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ズケンティラヌス (学名 がくめい Zhuchengtyrannus )は中生代 ちゅうせいだい 白 はく 亜紀 あき 後期 こうき の中国 ちゅうごく に生息 せいそく したティラノサウルス科 か の獣 しし 脚 あし 類 るい であり、タルボサウルス よりも大柄 おおがら である。2009年 ねん に中国 ちゅうごく 山東 さんとう 省 しょう の諸 しょ 城 しろ 近 ちか くの辛 からし 格 かく 庄 しょう 累 るい 層 そう で発見 はっけん された。ズケンティラヌス・マグヌスただ1種 しゅ のみを含 ふく む。ズーチェングティラヌス と表 あらわ されるこもある。
発見 はっけん された部位 ぶい
デイヴィッド・W・E・ホーン、コーウィン・スリヴァン、王 おう 克 かつ 柏 かしわ 、趙 ちょう 喜 き 進 すすむ 、徐 じょ 星 ほし 、季 き 強 きょう 、李 り 敦 あつし 景 けい などの古 こ 生物 せいぶつ 学者 がくしゃ により2011年 ねん に記載 きさい され、模 も 式 しき 種 しゅ はズケンティラヌス・マグヌスである。属 ぞく 名 めい は発見 はっけん された地域 ちいき である諸 しょ 城 しろ を示 しめ す「Zhucheng」とティラノサウルス科 か としての系統 けいとう 学 がく 的 てき 位置 いち を示 しめ す「tyrant」から成 な る。種 たね 小名 しょうみょう の「magnus」はラテン語 らてんご で「巨大 きょだい な」という意味 いみ であり、ズケンティラヌスの体格 たいかく を示唆 しさ している。全体 ぜんたい では「巨大 きょだい な諸 しょ 城 しろ の暴君 ぼうくん 」という意味 いみ になる[1] 。
ズケンティラヌスはタイプ標本 ひょうほん ZCDM V0031 のみが発見 はっけん されており、これは上顎 じょうがく 右 みぎ 方 かた の一部 いちぶ と下 した 顎 あご 左 ひだり 方 かた の一部 いちぶ 及 およ びそれぞれの歯 は 列 れつ である。この標本 ひょうほん は諸 しょ 城 しろ 中国 ちゅうごく 暴竜館 かん に所蔵 しょぞう されており、レプリカ標本 ひょうほん IVPP FV 1794 は中国科学院 ちゅうごくかがくいん 古 こ 脊椎動物 せきついどうぶつ 古人 こじん 類 るい 学 がく 研究所 けんきゅうじょ に所蔵 しょぞう されている。ZCDM V0031 は少 すく なくとも7350万 まん 年 ねん 前 まえ の白 はく 亜紀 あき 後期 こうき カンパニアン 期 き のものであり、諸 しょ 城市 じょうし の臧家荘 そう 採石 さいせき 場 じょう から収集 しゅうしゅう された。臧家荘 そう 採石 さいせき 場 じょう からは他 ほか にもティラノサウルス科 か の歯 は 列 れつ 標本 ひょうほん ZCDM V0030 や上顎 じょうがく の標本 ひょうほん ZCDM V0030 が発見 はっけん されている。これらの標本 ひょうほん は互 たが いに関係 かんけい 性 せい を持 も たないが、後者 こうしゃ 2つの標本 ひょうほん はズケンティラヌスも含 ふく めて他 た のティラノサウルス科 か と異 こと なり、採石 さいせき 場 じょう から少 すく なくとももう1つ別 べつ のティラノサウルス科 か が発見 はっけん されたことを示唆 しさ している。ティラノサウルス科 か の断片 だんぺん 化石 かせき 以外 いがい では、シャントゥンゴサウルス と推定 すいてい されているハドロサウルス科 か の恐竜 きょうりゅう やシノケラトプス 及 およ びアンキロサウルス の標本 ひょうほん が収集 しゅうしゅう されている[1] 。ズケンティラヌスは白 はく 亜紀 あき 後期 こうき カンパニアン期 き において氾濫 はんらん 原 ばら であった地域 ちいき で発見 はっけん され、ここには世界 せかい で最 もっと も恐竜 きょうりゅう の骨 ほね が密集 みっしゅう している地域 ちいき の1つが含 ふく まれている[2] 。
ヒトとの大 おお きさの比較 ひかく
全長 ぜんちょう は10メートルから12メートル、体重 たいじゅう は5.4トンと推定 すいてい されている。大半 たいはん のティラノサウルス の標本 ひょうほん よりもわずかに小 ちい さく、大半 たいはん のタルボサウルスの標本 ひょうほん を微 かす かに上回 うわまわ る大 おお きさである[1] 。最大 さいだい 級 きゅう のティラノサウルスの標本 ひょうほん であるスーの骨 ほね と対応 たいおう して比較 ひかく すると小柄 こがら である[3] 。
ズケンティラヌスの想像 そうぞう 生態 せいたい 復元 ふくげん 図 ず
ズケンティラヌスの頭骨 とうこつ には独自 どくじ の特徴 とくちょう が見 み られ、上顎 じょうがく の基部 きぶ に水平 すいへい な段差 だんさ が存在 そんざい することや、上顎 じょうがく の穴 あな の前方 ぜんぽう に丸 まる い窪 くぼ みがあり前 ぜん 眼 め 窩窩周辺 しゅうへん 以上 いじょう の段差 だんさ が前 ぜん 眼窩 がんか 窓 まど 周辺 しゅうへん に生 しょう じていることから他 た のティラノサウルス亜 あ 科 か と識別 しきべつ が可能 かのう である。また第 だい 二 に 前 ぜん 眼窩 がんか 窓 まど の全長 ぜんちょう は前 ぜん 眼 め 窩窩と前 ぜん 眼窩 がんか 窓 まど の前 ぜん 縁 えん 間 あいだ の距離 きょり の半分 はんぶん 以上 いじょう となっている。同 おな じ時代 じだい に生息 せいそく していたタルボサウルスとは異 こと なり、ズケンティラヌスには上顎 じょうがく の頬骨 ほおぼね の下 しも 顎 あご 枝 えだ に皮下 ひか の突縁が存在 そんざい せず、中央 ちゅうおう 後部 こうぶ の歯 は の根元 ねもと を覆 おお う内側 うちがわ に凸 とつ 状 じょう の構造 こうぞう 物 ぶつ も欠 か いている[1] 。
ティラノサウルス・ズケンゲンシスと説明 せつめい されている骨 ほね
ティラノサウルス・ズケンゲンシスと説明 せつめい されている歯 は
これまでティラノサウルス・ズケンゲンシス(Tyrannosaurus zhuchengensis )として命名 めいめい されていた諸 しょ 城 しろ の恐竜 きょうりゅう 発掘 はっくつ 現場 げんば の恐竜 きょうりゅう の歯 は がズケンティラヌスのシノニムである可能 かのう 性 せい が浮上 ふじょう している。ティラノサウルス・ズケンゲンシスの歯 は は歯 は 冠 かんむり の底部 ていぶ まで鋸歯 きょし 状 じょう の構造 こうぞう が続 つづ くという他 た のティラノサウルス科 か には見 み られない特徴 とくちょう があり、ズケンティラヌスの歯 は はそれと比較 ひかく できるほどの数 かず が揃 そろ っていないものの、今後 こんご の発見 はっけん で両者 りょうしゃ の関係 かんけい 性 せい が明 あき らかになることが期待 きたい されている[1] 。
ティラノサウルス亜 あ 科 か に属 ぞく するリトロナクス の記述 きじゅつ とともに、科学 かがく 雑誌 ざっし PLOS ONE において、タルボサウルスの姉妹 しまい 群 ぐん にズケンティラヌスを配置 はいち する系統 けいとう 発生 はっせい 解析 かいせき が発表 はっぴょう された。ズケンティラヌス及 およ び他 た のアジアのティラノサウルス科 か の恐竜 きょうりゅう は、後 のち にティラノサウルスが誕生 たんじょう することとなる同一 どういつ の系統 けいとう から分岐 ぶんき した、ティラノサウルスに最 もっと も近 きん 縁 えん な位置 いち にいるものと扱 あつか われている。以下 いか は2013年 ねん の研究 けんきゅう に基 もと づく系統 けいとう 図 ず である。
^ a b c d e David W. E. Hone, Kebai Wang, Corwin Sullivan, Xijin Zhao, Shuqing Chen, Dunjin Li, Shuan Ji, Qiang Ji and Xing Xu (2011). “A new, large tyrannosaurine theropod from the Upper Cretaceous of China” . Cretaceous Research 32 (4): 495–503. doi :10.1016/j.cretres.2011.03.005 . http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195667111000371 .
^ “New dino in same league as T. rex ”. Sydney Morning Herald (2011年 ねん 4月 がつ 1日 にち ). 2011年 ねん 4月 がつ 3日 にち 閲覧 えつらん 。
^ Hone D, "So just how big was Zhuchengtyrannus ?" , archosaurmusings.wordpress.com , 3-4-2011.