エリザベス・H・ブラックバーン

エリザベス・H・ブラックバーン
エリザベス・H・ブラックバーン (2012)
生誕せいたん	1948年ねん11月26日にち オーストラリア・タスマニア
居住きょじゅう	オーストラリア イギリス アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
国籍こくせき	オーストラリア アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
研究けんきゅう分野ぶんや	生物せいぶつ学がく
研究けんきゅう機関きかん	イェール大学だいがく カリフォルニア大学だいがくバークレー校こう カリフォルニア大学だいがくサンフランシスコ校こう ソーク研究所けんきゅうじょ
出身しゅっしん校こう	メルボルン大学だいがく ケンブリッジ大学けんぶりっじだいがく
主おもな業績ぎょうせき	テロメラーゼの発見はっけん
主おもな受賞じゅしょう歴れき	ノーベル生理学せいりがく・医学いがく賞しょうなど （→#主おもな受賞じゅしょう歴れき）
プロジェクト:人物じんぶつ伝でん

ノーベル賞しょう受賞じゅしょう者しゃ 受賞じゅしょう年ねん：2009年ねん 受賞じゅしょう部門ぶもん：ノーベル生理学せいりがく・医学いがく賞しょう 受賞じゅしょう理由りゆう：テロメアとテロメラーゼによる染色せんしょく体たい保護ほごの発見はっけん

エリザベス・ヘレン・ブラックバーン（Elizabeth Helen Blackburn, 1948年ねん11月26日にち - ）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの生物せいぶつ学者がくしゃ。テトラヒメナからテロメア配列はいれつを同定どうていし、テロメアを伸長しんちょうする酵素こうそ・テロメラーゼを発見はっけんした業績ぎょうせきで知しられる。2009年ねん、ノーベル生理学せいりがく・医学いがく賞しょう受賞じゅしょう。

人物じんぶつ

オーストラリアのタスマニア・ホバート生うまれで、現在げんざいはアメリカの市民しみん権けんを得えている。オーストラリアのメルボルン大学だいがくを1970年ねんに卒業そつぎょうし、修士しゅうしと博士はかせ課程かていはイギリスのケンブリッジ大学けんぶりっじだいがくに進学しんがく、同どう大学だいがくで1975年ねんに博士はかせ号ごうを得えた。

博士はかせ研究けんきゅう員いんとしてイェール大学だいがくで2年間ねんかん、ジョー・ガルの研究けんきゅう室しつで分子生物学ぶんしせいぶつがく・細胞さいぼう生物せいぶつ学がくの研究けんきゅうを行おこなった。具体ぐたい的てきにはテトラヒメナにおけるミニ染色せんしょく体たいの研究けんきゅうを行おこなった。当時とうじはテロメア構造こうぞうの存在そんざいは示唆しさされており、この構造こうぞうが染色せんしょく体たいの維持いじに必要ひつようであることがわかっていたものの、その DNA 配列はいれつが不明ふめいであったため、これを明あきらかにすることを試こころみる研究けんきゅうだった。1978年ねんにテトラヒメナ非ひ翻訳ほんやく性せいRNAの中なかに連続れんぞくした反復はんぷく配列はいれつがあり、DNA複製ふくせいと関係かんけいすることを報告ほうこくした。この結果けっかを手てがかりに、出芽しゅつが酵母こうぼなど他たの生物せいぶつでもテロメア配列はいれつが明あきらかにされていく。

1978年ねんにカリフォルニア大学だいがくバークレー校こうの分子生物学ぶんしせいぶつがく科かの准じゅん教授きょうじゅとなる。1984年ねんにブラックバーンの研究けんきゅう室しつに博士はかせ課程かていの学生がくせいとして参加さんかしたキャロル・W・グライダーが放射ほうしゃ性せい同位どうい体たいを用もちいて、細胞さいぼう核かくの抽出ちゅうしゅつ液えきからテロメア合成ごうせい酵素こうその活性かっせいを測はかる方法ほうほうを考案こうあんし、生化学せいかがく的てき手法しゅほうからテロメラーゼを単たん離はなした。この結果けっかは1985年ねんに発表はっぴょうされ、「末端まったん複製ふくせい問題もんだい」を解決かいけつする研究けんきゅうとして受うけ入いれられた。

1990年ねんにカリフォルニア大学だいがくサンフランシスコ校こうの微生物びせいぶつ学がく・免疫めんえき学がく部門ぶもんへ移うつり、1993年ねんから1999年ねんまで学部がくぶ長ちょうを務つとめた。現在げんざいは生化学せいかがく・生物せいぶつ物理ぶつり学がく部門ぶもんの教授きょうじゅである。またソーク研究所けんきゅうじょの非常勤ひじょうきん研究けんきゅう員いんでもある。2004年ねん現在げんざいもテロメアに関連かんれんする研究けんきゅうを続つづけている。1992年ねん王立おうりつ協会きょうかいフェロー選出せんしゅつ。

主おもな受賞じゅしょう歴れき

• 米国べいこく科学かがくアカデミー賞しょう分子生物学ぶんしせいぶつがく部門ぶもん（1990年ねん）
• ガードナー国際こくさい賞しょう（1998年ねん）
• ローゼンスティール賞しょう（ブランダイス大学だいがく）（1998年ねん）
• シャルル＝レオポール・メイエ賞しょう）（1998年ねん）
• 慶應けいおう医学いがく賞しょう（1999年ねん）
• ハーヴェイ賞しょう（イスラエル工科こうか大学だいがく）（1999年ねん）
• パサノ賞しょう（1999年ねん）
• ディクソン賞しょう医学いがく部門ぶもん（ピッツバーグ大学だいがく）（2000年ねん）
• E・B・ウィルソン・メダル（2001年ねん）
• ハイネケン賞しょう（2004年ねん）
• ベンジャミン・フランクリン・メダル（2005年ねん）
• アルバート・ラスカー基礎きそ医学いがく研究けんきゅう賞しょう（2006年ねん）
• グルーバー賞しょう遺伝いでん学がく部門ぶもん（2006年ねん）
• ワイリー賞しょう（2006年ねん）
• マイエンブルク賞しょう（2006年ねん）
• ルイザ・グロス・ホロウィッツ賞しょう（コロンビア大学ころんびあだいがく）（2007年ねん）
• ロレアル-ユネスコ女性じょせい科学かがく賞しょう（2008年ねん）
• ワイツマン女性じょせい科学かがく賞しょう（2008年ねん）
• オールバニ・メディカルセンター賞しょう（2008年ねん）
• パール・マイスター・グリーンガード賞しょう（2008年ねん）
• パウル・エールリヒ&ルートヴィヒ・ダルムシュテッター賞しょう（2009年ねん）
• トムソン・ロイター引用いんよう栄誉えいよ賞しょう（2009年ねん）
• ノーベル生理学せいりがく・医学いがく賞しょう（2009年ねん）
• アメリカ化学かがく者しゃ協会きょうかいゴールドメダル（2012年ねん）
• ロイヤル・メダル（2015年ねん）

著書ちょしょ

• 『テロメア・エフェクト』 森内もりうち薫かおる 訳やく、NHK出版しゅっぱん 2017

外部がいぶリンク

• プロフィール - カリフォルニア大学だいがくサンフランシスコ校こう