(Translated by https://www.hiragana.jp/)
数理経済学 - Wikipedia コンテンツにスキップ

数理すうり経済けいざいがく

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去かこはんです。アダム・スミスン (会話かいわ | 投稿とうこう記録きろく) による 2015ねん8がつ24にち (月)げつ 14:45個人こじん設定せってい設定せっていならUTC時点じてんはん (→‎数理すうり経済けいざい学者がくしゃ)であり、現在げんざいはんとはおおきくことなる場合ばあいがあります。

数理すうり経済けいざいがく(すうりけいざいがく、Mathematical Economics)は、経済けいざい現象げんしょう数理すうりモデルもちいて数学すうがくてき解析かいせきし、説明せつめいする分野ぶんやをさす。

概要がいよう

19世紀せいきにおいて、オーギュスタン・クールノーレオン・ワルラスフランシス・エッジワースらにより数学すうがく経済けいざいがくへの応用おうようこころみられた。その、1930年代ねんだいから1940年代ねんだいにおけるジョン・ヒックスポール・サミュエルソンらの貢献こうけんにより、数理すうりモデル経済けいざいがくのあらゆる分野ぶんやもちいられることとなった。さらにジョン・フォン・ノイマンジョン・ナッシュといった数学すうがくしゃ参入さんにゅうにより、20世紀せいき中葉ちゅうようには飛躍ひやくてき発展はってんげた。現代げんだい経済けいざい理論りろんでは数理すうり経済けいざいがく金融きんゆう工学こうがくなどの分野ぶんやからの研究けんきゅう成果せいかおおいため、数理すうり経済けいざいがく理論りろん経済けいざいがく区別くべつ曖昧あいまいになっている。このため現在げんざいでは「数理すうり経済けいざいがく」という言葉ことばは、数学すうがく使つか経済けいざいモデルの構築こうちく経済けいざいモデルの数学すうがくてき妥当だとうせい検証けんしょうなどのしょ研究けんきゅうしてもちいられることがおおい。

なお、経済けいざい数学すうがく初級しょきゅうから中級ちゅうきゅうにかけての経済けいざいがく必要ひつよう数学すうがく用語ようごで、数理すうり経済けいざいがくとは意味いみことなる。また応用おうよう数学すうがくなかでは経済けいざい関連かんれんするしょ問題もんだい研究けんきゅうおこなわれているが、その内容ないよう数理すうり経済けいざいがく重複じゅうふくしているといえる。

ワルラス以来いらい一般いっぱん均衡きんこう理論りろんにおいては、ブラウワーによる不動点ふどうてん定理ていり分離ぶんり定理ていりといった数学すうがくてき事実じじつが、一般いっぱん均衡きんこうかい存在そんざい均衡きんこう安定あんていせい証明しょうめいもちいられた。インフレーション調整ちょうせい過程かてい資本しほんりゅうれつたいするターンパイク定理ていり応用おうようは、数理すうり経済けいざいがくてき議論ぎろんが、ややもすれば理論りろん経済けいざいがくあやま議論ぎろん学問がくもんてき発展はってんあたえうることを示唆しさしている。

一方いっぽうしん古典こてんマクロ経済けいざいがくは、ケインジアン対抗たいこうしつつあたらしい古典こてん研究けんきゅうとして結実けつじつした。その過程かていにおいて、経済けいざいどうがくあつかうモデリングを必要ひつようとすることがあきらかになり、どうがくてき最適さいてき手法しゅほうがマクロ経済けいざいがくにとって必要ひつよう不可欠ふかけつとなった。現在げんざい経済けいざいどうがくにおける数理すうり経済けいざいがくは、差分さぶん方程式ほうていしきもちいつつ離散りさんがた力学りきがくけいのモデルを援用えんようしたどうがくてき計画けいかくほうにおける期間きかん最適さいてき議論ぎろんすることになる。れいとしては最適さいてき成長せいちょうモデル世代せだい重複じゅうふくモデルなどの議論ぎろんがあるが、世代せだいあいだ個人こじん消費しょうひ時点じてんあいだでどのように資源しげん配分はいぶんして個人こじん消費しょうひ決定けっていするかなどを想起そうきするとかりやすい。有名ゆうめいリカード等価とうか定理ていり等価とうか定理ていり拡張かくちょうしたロバート・バロー中立ちゅうりつ命題めいだいは、どうがくてきなモデリングがもたらすインプリケーションの好例こうれいとなる。また、かくりつ過程かてい導入どうにゅうした合理ごうりてき期待きたい条件じょうけんづけ行動こうどうなどの応用おうようは、ランダムウォーク解釈かいしゃくマンデルフレミングモデルにおける財政ざいせい政策せいさくおよび金融きんゆう政策せいさく有効ゆうこうせい無効むこうせいなど、その応用おうよう拡張かくちょう現実げんじつ経済けいざいにも影響えいきょうおよぼしている。また、従来じゅうらいけられる傾向けいこうにあった計量けいりょう経済けいざいがくといった分野ぶんやとの並立へいりつも、その可能かのうせいひろげている。とくに、あたらしい古典こてんモデルにおけるかくりつ過程かてい援用えんようや、カリブレーションとばれるモデルから予想よそうされる予測よそく実際じっさいのデータとの比較ひかくによって、議論ぎろん陶冶とうやされている。

現代げんだい数理すうり経済けいざいがくにおいて、ゲーム理論りろんめる位置いち非常ひじょうおおきい。その影響えいきょうおおきさにより、ゲーム理論りろん経済けいざいがく方法ほうほうろん革新かくしんしたと評価ひょうかされることもある[1]。ゲーム理論りろんはフォン・ノイマンとオスカー・モルゲンシュテルンによりはじめて本格ほんかくてき経済けいざいがく流入りゅうにゅうしたが、ゲーム理論りろんもちいた分析ぶんせきコアなどの協力きょうりょくゲーム理論りろん応用おうようのぞいてながらく低調ていちょうだった。しかし1980年代ねんだいになると経済けいざいがくにおける協力きょうりょくゲーム理論りろん有用ゆうようせいひろみとめられるようになり、本格ほんかくてきなゲーム理論りろん利用りようした研究けんきゅうがスタートした。現在げんざいでは経済けいざいがくにおける均衡きんこう概念がいねんとしてナッシュ均衡きんこうとその精緻せいちひろれられている。

経済けいざいどうがく

数理すうり経済けいざい学者がくしゃ


出典しゅってん参考さんこう文献ぶんけん

脚注きゃくちゅう

  1. ^ たとえば神取かんどりみちひろし 1994「ゲーム理論りろんによる経済けいざいがくしずかな革命かくめい岩井いわい克人かつと伊藤いとう元重もとしげへん現代げんだい経済けいざい理論りろん東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱんかい

関連かんれん項目こうもく