イギリス王室おうしつ

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イギリス王室おうしつ
British royal family

国くに
イギリスの王室おうしつ属領ぞくりょう
イギリスの海外かいがい領土りょうど
当主とうしゅ称号しょうごう 国王こくおう（イギリスの君主くんしゅ）
当主とうしゅ敬称けいしょう 陛下へいか
現げん当主とうしゅ チャールズ3世せい
（在位ざいい：2022年ねん9月8日にち - ）
民族みんぞく 男系だんけいではゲルマン人じん
公式こうしきサイト イギリス王室おうしつ公式こうしきサイト
イギリス王室おうしつ

イギリス王室おうしつ（イギリスおうしつ、英えい: British Royal Family）は、イギリス（グレートブリテン及および北きたアイルランド連合れんごう王国おうこく）ならびにイギリス連邦れんぽう王国おうこくの君主くんしゅおよび王族おうぞくの総称そうしょう。

王室おうしつ[編集へんしゅう]

「イギリスの君主くんしゅ」および「イギリス君主くんしゅ一覧いちらん」も参照さんしょう

王室おうしつ[注ちゅう 1]の範囲はんいに関かんする明確めいかくな定義ていぎは存在そんざいしないが、少すくなくとも His/Her Majesty（HM, 陛下へいか）や His/Her Royal Highness（HRH, 殿下でんか）の敬称けいしょうを持もつ人物じんぶつは、一般いっぱん的てきに王室おうしつであると考かんがえられている。そこで有力ゆうりょくな指針ししんのひとつとされているのが、1917年ねん11月にジョージ5世せいにより発表はっぴょうされた、王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと陛下へいか・殿下でんかの敬称けいしょうの運用うんよう方針ほうしんを定さだめた勅許ちょっきょ状じょうである。これによると、王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと陛下へいか・殿下でんかの敬称けいしょうは、国王こくおう、国王こくおうの子供こども、国王こくおうの息子むすこの子こ、プリンス・オブ・ウェールズ（国王こくおうの長男ちょうなん：王おう太子たいし）の長男ちょうなんの長男ちょうなんに与あたえられるものとされている。

ただし、出生しゅっしょう時じに王族おうぞくと認みとめられなくても、王位おういの継承けいしょうなど時ときが経たてば国王こくおうまたはその近親きんしんになることが確実かくじつである人物じんぶつが存在そんざいしうる場合ばあいなどには、必要ひつように応おうじて王族おうぞくの範囲はんいが広ひろげられる場合ばあいがある。

たとえば、1948年ねんにエリザベス王女おうじょ（当時とうじ）の第だい一子いっしで長男ちょうなんチャールズが誕生たんじょうした時とき、チャールズは国王こくおうジョージ6世せいの女系じょけいの孫まごなので本来ほんらいならば王族おうぞくとはならないが、状況じょうきょうからしてチャールズが将来しょうらい即位そくいして次期じき国王こくおうに成なることは確実かくじつなので勅みことのり令れいに基もとづきチャールズは王子おうじとなった。

1952年ねんから2022年ねんまでの女王じょおうエリザベス2世せい在位ざいい下かでいえば、プリンス・オブ・ウェールズの長男ちょうなんの全すべての子こが王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと殿下でんかの敬称けいしょうを与あたえるように勅許ちょっきょが与あたえられた。これは、エリザベス2世せいの孫まごの一人ひとりで王位おうい継承けいしょう権けん第だい2位い（当時とうじ）のウィリアム王子おうじが結婚けっこんし、女王じょおう在位ざいい中ちゅうの曾孫そうそんたる第だい3王位おうい継承けいしょう者しゃの誕生たんじょう（ジョージ王子おうじ：2013年ねん生せい）が現実味げんじつみを帯おび、またそれと同どう時期じきに王位おうい継承けいしょう法ほうが改正かいせいされ（2013年ねん王位おうい継承けいしょう法ほう）、「兄弟きょうだい姉妹しまい間あいだ男子だんし優先ゆうせん制せい」から「長子ちょうし優先ゆうせん制せい」に変かわったことから、プリンス・オブ・ウェールズの長男ちょうなんの第だい一いち子しが女子じょしであっても、自動的じどうてきに王位おういを継承けいしょうすることになったためである。

なお、女王じょおう在位ざいい中ちゅうにおいて当時とうじのプリンス・オブ・ウェールズの次男じなんサセックス公爵こうしゃくヘンリー王子おうじの子女しじょは、「女王じょおう在位ざいい中ちゅうは王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんを有ゆうさない立場たちば」にあり、「プリンス・オブ・ウェールズであるチャールズ王おう太子たいしが新しん国王こくおうに即位そくいした際さいには王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんを与あたえられる」という特異とくいな立場たちばにあったが、女王じょおうが崩御ほうぎょするまでプリンス・オブ・ウェールズの長男ちょうなんの子女しじょ以外いがいの、女王じょおうの曾孫そうそんに身分みぶん・敬称けいしょうを与あたえる旨むねの勅許ちょっきょや法ほう改正かいせい案あんは出でることは無なかった。新あらたな勅許ちょっきょ等とうが出でない限かぎり、慣例かんれいによりサセックス公爵こうしゃくの長男ちょうなんアーチー（2019年ねん生せい）は「ダンバートン伯爵はくしゃく」の儀礼ぎれい称号しょうごうで呼よばれ、女子じょしや次男じなん以下いかの男子だんしはロード(Lord)、レディー(Lady)の儀礼ぎれい敬称けいしょうをつけて呼よばれる形かたちとなっていた。なお、両親りょうしんの意向いこうにより、アーチーも儀礼ぎれい称号しょうごうは使用しようせず、「マスター (master)」の敬称けいしょうを使用しようしていた。チャールズの即位そくい後ごも権利けんりは発生はっせいするものの自動的じどうてきには王子おうじ・王女おうじょの称号しょうごうは与あたえられず、2023年ねん3月がつにチャールズ新しん国王こくおうからその称号しょうごうが与あたえられた。

また、これらの敬称けいしょうを持もつ男性だんせい王族おうぞくと結婚けっこんした女性じょせいは、夫おっとの爵位しゃくい・称号しょうごうに対応たいおうする妃ひまたは夫人ふじんとしての称号しょうごうを与あたえられ、陛下へいかや殿下でんかの敬称けいしょうを冠かんして呼よばれる。一方いっぽう、女性じょせい王族おうぞくと結婚けっこんした男性だんせいは、特別とくべつに爵位しゃくい・称号しょうごうを賜たまわらない限かぎり、称号しょうごうや王族おうぞく特有とくゆうの敬称けいしょうを名乗なのることができない。エリザベス2世せいの夫おっとであるフィリップ王おう配はいは、結婚けっこん時じにエディンバラ公爵こうしゃく位くらいと殿下でんかの敬称けいしょうをエリザベス2世せいの父ちちジョージ6世せいから賜たまわり、エリザベス2世せいから「プリンス (prince)」の称号しょうごうを授さづけられたため、His Royal Highness The Prince Philip, The Duke of Edinburgh（エディンバラ公爵こうしゃくフィリップ王子おうじ殿下でんか）と呼よばれる。しかし、アン王女おうじょの夫おっとであるティモシー・ローレンスは、結婚けっこん時じに特別とくべつの爵位しゃくいや敬称けいしょうを賜たまわっていないため、結婚けっこん後ごも軍人ぐんじんとしての肩書かたがきであるVice-Admiral（海軍かいぐん中将ちゅうじょう）で呼よばれている。

（敬称けいしょう）呼よび掛かける場合ばあいは「your majesty」等とうだが・呼よび掛かけない場合ばあいは以下いかの通とおり

  • His Majesty - 男おとこ王おう（男性だんせい国王こくおう）
  • Her Majesty - 女王じょおう（女性じょせい国王こくおう）、王妃おうひ及および王おう后きさき（男おとこ王おうの妃ひ）、王おう太ふとし后きさき（先代せんだい男おとこ王おうの妃ひ及および母后ぼこう）
  • His Royal Highness - 王おう配はい（女王じょおうの夫おっと）、王子おうじ（国王こくおうの息子むすこ、国王こくおうの息子むすこの息子むすこ、ウェールズ公こうの長男ちょうなんの息子むすこ）、
  • Her Royal Highness - 王女おうじょ（国王こくおうの娘むすめ、国王こくおうの息子むすこの娘むすめ、ウェールズ公こうの長男ちょうなんの娘むすめ）、王おう太子たいし（ウェールズ公こう）及および王子おうじの王おう太子たいし妃ひ（ウェールズ公おおやけ妃ひ）及および妃ひ（妃殿下ひでんか）または高位こうい王族おうぞくではない場合ばあいは夫人ふじん（公爵こうしゃく夫人ふじん殿下でんか等とう）となる。

公務こうむ[編集へんしゅう]

イギリス王室おうしつが抱かかえている公務こうむは、毎年まいとし3000件けん以上いじょうにのぼる[1]。

2016年ねん現在げんざい、イギリス王室おうしつで公務こうむを分担ぶんたんする王族おうぞくは20人にんを数かぞえる。王室おうしつで生うまれた王子おうじや王女おうじょはもとより、男性だんせい王族おうぞくに嫁とついできた女性じょせいたちもすぐに公務こうむに携たずさわるようになる。この20人にんの王族おうぞくのうち、実じつにその半数はんすうの10人にんが女性じょせい王族おうぞくで、彼女かのじょたちだけで900に近ちかい団体だんたいの長ちょうを務つとめている[1]。

イギリス王族おうぞくの人物じんぶつ一覧いちらん[編集へんしゅう]

「ウィンザー家かの一族いちぞくの一覧いちらん（英語えいご版ばん）」も参照さんしょう
詳細しょうさいは「:en:Family tree of the British royal family」を参照さんしょう
バッキンガム宮殿きゅうでんのバルコニーに姿すがたを現あらわしたウィンザー家かの人々ひとびと（2023年ねん6月がつ）

イギリスと他たの英えい連邦れんぽう王国おうこく14ヶ国かこくの国家こっか元首げんしゅの地位ちいにあるのは、国王こくおうチャールズ3世せいである。チャールズは王室おうしつの当主とうしゅである。彼かれはエリザベス2世せいの長男ちょうなんであり、ジョージ6世せいの初孫はつまご息子むすこである。2023年ねん現在げんざい、彼かれには2人ふたりの子供こどもと5人にんの孫まごがいる。

狭義きょうぎの王族おうぞくのリスト[編集へんしゅう]

英国えいこくで現在げんざい、陛下へいかまたは殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのっている、もしくは名乗なのる権利けんりがある人々ひとびとは、次つぎの通とおりである。国王こくおう、王妃おうひのみが His/Her Majesty を冠かんして呼よばれ、その他たはエディンバラ公爵こうしゃく（エリザベス2世せい第だい3王子おうじ）ならびにサセックス公爵こうしゃく（チャールズ3世せい第だい2王子おうじ）の子供こどもを除のぞき His/Her Royal Highness の敬称けいしょうを冠かんして呼よばれている。

エディンバラ公爵こうしゃく夫妻ふさいの長女ちょうじょルイーズ及および長男ちょうなんジェームズは、1917年ねんの勅許ちょっきょ状じょうによると、王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのる権利けんりを持もっているが、ウェセックス伯爵はくしゃく(当時とうじ)夫妻ふさいの結婚けっこん時じに、夫妻ふさいの希望きぼうを汲くむ形かたちで、エリザベス2世せいが「ウェセックス伯爵はくしゃく夫妻ふさいの子供こどもは、王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのらない」と宣言せんげんしたため、この身分みぶんと敬称けいしょうを用もちいない。ルイーズは、The Lady Louise Windsor（ルイーズ・ウィンザー令嬢れいじょう）という一般いっぱん的てきな伯爵はくしゃくの娘むすめとしての名称めいしょうを呼よばれている。ジェームズは、父ちちがエディンバラ公爵こうしゃく位いを授爵じゅしゃくしたことから継嗣けいしとして「ウェセックス伯爵はくしゃく」の儀礼ぎれい称号しょうごうを称しょうしており、敬称けいしょうはLord（卿きょう）を用もちいる。

サセックス公爵こうしゃく夫妻ふさいの長男ちょうなんアーチー及および長女ちょうじょリリベットは、生誕せいたん時じに曾祖母そうそぼの女王じょおうエリザベス2世せいが存命ぞんめいであったため、1917年ねんの勅許ちょっきょ状じょうによると、王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのる権利けんりを持もっていない状態じょうたいにあった。2022年ねん9月がつ8日にち現在げんざい、「国王こくおうの孫まご」となったため王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんと殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのる権利けんりを有ゆうすることとなり、2023年ねん3月がつ9日にちに正式せいしきに王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんを名乗なのることとなった（ただし、殿下でんかの敬称けいしょうは使用しようしていない）。

国王こくおう[編集へんしゅう]

歴代れきだい 肖像しょうぞう 名な 英えい 誕生たんじょう 即位そくい 在位ざいい期間きかん 続柄つづきがら
ウィンザー朝あさ
第だい5代だい 		チャールズ3世せい Charles III 1948年ねん11月14日にち（75歳さい） 2022年ねん9月8日にち 1年ねん235日にち 女王じょおうエリザベス2世せい第だい1王子おうじ

王妃おうひ、国王こくおうの子女しじょとその家族かぞく[編集へんしゅう]

現げん年齢ねんれい 現げん国王こくおうから
見みた続柄つづきがら 		王位おうい継承けいしょう
順位じゅんい
カミラ 76歳さい 王妃おうひ
ウィリアム（プリンス・オブ・ウェールズ） 41歳さい 第だい1王子おうじ
/ 生母せいぼはダイアナ妃ひ 		1位い
キャサリン（プリンセス・オブ・ウェールズ） 42歳さい
→ ジョージ・オブ・ウェールズ 10歳さい 孫まご/ ウィリアム王子おうじの長男ちょうなん 2位い
→ シャーロット・オブ・ウェールズ 8歳さい 孫まご/ ウィリアム王子おうじの長女ちょうじょ 3位い
→ ルイ・オブ・ウェールズ 6歳さい 孫まご/ ウィリアム王子おうじの次男じなん 4位い
ヘンリー (サセックス公こう) 39歳さい 第だい2王子おうじ
/ 生母せいぼはダイアナ妃ひ 		5位い
メーガン (サセックス公爵こうしゃく夫人ふじん) 42歳さい
→ アーチー 4歳さい 孫まご/ ヘンリー王子おうじの長男ちょうなん
/ 生誕せいたん時じは「王おうの嫡男ちゃくなん系けい以外いがいの曾孫そうそん」のため殿下でんかの称号しょうごう無なし 		6位い
→ リリベット 2歳さい 孫まご/ ヘンリー王子おうじの長女ちょうじょ
/ 生誕せいたん時じは「王おうの嫡男ちゃくなん系けい以外いがいの曾孫そうそん」のため殿下でんかの称号しょうごう無なし 		7位い

国王こくおうの兄弟きょうだいとその家族かぞく[編集へんしゅう]

現げん年齢ねんれい 現げん国王こくおうから
見みた続柄つづきがら 		王位おうい継承けいしょう
順位じゅんい
アンドルー王子おうじ (ヨーク公こう) 64歳さい 国王こくおうの長ちょう弟おとうと
/エリザベス2世せいの第だい2王子おうじ 		8位い
→ ベアトリス王女おうじょ 35歳さい 姪めい/ アンドルー王子おうじの長女ちょうじょ
/ 生母せいぼはセーラ元もと妃ひ 		9位い
→ ユージェニー王女おうじょ 34歳さい 姪めい/ アンドルー王子おうじの次女じじょ
/ 生母せいぼはセーラ元もと妃ひ 		11位い
エドワード王子おうじ (エディンバラ公爵こうしゃく) 60歳さい 国王こくおうの末弟ばってい
/エリザベス2世せいの第だい3王子おうじ 		14位い
ソフィー (エディンバラ公爵こうしゃく夫人ふじん) 59歳さい
→ ジェームズ (ウェセックス伯爵はくしゃく) 16歳さい 甥おい/ エドワード王子おうじの長男ちょうなん 15位い
→ ルイーズ・ウィンザー 20歳さい 姪めい/ エドワード王子おうじの長女ちょうじょ 16位い
アン （プリンセス・ロイヤル） 73歳さい 国王こくおうの妹いもうと
/エリザベス2世せいの第だい1王女おうじょ 		17位い

エリザベス2世せいの従兄弟いとことその妻つま[編集へんしゅう]

現げん年齢ねんれい 現げん国王こくおうから
見みた続柄つづきがら
リチャード (グロスター公こう) 79歳さい 従したがえ叔父おじ / ジョージ5世せいの三男さんなんの次男じなん（孫まご）
バージット (グロスター公爵こうしゃく夫人ふじん) 77歳さい
エドワード (ケント公こう) 88歳さい 従したがえ叔父おじ / ジョージ5世せいの四よん男なんの長男ちょうなん（孫まご）
キャサリン (ケント公爵こうしゃく夫人ふじん) 91歳さい
マイケル・オブ・ケント王子おうじ 81歳さい 従したがえ叔父おじ / ジョージ5世せいの四よん男なんの次男じなん（孫まご）、ケント公爵こうしゃくの弟おとうと
マリー＝クリスティーヌ (マイケル王子おうじ夫人ふじん) 79歳さい
アレクサンドラ王女おうじょ 87歳さい 従したがえ叔母おば / ジョージ5世せいの四よん男なんの長女ちょうじょ（孫まご）、ケント公爵こうしゃくの妹いもうと

元もと王族おうぞく[編集へんしゅう]

王子おうじと結婚けっこんし、プリンセス (princess) の身分みぶんとHer Royal Highnessの敬称けいしょうを得えたが、その後ご離婚りこんした人物じんぶつは、以下いかの通とおり（存命ぞんめいのみ）。

  • セーラ・ファーガソン（ヨーク公爵こうしゃく夫人ふじん） - ヨーク公爵こうしゃくアンドルーの元もと妻つま

なお、チャールズ（ウェールズ大公たいこう）の最初さいしょの妻つまで1996年ねんに離婚りこんしたダイアナ・スペンサーは、離婚りこん後ごもイギリス王室おうしつの一員いちいんであると見みなされ、王族おうぞくとしての責務せきむを果はたした。王室おうしつは、彼女かのじょが「ウェールズ大公たいこう妃ひ」（プリンセス・オヴ・ウェールズ）を名乗なのり続つづけること、そしてケンジントン宮殿きゅうでんに住すみ続つづけること (Grace and Favour)に同意どういした。[要よう出典しゅってん]これは一般いっぱんに女性じょせいが離婚りこん後ごも前夫ぜんふの名字みょうじを名乗なのり続つづける慣行かんこうによる。

広義こうぎの王族おうぞくのリスト[編集へんしゅう]

次つぎの人物じんぶつは、1917年ねんの勅許ちょっきょ状じょうによると王子おうじ・王女おうじょの身分みぶんが与あたえられず、殿下でんかの敬称けいしょうを名乗なのる権利けんりがなく、実際じっさいに名乗なのっていないが、王族おうぞくとして扱あつかわれることがある。

王女おうじょと結婚けっこんしたが、その後ご離婚りこんした人々ひとびとは、以下いかの通とおり（存命ぞんめいのみ）。

家系かけい図ず[編集へんしゅう]

  •     赤あか枠わくの人物じんぶつは、存命ぞんめい中ちゅう。
  •     黒枠くろわくの人物じんぶつは、故人こじん。
  •     太ふとし枠わくの人物じんぶつは、イギリス君主くんしゅの子女しじょ。
注釈ちゅうしゃく
  1. ^ 国王こくおうエドワード8世せいは1936年ねんの退位たいい後ご、ウィンザー公爵こうしゃくとなった。


王位おうい継承けいしょう順位じゅんい[編集へんしゅう]

詳細しょうさいは「イギリス王位おうい継承けいしょう順位じゅんい」を参照さんしょう
イギリスの旗 イギリス王位おうい継承けいしょう順位じゅんい上位じょうい（2022年ねん9月がつ8日にち現在げんざい）
順位じゅんい 肖像しょうぞう 継承けいしょう資格しかく者しゃ 英えい 爵位しゃくい・称号しょうごう 性別せいべつ 生年月日せいねんがっぴ/現げん年齢ねんれい 現在げんざいのチャールズ3世せい国王こくおうから見みた続柄つづきがら
1位い ウィリアム William プリンス・オブ・ウェールズ 男性だんせい 1982年ねん06月21日にち 41歳さい 親等しんとう2.1/第だい一いち王子おうじ/チャールズの第だい1子し
2位い ジョージ George 男性だんせい 2013年ねん07月がつ22日にち 10歳さい 親等しんとう3/王おう孫まご/ウィリアムの第だい1子し
3位い シャーロット Charlotte 女性じょせい 2015年ねん05月02日にち 8歳さい 親等しんとう3/王おう孫まご/ウィリアムの第だい2子し
4位い ルイ Louis 男性だんせい 2018年ねん04月がつ23日にち 6歳さい 親等しんとう3/王おう孫まご/ウィリアムの第だい3子し
5位い ヘンリー Henry サセックス公爵こうしゃく 男性だんせい 1984年ねん09月15日にち 39歳さい 親等しんとう2.2/第だい二に王子おうじ/チャールズの第だい2子し
6位い アーチー Archie 男性だんせい 2019年ねん05月06日にち 04歳さい 親等しんとう3/王おう孫まご/ヘンリーの第だい1子し
7位い リリベット Lilibet 女性じょせい 2021年ねん06月がつ04日にち 02歳さい 親等しんとう3/王おう孫まご/ヘンリーの第だい2子し
8位い アンドルー Andrew ヨーク公爵こうしゃく 男性だんせい 1960年ねん02月がつ19日にち 64歳さい 親等しんとう1/王おう弟おとうと
9位い ベアトリス Beatrice 女性じょせい 1988年ねん08月がつ08日にち 35歳さい 親等しんとう2.3/王おう姪めい/アンドルーの第だい1子し
10位い シエナ Sienna 女性じょせい 2021年ねん09月18日にち 02歳さい 親等しんとう2.3/王おう大だい姪めい/ベアトリスの第だい1子し


イギリス王室おうしつの財産ざいさん[編集へんしゅう]

米国べいこくフォーブス誌しによると、バッキンガム宮殿きゅうでんや王冠おうかんなどの国有こくゆう財産ざいさんを除のぞく、エリザベス女王じょおうの個人こじん資産しさんは、5億おくドルと推計すいけいされている。また、イギリスの国有こくゆう財産ざいさんであるバッキンガム宮殿きゅうでんの資産しさん価値かちは50億おくドル、王室おうしつが所有しょゆうする不動産ふどうさんの価値かちは100億おくドルと推計すいけいされている[7]。

イギリス王室おうしつはランカスター公おおやけ領りょう（Duchy of Lancaster）とコーンウォール公おおやけ領りょう（Duchy of Cornwall）の二ふたつの王族おうぞく公おおやけ領りょうを所有しょゆうしている。

Duchy of Lancasterは462km²の広ひろさがあり、2011年ねんにおいてその価値かちは3億おく8319万まんポンドと推計すいけいされている。また、2011年ねんにおいてDuchy of Lancasterの利益りえきは1338万まんポンドであった[8]。

Duchy of Cornwallは540.9 km²の広ひろさがあり、2010年ねんにおいてその価値かちは6億おく7700万まんポンドと推計すいけいされている。また、2010年ねんにおいてDuchy of Cornwallの利益りえきは1720万まんポンドであった[9]。

1997年ねん、トニー・ブレア労働党ろうどうとう政権せいけんのコスト削減さくげんにより王室おうしつ専用せんようヨットのブリタニア号ごう (HMY Britannia)を退役たいえきさせ、エリザベス女王じょおうが公衆こうしゅうの面前めんぜんで涙なみだを見みせる場面ばめんがあった。


結婚けっこん[編集へんしゅう]

イギリス王室おうしつの場合ばあいには、（日本にっぽんの皇室こうしつとは異ことなり）女性じょせい王族おうぞくが結婚けっこんにより「臣籍しんせき降嫁こうか」し、それ以降いこうは基本きほん的てきに公務こうむに携たずさわらないということはない。

現げん国王こくおうの妹いもうとであるアン王女おうじょは、英国えいこくオリンピック委員いいん会かい総裁そうさいなど340もの団体だんたいの長ちょうを務つとめ、年間ねんかんの公務こうむも600件けんを超こえる。これは兄あにチャールズ3世せいに次つぐ多忙たぼうさを意味いみする[1]。

王朝おうちょうの系譜けいふ[編集へんしゅう]

ウェセックス王国おうこく、ノルマン朝あさ、プランタジネット朝あさ、ランカスター朝あさ、ヨーク朝あさ、テューダー朝あさ、ステュアート朝あさ、ハノーヴァー朝あさ、サクス＝コバーグ＝ゴータ朝あさ、ウィンザー朝あさ、イングランドとの合併がっぺい前まえのスコットランド王国おうこく、ウェールズ、その他たフランス、ドイツ等ひとしの血筋ちすじが脈打みゃくうっている。

ジョージ1世せいからエドワード7世せいまで[注ちゅう 2]

[1] キャロライン・オブ・アーンズバック

[2] オーガスタ・オブ・サクス＝ゴータ

[3] マグダレーナ・アウグスタ・フォン・アンハルト＝ツェルプスト

[4] ヴィクトリア・オブ・サクス＝コバーグ＝ザールフィールド、ザクセン＝コーブルク＝ゴータ公子こうしアルバート

[5] ルイーゼ・フォン・ザクセン＝ゴータ＝アルテンブルク

その他た[編集へんしゅう]

  • ウォールストリート・ジャーナルは、集団しゅうだんの様子ようすを「85歳さいの女性じょせいCEOによって経営けいえいされる非ひ上場じょうじょうの株式会社かぶしきがいしゃ」と評ひょうしている[10]。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 「天皇てんのう＋皇族こうぞく＝皇室こうしつ」と同様どうように「国王こくおう＋王族おうぞく＝王室おうしつ」である
  2. ^ 字じ下さげ（インデント）は子この世代せだいを表あらわす。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c 君塚きみづか直隆なおたか「ヨーロッパ王室おうしつにおける「譲位じょうい」の現状げんじょう」『中央公論ちゅうおうこうろん』2016年ねん9月がつ号ごう p.46
  2. ^ “Succession”. royal.uk. 2021年ねん8月がつ4日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b “Who's who in the House of Windsor: Queen Elizabeth II's line of succession”. CNN. (2021年ねん6月がつ7日にち). https://edition.cnn.com/2020/02/14/world/royal-family-line-of-succession-whos-who/index.html 2020年ねん8月がつ4日にち閲覧えつらん。 
  4. ^ “The Line Of Succession”. www.debretts.com. 2021年ねん8月がつ4日にち閲覧えつらん。
  5. ^ “The Royal Family”. royal.uk. 2021年ねん8月がつ3日にち閲覧えつらん。
  6. ^ “Lord Chamberlain's Diamond Jubilee Guidelines”. 2013年ねん1月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん10月がつ11日にち閲覧えつらん。
  7. ^ “Just How Rich Are Queen Elizabeth And Her Family?”, Forbes　, (2011年ねん4月がつ22日にち), http://www.forbes.com/sites/luisakroll/2011/04/22/just-how-rich-is-queen-elizabeth-and-her-family/ 2011年ねん9月がつ3日にち閲覧えつらん。 
  8. ^ Annual Reports of Duchy of Lancaster, Duchy of Lancaster, http://www.duchyoflancaster.com/management-and-finance-2/accounts-annual-reports-and-investments/ 2011年ねん8月がつ14日にち閲覧えつらん。 
  9. ^ Annual Reports of Duchy of Cornwall, Duchy of Cornwall, http://www.duchyofcornwall.org/managementandfinances_finances_analysis.htm 2011年ねん8月がつ14日にち閲覧えつらん。 
  10. ^ Cassell Bryan-Low, Alistair MacDonald, Jeanne Whalen (2011年ねん4月がつ29日にち). “結婚式けっこんしきで節目ふしめ迎むかえる英国えいこく「王室おうしつ株式会社かぶしきがいしゃ」”. WSJ日本にっぽん版ばん. オリジナルの2011年ねん5月がつ1日にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110501234225/http://jp.wsj.com/Life-Style/node_230012 2020年ねん3月がつ11日にち閲覧えつらん。 

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

ハノーヴァー朝あさ
サクス＝コバーグ＝ゴータ朝あさ
ウィンザー朝あさ
ステュアート朝あさ
ハノーヴァー朝あさ
1801年ねんアイルランド王国おうこくと合同ごうどうしてグレートブリテン及およびアイルランド連合れんごう王国おうこくが成立せいりつ、ジョージ3世せいは連合れんごう王国おうこく王おうとして1820年ねんまで在位ざいい。
1801年ねんグレートブリテン王国おうこくと合同ごうどうしてグレートブリテン及およびアイルランド連合れんごう王国おうこくが成立せいりつ、ジョージ3世せいは連合れんごう王国おうこく国王こくおうとして1820年ねんまで在位ざいい。
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テューダー朝あさ
ステュアート朝あさ
1707年ねんスコットランド王国おうこくと合同ごうどうしてグレートブリテン王国おうこくが成立せいりつ、アンはグレートブリテン女王じょおうとして1714年ねんまで在位ざいい。
アルピン朝あさ
アサル朝あさ
マリ朝ちょう
アサル朝あさ
ユングリング家か
ベイリャル家か
ブルース朝あさ
ベイリャル家か
ステュアート朝あさ
1707年ねんイングランド王国おうこくと合同ごうどうしてグレートブリテン王国おうこくが成立せいりつ、アンはグレートブリテン女王じょおうとして1714年ねんまで在位ざいい。
ジャコバイトの旗ジャコバイト王位おうい継承けいしょう者しゃ
ステュアート家か
サヴォイ家か
オーストリア＝エステ家か
ウィッテルズバック（バヴァリア）家か
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