アルバートサウルス

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アルバートサウルス
生息せいそく年代ねんだい: 後期こうきはく亜紀あき, 70.6–66.043 Ma
fossil range
全身骨格化石のレプリカです。ロイヤル・ティレル古生物学博物館に展示されているものです。
全身ぜんしん骨格こっかく化石かせきレプリカ
ロイヤル・ティレル生物せいぶつがく博物館はくぶつかん展示てんじぶつ
地質ちしつ時代じだい
やく7060まんねんまえ - やく6604.3まんねんまえ [1]
マーストリヒチアン中葉ちゅうよう - 末期まっき
中生代ちゅうせいだいはく亜紀あき後期こうき後期こうきはく亜紀あき末期まっき
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
つな : そうゆみつな Diapsida
下綱しもつな : しゅりゅうがた下綱しもつな Archosauromorpha
上目うわめ : 恐竜きょうりゅう上目うわめ Dinosauria
: りゅうばん Saurischia
階級かいきゅうなし : りゅうばんるい Eusaurischia
: ししあし Theropoda
階級かいきゅうなし : しんししあしるい Neotheropoda
階級かいきゅうなし : とり吻類 Averostra
下目しため : けん尾下おくだり Tetanurae
階級かいきゅうなし : 鳥獣ちょうじゅうあしるい Avetheropoda
階級かいきゅうなし : コエルロサウルスるい Coelurosauria
階級かいきゅうなし : ティラノぬすめるい Tyrannoraptora
うえ : ティラノサウルスうえ Tyrannosauridea
階級かいきゅうなし : ひろしティラノサウルスるい Pantyrannosauria
階級かいきゅうなし : ティラノサウルスるい Eutyrannosauria
: ティラノサウルス Tyrannosauridae
: アルバートサウルス Albertosaurinae
ぞく : アルバートサウルスぞく Albertosaurus
学名がくめい
Albertosaurus Osborn1905 [2]
タイプしゅ
Albertosaurus sarcophagus
Osborn1905[2]
シノニム
和名わみょう
アルバートサウルス
下位かい分類ぶんるいたね

アルバートサウルス学名がくめいAlbertosaurusアルバータトカゲ)は、やく7060まんねんまえからやく6604.3まんねんまえにかけて[1]、すなわち、中生代ちゅうせいだいはく亜紀あき後期こうき後期こうきはく亜紀あき末期まっきにあたるマーストリヒチアンなかばから末期まっきまで)に、ララミディア大陸たいりくおよびきたアメリカ大陸あめりかたいりくcf. #本属ほんぞく棲息せいそくしていた陸地りくち)に棲息せいそくしていた肉食にくしょく恐竜きょうりゅうである。りゅうばんししあしティラノサウルス分類ぶんるいされる。

タイプたねである A. sarcophagus たね(サルコパグスしゅ / サルコファグスしゅ)の産出さんしゅつ現代げんだいカナダアルバータしゅう限定げんていされており、ぞくめいはこの地名ちめい由来ゆらいする。ただし、ぞくない分類ぶんるい一致いっちしておらず、一部いちぶ研究けんきゅうしゃ提唱ていしょうしゃローレンス・ラム)は Gorgosaurus libratusゴルゴサウルス・リブラトゥス)を本属ほんぞくたねとみなしている。

のティラノサウルスぞく同様どうように、アルバートサウルスはちいさなほんゆび前肢ぜんしゆうするそく歩行ほこう捕食ほしょく動物どうぶつであり、大型おおがたするどおおなら巨大きょだい頭部とうぶつ。棲息せいそく地域ちいき一帯いったいにおける頂点ちょうてん捕食ほしょくしゃであった可能かのうせいがある。アルバートサウルスはししあしるいとしては大型おおがたであったが、一般いっぱん知名度ちめいどたかきんえんぞくティラノサウルスとの比較ひかくでははるかに小型こがたであり、成体せいたい全長ぜんちょうは9メートルから10メートル、体重たいじゅうは2トン未満みまん推定すいていされる。

1884ねんはじめて発見はっけんされて以来いらい、30個体こたいえるアルバートサウルスの化石かせき発見はっけんされていることから、大半たいはんのティラノサウルス恐竜きょうりゅうよりも解剖かいぼうがく研究けんきゅうがより詳細しょうさい展開てんかいされている。特定とくてい地域ちいき集中しゅうちゅうして25個体こたい発見はっけんされており、れで行動こうどうしていたと断定だんていされている。さらにこの事実じじつ発見はっけんにより、オントロジー集団しゅうだん生物せいぶつがく英語えいごばんといった研究けんきゅう分野ぶんや恐竜きょうりゅう以上いじょう発展はってんげている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

ヒトとのおおきさ比較ひかく

アルバートサウルスはティラノサウルスやタルボサウルスといったほかのティラノサウルスよりも小型こがたである。典型てんけいてきなアルバートサウルスの成体せいたい最大さいだい全長ぜんちょう9メートルにたっするも[6][7]まれに10メートルちょうまで成長せいちょうする個体こたいもあった[8]複数ふくすう成体せいたいのアルバートサウルスをそれぞれいくつかの手法しゅほうわせて検証けんしょうした結果けっか体重たいじゅうは1.3トン[9] から1.7トンの範囲はんい推定すいていされている[10]

アルバートサウルスの外見がいけんじょう特徴とくちょうは、のティラノサウルス共通きょうつうてんおおい。ししあしるい典型てんけいてき特徴とくちょうであるそく歩行ほこうであり、なが使つかっておも頭部とうぶどうとバランスをっていた。しかし、ティラノサウルス前肢ぜんしからだサイズにたいして極端きょくたんちいさく、ゆびも2ほんだけである。後肢あとあしながく、4ほんゆびち、そのうちだい1趾は地面じめんとどかないほどにみじかい。だい3趾はあしゆびよりもながい。アルバートサウルスの歩行ほこう速度そくど時速じそく14 - 21キロメートルにたっした可能かのうせいがある[11]。ただし幼体ようたい限定げんていすると、歩行ほこう速度そくどはこの数値すうち上回うわまわっていた可能かのうせい指摘してきされている[12]

アルバートサウルスの皮膚ひふは、部位ぶいによってことなる形状けいじょううろこうろこ)でおおわれており、これまで2種類しゅるい印象いんしょう化石かせき (うろこかたちがプリントされたあと) が発見はっけんされている[13]。このうち1しゅは、はら肋骨あばらぼね確認かくにんながほねとともに発見はっけんされており、腹部ふくぶうろこかんがえられている。このうろこはゴツゴツとした六角形ろっかっけいちかかたちで、徐々じょじょおおきさをす。また、4 - 5センチメートル間隔かんかくなら大型おおがたうろこ印象いんしょう化石かせき発見はっけんされている[13]。もう1種類しゅるいは、どの部位ぶいうろこ特定とくていできていないが、小型こがたダイヤモンドかたをなして直線ちょくせんじょう整列せいれつしている[13]

頭蓋骨ずがいこつ[編集へんしゅう]

標本ひょうほん TMP 1981 010 0001 / Albertosaurus 頭蓋骨ずがいこつゆうがた(キャスト)

Sがたみじかくび)にそなわったアルバートサウルスの頭蓋骨ずがいこつ巨大きょだいで、成体せいたい頭骨とうこつちょう最大さいだいやく1メートルである[14]頭蓋骨ずがいこつにはひろあなひらいていて頭蓋骨ずがいこつ軽量けいりょう寄与きよするとともに、筋肉きんにく感覚かんかく器官きかんのためのスペースが形成けいせいされていた。ながあごには両側りょうがわ合計ごうけいして58ほん以上いじょうバナナじょうならんだ。きんえんゴルゴサウルス最低さいてい62ほんである一方いっぽう、より大型おおがたのティラノサウルスはアルバートサウルスのよりもすくなかった。大半たいはんししあしるいちがい、アルバートサウルスやのティラノサウルス恐竜きょうりゅうくちなか場所ばしょによって形状けいじょうことなるというせいしめした。上顎じょうがく先端せんたん位置いちするぜん上顎じょうがくこつ左右さゆうそれぞれに4ほんえ、これらはより小型こがたで、みつならび、断面だんめんはDがたをなした[7]。ティラノサウルスと同様どうようにアルバートサウルスの上顎じょうがくこつのがれようとしてもがく獲物えものによる水平すいへい方向ほうこううん動力どうりょくえられる形状けいじょうであった。しかし、アルバートサウルスの咬合ちから格段かくだんつよいわけではなく、奥歯おくばでも最大さいだいで3413ニュートンであった[15]。ただし、2012ねん発表はっぴょうされた研究けんきゅう論文ろんぶんによると、アルバートサウルスの咬合りょくやく4まん2000ニュートンであった[16]うえには骨質こっしつ突起とっきがあるが、これは、きていたころにはあざやかないろ交尾こうび相手あいてける繁殖はんしょくようディスプレイとして機能きのうしていた可能かのうせいもある[17]

生態せいたい復元ふくげん想像そうぞう英語えいごばん(2015ねんさく

ウィリアム・エイブラー英語えいごばんは2001ねんにアルバートサウルスの観察かんさつし、のこじょう構造こうぞう肥大ひだい (ampulla) [18]ばれるまる空洞くうどう末端まったんむかえるていると発表はっぴょうした[19]。ティラノサウルスにくがす道具どうぐとしてもちいられていたため、「かれらがにくさい純粋じゅんすい張力ちょうりょく全体ぜんたいのような鋸歯きょしじょう構造こうぞうひろがった」とかれかんがえた[19]。しかし、肥大ひだい存在そんざいすることで張力ちょうりょく表面ひょうめん全体ぜんたい拡散かくさんされ、損傷そんしょうする危険きけん軽減けいげんしていた[19]空洞くうどうわるみは人間にんげん工学こうがくにも共通きょうつうする。ギター職人しょくにん同様どうようみをもちいており、柔軟じゅうなんせい剛性ごうせい交互こうご使つかって機能きのうしていたと、エイブラーは記載きさいした[19]航空機こうくうき産業さんぎょうにおいては、ドリル使用しようして肥大ひだいつくり、素材そざい亀裂きれつはしることをふせいでいる[19]。また、みとあなのあるプレキシグラスぼう通常つうじょうのものよりも25パーセント強度きょうどすことをエイブラーは実証じっしょうした[19]。ティラノサウルスとはちがい、うえりゅうるいディメトロドンといったさらにふる時代じだい捕食ほしょく動物どうぶつ鋸歯きょしじょう構造こうぞうそなえてはおらず、摂食せっしょくけるのダメージを軽減けいげんする適応てきおうしめさない[19]

発見はっけん命名めいめい[編集へんしゅう]

命名めいめい[編集へんしゅう]

ホロタイプせい基準きじゅん標本ひょうほんCMN 5600 / カナダ自然しぜん博物館はくぶつかん英語えいごばん所蔵しょぞう

ヘンリー・フェアフィールド・オズボーンは1905ねんにティラノサウルスを記載きさいしたさい論文ろんぶん最後さいごの1ページでアルバートサウルスも命名めいめいした[2]:265

ぞくめい Albertosaurus構成こうせい要素ようそ "Albert" は、ほんしゅ化石かせき産出さんしゅつである "Alberta"「アルバータしゅう」のから採用さいようされた。アルバータしゅうはアルバートサウルスが記載きさいされたのとおな1905ねんにカナダ自治領じちりょうへの加入かにゅうたして正式せいしき設立せつりつされたしゅうである。"-saurus" のほうは「爬虫類はちゅうるい」を意味いみする分類ぶんるいがくようしんラテン語らてんご名詞めいし接尾せつびであり、恐竜きょうりゅうぞくめいつくるのにもちいられることがおおいため、ここでは「恐竜きょうりゅう」と意訳いやくして[20]つかえない。その語源ごげんは、「トカゲ」を意味いみする古代こだいギリシアの "σしぐまαあるふぁῦροςラテンこぼし: sauros日本語にほんごおんうつしれい: サウロス)" [20] である。

タイプしゅ Albertosaurus sarcophagusたね小名しょうみょうである sarcophagus は、古代こだいギリシアで「肉食にくしょくの」という意味いみをもつ "σαρκοφάγοςラテンこぼし: sarkophagos日本語にほんごおんうつしれい: サルコパゴス、サルコファゴス)" に由来ゆらいし、古代こだいエジプト古代こだいギリシア石棺せっかんやそのざいである大理石だいりせき意味いみする "sarcophagus (stone sarcophagus)"(日本語にほんごめいサルコファガス[21]同根どうこん関係かんけいにある[2]

初期しょき発見はっけん[編集へんしゅう]

アルバータしゅうドラムヘラー付近ふきんレッドディアがわ。アルバートサウルスの化石かせきやく4ぶんの3が両側りょうがわ露頭ろとうかわ沿いに発見はっけんされている。

あらゆる年齢ねんれいの30をえる標本ひょうほん学術がくじゅつてきられている[8][22]。タイプ標本ひょうほん頭頂とうちょうほねで、1884ねんなつにアルバータしゅうレッドディアがわ沿いのホースシューキャニオンるいそう露頭ろとうから収集しゅうしゅうされた。この標本ひょうほん地質ちしつ学者がくしゃジョセフ・ティレルひきいるカナダ地質調査所ちしつちょうさしょ英語えいごばん発掘はっくつ調査ちょうさにより1884ねん6がつ9にち発見はっけんされたが、特殊とくしゅ装備そうびがなかったためかれらはほぼ完全かんぜん頭蓋骨ずがいこつ部分ぶぶんてきにしか確保かくほできなかった。1889ねん、ティレルとともに研究けんきゅうしていたトーマス・チェスマー・ウェストンは、いくつかの骨格こっかく要素ようそつながった小型こがた頭蓋骨ずがいこつちかくの産地さんち発見はっけんした[23]。2つの頭蓋骨ずがいこつすで存在そんざいしていたたね Laelaps incrassatusエドワード・ドリンカー・コープが1892ねんてた[24] が、ラエラプスというぞくめいすでダニ使つかわれており、オスニエル・チャールズ・マーシュが1877ねんドリプトサウルス Dryptosaurus改名かいめいした。ライバルであるマーシュのつくった名前なまえにされることをコープは拒絶きょぜつしたが、ローレンス・ラムは1903ねんと1904ねん化石かせき詳細しょうさい記載きさいしたときに Laelaps incrassatus ではなく1902ねんオリバー・ペリー・ヘイ英語えいごばんしん組合くみあわ[注釈ちゅうしゃく 1]つくった[25] Dryptosaurus incrassatus という表記ひょうき採用さいようした[26][27]。その直後ちょくご、オズボーンは D. incrassatus一般いっぱんてきなティラノサウルスもとづいており、ホースシューキャニオンるいそうの2つの頭蓋骨ずがいこつほんたね確実かくじつには分類ぶんるいできないことを指摘してきした。また、ホースシューキャニオンるいそう頭蓋骨ずがいこつはドリプトサウルスのタイプしゅ D. aquilunguisおおきくことなっており、オズボーンは1905ねんにこれらの化石かせきAlbertosaurus sarcophagus命名めいめいした。かれ化石かせきとくくわしくは記載きさいせず、前年ぜんねんのラムによる完全かんぜん記載きさい参照さんしょうした[2]。ホロタイプ標本ひょうほん CMN 5600 とパラタイプ標本ひょうほん CMN 5601 のいずれもがオタワカナダ自然しぜん博物館はくぶつかん英語えいごばん所蔵しょぞうされている。21世紀せいき初頭しょとうには、ホロタイプ標本ひょうほん損傷そんしょう状態じょうたいひどかったため標本ひょうほんてることができず、アルバートサウルスはタイプ標本ひょうほんだけをしめ疑問ぎもんめいではないかという意見いけんした。しかし2010ねんには、ホロタイプやパラタイプおよびのち発見はっけんされた比較ひかく可能かのう標本ひょうほんが、ユニークな特徴とくちょう共有きょうゆうするあるいは固有こゆう派生はせい形質けいしつつことを、トーマス・カール英語えいごばんあきらかにした。具体ぐたいてきには、それは口蓋こうがいこつのサイドのがわえんひろがる含気せいあな存在そんざいであり、これはアルバートサウルスが有効ゆうこう分類ぶんるいぐんであることを証明しょうめいした[28]

ボーンベッド[編集へんしゅう]

標本ひょうほん TMP 1999 050 0067, 0074, 0084 / ドライアイランドとドラムヘラーから産出さんしゅつした化石かせき

1910ねん8がつ11にち、アメリカの生物せいぶつ学者がくしゃバーナム・ブラウンはアルバートサウルスのだい規模きぼれの化石かせきをレッドディアかわ沿いの産地さんち発見はっけんした。ほねあまりにもおおく、時間じかんかぎられていたため、ブラウンらはすべての標本ひょうほん回収かいしゅうはしなかったが、ボーンベッド区別くべつ可能かのうすべての個体こたいからほね収集しゅうしゅうした。ニューヨークアメリカ自然しぜん博物館はくぶつかんのコレクションにあるほねは、7ほんみぎちゅうあしこつとそれにおおきさのわない乖離かいりした2つの趾骨のものであり、これによりすくなくとも9たい産地さんちねむっていたことが示唆しさされた。ロイヤル・ティレル生物せいぶつがく博物館はくぶつかん生物せいぶつ学者がくしゃフィリップ・J・カリーは1997ねんにボーンベッドをさい発見はっけんし、現在げんざいドライ・アイランド・バッファロー・ジャンプ州立しゅうりつ公園こうえん英語えいごばんでフィールドワークをおこなった[12]。1997ねんから2005ねんおこなわれたさらなる発掘はっくつ調査ちょうさでは、さらに13たい様々さまざま年齢ねんれい個体こたい化石かせき発見はっけんされ、このなかにはわずか2さい個体こたい全長ぜんちょう10メートルをえると推定すいていされる非常ひじょう高齢こうれい個体こたいもあった。いずれも完全かんぜん骨格こっかくではなく、大半たいはんりょう博物館はくぶつかん化石かせき代表だいひょうされる[8][9]発掘はっくつ調査ちょうさは2008ねんまでつづいた。そのとしには、骨格こっかくひとつだけ保存ほぞんされたほねもとづくと個体こたいすう最少さいしょうで12たい類似るいじするほね個体こたい発生はっせいにおいておおきさがわっただけのあいどうほねであるとすれば26たいとされた。合計ごうけいで1128ほんのアルバートサウルスのほね確保かくほされており、はく亜紀あき大型おおがたじゅうあしるいではもっと化石かせき集中しゅうちゅうしている[29]

発見はっけん[編集へんしゅう]

標本ひょうほん TMP 1985 098 0001 / 頭蓋骨ずがいこつ化石かせき

1911ねんにアルバータしゅうのアメリカ自然しぜん博物館はくぶつかん運営うんえいしょくいて2ねんむかえていたバーナム・ブラウンは、レッドディアがわトルマンきょう付近ふきん断片だんぺんてきなアルバートサウルスの頭蓋骨ずがいこつ化石かせき AMNH 5222 を発見はっけんした[30]

ウィリアム・パークス英語えいごばんは、1923ねんにレッドディアがわ付近ふきんでガス・リンドバルドとラルフ・ホーネルが発掘はっくつした頭蓋骨ずがいこつ部分ぶぶんてき骨格こっかくもとづき、1928ねん新種しんしゅ Albertosaurus arctunguis記載きさいした[31]が、この標本ひょうほんは1970ねん以降いこう A. sarcophagus であるとかんがえられている[6]。パークスの標本ひょうほん ROM 807 はトロントロイヤルオンタリオ博物館はくぶつかん所蔵しょぞうされている。

1926ねんから1972ねんあいだアルバートサウルスの化石かせきまった発見はっけんされなかったが、70年代ねんだい以降いこう着実ちゃくじつ標本ひょうほん増加ぞうかしている。ドライ・アイランドのボーンベッドとはべつに6つの頭蓋骨ずがいこつ骨格こっかくがアルバータしゅう発見はっけんされ、カナダの様々さまざま博物館はくぶつかん所蔵しょぞうされている。アマチュア生物せいぶつ学者がくしゃマウリス・ステファンクが1978ねん発見はっけんした標本ひょうほん RTMP 81 010 001、かれが1985ねん6がつ16にち発見はっけんした RTMP 85 098 001、1985ねん12月に発見はっけんした RTMP 86 64 001 、1986ねんの RTMP 86 205 001、1996ねんの RTMP 97 058 0001、そして CMN 11315 である。しかしヴァンダリズム事故じこによりこれらはすべ損傷そんしょうけることとなった[23]。また、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくモンタナしゅうニューメキシコしゅうワイオミングしゅうからも化石かせき報告ほうこくされているが、これらは A. sarcophagus ではなく、アルバートサウルスですらない可能かのうせいがある[7][22]

ゴルゴサウルス[編集へんしゅう]

1913ねん生物せいぶつ学者がくしゃチャールズ・ヘイゼリアス・スタンバーグべつのティラノサウルス骨格こっかくをややふる時代じだいのアルバータしゅうダイナソーパークるいそうから発見はっけんし、ローレンス・ラムが1914ねんにこの恐竜きょうりゅうGorgosaurus libratus命名めいめいした[32]のちにアルバータしゅうモンタナしゅう標本ひょうほん発見はっけんされた。おもにアルバートサウルスの頭蓋骨ずがいこつく、両者りょうしゃ区別くべつする重大じゅうだい相違そういてんもなかったため、デイル・ラッセルはゴルゴサウルスをさき命名めいめいされたアルバートサウルスのジュニアシノニム提唱ていしょうし、1970ねんには G. libratusAlbertosaurus libratus改名かいめいされた。標本ひょうほん時代じだいちがったためたねレベルでは区別くべつされたままとなった。ゴルゴサウルスがアルバートサウルスにくわえられたことでアルバートサウルスの生息せいそくした時代じだい範囲はんいすうひゃくまんねん拡張かくちょうされ、地理ちり範囲はんいすうひゃくキロメートル南方なんぽうひろがった[6]

2003ねんフィリップ・J・カリーししあしるい解剖かいぼうがくてき知識ちしき増大ぞうだいとより広範囲こうはんい発見はっけん恩恵おんけいけ、複数ふくすうのティラノサウルス頭蓋骨ずがいこつ比較ひかくし、両者りょうしゃはかつてかんがえられていたよりも別個べっこ動物どうぶつであると結論けつろんけた。両者りょうしゃ姉妹しまいぐんのどのたねよりもたがいにきんえんであったため、1ぞくか2ぞくかの決定けってい恣意しいてきめんいなめなかった。しかしカリーはそれを承知しょうちしたうえで、つねべつぞく分類ぶんるいされるダスプレトサウルスティラノサウルスほど両者りょうしゃていないと結論けつろんけ、アルバートサウルスとゴルゴサウルスをべつぞくにすべきであると推奨すいしょうした。さらに、アラスカしゅうニューメキシコしゅうから複数ふくすうのアルバートサウルス標本ひょうほん発見はっけんされ、アルバートサウルスとゴルゴサウルスの状態じょうたいはこれらが完全かんぜん記載きさいされることで明確めいかくすると提唱ていしょうした[22]大半たいはん論文ろんぶん執筆しっぴつしゃはカリーの意見いけんしたがった[7][9][33] が、そうでない研究けんきゅうしゃもいる[34]

たね[編集へんしゅう]

A. sarcophagusA. arctunguisA. libratus(ゴルゴサウルス)のほかに、複数ふくすうのアルバートサウルスのたね命名めいめいされてきた。これらは今日きょうではたね若年じゃくねん個体こたいのシノニムか疑問ぎもんめいられており、アルバートサウルスぞくには分類ぶんるいされていない。

1930ねん、アナトリー・ニコラヴィッチ・リアビニンは中国ちゅうごくから産出さんしゅつしたもとづいて Albertosaurus pericolosus Riabinin, 1930命名めいめいしたが、これはおそらくタルボサウルスぞくする[35]。1932ねんフリードリヒ・フォン・ヒューネDryptosaurus incrassatus (Cope1876) を本属ほんぞく移動いどうし、Albertosaurus incrassatus とした[36]。1970ねんにデイル・ラッセルはゴルゴサウルスぞくをアルバートサウルスぞく内包ないほうし、Gorgosaurus sternbergi Matthew & Brown, 1922Albertosaurus sternbergi へ、Gorgosaurus lancensis Gilmore1946Albertosaurus lancensis改名かいめいした[6]前者ぜんしゃ今日きょうでは Gorgosaurus libratus幼体ようたいかんがえられており、後者こうしゃティラノサウルスナノティラヌスとされた。1988ねんグレゴリー・ポールはモンタナしゅうヘルクリークるいそうから産出さんしゅつした小型こがたのティラノサウルス骨格こっかく標本ひょうほん LACM 28345 にもとづいて Albertosaurus megagracilis Paul1988記載きさいした[37]。これは1995ねんしんぞくディノティラヌス Dinotyrannus Olshevsky1995うつされ、Dinotyrannus megagracilis (Paul1988) Olshevsky1995 とされた[38] が、現在げんざいではティラノサウルス・レックスの幼体ようたいかんがえられている[14]。また、1988ねんにポールが Alectrosaurus olseni Gilmore1933Albertosaurus olseni改名かいめいした[37] が、一般いっぱんれられなかった。1989ねんGorgosaurus novojilovi Maleev, 1955 をブリン・メダーとロバート・ブラッドレイが Albertosaurus novojilovi改名かいめい[39]現在げんざいではタルボサウルスのシノニムとみなされている。

有効ゆうこうなアルバートサウルスの骨格こっかくもとづいてぞくさい分類ぶんるいされたたねも2れいある。1922ねんウィリアム・ディラー・マシュー英語えいごばんA. sarcophagusDeinodon sarcophagus改名かいめい[40]、1939ねんにドイツの生物せいぶつ学者がくしゃオスカー・クーン英語えいごばんA. arctunguisDeinodon arctunguis改名かいめいした[41]

分類ぶんるい系統けいとう[編集へんしゅう]

アイオワ科学かがくセンター英語えいごばんてられた骨格こっかく

アルバートサウルスはししあしティラノサウルスアルバートサウルス分類ぶんるいされる。もっときんえんたねはわずかにふる時代じだい生息せいそくした Gorgosaurus libratusAlbertosaurus libratus とするせつあり)である[42]。これら2しゅだけが唯一ゆいいつ記載きさいされたアルバートサウルスであり、記載きさいしゅ存在そんざいする可能かのうせいもある[22]トーマス・R・ホルツ・ジュニア英語えいごばんアパラチオサウルスをアルバートサウルスくわえる論文ろんぶんを2004ねん発表はっぴょうした[7] が、かれ発表はっぴょう研究けんきゅうでアパラチオサウルスをティラノサウルスそと位置付いちづけており[43]、これは研究けんきゅうしゃからも賛同さんどうされた[34]

ティラノサウルスべつにはティラノサウルスがあり、ダスプレトサウルスやタルボサウルス、ティラノサウルスなどがぞくする。これら頑強がんきょうなティラノサウルスくらべ、アルバートサウルスからだ細長ほそながく、頭蓋骨ずがいこつのプロポーションはちいさく、あし下部かぶ脛骨けいこつ)やあしちゅうあしこつ趾骨)がなが[14][42]

以下いかのティラノサウルスクラドグラムは2013ねんのローウェンらの系統けいとう解析かいせきもとづく[44]

ティラノサウルス

Gorgosaurus libratus  ゴルゴサウルス・リブラトゥス

Albertosaurus sarcophagus アルバートサウルス・サルコファグス  

ティラノサウルス

Dinosaur Park tyrannosaurid (Daspletosaurus sp.)  ダイナソーパークるいそうのティラノサウルス

Daspletosaurus torosus  ダスプレトサウルス・トロスス

Two Medicine tyrannosaurid (Daspletosaurus horneri)   ツーメディスンるいそうのティラノサウルス

Teratophoneus curriei  テラトフォネウス・クッリエイ

Bistahieversor sealeyi  ビスタヒエヴェルソル・セアレイイ

Lythronax argestes  リトロナクス・アルゲステス

Tyrannosaurus rex  ティラノサウルス・レックス

Tarbosaurus bataar  タルボサウルス・バタール

Zhuchengtyrannus magnus  ズケンティラヌス・マグヌス

生物せいぶつがく[編集へんしゅう]

成長せいちょうパターン[編集へんしゅう]

ティラノサウルス成長せいちょう曲線きょくせんしめすグラフ。赤色あかいろがアルバートサウルス。Erickson et al. (2004) にもとづく

アルバートサウルスはほぼすべての年齢ねんれい個体こたい化石かせき記録きろくのこっている。ほね組織そしきがく利用りようすると大抵たいてい場合ばあいそれぞれの個体こたい死亡しぼうしたときの年齢ねんれい決定けっていでき、成長せいちょうりつ推定すいていしてたね比較ひかくすることも可能かのうとなる。これまでられているなかもっとわかいアルバートサウルスはドライ・アイランドのボーンベッドで発見はっけんされた2さい個体こたいで、体重たいじゅうは50キログラムにたっし、全長ぜんちょうは2メートルをえたとかんがえられている。おな産地さんちから産出さんしゅつした全長ぜんちょう10メートルの標本ひょうほんられているなかさい高齢こうれいの28さいである。中間ちゅうかん年齢ねんれいとサイズの標本ひょうほんをグラフにプロットするとSがたのカーブがあらわれ、12 - 16さいごろにもっと急激きゅうげき成長せいちょうせており、これはのティラノサウルスにもられるパターンである。きゅう成長せいちょう成長せいちょうりつは1.3トンの成体せいたいもとづくと、年間ねんかん122キログラムであった。研究けんきゅうではさらに成体せいたい体重たいじゅうおもいことが示唆しさされているが、これは成長せいちょうりつおおきさには影響えいきょうしても、全体ぜんたいてきなパターンを左右さゆうすることはい。ティラノサウルスはアルバートサウルスにちか成長せいちょうりつ体格たいかくしめしたが、より大型おおがたのティラノサウルスは最大さいだい年間ねんかん601キログラムという5ばいほどの成長せいちょうりつしめした[8]きゅう成長せいちょう段階だんかいわりはアルバートサウルスのせい成熟せいじゅくはじまりを示唆しさするが、その生涯しょうがいつうじてゆるやかな成長せいちょうつづいていた[8][9]。まだ活発かっぱつ成長せいちょうしている時期じきせい成熟せいじゅくこるのは、小型こがた恐竜きょうりゅう[45]大型おおがた恐竜きょうりゅう[46]、そしてヒトやゾウといった大型おおがた哺乳類ほにゅうるい共通きょうつうする傾向けいこうである[46]。この比較的ひかくてき早期そうきせい成熟せいじゅくこるというパターンは、成長せいちょう完了かんりょうするのちまでせい成熟せいじゅくおくらせる鳥類ちょうるいのパターンとはおおきくことなる[33][46]

成長せいちょうあいだあつくなって形態けいたいおおきく変化へんかしたため、ドライ・アイランドのボーンベッドのわか個体こたい成体せいたい骨格こっかくおな分類ぶんるいぐんぞくすることを証明しょうめいできなくなり、幼体ようたい系統けいとう解析かいせきにより別種べっしゅのものと同定どうていされた可能かのうせいたか[47]

生活せいかつ[編集へんしゅう]

これまでられているアルバートサウルスの個体こたい大半たいはんは14さい前後ぜんこう死亡しぼうしている。幼体ようたい滅多めった化石かせきとして発見はっけんされないが、これはおも幼体ようたいちいさなほね成体せいたいおおきなほねよりも化石かせきにより保存ほぞんされにくいという保存ほぞんバイアス、ちいさなほねフィールドで収集しゅうしゅうしゃ気付きづきにくいという収集しゅうしゅうバイアスによる[48]わかいアルバートサウルスは動物どうぶつ幼体ようたいとしては比較的ひかくてき大型おおがたであるが、成体せいたい比較ひかくすると化石かせき記録きろくはそれでも希少きしょうである。この現象げんしょうはバイアスではなくアルバートサウルスの生活せいかつによるもので、単純たんじゅん幼体ようたい成体せいたいほど頻繁ひんぱんぬことはなかったからであるとする見解けんかいもある[8]

れで大量たいりょうしたものの、幼体ようたいからだちいさく繊細せんさい構造こうぞうであったため化石かせき記録きろく保存ほぞんされなかった、とする生活せいかつ仮説かせつもある。わずか2ねんには、幼体ようたい成体せいたいのアルバートサウルスをのぞいてその地域ちいきのどの捕食ほしょく動物どうぶつよりも大型おおがたで、大半たいはん獲物えものより俊足しゅんそく捕食ほしょく動物どうぶつ成長せいちょうした。これにより幼体ようたい脂肪しぼうしつ劇的げきてき低下ていかし、そのまま化石かせき希少きしょうせいつながったという。死亡しぼうりつは12さい倍加ばいかするが、これはおそらくきゅう成長せいちょう段階だんかい生理せいりてき要求ようきゅう結果けっかである。14さいから16さいあいだせい成熟せいじゅくむかえるとともに死亡しぼうりつふたた倍増ばいぞうした。成体せいたいはその死亡しぼうりつ上昇じょうしょうし、これはおそらく交配こうはい資源しげんめぐたねない競争きょうそうけるストレスや負傷ふしょうなどの生理せいりてき要求ようきゅう最終さいしゅうてきには老化ろうか影響えいきょうである。成体せいたい死亡しぼうりつたかいと、化石かせきおお保存ほぞんされていることにも説明せつめいがつく。非常ひじょう大型おおがた動物どうぶつはそのような体躯たいくたっするまでのこ個体こたいすくないため希少きしょうである。まとめると、まれた直後ちょくご死亡しぼうりつたかく、幼体ようたい時期じき死亡しぼうりつ低下ていかし、成体せいたい急激きゅうげき増大ぞうだいし、ごく少数しょうすうのみが最大さいだいサイズにたっするということになる。そのような動物どうぶつにはゾウやアフリカスイギュウサイなどの大型おおがた哺乳類ほにゅうるい該当がいとうする。同様どうようのパターンはティラノサウルスでも確認かくにんできる。現生げんなま哺乳類ほにゅうるいのティラノサウルス比較ひかくはこの生活せいかつ仮説かせつ支持しじしているが、すべてのアルバートサウルスのさんぶんえるかずおな産地さんちから産出さんしゅつしている以上いじょう化石かせき記録きろくのバイアスもまだおおきな要因よういんひとつである[8][33][49]

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ブライアン・クーレイが2007ねんにデザインした、れるアルバートサウルスのブロンズぞう

バーナム・ブラウンらが発見はっけんしたドライ・アイランドのボーンベッドには26たいのアルバートサウルスが保存ほぞんされており、いちヶ所かしょから産出さんしゅつしたはく亜紀あき大型おおがたじゅうあしるいとしては世界せかい最多さいたであり、大型おおがたじゅうあしるい全体ぜんたいにおいてもユタしゅうの Cleveland-Lloyd Dinosaur Quarry から産出さんしゅつしたアロサウルスいで2番目ばんめである。このれは非常ひじょう高齢こうれい個体こたい1とう、17 - 23さい成体せいたい8とう、12 - 16さいきゅう成長せいちょう只中ただなか成体せいたい7とう、2 - 11さいきゅう成長せいちょういたっていない幼体ようたい6とうから構成こうせいされている[8]

アルバートサウルスのボーンベッドからは植物しょくぶつしょくせい動物どうぶつ化石かせきがほぼ産出さんしゅつしておらず、またおおくの個体こたい保存ほぞん状態じょうたいているため、 カリフォルニアしゅうラ・ブレア・タールピットのような捕食ほしょくしゃトラップではなく、さらに保存ほぞんされているんだ動物どうぶつたちはすべ同時どうじ死亡しぼうしたとカリーは結論けつろんけた。かれはこれをれで行動こうどうしていたことの根拠こんきょであると主張しゅちょうした[12]科学かがくしゃ懐疑かいぎてきであり、アルバートサウルスはかんばつや洪水こうずいなどの理由りゆう一緒いっしょはこばれた可能かのうせいがあると意見いけんした[8][48][50]

模型もけい

すみりゅうハドロサウルスなど植物しょくぶつしょく恐竜きょうりゅうにはれで行動こうどうしていた証拠しょうこ豊富ほうふにあるが[51]おな場所ばしょ肉食にくしょく恐竜きょうりゅう数多かずおお発見はっけんされることもまれにある。ディノニクス[52]コエロフィシス[53] といった小型こがたじゅうあしるいれで発見はっけんされており、アロサウルスマプサウルスといった大型おおがた捕食ほしょく動物どうぶつにもれいはある[54]のティラノサウルスにも群居ぐんきょせい証拠しょうこがある。シカゴフィールド自然しぜん博物館はくぶつかん化石かせきてられたスーのちかくで小型こがた個体こたい断片だんぺん化石かせき発見はっけんされているほか、モンタナしゅうツーメディスンるいそうのボーンベッドには、すうとうのハドロサウルスはたすくなくとも3つのダスプレトサウルスの標本ひょうほん保存ほぞんされていた[55]。これらの発見はっけんは、一時いちじてきあるいは異様いよう集合しゅうごう化石かせきである可能かのうせい否定ひていできないものもあるが、アルバートサウルスの社会しゃかいてき行動こうどう証拠しょうこむすびつけられる可能かのうせいがある[12]社会しゃかいてき集団しゅうだんではなく、コモドオオトカゲのように死体したいまわりにむらがり、はげしくあらそってころいや共食ともぐいに発展はってんしたと推測すいそくする研究けんきゅうしゃもいる[48]

また、アルバートサウルスはれでりをおこなっていたとカリーは推論すいろんしている。小型こがた個体こたいあしのプロポーションはおそらく最速さいそく恐竜きょうりゅうひとつであるオルニトミムス匹敵ひってきする。わかいアルバートサウルスはどう程度ていど俊足しゅんそく、あるいはすくなくとも獲物えものよりもはやかったとみられている。獲物えもの強力きょうりょくだが動作どうさおそ成体せいたいほうれのわかいメンバーがんでいた、とカリーは仮説かせつてた[12]。また、幼体ようたい成体せいたいことなる生活せいかつスタイルをおくっており、アルバートサウルスよりも体重たいじゅうが2けたかるいようなどう時代じだい小型こがたじゅうあしるい捕食ほしょくしゃ巨大きょだい成体せいたいとのあいだ生態せいたいてき地位ちいめていた[7]同様どうよう状況じょうきょう現代げんだいコモドオオトカゲでも確認かくにんできる。かれらはかれらはってむし捕食ほしょくするところからはじまって、しま支配しはいてき捕食ほしょく動物どうぶつ成長せいちょうする[56]。しかし、行動こうどう化石かせき記録きろく保存ほぞんされることはきわめてまれであり、このアイディアは容易よういたしかめられなかった。2010ねんには、いまだれでりをしていたせつをカリーは支持しじしていたが、洪水こうずいでゆっくり水位すいい上昇じょうしょうしたなどのほか要因よういん化石かせき集中しゅうちゅうした可能かのうせいがあるとみとめた[57]

病理びょうりがく[編集へんしゅう]

トリコモナスしょうかた病変びょうへんこしたティラノサウルスあごほね。Dがアルバートサウルス

アルバートサウルスなどティラノサウルス恐竜きょうりゅうあご化石かせきられるなめらかなえんあなは、現代げんだいとりにも感染かんせんするトリコモナスのような寄生虫きせいちゅうによりしょうじたものである、と研究けんきゅうしゃが2009ねん仮説かせつてた[58]かれらは、ティラノサウルス恐竜きょうりゅうたがいにって感染かんせんしょう伝播でんぱし、感染かんせんにより摂食せっしょく能力のうりょく低下ていかしたと提唱ていしょうした[58]

2001ねんにブルース・ロスチャイルドらはししあしるい疲労ひろう骨折こっせつけんだんきれ証拠しょうこ調しらべる研究けんきゅう発表はっぴょうした。319ほんのアルバートサウルスのほねのうち疲労ひろう骨折こっせつ確認かくにんできたものは1ほんのみで、ほねにはられなかった。また、研究けんきゅうしゃはアルバートサウルスの疲労ひろう骨折こっせつカルノサウルスるいアロサウルスよりも非常ひじょうすくないとした[59]A. arctunguis のホロタイプ ROM 807 は現在げんざい A. sarcophagusてられており、これにはちょうこつに2.5×3.5センチメートルのふかあながあったが、ほんしゅ記載きさいしゃはこれを病変びょうへん判断はんだんしなかった。また、標本ひょうほんには外骨がいこつしゅひだりだい4ちゅうあしこつ複数ふくすう存在そんざいした。1970ねんには Albertosaurus sarcophagus標本ひょうほん5つのうち2つに病理びょうりてき損傷そんしょうられるとデイル・ラッセルが報告ほうこくした[60]

2010ねんにドライ・アイランドのアルバートサウルスのれの健康けんこう状態じょうたい報告ほうこくされた。大半たいはん標本ひょうほん病気びょうき兆候ちょうこうはなかったが、3ほんの趾骨にけん異常いじょうほね構成こうせいされる奇妙きみょうほね突起とっき、すなわち靭帯じんたい付着ふちゃく増殖ぞうしょくたい英語えいごばん存在そんざいし、その原因げんいん不明ふめいとされた。2ほん肋骨あばらぼねはら肋骨あばらぼねには破損はそん治癒ちゆ兆候ちょうこうられた。ある成体せいたい標本ひょうほんひだりしもあごとげそうがあり、治癒ちゆみのあと治癒ちゆあと両方りょうほう確認かくにんできた。2007ねん調査ちょうさされたマジュンガサウルスれの健康けんこう状態じょうたい比較ひかくして、病変びょうへんしめ個体こたいは19%とすくないことがあきらかになった[61]

生態せいたいがく[編集へんしゅう]

アルバータしゅう ホースシューキャニオン英語えいごばんのタイプ産地さんち露出ろしゅつしたホースシューキャニオンるいそう

Albertosaurus sarcophagus大半たいはん化石かせきはアルバータしゅう上部じょうぶホースシューキャニオンるいそうから産出さんしゅつしており、これらのあたらしい地層ちそうのユニットは7000まんねんまえから6800まんねんまえ後期こうきはく亜紀あき末期まっきにあたるマーストリヒチアンぞくする。このそう直下ちょっかには西部せいぶ内陸ないりく海路かいろ代表だいひょうするうみ成層せいそうであるベアパウ頁岩けつがん英語えいごばんよこたわる。西部せいぶ内陸ないりく海路かいろはく亜紀あきまつけて気候きこう寒冷かんれいするとともにうみ退すさこり、かつて海中かいちゅうであった陸地りくち露出ろしゅつすることとなった。ただしこの過程かていはスムーズにすすんだわけではなく、完全かんぜんうみ退すさこるまでに海路かいろ海面かいめん上昇じょうしょうこして周期しゅうきてきにホースシューキャニオンの一部いちぶ領域りょういきおおっていた。海水かいすいめん変動へんどうのため、ホースシューキャニオンるいそう環境かんきょうまぐるしく変化へんかし、沖合おきあい沿岸えんがん海洋かいよう生息せいそくいきラグーン河口かこう干潟ひかたなどが出現しゅつげんした。また、無数むすう炭層たんそう存在そんざいから、当時とうじ炭田たんでん湿地しっち存在そんざいしたことが示唆しさされている。おなそうから産出さんしゅつするほか大半たいはん脊椎動物せきついどうぶつ化石かせき同様どうように、アルバートサウルスの化石かせきはホースシューキャニオンの後半こうはん時代じだい三角州さんかくす氾濫はんらんばら堆積たいせきしたと判明はんめいしている[62]

恐竜きょうりゅうふく脊椎動物せきついどうぶつ化石かせききわめて一般いっぱん産出さんしゅつするため、ホースシューキャニオンるいそう動物どうぶつしょう研究けんきゅうすすんでいる。サメエイチョウザメアミア・カルヴァガー、ガーにアスピドリンクス英語えいごばん魚類ぎょるいしょう形成けいせいした。哺乳類ほにゅうるいにはおかゆうぶくろるいディデルフォドン英語えいごばんがいた。首長しゅちょうりゅうレウロスポンディルス英語えいごばんがホースシューキャニオンの海洋かいよう堆積たいせきぶつから発見はっけんされている一方いっぽう淡水たんすい環境かんきょうにはカメチャンプソサウルスレイディオスクススタンゲロチャンプサといったワニ生息せいそくしていた。恐竜きょうりゅう動物どうぶつしょう支配しはいし、とくエドモントサウルスサウロロフスヒパクロサウルスといったハドロサウルス恐竜きょうりゅうすべての恐竜きょうりゅう半分はんぶんめた。すみりゅうオルニトミムスもまた非常ひじょうにありふれており、合計ごうけい動物どうぶつしょうさんぶんいちめた。アンキロサウルスパキケファロサウルスはこれらと比較ひかくすれば希少きしょうであり、これらの動物どうぶつすべトロオドンドロマエオサウルスカエナグナトゥス英語えいごばんふく多様たよう肉食にくしょくせいじゅうあしるい餌食えじきになっていたとかんがえられている[62][63]。ドライ・アイランドのボーンベッドにはアルバートサウルスの化石かせきとともにちいさなアルバートニクスほね発見はっけんされている[64]成体せいたいのアルバートサウルスはこの環境かんきょうにおける頂点ちょうてん捕食ほしょくしゃで、小型こがたじゅうあしるいとのなかあいだてき生態せいたいてき地位ちいはおそらくアルバートサウルスの幼体ようたいめていた[62]

論文ろんぶん[編集へんしゅう]

記載きさい論文ろんぶん[編集へんしゅう]

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    • 記載きさいされたぞくAlbertosaurus Osborn1905
    • 記載きさいされたたねAlbertosaurus sarcophagus Osborn1905
  • Parks, William A. (1928). “Albertosaurus arctunguis, a new species of therapodous dinosaur from the Edmonton Formation of Alberta”. University of Toronto Studies, Geological Series 25: 1–42. 
    • 記載きさいされたたねAlbertosaurus arctunguis Parks1928 (※ただし、タイプしゅ A. sarcophagus同定どうていするのが現在げんざい定説ていせつ。)

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ あるしゅぞく移動いどうし、たね小名しょうみょう移動いどうぞくめいわせてつくられた、あらたな学名がくめいたねめい

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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いろきの陸地りくちのうち、西にしにあるのがララミディア、きたにあるのがフランクリニア、みなみにあるのがアパラチア。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

(1) 西部せいぶ内陸ないりく海路かいろ(ナイオブララかい消滅しょうめつ以前いぜん - ララミディア大陸たいりくアラスカふく現在げんざいきたアメリカ大陸あめりかたいりく西部せいぶ地域ちいき前身ぜんしん)。
(2) 西部せいぶ内陸ないりく海路かいろじてゆく時代じだい - きたアメリカ大陸あめりかたいりくやく4000まんねんぶりに陸続りくつづきになっていったきゅうララミディア大陸たいりくげんきたアメリカ大陸あめりかたいりく西部せいぶ地域ちいき)・きゅうアパラチア大陸たいりくげんきたアメリカ大陸あめりかたいりく南東なんとう地域ちいき)・きゅうフランクリニア大陸たいりく[Franklinia. げんきたアメリカ大陸あめりかたいりく北部ほくぶ地域ちいき)。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]