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スリランカの政治せいじ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

この記事きじでは、スリランカの政治せいじ(スリランカのせいじ、シンハラ: ශ්‍රී ලංකාවේ දේශපාලනයタミル: இலங்கையின் அரசியல்)についてべる。

スリランカ民主みんしゅ社会しゃかい主義しゅぎ共和きょうわこく(スリランカみんしゅしゃかいしゅぎきょうわこく、シンハラ: ශ්‍රී ලංකා ප්‍රජාතාන්ත්‍රික සමාජවාදී ජනරජයタミル: இலங்கை சனநாயக சோஷலிசக் குடியரசு)は、はん大統領だいとうりょうせい採用さいようする民主みんしゅせい共和きょうわこくであり、大統領だいとうりょう国家こっか元首げんしゅつとめる。複数ふくすう政党せいとうせいによる間接かんせつ民主みんしゅ主義しゅぎおこない、行政ぎょうせいけん大統領だいとうりょう首相しゅしょう、そして内閣ないかく英語えいごばんになっている。立法りっぽうけん一院制いちいんせい国会こっかいになう。長年ながねんにわたりスリランカ自由党じゆうとう(SLFP)と統一とういつ国民党こくみんとう(UNP)というだい政党せいとう政権せいけんになってきたが、2020ねんおこなわれたのそう選挙せんきょではマヒンダ・ラージャパクサひきいるスリランカ人民戦線じんみんせんせん(SLPP)がぜん議席ぎせきの3ぶんの2にせまる145議席ぎせき獲得かくとくして圧勝あっしょうした。司法しほう立法府りっぽうふ行政府ぎょうせいふ独立どくりつしている。スリランカの政治せいじ長年ながねんにわたり、多数たすうシンハラじん少数しょうすうではあるが北東ほくとうでは多数たすうめるタミルじんムスリムとの微妙びみょう関係かんけいせい反映はんえいしておこなわれてきた。

行政ぎょうせい部門ぶもん

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おも政治せいじ
役職やくしょく 氏名しめい 政党せいとう 就任しゅうにん
大統領だいとうりょう ラニル・ウィクラマシンハ[ちゅう 1] 統一とういつ国民党こくみんとう 2022ねん7がつ21にち
首相しゅしょう ディネーシュ・グナワルダナ 人民じんみん統一とういつ戦線せんせん 2022ねん7がつ22にち

任期にんき5ねん大統領だいとうりょうは、国民こくみんによる直接ちょくせつ選挙せんきょによって選出せんしゅつされ、国家こっか元首げんしゅ政府せいふながぐん最高さいこう指揮しきかんつとめる。また、議会ぎかいたいして責任せきにんち、憲法けんぽう法律ほうりつもとづいて行政ぎょうせいけん執行しっこうする。さらに、議会ぎかいの3ぶんの2以上いじょう投票とうひょう最高裁判所さいこうさいばんしょ同意どういがある場合ばあいには、大統領だいとうりょう解任かいにんすることができる。

大統領だいとうりょう内閣ないかく首班しゅはんとして首相しゅしょう任命にんめいし、首相しゅしょう議会ぎかいたいして責任せきにんつ。首相しゅしょう大統領だいとうりょう代理だいりとしての権限けんげんゆうし、通常つうじょう議会ぎかい与党よとう党首とうしゅつとめる。議会ぎかい首相しゅしょうたいして不信任ふしんにん決議けつぎ可決かけつした場合ばあいには内閣ないかく解散かいさんされ、大統領だいとうりょうあたらしい首相しゅしょう任命にんめいする。

立法府りっぽうふ

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一院制いちいんせい国会こっかい定数ていすうが225で、5ねんごとに改選かいせんされる。196にんだい選挙せんきょから、29にん全国ぜんこくから、それぞれ比例ひれい代表だいひょうせいによって選出せんしゅつされる。

最新さいしん憲法けんぽう改正かいせいにより、かく選挙せんきょもっとおおくの有効ゆうこうひょうあつめた政党せいとうには「ボーナス議席ぎせき」があたえられるようになった。また大統領だいとうりょうはいつでも議会ぎかい招集しょうしゅう延期えんき停止ていしおこなうことができ、さらにそう選挙せんきょから1ねん経過けいかすれば解散かいさんさせることも可能かのうである。またそう選挙せんきょから1ねん経過けいかしていなくても、議員ぎいん過半数かはんすう投票とうひょうによって解散かいさん決議けつぎされた場合ばあいには議会ぎかい解散かいさんさせることができる。また1948ねん独立どくりつ以降いこう、スリランカは依然いぜんとしてコモンウェルス(イギリス連邦れんぽう)の一員いちいんでありつづけている。

政党せいとう選挙せんきょ

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2005ねん8がつ最高裁さいこうさい長年ながねんつづいたクマーラトゥンガ大統領だいとうりょう辞任じにんともな大統領だいとうりょう選挙せんきょ同年どうねん11がつ実施じっしするとめた。だい政党せいとうであるスリランカ自由党じゆうとう(SLFP)はマヒンダ・ラージャパクサ統一とういつ国民党こくみんとう(UNP)はラニル・ウィクラマシンハ候補こうほとし、11月17にち選挙せんきょ実施じっしされた。選挙せんきょ結果けっかラージャパクサが50.3%のひょうあつめ、得票とくひょうりつ48.4%のウィクラマシンハをくだしてだい5だいスリランカ大統領だいとうりょう就任しゅうにんした。だい22だい首相しゅしょうには2000ねんから2001ねんにも首相しゅしょう就任しゅうにんしていたラトナシリ・ウィクラマナカ任命にんめいされた。

その2015ねん実施じっしされた大統領だいとうりょう選挙せんきょで3せん目指めざしたマヒンダ・ラージャパクサが敗北はいぼくし、対立たいりつ候補こうほマイトリーパーラ・シリセーナ大統領だいとうりょう就任しゅうにんした。しかし2019ねん大統領だいとうりょうせんには出馬しゅつばせず、マヒンダの実弟じってい内戦ないせんには国防こくぼうしょうつとめた ゴーターバヤ・ラージャパクサだい7だい大統領だいとうりょう就任しゅうにんした[2][3]。さらに翌年よくねん実施じっしされたそう選挙せんきょでもマヒンダが党首とうしゅつとめるスリランカ人民戦線じんみんせんせん(SLPP)が議席ぎせきすうの3ぶんの2にせま圧勝あっしょうおさめ、ラージャパクサ一族いちぞくによる支配しはいがより強固きょうこなものとなった。そしてマヒンダはあたらしい首相しゅしょう就任しゅうにんした[4]

2020ねんそう選挙せんきょ

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2020ねんスリランカ議会ぎかいそう選挙せんきょ結果けっか[5][6][7]
党派とうは 得票とくひょうすう 得票とくひょうりつ 議席ぎせきすう
選挙せんきょ 全国ぜんこく 合計ごうけい 増減ぞうげん
スリランカ人民じんみん自由じゆう同盟どうめい[i](SLFPA) 6,853,690 59.09 128 17 145 増加50
統一とういつ人民戦線じんみんせんせん[ii](SJB) 2,771,980 23.90 47 7 54 しん同盟どうめい
国民こくみんちから英語えいごばん[iii](NPP) 445,958 3.84 2 1 3 減少3
タミル国民こくみん連合れんごう[iv](TNA) 327,168 2.82 9 1 10 減少6
統一とういつ国民党こくみんとう(UNP) 249,435 2.15 0 1 1 減少105
タミル国民こくみん戦線せんせん英語えいごばん[v](TNPF) 67,766 0.58 1 1 2 増加2
我々われわれ人民じんみんちからとう[vi](OPP) 67,758 0.58 0 1 1 増加1
タミル人民じんみん解放かいほうとら(TMVP) 67,692 0.58 1 0 1 増加1
スリランカ自由党じゆうとう(SLFP) 66,579 0.57 1 0 1 増加1
イーラム人民じんみん民主党みんしゅとう(EPDP) 61,464 0.53 2 0 2 増加1
ムスリム国民こくみん連合れんごう[vii](MNA) 55,981 0.48 1 0 1 増加1
タミル人民じんみん全国ぜんこく連合れんごう英語えいごばん[viii](TPNA) 51,301 0.44 1 0 1 増加1
ぜんセイロン・ムスリム会議かいぎ英語えいごばん(ACMC) 43,319 0.37 1 0 1 増加1
国民こくみん会議かいぎ英語えいごばん(NC) 39,272 0.34 1 0 1 増加1
スリランカ・ムスリム会議かいぎ 34,428 0.30 1 0 1 増減なし
諸派しょは 395,138 3.43 0 0 0
合計ごうけい 11,598,929 100.00 196 29 225
有効ゆうこう投票とうひょうすう 11,598,929 93.97
無効むこう投票とうひょうすう 744,373 6.03
合計ごうけい投票とうひょうすう 12,343,302 100.00
有権者ゆうけんしゃすう/投票とうひょうりつ 16,263,885 75.89
出典しゅってん選挙せんきょ管理かんり委員いいんかい
  1. ^ 全体ぜんたいではスリランカ人民戦線じんみんせんせんのシンボルを使用しようした。構成こうせい政党せいとうスリランカ自由党じゆうとうスリランカ人民戦線じんみんせんせんセイロン労働ろうどうしゃ会議かいぎ英語えいごばんイーラム人民じんみん民主党みんしゅとう全国ぜんこく自由戦線じゆうせんせん英語えいごばん国民こくみん会議かいぎ英語えいごばん人民じんみん統一とういつ戦線せんせん社会しゃかい主義しゅぎ連合れんごう英語えいごばんスリランカ共産党きょうさんとう民主みんしゅ左翼さよく戦線せんせん英語えいごばん民族みんぞく解放かいほう人民じんみんとうスリランカ社会しゃかい主義しゅぎ平等びょうどうとうスリランカ人民じんみんとうタミル人民じんみん解放かいほうとらの14政党せいとう
  2. ^ ぜんセイロン・ムスリム会議かいぎ英語えいごばん(アンパーラ選挙せんきょでは独自どくじ候補こうほ)、国家こっか遺産いさんとう英語えいごばんしんランカ自由党じゆうとうスリランカ・ムスリム会議かいぎ(バッティカロア選挙せんきょでは独自どくじ候補こうほ)、タミル進歩しんぽ同盟どうめい英語えいごばん統一とういつ国民党こくみんとう(サジット)によって構成こうせいされる政党せいとう連合れんごう
  3. ^ 人民じんみん解放かいほう戦線せんせんふくむ。
  4. ^ ランカ・タミル連邦れんぽうとうのシンボルをもちいて選挙せんきょせんたたかった。構成こうせい政党せいとうランカ・タミル連邦れんぽうとうタミル・イーラム人民じんみん解放かいほう機構きこうタミル・イーラム解放かいほう機構きこうの3つ。
  5. ^ ぜんセイロン・タミル会議かいぎふくむ。
  6. ^ ボドゥ・バラ・セーナふく
  7. ^ ぜんセイロン・ムスリム会議かいぎ英語えいごばん、ムスリム国民こくみん連合れんごうスリランカ・ムスリム会議かいぎの3とう構成こうせいされる。
  8. ^ イーラム人民じんみん革命かくめい解放かいほう戦線せんせん、イーラム・タミル自治じちとう、タミル国民党こくみんとう、タミル人民じんみん連合れんごうの4とう構成こうせいされる。

地方ちほう自治じち

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スリランカには2つの地方自治体ちほうじちたいけい並立へいりつしている。1つは植民しょくみん統治とうち起源きげんつ「シビル・サービス」、もう1つは1987ねん創設そうせつされたしゅうである。

シビル・サービス

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スリランカは25のけんにわかれており、それぞれのけんには県知事けんちじ任命にんめいされている。それぞれのけんは5〜16のDSとばれる地区ちくにわかれており、それぞれのDSにも首長しゅちょうがいる。

しゅう政府せいふ

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1987ねん実施じっしされたインド・スリランカ合意ごういにより、スリランカ政府せいふ権限けんげん一部いちぶしゅう政府せいふ委譲いじょうすることを決定けっていした。しゅう議会ぎかいは5ねんごとに改選かいせんされ、議会ぎかい多数たすう国会こっかい内閣ないかく相当そうとうする委員いいんかい構成こうせいして行政ぎょうせいになう。一方いっぽうで、しゅう知事ちじ大統領だいとうりょうによって任命にんめいされる。

司法しほう部門ぶもん

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スリランカの司法しほう最高裁判所さいこうさいばんしょ頂点ちょうてんとし、そのした上訴じょうそ裁判所さいばんしょ高等こうとう裁判所さいばんしょ地方裁判所ちほうさいばんしょ設置せっちされている。スリランカの司法しほう体系たいけい様々さまざま法体ほうたいけいざりってできている。たとえば刑法けいほう基本きほんてきえいべいほう民法みんぽう大陸たいりくほう基礎きそとしているが、家族かぞくほう相続そうぞくほう伝統でんとうてき法体ほうたいけい採用さいようされている。

スリランカの外交がいこう同盟どうめい原則げんそくとしているが、1977ねん12がつ以降いこうアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくとの関係かんけい緊密きんみつねらっている。他国たこくあいだ外交がいこう枠組わくぐみでは同盟どうめい運動うんどう創設そうせつこくの1つであり、そのにもコモンウェルス(イギリス連邦れんぽう)や みなみアジア地域ちいき協力きょうりょく連合れんごう(SAARC)、世界銀行せかいぎんこう国際こくさい通貨つうか基金ききん(IMF)、アジア開発銀行あじあかいはつぎんこう(ADB)などにも加盟かめいしている。またコロンボ・プラン事務じむきょくがある。

その地政学ちせいがくてき重要じゅうよう経済けいざい成長せいちょうにより、近年きんねんでは日本にっぽん中国ちゅうごくインドなどによる開発かいはつ競争きょうそうひろげられている。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 2022ねん7がつ14にち当時とうじ首相しゅしょうだったウィクラマシンハは、大統領だいとうりょうゴーターバヤ・ラージャパクサ辞任じにんにより臨時りんじ大統領だいとうりょう指名しめいされた。[1]

出典しゅってん

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  1. ^ “PM Ranil Wickremesinghe sworn in as Sri Lanka’s interim president”. Al Jazeera. (15 July 2022). https://www.aljazeera.com/news/2022/7/15/pm-ranil-wickremesinghe-sworn-in-as-sri-lankas-interim-president 16 July 2022閲覧えつらん 
  2. ^ “Sri Lanka's ruling party calls an election, hoping for a landslide”. The Economist. (5 March 2020). https://www.economist.com/asia/2020/03/05/sri-lankas-ruling-party-calls-an-election-hoping-for-a-landslide 
  3. ^ Bastians, Dharisha; Schultz, Kai (17 November 2019). “Gotabaya Rajapaksa Wins Sri Lanka Presidential Election”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2019/11/17/world/asia/sri-lanka-Gotabaya-Rajapaksa-election.html 
  4. ^ Mahinda Rajapaksa sworn in as Sri Lanka's PM”. Aljazeera (2020ねん8がつ9にち). 2022ねん9がつ26にち閲覧えつらん
  5. ^ 2020 Sri Lankan Parliamentary Elections”. Rajagiriya, Sri Lanka: Election Commission of Sri Lanka. 7 August 2020閲覧えつらん
  6. ^ “Parliamentary Election 2020”. The Daily Mirror (Colombo, Sri Lanka). http://generalelection2020.dailymirror.lk/ 7 August 2020閲覧えつらん 
  7. ^ “Official Election Results Parliamentary Election - 2020 - Sri Lanka”. news.lk (Colombo, Sri Lanka: Department of Government Information). http://elections.news.lk/election/ 7 August 2020閲覧えつらん 

外部がいぶリンク

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