痺 まひ (monoplegia)は四肢 しし のうち一 いち 肢 し のみの運動 うんどう 麻痺 まひ である。片 かた 麻痺 まひ (hemiplegia)は身体 しんたい の一 いち 側 がわ に限局 げんきょく する運動 うんどう 麻痺 まひ であり、運動 うんどう 麻痺 まひ の頻度 ひんど としては最 もっと も多 おお い。神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく として重要 じゅうよう な片 かた 麻痺 まひ に、交代 こうたい 性 せい 片 かた 麻痺 まひ と交叉 こうさ 性 せい 片 かた 麻痺 まひ がある。交代 こうたい 性 せい 片 かた 麻痺 まひ (alternating hemiplegia)とは対 たい 側 がわ の脳神経 のうしんけい 麻痺 まひ を伴 ともな う片側 かたがわ の上下 じょうげ 肢 し 麻痺 まひ である。これは脳幹 のうかん 病変 びょうへん の存在 そんざい を示唆 しさ する。大脳 だいのう 、内包 ないほう 、視床 ししょう などが障害 しょうがい された場合 ばあい は脳神経 のうしんけい の麻痺 まひ 側 がわ と四肢 しし の麻痺 まひ 側 がわ が同 どう 側 がわ となるため、重要 じゅうよう な所見 しょけん である。交叉 こうさ 性 せい 片 かた 麻痺 まひ (crossed hemiplegia)は一 いち 側 がわ の上肢 じょうし 麻痺 まひ と対 たい 側 がわ の下肢 かし 麻痺 まひ のことでありこれは延髄 えんずい 下部 かぶ の錐 きり 体 たい 交叉 こうさ 部 ぶ 病変 びょうへん の所見 しょけん と考 かんが えられている。頻度 ひんど としては非常 ひじょう に少 すく ない。対 たい 麻痺 まひ (paraplegia)は両 りょう 下肢 かし の運動 うんどう 麻痺 まひ であり、脊髄 せきずい や大脳 だいのう 中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい 正中 せいちゅう の占拠 せんきょ 性 せい 病変 びょうへん などで起 お こる。四肢 しし 麻痺 まひ (quadriplegiaまたはtetraplegia)は両側 りょうがわ 上下 じょうげ 肢 し の運動 うんどう 麻痺 まひ である。また両 りょう 麻痺 まひ (diplegia)という言葉 ことば もあり、四肢 しし 麻痺 まひ のうち下肢 かし の麻痺 まひ が強 つよ いものとされているがあまり使 つか わない。
運動 うんどう 麻痺 まひ が起 お きるメカニズム[ 編集 へんしゅう ]
運動 うんどう 麻痺 まひ を随意 ずいい 運動 うんどう 障害 しょうがい と考 かんが えると、随意 ずいい 運動 うんどう の経路 けいろ である皮質 ひしつ 脊髄 せきずい 路 ろ 、すなわち錐 きり 体 からだ 路 ろ を理解 りかい するとメカニズムの説明 せつめい ができる。大脳 だいのう 中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい (一 いち 次 じ 運動 うんどう 野 の )に存在 そんざい する神経 しんけい 細胞 さいぼう が興奮 こうふん することで随意 ずいい 運動 うんどう ははじまると考 かんが えられている。1次 じ ニューロンの軸 じく 索 さく は放線 ほうせん 冠 かんむり 、内包 ないほう 後 ご 脚 あし 、中 ちゅう 脳 のう の大脳 だいのう 脚 あし を通過 つうか する。延髄 えんずい 下部 かぶ に存在 そんざい する錐 きり 体 たい 交叉 こうさ にて左右 さゆう の線維 せんい が交叉 こうさ し、脊髄 せきずい にて2次 じ ニューロンにシナプスチャンジし、前 ぜん 角 かく 細胞 さいぼう を興奮 こうふん させる。1次 じ ニューロンを上位 じょうい 運動 うんどう ニューロン といい、2次 じ ニューロンを下位 かい 運動 うんどう ニューロン (α あるふぁ 線維 せんい )という。下位 かい 運動 うんどう ニューロンは末梢 まっしょう 神経 しんけい として感覚 かんかく 線維 せんい と併走 へいそう し神経 しんけい 筋 すじ 接合 せつごう 部 ぶ に至 いた り、筋 すじ 線維 せんい を興奮 こうふん させる。この経路 けいろ のどこかが障害 しょうがい されれば運動 うんどう 麻痺 まひ は起 お こりえる。神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく では問診 もんしん と身体 しんたい 所見 しょけん によって障害 しょうがい 部位 ぶい を決定 けってい できると考 かんが えている。感覚 かんかく 障害 しょうがい などの随伴 ずいはん 症状 しょうじょう や身体 しんたい 所見 しょけん にて障害 しょうがい 部位 ぶい を絞 しぼ り込 こ み、画像 がぞう 検査 けんさ にて確認 かくにん を行 おこな う。障害 しょうがい 部位 ぶい の予測 よそく なしに画像 がぞう 検査 けんさ を行 おこな うと非特異 ひとくい 的 てき な変化 へんか との区別 くべつ が困難 こんなん な疾患 しっかん が多 おお い。神経 しんけい 筋 すじ 接合 せつごう 部 ぶ に作用 さよう して、神経 しんけい から筋繊維 きんせんい への神経 しんけい 伝達 でんたつ を阻害 そがい するのが筋 すじ 弛緩 しかん 薬 やく であり、その結果 けっか 得 え られる作用 さよう は筋 すじ 弛緩 しかん と呼 よ ばれるが、英語 えいご ではparalysis(日本語 にほんご では単 たん なる麻痺 まひ を意味 いみ する)と記載 きさい されることが少 すく なくない[1] 。
上位 じょうい 運動 うんどう ニューロン
下位 かい 運動 うんどう ニューロン
神経 しんけい 筋 すじ 接合 せつごう 部 ぶ
筋肉 きんにく
筋 すじ 萎縮 いしゅく
認 みと めない
遠 とお 位 くらい 筋 すじ 優位 ゆうい
認 みと めない
近 きん 位 い 筋 すじ 優位 ゆうい
筋 すじ トーヌス
亢進 こうしん (痙性麻痺 まひ )
低下 ていか (弛緩 しかん 性 せい 麻痺 まひ )
正常 せいじょう から低下 ていか
正常 せいじょう から低下 ていか
深部 しんぶ 腱 けん 反射 はんしゃ
亢進 こうしん
低下 ていか から消失 しょうしつ
低下 ていか から消失 しょうしつ
低下 ていか
病的 びょうてき 反射 はんしゃ
認 みと める
認 みと めない
認 みと めない
認 みと めない
筋 すじ 線維 せんい 束 たば 性 せい 収縮 しゅうしゅく
認 みと めない
認 みと める
認 みと めない
認 みと める
針 はり 筋 すじ 電 でん 図 ず
正常 せいじょう
神経 しんけい 伝導 でんどう 速度 そくど
正常 せいじょう
筋 すじ 原 ばら 性 せい
神経 しんけい 伝導 でんどう 速度 そくど
正常 せいじょう
低下 ていか
正常 せいじょう
正常 せいじょう
反復 はんぷく 刺激 しげき 誘発 ゆうはつ 筋 すじ 電 でん 図 ず
正常 せいじょう
正常 せいじょう
異常 いじょう
正常 せいじょう
テンシロンテスト
陰性 いんせい
陰性 いんせい
陽性 ようせい
陰性 いんせい
通常 つうじょう は障害 しょうがい 部位 ぶい は1か所 しょ と考 かんが え、診断 しんだん を進 すす めていく。上位 じょうい ニューロン障害 しょうがい では脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい 、下位 かい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい では頸椎症 しょう の頻度 ひんど が高 たか い。上位 じょうい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい では脳神経 のうしんけい 外科 げか 、神経 しんけい 内科 ないか 、下位 かい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい 、筋 すじ 疾患 しっかん では整形 せいけい 外科 げか 、神経 しんけい 内科 ないか と専門 せんもん とする診療 しんりょう 科 か も異 こと なる。なお、上位 じょうい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい 、下位 かい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい の混在 こんざい する疾患 しっかん として筋 すじ 萎縮 いしゅく 性 せい 側 がわ 索 さく 硬化 こうか 症 しょう などがあげられる。神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく をすべて行 おこな うと非常 ひじょう に専門 せんもん 的 てき となるため、救急 きゅうきゅう 室 しつ では病歴 びょうれき から脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい が疑 うたが われた場合 ばあい は痙性運動 うんどう 麻痺 まひ 、腱 けん 反射 はんしゃ の亢進 こうしん 、表 おもて 在 ざい 反射 はんしゃ の消失 しょうしつ 、病的 びょうてき 反射 はんしゃ (バビンスキー反射 はんしゃ 、チャドック反射 はんしゃ )の出現 しゅつげん 、膝 ひざ クローヌス(間代 まだい )、足 あし クローヌスといった錐 きり 体 からだ 路 ろ 徴候 ちょうこう のみ診察 しんさつ し、頭部 とうぶ CTにて出血 しゅっけつ 評価 ひょうか 、出血 しゅっけつ がみられなければ頭部 とうぶ MRI(とくに拡散 かくさん 強調 きょうちょう 画像 がぞう )といった手順 てじゅん で行 おこな う。というのは脳出血 のうしゅっけつ ならば緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ の適応 てきおう の評価 ひょうか 、脳 のう 梗塞 こうそく ならば血栓 けっせん 溶解 ようかい 療法 りょうほう の適応 てきおう など緊急 きんきゅう を要 よう する選択 せんたく をしなければならないからである。
脳神経 のうしんけい も運動 うんどう 線維 せんい を含 ふく み、麻痺 まひ は起 お こり得 え る。脳神経 のうしんけい は分類 ぶんるい 学 がく 上 じょう は末梢 まっしょう 神経 しんけい であり視神経 ししんけい 、嗅神経 しんけい 以外 いがい は、支持 しじ 細胞 さいぼう はシュワン細胞 さいぼう である。顔面 がんめん 神経 しんけい 麻痺 まひ がマネジメントとして非常 ひじょう に重要 じゅうよう である。脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい によるもの以外 いがい では顔面 がんめん 神経 しんけい 麻痺 まひ の原因 げんいん としてはベル麻痺 まひ が多 おお い。ベル麻痺 まひ は29%に後遺症 こういしょう が残 のこ り、致死 ちし 的 てき ではないものの機能 きのう 予 よ 後 ご はよいとは言 い えない。口角 こうかく が下 さ がり、水 みず を飲 の むとこぼしてしまい、寝 ね る時 とき も眼瞼 がんけん を閉 と じることができないなど非常 ひじょう に機能 きのう 予 よ 後 ご が悪 わる い。ストレスが発生 はっせい に関与 かんよ しており、春先 はるさき に非常 ひじょう に多 おお い。原因 げんいん としてはヘルペスウイルス の関与 かんよ が考 かんが えられており、抗 こう ウイルス薬 やく とステロイド の使用 しよう によって後遺症 こういしょう を残 のこ すリスクを軽減 けいげん できることが知 し られている、そのため救急 きゅうきゅう 室 しつ でもこれらの薬 くすり の処方 しょほう ができることが望 のぞ ましく、不慣 ふな れならば翌日 よくじつ の耳鼻 じび 科 か 受診 じゅしん を促 うなが すような配慮 はいりょ が望 のぞ ましいと考 かんが えられている。
運動 うんどう 麻痺 まひ の臨床 りんしょう 解剖 かいぼう 学 がく [ 編集 へんしゅう ]
運動 うんどう 麻痺 まひ と大脳皮質 だいのうひしつ [ 編集 へんしゅう ]
運動 うんどう の小人 こども と感覚 かんかく の小人 こども 。
骨格 こっかく 筋 すじ の随意 ずいい 運動 うんどう を発動 はつどう する運動 うんどう 細胞 さいぼう が分布 ぶんぷ する大脳 だいのう 運動 うんどう 皮質 ひしつ (運動 うんどう 野 の )はブロードマン4野 の と呼 よ ばれ、中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい のほぼ後半 こうはん と中心 ちゅうしん 傍 はた 小 しょう 葉 は の前半 ぜんはん を占 し めている。各 かく 身体 しんたい 部位 ぶい に対応 たいおう する体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい (somatotopy)がある。運動 うんどう 野 の を代表 だいひょう するベッツ細胞 さいぼう (巨大 きょだい 錐 きり 体 たい 細胞 さいぼう )はこの4野 の の第 だい 5層 そう にある。
運動 うんどう 皮質 ひしつ の体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい は1901年 ねん にDeijerine の臨床 りんしょう 病理 びょうり 所見 しょけん に基 もと づき記述 きじゅつ された。1952年 ねん にPenfield らは脳 のう 手術 しゅじゅつ 中 ちゅう に局所 きょくしょ 麻酔 ますい 下 か で大脳皮質 だいのうひしつ の体 からだ 性 せい 運動 うんどう 野 の (中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい 、ブロードマン4野 の )を電気 でんき 刺激 しげき し、反対 はんたい 側 がわ の身体 しんたい に生 しょう じる運動 うんどう ・痙攣 けいれん の局在 きょくざい を詳細 しょうさい に検討 けんとう し体 たい 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい を小人 こども 間 あいだ 像 ぞう (homunculus、ホムンクルス )として作成 さくせい した。
大脳 だいのう 運動 うんどう 皮質 ひしつ (中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい )では大脳 だいのう 裂 きれ (シルビウス裂 きれ )に接 せっ する弁 べん 蓋 ぶた 部 ぶ から円錐 えんすい 部 ぶ を経 へ て頂上 ちょうじょう に達 たっ し、さらに内側 うちがわ 矢 や 状 じょう 面 めん (中心 ちゅうしん 傍 はた 小 しょう 葉 は )に至 いた るまで、口 くち 部 ぶ 、顔面 がんめん 、上肢 じょうし 、体 からだ 幹 みき 、下肢 かし の順 じゅん に体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい が存在 そんざい し、身体 しんたい の逆立 さかだ ち状 じょう に配列 はいれつ されている。
下肢 かし はRolando野 の 皮質 ひしつ の上方 かみがた にあり、円蓋 えんがい 部 ぶ の中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい と最 さい 上部 じょうぶ から大脳 だいのう 半球 はんきゅう 内 ない 側面 そくめん (矢 や 状 じょう 面 めん )の中心 ちゅうしん 傍 はた 小 しょう 葉 は にかけて位置 いち している。
下肢 かし に続 つづ く体 からだ 幹部 かんぶ は相対 そうたい 的 てき に狭 せま い。
下肢 かし ・体 からだ 幹 みき に比 くら べて手 て 、特 とく に母 はは 指 ゆび が大 おお きく円蓋 えんがい 部 ぶ 中央 ちゅうおう を占 し めている。
母 はは 指 ゆび に続 つづ いて示 しめせ 指 ゆび 、中指 なかゆび 、薬指 くすりゆび 、小指 こゆび そして手 て の順 じゅん で上方 かみがた に並 なら んでいる。各々 おのおの の指 ゆび の体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい は独立 どくりつ しているようであるが、互 たが いに重 かさ なりあい存在 そんざい しているという説 せつ もある。
顔面 がんめん も大 おお きな部位 ぶい を占 し めている。
また運動 うんどう 麻痺 まひ の症候 しょうこう と大脳皮質 だいのうひしつ の関連 かんれん は下記 かき のようにまとめることができる。
単 たん 麻痺 まひ
上肢 じょうし 、下肢 かし の中 なか の一 いち 肢 し の運動 うんどう 麻痺 まひ を単 たん 麻痺 まひ という。単 たん 麻痺 まひ は末梢 まっしょう 神経 しんけい 系 けい の病変 びょうへん でしばしばみられる(神経 しんけい 叢 くさむら 病変 びょうへん 、末梢 まっしょう 神経 しんけい 病変 びょうへん )。その一方 いっぽう で大脳皮質 だいのうひしつ 病変 びょうへん でも単 たん 麻痺 まひ を呈 てい することがある。その分布 ぶんぷ 形式 けいしき が一見 いっけん 末梢 まっしょう 神経 しんけい 麻痺 まひ の分布 ぶんぷ に似 に ることから偽 にせ 性 せい 末梢 まっしょう 神経 しんけい 型 がた 麻痺 まひ とよばれる。このような現象 げんしょう がみられるのは運動 うんどう 皮質 ひしつ に前述 ぜんじゅつ の体 からだ 性 せい 機能 きのう があるためである。
上肢 じょうし の運動 うんどう 麻痺 まひ
大脳 だいのう 運動 うんどう 野 の の体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい の中 なか で手 て ・手指 しゅし が占 し める範囲 はんい は大 おお きいため、限局 げんきょく 性 せい の大脳 だいのう 運動 うんどう 皮質 ひしつ 病変 びょうへん で上肢 じょうし の単 たん 麻痺 まひ 、あるいは尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ 、橈骨神経 しんけい 麻痺 まひ 、正中 せいちゅう 神経 しんけい 麻痺 まひ など末梢 まっしょう 神経 しんけい 病変 びょうへん を思 おも わせることがある。そのような皮質 ひしつ 性 せい 運動 うんどう 麻痺 まひ の中 なか で末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい と類似 るいじ の型 かた を呈 てい するものは偽 にせ 性 せい 末梢 まっしょう 神経 しんけい 型 がた 皮質 ひしつ 性 せい 運動 うんどう 麻痺 まひ と呼 よ ばれる。この皮質 ひしつ 性 せい 運動 うんどう 麻痺 まひ では、麻痺 まひ の目立 めだ たない指 ゆび でも1本 ほん 、1本 ほん の分離 ぶんり 運動 うんどう がうまくできず連合 れんごう 運動 うんどう が生 しょう じ、微細 びさい な運動 うんどう がしにくい。通常 つうじょう 、麻痺 まひ 筋 すじ に筋 すじ 委縮 いしゅく がみられないという特徴 とくちょう がある。
指 ゆび の運動 うんどう 麻痺 まひ
限局 げんきょく 性 せい の大脳 だいのう 運動 うんどう 皮質 ひしつ 小 しょう 病変 びょうへん により、手 て あるいは手指 しゅし のみに限局 げんきょく した運動 うんどう 麻痺 まひ に対 たい して、isokated hand palsyなどと呼 よ ばれ、様々 さまざま な運動 うんどう 麻痺 まひ (第 だい 1指 ゆび のみの麻痺 まひ 、第 だい 2指 ゆび のみの麻痺 まひ 、手 て ・手指 しゅし 全体 ぜんたい の麻痺 まひ など)が報告 ほうこく されている。大脳 だいのう 運動 うんどう 皮質 ひしつ の体 からだ 性 せい 局在 きょくざい のうち手 て に相当 そうとう する皮質 ひしつ 部位 ぶい の同定 どうてい が頭部 とうぶ MRIで可能 かのう であるとの報告 ほうこく があり、臨床 りんしょう 的 てき に活用 かつよう されている。手 て の運動 うんどう 野 の の部位 ぶい はprecentral knobと呼 よ ばれている。
下肢 かし の運動 うんどう 麻痺 まひ
大脳 だいのう 運動 うんどう 野 の の体 からだ 性 せい 機能 きのう 局在 きょくざい の中 なか で下肢 かし が占 し める範囲 はんい は相対 そうたい 的 てき に小 ちい さいが大脳 だいのう 半球 はんきゅう 内 ない 側面 そくめん の中心 ちゅうしん 傍 はた 小 しょう 葉 は の限局 げんきょく 性 せい 大脳皮質 だいのうひしつ 病変 びょうへん で、総 そう 腓骨 ひこつ 筋 すじ 麻痺 まひ を思 おも わせる偽 にせ 性 せい 末梢 まっしょう 神経 しんけい 型 がた 麻痺 まひ を呈 てい したり、下肢 かし 単 たん 麻痺 まひ 、下肢 かし 遠 とお 位 くらい 部 ぶ 優位 ゆうい の麻痺 まひ を呈 てい することがある。さらには病変 びょうへん が両側 りょうがわ の半球 はんきゅう に及 およ んで、両 りょう 下肢 かし の麻痺 まひ (対 たい 麻痺 まひ )をきたすことがある、
特異 とくい な運動 うんどう 麻痺 まひ
運動 うんどう 皮質 ひしつ を侵 おか す病変 びょうへん の多 おお くは動脈 どうみゃく の梗塞 こうそく 性 せい 病変 びょうへん や腫瘍 しゅよう 性 せい 病変 びょうへん でその麻痺 まひ の分布 ぶんぷ は、上肢 じょうし でも下肢 かし でも近 きん 位 い 部 ぶ より遠 とお 位 くらい 部 ぶ が強 つよ く侵 おか される。これに対 たい し、脳 のう 静脈 じょうみゃく 血栓 けっせん 症 しょう (Roland静脈 じょうみゃく 閉塞 へいそく )による運動 うんどう 麻痺 まひ 分布 ぶんぷ は遠 とお 位 くらい 部 ぶ より近 きん 位 い 部 ぶ が強 つよ く侵 おか される(Merwarth症候群 しょうこうぐん )。
運動 うんどう 麻痺 まひ と脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし と神経 しんけい 根 ね [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい は各々 おのおの の神経 しんけい 根 ね の出 で る高 たか さに応 おう じて31の髄 ずい 節 ぶし に分 わ けられる。内訳 うちわけ は第 だい 1〜8頸髄(C1〜C8)、第 だい 1〜12胸 むね 髄 ずい (T1〜T12)、第 だい 1〜5腰 こし 髄 ずい (L1〜L5)、第 だい 1〜5仙 せん 髄 ずい (S1〜S5)および尾 お 髄 ずい (Co)である。各々 おのおの の髄 ずい 節 ぶし は一定 いってい の部位 ぶい の筋肉 きんにく を支配 しはい しており、髄 ずい 節 ぶし (前 ぜん 角 かく )から神経 しんけい 根 ね (前 ぜん 根 ね )が出 で て、椎 しい 間 あいだ 孔 あな から脊柱 せきちゅう 管 かん の外 そと へ出 で て前 ぜん 枝 えだ と後 こう 枝 えだ に分 わ かれる。椎 しい 間 あいだ 孔 あな を出 で るまでが神経 しんけい 根 ね であり、そこから出 で て分 ぶん 枝 えだ する前 ぜん 枝 えだ と後 こう 枝 えだ は末梢 まっしょう 神経 しんけい に属 ぞく する。脊髄 せきずい は脊柱 せきちゅう 管 かん の中 なか にあり、上方 かみがた は延髄 えんずい の錐 きり 体 たい 交叉 こうさ の下端 かたん から始 はじ まり、下方 かほう は脊髄 せきずい 円錐 えんすい になり、第 だい 1〜第 だい 2腰椎 ようつい レベルの高 たか さで終 お わる。脊髄 せきずい 、脊椎 せきつい (柱 はしら )、神経 しんけい 根 ね は発生 はっせい 学 がく 的 てき に分節 ぶんせつ 構造 こうぞう をなし、神経 しんけい 根 ね はそれに相応 そうおう する脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし から出 で て、上下 じょうげ の脊椎 せきつい の間 あいだ (脊椎 せきつい 間 あいだ 孔 あな )を通 とお って脊柱 せきちゅう 管 かん の外 そと に出 で る。しかし頸髄と頚椎 けいつい とは同数 どうすう でないため、第 だい 1〜第 だい 7頸神経 しんけい 根 ね はそれぞれ対応 たいおう する脊椎 せきつい の上 うえ の椎 しい 間 あいだ 孔 あな から出 で るが第 だい 8頚椎 けいつい 神経 しんけい 根 ね は第 だい 7頚椎 けいつい と第 だい 1胸椎 きょうつい の間 あいだ の椎 しい 間 あいだ 孔 あな から出 で る。それ以下 いか の神経 しんけい 根 ね はそれぞれの対応 たいおう する脊椎 せきつい の下 した の椎 しい 間 あいだ 孔 あな から出 で る。脊椎 せきつい と脊髄 せきずい の発育 はついく の不 ふ 均衡 きんこう の結果 けっか として相対 そうたい 的 てき に脊髄 せきずい は脊椎 せきつい よりも短 みじか く(脊髄 せきずい 最下 さいか 端 はし は脊椎 せきつい L1の高 たか さ)、各 かく 髄 ずい 節 ぶし と椎 しい 体 たい の高 たか さにずれが生 しょう じる。このことはX線 せん 撮影 さつえい やMRIでの椎 しい 体 たい の高 たか さから髄 ずい 節 ぶし の高 たか さを決定 けってい する上 じょう で重要 じゅうよう でその対比 たいひ を表 ひょう に示 しめ す。
脊髄 せきずい
脊椎 せきつい
支配 しはい 筋 すじ
対応 たいおう する検査 けんさ
デルマトーム
C1
C1/2
C2
C2
後頭部 こうとうぶ
C3
C2/3
耳 みみ 介 かい
C4
C3/4
横隔膜 おうかくまく
呼吸 こきゅう 不全 ふぜん の有無 うむ
頸部、肩 かた 上部 じょうぶ
C5
C4
三角 さんかく 筋 すじ 、棘 とげ 上 うえ 筋 すじ 、棘 とげ 下 か 筋 すじ 、上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ
肩 かた 関節 かんせつ の外 そと 転 てん 、肘 ひじ 関節 かんせつ の屈曲 くっきょく
肩 かた 下部 かぶ 、上腕 じょうわん 外側 そとがわ
C6
C4/5
腕 うで 撓 たわわ 骨 こつ 筋 すじ 、橈側手 しゅ 根 ね 伸 しん 筋 すじ
手 て 関節 かんせつ の背 せ 屈 こごめ
前腕 ぜんわん 外側 そとがわ 、母 はは 指 ゆび 、示 しめせ 指 ゆび
C7
C5/6
上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 、手指 しゅし 伸 しん 筋 すじ 、手指 しゅし 屈 こごめ 筋 すじ
手 て 関節 かんせつ の掌 てのひら 屈 こごめ 、手指 しゅし の伸展 しんてん
中指 なかゆび
C8
C6/7
手指 しゅし 屈 こごめ 筋 すじ
手指 しゅし の屈曲 くっきょく
薬指 くすりゆび 、小指 こゆび
T1
C7/T1
手指 しゅし 外 がい 転 てん 筋 すじ 群 ぐん
小指 こゆび の外 そと 転 てん
前腕 ぜんわん 内側 うちがわ
T2
T1
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
上腕 じょうわん 内側 うちがわ 、上 うえ 胸部 きょうぶ
T3
T2
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T4
T3
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
乳首 ちくび
T5
T4
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T6
T5
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T7
T6
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T8
T7
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T9
T8
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T10
T9
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
臍 ほぞ 部 ぶ
T11
T10
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
T12
T10/11
肋間 ろっかん 筋 すじ 、腹筋 ふっきん
L1
T11
腸 ちょう 腰 こし 筋 すじ
鼠径 そけい 部 ぶ
L2
T11/12
腸 ちょう 腰 こし 筋 すじ 、大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ 、股関節 こかんせつ 内 ない 転 てん 筋 すじ 群 ぐん
股関節 こかんせつ の屈曲 くっきょく (L1〜3)
大腿 だいたい 内側 うちがわ
L3
T12
腸 ちょう 腰 こし 筋 すじ 、大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ 、股関節 こかんせつ 内 ない 転 てん 筋 すじ 群 ぐん
股関節 こかんせつ の内 うち 転 うたて 、膝 ひざ 関節 かんせつ の伸展 しんてん (L2〜4)
大腿 だいたい 前部 ぜんぶ 、膝 ひざ
L4
T12/L1
大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ 、股関節 こかんせつ 内 ない 転 てん 筋 すじ 群 ぐん 、前 ぜん 脛骨 けいこつ 筋 すじ
足 あし 関節 かんせつ の背 せ 屈 こごめ
大腿 だいたい 外側 そとがわ 、下腿 かたい 内側 うちがわ
L5
T12/L1
長 ちょう 母 はは 指 ゆび 伸 しん 筋 すじ 、長 ちょう 趾伸筋 すじ
母 はは 趾の背 せ 屈 こごめ
下腿 かたい 外側 そとがわ 、足 あし 背 せ と母 はは 趾
S1
L1
長 ちょう 母 はは 指 ゆび 屈 こごめ 筋 すじ 、腓腹筋 ひふくきん 、ヒラメ筋 すじ
母 はは 趾の底 そこ 屈 こごめ 、足 あし 関節 かんせつ の底 そこ 屈 こごめ
大腿 だいたい 後部 こうぶ 、下腿 かたい 外側 そとがわ 、小 しょう 趾
S2
L1
大腿 だいたい 後部 こうぶ 、下腿 かたい 内側 うちがわ 、踵 かかと 内側 うちがわ
S3
L1
大腿 だいたい 内側 うちがわ
S4
L2
臀部 でんぶ 、外 そと 陰部 いんぶ
S5
L2
肛門 こうもん 周囲 しゅうい
Co
L2
一方 いっぽう 、神経 しんけい 根 ね は脊髄 せきずい の下部 かぶ にいくにつれて次第 しだい に走行 そうこう が滑 なめ らかになり、腰椎 ようつい ・仙骨 せんこつ レベルでは脊柱 せきちゅう 管内 かんない をほとんど垂直 すいちょく に下 した 行 ぎょう する。この腰 こし 仙 せん 髄 ずい 神経 しんけい 根 ね の集 あつ まりをその外観 がいかん から馬尾 ばび という。脊髄 せきずい の太 ふと さは一様 いちよう ではなく、2箇所 かしょ の膨大 ぼうだい 部 ぶ 、頸髄膨大 ぼうだい と腰 こし 髄 ずい 膨大 ぼうだい がある。前者 ぜんしゃ はC4〜T1髄 ずい 節 ぶし (C3/4〜C7/T1椎 しい 体 たい )に相当 そうとう し、後者 こうしゃ はL1〜S3髄 ずい 節 ぶし (T11〜L1椎 しい 体 たい )に相当 そうとう する。それぞれ上肢 じょうし と下肢 かし を支配 しはい するところで、この高 たか さの神経 しんけい 根 ね も太 ふと く、前 ぜん 角 かく も大 おお きい。
各 かく 髄 ずい 節 ぶし は一定 いってい の部位 ぶい の筋肉 きんにく 群 ぐん を支配 しはい しており、これを筋 すじ 節 ぶし (myotome、ミオトーム)という。多 おお くの筋肉 きんにく は上下 じょうげ に連 つら なる複数 ふくすう の髄 ずい 節 ぶし 、神経 しんけい 根 ね (前 ぜん 根 ね )の支配 しはい を受 う けている。これを多 た 髄 ずい 節 ぶし 性 せい 支配 しはい という。その主要 しゅよう な髄 ずい 節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね を知 し ることにより、障害 しょうがい された筋肉 きんにく の分布 ぶんぷ から髄 ずい 節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね 病変 びょうへん の局在 きょくざい を推定 すいてい することができる。
上肢 じょうし では肘 ひじ の屈曲 くっきょく のC5、手首 てくび 背 せ 屈 こごめ C6、肘 ひじ 伸展 しんてん C7が有名 ゆうめい である。下肢 かし では足 あし 関節 かんせつ の背 せ 屈 こごめ でL4〜5、母 はは 趾の背 せ 屈 こごめ L5〜S1、母 はは 趾の底 そこ 屈 こごめ L5〜S2がよく確認 かくにん される。踵 かかと 立 だ ちはL5、つま先立 さきだ ちはS1、膝 ひざ 崩 くず れはL1〜3と考 かんが えられる。
頸髄節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね と支配 しはい 筋 すじ
頸部を中心 ちゅうしん とした筋肉 きんにく は主 おも にC1〜C4髄 ずい 節 ぶし に支配 しはい されている。代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は胸 むね 鎖 くさり 乳 ちち 突筋 (C2、C3)、僧 そう 帽 ぼう 筋 すじ (C3、C4)、他 た の深 ふか 頸筋(C1、C2)であり、特異 とくい 的 てき なものとしては横隔膜 おうかくまく (C3、C4だが特 とく にC4)がある。なお、胸 むね 鎖 くさり 乳 ちち 突筋と僧 そう 帽 ぼう 筋 すじ は副 ふく 神経 しんけい にも支配 しはい されているため、上位 じょうい 頸髄あるいは延髄 えんずい のいずれの病変 びょうへん でも障害 しょうがい されうる。
肩 かた 甲 かぶと ・上腕 じょうわん 部 ぶ の筋肉 きんにく は主 おも にC5、C6髄 ずい 節 ぶし に支配 しはい されている。代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は三角 さんかく 筋 すじ (C5、C6)、棘 とげ 下 か 筋 すじ (C5、C6)、上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ (C5、C6)、腕 うで 橈骨筋 すじ (C5、C6、C7)、上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ (C7、C8、T1)などである。前腕 ぜんわん 部 ぶ の筋肉 きんにく は主 おも にC6、C7、C8頸髄に支配 しはい されている。代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は円 えん 回 かい 内 ない 筋 すじ (C6、C7)、橈側および尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ (C6、C7)、橈側および尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 伸 しん 筋 すじ (C7、C8)総 そう 指 ゆび 伸 しん 筋 すじ および長 ちょう ・短 たん 母 はは 指 ゆび 伸 しん 筋 すじ (C7、C8)、長 ちょう 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (C7、C8)などである。手 て の筋肉 きんにく は主 おも にC8、T1髄 ずい 節 ぶし に支配 しはい されている。代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は短 たん 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (C8、T1)、虫 むし 様 さま 筋 すじ (C7、C8、T1)、掌 てのひら 側 がわ 骨 こつ 間 あいだ 筋 すじ (C8、T1)、母 はは 指 ゆび 対立 たいりつ 筋 すじ (C7、C8)母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ (C8、T1)、背 せ 側 がわ 骨 こつ 間 あいだ 筋 すじ (C8、T1)、小指 こゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (C8、T1)などがある。
胸 むね 髄 ずい 節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね と支配 しはい 筋 すじ
胸部 きょうぶ ・腹部 ふくぶ ・背部 はいぶ の筋肉 きんにく はT1〜T12(L1)髄 ずい 節 ぶし で支配 しはい されている。
腰 こし 仙 せん 髄 ずい 節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね と支配 しはい 筋 すじ
下肢 かし 帯 たい および下肢 かし 筋 すじ は腰 こし 髄 ずい 節 ぶし および仙 せん 髄 ずい 節 ぶし に支配 しはい されている。腰 こし 髄 ずい 節 ぶし 支配 しはい の代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は腸 ちょう 腰 こし 筋 すじ (腸 ちょう 骨 こつ 筋 すじ と大 だい 腰 こし 筋 すじ )(L2、L3)、大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ (L2、L3、L4)、縫 ぬい 工 こう 筋 すじ (L2、L3、L4)、大腿 だいたい 内 ない 転 てん 筋 すじ 群 ぐん (L3、L4)などである。腰 こし ・仙 せん 髄 ずい 節 ぶし 支配 しはい の代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は大 だい 臀 しり 筋 すじ (L5、S1、S2)、中 ちゅう 臀 しり 筋 すじ および小 しょう 臀 しり 筋 すじ (L4、L5、S1)、大腿 だいたい 二 に 頭 とう 筋 すじ など膝 ひざ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん (L4、L5、S1、S2)、前 ぜん 脛骨 けいこつ 筋 すじ および足 あし ・足 あし 趾の背 せ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん (L4、L5、S1)、長 ちょう ・短 たん 母 はは 趾屈筋 すじ など足 あし 趾屈筋 すじ 群 ぐん (L5、S1、S2、S3)である。仙 せん 髄 ずい 節 ぶし 支配 しはい の代表 だいひょう 的 てき な筋肉 きんにく は下腿 かたい 三 さん 頭 とう 筋 すじ (腓腹筋 ひふくきん とヒラメ筋 すじ )(S1、S2)である。
運動 うんどう 麻痺 まひ と神経 しんけい 叢 くさむら ・末梢 まっしょう 神経 しんけい [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい の前 ぜん 角 かく 細胞 さいぼう から出 で た運動 うんどう 神経 しんけい 線維 せんい からなる前 ぜん 根 ね は感覚 かんかく 神経 しんけい からなる後 のち 根 ね と合流 ごうりゅう して脊髄 せきずい 神経 しんけい 根 ね を形成 けいせい する。脊髄 せきずい 神経 しんけい 根 ね は椎 しい 間 あいだ 孔 あな から脊柱 せきちゅう 管外 かんがい へ出 で て前 ぜん 枝 えだ と後 こう 枝 えだ に分 ぶん 枝 えだ する。前 ぜん 枝 えだ は頸部、腰部 ようぶ 、仙 せん 部 ぶ の高 たか さでは上下 じょうげ のものが吻合 ふんごう して神経 しんけい 叢 くさむら を形成 けいせい する。胸 むね 腹部 ふくぶ では神経 しんけい 叢 くさむら は形成 けいせい しない。その後 ご はレベルにより神経 しんけい 幹 みき 、神経 しんけい 束 たば に区分 くぶん され、その先 さき は末梢 まっしょう 神経 しんけい となり、四肢 しし の筋 すじ 群 ぐん 、体 からだ 幹 みき の前 ぜん 壁 かべ 、側壁 そくへき の筋 すじ 群 ぐん に運動 うんどう 神経 しんけい 線維 せんい として支配 しはい する。一方 いっぽう 、後 こう 枝 えだ は神経 しんけい 叢 くさむら を作 つく らずに、それぞれの高 たか さの体 からだ 軸 じく 筋 すじ (傍 はた 脊柱 せきちゅう 筋 すじ など体 からだ 幹 みき 後 ご 壁 かべ 筋 すじ 群 ぐん )に運動 うんどう 神経 しんけい を送 おく る。
末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい に関 かん しては長 ちょう 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APL、母 はは 指 ゆび を外 そと 転 てん )が撓 たわわ 骨 こつ 神経 しんけい 支配 しはい 、短 たん 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APB 母 はは 指 ゆび を垂直 すいちょく にたてる)が正中 せいちゅう 神経 しんけい 支配 しはい 、母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ (AP 母 はは 指 ゆび を内 うち 転 てん )が尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 支配 しはい であり、母 はは 指 ゆび の動 うご きである程度 ていど の診断 しんだん を行 おこな うことができる。
頸神経 しんけい 叢 くさむら (C1〜C4の前 ぜん 枝 えだ )は上肢 じょうし を支配 しはい する神経 しんけい はなく、頸部の筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい している。筋 すじ 枝 えだ は副 ふく 神経 しんけい とともに胸 むね 鎖 くさり 乳 ちち 突筋 、僧 そう 帽 ぼう 筋 すじ に分布 ぶんぷ しており、その他 た 、横隔膜 おうかくまく 、前 ぜん 頸部の深部 しんぶ の筋肉 きんにく を支配 しはい している。
腕 うで 神経 しんけい 叢 くさむら [ 編集 へんしゅう ]
腕 うで 神経 しんけい 叢 くさむら (C5〜T1の前 ぜん 枝 えだ )は上 うえ (C5、C6)、中 なか (C7)、下 した (C8、T1)の3本 ほん の神経 しんけい 幹 みき としてはじまり、それぞれの神経 しんけい 幹 みき は前後 ぜんご に分 ぶん 枝 えだ し、それらが吻合 ふんごう して3本 ほん の神経 しんけい 束 たば を形成 けいせい する。腋窩 えきか 動脈 どうみゃく の位置 いち 関係 かんけい からそれぞれ後 ご 側 がわ (C6〜C8)・外側 そとがわ (C6〜T1)・内側 うちがわ (C8、T1)神経 しんけい 束 たば とよばれる。後 こう 神経 しんけい 束 たば は腋窩 えきか 神経 しんけい を分岐 ぶんき した後 のち に橈骨神経 しんけい に、外側 そとがわ 神経 しんけい 束 たば は筋 すじ 皮 がわ 神経 しんけい を分岐 ぶんき した後 のち に内側 うちがわ 神経 しんけい 束 たば の成分 せいぶん と合流 ごうりゅう し正中 せいちゅう 神経 しんけい に、内側 うちがわ 神経 しんけい 束 たば の残 のこ りは尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい になる。
橈骨神経 しんけい
橈骨神経 しんけい は腕 うで 神経 しんけい 叢 くさむら の最大 さいだい の分 ぶん 枝 えだ であり上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ への分 ぶん 枝 えだ を出 だ した後 のち 、上腕 じょうわん 骨 こつ の中央 ちゅうおう 部 ぶ で背 せ 側 がわ を回 まわ り前面 ぜんめん に出 で る。橈骨神経 しんけい 溝 みぞ を通過 つうか して腋窩 えきか 外側 そとがわ で浅 あさ 枝 えだ と深 ふか 枝 えだ に分 わ かれ、上腕 じょうわん の伸 しん 筋 すじ (上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ )と前腕 ぜんわん の全 すべ ての伸 しん 筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい する。
正中 せいちゅう 神経 しんけい
正中 せいちゅう 神経 しんけい は外側 そとがわ 神経 しんけい 束 たば に一部 いちぶ 内側 うちがわ 神経 しんけい 束 たば が合流 ごうりゅう し、上腕 じょうわん 動脈 どうみゃく に沿 そ って下 した 行 ぎょう する。腋窩 えきか に達 たっ した後 のち 、前腕 ぜんわん 掌 てのひら 側 がわ 中央 ちゅうおう を下降 かこう し手 しゅ 根 ね 管 かん を通 とお って手 て 掌 てのひら に達 たっ する。尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ を除 のぞ く、前腕 ぜんわん の全 すべ ての屈 こごめ 筋 すじ を支配 しはい し、固有 こゆう 手筋 てすじ では母 はは 指 ゆび の動 うご きに関連 かんれん した筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい する。
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい は内側 うちがわ 神経 しんけい 束 たば の終 おわり 枝 えだ で、上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ の内側 うちがわ を下 した 行 ぎょう し、徐々 じょじょ に上腕 じょうわん の後 のち 面 めん に回 まわ り、上腕 じょうわん 骨 こつ の肘 ひじ 関節 かんせつ 部分 ぶぶん で尺 しゃく 側 がわ 上 じょう 顆後面 めん の尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 溝 みぞ を通 とお る。前腕 ぜんわん の掌 てのひら 面 めん に出 で て、尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ に沿 そ って下 した 行 ぎょう し、手 て 根 ね 部 ぶ でGuyon管 かん を通 とお って手 て 掌 てのひら に達 たっ する。前腕 ぜんわん では尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ 、深 ふか 指 ゆび 屈 こごめ 筋 すじ を支配 しはい し、母 はは 指 ゆび 球筋 たますじ では母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ を小指 こゆび 球筋 たますじ では全 すべ ての筋 すじ を支配 しはい する。また骨 ほね 間 あいだ 筋 すじ も支配 しはい する。
腰 こし 神経 しんけい 叢 くさむら [ 編集 へんしゅう ]
腰 こし 神経 しんけい 叢 くさむら (L1〜L4)はL1〜L4神経 しんけい で形成 けいせい され、大 だい 腰 こし 筋 すじ と腰 こし 方形 ほうけい 金 きん に囲 かこ まれ、下 しも 腹腔 ふくこう と大 だい 骨盤 こつばん 腔の後 のち 面 めん を占 し める。神経 しんけい 叢 くさむら の主要 しゅよう な部位 ぶい 部分 ぶぶん は下 した 行 ぎょう し、陰部 いんぶ 大腿 だいたい 神経 しんけい 、大腿 だいたい 神経 しんけい 、閉鎖 へいさ 神経 しんけい として鼠径 そけい 靭帯 じんたい の下方 かほう へ深 ふか い大腿 だいたい 部 ぶ へ達 たっ する。
大腿 だいたい 神経 しんけい
大腿 だいたい 神経 しんけい は腰 こし 神経 しんけい 叢 くさむら の最大 さいだい の分 ぶん 枝 えだ である。L2〜L4神経 しんけい が吻合 ふんごう して形成 けいせい され、大 だい 腰 こし 筋 すじ と腸 ちょう 骨 こつ 筋 すじ の間 あいだ の溝 みぞ を下 した 行 ぎょう し、鼠径 そけい 靭帯 じんたい の中央 ちゅうおう をくぐり大腿 だいたい 前面 ぜんめん にでる。分岐 ぶんき して運動 うんどう 枝 えだ は大腿 だいたい 前面 ぜんめん の諸 しょ 筋 すじ 、すなわち大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ 、縫 ぬい 工 こう 筋 すじ 、恥骨 ちこつ 筋 すじ を支配 しはい する。
閉鎖 へいさ 神経 しんけい
閉鎖 へいさ 神経 しんけい は閉鎖 へいさ 孔 あな を通 とお り骨盤 こつばん の外 そと へ出 で て大腿 だいたい の内側 うちがわ に至 いた り、大腿 だいたい 内 ない 転 てん 筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい する。
仙骨 せんこつ 神経 しんけい 叢 くさむら [ 編集 へんしゅう ]
仙骨 せんこつ 神経 しんけい 叢 くさむら (L4〜Co)は坐骨 ざこつ 神経 しんけい 叢 くさむら と陰部 いんぶ 神経 しんけい 叢 くさむら からなる。坐骨 ざこつ 神経 しんけい そうは下部 かぶ 腰 こし 神経 しんけい (L4、L5)と仙骨 せんこつ 神経 しんけい (S1〜S3)が形成 けいせい し、下肢 かし 帯 たい と下肢 かし を支配 しはい する。陰部 いんぶ 神経 しんけい 叢 くさむら は仙骨 せんこつ 神経 しんけい の下部 かぶ を主体 しゅたい (S4〜Co)とし、骨格 こっかく 筋 すじ 以外 いがい の骨盤 こつばん 内 ない 臓器 ぞうき と生殖 せいしょく 器 き を支配 しはい する。
坐骨 ざこつ 神経 しんけい
坐骨 ざこつ 神経 しんけい は坐骨 ざこつ 神 しん 神経 しんけい 叢 くさむら から出 で る最大 さいだい の神経 しんけい である。大 だい 坐骨 ざこつ 孔 あな の下 した 半 はん の梨 なし 状 じょう 筋 すじ 下 か 孔 あな を通 とお り、骨盤 こつばん の後方 こうほう に出 で て、大腿 だいたい 後 ご 面 めん の諸 しょ 筋 すじ を支配 しはい する。大腿 だいたい 後 ご 面 めん を下 した 行 ぎょう し、大腿 だいたい の下 した 1/3の高 たか さで脛骨 けいこつ 神経 しんけい (内側 うちがわ 枝 えだ )と総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい (外側 そとがわ 枝 えだ )に分岐 ぶんき する。
脛骨 けいこつ 神経 しんけい
脛骨 けいこつ 神経 しんけい は膝 ひざ 窩中央 ちゅうおう を下 した 行 ぎょう し、腓腹筋 ひふくきん の前面 ぜんめん を通 とお り、長 ちょう 母 はは 趾屈筋 すじ と長 ちょう 趾屈筋 すじ との間 あいだ を下 した 行 ぎょう し、腓腹筋 ひふくきん をはじめとする足 あし の底 そこ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい する。
総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい は大腿 だいたい 二 に 頭 とう 筋 すじ に沿 そ って下 した 行 ぎょう し、浅 あさ 、深 ふか の二 に 枝 えだ に分 わ かれる。浅 あさ 腓骨 ひこつ 神経 しんけい は腓骨 ひこつ 筋 すじ の運動 うんどう を支配 しはい し、深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい は前 ぜん 脛骨 けいこつ 筋 すじ 以下 いか の足 あし の背 せ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん を支配 しはい する。
障害 しょうがい の部位 ぶい を決定 けってい するには中枢 ちゅうすう および末梢 まっしょう の神経 しんけい 解剖 かいぼう が重要 じゅうよう となる。脊髄 せきずい 、末梢 まっしょう 神経 しんけい レベルでの支配 しはい 筋 すじ をまとめる。また深部 しんぶ 腱 けん 反射 はんしゃ や病的 びょうてき 反射 はんしゃ も合 あ わせて内部 ないぶ リンクを参考 さんこう のこと。
上肢 じょうし
筋肉 きんにく
末梢 まっしょう 神経 しんけい
脊髄 せきずい
僧 そう 帽 ぼう 筋 すじ 上部 じょうぶ
副 ふく 神経 しんけい 、頚部 けいぶ 脊髄 せきずい 神経 しんけい
C2〜C4
三角 さんかく 筋 すじ 中部 ちゅうぶ
腋窩 えきか 神経 しんけい
C5〜C6
上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ
筋 すじ 皮 がわ 神経 しんけい
C5〜C6
上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ
橈骨神経 しんけい
C6〜C8
手首 てくび 伸 しん 筋 すじ 群 ぐん
橈骨神経 しんけい
C6〜C8
橈側手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ
正中 せいちゅう 神経 しんけい
C6〜C7
尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい
C7〜Th1
母 はは 指 ゆび 対立 たいりつ 筋 すじ
正中 せいちゅう 神経 しんけい
C6〜Th1
第 だい 一 いち 背 せ 側 がわ 骨 こつ 間 あいだ 筋 すじ
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい
C8〜Th1
長 ちょう 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APL)
橈骨神経 しんけい
C7
短 たん 母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ (AP)
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい
C8
短 たん 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APB)
正中 せいちゅう 神経 しんけい
C8
小指 こゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい
C8〜Th1
体 からだ 幹 みき
筋肉 きんにく
末梢 まっしょう 神経 しんけい
脊髄 せきずい
頚部 けいぶ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん
副 ふく 神経 しんけい 、頚部 けいぶ 脊髄 せきずい 神経 しんけい
C1〜C4
頚部 けいぶ 伸 しん 筋 すじ 群 ぐん
副 ふく 神経 しんけい 、頚部 けいぶ 脊髄 せきずい 神経 しんけい
C1〜C8
横隔膜 おうかくまく
横 よこ 隔 へだた 神経 しんけい
C3〜C5
前 ぜん 鋸 のこ 筋 すじ
長 ちょう 胸 むね 神経 しんけい
C5〜C7
背部 はいぶ 伸 しん 筋 すじ 群 ぐん
脊髄 せきずい 神経 しんけい
Th1〜S3
腹筋 ふっきん 群 ぐん
肋間 ろっかん 神経 しんけい
Th6〜Th12
下肢 かし
筋肉 きんにく
末梢 まっしょう 神経 しんけい
脊髄 せきずい
腸 ちょう 腰 こし 筋 すじ
大腿 だいたい 神経 しんけい 、腰部 ようぶ 脊髄 せきずい 神経 しんけい
L1〜L4
大 だい 臀 しり 筋 すじ
下殿 しもとの 神経 しんけい
L5〜S2
股関節 こかんせつ 外 がい 転 てん 筋 すじ
上殿 かみどの 神経 しんけい
L4〜S1
股関節 こかんせつ 内 ない 転 てん 筋 すじ
閉鎖 へいさ 神経 しんけい 、坐骨 ざこつ 神経 しんけい
L2〜L4
大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ
大腿 だいたい 神経 しんけい
L2〜L4
膝 ひざ 屈 こごめ 筋 すじ 群 ぐん
坐骨 ざこつ 神経 しんけい
L4〜S3
長 ちょう 腓骨 ひこつ 筋 すじ
浅 あさ 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
短 たん 腓骨 ひこつ 筋 すじ
浅 あさ 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
前 ぜん 脛骨 けいこつ 筋 すじ
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
後 こう 脛骨 けいこつ 筋 すじ
脛骨 けいこつ 神経 しんけい
L4〜S1
下腿 かたい 三 さん 頭 とう 筋 すじ
脛骨 けいこつ 神経 しんけい
S1〜S2
長 ちょう 母 はは 趾伸筋 すじ
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
短 たん 母 はは 趾伸筋 すじ
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
長 ちょう 趾伸筋 すじ
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
短 たん 趾伸筋 すじ
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい
L4〜S1
片 かた 麻痺 まひ のマネジメント[ 編集 へんしゅう ]
片 かた 麻痺 まひ を起 お こす疾患 しっかん の頻度 ひんど としては脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい が圧倒的 あっとうてき に多 おお く、急性 きゅうせい 期 き 治療 ちりょう によって予 よ 後 ご が全 まった く異 こと なる可能 かのう 性 せい もあることから前述 ぜんじゅつ のように救急 きゅうきゅう 室 しつ では神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく とは異 こと なるアプローチを行 おこな う場合 ばあい が多 おお い。まずはバイタルサイン の確認 かくにん をし、蘇生 そせい 法 ほう にて対応 たいおう する。脳幹 のうかん 病変 びょうへん の有無 うむ を評価 ひょうか し疑 うたが わしければ気管 きかん 内 ない 挿管 を施行 しこう する。麻痺 まひ 側 がわ にて静脈 じょうみゃく 路 ろ 確保 かくほ を行 おこな うと、脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい では感覚 かんかく 障害 しょうがい の合併 がっぺい があるため、静脈 じょうみゃく 炎 えん の発生 はっせい や点滴 てんてき 漏 も れに気 き がつかない場合 ばあい があるため健 けん 側 がわ で静脈 じょうみゃく 路 ろ 確保 かくほ を行 おこな う。健 けん 側 がわ で静脈 じょうみゃく 路 ろ 確保 かくほ しなければならない状況 じょうきょう としては片 かた 麻痺 まひ など感覚 かんかく 障害 しょうがい を伴 ともな う場合 ばあい と乳癌 にゅうがん にて腋窩 えきか リンパ節 ぶし 郭 かく 清 きよし を行 おこな った場合 ばあい などがあげられる。腋窩 えきか リンパ節 ぶし 郭 かく 清 きよし を行 おこな った場合 ばあい は静脈 じょうみゃく 炎 えん からSIRSなどに進展 しんてん するリスクがあると考 かんが えられている。血栓 けっせん 溶解 ようかい 療法 りょうほう の適応 てきおう からはずれないようにするためにNGチューブやフォーレーカテーテルの挿入 そうにゅう は控 ひか え、動脈血 どうみゃくけつ 採血 さいけつ も行 おこな わない。できるだけ速 すみ やかに頭部 とうぶ CTを行 おこな い、脳出血 のうしゅっけつ の有無 うむ を確認 かくにん する。心電図 しんでんず などのルーチン検査 けんさ はCTを優先 ゆうせん し、空 あ き時間 じかん を利用 りよう して行 おこな うべきである。また錐 きり 体 からだ 路 ろ 徴候 ちょうこう の確認 かくにん なども空 あ き時間 じかん を利用 りよう して行 おこな う。なお、厳密 げんみつ には低 てい 血糖 けっとう やその他 た の原因 げんいん にて片 かた 麻痺 まひ が起 お こることもあり得 え るが、低 てい 血糖 けっとう の場合 ばあい は意識 いしき 障害 しょうがい がある場合 ばあい がほとんどであるし、その他 た の疾患 しっかん に関 かん しても脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい が否定 ひてい できてからでも遅 おそ くはない場合 ばあい が多 おお い。
脳出血 のうしゅっけつ のマネジメント
救急 きゅうきゅう 室 しつ で行 おこな うべきこととしては、出血 しゅっけつ 部位 ぶい の同定 どうてい を含 ふく めた診断 しんだん とヘルニア や水 みず 頭 あたま 症 しょう といった合併症 がっぺいしょう の評価 ひょうか である。緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ の適応 てきおう となる脳出血 のうしゅっけつ には被 ひ 殻 から 出血 しゅっけつ 、小脳 しょうのう 出血 しゅっけつ 、皮質 ひしつ 下 か 出血 しゅっけつ 、視床 ししょう 出血 しゅっけつ があげられる。被 ひ 殻 から 出血 しゅっけつ 、小脳 しょうのう 出血 しゅっけつ 、皮質 ひしつ 下 か 出血 しゅっけつ では血腫 けっしゅ 除去 じょきょ 術 じゅつ 、視床 ししょう 出血 しゅっけつ では脳 のう 室 しつ ドレナージが標準 ひょうじゅん 的 てき な術 じゅつ 式 しき である。手術 しゅじゅつ 適応 てきおう は施設 しせつ によっても異 こと なるが、被 ひ 殻 から 出血 しゅっけつ の場合 ばあい は血腫 けっしゅ 量 りょう が31ml以上 いじょう の時 とき や意識 いしき 障害 しょうがい があるとき、脳 のう の圧迫 あっぱく 所見 しょけん が強 つよ い時 とき は緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ となる。小脳 しょうのう 出血 しゅっけつ では血腫 けっしゅ 径 みち が3cm以上 いじょう のとき、意識 いしき 障害 しょうがい (特 とく にJCS III-100以上 いじょう )があるとき緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ となる。皮質 ひしつ 下 か 出血 しゅっけつ の場合 ばあい は血腫 けっしゅ 量 りょう が30ml以上 いじょう の時 とき 、意識 いしき 障害 しょうがい が昏迷 こんめい 以上 いじょう であるとき、正中 せいちゅう 偏 へん 位 い が1cm以上 いじょう あるとき、中 ちゅう 脳 のう 周囲 しゅうい 槽 そう の変形 へんけい があるとき緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ となる。視床 ししょう 出血 しゅっけつ では脳 のう 室 しつ 穿 ほじ 破 やぶ や水 みず 頭 あたま 症 しょう が認 みと められるとき緊急 きんきゅう 手術 しゅじゅつ となる。
脳 のう 梗塞 こうそく のマネジメント
脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい でCTにて出血 しゅっけつ が認 みと められなければ脳 のう 梗塞 こうそく の可能 かのう 性 せい が高 たか い。発症 はっしょう から3時間 じかん 以内 いない であれば血栓 けっせん 溶解 ようかい 療法 りょうほう で症状 しょうじょう が改善 かいぜん しえるので適応 てきおう の評価 ひょうか を行 おこな わなければならない。病歴 びょうれき からアテローム血栓 けっせん 性 せい などの病 やまい 型 がた 診断 しんだん も行 おこな い、MRIまたはMRAにて発症 はっしょう 時期 じき も特定 とくてい していく。血栓 けっせん 溶解 ようかい 療法 りょうほう は適応 てきおう 基準 きじゅん 、慎重 しんちょう 投与 とうよ などが定 さだ められているため、かならず専門 せんもん 家 か にコンサルトしてから血栓 けっせん 溶解 ようかい 療法 りょうほう は行 おこな うべきである。この際 さい 、適応 てきおう から外 はず れる行為 こうい として観 かん 血 ち 的 てき な処置 しょち があるためにNGチューブやフォーレーカテーテルの挿入 そうにゅう は控 ひか えておいた方 ほう がよい。
診断 しんだん 学 がく においては痺 しび れ が感覚 かんかく 麻痺 まひ に相当 そうとう する言葉 ことば と考 かんが えられているものの、一般 いっぱん 用語 ようご では運動 うんどう 麻痺 まひ もしびれると表現 ひょうげん するために感覚 かんかく 麻痺 まひ といった言葉 ことば で示 しめ されることが多 おお い。感覚 かんかく の異常 いじょう には異常 いじょう 感覚 かんかく 、錯感覚 かんかく 、知覚 ちかく 過敏 かびん 、知覚 ちかく 鈍麻 どんま 、無感覚 むかんかく の5つが知 し られている。異常 いじょう 感覚 かんかく (Dysesthesia)とは外的 がいてき 刺激 しげき によらない感覚 かんかく の異常 いじょう であり、誘因 ゆういん なく熱 あつ さや痛 いた みなどを感 かん じるということである。一般 いっぱん 用語 ようご の痺 しび れなどがこれに相当 そうとう する。錯感覚 かんかく (Paresthesia)とは外的 がいてき 刺激 しげき による感覚 かんかく の異常 いじょう であり、触 さわ られただけで冷 つめ たく感 かん じたりなどすることである。知覚 ちかく 過敏 かびん (Hyperesthesia)とは感覚 かんかく を強 つよ く感 かん じてしまうことで、感覚 かんかく 鈍麻 どんま (Hypesthesia)とは感覚 かんかく を弱 よわ く感 かん じることである。接尾 せつび 語 ご のesthesiaが感 かん じるという意味 いみ であり無感覚 むかんかく (anesthesia)は麻酔 ますい という意味 いみ で用 もち いられることが多 おお いが、症候 しょうこう 学的 がくてき には感覚 かんかく を全 まった く感 かん じないことである。
感覚 かんかく 麻痺 まひ が起 お きるメカニズム[ 編集 へんしゅう ]
感覚 かんかく の小人 こども 。中心 ちゅうしん 後 ご 回 かい の正 せい 中部 ちゅうぶ に占拠 せんきょ 性 せい 病変 びょうへん が起 お こると両 りょう 下肢 かし の感覚 かんかく 麻痺 まひ がおこる。中心 ちゅうしん 前回 ぜんかい も障害 しょうがい され感覚 かんかく 麻痺 まひ を伴 ともな う対 たい 麻痺 まひ となることが多 おお い。
感覚 かんかく の伝導 でんどう 路 ろ は表 おもて 在 ざい 感覚 かんかく (原始 げんし 触覚 しょっかく 、温度 おんど 覚 さとし 、痛覚 つうかく )と深部 しんぶ 感覚 かんかく (位置 いち 覚 さとし 、振動 しんどう 覚 さとし 、識別 しきべつ 覚 さとし )で異 こと なる。どちらも末梢 まっしょう 神経 しんけい のレベルでは運動 うんどう 神経 しんけい と併走 へいそう する。神経 しんけい 根 ね のレベルでは感覚 かんかく は後 こう 根 ね 神経 しんけい 節 ぶし が存在 そんざい すること、運動 うんどう 神経 しんけい が前 ぜん 根 ね を通 とお るのに対 たい して感覚 かんかく 神経 しんけい は後 こう 根 ね を通 とお るという点 てん で異 こと なる。表 ひょう 在 ざい 覚 さとし は脊髄 せきずい 後 ご 角 かく で二 に 次 じ ニューロンとなり、中心 ちゅうしん 管 かん 周辺 しゅうへん を通過 つうか し反対 はんたい 側側 そくそく 索 さく へいく。側 がわ 索 さく に沿 そ って外側 そとがわ 脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ を形成 けいせい し上 じょう 行 ぎょう し、視床 ししょう で三 さん 次 じ ニューロンとなり放線 ほうせん 冠 かんむり を通過 つうか し頭頂 とうちょう 葉 は の中心 ちゅうしん 後 ご 回 かい (1次 じ 感覚 かんかく 野 の )で4次 じ ニューロンとなる。深部 しんぶ 感覚 かんかく は同 どう 側 がわ の後 のち 索 さく を上 うえ 行 ぎょう する。延髄 えんずい の後 のち 索 さく 核 かく で二 に 次 じ ニューロンとなり反対 はんたい 側 がわ へ軸 じく 索 さく を伸 の ばし、内側 うちがわ 毛 げ 帯 たい を形成 けいせい し、視床 ししょう で三 さん 次 じ ニューロンとなり放線 ほうせん 冠 かんむり を通過 つうか し頭頂 とうちょう 葉 は の中心 ちゅうしん 後 ご 回 かい (1次 じ 感覚 かんかく 野 の )で4次 じ ニューロンとなる。このように脊髄 せきずい での走行 そうこう が全 まった く異 こと なるため、脊髄 せきずい 障害 しょうがい では解離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい となることがある。触覚 しょっかく は深部 しんぶ 感覚 かんかく と表 ひょう 在 ざい 覚 さとし 両方 りょうほう の経路 けいろ があると考 かんが えられており、表 おもて 在 ざい 覚 さとし の方 ほう を原始 げんし 触覚 しょっかく として区別 くべつ することがある。上記 じょうき の感覚 かんかく 伝導 でんどう 路 ろ のうちどこかが障害 しょうがい されれば感覚 かんかく 麻痺 まひ は起 お こりえる。
感覚 かんかく 麻痺 まひ の分類 ぶんるい [ 編集 へんしゅう ]
デルマトーム。四 よん 本 ほん 足 あし 時代 じだい の名残 なごり として、下肢 かし よりも肛門 こうもん 周辺 しゅうへん の方 ほう が下位 かい であることに注意 ちゅうい する。腕 うで がCであり、後頭部 こうとうぶ C2、拇指 ぼし C6、中指 なかゆび C7、乳頭 にゅうとう Th4、臍 ほぞ Th10、母 はは 趾L5、肛門 こうもん S5といった項目 こうもく は目安 めやす として重要 じゅうよう である。
感覚 かんかく 麻痺 まひ (感覚 かんかく 障害 しょうがい )は障害 しょうがい 部位 ぶい によって分類 ぶんるい されることが多 おお い。脳 のう 疾患 しっかん であるのか、ミエロパチー か根 ね 症 しょう かニューロパチー かentrap syndromeであるのかによって分類 ぶんるい することでコンサルトすべき診療 しんりょう 科 か が決定 けってい されてくる。分類 ぶんるい の仕方 しかた は神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく に基 もと づくが、緊急 きんきゅう の場合 ばあい はその限 かぎ りではないのは運動 うんどう 麻痺 まひ と同様 どうよう である。感覚 かんかく 障害 しょうがい の部位 ぶい 、特 とく にデルマトームに沿 そ うのかということ、合併 がっぺい する運動 うんどう 障害 しょうがい の評価 ひょうか 、特 とく にUMD(上位 じょうい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい )かLMD(下位 かい 運動 うんどう ニューロン障害 しょうがい )かといった点 てん 、その他 た の神経 しんけい 学 がく 的 てき 異常 いじょう 所見 しょけん によって評価 ひょうか される。ミエロパチー、ニューロパチー、根 ね 症 しょう の鑑別 かんべつ はSEP(深部 しんぶ 感覚 かんかく の検査 けんさ )、神経 しんけい 伝導 でんどう 速度 そくど といった電気 でんき 生理学 せいりがく 、髄 ずい 液 えき 検査 けんさ などを駆使 くし することが多 おお い。
脳 のう 疾患 しっかん
頻度 ひんど としてはほとんどが脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい によるものである。運動 うんどう 麻痺 まひ と一致 いっち した部分 ぶぶん に感覚 かんかく 麻痺 まひ も生 しょう じている。脳幹 のうかん より上位 じょうい の障害 しょうがい であると脳神経 のうしんけい の障害 しょうがい 部位 ぶい と片 かた 麻痺 まひ が同 どう 側 がわ となっている。
ミエロパチー(myelopathy)
脊髄 せきずい 障害 しょうがい のことである。解離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい などがおこることもある。デルマトーム の多 た 分節 ぶんせつ にわたり感覚 かんかく 麻痺 まひ が生 しょう じる。典型 てんけい 的 てき には障害 しょうがい 部位 ぶい よりも下 した はすべて障害 しょうがい される。臀部 でんぶ はS領域 りょういき となるため感覚 かんかく 麻痺 まひ の評価 ひょうか に適 てき している。また、脊髄 せきずい 障害 しょうがい では膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい など他 た の症状 しょうじょう が出現 しゅつげん しやすい。後頭部 こうとうぶ C2、拇指 ぼし C6、中指 なかゆび C7、乳頭 にゅうとう Th4、臍 ほぞ Th10、母 はは 趾L5、肛門 こうもん S5のデルマトームが有名 ゆうめい である。
根 ね 症 しょう (radiculopathy)
神経 しんけい 根 ね 障害 しょうがい である。感覚 かんかく 麻痺 まひ の部位 ぶい はデルマトームの1分節 ぶんせつ となる。後 こう 根 ね 神経 しんけい 節 ぶし 障害 しょうがい というものもある。
ニューロパチー(neuropathy)
ニューロパチーは、末梢 まっしょう 神経 しんけい の正常 せいじょう な伝導 でんどう が障害 しょうがい される病態 びょうたい である。典型 てんけい 的 てき には手足 てあし の先端 せんたん から感覚 かんかく 麻痺 まひ が生 しょう じて、中枢 ちゅうすう 側 がわ に向 む かって進行 しんこう してくる。足 あし から生 しょう じてくるのが一般 いっぱん 的 てき でglove&stocking型 がた の感覚 かんかく 障害 しょうがい で有名 ゆうめい である。神経 しんけい 解剖 かいぼう 学 がく 的 てき に説明 せつめい がつかず、ADLの低下 ていか もみられない場合 ばあい は放置 ほうち しても致死 ちし 的 てき な疾患 しっかん でない場合 ばあい が多 おお い。こういった場合 ばあい を心 しん 因 いん 性 せい 疾患 しっかん とする。例外 れいがい としては、時間 じかん 的 てき 、空間 くうかん 的 てき に多発 たはつ する脱 だつ 髄 ずい 性 せい 疾患 しっかん である。障害 しょうがい される神経 しんけい の種類 しゅるい は運動 うんどう 神経 しんけい 、感覚 かんかく 神経 しんけい 、自律 じりつ 神経 しんけい に及 およ び、ミクロ的 てき な障害 しょうがい 部位 ぶい は軸 じく 索 さく であったり髄 ずい 鞘 さや (シュワン細胞 さいぼう )であったりする。マクロ的 てき にどこが障害 しょうがい されるかによって、単 たん 神経 しんけい 炎 えん ・多発 たはつ 性 せい 単 たん 神経 しんけい 炎 えん ・多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん に区別 くべつ される。
主 おも な疾患 しっかん は、ギラン・バレー症候群 しょうこうぐん 、フィッシャー症候群 しょうこうぐん 、慢性 まんせい 炎症 えんしょう 性 せい 脱 だつ 髄 ずい 性 せい 多発 たはつ ニューロパチー が炎症 えんしょう 性 せい ・感染 かんせん 性 せい のものとして有名 ゆうめい であり、その他 た の原因 げんいん によるものに糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい ニューロパチー 、腫瘍 しゅよう 随伴 ずいはん 性 せい ニューロパチー 、Crow-Fukase症候群 しょうこうぐん 、あるいはSLE 、PN等 とう の膠 にかわ 原 ばら 病 びょう 性 せい 血管 けっかん 炎 えん に伴 ともな うニューロパチー、シャルコー・マリー・トゥース病 びょう 、家族 かぞく 性 せい アミロイド多発 たはつ ニューロパチー等 ひとし がある。外因 がいいん 性 せい としてはアルコール、ヒ素 ひそ 、水銀 すいぎん 、タリウム、スチレン、nヘキサン、またビタミン欠乏 けつぼう によりベリベリなども有名 ゆうめい である。薬剤 やくざい 性 せい としてはイソニアジトやビンクスリチンによるものが多 おお い。
ニューロパチーは大雑把 おおざっぱ に脱 だつ 髄 ずい 性 せい のものと軸 じく 索 さく 変性 へんせい 性 せい のものに分 わ けられる。軸 じく 索 さく 変性 へんせい 性 せい の場合 ばあい は急性 きゅうせい のものではmyelin ovoidが、慢性 まんせい のものではaxonal sproutingが認 みと められる。軸 じく 索 さく 変性 へんせい 性 せい ニューロパチーの場合 ばあい は障害 しょうがい する神経 しんけい 線維 せんい の選択 せんたく 性 せい が認 みと められることがある。大 だい 径 みち 線維 せんい 優位 ゆうい 型 がた はAβ べーた 線維 せんい の障害 しょうがい のため深部 しんぶ 感覚 かんかく の障害 しょうがい が目立 めだ つ。特 とく に後 こう 根 ね 神経 しんけい 節 ぶし に病変 びょうへん の主 しゅ 座 ざ がある場合 ばあい は感覚 かんかく 失調 しっちょう を伴 ともな う。こういった病気 びょうき はPNSやシェーグレン症候群 しょうこうぐん が知 し られている。小径 しょうけい 線維 せんい 優位 ゆうい 型 がた Aδ でるた およびC線維 せんい の表 おもて 在 ざい 感覚 かんかく や自律 じりつ 神経 しんけい 障害 しょうがい が目立 めだ ち、痛 いた みを伴 ともな うことが多 おお い。これはアミロイドーシス や一部 いちぶ の糖尿 とうにょう 病 びょう で見 み られている。痛 いた みのメカニズムは内部 ないぶ リンク疼痛 とうつう に詳 くわ しい。
後 こう 根 ね 神経 しんけい 節 ぶし に病変 びょうへん があると考 かんが えられる場合 ばあい はシェーグレン症候群 しょうこうぐん や傍 はた 腫瘍 しゅよう 症候群 しょうこうぐん (PNS)を考 かんが える。後 こう 根 ね 神経 しんけい 節 ぶし の障害 しょうがい では経過 けいか が長 なが くともaxonal aproutingが認 みと められないのが特徴 とくちょう である。
entrap syndorome
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん や胸郭 きょうかく 出口 でぐち 症候群 しょうこうぐん である。末梢 まっしょう 神経 しんけい が骨 ほね や靭帯 じんたい によって圧迫 あっぱく され、それ以下 いか の末梢 まっしょう 神経 しんけい が障害 しょうがい される。
感覚 かんかく 麻痺 まひ の臨床 りんしょう 解剖 かいぼう 学 がく [ 編集 へんしゅう ]
感覚 かんかく 障害 しょうがい のそれぞれの分布 ぶんぷ 様式 ようしき にはそれぞれ対応 たいおう する特徴 とくちょう 的 てき な病変 びょうへん 局在 きょくざい を有 ゆう する。しかし感覚 かんかく 障害 しょうがい の分布 ぶんぷ が同 おな じか類似 るいじ していても本来 ほんらい の病変 びょうへん 局在 きょくざい と異 こと なる場合 ばあい があり病変 びょうへん を誤 あやま る分布 ぶんぷ として知 し られている。代表 だいひょう 例 れい を下記 かき に列記 れっき する。
大脳 だいのう 病変 びょうへん による偽 にせ 性 せい 神経 しんけい 根 ね 型 がた
脳卒中 のうそっちゅう による偽 にせ 性 せい 尺 じゃく 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ としてしばしば認 みと められる。
頸髄病変 びょうへん による偽 にせ 性 せい 多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん 型 がた
頸髄中位 ちゅうい 病変 びょうへん による胸部 きょうぶ 帯状 おびじょう 痛 つう
胸部 きょうぶ 神経 しんけい 根 ね 障害 しょうがい による宙吊 ちゅうづ り型 がた 感覚 かんかく 障害 しょうがい
高度 こうど の末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい による偽 にせ 性 せい 脊髄 せきずい 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい ・偽 にせ 性 せい 脊髄 せきずい 癆
感覚 かんかく 麻痺 まひ と脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし ・神経 しんけい 根 ね [ 編集 へんしゅう ]
皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ (dermatome、デルマトーム )とは単一 たんいつ の脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし (分節 ぶんせつ )・神経 しんけい 根 ね が支配 しはい する皮膚 ひふ 領域 りょういき を意味 いみ する。体 からだ 幹 みき では発生 はっせい 学 がく 的 てき な体 からだ 節 ぶし 機構 きこう がそのまま残 のこ され、皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ は輪切 わぎ り状 じょう に規則 きそく 的 てき に吻側から尾 お 側 がわ へ配列 はいれつ されている。これに対 たい して四肢 しし では発生 はっせい 期 き における肢 し 芽 め の移動 いどう のために、皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ の分布 ぶんぷ 領域 りょういき が複雑 ふくざつ である。このため、中部 ちゅうぶ 頸髄にあたるC4分節 ぶんせつ が胸 むね 髄 ずい 上部 じょうぶ のT2分節 ぶんせつ の頭 あたま 側 がわ に接 せっ し、腰 こし 髄 ずい 上部 じょうぶ のL1〜L2分節 ぶんせつ (L3〜L4分節 ぶんせつ 説 せつ もある)が臀部 でんぶ から大腿 だいたい 後方 こうほう で仙 せん 髄 ずい 分節 ぶんせつ に接 せっ する。
臨床 りんしょう 医学 いがく で用 もち いられる皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ の体 からだ 図 ず は互 たが いに異 こと なる手法 しゅほう によって作成 さくせい された3つの起源 きげん に由来 ゆらい している。HeadとCampbellは帯状疱疹 たいじょうほうしん の皮 かわ 疹 の分布 ぶんぷ を基 もと に体 からだ 図 ず を作成 さくせい した。Foersterは慢性 まんせい 疼痛 とうつう 患者 かんじゃ において後部 こうぶ rhizotomyを施行 しこう した際 さい に神経 しんけい 根 ね の断 だん 端 はし を刺激 しげき し、皮膚 ひふ に血管 けっかん 拡張 かくちょう が生 しょう じる範囲 はんい を観察 かんさつ して体 からだ 図 ず を作成 さくせい した(これは自律 じりつ 神経 しんけい 支配 しはい による可能 かのう 性 せい を残 のこ している)。この検討 けんとう によって皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ 間 あいだ の重複 じゅうふく が明 あき らかになった。KeeganとGarrettは根 ね の障害 しょうがい を有 ゆう する、主 おも に外科 げか 手術 しゅじゅつ 例 れい の感覚 かんかく 障害 しょうがい の観察 かんさつ から体 からだ 図 ず を作成 さくせい した。
このような背景 はいけい を踏 ふ まえて1938年 ねん に野崎 のさき が作成 さくせい したデルマトーム の図 ず は臨床 りんしょう 応用 おうよう にふさわしいと考 かんが えられている。しかしどの体 からだ 図 ず を利用 りよう する場合 ばあい でも、個人 こじん 差 さ があることと、皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ の境界 きょうかい 領域 りょういき は隣接 りんせつ する2つの髄 ずい 節 ぶし 支配 しはい が重複 じゅうふく することに注意 ちゅうい する。
不連続線 ふれんぞくせん とcervical line[ 編集 へんしゅう ]
皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ の図上 ずじょう の頸髄と胸 むね 髄 ずい の境界 きょうかい 線 せん ではC4分節 ぶんせつ とT2分節 ぶんせつ が接 せっ している。ここに不連続 ふれんぞく 性 せい があり、不連続線 ふれんぞくせん という。そのことが脊髄 せきずい 疾患 しっかん の診察 しんさつ 上 じょう 重要 じゅうよう な手 て がかりになる。感覚 かんかく 鈍麻 どんま が予想 よそう される下方 かほう からpinにて皮膚 ひふ をこすっていくとある種 しゅ の患者 かんじゃ ではこの線 せん で急激 きゅうげき に痛 いた みを訴 うった える。この不連続線 ふれんぞくせん の中 なか で前 ぜん 胸部 きょうぶ にあるところは頸、胸 むね 髄 ずい 病変 びょうへん の境 さかい を見当 けんとう づけるのに有用 ゆうよう であり、これをcervical line という。不連続線 ふれんぞくせん はcervical lineのみならず下 しも 顎 あご 角 かく の三叉 みつまた 神経 しんけい 第 だい 三 さん 枝 えだ とC3分節 ぶんせつ の間 あいだ やL1〜L2分節 ぶんせつ とS2分節 ぶんせつ の間 あいだ にもみられ臨床 りんしょう 応用 おうよう される。
脊髄 せきずい 由来 ゆらい の感覚 かんかく 麻痺 まひ の分布 ぶんぷ 様式 ようしき [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい 横断 おうだん 性 せい 障害 しょうがい (あるレベル以下 いか の両側 りょうがわ 性 せい 全 ぜん 感覚 かんかく 障害 しょうがい )
この型 かた の感覚 かんかく 障害 しょうがい は、入浴 にゅうよく したときに水面 すいめん 下 か に没 ぼっ する部分 ぶぶん に障害 しょうがい がみられることから入浴 にゅうよく 型 がた と呼 よ ばれる。脊髄 せきずい の横断 おうだん 性 せい 病変 びょうへん (脊髄 せきずい 炎 えん 、脊髄 せきずい 出血 しゅっけつ 、脊髄 せきずい 腫瘍 しゅよう など)、急性 きゅうせい 感覚 かんかく 性 せい 自律 じりつ 神経 しんけい 性 せい ニューロパチーなどで、顔面 がんめん ・頭部 とうぶ の障害 しょうがい を免 まぬか れ頸部以下 いか の全 ぜん 感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられることがある。
腰 こし 仙 せん 部 ぶ 回避 かいひ
脊髄 せきずい 横断 おうだん 性 せい 病変 びょうへん により病変 びょうへん 部 ぶ 以下 いか に全 ぜん 感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられるときに、下部 かぶ 脊髄 せきずい 神経 しんけい 根 ね (腰 こし 仙 せん 部 ぶ あるいは仙 せん 部 ぶ )の支配 しはい 領域 りょういき で感覚 かんかく 障害 しょうがい がないか非常 ひじょう に軽 かる い場合 ばあい があり、腰 こし 仙 せん 部 ぶ 回避 かいひ ないし仙 せん 部 ぶ 回避 かいひ という。髄 ずい 内 ない 病変 びょうへん が内方 ないほう から脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ を圧迫 あっぱく ・障害 しょうがい するためと言 い われてきたが、髄 ずい 外 がい 病変 びょうへん でも生 しょう じる。病変 びょうへん の増大 ぞうだい 速度 そくど や脊髄 せきずい 表面 ひょうめん の側 がわ 副 ふく 血行 けっこう の状態 じょうたい によってこの型 かた になるとされる。
サドル状 じょう (鞍 くら 状 じょう )感覚 かんかく 障害 しょうがい
仙 せん 部 ぶ 回避 かいひ と反対 はんたい に仙 せん 部 ぶ のみに感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられる場合 ばあい をいう。
ブラウン・セカール症候群 しょうこうぐん (あるレベル以下 いか の片側 かたがわ 表 ひょう 在 ざい 感覚 かんかく と反対 はんたい 側 がわ の深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい )
ブラウン・セカール症候群 しょうこうぐん は脊髄 せきずい の半切 はんせつ 病変 びょうへん によって生 しょう じる。病変 びょうへん の高 たか さで全 ぜん 帯状 おびじょう の感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられ、その直上 ちょくじょう に感覚 かんかく 過敏 かびん 帯 たい がみられる。病変 びょうへん より下方 かほう の同 どう 側 がわ 半身 はんしん にいわゆる深部 しんぶ 感覚 かんかく 鈍麻 どんま を、反対 はんたい 側 がわ 半身 はんしん に表 おもて 在 ざい 感覚 かんかく 鈍麻 どんま をきたす。病変 びょうへん の広 ひろ がりでいろいろな病 やまい 型 がた がある。
宙吊 ちゅうづ り型 がた 感覚 かんかく 障害 しょうがい
感覚 かんかく 障害 しょうがい の分布 ぶんぷ が上半身 じょうはんしん のある範囲 はんい に限 かぎ られ、地面 じめん に接 せっ する形 かたち でないときに宙吊 ちゅうづ り型 がた といわれる。変則 へんそく 型 がた と両側 りょうがわ 型 がた とがある。脊髄 せきずい 空洞 くうどう 症 しょう などの脊髄 せきずい 中心 ちゅうしん 部 ぶ (灰 はい 白 しろ 質 しつ )の髄 ずい 節 ぶし 性 せい 病変 びょうへん によることが多 おお い。脊髄 せきずい 癆、糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 神経 しんけい 障害 しょうがい 、サルコイドーシス など脊髄 せきずい 神経 しんけい 根 ね 病変 びょうへん によることもある。
髄 ずい 節 ぶし 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
脊髄 せきずい の髄 ずい 節 ぶし 性 せい の障害 しょうがい はデルマトーム にあてはめて理解 りかい する。その際 さい に髄 ずい 節 ぶし 間 あいだ の重複 じゅうふく や左右 さゆう 間 あいだ の重複 じゅうふく の存在 そんざい に注意 ちゅうい する必要 ひつよう がある。大脳 だいのう 病変 びょうへん により髄 ずい 節 ぶし 性 せい と類似 るいじ の感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられることがある。
乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい [ 編集 へんしゅう ]
乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい とは要素 ようそ 的 てき 感覚 かんかく の中 なか のある種 しゅ 類 るい が他 た のものより強 つよ く障害 しょうがい されていることである。特 とく に重要 じゅうよう なのが表 おもて 在 ざい 感覚 かんかく と深部 しんぶ 感覚 かんかく の乖離 かいり である。これはこの2つの感覚 かんかく 系 けい の走行 そうこう が中枢 ちゅうすう 神経 しんけい 内 ない で異 こと なる経路 けいろ を通 とお ることが原因 げんいん でおこる。臨床 りんしょう 解剖 かいぼう 学 がく では乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は局在 きょくざい 診断 しんだん において非常 ひじょう に重要 じゅうよう な情報 じょうほう となる。
末梢 まっしょう 神経 しんけい 性 せい 乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい では感覚 かんかく の全 ぜん 種類 しゅるい が平行 へいこう して障害 しょうがい されることが多 おお いが、ある種 しゅ の小径 しょうけい 線維 せんい 優位 ゆうい の末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい では表 ひょう 在 ざい 感覚 かんかく 鈍麻 どんま があるのに深部 しんぶ 感覚 かんかく が保 たも たれる。家族 かぞく 性 せい アミロイドポリニューロパチー 、シャルコー・マリー・トゥース病 びょう (特 とく に遺伝 いでん 性 せい 感覚 かんかく 性 せい 自律 じりつ 神経 しんけい 性 せい ニューロパチーI型 がた )、糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 神経 しんけい 障害 しょうがい の一部 いちぶ などがあげられる。反対 はんたい に大 だい 径 みち 線維 せんい によって伝導 でんどう される深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい が目立 めだ ち温 ゆたか 痛覚 つうかく が免 まぬか れる疾患 しっかん としては傍 はた 腫瘍 しゅよう 性 せい 神経 しんけい 症候群 しょうこうぐん などの免疫 めんえき 異常 いじょう 性 せい ニューロパチー、ビタミンB12欠乏症 けつぼうしょう 、糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 偽 にせ 性 せい 脊髄 せきずい 癆のような糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 神経 しんけい 障害 しょうがい の一部 いちぶ があげられる。
脊髄 せきずい 癆型(脊髄 せきずい 後 ご 索 さく )乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
深部 しんぶ 感覚 かんかく が障害 しょうがい され、温 ゆたか 痛覚 つうかく が保 たも たれる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい はかつて脊髄 せきずい 癆で多 おお くみられた。脊髄 せきずい 癆の減少 げんしょう とともに近年 きんねん では後 こう 索 さく や内側 うちがわ 毛 げ 帯 たい に脱 だつ 髄 ずい 巣 す を有 ゆう する多発 たはつ 性 せい 硬化 こうか 症 しょう や後 こう 脊髄 せきずい 動脈 どうみゃく 領域 りょういき 梗塞 こうそく で典型 てんけい 的 てき にみられる。また障害 しょうがい が末梢 まっしょう 神経 しんけい から脊髄 せきずい におよぶ亜 あ 急性 きゅうせい 連合 れんごう 性 せい 脊髄 せきずい 変性 へんせい 症 しょう (ビタミンB12欠乏症 けつぼうしょう )でもみられる。またフリードリッヒ運動 うんどう 失調 しっちょう 症 しょう やビタミンE欠乏症 けつぼうしょう も類似 るいじ する感覚 かんかく 乖離 かいり を示 しめ す。この型 かた の感覚 かんかく 障害 しょうがい では感覚 かんかく 性 せい 運動 うんどう 失調 しっちょう やロンベルグ試験 しけん の他 ほか 、ジンジンするしびれや電撃 でんげき 痛 つう 、乱 らん 切 きり 痛 つう 、レルミット徴候 ちょうこう (放電 ほうでん 痛 つう )がみられることが多 おお い。
脊髄 せきずい 空洞 くうどう 症 しょう 型 がた (脊髄 せきずい 灰 はい 白 しろ 質 しつ 型 がた )乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
脊髄 せきずい 空洞 くうどう 症 しょう では脊髄 せきずい 中心 ちゅうしん 部 ぶ 白 しろ 質 しつ の病変 びょうへん により、温 ゆたか 痛覚 つうかく (脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ )の神経 しんけい 線維 せんい が脊髄 せきずい 中心 ちゅうしん 部 ぶ で交叉 こうさ する部位 ぶい で障害 しょうがい されて、その高 たか さに相当 そうとう する皮膚 ひふ の温 ゆたか 痛覚 つうかく が鈍麻 どんま するが、後 こう 索 さく に障害 しょうがい が及 およ ばないため深部 しんぶ 感覚 かんかく は保 たも たれる。脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ は脊髄 せきずい 最 さい 外側 そとがわ の表層 ひょうそう を走 はし る長 ちょう 経路 けいろ で、ここが障害 しょうがい されないため、病変 びょうへん の高 たか さより下 した の感覚 かんかく は保 たも たれ感覚 かんかく 障害 しょうがい の範囲 はんい は病変 びょうへん のある高 たか さに限 かぎ られるので宙吊 ちゅうづ り型 がた を呈 てい する。脊髄 せきずい 空洞 くうどう 症 しょう 以外 いがい に脊髄 せきずい 灰 はい 白 しろ 質 しつ に病変 びょうへん を有 ゆう する脊髄 せきずい 内 ない 出血 しゅっけつ や脊髄 せきずい 髄 ずい 内 ない 腫瘍 しゅよう などでもみられる。
前 ぜん 脊髄 せきずい 動脈 どうみゃく 症候群 しょうこうぐん にみられる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
病変 びょうへん 部 ぶ 以下 いか の温 ゆたか 痛覚 つうかく が障害 しょうがい されるが、深部 しんぶ 感覚 かんかく が免 まぬか れる感覚 かんかく 障害 しょうがい 乖離 かいり を呈 てい する。脊髄 せきずい 先方 せんぽう 部 ぶ (腹 はら 側 がわ )の2/3を灌流する前 ぜん 脊髄 せきずい 動脈 どうみゃく の循環 じゅんかん 障害 しょうがい で生 しょう じる。長 ちょう 経路 けいろ の脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ が障害 しょうがい されるため、温 ゆたか 痛覚 つうかく 障害 しょうがい の範囲 はんい は障害 しょうがい レベル以下 いか 全体 ぜんたい にみられる。後 こう 索 さく 性 せい の感覚 かんかく 障害 しょうがい は原則 げんそく として認 みと められない。このような乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は脊椎 せきつい 椎間板 ついかんばん ヘルニアや脊髄 せきずい 髄 ずい 外 がい 腫瘍 しゅよう などでも認 みと められる。
ブラウン・セカール症候群 しょうこうぐん にみられる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
脊髄 せきずい の横断 おうだん 面 めん の半分 はんぶん が障害 しょうがい されて生 しょう じるブラウン・セカール症候群 しょうこうぐん は解離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい のよく知 し られた例 れい である。病変 びょうへん 側 がわ の反対 はんたい 側 がわ の後 のち 索 さく が障害 しょうがい されて、その側 がわ の深部 しんぶ 感覚 かんかく が障害 しょうがい されるとともに、反対 はんたい 側 がわ の温 ゆたか 痛覚 つうかく を伝導 でんどう する脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ が障害 しょうがい されて、病変 びょうへん の反対 はんたい 側 がわ の温 ゆたか 痛覚 つうかく が障害 しょうがい される。病変 びょうへん の高 たか さに相当 そうとう して同 どう 側 がわ の全 ぜん 感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられる。ブラウン・セカール症候群 しょうこうぐん は外傷 がいしょう など脊髄 せきずい 髄 ずい 外 がい 病変 びょうへん で典型 てんけい 的 てき に生 しょう じるが、不全 ふぜん 型 がた も含 ふく めれば多 おお くの脊髄 せきずい 疾患 しっかん で生 しょう じる。
病変 びょうへん 拡大 かくだい に伴 ともな う乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい の推移 すいい
病変 びょうへん が拡大 かくだい することにより病変 びょうへん 分布 ぶんぷ が推移 すいい する。それが乖離 かいり 性 せい の感覚 かんかく 障害 しょうがい の時 とき 、病変 びょうへん の性質 せいしつ を示唆 しさ する。代表 だいひょう 例 れい としてはFoix-Alajouanine病 びょう (亜 あ 急性 きゅうせい 壊死 えし 性 せい 脊髄 せきずい 炎 えん )などがあげられる。
延髄 えんずい 外側 そとがわ 症候群 しょうこうぐん にみられる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
延髄 えんずい 外側 そとがわ 症候群 しょうこうぐん では特徴 とくちょう 的 てき な感覚 かんかく 障害 しょうがい がみられる。すなわち、温 ゆたか 痛覚 つうかく 障害 しょうがい が病変 びょうへん と同 どう 側 がわ の体 からだ 部 ぶ と反対 はんたい 側 がわ の顔面 がんめん にみられるが、深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい は免 まぬか れる。病変 びょうへん の高 たか さによっては顔面 がんめん と体 からだ 部 ぶ の交叉 こうさ はみられないことがあるが、乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は認 みと められる。すなわち、延髄 えんずい 外側 そとがわ 症候群 しょうこうぐん では交叉 こうさ 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は認 みと められないことがあるが、乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は原則 げんそく として認 みと められる。
延髄 えんずい 内側 うちがわ 症候群 しょうこうぐん にみられる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
延髄 えんずい 内側 うちがわ 症候群 しょうこうぐん では内側 うちがわ 毛 げ 帯 たい 障害 しょうがい で病変 びょうへん と反対 はんたい 側 がわ の深部 しんぶ 感覚 かんかく は障害 しょうがい されるが温 ゆたか 痛覚 つうかく は保 たも たれる。
大脳皮質 だいのうひしつ 性 せい 乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい
大脳皮質 だいのうひしつ 病変 びょうへん で認 みと められる乖離 かいり 性 せい 感覚 かんかく 障害 しょうがい は表 ひょう 在 ざい 覚 さとし 障害 しょうがい が優位 ゆうい のものと深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい が優位 ゆうい なものの2種類 しゅるい が知 し られている。深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい が優位 ゆうい なものは延髄 えんずい 内側 うちがわ 症候群 しょうこうぐん に似 に た分布 ぶんぷ となる。温 ゆたか 痛覚 つうかく や原始 げんし 触覚 しょっかく が保 たも たれているかごくわずかに障害 しょうがい されているだけであるのに対 たい して深部 しんぶ 感覚 かんかく や固有 こゆう 感覚 かんかく 、立体 りったい 覚 さとし など識別 しきべつ 性 せい 感覚 かんかく が高度 こうど に障害 しょうがい されるが振動 しんどう 覚 さとし はあまり障害 しょうがい されない。障害 しょうがい は四肢 しし 遠 とお 位 くらい 優位 ゆうい であり、母 はは 指 ゆび 探 さが し試験 しけん 異常 いじょう を顕著 けんちょ に呈 てい する。症状 しょうじょう は運動 うんどう 障害 しょうがい (深部 しんぶ 感覚 かんかく 性 せい 運動 うんどう 失調 しっちょう )として現 あらわ れるので受動 じゅどう 的 てき 運動 うんどう 姿勢 しせい 覚 さとし (いわゆる位置 いち 覚 さとし )障害 しょうがい が軽度 けいど のときは、運動 うんどう 麻痺 まひ による運動 うんどう 障害 しょうがい と考 かんが えられることがある。皮質 ひしつ 特有 とくゆう の感覚 かんかく 性 せい 消去 しょうきょ 現象 げんしょう を見出 みいだ すこともできる。表 ひょう 在 ざい 感覚 かんかく が優位 ゆうい に障害 しょうがい されるものは偽 にせ 性 せい 神経 しんけい 根 ね 型 がた といわれるものも含 ふく まれる。
緊急 きんきゅう を要 よう する感覚 かんかく 麻痺 まひ とプライマリケア[ 編集 へんしゅう ]
動脈 どうみゃく 閉塞 へいそく 、急性 きゅうせい 動脈 どうみゃく 解離 かいり 、脳出血 のうしゅっけつ 、脳 のう 梗塞 こうそく といった、血管 けっかん 障害 しょうがい 、脊髄 せきずい 硬 かた 膜 まく 外 がい 膿瘍 のうよう や急性 きゅうせい 脊髄 せきずい 硬 かた 膜 まく 下 か 血腫 けっしゅ などミエロパチーを起 お こす疾患 しっかん 、ギラン・バレー症候群 しょうこうぐん 、重症 じゅうしょう 筋 すじ 無力 むりょく 症 しょう 、皮膚 ひふ 筋炎 きんえん 、多発 たはつ 性 せい 筋炎 きんえん 、多発 たはつ 性 せい 硬化 こうか 症 しょう といった呼吸 こきゅう 麻痺 まひ をおこす神経 しんけい 筋 すじ 疾患 しっかん は注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。特 とく にギラン・バレー症候群 しょうこうぐん は進行 しんこう が早 はや いため注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。これらの疾患 しっかん は予 あらかじ め診断 しんだん がついている場合 ばあい も多 おお く、また感覚 かんかく 障害 しょうがい 単独 たんどく で来院 らいいん されることはまず考 かんが えにくい。
基本 きほん 的 てき には手 て のしびれでは頸椎症 しょう を始 はじ めとする頸椎疾患 しっかん と手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん 、足 あし のしびれならば脊髄 せきずい 病変 びょうへん (頚椎 けいつい 、胸椎 きょうつい 、腰椎 ようつい どれでもよい)か多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん の計 けい 4つを診断 しんだん できれば、日常 にちじょう 診療 しんりょう では十分 じゅうぶん である。
脊髄 せきずい 病変 びょうへん
頚部 けいぶ 、胸部 きょうぶ 、腰部 ようぶ どこの障害 しょうがい でも足 あし のしびれは起 お こりえる。脊髄 せきずい 病変 びょうへん を積極 せっきょく 的 てき に疑 うたが う所見 しょけん としては膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい である。歩行 ほこう 障害 しょうがい も認 みと める場合 ばあい が多 おお く、大抵 たいてい は階段 かいだん を下 くだ るときが辛 つら いという。階段 かいだん を下 くだ るとき辛 つら いというのは下肢 かし の痙性麻痺 まひ や運動 うんどう 失調 しっちょう を強 つよ く疑 うたが うエピソードである。上 のぼ りが辛 つら いという場合 ばあい は筋力 きんりょく 低下 ていか は疑 うたが えるものの診断 しんだん 学 がく 的 てき 価値 かち はかなり低 ひく い情報 じょうほう となってしまう。怒 いか 責 せめ や咳 せき 、くしゃみによって放散 ほうさん 痛 つう が生 しょう じることも脊髄 せきずい 病変 びょうへん では特徴 とくちょう 的 てき である。脊髄 せきずい 病変 びょうへん を起 お こしやすい職業 しょくぎょう 歴 れき として柔道 じゅうどう 、ラグビー、レスリングの選手 せんしゅ やタクシーの運転 うんてん 手 しゅ が多 おお いということも念頭 ねんとう に置 お くべきである。
多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん
脊髄 せきずい 病変 びょうへん を疑 うたが えるエピソードがない場合 ばあい は多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん (ポリニューロパチー)を考 かんが える。この病気 びょうき ではつま先 さき から徐々 じょじょ に症状 しょうじょう が上 うえ 行 ぎょう してきて、運動 うんどう 神経 しんけい よりも感覚 かんかく 神経 しんけい の方 ほう が優位 ゆうい に障害 しょうがい されるのが特徴 とくちょう 的 てき である。多発 たはつ 神経 しんけい 炎 えん は原因 げんいん 疾患 しっかん の検索 けんさく が重要 じゅうよう である。糖尿 とうにょう 病 びょう 、アルコール、薬剤 やくざい 性 せい などが高 こう 頻度 ひんど である。悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう や全身 ぜんしん 性 せい 血管 けっかん 炎 えん でも生 しょう じうる。
頚 けい 髄 ずい 病変 びょうへん
脊髄 せきずい の病変 びょうへん でも手 て の痺 しび れは生 しょう じうる。手 て がしびれる場合 ばあい 、その責任 せきにん 病巣 びょうそう は頚 けい 髄 ずい であり、頸椎症 しょう が原因 げんいん 疾患 しっかん であることが非常 ひじょう に多 おお い。痺 しび れの領域 りょういき は基本 きほん 的 てき にはデルマトームに従 したが う。足 あし の痺 しび れの場合 ばあい と同 おな じで膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい 、階段 かいだん を下 くだ る際 さい に辛 つら い、怒 いか 責 せめ で放散 ほうさん 痛 つう が生 しょう じる、スポーツ選手 せんしゅ やタクシードライバーに多 おお い。
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん は特発 とくはつ 性 せい のものでは中年 ちゅうねん の女性 じょせい に多 おお い。長時間 ちょうじかん のパソコン、キーボード操作 そうさ やピアノの演奏 えんそう などが誘発 ゆうはつ 因子 いんし になることもある。基礎 きそ 疾患 しっかん としては妊娠 にんしん 、透析 とうせき 、甲状腺 こうじょうせん 機能 きのう 低下 ていか 症 しょう 、先端 せんたん 巨大 きょだい 症 しょう といったものがある。特 とく に甲状腺 こうじょうせん 機能 きのう 低下 ていか 症 しょう は手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん が受診 じゅしん 契機 けいき になることもある。筋 すじ 肥大 ひだい や嗄 しゃがれ 声 ごえ といった症状 しょうじょう にも注意 ちゅうい したい。ファーレンテスト(Phalen Test、手首 てくび 関節 かんせつ を屈曲 くっきょく させることで痺 しび れを誘発 ゆうはつ する)やティネル徴候 ちょうこう (Tinel Sign、手 て 根 ね 管 かん の部分 ぶぶん で正中 せいちゅう 神経 しんけい を叩 たた くことで痺 しび れを誘発 ゆうはつ する)といった神経 しんけい 徴候 ちょうこう が有名 ゆうめい である。感度 かんど 、特異 とくい 度 ど ともに優 すぐ れている検査 けんさ としてはハンドダイアグラムという検査 けんさ がある。これは痺 しび れている領域 りょういき を患者 かんじゃ に絵 え で描 えが いてもらうもので、正中 せいちゅう 神経 しんけい の支配 しはい 領域 りょういき である第 だい 1〜3指 ゆび のみである場合 ばあい はかなり手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん が疑 うたが わしい。掌 てのひら にまで及 およ ぶとほかの疾患 しっかん の合併 がっぺい の可能 かのう 性 せい もある。この
脳卒中 のうそっちゅう との関係 かんけい [ 編集 へんしゅう ]
しびれを主 おも 訴にする患者 かんじゃ の多 おお く、脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい の可能 かのう 性 せい を考 かんが えて来院 らいいん する。近年 きんねん はTIAという概念 がいねん が確立 かくりつ し脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい の前兆 ぜんちょう であるのではないかと受診 じゅしん する場合 ばあい が多 おお い。基本 きほん 的 てき には痺 しび れは脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい と関係 かんけい ない。ただし以下 いか の場合 ばあい は脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい の可能 かのう 性 せい がある。
明 あき らかな急性 きゅうせい 発症 はっしょう であり筋 すじ 脱力 だつりょく を伴 ともな う場合 ばあい
片側 かたがわ の上下 じょうげ 肢 し の分布 ぶんぷ であるとき
脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい を積極 せっきょく 的 てき に疑 うたが う分布 ぶんぷ の場合 ばあい (顔 かお と片側 かたがわ と反対 はんたい 側 がわ の上下 じょうげ 肢 し とか口 くち と手 て 掌 てのひら など)
こういった場合 ばあい を除 のぞ き、脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい の心配 しんぱい はないことを告 つ げることが大切 たいせつ である。安易 あんい に抗 こう 血栓 けっせん 薬 やく (アスピリン など)を処方 しょほう するべきではない。高齢 こうれい 者 しゃ はしびれを主 おも 訴に来院 らいいん する場合 ばあい が多 おお いが、どんなに検索 けんさく しても重要 じゅうよう な疾患 しっかん が見 み つからず特発 とくはつ 性 せい 良性 りょうせい 慢性 まんせい しびれという診断 しんだん になってしまうことが多 おお い。
痺 しび れで重要 じゅうよう な疾患 しっかん としては顔面 がんめん の痺 しび れというものがある。これは脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい や悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう の可能 かのう 性 せい が高 たか く、精査 せいさ が必要 ひつよう である。また亜 あ 急性 きゅうせい 、すなわち数 すう 週間 しゅうかん で経過 けいか する四肢 しし の痺 しび れも悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう や血管 けっかん 炎 えん の可能 かのう 性 せい が高 たか い。
この
記事 きじ は
検証 けんしょう 可能 かのう 性 せい のために医学 いがく に関 かん する信頼 しんらい できる情報 じょうほう 源 げん を必要 ひつよう としている、あるいは過度 かど に一 いち 次 じ 資料 しりょう に基 もと づいています。可能 かのう なら内容 ないよう を見直 みなお し適切 てきせつ な出典 しゅってん を追加 ついか してください。信頼 しんらい 性 せい が乏 とぼ しい記述 きじゅつ は、疑問 ぎもん が呈 てい されたり、除去 じょきょ されることがあります。出典 しゅってん 検索 けんさく ? : "麻痺 まひ " – ニュース · 書籍 しょせき · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2021年 ねん 2月 がつ )
救急 きゅうきゅう 室 しつ における神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく [ 編集 へんしゅう ]
この
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検証 けんしょう 可能 かのう 性 せい のために医学 いがく に関 かん する信頼 しんらい できる情報 じょうほう 源 げん を必要 ひつよう としている、あるいは過度 かど に一 いち 次 じ 資料 しりょう に基 もと づいています。可能 かのう なら内容 ないよう を見直 みなお し適切 てきせつ な出典 しゅってん を追加 ついか してください。信頼 しんらい 性 せい が乏 とぼ しい記述 きじゅつ は、疑問 ぎもん が呈 てい されたり、除去 じょきょ されることがあります。出典 しゅってん 検索 けんさく ? : "麻痺 まひ " – ニュース · 書籍 しょせき · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL (2021年 ねん 2月 がつ )
神経 しんけい 診断 しんだん は神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく に基 もと づき、病因 びょういん 診断 しんだん 、解剖 かいぼう 学 がく 的 てき 診断 しんだん 、臨床 りんしょう 診断 しんだん と3stepで行 おこな うのが通常 つうじょう である。解剖 かいぼう 学 がく 的 てき 診断 しんだん を行 おこな うための診察 しんさつ 項目 こうもく は非常 ひじょう に多 おお い。救急 きゅうきゅう 室 しつ ではこのような対応 たいおう は不可能 ふかのう なことが多 おお く、頻度 ひんど としても救急 きゅうきゅう 室 しつ に来院 らいいん する神経 しんけい 病 びょう が疑 うたが われる患者 かんじゃ の多 おお くは脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい であるため、より簡便 かんべん なスクリーニング法 ほう が発達 はったつ してきた。スクリーニング診察 しんさつ はあくまでも神経 しんけい 病 びょう の存在 そんざい 診断 しんだん のために行 おこな うものであり、体系 たいけい だった神経 しんけい 診断 しんだん 学 がく に基 もと づく診断 しんだん に比 くら べ、局所 きょくしょ 診断 しんだん 、病因 びょういん 診断 しんだん の情報 じょうほう は少 すく ないものの、短時間 たんじかん で行 おこな えることから救急 きゅうきゅう 室 しつ では好 この まれる。スクリーニング診察 しんさつ の項目 こうもく としては、意識 いしき 、脳神経 のうしんけい 、運動 うんどう 神経 しんけい 、感覚 かんかく 神経 しんけい 、歩行 ほこう 、姿勢 しせい 、髄 ずい 膜 まく 刺激 しげき 症状 しょうじょう 、自律 じりつ 神経 しんけい 、協調 きょうちょう 運動 うんどう 、深部 しんぶ 腱 けん 反射 はんしゃ (特 とく に病的 びょうてき 反射 はんしゃ )などを一 いち 通 とお り行 おこな う場合 ばあい が多 おお い。
スクリーニングの項目 こうもく だけでも脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい のかなりの情報 じょうほう を得 え ることができる。ほとんどの脳 のう 血管 けっかん 障害 しょうがい が片 かた 麻痺 まひ を主 おも 訴とするため、これを想定 そうてい する。まず顔面 がんめん に麻痺 まひ が存在 そんざい しない頸部以下 いか の片 かた 麻痺 まひ であれば脊髄 せきずい レベルの血管 けっかん 障害 しょうがい と考 かんが えることができる[要 よう 出典 しゅってん 医学 いがく ] 。片 かた 麻痺 まひ と対 たい 側 がわ に顔面 がんめん 麻痺 まひ がある場合 ばあい 、すなわち交代 こうたい 性 せい 片 かた 麻痺 まひ であれば脳幹 のうかん 障害 しょうがい である。脳幹 のうかん 障害 しょうがい は気管 きかん 内 ない 挿管 の必要 ひつよう が高 たか くなる。咽頭 いんとう 反射 はんしゃ の消失 しょうしつ など球 たま 麻痺 まひ 症状 しょうじょう 、交代 こうたい 性 せい 片 かた 麻痺 まひ はいずれも気管 きかん 内 ない 挿管を積極 せっきょく 的 てき に考 かんが える状態 じょうたい である。
頭部 とうぶ CTを緊急 きんきゅう で行 おこな う必要 ひつよう がある(救急 きゅうきゅう 室 しつ のマネジメントとしては脳出血 のうしゅっけつ と診断 しんだん がついた時点 じてん で局在 きょくざい 診断 しんだん は行 おこな っても治療 ちりょう 方針 ほうしん としては影響 えいきょう は出 で ない。)。あいまに行 おこな う神経 しんけい 診断 しんだん としては脳神経 のうしんけい の検査 けんさ である。脳神経 のうしんけい I〜IV麻痺 まひ ならば中 ちゅう 脳 のう 、脳神経 のうしんけい V〜VIII麻痺 まひ ならば橋 はし 、脳神経 のうしんけい IX〜XII麻痺 まひ ならば延髄 えんずい が責任 せきにん 病巣 びょうそう である可能 かのう 性 せい が高 たか い。片 かた 麻痺 まひ と同 どう 側 がわ に顔面 がんめん 麻痺 まひ が認 みと められる場合 ばあい は皮質 ひしつ 下 か レベル[要 よう 出典 しゅってん ] か皮質 ひしつ レベルの障害 しょうがい である。この場合 ばあい テント上 じょう 病変 びょうへん であるので瞳孔 どうこう 偏 へん 位 い が存在 そんざい すればそれだけで偏 へん 位 い 方向 ほうこう の皮質 ひしつ レベルの障害 しょうがい である(瞳孔 どうこう 偏 へん 位 い はテント上 じょう 病変 びょうへん では病 やまい 側 がわ を向 む き、テント下 か 病変 びょうへん では健 けん 側 がわ を向 む く)。瞳孔 どうこう 偏 へん 位 い が認 みと められなければ、皮質 ひしつ 症状 しょうじょう が認 みと められるか、認 みと められないかで鑑別 かんべつ する。皮質 ひしつ 症状 しょうじょう が存在 そんざい すれば皮質 ひしつ レベルの障害 しょうがい であり、皮質 ひしつ 症状 しょうじょう が存在 そんざい しない、あるいは感覚 かんかく 障害 しょうがい が存在 そんざい しなければ皮質 ひしつ 下 か レベル、すなわちラクナ梗塞 こうそく である。皮質 ひしつ 症状 しょうじょう は優位 ゆうい 半球 はんきゅう の皮質 ひしつ 症状 しょうじょう としては失語 しつご が有名 ゆうめい であり、劣位 れつい 半球 はんきゅう 皮質 ひしつ 症状 しょうじょう としてはそれ以外 いがい の高次 こうじ 機能 きのう 障害 しょうがい 、失 しつ 認 みとめ 、失 しつ 行 ぎょう 、半 はん 側 がわ 空間 くうかん 無視 むし があげられる。また両側 りょうがわ 大脳皮質 だいのうひしつ の機能 きのう として、複 ふく 合 あい 感覚 かんかく もあるため、これも皮質 ひしつ 症状 しょうじょう とする。広範 こうはん な皮質 ひしつ 症状 しょうじょう としては意識 いしき 障害 しょうがい もあげられる。
障害 しょうがい 血管 けっかん に関 かん しては皮質 ひしつ レベルの障害 しょうがい の場合 ばあい は前部 ぜんぶ 大脳 だいのう 循環 じゅんかん 系 けい の障害 しょうがい が疑 うたが わしい。下肢 かし の障害 しょうがい が強 つよ ければ前 ぜん 大脳 だいのう 動脈 どうみゃく 領域 りょういき 、顔面 がんめん や上肢 じょうし の障害 しょうがい が強 つよ ければ中 ちゅう 大脳 だいのう 動脈 どうみゃく 領域 りょういき 、同名 どうめい 半 はん 盲 めくら や幻視 げんし が認 みと められれば後 こう 大脳 だいのう 動脈 どうみゃく 領域 りょういき が疑 うたが わしい。皮質 ひしつ 下 か 、特 とく に内包 ないほう 、視床 ししょう 、大脳 だいのう 基底 きてい 核 かく は穿 ほじ 通 どおり 枝 えだ によって主 おも に灌流されているため、皮質 ひしつ 症状 しょうじょう が存在 そんざい しなかったり、感覚 かんかく 麻痺 まひ を伴 ともな わない運動 うんどう 麻痺 まひ や運動 うんどう 麻痺 まひ を伴 ともな わない感覚 かんかく 麻痺 まひ はラクナ梗塞 こうそく を疑 うたが う。
ヒステリーとの鑑別 かんべつ [ 編集 へんしゅう ]
転換 てんかん 性 せい 障害 しょうがい あるいはヒステリー による神経症 しんけいしょう 状 じょう の鑑別 かんべつ がしばしば重要 じゅうよう となる。
ヒステリーによる運動 うんどう 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
ヒステリーによる運動 うんどう 麻痺 まひ の場合 ばあい は顔 かお 、舌 した 、広 こう 頚筋 くびすじ 、胸 むね 鎖 くさり 乳 ちち 突筋は麻痺 まひ していない場合 ばあい が多 おお い。胸 むね 鎖 くさり 乳 ちち 突筋の場合 ばあい は右 みぎ の筋肉 きんにく が収縮 しゅうしゅく すると左 ひだり をむくため、右 みぎ の麻痺 まひ でも顔 かお を右 みぎ に向 む けないが左 ひだり に向 む ける場合 ばあい はヒステリーの可能 かのう 性 せい が高 たか い。
Drop test
麻痺 まひ 側 がわ の上肢 じょうし を顔面 がんめん に落 お とす時 とき 、ヒステリーでは顔 かお に落 お ちないが真 しん の麻痺 まひ では顔 かお に落 お ちる。
Hoover test
フーバーテストではヒステリーの場合 ばあい は仰臥 ぎょうが 位 い 下肢 かし 伸展 しんてん で健 けん 側 がわ 挙 きょ 上 じょう で患側踵 かかと に強 つよ い圧力 あつりょく を感 かん じる。真 しん の麻痺 まひ では健 けん 側 がわ 挙 きょ 上 じょう で患側の踵 かかと に感 かん じる圧力 あつりょく が弱 よわ い。
Adductor sign
両側 りょうがわ の大腿 だいたい 筋 すじ を触 さわ りながら、健 けん 側 がわ の大腿 だいたい を内 うち 転 ころが してもらう。ヒステリーの場合 ばあい は麻痺 まひ 側 がわ の内 うち 転 てん 筋 すじ にも力 ちから がはいる。
SCIテスト(spinal injuries center test)
SCIテストはヒステリー性 せい の下肢 かし 麻痺 まひ に対 たい する試験 しけん である。自 みずか ら膝 ひざ 立 だ ちが出来 でき ない患者 かんじゃ に他動的 たどうてき に膝 ひざ 立 だ ちさせ、支 ささ えた手 て を離 はな して膝立 ひざたて が出来 でき る場合 ばあい は陽性 ようせい でありヒステリー性 せい 下肢 かし 麻痺 まひ を疑 うたが う。
ヒステリーによる感覚 かんかく 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
ヒステリーによる感覚 かんかく 麻痺 まひ では正常 せいじょう 部位 ぶい と感覚 かんかく 障害 しょうがい 部位 ぶい の境界 きょうかい がしわであったり解剖 かいぼう 学 がく 的 てき 支配 しはい 領域 りょういき に一致 いっち しない。触覚 しょっかく 、痛覚 つうかく 、温 あつし 覚 さとし 、固有 こゆう 覚 さとし がすべて一律 いちりつ に障害 しょうがい されるという。陰部 いんぶ など両側 りょうがわ 支配 しはい の部位 ぶい で片側 かたがわ の感覚 かんかく 鈍麻 どんま を訴 うった える。
音叉 おんさ 試験 しけん
音叉 おんさ を骨 ほね にあてて固有 こゆう 覚 さとし を調 しら べる。骨盤 こつばん や頭 あたま では骨 ほね 伝導 でんどう で左右 さゆう 両方 りょうほう 共 ども わかるはずだがヒステリーでは患側をわからないという。
Bowlus and Currier test
両 りょう 腕 うで を前 まえ に伸 の ばし、内 うち 旋して小指 こゆび が上 うえ になるようにする。腕 うで を交差 こうさ させ、手 て 掌 てのひら をあわせ指 ゆび をからませる。腕 うで をしたにおろし、手 て を内側 うちがわ から上 うえ に向 む かって動 うご かし、からませた指 ゆび が胸 むね の前 まえ に来 く るようにする。この結果 けっか 母 はは 指 ゆび 以外 いがい の指 ゆび は腕 うで と同 どう 側 がわ 、母 はは 指 ゆび は対 たい 側 がわ に位置 いち する。この状態 じょうたい で指先 ゆびさき の感覚 かんかく を左右 さゆう 交互 こうご に検査 けんさ する。ヒステリーでは間違 まちが えたり、返答 へんとう に時間 じかん がかかる。
ヒステリーによる疼痛 とうつう [ 編集 へんしゅう ]
皮膚 ひふ をつまむだけで著 ちょ 明 あかり に痛 やめ がる。立 だて 位 い の患者 かんじゃ の頭 あたま を押 お さえて、軸 じく 性 せい の圧力 あつりょく で腰 こし 背 せ 痛 つう が誘発 ゆうはつ される。立 だて 位 い 、気 き をつけで両 りょう 肩 かた を回旋 かいせん して腰 こし 背 せ 痛 つう 誘発 ゆうはつ 。フリップテスト陽性 ようせい 。不 ふ 必要 ひつよう に過剰 かじょう な反応 はんのう 。これら5つのうち2つ以上 いじょう の該当 がいとう があれば心 しん 因 いん 性 せい 腰 こし 背 せ 痛 つう の可能 かのう 性 せい が高 たか い。
フリップテスト
被験者 ひけんしゃ を診察 しんさつ 台 だい に座 すわ らせて下腿 かたい 以下 いか を下垂 かすい させる。検 けん 者 しゃ は膝 ひざ のやや中枢 ちゅうすう 側 がわ をおさえ他方 たほう の手 て で膝 ひざ を伸展 しんてん させる。腰椎 ようつい 前 ぜん 弯が消失 しょうしつ し、後方 こうほう に倒 たお れそうになれば陽性 ようせい であり、さらにSLRが陽性 ようせい ならば詐 いつわり 病 びょう の可能 かのう 性 せい が高 たか くなる。
末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい [ 編集 へんしゅう ]
主要 しゅよう な圧迫 あっぱく 性 せい ニューロパチーをまとめる。絞 しぼ 扼性ニューロパチーでは障害 しょうがい された末梢 まっしょう 神経 しんけい に限局 げんきょく した症状 しょうじょう が出現 しゅつげん する。しびれ感 かん や痛 いた みに先行 せんこう し、病変 びょうへん の進行 しんこう とともに支配 しはい 筋 すじ の萎縮 いしゅく や筋力 きんりょく 低下 ていか が明 あき らかになってくる。絞 しぼ 扼部は被 ひ 刺激 しげき 性 せい が更新 こうしん し叩打で支配 しはい 領域 りょういき に放散 ほうさん するしびれ感 かん や痛 いた みが出現 しゅつげん する。これをチネル徴候 ちょうこう という。NCSやEMGで検査 けんさ 可能 かのう である。原因 げんいん は外傷 がいしょう 、圧迫 あっぱく (微小 びしょう 外傷 がいしょう )、反復 はんぷく 性 せい ストレスの結果 けっか 生 しょう じている。
疾患 しっかん 名 めい
障害 しょうがい 神経 しんけい と部位 ぶい
症状 しょうじょう
原因 げんいん その他 た
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん Carpal tunnel syndrome
正中 せいちゅう 神経 しんけい 、手 て 根 ね 管 かん 入口 いりくち 部 ぶ
疼痛 とうつう 、しびれ感 かん 、知覚 ちかく 異常 いじょう 、母 はは 指 ゆび 対立 たいりつ 筋力 きんりょく 低下 ていか 、夜 よる 間 あいだ 痛 つう
橈骨骨折 こっせつ 、腫瘍 しゅよう 、ガングリオン、妊娠 にんしん 、糖尿 とうにょう 病 びょう など。中年 ちゅうねん 女性 じょせい に多 おお い。
肘 ひじ 部 ぶ 管 かん 症候群 しょうこうぐん Cubital tunnel syndrome
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 、尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 溝 みぞ 、肘 ひじ 部 ぶ 管 かん
IV、V指 ゆび 放散 ほうさん 痛 つう と感覚 かんかく 異常 いじょう 、手 て の脱力 だつりょく と筋 すじ 萎縮 いしゅく 、巧緻 こうち 運動 うんどう 障害 しょうがい
原因 げんいん 不明 ふめい のものが多 おお いが頻度 ひんど は高 たか い。外 そと 反 はん 肘 ひじ による遅 おそ 発 はつ 性 せい 尺 じゃく 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ
Guyon管 かん 症候群 しょうこうぐん Ulnar tunnel syndrome
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 、Guyon管 かん
IV、V指 ゆび 放散 ほうさん 痛 つう と感覚 かんかく 異常 いじょう 、手 て の脱力 だつりょく と筋 すじ 萎縮 いしゅく 、巧緻 こうち 運動 うんどう 障害 しょうがい
ガングリオンが多 おお い。骨折 こっせつ 、脱臼 だっきゅう 、手首 てくび を酷使 こくし する職業 しょくぎょう 。
撓 たわわ 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ Radial nerve palsy
橈骨神経 しんけい 、上腕 じょうわん 骨 こつ 外 がい 側部 そくぶ
手 て 関節 かんせつ 背 せ 屈 こごめ 障害 しょうがい 、感覚 かんかく 障害 しょうがい は軽 かる い(腋窩 えきか 部 ぶ での圧迫 あっぱく では上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 麻痺 まひ )
泥酔 でいすい 後 ご (Saturday night palsy)など比較的 ひかくてき 回復 かいふく しやすい。
異常 いじょう 感覚 かんかく 性 せい 大腿 だいたい 神経痛 しんけいつう Meralgia paresthetica
大腿 だいたい 外側 そとがわ 皮 がわ 神経 しんけい 、鼠径 そけい 部 ぶ
疼痛 とうつう 、灼熱 しゃくねつ 感 かん 、知覚 ちかく 異常 いじょう 、立 だて 位 い 歩行 ほこう で増悪 ぞうあく
肥満 ひまん 、妊娠 にんしん 、コルセット着用 ちゃくよう の圧迫 あっぱく
総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい 麻痺 まひ Common peroneal nerve palsy
総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい 、総 そう 腓骨 ひこつ 頭 あたま
感覚 かんかく 障害 しょうがい 、足 あし 関節 かんせつ 背 せ 屈 こごめ 障害 しょうがい 、垂 だ れ足 あし 、鶏 にわとり 歩 ふ
手術 しゅじゅつ や病気 びょうき での長期 ちょうき 臥床 がしょう 、泥酔 でいすい 、ギプスや下肢 かし 装具 そうぐ による圧迫 あっぱく
足 あし 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん Taral tunnel syndrome
後 こう 脛骨 けいこつ 神経 しんけい 、足 あし 根 ね 管 かん
足 あし 底 そこ の疼痛 とうつう 、しびれ感 かん 、灼熱 しゃくねつ 感 かん 、筋力 きんりょく 低下 ていか の訴 うった えは少 すく ない
足 あし 関節 かんせつ の外傷 がいしょう 、ガングリオン、妊娠 にんしん
コンパートメント症候群 しょうこうぐん [ 編集 へんしゅう ]
骨 ほね および筋 すじ 膜 まく によって構成 こうせい された閉鎖 へいさ 空間 くうかん をコンパートメントという。コンパートメントの圧 あつ 上昇 じょうしょう によって阻血性 せい 神経 しんけい 麻痺 まひ 、さらに横 よこ 紋 もん 筋 すじ 融解 ゆうかい や壊死 えし が進行 しんこう する。その後 ご クラッシュ症候群 しょうこうぐん となる。この一連 いちれん の症候群 しょうこうぐん をコンパートメント症候群 しょうこうぐん という。
正中 せいちゅう 神経 しんけい 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
母 はは 指 ゆび 対立 たいりつ 運動 うんどう や短 たん 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APB 母 はは 指 ゆび を垂直 すいちょく にたてる)の筋力 きんりょく 低下 ていか や母 はは 指 ゆび 球筋 たますじ の萎縮 いしゅく の結果 けっか の猿 さる 手 しゅ が有名 ゆうめい である。円 えん 回 かい 内 ない 筋 すじ 症候群 しょうこうぐん や前 ぜん 骨幹 こっかん 神経 しんけい 障害 しょうがい を含 ふく んだ、他 た の近 きん 位 い 部 ぶ における神経 しんけい 障害 しょうがい は非常 ひじょう に珍 めずら しい。これらは腕 うで 神経 しんけい 叢 くさむら 炎 えん の部分 ぶぶん 型 がた としておこることが多 おお い。
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん Carpal tunnel syndrome CTS
手 て 根 ね 管 かん は底部 ていぶ を手 て 根 ね 骨 こつ 、上部 じょうぶ を屈 こごめ 筋 すじ 支 ささえ 帯 たい で形成 けいせい される狭 せま い空間 くうかん である。この中 なか を正中 せいちゅう 神経 しんけい と9本 ほん の健 けん が通過 つうか する。何 なん らかの原因 げんいん で手 て 根 ね 管内 かんない の圧力 あつりょく が高 たか まると正中 せいちゅう 神経 しんけい の絞 しぼ 扼性障害 しょうがい が出現 しゅつげん する。橈骨骨折 こっせつ 、腫瘍 しゅよう 、ガングリオン、手 て 根 ね 骨 こつ の骨折 こっせつ 、妊娠 にんしん 、糖尿 とうにょう 病 びょう 、甲状腺 こうじょうせん 機能 きのう 低下 ていか 症 しょう 、長期 ちょうき の血液 けつえき 透析 とうせき などが原因 げんいん として知 し られているが原因 げんいん 不明 ふめい なことも多 おお い。通常 つうじょう はき手 きて 側 がわ に発症 はっしょう し症状 しょうじょう も強 つよ いが、中年 ちゅうねん 女性 じょせい の半数 はんすう 以上 いじょう は両側 りょうがわ 性 せい である。橈側の3指 ゆび の異常 いじょう 感覚 かんかく で発症 はっしょう し夜間 やかん に増悪 ぞうあく する。重 じゅう 症例 しょうれい では短 たん 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ の筋力 きんりょく 低下 ていか で母 はは 指 ゆび 球 だま 萎縮 いしゅく にいたる。手 て 関節 かんせつ 掌 てのひら 側 がわ 、正中 せいちゅう 神経 しんけい 直上 ちょくじょう でチネル徴候 ちょうこう がよく認 みと められる。ファーレン徴候 ちょうこう も認 みと められる。軽 けい 症例 しょうれい は夜間 やかん の副木 ふくぼく で手首 てくび の可動 かどう 性 せい を制限 せいげん させたり、副腎 ふくじん 皮質 ひしつ ステロイド局 きょく 注 ちゅう が有効 ゆうこう である。進行 しんこう れに対 たい しては手 て 根 ね 管 かん 開放 かいほう 術 じゅつ を行 おこな う。筋 すじ 萎縮 いしゅく が明 あき らかになる前 まえ に行 おこな うのがよいとされる。母 はは 指 ゆび 球筋 たますじ が萎縮 いしゅく した場合 ばあい を猿 さる 手 しゅ という。
円 えん 回 かい 内 ない 筋 すじ 症候群 しょうこうぐん
正中 せいちゅう 神経 しんけい は肘 ひじ 部 ぶ で円 えん 回 かい 内 ない 筋 すじ の双頭 そうとう 間 あいだ を通過 つうか する。この双頭 そうとう 間 あいだ で絞 しぼ 扼がおこるのが円 えん 回 かい 内 ない 筋 すじ 症候群 しょうこうぐん である。正中 せいちゅう 神経 しんけい の障害 しょうがい なのでCTSとも類似 るいじ するが前腕 ぜんわん の回 かい 内 ない 、肘 ひじ 屈曲 くっきょく 、示 しめせ 指 ゆび の浅 あさ 指 ゆび 屈 こごめ 筋 すじ 収縮 しゅうしゅく によって症状 しょうじょう が悪化 あっか する。絞 しぼ 扼部位 い のチネル徴候 ちょうこう は陽性 ようせい だが、ファーレン徴候 ちょうこう や症状 しょうじょう の夜間 やかん 増悪 ぞうあく は稀 まれ である。
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ (AP 母 はは 指 ゆび を内 うち 転 てん )の筋力 きんりょく 低下 ていか のほか、母 はは 指 ゆび 球 だま 以外 いがい の手 て 内 ない 筋 すじ の萎縮 いしゅく の結果 けっか 、鷲 わし 手 しゅ となる。Guyon管 かん 症候群 しょうこうぐん は稀 まれ である。
肘 ひじ 部 ぶ 管 かん 症候群 しょうこうぐん Cubital tunnel syndrome
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい は肘 ひじ 部 ぶ 管 かん の高 たか さで上腕 じょうわん 骨 こつ 内側 うちがわ 上 じょう 顆の背後 はいご から尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 溝 みぞ を通過 つうか し、続 つづ いて内側 うちがわ 側 がわ 副 ふく 靭帯 じんたい と尺 しゃく 側 がわ 手 しゅ 根 ね 屈 こごめ 筋 すじ 上腕 じょうわん 頭 あたま 、尺 しゃく 骨 こつ 頭 あたま の間 あいだ に張 は る弓 ゆみ 状 じょう 靭帯 じんたい で囲 かこ まれた場所 ばしょ 、すなわち肘 ひじ 部 ぶ 管 かん を通 とお る。絞 しぼ 扼は尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 溝 みぞ でも肘 ひじ 部 ぶ 管 かん でも起 お こりえる。肘 ひじ 部 ぶ 管 かん 症候群 しょうこうぐん は絞 しぼ 扼性ニューロパチーで最 もっと も多 おお いが多 おお くの症例 しょうれい では原因 げんいん を明 あき らかにできない。尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 麻痺 まひ の症状 しょうじょう は特徴 とくちょう 的 てき である。まずは尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい 領域 りょういき の感覚 かんかく 障害 しょうがい 、第 だい V、第 だい IV指 ゆび の鷲 わし 手 しゅ 変形 へんけい (PIP関節 かんせつ の屈曲 くっきょく を伴 ともな う)、小指 こゆび 球 だま の萎縮 いしゅく も生 しょう じる。背 せ 側 がわ 骨 こつ 間 あいだ 筋 すじ も萎縮 いしゅく する、最初 さいしょ に侵 おか されるのが第 だい 一 いち 背 せ 側 がわ 骨 こつ 間 あいだ 筋 すじ で侵 おか され方 かた も最 もっと も強 つよ い。母 はは 指 ゆび 内 ない 転 うたて 障害 しょうがい も出現 しゅつげん する。母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 筋 すじ 麻痺 まひ を長 ちょう 母 はは 指 ゆび 屈 こごめ 筋 すじ で機能 きのう を代償 だいしょう するため、母 はは 指 ゆび 内 ない 転 てん 時 じ に指 ゆび 節 ぶし 間 あいだ 関節 かんせつ が屈曲 くっきょく し、これをフローマン徴候 ちょうこう という。
Guyon管 かん 症候群 しょうこうぐん Ulnar tunnel syndrome
尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい は肘 ひじ だけでなく手 て 関節 かんせつ でも絞 しぼ 扼される。尺 しゃく 骨 こつ 神経 しんけい は手 て 関節 かんせつ では豆 まめ 状 じょう 骨 こつ と有 ゆう 鉤 かぎ 骨 こつ 鉤 かぎ との間 あいだ のGuyon管 かん を通過 つうか する。
長 ちょう 母 はは 指 ゆび 外 がい 転 てん 筋 すじ (APL、母 はは 指 ゆび を外 そと 転 てん )の筋力 きんりょく の他 ほか 、手 て 関節 かんせつ や手指 しゅし の伸展 しんてん 障害 しょうがい の結果 けっか 起 お こる下垂 かすい 手 しゅ 、腕 うで 橈骨筋 すじ の筋力 きんりょく 低下 ていか が認 みと められる。
橈骨神経 しんけい 麻痺 まひ Radial nerve palsy
橈骨神経 しんけい 病変 びょうへん は上腕 じょうわん 骨 こつ 神経 しんけい 溝 みぞ (ラセン溝 みぞ )で最 もっと も頻度 ひんど が高 たか い。意識 いしき 障害 しょうがい や睡眠 すいみん 中 ちゅう に圧迫 あっぱく 損傷 そんしょう されるためSaturday night palsyとも言 い われる。下垂 かすい 手 しゅ と腕 うで 橈骨筋 すじ の筋力 きんりょく 低下 ていか が認 みと められる。腋窩 えきか など高位 こうい で絞 しぼ 扼されない限 かぎ り上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ は通常 つうじょう おかされない。感覚 かんかく 障害 しょうがい は手 て 背 せ の母 はは 指 ゆび と示 しめせ 指 ゆび の指 ゆび 間 あいだ 部 ぶ に限局 げんきょく するか、さらに中指 なかゆび の近 きん 位 い 部 ぶ までおよぶこともある。
後 こう 骨 ほね 間 あいだ 神経 しんけい 症候群 しょうこうぐん
外傷 がいしょう や橈骨頭 あたま 骨折 こっせつ によっておこる。
外側 そとがわ 大腿 だいたい 皮 がわ 神経 しんけい 障害 しょうがい [ 編集 へんしゅう ]
大腿 だいたい 外側 そとがわ の異常 いじょう 感覚 かんかく や痛 いた みを症状 しょうじょう とする。症状 しょうじょう は立 たて 位 い 又 また は歩行 ほこう で増強 ぞうきょう し坐 すわ 位 くらい で軽減 けいげん する。筋力 きんりょく は正常 せいじょう で膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ も保 たも たれる。末梢 まっしょう 神経 しんけい の血管 けっかん 障害 しょうがい であり、太 ふと っている人 ひと がきつい下着 したぎ やジーンズをはいた際 さい などにおこりえる。
大腿 だいたい 神経 しんけい 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
大腿 だいたい 神経 しんけい 麻痺 まひ は後腹 あとばら 膜 まく の血腫 けっしゅ 、砕石 さいせき 位 い 、股関節 こかんせつ 形成 けいせい 術 じゅつ や股関節 こかんせつ 脱臼 だっきゅう 、腸 ちょう 骨 こつ 動脈 どうみゃく 閉塞 へいそく 、大腿 だいたい 動脈 どうみゃく の処置 しょち 、悪性 あくせい 腫瘍 しゅよう の血行 けっこう 性 せい 浸潤 しんじゅん 、鼠径 そけい 部 ぶ の穿 ほじ 通性 つうせい の外傷 がいしょう 、子宮 しきゅう 摘出 てきしゅつ 術 じゅつ や腎 じん 移植 いしょく 術 じゅつ といった骨盤 こつばん の手術 しゅじゅつ 、糖尿 とうにょう 病 びょう に続発 ぞくはつ して起 お こる。特発 とくはつ 性 せい の大腿 だいたい 神経 しんけい 麻痺 まひ もある。大腿 だいたい 神経 しんけい 麻痺 まひ では膝 ひざ の進展 しんてん や屈曲 くっきょく が困難 こんなん となる。
坐骨 ざこつ 神経 しんけい 麻痺 まひ は股関節 こかんせつ 形成 けいせい 術 じゅつ 、長時間 ちょうじかん 砕石 さいせき 位 い におかれた患者 かんじゃ における骨盤 こつばん の処置 しょち 、外傷 がいしょう 、血腫 けっしゅ 、腫瘍 しゅよう 浸潤 しんじゅん 、血管 けっかん 炎 えん に併発 へいはつ して起 お こる。さらに多 おお くの坐骨 ざこつ 神経 しんけい 障害 しょうがい は特発 とくはつ 性 せい である。代表 だいひょう 例 れい は股関節 こかんせつ 骨折 こっせつ による骨 ほね 頭 あたま の後方 こうほう 脱臼 だっきゅう や大腿 だいたい 後方 こうほう コンパートメントへの出血 しゅっけつ でおこる。梨 なし 状 じょう 筋 すじ では坐骨 ざこつ 神経 しんけい 、総 そう 腓骨 ひこつ 神経 しんけい 、上殿 かみどの 神経 しんけい あるいは後 こう 大腿 だいたい 皮 がわ 神経 しんけい が絞 しぼ 扼されることも報告 ほうこく されており梨 なし 状 じょう 筋 すじ 切開 せっかい で治療 ちりょう される。
腓骨 ひこつ 神経 しんけい 麻痺 まひ は腓骨 ひこつ 頭 あたま で外 そと からの外傷 がいしょう で損傷 そんしょう されることが最 もっと も多 おお い。通常 つうじょう 下肢 かし を組 く むことで圧迫 あっぱく が加 くわ わる。体重 たいじゅう が減少 げんしょう した患者 かんじゃ では神経 しんけい が侵 おか されやすい。腓骨 ひこつ 神経 しんけい 麻痺 まひ では垂 だ れ足 あし (下垂 かすい 足 あし )と深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい 領域 りょういき や浅 あさ 腓骨 ひこつ 神経 しんけい 領域 りょういき におよぶ様々 さまざま な感覚 かんかく 障害 しょうがい を起 お こす。通常 つうじょう 痛 いた みはない。L5神経 しんけい 根 ね 症 しょう との鑑別 かんべつ が必要 ひつよう である。
前足 まえあし 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん
深 ふか 腓骨 ひこつ 神経 しんけい が足 あし 関節 かんせつ 背 せ 側 がわ の伸 しん 筋 すじ 支 ささえ 帯 たい 下 か を通過 つうか するときに生 しょう じる。
脛骨 けいこつ 神経 しんけい 麻痺 まひ [ 編集 へんしゅう ]
脛骨 けいこつ 神経 しんけい は坐骨 ざこつ 神経 しんけい の1分 ふん 枝 えだ であり、坐骨 ざこつ 神経 しんけい 病変 びょうへん と同様 どうよう の機 き 序 じょ で損傷 そんしょう される。足 あし 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん は通常 つうじょう 稀 まれ である。
後足 あとあし 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん
足 あし 関節 かんせつ の内 うち 果 はて 後方 こうほう で脛骨 けいこつ 神経 しんけい が絞 しぼ 扼される。後足 あとあし 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん は足 あし 底 そこ 感覚 かんかく 障害 しょうがい と足 あし 内在 ないざい 筋 すじ の筋力 きんりょく 低下 ていか からなる。踵 かかと の感覚 かんかく はしばしば正常 せいじょう である。腓 こむら 腹部 ふくぶ あるいは大腿 だいたい にまでおよぶ近 きん 位 い 部 ぶ への放散 ほうさん 痛 つう があり、この痛 いた みは歩行 ほこう や長時間 ちょうじかん の立 だて 位 い によって増悪 ぞうあく し、夜間 やかん 増悪 ぞうあく もある。感覚 かんかく 障害 しょうがい は圧迫 あっぱく やあるいは足 あし 部内 ぶない がえし強制 きょうせい でも悪化 あっか する。
脊髄 せきずい 症 しょう (ミエロパチー)[ 編集 へんしゅう ]
代表 だいひょう 的 てき な脊髄 せきずい 症候群 しょうこうぐん [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい 病変 びょうへん はその高位 こうい と横断 おうだん 面 めん の広 ひろ がりによって障害 しょうがい パターンが異 こと なり、脊髄 せきずい 症候群 しょうこうぐん としてまとめられている。一般 いっぱん 論 ろん として運動 うんどう 感覚 かんかく 障害 しょうがい に加 くわ え、膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい を伴 ともな う場合 ばあい は脊髄 せきずい 障害 しょうがい を疑 うたが う。対 たい 麻痺 まひ 、四肢 しし 麻痺 まひ 、高位 こうい (レベル)のある感覚 かんかく 障害 しょうがい は脊髄 せきずい 障害 しょうがい を示唆 しさ する。脊髄 せきずい 高位 こうい 診断 しんだん には髄 ずい 節 ぶし 徴候 ちょうこう (segmental sign)を、横断 おうだん 面 めん の局在 きょくざい 診断 しんだん には長 ちょう 経路 けいろ 徴候 ちょうこう (long tract sign)が有用 ゆうよう である。髄 ずい 節 ぶし 徴候 ちょうこう としては分節 ぶんせつ 性 せい の運動 うんどう 麻痺 まひ 、同 どう 分節 ぶんせつ の全 ぜん 感覚 かんかく 鈍麻 どんま 、腱 けん 反射 はんしゃ 消失 しょうしつ 、筋 すじ 萎縮 いしゅく 、線維 せんい 束 たば 攣縮が重要 じゅうよう である。また長 ちょう 経路 けいろ 徴候 ちょうこう としては痙縮や腱 けん 反射 はんしゃ の亢進 こうしん や病的 びょうてき 反射 はんしゃ が知 し られている。
日本語 にほんご 名 めい
英語 えいご 名 めい
感覚 かんかく 障害 しょうがい
運動 うんどう 障害 しょうがい
括約筋 かつやくきん 障害 しょうがい
横断 おうだん 性 せい 脊髄 せきずい 障害 しょうがい
transverse cord syndrome
障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか の全 ぜん 感覚 かんかく 障害 しょうがい
障害 しょうがい 高位 こうい に下位 かい ニューロン障害 しょうがい 、障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか に上位 じょうい ニューロン障害 しょうがい
有 あ り
脊髄 せきずい 前方 ぜんぽう 障害 しょうがい
anterior cord syndrome
障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか の解離 かいり 性 せい 温 ゆたか 痛覚 つうかく 障害 しょうがい
障害 しょうがい 高位 こうい に下位 かい ニューロン障害 しょうがい 、障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか に上位 じょうい ニューロン障害 しょうがい
さまざま
脊髄 せきずい 後方 こうほう 障害 しょうがい
posterior cord syndrome
障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか の解離 かいり 性 せい 深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい
感覚 かんかく 性 せい 運動 うんどう 失調 しっちょう
さまざま
脊髄 せきずい 半 はん 側 がわ 障害 しょうがい
brown séquard syndrome
障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか の同 どう 側 がわ 深部 しんぶ 感覚 かんかく 障害 しょうがい と対 たい 側 がわ 温 ゆたか 痛覚 つうかく 障害 しょうがい
障害 しょうがい 高 だか 位 い の同 どう 側 がわ に下位 かい ニューロン障害 しょうがい 、障害 しょうがい 部位 ぶい 以下 いか の同 どう 側 がわ に上位 じょうい ニューロン障害 しょうがい
さまざま
脊髄 せきずい 中心 ちゅうしん 症候群 しょうこうぐん
central cord syndrome
障害 しょうがい 高 だか 位 い の解離 かいり 性 せい 温 ゆたか 痛覚 つうかく 障害 しょうがい
障害 しょうがい 高 だか 位 い の随意 ずいい 運動 うんどう 障害 しょうがい
さまざま
脊髄 せきずい 円錐 えんすい 症候群 しょうこうぐん
conus medullaris syndrome
会 かい 陰部 いんぶ のサドル型 がた 解離 かいり 障害 しょうがい
下肢 かし の上位 じょうい ニューロン障害 しょうがい
あり
馬尾 ばび 症候群 しょうこうぐん
cauda equine syndrome
会 かい 陰部 いんぶ のサドル型 がた 解離 かいり 性 せい 障害 しょうがい
下肢 かし の下位 かい ニューロン障害 しょうがい
あり
脊髄 せきずい 症 しょう でよく用 もち いられる解剖 かいぼう 学 がく [ 編集 へんしゅう ]
脊椎 せきつい レベルと脊髄 せきずい レベル
脊椎 せきつい と脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし の位置 いち 関係 かんけい について述 の べる。脊椎 せきつい と脊髄 せきずい の成長 せいちょう には差 さ がある。原則 げんそく として脊髄 せきずい よりも脊椎 せきつい の方 ほう が成長 せいちょう が早 はや い。そのため脊髄 せきずい 下端 かたん は出生 しゅっしょう 時 じ はL3椎 しい 体高 たいこう 位 い であるが成人 せいじん 時 じ はL1椎 しい 体 たい 下端 かたん に位置 いち する。このように脊髄 せきずい の位置 いち が変化 へんか したとしても神経 しんけい 根 ね の通 とお る椎 しい 間 あいだ 孔 あな は不変 ふへん である。脊髄 せきずい 髄 ずい 節 ぶし の局在 きょくざい に関 かん しては諸説 しょせつ があり脊椎 せきつい と脊髄 せきずい の高位 こうい 差 さ に関 かん しては1964年 ねん のDejongによるものと1979年 ねん のHaymakerのものが知 し られている。頚椎 けいつい レベルでは脊椎 せきつい 、脊髄 せきずい のレベルは脊髄 せきずい レベルのほうが上位 じょうい である。頚椎 けいつい C7のレベルにC8頚 けい 髄 ずい がある。胸椎 きょうつい レベルでは胸椎 きょうつい Th10レベルに胸 むね 髄 ずい Th11と脊髄 せきずい レベルのほうが下位 かい となる。胸椎 きょうつい Th11レベルに腰 こし 髄 ずい L1からL3が存在 そんざい する。脊髄 せきずい 円錐 えんすい 部 ぶ (腰 こし 髄 ずい と仙 せん 髄 ずい )になるとズレはさらに大 おお きくなる。脊髄 せきずい 円錐 えんすい 部 ぶ は円錐 えんすい 上部 じょうぶ と円錐 えんすい 部 ぶ に分 わ かれる。円錐 えんすい 上部 じょうぶ は胸椎 きょうつい Th12に位置 いち し脊髄 せきずい L4からS2である。円錐 えんすい 部 ぶ は腰椎 ようつい L1に位置 いち し腰 こし 髄 ずい S3以下 いか である。S5以下 いか に尾 お 髄 ずい COがある。腰椎 ようつい L2またはL3以下 いか は馬尾 ばび となる。これらの原則 げんそく は個人 こじん 差 さ が大 おお きいので画像 がぞう 診断 しんだん 学 がく での利用 りよう では注意 ちゅうい が必要 ひつよう である。特 とく に脊髄 せきずい 下端 かたん はL1/2とされるが実際 じっさい にL1/2が下端 かたん となるのは30%程度 ていど である。
脊髄 せきずい レベル
対応 たいおう する椎 しい 体 たい
上位 じょうい 頚 けい 髄 ずい
脊髄 せきずい レベルとほぼ同 おな じ(脊髄 せきずい レベルの方 ほう が上位 じょうい )
下位 かい 頚 けい 髄 ずい
1レベル上 じょう (頚椎 けいつい C7レベルにC8頚 けい 髄 ずい がある)
胸 むね 髄 ずい
1〜2レベル上 じょう (胸椎 きょうつい Th10レベルに胸 むね 髄 ずい Th11)
腰 こし 髄 ずい
Th11〜Th12
仙 せん 髄 ずい
Th12〜L1
デルマトーム
後頭部 こうとうぶ C2、拇指 ぼし C6、中指 なかゆび C7、乳頭 にゅうとう Th4、臍 ほぞ Th10、母 はは 趾L5、肛門 こうもん S5のデルマトームが有名 ゆうめい であり高位 こうい 診断 しんだん でよく用 もち いられる。その有名 ゆうめい がこととして、皮膚 ひふ 感覚 かんかく は隣 となり あう神経 しんけい 根 ね による重複 じゅうふく 支配 しはい であるため、単一 たんいつ の神経 しんけい 根 ね が障害 しょうがい された場合 ばあい は感覚 かんかく 鈍麻 どんま は起 お こるが、感覚 かんかく 消失 しょうしつ は通常 つうじょう 生 しょう じない。単一 たんいつ の神経 しんけい 根 ね が障害 しょうがい された場合 ばあい は感覚 かんかく 鈍麻 どんま の範囲 はんい は皮膚 ひふ 分節 ぶんせつ より狭 せま い。感覚 かんかく 消失 しょうしつ や境界 きょうかい が明瞭 めいりょう な場合 ばあい は末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい (ニューロパチー )の可能 かのう 性 せい が高 たか い。触覚 しょっかく より痛覚 つうかく の感覚 かんかく 鈍麻 どんま の方 ほう がデルマトームに一致 いっち しやすい。
ミオトーム
ミオトームとは1本 ほん の前 ぜん 根 ね により支配 しはい されている筋 すじ 支配 しはい の単位 たんい である。1つの骨格 こっかく 筋 すじ は複数 ふくすう の神経 しんけい 根 ね に支配 しはい されている。神経 しんけい 根 ね 病変 びょうへん と脊髄 せきずい 前 ぜん 角 かく 病変 びょうへん の麻痺 まひ 筋 すじ による鑑別 かんべつ は困難 こんなん である。末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい ではしばしば単一 たんいつ の筋 すじ に麻痺 まひ がみられるが、前 ぜん 角 かく や神経 しんけい 根 ね の障害 しょうがい では通常 つうじょう 複数 ふくすう の筋 すじ に麻痺 まひ が起 お こる。
急性 きゅうせい 脊髄 せきずい 症 しょう [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい は圧迫 あっぱく による障害 しょうがい を受 う けやすく、時間 じかん とともに不 ふ 可逆 かぎゃく な変化 へんか をきたす。急性 きゅうせい 脊髄 せきずい 圧迫 あっぱく の病因 びょういん としては外傷 がいしょう 、腫瘍 しゅよう (転移 てんい 性 せい 脊椎 せきつい 腫瘍 しゅよう 、特 とく に前立腺 ぜんりつせん 癌 がん の骨 ほね 転移 てんい など)、血管 けっかん 障害 しょうがい (脊髄 せきずい 硬 かた 膜 まく 外 がい 血腫 けっしゅ )や感染 かんせん 症 しょう (脊髄 せきずい 硬 かた 膜 まく 外 がい 膿瘍 のうよう など)がある。圧迫 あっぱく 性 せい の脊髄 せきずい 障害 しょうがい は症状 しょうじょう が下肢 かし から上 うえ 行 ぎょう 性 せい に進展 しんてん するため、長 ちょう 経路 けいろ 徴候 ちょうこう から疑 うたが われる病変 びょうへん 高 だか 位 い よりも上位 じょうい に実際 じっさい の病変 びょうへん が認 みと められることがある。これを偽 にせ 性 せい 局在 きょくざい 徴候 ちょうこう という。髄 ずい 節 ぶし 徴候 ちょうこう や背部 はいぶ 自発 じはつ 痛 つう 、叩打痛 つう があれば病変 びょうへん 高 だか 位 い の手 て がかりとなるが、それが乏 とぼ しい場合 ばあい は長 ちょう 経路 けいろ 徴候 ちょうこう から推定 すいてい される病変 びょうへん 高 だか 位 い よりも上位 じょうい の脊髄 せきずい を含 ふく めて画像 がぞう 検査 けんさ を行 おこな う。圧迫 あっぱく 解除 かいじょ による脊髄 せきずい 機能 きのう の回復 かいふく が期待 きたい できるgolden timeは8時間 じかん 以内 いない とされており、すみやかに外科 げか 的 てき 減圧 げんあつ 処置 しょち の適応 てきおう を検討 けんとう する。脊髄 せきずい ショック時 じ は弛緩 しかん 性 せい 麻痺 まひ と腱 けん 反射 はんしゃ 消失 しょうしつ を呈 てい することがあり、急性 きゅうせい 多発 たはつ ニューロパチーとの鑑別 かんべつ が必要 ひつよう となる。
馬尾 ばび 症候群 しょうこうぐん [ 編集 へんしゅう ]
脊髄 せきずい 下端 かたん は高位 こうい 診断 しんだん が困難 こんなん なことが多 おお い。それは椎 しい 体 たい と脊髄 せきずい の高位 こうい が異 こと なるからである。脊髄 せきずい 円錐 えんすい 部 ぶ は円錐 えんすい 上部 じょうぶ と円錐 えんすい 部 ぶ に分 わ けられる。円錐 えんすい 上部 じょうぶ 第 だい 12胸椎 きょうつい に位置 いち し、L4からS2髄 ずい 節 ぶし である。円錐 えんすい 部 ぶ は第 だい 1腰椎 ようつい に位置 いち し、髄 ずい 節 ぶし はS3以下 いか である。そして第 だい 2または第 だい 3腰椎 ようつい 以下 いか が馬尾 ばび になる。これらは原則 げんそく であり個体 こたい 差 さ は非常 ひじょう に大 おお きい。脊髄 せきずい 下端 かたん はL1/2が最 もっと も多 おお いとされているがそれでも30%に満 み たないのである。馬尾 ばび は脊髄 せきずい 円錐 えんすい より下位 かい (L2椎 しい 体 たい 以下 いか )にある神経 しんけい 根 ね の集 あつ まりで、L2以下 いか の神経 しんけい 根 ね が1本 ほん または複数 ふくすう 障害 しょうがい される。したがって臨床 りんしょう 症状 しょうじょう は単 たん 神経 しんけい 根 ね 症状 しょうじょう ないし複数 ふくすう の神経 しんけい 根 ね 症状 しょうじょう (膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい 、性腺 せいせん 機能 きのう 障害 しょうがい )を呈 てい する。この部位 ぶい の病変 びょうへん では腰 こし 下肢 かし 部 ぶ 痛 つう を訴 うった えることが多 おお い。SLR、FNSTなど誘発 ゆうはつ やでおおよその局在 きょくざい を決 き めていく。なお、バビンスキー反射 はんしゃ の反射 はんしゃ 中枢 ちゅうすう はL4〜S1であり、膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ ではL2〜L4であり、アキレス腱 あきれすけん 反射 はんしゃ ではS1〜S2と考 かんが える。
円錐 えんすい 上部 じょうぶ 症候群 しょうこうぐん (L4〜S2)
円錐 えんすい 症候群 しょうこうぐん (S3〜)
馬尾 ばび 症候群 しょうこうぐん
自発 じはつ 痛 つう
+
+
+++
知覚 ちかく 障害 しょうがい
下肢 かし
会 かい 陰部 いんぶ
会 かい 陰部 いんぶ 、下肢 かし
運動 うんどう 障害 しょうがい
下肢 かし (下垂 かすい 足 あし 、筋 すじ 萎縮 いしゅく 、線維 せんい 束 たば 攣縮)
-
下肢 かし (下垂 かすい 足 あし 、筋 すじ 萎縮 いしゅく )
深部 しんぶ 腱 けん 反射 はんしゃ
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ (-)〜(+)、アキレス腱 あきれすけん 反射 はんしゃ (-)〜(+)
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ (+)、アキレス腱 あきれすけん 反射 はんしゃ (+)
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ (-)、アキレス腱 あきれすけん 反射 はんしゃ (-)
病的 びょうてき 反射 はんしゃ
バビンスキー反射 はんしゃ (+)
バビンスキー反射 はんしゃ (-)
バビンスキー反射 はんしゃ (-)
表 おもて 在 ざい 反射 はんしゃ
肛門 こうもん 反射 はんしゃ (-)
肛門 こうもん 反射 はんしゃ (-)
膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい
++
+++
+
間欠 かんけつ 性 せい 跛行 はこう
-
-
+
頚椎 けいつい 症 しょう では首 くび の痛 いた み、肩 かた こり、上枝 ほつえ の痛 いた み、しびれ、感覚 かんかく 鈍麻 どんま 、手指 しゅし の動 うご きのぎこちなさ(巧緻 こうち 運動 うんどう 障害 しょうがい )、歩 ある きにくさ(歩行 ほこう 障害 しょうがい )などを訴 うった えることが多 おお い。痛 いた みは起床 きしょう 時 じ に強 つよ く、あたたまることで日 ひ 中 ちゅう に楽 らく になり、筋 すじ 疲労 ひろう で夕方 ゆうがた に痛 いた みが増強 ぞうきょう することが多 おお い。
神経 しんけい 根 ね
C5
C6
C7
C8
腱 けん 反射 はんしゃ
(上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ 反射 はんしゃ 低下 ていか )
上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ 反射 はんしゃ 低下 ていか
上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 反射 はんしゃ 低下 ていか
(上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 反射 はんしゃ 低下 ていか )
筋力 きんりょく 低下 ていか
三角 さんかく 筋 すじ 筋力 きんりょく 低下 ていか (上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ 筋力 きんりょく 低下 ていか )
上腕 じょうわん 二 に 頭 とう 筋 すじ 筋力 きんりょく 低下 ていか
上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 筋力 きんりょく 低下 ていか
(上腕 じょうわん 三 さん 頭 とう 筋 すじ 筋力 きんりょく 低下 ていか )、小 しょう 手筋 てすじ 筋力 きんりょく 低下 ていか
感覚 かんかく 障害 しょうがい
肩 かた 周辺 しゅうへん
母 はは 指 ゆび 、示 しめせ 指 ゆび
示 しめせ 指 ゆび 、中指 なかゆび
薬指 くすりゆび 、小指 こゆび
腰椎 ようつい 症 しょう をはじめ腰椎 ようつい 疾患 しっかん では腰痛 ようつう や臀部 でんぶ の痛 いた みといった脊柱 せきちゅう 症状 しょうじょう と下肢 かし の痛 いた み、しびれ、感覚 かんかく 鈍麻 どんま 、間歇 かんけつ 性 せい 跛行 はこう (下肢 かし の痛 いた みのため長距離 ちょうきょり 歩 ある けない)、膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい といった神経症 しんけいしょう 状 じょう が認 みと められる。腰椎 ようつい 症 しょう では慢性 まんせい の腰痛 ようつう が特徴 とくちょう であり、起床 きしょう 時 じ などの動 うご き始 はじ めや長時間 ちょうじかん の同 どう 一 いち 作業 さぎょう での疼痛 とうつう の増強 ぞうきょう が特徴 とくちょう である。夜間 やかん 睡眠 すいみん 時 じ に疼痛 とうつう が増強 ぞうきょう する場合 ばあい は馬尾 ばび 腫瘍 しゅよう や類 るい 骨 こつ 骨 ほね 腫 しゅ が考慮 こうりょ される。間欠 かんけつ 性 せい 跛行 はこう に関 かん しては閉塞 へいそく 性 せい 動脈 どうみゃく 硬化 こうか 症 しょう による血管 けっかん 性 せい 間欠 かんけつ 性 せい 跛行 はこう との区別 くべつ が必要 ひつよう となる。腰椎 ようつい 症 しょう では前 まえ かがみで下肢 かし 痛 つう は軽減 けいげん することが多 おお い。すなわち腰椎 ようつい 症 しょう ならば自転車 じてんしゃ ならば長時間 ちょうじかん 走 はし れて、シルバーカーを使 つか って歩 ある くと楽 らく になる。血管 けっかん 性 せい では関係 かんけい しない。
腰痛 ようつう 疾患 しっかん において問診 もんしん で確認 かくにん が推奨 すいしょう される項目 こうもく は(腰椎 ようつい 疾患 しっかん 治療 ちりょう 成績 せいせき 判定 はんてい 基準 きじゅん )自覚 じかく 症状 しょうじょう では腰痛 ようつう 、下肢 かし 痛 つう およびしびれ、歩行 ほこう 能力 のうりょく に関 かん してである。日常 にちじょう 生活 せいかつ 動作 どうさ では寝返 ねがえ り動作 どうさ 、立 た ち上 あ がり動作 どうさ 、洗顔 せんがん 動作 どうさ 、中腰 ちゅうごし 姿勢 しせい または立 だて 位 い の持続 じぞく 、長時間 ちょうじかん 座 ざ 位 い (1時 じ 間 あいだ くらい)、重量 じゅうりょう 物 ぶつ の挙 きょ 上 じょう または保持 ほじ 、歩行 ほこう などである。膀胱 ぼうこう 直腸 ちょくちょう 障害 しょうがい に関 かん しては遷延 せんえん 性 せい 排尿 はいにょう 、頻 しき 尿 にょう (1日 にち 10回 かい 以上 いじょう )、残 ざん 尿 にょう 感 かん 、失禁 しっきん などの有無 うむ を確認 かくにん する。
神経 しんけい 根 ね
放散 ほうさん 痛 つう
知覚 ちかく 障害 しょうがい
脱力 だつりょく
筋 すじ 萎縮 いしゅく
反射 はんしゃ
誘発 ゆうはつ 試験 しけん
L1
鼡径部 ぶ 、大腿 だいたい 内側 うちがわ
鼡径部 ぶ 、大腿 だいたい 内側 うちがわ
なし
L2
腰 こし 背部 はいぶ 、側 がわ 腹部 ふくぶ 、大腿 だいたい 前 ぜん 内側 うちがわ 部 ぶ
大腿 だいたい 前 ぜん 内側 うちがわ 部 ぶ
膝 ひざ 伸展 しんてん の筋力 きんりょく 低下 ていか
大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ 低下 ていか
FNST
L3
腰 こし 背部 はいぶ 、股関節 こかんせつ 部 ぶ 、大腿 だいたい 前 ぜん 外側 そとがわ 部 ぶ
大腿 だいたい 前 ぜん 外側 そとがわ 部 ぶ
膝 ひざ 伸展 しんてん の筋力 きんりょく 低下 ていか
大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ 低下 ていか
FNST
L4
臀部 でんぶ 、大腿 だいたい 後 ご 外側 そとがわ 部 ぶ 、下腿 かたい 前面 ぜんめん 、足 あし 背 せ 内側 うちがわ
下腿 かたい 内側 うちがわ 、足 あし 趾内縁 えん
足 あし 内 ない 反 はん 位 くらい 、背 せ 屈 こごめ 筋力 きんりょく 低下 ていか
大腿 だいたい 四 よん 頭 とう 筋 すじ 、前 ぜん 脛骨 けいこつ 筋 すじ
膝 ひざ 蓋 ぶた 腱 けん 反射 はんしゃ 低下 ていか
FNST
L5
仙 せん 腸 ちょう 関節 かんせつ の上 うえ から股 また 、下肢 かし 外側 そとがわ 、足 あし 背 せ まで
下腿 かたい 下部 かぶ 外側 そとがわ 、1〜2趾間足 あし 背 せ
足 あし 、母 はは 趾の背 せ 屈 こごめ 低下 ていか 、踵 かかと 立 だ ち困難 こんなん
中 ちゅう 臀 しり 筋 すじ 、膝 ひざ 屈 こごめ 筋 すじ 、長 ちょう 母 はは 趾伸筋 すじ 、長 ちょう 、短 たん 趾伸筋 すじ
後 こう 脛骨 けいこつ 筋 すじ 腱 けん 反射 はんしゃ
SLR
S1
仙 せん 腸 ちょう 関節 かんせつ の上 うえ から股 また 、下肢 かし 後 ご 面 めん 、足 あし 外縁 がいえん まで
腓 こむら 腹部 ふくぶ 背 せ 側 がわ 、足 あし 趾外縁 えん
足 あし 、母 はは 趾の底 そこ 屈 こごめ 低下 ていか 、つま先立 さきだ ち困難 こんなん
大 だい 臀 しり 筋 すじ 、長 ちょう 、短 たん 腓骨 ひこつ 筋 すじ 、腓腹筋 ひふくきん 、ヒラメ筋 すじ
アキレス腱 あきれすけん 反射 はんしゃ 低下 ていか
SLR
運動 うんどう 麻痺 まひ も感覚 かんかく 麻痺 まひ も徴候 ちょうこう であり、治療 ちりょう は原因 げんいん 疾患 しっかん の治療 ちりょう を行 おこな うのが一般 いっぱん 的 てき である。しかし痺 しび れを主 おも 訴とした来院 らいいん も多 おお いため、対症療法 たいしょうりょうほう を一部 いちぶ 示 しめ す。
特発 とくはつ 性 せい 良性 りょうせい 慢性 まんせい しびれ
軽症 けいしょう であればアリナミンF®(ビタミンB1)50mg 1×やメチコバール(メコバラミン、ビタミンB12)1500μ みゅー g 3×、ユベラN®(トコフェノール、ビタミンE)100mg 2×、ビタメジンカプセル®50mg 1×(複 ふく 合 あい ビタミン剤 ざい )などを使用 しよう する。また心 こころ 因 いん 性 せい の場合 ばあい も多 おお いため、抗 こう 不安 ふあん 薬 やく も併用 へいよう することもある。
末梢 まっしょう 神経 しんけい 障害 しょうがい
糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい ニューロパチーの場合 ばあい は軽症 けいしょう の場合 ばあい はキネダック®150mg 3×(エパレスタット)がよく用 もち いられる。キネダックはアルドース還元 かんげん 酵素 こうそ の阻害 そがい 薬 やく でありアルドース 還元 かんげん 酵素 こうそ を特異 とくい 的 てき に阻害 そがい し神経 しんけい 内 ない のソルビトール 蓄積 ちくせき を抑制 よくせい する。神経 しんけい が不 ふ 可逆 かぎゃく 的 てき 阻害 そがい を受 う けていなければ有効 ゆうこう とされている。糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 神経症 しんけいしょう の疼痛 とうつう やしびれに使用 しよう されることが多 おお い。尿 にょう が赤 あか くなるが、それは特 とく に問題 もんだい とならない。痛 いた みが強 つよ くなってきた場合 ばあい はキネダック®150mg 3×に加 くわ えてメキシチール®(メキシレチン)300mg 3×を併用 へいよう する場合 ばあい が多 おお い。メキシチールはI b群 ぐん の抗 こう 不整脈 ふせいみゃく 薬 やく であり、不整脈 ふせいみゃく を誘発 ゆうはつ することがあるので投与 とうよ まえに心電図 しんでんず を検査 けんさ することが望 のぞ ましい。1か月 げつ をめどに使用 しよう し効果 こうか がなければ2週間 しゅうかん で退 すさ 薬 くすり する。また痛 いた みが難治 なんじ 性 せい となった場合 ばあい はテグレトール®400mg 2×(カルバマゼピン )を使用 しよう することも多 おお い。この痛 いた みによってうつ状態 じょうたい となることも多 おお く、抗 こう うつ薬 やく 、抗 こう 不安 ふあん 薬 やく が効果 こうか 的 てき な場合 ばあい もある。トフラニール®30mg 3×(イミプラミン)は三 さん 環 たまき 系 けい 抗 こう うつ薬 やく であり、セルシン6mg 3×(ジアゼパム )は抗 こう 不安 ふあん 薬 やく である。セルシン®とテグレトール®の併用 へいよう はしばしば行 おこな われる。だが、日常 にちじょう 生活 せいかつ に支障 ししょう がでるほどの糖尿 とうにょう 病 びょう 性 せい 神経症 しんけいしょう では神経 しんけい が不 ふ 可逆 かぎゃく 的 てき な変化 へんか を起 お こしておりこれらの薬物 やくぶつ が効果 こうか 的 てき でない場合 ばあい も多 おお い。その場合 ばあい 、痛 いた み、しびれは訴 うった えないこともある。
アルコールや栄養 えいよう 障害 しょうがい のニューロパチーを疑 うたが った場合 ばあい はビタメジンカプセル(50)3C3×とメチコバール 1500μ みゅー g 3×を併用 へいよう することもある。
手 て 根 ね 管 かん 症候群 しょうこうぐん
この場合 ばあい は原 げん 疾患 しっかん の治療 ちりょう とNSAIDsによる疼痛 とうつう を行 おこな う場合 ばあい が多 おお い。浮腫 ふしゅ に対 たい してラシックス®(フロセミド);40mg1×も使用 しよう される。
神経痛 しんけいつう
テグレトール®(カルバマゼピン)が頻用 ひんよう される。帯状疱疹 たいじょうほうしん 後 ご などではフランドルテープ®が効果 こうか 的 てき なこともある。
急性 きゅうせい 腰痛 ようつう 症 しょう
急性 きゅうせい 腰痛 ようつう 症 しょう の薬物 やくぶつ 療法 りょうほう としてはNSAIDs、筋 すじ 弛緩 しかん 薬 やく (ミオナール やアロフト )、ワクニシアウイルス接種 せっしゅ 家 か 兎 うさぎ 炎症 えんしょう 皮膚 ひふ 抽出 ちゅうしゅつ 液 えき (ノイロトロピン )、ビタミンB12製剤 せいざい 、プロスタグランジン製剤 せいざい 、抗 こう うつ薬 やく 、漢方薬 かんぽうやく 、抗 こう 不安 ふあん 薬 やく 、抗 こう てんかん薬 やく などが用 もち いられる。プロスタグランジン製剤 せいざい ではプロレナール やオパルモン などが用 もち いられる。プロスタグランジンE1誘導体 ゆうどうたい であり腰部 ようぶ 脊柱 せきちゅう 管 かん 狭窄 きょうさく 症 しょう による下肢 かし のしびれや痛 いた みに対 たい して用 もち いる。循環 じゅんかん 障害 しょうがい の軽快 けいかい にて症状 しょうじょう を緩和 かんわ させる。軽症 けいしょう から中等 ちゅうとう 症 しょう では効果 こうか があるが重症 じゅうしょう 例 れい では効果 こうか は限定 げんてい 的 てき であり有効 ゆうこう 率 りつ は50%程度 ていど とされる。副作用 ふくさよう は消化 しょうか 器 き 症状 しょうじょう や動悸 どうき 、ほてりなどである。漢方薬 かんぽうやく では牛車 うしぐるま 腎 じん 気 き 丸 まる や八 はち 味 あじ 地黄 じおう 丸 まる などが用 もち いられる。八 はち 味 あじ 地黄 じおう 丸 まる は腰部 ようぶ 脊柱 せきちゅう 管 かん 狭窄 きょうさく 症 しょう に対 たい してはRCTで70%の効果 こうか がありNSIDsより有効 ゆうこう とされている。牛車 うしぐるま 腎 じん 気 き 丸 まる は八 はち 味 あじ 地黄 じおう 丸 まる に2つの生薬 きぐすり を配合 はいごう し効果 こうか が増強 ぞうきょう されている。
脊髄 せきずい の構造 こうぞう
運動 うんどう 野 の と感覚 かんかく 野 の
脊髄 せきずい の伝導 でんどう 路 ろ
感覚 かんかく 伝導 でんどう 路 ろ (脊髄 せきずい 視床 ししょう 路 ろ )
脊髄 せきずい および髄 ずい 膜 まく の横断 おうだん 面 めん 模 も 式 しき 図 ず
脊髄 せきずい の一部 いちぶ の右側 みぎがわ 面 めん 像 ぞう 。硬 かた 膜 まく を切開 せっかい して神経 しんけい 根 ね が見 み えるようにしたところ。