AR-18
AR-18
AR-18 種類 しゅるい
アサルトライフル 製造 せいぞう 国 こく
設計 せっけい ・製造 せいぞう
年代 ねんだい
1963年 ねん - 現代 げんだい 仕様 しよう 種別 しゅべつ
アサルトライフル 口径 こうけい
5.56 mm 銃身 じゅうしん 長 ちょう
463 mm ライフリング
6条 じょう 右 みぎ 転 てん 使用 しよう 弾薬 だんやく
5.56x45mm 装弾 そうだん 数 すう
(箱 はこ 形 がた 弾倉 だんそう ) 作動 さどう 方式 ほうしき
ガス圧 あつ 作動 さどう ・ショートストロークピストン方式 ほうしき ロータリーボルト/マイクロロッキングラグ閉鎖 へいさ 全長 ぜんちょう
733 mm(折 お り畳 たた み時 とき )
970 mm
重量 じゅうりょう
3,170 g 発射 はっしゃ 速度 そくど
800発 はつ /分 ぶん 銃口 じゅうこう 初速 しょそく
1,000 m/秒 びょう 有効 ゆうこう 射程 しゃてい
460 m 歴史 れきし 設計 せっけい 年 ねん
1963年 ねん 配備 はいび 先 さき
イギリス警察 けいさつ 関連 かんれん 戦争 せんそう ・紛争 ふんそう
北 きた アイルランド紛争 ふんそう バリエーション
AR180
AR-180B
AR18S
AR180S
BRN180
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AR-18 は、1963年 ねん にアーマライト 社 しゃ で開発 かいはつ されたアサルトライフル である。当時 とうじ すでにアメリカ軍 ぐん で採用 さいよう されていたM16A1 小銃 しょうじゅう の安価 あんか な代替 だいたい 品 ひん というコンセプトで設計 せっけい された。正規 せいき 軍 ぐん に制式 せいしき 採用 さいよう される事 こと はなかったものの、後 ご のアサルトライフル開発 かいはつ に大 おお きな影響 えいきょう を与 あた え、多 おお くの派生 はせい した製品 せいひん が生 う まれた。
歴史 れきし
AR-16
ストーナー方式 ほうしき
ショートストロークピストン作動 さどう 方式 ほうしき
1959年 ねん 、アーマライト社 しゃ はコルト 社 しゃ に2種類 しゅるい の自動 じどう 小銃 しょうじゅう 、AR-10 およびAR-15 の特許 とっきょ と製造 せいぞう 権 けん を売却 ばいきゃく した。いずれの小銃 しょうじゅう も、ユージン・ストーナー が開発 かいはつ したストーナー方式 ほうしき を特徴 とくちょう としていたが、特許 とっきょ の売却 ばいきゃく に伴 ともな い、同 どう 機構 きこう を用 もち いた自動 じどう 小銃 しょうじゅう の設計 せっけい は以後 いご 行 おこな えなくなった。そのため、ストーナーが次 つぎ に手掛 てが けた7.62x51mm弾 だん 仕様 しよう の自動 じどう 小銃 しょうじゅう 、AR-16は、従来 じゅうらい のショートストロークピストン作動 さどう 方式 ほうしき を採用 さいよう していた[ 1] 。AR-16の前身 ぜんしん としては、AR-10の安価 あんか な代替 だいたい 品 ひん と位置 いち づけられたAR-12があった。AR-12の開発 かいはつ は、AR-10およびAR-15の特許 とっきょ 売却 ばいきゃく に関連 かんれん したライセンス上 じょう の問題 もんだい のため早々 そうそう に中止 ちゅうし され、試作 しさく 銃 じゅう も作 つく られなかった[ 2] 。
初期 しょき 型 がた AR-15の設計 せっけい 時 じ に用 もち いられた弾薬 だんやく とは異 こと なり、軍 ぐん ではススが残 のこ りやすい球状 きゅうじょう 火薬 かやく を用 もち いる弾薬 だんやく を採用 さいよう していた。そのため、後 ご のベトナム戦争 せんそう で運用 うんよう された際 さい 、ガス直 ちょく 噴作動 さどう 方式 ほうしき のAR-15は動作 どうさ 不良 ふりょう が相次 あいつ いでいたのである。そこで、AR-16ではススの影響 えいきょう を受 う けにくいショートストロークピストン作動 さどう 方式 ほうしき を採用 さいよう した[ 3] 。また、モジュール化 か の概念 がいねん も取 と り入 い れられ、アッパーレシーバーを交換 こうかん すると、7.62x39mm弾 だん あるいは9x19mm弾 だん を使用 しよう する短 たん 機関 きかん 銃 じゅう に転換 てんかん することもできるとされていたほか、5.56x45mm弾 だん への適応 てきおう も計画 けいかく されていた[ 2] 。
AR-16は安価 あんか に調達 ちょうたつ 可能 かのう な小銃 しょうじゅう とされていたものの、1961年 ねん にストーナーがアーマライト社 しゃ を離 はな れたため、プロジェクトが放棄 ほうき された[ 2] 。製造 せいぞう されたのは3丁 ちょう の試作 しさく 銃 じゅう のみと言 い われている。また、AR-16は、ストーナーがアーマライト社 しゃ で手掛 てが けた最後 さいご の小銃 しょうじゅう だった[ 1] 。
AR-18
AR-18は、AR-16の設計 せっけい を元 もと にしながら、当時 とうじ すでにアメリカ軍 ぐん で採用 さいよう されていたM16A1小銃 しょうじゅう の費用 ひよう 対 たい 効果 こうか に優 すぐ れた代替 だいたい 品 ひん という位置 いち づけで開発 かいはつ された。設計 せっけい は1963年 ねん から始 はじ まり、アート・ミラー(Art Miller)、ジョージ・サリバン(George Sullivan)、チャーリー・ドーチェスター(Charles Dorchester)らが携 たずさ わった。基本 きほん 的 てき に、AR-18は5.56x45mm弾 だん 仕様 しよう にスケールダウンされたAR-16である。鋳造 ちゅうぞう された航空機 こうくうき 構造 こうぞう 材 ざい グレードのアルミ合金 ごうきん の部品 ぶひん で構成 こうせい されていたAR-10やAR-15に対 たい し、コストダウンに加 くわ えて製造 せいぞう を容易 ようい にするため、AR-18ではプレス加工 かこう されたスチール材 ざい が多用 たよう された。元々 もともと 、専用 せんよう の20連発 れんぱつ /30連発 れんぱつ /40連発 れんぱつ 箱 ばこ 型 がた 弾倉 だんそう を使用 しよう する小銃 しょうじゅう として設計 せっけい されていたが、信頼 しんらい 性 せい の問題 もんだい が解決 かいけつ できなかったため、AR-15用 よう 弾倉 だんそう にわずかな変更 へんこう を加 くわ えたものを利用 りよう する設計 せっけい に改 あらた められた。リコイルメカニズムが機関 きかん 部 ぶ に収 おさ められているため、AR-15とは異 こと なり、折 おり 畳 たたみ 式 しき 銃床 じゅうしょう を採用 さいよう することができた。同 おな じ理由 りゆう から、銃床 じゅうしょう が破損 はそん した場合 ばあい でも問題 もんだい なく射撃 しゃげき を行 おこな うことができた[ 1] 。AR-10やAR-15のシルエットを特徴 とくちょう づけた機関 きかん 部 ぶ 上 じょう のキャリングハンドルは、実戦 じっせん でほとんど使 つか われなかった上 うえ 、照準 しょうじゅん 調整 ちょうせい と弾道 だんどう 計算 けいさん を困難 こんなん にしたので、AR-18では採用 さいよう されなかった。AR-15と同型 どうけい の照 あきら 門 もん は機関 きかん 部 ぶ 上 じょう に直接 ちょくせつ 設 もう けられている。また、レール式 しき スコープマウントも標準 ひょうじゅん 的 てき に設 もう けられていた。先進 せんしん 的 てき なアイデアではあったものの、何 なに 種類 しゅるい か設計 せっけい されたスコープ自体 じたい はほとんど販売 はんばい されなかった[ 3] 。
ミラーは後 のち にAR-18として知 し られることとなる自動 じどう 小銃 しょうじゅう の特許 とっきょ を、1964年 ねん 6月 がつ 15日 にち にアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 特許 とっきょ 第 だい 3,246,567号 ごう として取得 しゅとく している[ 3] 。
AR-15の代替 だいたい 品 ひん として積極 せっきょく 的 てき な売 う り込 こ みが図 はか られ、アメリカ軍 ぐん においては1960年代 ねんだい を通 つう じて何 なん 度 ど かの試験 しけん が行 おこな われたが、その度 たび に多数 たすう の問題 もんだい 点 てん が指摘 してき されることとなる。1969年 ねん 、アバディーン性能 せいのう 試験場 しけんじょう で実施 じっし された試験 しけん の後 のち に報告 ほうこく されたところによると、AR-18には2点 てん の欠陥 けっかん と16点 てん の欠点 けってん が指摘 してき された。多 おお くは部品 ぶひん の強度 きょうど 不足 ふそく に由来 ゆらい するもので、AR-18は安全 あんぜん 基準 きじゅん を満 み たさず、M16A1を上回 うわまわ る点 てん も見 み られないライフルと捉 とら えられた。1970年 ねん 、アバディーン性能 せいのう 試験場 しけんじょう にて、AR-15とAR-18を比較 ひかく する試験 しけん が行 おこな われた。しかし、依然 いぜん として信頼 しんらい 性 せい の低 ひく さは改善 かいぜん されず、動作 どうさ 不良 ふりょう が多発 たはつ した。陸軍 りくぐん の結論 けつろん は、「軍用 ぐんよう 銃 じゅう としての可能 かのう 性 せい はあるが、追加 ついか の試験 しけん を行 おこな う前 まえ に、さらなる設計 せっけい の改善 かいぜん が必須 ひっす である」というものだった。以後 いご 、アメリカ軍 ぐん によるAR-18の試験 しけん は行 おこな われなかった[ 1] 。
アメリカのほか、いくつかの国 くに が試験 しけん のために少数 しょうすう ずつのAR-18を購入 こうにゅう したものの、アメリカ軍 ぐん と同様 どうよう の欠点 けってん が指摘 してき され、最終 さいしゅう 的 てき に主力 しゅりょく 小銃 しょうじゅう として採用 さいよう した例 れい はない。そのほか、ごく少数 しょうすう が法 ほう 執行 しっこう 機関 きかん に配備 はいび されたことが知 し られる。製造 せいぞう 数 すう の大 だい 部分 ぶぶん は、セミオート射撃 しゃげき のみ可能 かのう な民生 みんせい 用 よう モデル、AR-180だった[ 1] 。AR-180は、1969年 ねん にアメリカの民生 みんせい 銃器 じゅうき 市場 いちば 向 む けに発表 はっぴょう された[ 3] 。
AR-18は、元 もと のアーマライト社 しゃ が手掛 てが けた最後 さいご の火器 かき でもあった。1983年 ねん 、アーマライト社 しゃ はフィリピン のエリソン・ツール・マニュファクチャリング・カンパニー(Elisco Tool Manufacturing Company)に売却 ばいきゃく された。1996年 ねん 、アーマライトブランドはイーグル・アームズ社 しゃ (Eagle Arms)に売却 ばいきゃく され、同社 どうしゃ の新 しん ブランドとして採用 さいよう された。2001年 ねん 、イーグル・アームズ社 しゃ 社長 しゃちょう のマーク・ウェストローム(Mark Westrom)は、AR-180の近代 きんだい 化 か モデルとして、AR-180Bを発表 はっぴょう した。これはポリマー製 せい のロアレシーバーやAR-15用 よう 弾倉 だんそう との互換 ごかん 性 せい といった特徴 とくちょう があったほか、いわゆるアサルトウェポン規制 きせい 法 ほう (英語 えいご 版 ばん ) に適合 てきごう させるべく、着脱 ちゃくだつ 不可能 ふかのう なマズルブレーキや折 おり 畳 たたみ 不可能 ふかのう な銃床 じゅうしょう を備 そな えていた[ 1] 。しかし、AR-180Bの売 う れ行 ゆ きは芳 かんば しいものではなく、2007年 ねん に販売 はんばい が中止 ちゅうし された[ 3] 。
2019年 ねん 、カナダ の銃器 じゅうき メーカー、コディアック・ディフェンス(Kodiak Defence)は、AR-180Bをさらに改良 かいりょう したWK180-Cを発表 はっぴょう した。WK180-Cは、AR-15用 よう アクセサリーとの互換 ごかん 性 せい が高 たか められている[ 4] 。
派生 はせい した製品 せいひん
T65(台湾 たいわん )
SAR-80(シンガポール)
AR-18は、安価 あんか なアサルトライフル であり、"西側 にしがわ 寄 よ り発展 はってん 途上 とじょう 国 こく のための AK "を目指 めざ した製品 せいひん だったが、AR-15 を発展 はってん させたM16 が大量 たいりょう 生産 せいさん されて一 いち 挺 てい あたりの単価 たんか も安 やす くなり、これが輸出 ゆしゅつ されることでAR-18をわざわざライセンス生産 せいさん する意義 いぎ が失 うしな われ、軍 ぐん の主要 しゅよう 装備 そうび として採用 さいよう する国 くに は現 あらわ れなかった[ 注釈 ちゅうしゃく 1] 。
しかし、M16のガス直 ちょく 噴作動 さどう 方式 ほうしき と、そのデザインに由来 ゆらい する作動 さどう 不良 ふりょう を忌避 きひ した多 おお くの諸国 しょこく では、AR-18を参考 さんこう としたショートストロークピストン方式 ほうしき とマイクロロッキングラグを備 そな え、形状 けいじょう もAR-18に類似 るいじ したデザインのアサルトライフルが開発 かいはつ された。
後世 こうせい のアサルトライフル、例 たと えばXM8 、G36 、ブッシュマスターACR 、FN SCAR 、SA80 、SAR-80 などは、いずれもAR-18と同様 どうよう のボルトキャリアグループとオペレーティングシステムを採用 さいよう している。そのため、軍用 ぐんよう 銃 じゅう としては失敗 しっぱい に終 お わったものの、その設計 せっけい は非常 ひじょう に先進 せんしん 的 てき なものと見 み なされるようになった[ 1] 。
AR-18を参考 さんこう としたアサルトライフルは、ベレッタ AR70/90 やH&K G36 など多数 たすう に上 のぼ り、その影響 えいきょう はM16よりも大 おお きなものとなった。かつてライセンス生産 せいさん していたメーカーも独自 どくじ の自動 じどう 小銃 しょうじゅう を開発 かいはつ している。例 たと えば、スターリング・エンジニアリング社 しゃ はスターリング SAR-87 (英語 えいご 版 ばん ) 、豊和工業 ほうわこうぎょう は89式 しき 5.56mm小銃 しょうじゅう 、中華民国 ちゅうかみんこく 国軍 こくぐん は65式 しき 歩 ふ 槍 やり 、86式 しき 歩 ふ 槍 やり 、91式 しき 歩 ふ 槍 やり である。
2019年 ねん には、AR-15のロアレシーバーに取 と り付 つ けられる本 ほん 銃 じゅう のアッパーレシーバーが発売 はつばい された。これはブラウネル社 しゃ (Brownells)が開発 かいはつ したBRN-180システムとして知 し られるキットで、組 く み込 こ まれたライフルはAR-18と同様 どうよう にショートストロークピストン方式 ほうしき で動作 どうさ する。AR-18と同様 どうよう 、通常 つうじょう のAR-15では構造 こうぞう 上 じょう 使用 しよう できない折 おり 畳 たたみ 式 しき 銃床 じゅうしょう を取 と り付 つ けることもできる。また、レシーバーには照準 しょうじゅん 器 き を取 と り付 つ けるためのピカティニーレールが設 もう けられている[ 6] 。
ライセンス生産 せいさん
1970年 ねん から1974年 ねん にかけて、日本 にっぽん の豊和工業 ほうわこうぎょう では、AR-18およびセミオートマチック射撃 しゃげき 専用 せんよう モデルのAR-180がライセンス生産 せいさん された。イギリス のスターリング・アーマメント (英語 えいご 版 ばん ) 社 しゃ でも、AR-180を1969年 ねん から1972年 ねん まで、AR-18を1975年 ねん から1983年 ねん までライセンス生産 せいさん した。オランダ のNederlandsche Wapen- en Munitiefabriekもライセンスを購入 こうにゅう しているものの、実際 じっさい に製造 せいぞう が行 おこな われたかは定 さだ かではない[ 1] 。
豊和工業 ほうわこうぎょう
豊和工業 ほうわこうぎょう 製 せい のAR-18。側面 そくめん にHOWAの刻印 こくいん がある。イギリスの落下傘 らっかさん 連隊 れんたい ・空挺 くうてい 部隊 ぶたい 博物館 はくぶつかん (英語 えいご 版 ばん ) の展示 てんじ 品 ひん
89式 しき 5.56mm小銃 しょうじゅう
豊和工業 ほうわこうぎょう によるAR-18/AR-180のライセンス生産 せいさん は、武器 ぶき 輸出 ゆしゅつ に関 かん する観点 かんてん から問題 もんだい 視 し され、何 なん 度 ど か日本 にっぽん の国会 こっかい でも取 と り上 あ げられた。ライセンス生産 せいさん が始 はじ まる前 まえ の1967年 ねん (昭和 しょうわ 42年 ねん )には、社会党 しゃかいとう の矢山 ややま 有作 ゆうさく 議員 ぎいん が、輸出 ゆしゅつ を前提 ぜんてい として豊和工業 ほうわこうぎょう とアーマライト社 しゃ が結 むす んだAR-18の技術 ぎじゅつ 導入 どうにゅう 契約 けいやく が認可 にんか された旨 むね を報 ほう じる新聞 しんぶん 記事 きじ を引用 いんよう し、政府 せいふ に武器 ぶき 輸出 ゆしゅつ を拡大 かくだい する意図 いと があるのではないかと質問 しつもん した。これに対 たい し、菅野 かんの 和太郎 わたろう 通商 つうしょう 産業 さんぎょう 大臣 だいじん が解答 かいとう したところによると、この技術 ぎじゅつ 導入 どうにゅう は輸出 ゆしゅつ を主 おも 目的 もくてき としたものではなく、あくまでも製造 せいぞう を通 つう じて「わが国 くに 武器 ぶき 産業 さんぎょう の技術 ぎじゅつ の基礎 きそ を強 つよ く固 かた めていく」ことが目的 もくてき であるとされた。また、矢山 ややま に導入 どうにゅう 計画 けいかく の有無 うむ を問 と われた防衛庁 ぼうえいちょう 装備 そうび 局長 きょくちょう は、AR-18の採用 さいよう 自体 じたい は計画 けいかく されていないものの、小銃 しょうじゅう の軽量 けいりょう 化 か という点 てん からは参考 さんこう になる点 てん が多 おお いと答 こた えている[ 7] 。
1973年 ねん (昭和 しょうわ 48年 ねん )、アメリカで発生 はっせい した黒人 こくじん 解放 かいほう 軍 ぐん (BLA)による警官 けいかん 襲撃 しゅうげき 事件 じけん で豊和工業 ほうわこうぎょう 製 せい AR-180が用 もち いられたことが明 あき らかとなり、同年 どうねん の国会 こっかい において取 と り上 あ げられた。公明党 こうめいとう の小川 おがわ 新一郎 しんいちろう 議員 ぎいん は、日本 にっぽん における小銃 しょうじゅう と猟銃 りょうじゅう の区別 くべつ について質問 しつもん した上 うえ で、AR-180は民生 みんせい 用 よう 火器 かき たる猟銃 りょうじゅう ではなく軍用 ぐんよう 火器 かき たる小銃 しょうじゅう に含 ふく まれるべきだと主張 しゅちょう し、この中 なか でBLAによるAR-180の使用 しよう に言及 げんきゅう した[ 8] 。同 おな じ事件 じけん について、社会党 しゃかいとう の大出 おおいで 俊 しゅん 議員 ぎいん の質問 しつもん の中 なか で取 と り上 あ げられた際 さい 、通商産業省 つうしょうさんぎょうしょう 重工業 じゅうこうぎょう 局長 きょくちょう が解答 かいとう したところによると、豊和工業 ほうわこうぎょう 製 せい AR-180は、1970年 ねん (昭和 しょうわ 45年 ねん )に812丁 ちょう 、1971年 ねん (昭和 しょうわ 46年 ねん )に2,510丁 ちょう 、1972年 ねん (昭和 しょうわ 47年 ねん )に400丁 ちょう 、合計 ごうけい 3,262丁 ちょう が輸出 ゆしゅつ されていた。また、AR-18については、防衛庁 ぼうえいちょう 用 よう に15丁 ちょう 、見本 みほん 輸出 ゆしゅつ 用 よう に12丁 ちょう 、合計 ごうけい 27丁 ちょう を生産 せいさん したのみで、以後 いご は生産 せいさん を中止 ちゅうし していた。AR-180についても、1972年 ねん 7月 がつ の時点 じてん で生産 せいさん を停止 ていし し、輸出 ゆしゅつ 契約 けいやく もすべてストップしていた[ 9] 。先 さき の小川 おがわ の質問 しつもん に応 おう じた通商産業省 つうしょうさんぎょうしょう 重工業 じゅうこうぎょう 局 きょく 次長 じちょう が解答 かいとう したところによれば、北 きた アイルランドの過激 かげき 派 は が日本 にっぽん 製 せい AR-180を使用 しよう していたことが明 あき らかとなっており、豊和工業 ほうわこうぎょう による製造 せいぞう 中止 ちゅうし の判断 はんだん は、これを踏 ふ まえた通商産業省 つうしょうさんぎょうしょう からの強 つよ い要請 ようせい もあってのことだったという[ 8] 。
後 のち に小 しょう 口径 こうけい アサルトライフル の試作 しさく が豊和工業 ほうわこうぎょう で開始 かいし された際 さい には、AR-18のデザインとプレス加工 かこう による製造 せいぞう 法 ほう が参考 さんこう にされており、完成 かんせい した89式 しき 5.56mm小銃 しょうじゅう は、AR-18に似 に た構造 こうぞう となったため、中国 ちゅうごく やロシア などは89式 しき 小銃 しょうじゅう をAR-18の亜種 あしゅ と認識 にんしき している。内部 ないぶ 構造 こうぞう 的 てき には89式 しき 小銃 しょうじゅう のガスシステムにはロングストロークのガスピストンが採用 さいよう され、トリガーメカや、ボルトキャリアとリコイルスプリングの配置 はいち などAR-18と異 こと なる点 てん も多 おお い。
IRA と AR-18
北 きた アイルランド で発見 はっけん されたAR-180は、製造 せいぞう メーカー名 めい や番号 ばんごう などの刻印 こくいん が削 けず られて出所 しゅっしょ を隠 かく されたうえ、各国 かっこく 軍 ぐん のアサルトライフルと同様 どうよう にフルオート射撃 しゃげき が可能 かのう なように改造 かいぞう された(セミオート専用 せんよう 型 がた をフルオートに逆 ぎゃく 改造 かいぞう することは内部 ないぶ 部品 ぶひん の一部 いちぶ を削 けず る程度 ていど で容易 ようい に行 おこな えた)ものだった。しかし、英国 えいこく 警察 けいさつ のX線 せん 撮影 さつえい による鑑定 かんてい 作業 さぎょう で刻印 こくいん が復元 ふくげん され、原産 げんさん 国 こく が特定 とくてい された。
当時 とうじ のIRAは、多数 たすう の改造 かいぞう AR-180を入手 にゅうしゅ したことによって、英国 えいこく 正規 せいき 軍 ぐん に対 たい する軍事 ぐんじ 的 てき 劣勢 れっせい を一挙 いっきょ に挽回 ばんかい する機会 きかい を得 え た。この銃 じゅう によってIRAは、「アーマライトと投票 とうひょう 箱 ばこ 戦術 せんじゅつ 」(en )と呼 よ ばれた、テロ を通 とお した武力 ぶりょく 闘争 とうそう と議会 ぎかい における合法 ごうほう 的 てき な政治 せいじ 運動 うんどう の両 りょう 分野 ぶんや において活発 かっぱつ な活動 かつどう を始 はじ めることが可能 かのう になり、リトル・アーマライト という歌 うた まで作 つく られた。
英国 えいこく 側 がわ は、AR-180による攻撃 こうげき で大 おお きな被害 ひがい を受 う けたため、Widow Maker [ 注釈 ちゅうしゃく 2] と呼 よ んだ。
登場 とうじょう 作品 さくひん
映画 えいが
『ガントレット 』
終盤 しゅうばん の"ガントレット "シーンでフェニックス市 し 警察 けいさつ がスコープ 付 つ きのAR-18を使用 しよう する。
『ターミネーター 』
アーノルド・シュワルツェネッガー 扮 ふん するターミネーター(T-800 )がアラモ銃砲 じゅうほう 店 てん でAR-18を調達 ちょうたつ しているが、店主 てんしゅ への注文 ちゅうもん シーンが省 はぶ かれている(そのため、銃器 じゅうき のスペシャリストであるT-800らしい注文 ちゅうもん の言葉 ことば もない)。ウェストハイランド警察 けいさつ 署 しょ での銃撃 じゅうげき 戦 せん で使用 しよう (もとより強襲 きょうしゅう を予定 よてい していたためか、40連 れん 弾倉 だんそう を2本 ほん 、テープで連結 れんけつ したものを装填 そうてん していた)し、後半 こうはん では標的 ひょうてき のサラ・コナーとそれを守 まも るカイル・リースが潜 ひそ むモーテル を銃撃 じゅうげき 。その直後 ちょくご 、2人 ふたり が乗 の る車 くるま とのチェイスシーンでも本 ほん 銃 じゅう を発砲 はっぽう するが、弾 たま 切 き れになり道路 どうろ に捨 す てる。なお、劇 げき 中 ちゅう では本 ほん 銃 じゅう でフルオート射撃 しゃげき を行 おこな っているが、銃 じゅう 社会 しゃかい であるアメリカ であっても、クラス3ディーラー以外 いがい の一般 いっぱん の銃砲 じゅうほう 店 てん でフルオート銃器 じゅうき を売買 ばいばい するのは禁 きん じられている。そのためか、ノベライズ版 ばん ではターミネーター自 みずか らが調達 ちょうたつ したAR-18をフルオートに改造 かいぞう した設定 せってい になっている。
劇 げき 中 ちゅう でT-800が最初 さいしょ に手 て にした銃 じゅう である。また、上記 じょうき の警察 けいさつ 署 しょ での銃撃 じゅうげき 戦 せん では右手 みぎて に本 ほん 銃 じゅう を、左手 ひだりて にSPAS12 を所持 しょじ している(ちなみに左手 ひだりて に持 も っているSPAS12が、劇 げき 中 ちゅう でT-800が最初 さいしょ に発砲 はっぽう した銃 じゅう である)。AR-18もSPAS12もストック を外 はず して使用 しよう している。
『復活 ふっかつ の日 ひ 』
自衛隊 じえいたい の装備 そうび として登場 とうじょう 。MM-88菌 きん による「イタリア風邪 かぜ 」の蔓延 まんえん で日本 にっぽん 全国 ぜんこく に戒厳 かいげん 令 れい が布告 ふこく されたことを受 う け、医療 いりょう 施設 しせつ の警備 けいび や死体 したい 処理 しょり に出動 しゅつどう した自衛隊 じえいたい 員 いん らが装備 そうび している。なお、自衛隊 じえいたい で制式 せいしき 採用 さいよう はなされておらず、上記 じょうき の通 とお り豊和工業 ほうわこうぎょう より試験 しけん 品 ひん が防衛庁 ぼうえいちょう へ15丁 ちょう 納入 のうにゅう されたのみである。
『野性 やせい の証明 しょうめい 』
自衛隊 じえいたい の装備 そうび として登場 とうじょう 。1980年代 ねんだい の自衛隊 じえいたい がAR-18を使用 しよう している設定 せってい 。
アニメ・漫画 まんが
『うぽって!! 』
いちはちが使用 しよう (いちはち自身 じしん 、AR-18を擬人 ぎじん 化 か したキャラ。なお、実家 じっか が愛知 あいち であることから豊和工業 ほうわこうぎょう 製 せい のAR-18かAR-180だと思 おも われるが、フルオート射撃 しゃげき をしているのでAR-18と思 おも われる)。
『ブラックラグーン 』
ルアク船団 せんだん 兵 へい 達 たち が使用 しよう 。
出典 しゅってん
注釈 ちゅうしゃく
^ 同様 どうよう のケースとしてイスラエル のガリル があり、廉価 れんか なM16が入手 にゅうしゅ 可能 かのう となりイスラエル国防 こくぼう 軍 ぐん から制式 せいしき 小銃 しょうじゅう の任 にん を解 と かれたが、AR-18と異 こと なり外国 がいこく 向 む けに生産 せいさん が続 つづ いている。
^ ウィドウ・メーカー 、直訳 ちょくやく で「未亡人 みぼうじん 製造 せいぞう 機 き 」。つまり自軍 じぐん 将兵 しょうへい にとって脅威 きょうい となる「殺人 さつじん 兵器 へいき 」の意味 いみ だが、致命 ちめい 事故 じこ の多発 たはつ する軍用 ぐんよう 機 き など自 じ 陣営 じんえい が製作 せいさく したにもかかわらず味方 みかた を殺傷 さっしょう するものに対 たい するスラング としても用 もち いられる。
参考 さんこう 文献 ぶんけん
関連 かんれん 項目 こうもく
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