イリタトル

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イリタトル
Irritator
国立こくりつ科学かがく博物館はくぶつかんのイリタトルの骨格こっかく頭骨とうこつからうしろは本属ほんぞく確定かくていしていない標本ひょうほんもとづく
地質ちしつ時代じだい
前期ぜんきはく亜紀あきアルビアン
~110 Ma
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
つな : そうゆみつな Diapsida
下綱しもつな : しゅりゅうがた下綱しもつな Archosauromorpha
上目うわめ : 恐竜きょうりゅう上目うわめ Dinosauria
: りゅうばん Saurischia
: ししあし Theropoda
下目しため : テタヌラ下目しため Tetanurae
: スピノサウルス Spinosauridae
: スピノサウルス Spinosaurinae
ぞく : イリタトルぞく Irritator
学名がくめい
Irritator David Martill et al.1996
シノニム
  • ?Angaturama limai Kellner & Campos, 1996
たね

イリタトル(イリテーターとも、学名がくめい: Irritator、「苛立いらだたせるしゃ」の)は、やく1おく1000まんねんまえにあたる前期ぜんきはく亜紀あきアルビアン現在げんざいブラジル生息せいそくした、スピノサウルスぞくするししあしるい恐竜きょうりゅうぞくアラリペ盆地ぼんち英語えいごばんロムアルドるいそう英語えいごばん発見はっけんされたほぼ完全かんぜん頭骨とうこつからられ、化石かせき商人しょうにんがこの頭骨とうこつ入手にゅうしゅして州立しゅうりつシュトゥットガルト自然しぜん博物館はくぶつかん英語えいごばん違法いほう販売はんばいした。1996ねん、この標本ひょうほんはタイプしゅ Irritator challengeri のタイプ標本ひょうほん指定していされた。ぞくめいは「苛立いらだち」を意味いみする "irritation" に由来ゆらいし、頭骨とうこつ収集しゅうしゅうによりひど損傷そんしょうして変造へんぞうされたとかんがえた生物せいぶつ学者がくしゃ感情かんじょう反映はんえいしている。たね小名しょうみょうアーサー・コナン・ドイル小説しょうせつ架空かくう人物じんぶつチャレンジャー教授きょうじゅへのけんじめいである。

1996ねん下半期しもはんき記載きさいされた吻部先端せんたんからられる Angaturama limai をイリタトルのジュニアシノニムの可能かのうせいがあるとみなす研究けんきゅうしゃもいる。いずれもアラリペ盆地ぼんちおなそうじょ単位たんいから産出さんしゅつしており、以前いぜんイリタトルとアンガトラマ頭骨とうこつ部位ぶいおな標本ひょうほんのものであるとも提唱ていしょうされていた。この提唱ていしょううたがわしいてんもあるが、おな動物どうぶつであるかかを確定かくていさせるためにはさらに重複じゅうふくした化石かせき標本ひょうほん必要ひつようである。ロムアルドるいそうから回収かいしゅうされたほかのスピノサウルス骨格こっかく要素ようそにはイリタトルあるいはアンガトラマにぞくしうるものもあり、それを利用りようして2009ねんブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかん展示てんじようにレプリカ骨格こっかく製作せいさくされた。

イリタトルは全長ぜんちょう6 - 8メートル、体重たいじゅうやく1トンと推定すいていされ、最小さいしょうのスピノサウルスの1つである。上下じょうげあさ細長ほそながい吻部には、鋸歯きょしじょう構造こうぞうたずぐな円錐えんすいがたならんでいた。頭部とうぶたて方向ほうこうにはじょう隆起りゅうきはしり、そこに強力きょうりょくくび筋肉きんにく固定こていされていた可能かのうせいたかい。そと鼻孔びこうは吻部先端せんたんからはる後方こうほう位置いちし、かた口蓋こうがい摂食せっしょくさいあご強化きょうかしていた。成体せいたいIrritator challengeri のホロタイプ標本ひょうほんは、これまでに発見はっけんされたなかもっと完全かんぜん保存ほぞんされたスピノサウルス頭骨とうこつである。アンガトラマの吻部先端せんたんはロゼットじょう形状けいじょうがわかたひろがり、ながたか鶏冠けいかんっていた。のスピノサウルス同様どうように、だい1ゆびかぎつめ肥大ひだいして背中せなかにははしっていたことが、おそらくイリタトルのものである骨格こっかくから示唆しさされている。

イリタトルは当初とうしょあやまってつばさりゅうとされたのちマニラプトルるい恐竜きょうりゅうとされ、1996ねんにスピノサウルス恐竜きょうりゅうとして同定どうていされた。ホロタイプ標本ひょうほん頭骨とうこつ完全かんぜんそろったのち、2002ねんさい記載きさい分類ぶんるい確定かくていした。イリタトルとアンガトラマはいずれもスピノサウルスぞくする。イリタトルは現在げんざいのワニのようにジェネラリストの捕食ほしょく動物どうぶつであったことが提案ていあんされており、おも魚類ぎょるいには仕留しとめられる小型こがた動物どうぶつ捕食ほしょくしていた可能かのうせいがある。化石かせき証拠しょうことしては、つばさりゅうるかその死体したいあさるかして捕食ほしょくした個体こたいられている。イリタトルははん水棲すいせい可能かのうせいがあり、乾燥かんそう地域ちいきかこまれた沿岸えんがんラグーン熱帯ねったい環境かんきょう生息せいそくしていた。本属ほんぞく肉食にくしょくじゅうあしるいだけでなくカメワニ大量たいりょうつばさりゅう魚類ぎょるい共存きょうぞんしていた。

研究けんきゅう歴史れきし[編集へんしゅう]

Map of the Northeast Region of Brazil, with the marked fossil discovery sites of Oxalaia, Irritator, and Angaturama
3つのスピノサウルス標本ひょうほん発見はっけんされたブラジルの北東ほくとう地域ちいきしめ地図ちずアラリペ盆地ぼんち英語えいごばんと São Luís-Grajaú 盆地ぼんちで、うえからじゅんオキサライア、イリタトル、アンガトラマ

商業しょうぎょう化石かせき盗掘とうくつしゃがブラジル北東ほくとう地域ちいきサンタナ・ドゥ・カリリ英語えいごばんまちちかくで白亜はくあのコンクリーションを発掘はっくつし、巨大きょだい頭骨とうこつのち側部そくぶぶん入手にゅうしゅした。化石かせき売買ばいばいは1942ねんからブラジルの法律ほうりつにより禁止きんしされていた[1]が、この化石かせき商人しょうにんにより違法いほう[2]ドイツの州立しゅうりつシュトゥットガルト自然しぜん博物館はくぶつかん英語えいごばんのルパート・ワイルドへ売却ばいきゃくした[2]チャパダ・ドゥ・アラリペ英語えいごばん地域ちいき豊富ほうふつばさりゅう有名ゆうめいであり、よくドイツの博物館はくぶつかんつばさりゅう購入こうにゅうしていたため、このとき頭骨とうこつ巨大きょだい基盤きばんてきつばさりゅうのものと想定そうていされた。非常ひじょう重要じゅうようでユニークな発見はっけんであることが確約かくやくされ、ドイツとイギリスのつばさりゅう専門せんもんがコンタクトをってサンプルの研究けんきゅうはじめた。論文ろんぶん執筆しっぴつしゃであるドイツの生物せいぶつ学者がくしゃエバーハード・フレイとハンス・ディーター・スース英語えいごばんはこの標本ひょうほんつばさりゅうのものとする論文ろんぶん提出ていしゅつしたのち査読さどくによりこの化石かせきししあしるい恐竜きょうりゅうのものであると提唱ていしょうされ否定ひていされた[3]

マーティルらの1996ねん解釈かいしゃく[2]もとづくホロタイプ標本ひょうほん頭骨とうこつきゅう復元ふくげんうえ)。この復元ふくげんもとづいた記載きさいしたる)はのちすうおおくの恐竜きょうりゅう書籍しょせき百科ひゃっか事典じてん掲載けいさいされた[4][5][6][7]

頭骨とうこつはある程度ていどがわかたひらたく、化石かせきにはよくあることであるが部分ぶぶんてき破損はそんしている。右側みぎがわ保存ほぞんく、一方いっぽう左側ひだりがわ収集しゅうしゅうあいだひど損傷そんしょうけた。頭骨とうこつさい後部こうぶ上側うわがわ表面ひょうめん侵食しんしょくけ、しもあごぜんはしうしない、いずれも化石かせきさい破損はそん起因きいんする。また、標本ひょうほん一部いちぶどろはいがんコンクリーションによりれている。上顎じょうがく先端せんたん紛失ふんしつしており、ここには侵食しんしょく痕跡こんせきられないことから、化石かせきのコンクリーションのあいだのち破損はそんした可能かのうせいもっとたかい。特定とくていほね腐食ふしょくしめしていることから、さん処理しょりこころみられたことが示唆しさされている。頭蓋骨ずがいこつ中央ちゅうおうには垂直すいちょく骨折こっせつがあり、自動車じどうしゃ車体しゃたいよう充填じゅうてんざいふさがれていたようである[8]。より完全かんぜん価値かちのあるようにせかけるため、化石かせき商人しょうにん頭蓋骨ずがいこつ石膏せっこうでひどくかくしており[2]、これはとく魚類ぎょるい化石かせきなどに使用しようされる、チャパダ・ドゥ・アラリペの地元じもと収集しゅうしゅうあいだひろ普及ふきゅうした手法しゅほうであった[9]。バイヤーは違法いほう収集しゅうしゅうされた標本ひょうほん変造へんぞう気付きづかず[1]、CTスキャンのためイギリスの大学だいがくおくられてはじめて、収集しゅうしゅう上顎じょうがくこつ一部いちぶはなまえ部分ぶぶんうつして頭骨とうこつあらたにてていたことが判明はんめいした[2]生物せいぶつ学者がくしゃデイヴィッド・M・マーティル、アーサー・R・I・クルックシャンク、エバーハード・フレイ、フィリップ・G・スモール、マルコム・クラークが科学かがくてき記載きさいし、SMNS 58022 に指定していされた頭骨とうこつは1996ねんしんぞく新種しんしゅ Irritator challengeri のホロタイプ標本ひょうほんとなった。どう論文ろんぶんにおいてマーティルらはぞくめい由来ゆらいについて「苛立いらだち、吻部が人工じんこうてきばされたとったとき論文ろんぶん著者ちょしゃいた感情かんじょう由来ゆらいする」とつづった[2]たね小名しょうみょうアーサー・コナン・ドイル小説しょうせつうしなわれた世界せかい』の登場とうじょう人物じんぶつチャレンジャー教授きょうじゅにちなんで命名めいめいされた[2]。その2ねんまえには、フレイとマーティルはクラトるいそう英語えいごばんから産出さんしゅつした新種しんしゅつばさりゅうアーサーダクティルス英語えいごばん小説しょうせつ自身じしんにちなんで命名めいめいしていた[10]

マーティルらが最初さいしょIrritator challengeri記載きさいしたさい、ホロタイプはだい部分ぶぶんがまだ石灰岩せっかいがんははがんはいっていた。トロント大学だいがく研究けんきゅうしゃディアン・M・スコットはは完全かんぜん頭骨とうこつをクリーニングする作業さぎょうけ、2002ねん詳細しょうさいさい記載きさいおこなった。完全かんぜんされた標本ひょうほんもとづいて2002ねんにスース、フレイ、マーティルが執筆しっぴつした精査せいさでは、マーティルらのオリジナルの観察かんさつ否定ひていされ、損傷そんしょうしたうえだい部分ぶぶんかくれていた頭骨とうこつ誤解ごかいもとづいたものとされた。完全かんぜん頭骨とうこつげん記載きさいよりも24センチメートルみじかいと見積みつもられた。元々もともと卓越たくえつした頭部とうぶ鶏冠けいかんかんがえられていたものは、結合けつごうしていない確定かくていほね断片だんぺんであると判明はんめいした。さらに、追加ついか頭骨とうこつ同定どうていされた。以前いぜん研究けんきゅう同様どうように、スースらはアフリカのスピノサウルスぞくをイリタトルにもっときんえん分類ぶんるいぐんとみなした。この根拠こんきょとして、おもぐな円錐えんすいがたかんむりうすいエナメルしつ、はっきりとしていて鋸歯きょしじょう構造こうぞうたないえんたて方向ほうこうみぞといった特徴とくちょうりょうぞく共通きょうつうしていたことがげられる。当時とうじスピノサウルスの頭骨とうこつはほとんど理解りかいすすんでいなかったため、これらの類似るいじてんけた論文ろんぶん著者ちょしゃはイリタトルをスピノサウルスの潜在せんざいてきジュニアシノニムであると提唱ていしょうした。スースらはさらなる重複じゅうふくした頭骨とうこつ要素ようそようするとつづった[8]。スピノサウルスの頭骨とうこつ研究けんきゅうすすんだため、研究けんきゅう両者りょうしゃべつぞくけられたままとなった[11][12][13]

発見はっけんさだかではないが、標本ひょうほんはおそらくかつてロムアルドそうぐんサンタナるいそう英語えいごばん指定していされていたロムアルドるいそう英語えいごばんから産出さんしゅつした[2]。このてはロムアルドるいそう発見はっけんされたかいちゅう Pattersoncyprisほろ化石かせきイクチオデクテス英語えいごばんクラドキクルス英語えいごばんのウロコからたしかめられた。地元じもと化石かせき商人しょうにん質問しつもんしたところ、チャパダ・ドゥ・アラリペのわき位置いちするサンタナ・ドゥ・カリリにちかい Buxexé むらちかく、標高ひょうこうやく650メートル地点ちてん産地さんちがあるというがかりがられた。ロムアルドるいそう実際じっさいにそこで露出ろしゅつしており、ホロタイプをふくははがんもそれらもいわおなしょく質感しつかんであることから、この産地さんちがおそらく化石かせき発見はっけんとみなせる[8]Irritator challengeri はロムアルドるいそうからはじめて記載きさいされた恐竜きょうりゅうであり、ホロタイプ標本ひょうほんられているスピノサウルス頭骨とうこつなかもっと完全かんぜん保存ほぞんされたものである[2][11]

アンガトラマとのシノニム[編集へんしゅう]

られているイリタトルの頭骨とうこつ要素ようそ生物せいぶつ学者がくしゃジェイミー・A・ヘイデンによる解釈かいしゃくで、吻部先端せんたんはアンガトラマの標本ひょうほん由来ゆらいする

Angaturama limaiIrritator challengeriおな時代じだい場所ばしょ生息せいそくしたべつのスピノサウルス恐竜きょうりゅうで、1996ねん2がつにブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃアレクサンダー・ケルナーとディオゲンス・デ・アルメディア・カンポスにより記載きさいされた。現在げんざいではサンパウロ大学だいがくで USP GP/2T-5 の標本ひょうほん番号ばんごうあたえられたホロタイプ標本ひょうほんは、ロムアルドるいそうから産出さんしゅつして孤立こりつした吻部の先端せんたんからなる。標本ひょうほん元々もともとつばさりゅう化石かせきのために開発かいはつされた技術ぎじゅつもちいてはく亜紀あきノジュールからされた。ぞくめいはブラジル先住民せんじゅうみんトゥピじん英語えいごばん守護しゅごれい Angaturama を反映はんえいし、たね小名しょうみょうは1991ねん標本ひょうほんをケルナーにおしえたブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃムリロ・R・デ・リマへのけんじめいである[14]

Irritator challengeriAngaturama limai のホロタイプ。後者こうしゃ頭骨とうこつ大型おおがたで、ひだりだい3上顎じょうがく重複じゅうふくしているのがかる。2017ねんにセイルズとシュルツにより提唱ていしょうされた

1997ねん、イギリスの生物せいぶつ学者がくしゃアラン・J・カリグ英語えいごばんアンジェラ・ミルナー英語えいごばんはアンガトラマがイリタトルのジュニアシノニムである可能かのうせいたかいとかんがえ、りょうぞくおく位置いちするそと鼻孔びこうながあご特徴とくちょうてきなスピノサウルスれつつことをしるした[15]ポール・セレノらは1998ねんにこの可能かのうせい同意どういし、アンガトラマのホロタイプ標本ひょうほんがイリタトルのホロタイプ標本ひょうほんそろう、すなわ両者りょうしゃおな標本ひょうほんぞくしうると意見いけんした[16]エリック・ビュフェトー英語えいごばんとモハメド・クアジャは2002ねん[17]クリスティアーノ・ダル・サッソ英語えいごばんらが2015ねん[13]、トル・G・バーティンが2010ねん[18]ダレン・ナイシュが2013ねん[19]、マダニ・ベンユーセフらが2015ねんにこの結論けつろん支持しじした[20]かれらのイリタトルのさい記載きさいで、いずれのホロタイプ標本ひょうほんどう程度ていどほそく、鋸歯きょしじょうでないえんよこまるみをびた共有きょうゆうするとスースらは指摘してきした。また、かれらはアンガトラマのぜん上顎じょうがくこつじょう隆起りゅうきはイリタトルの鼻骨びこつ対応たいおうする可能かのうせいがあると記載きさいした[8]。これらの主張しゅちょうには異議いぎとなえられてもいる。ケルナーとカンポスが2000ねん、ブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃエライン・B・マカドとケルナーが2005ねんに、化石かせきは2つのことなるぞく由来ゆらいしていて Angaturama limai のホロタイプは Irritator challengeri のものより明確めいかくがわかたひらたいと意見いけん表明ひょうめいした[3][21]

ブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃマルコス・A・F・セイルズとシーザー・L・シュルツによる2017ねんりょう化石かせき評価ひょうかでは、保存ほぞんという観点かんてんでもりょう標本ひょうほん別物べつものであるとされた。イリタトルの標本ひょうほんあかるいいろ垂直すいちょくはいり、一方いっぽうでアンガトラマの標本ひょうほんおおくの空洞くうどうがある。また、イリタトルのホロタイプのへの損傷そんしょうはるかにすくない。さらにセイルズとシュルツはひだりだい3上顎じょうがくこつ重複じゅうふくすると発見はっけんしたほか、きんえんバリオニクスのプロポーションにもとづくとアンガトラマの頭骨とうこつはイリタトルのものよりも大型おおがたであるとも意見いけんした。これをもっかれらはふたつの標本ひょうほんおな個体こたいぞくさないと結論けつろんづけ、ぞくレベルのシノニムの判定はんていにはさらにひろ重複じゅうふくした化石かせき必要ひつようだとしるした。アンガトラマとイリタトルが同属どうぞくとみなされる場合ばあい、イリタトルがほぼ1ヶ月かげつさき命名めいめいされたため、先取せんしゅけん原則げんそくによりイリタトルが有効ゆうこう学名がくめいとなる[11]

頭蓋とうがい後方こうほう要素ようそとさらなる発見はっけん[編集へんしゅう]

スピノサウルス骨盤こつばんせんしい標本ひょうほん番号ばんごう MN 4819-V)。ブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかん

頭骨とうこつ要素ようそ孤立こりつしたほかに、ロムアルドるいそうには頭骨とうこつよりも後方こうほうのスピノサウルス由来ゆらいする骨格こっかく産出さんしゅつしている。おおくは記載きさいであり、さらにすべてがスピノサウルス関連かんれんする[22]。2004ねん脊柱せきちゅう一部いちぶ MN 4743-V がるいそう発掘はっくつされ、ブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃジョナサン・ビッテンコートとケルナーが構造こうぞうもとづいてスピノサウルス想定そうていした。この標本ひょうほんがイリタトルとアンガトラマのいずれに分類ぶんるいされるかは、りょうぞく頭骨とうこつのみにもとづいているため確定かくていである[23]。2007ねんにマカドとケルナーは暫定ざんていてき肋骨あばらぼね断片だんぺん MN 7021-V をスピノサウルスてた[22]が、ロムアルドるいそうからられたもっと完全かんぜんなスピノサウルス標本ひょうほん頭骨とうこつうしなった骨格こっかく断片だんぺん MN 4819-V である[24]。1991ねんはじめて報告ほうこくされたこの標本ひょうほんはケルナーにより2001ねんにスピノサウルスてられた。その根拠こんきょせんしい神経しんけいとげ肥大ひだいした前肢ぜんしかぎつめであった[22][23][25]骨格こっかくは2010ねんにマカドによる発表はっぴょう修士しゅうし論文ろんぶん完全かんぜん記載きさいされた[26]。2013ねん言及げんきゅうされた不完全ふかんぜん後肢あとあし MPSC R-2089 もスピノサウルス関係かんけいする可能かのうせいがある[27]。2018ねん、ティト・オーレリアノとかれのチームが特大とくだい個体こたいひだりちょうこつ一部いちぶ LPP-PV-0042 を記載きさいした[22]アラリペ盆地ぼんち英語えいごばんさん化石かせきにはよくあることだが、ロムアルドるいそうから産出さんしゅつしたスピノサウルスほね要素ようそだい多数たすうは、化石かせき違法いほう取引とりひきのため管理かんりされていない状況じょうきょう収集しゅうしゅうされたものである。そのため、部分ぶぶんてき損傷そんしょうし、地理ちりがくてきフィールドデータのそろっていない標本ひょうほんおお[9][22][28]

頭骨とうこつよりも後方こうほうのロムアルドるいそう骨格こっかくにはアンガトラマのレプリカ骨格こっかく製作せいさく基盤きばんもちいられたものもあり、レプリカはのちリオデジャネイロ大学だいがく所有しょゆうするブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかんてられた[29]骨格こっかくあごアンハングエラ英語えいごばんつばさりゅうはこ様子ようすしめした[19]どう標本ひょうほんは2009ねん3がつ開催かいさいされた Dinossauros no Sertãoセルトン恐竜きょうりゅうてん目玉めだま展示てんじとなり、展示てんじされたはじめてのブラジルさん大型おおがた肉食にくしょく恐竜きょうりゅうとなった[29]骨盤こつばんせんしい化石かせきふくむオリジナルのあたまより後方こうほう要素ようそには、てられた骨格こっかくマウントともに展示てんじされたものもあった[19][30]特別とくべつてん開幕かいまくプレスリリースで、ケルナーは MN 4819-V がアンガトラマにぞくすと非公式ひこうしき暗示あんじした[29]。また、これは標本ひょうほん骨格こっかくマウントにふくまれることにも反映はんえいされている[19]。2011ねんには、ブラジルさんの3番目ばんめのスピノサウルス Oxalaia quilombensi がサオ・ルイス盆地ぼんちイタペクルそうぐんアルカンターラるいそう英語えいごばんから記載きさい命名めいめいされた。この大型おおがたしゅ孤立こりつした吻部先端せんたん上顎じょうがく断片だんぺんのみからられ、イリタトルやアンガトラマからやく6000まんねんから9000まんねんセノマニアン生息せいそくした。Oxalaia quilombensisひろまるみをびた吻部とぜん上顎じょうがく鋸歯きょしじょう構造こうぞうがないてんAngaturama limaiことなる[31]。2018ねん9がつブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかん火災かさい発生はっせいし、化石かせきコレクションもだい規模きぼ破壊はかいけ、おそらく展示てんじされていたアンガトラマの骨格こっかく化石かせきうしなわれた[32]Oxalaia quilombensis のホロタイプ標本ひょうほんおな建物たてもの保管ほかんされていたため、これも火災かさい破壊はかいされた可能かのうせいがある[33]

記載きさい[編集へんしゅう]

スピノサウルスとヒトのおおきさ比較ひかく。イリタトルは紫色むらさきいろ

全長ぜんちょう最大限さいだいげん見積みつもっても、イリタトルはられているスピノサウルスなか最小さいしょうであった。グレゴリー・ポールはその全長ぜんちょうを7.5メートル、体重たいじゅうを1トンと計算けいさんした[34]トーマス・R・ホルツ・ジュニア英語えいごばんはそれを上回うわまわ推定すいていをしており、全長ぜんちょう8メートル、体重たいじゅう0.9 - 3.6トンと見積みつもった[35][36]ドゥーガル・ディクソンによる見積みつもりはひくしめし、全長ぜんちょう6メートル、体高たいこう2メートルと推定すいていされた[37]。オーレリアノらは比率ひりつ調整ちょうせいし、セイルズとシュルツによる研究けんきゅう復元ふくげんから Irritator challengeri のホロタイプを全長ぜんちょう6.5メートル、Angaturama limai のホロタイプを全長ぜんちょう8.3メートルとした[22]以前いぜんのホロタイプ標本ひょうほん頭骨とうこつはまだ完全かんぜんには癒合ゆごうしておらず、この標本ひょうほん成体せいたいのものであることが示唆しさされている[8]。スピノサウルス部分ぶぶんてき骨格こっかく MN 4819-V は中型ちゅうがたサイズの個体こたいで、マカドにより全長ぜんちょう5 - 6メートルと見積みつもられた[26]。この標本ひょうほん由来ゆらいするすうおおくの要素ようそがブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかん骨格こっかくマウントにまれており、骨格こっかく全長ぜんちょう6メートル、体高たいこう2メートルであった[19][29]。しかし、ロムアルドるいそうさんのスピノサウルスはおそらくさらに大型おおがたのサイズにたっしていた。LPP-PV-0042 はちょうこつ断片だんぺんのみに代表だいひょうされるが、オーレリアノらは全長ぜんちょうやく10メートルと推定すいていした。ほね組織そしきからこの個体こたい成体せいたいであったことが示唆しさされており、そのため成熟せいじゅくした個体こたいはさらに大型おおがたであった[22]

Irritator challengeri ホロタイプの解剖かいぼうがく[編集へんしゅう]

ひだりみぎからIrritator challengeri のホロタイプ

Irritator challengeri のホロタイプ頭骨とうこつ特定とくてい部位ぶいひど損傷そんしょうしているが、おおまかには完全かんぜんであり、うしなわれている部位ぶいは吻部先端せんたんした顎骨がっこつ前方ぜんぽう部位ぶいのみである。保存ほぞんされた頭骨とうこつたかさ16.5センチメートル、はば10センチメートルであり、完全かんぜん頭骨とうこつちょうバリオニクスもとづいて60センチメートルと推定すいていされた。イリタトルの頭骨とうこつながく、せまく、断面だんめんはある程度ていど三角形さんかっけいをなしていた。のう頭蓋とうがい後方こうほうかたむき、ながさよりもふかさがあった。そこから上下じょうげひくい吻部がながび、両側りょうがわ比較的ひかくてき平坦へいたんでわずかに頭骨とうこつ正中せいちゅうせんがっていた[8]たいをなすぜん上顎じょうがくこつ後端こうたんだけが完全かんぜんであり、そと鼻孔びこう上下じょうげ境界きょうかい前方ぜんぽう形成けいせいした。すべてのスピノサウルス同様どうように、上顎じょうがくこつそと鼻孔びこうぎてそのしたびており、ながひくえだがい鼻孔びこうしたがわ境界きょうかいをなし、前上まえかみ顎骨がっこつ鼻骨びこつをその位置いちけていた。イリタトルの上顎じょうがくほらアロサウルス同様どうよう大型おおがた楕円だえんがた開口かいこうった。すべてのスピノサウルス同様どうようそと鼻孔びこう楕円だえんがたで、典型てんけいてきししあしるいよりもはる後方こうほう位置いちしていた。イリタトルのそと鼻孔びこう相対そうたいてき絶対ぜったいてきスコミムスバリオニクスのものよりもちいさかったが、スピノサウルスのものよりは大型おおがたであった[8][11]眼窩がんかうしろにひらいたあなであるしたがわあたままど非常ひじょうおおきい一方いっぽうまえひらいた上側うわがわあたままど細長ほそなが楕円だえんがたであった。眼窩がんか自体じたい眼球がんきゅう位置いちしたさい上部じょうぶそこよりもふかひろかった。なみだこつ眼窩がんかぜん眼窩がんかまどけ、40°でじる2つの突起とっきぜん眼窩がんかまど上下じょうげ後方こうほうえん形成けいせいした。この角度かくどは35°のバリオニクスのものにていた。バリオニクスとちがい、イリタトルのなみだこつほねかく形成けいせいしなかった。ぜん眼窩がんかこつ大型おおがたかつ頑丈がんじょうで、そのうしろに位置いちするうすぜん頭骨とうこつさい上部じょうぶなめらかかつ凹状で、いずれもが眼窩がんか上部じょうぶえん形成けいせいした[8]

イリタトルとアンガトラマの標本ひょうほん結合けつごうさせた生態せいたい復元ふくげん

うすじょう隆起りゅうきなが鼻骨びこつから構成こうせいされており、頭骨とうこつ正中せいちゅうせんはしって真上まうえ平坦へいたんふくらみでまる[8]。イリタトルのじょう隆起りゅうき完全かんぜん形状けいじょうたかさは不明ふめいだが、頭部とうぶ鶏冠けいかんはスピノサウルス共通きょうつうであり、きていたころにはおそらく性的せいてきディスプレイとして機能きのうしていた[38]。イリタトルの鶏冠けいかん保存ほぞんされた部分ぶぶんぜん眼窩がんかまど最深さいしん真上まうえで、スピノサウルスの鶏冠けいかんられる垂直すいちょく隆起りゅうきいている[13]のスピノサウルス同様どうように、イリタトルにはなが骨質こっしつ構造こうぞうくち口蓋こうがいとして存在そんざいし、くち鼻腔びこう分別ふんべつしていた。この特徴とくちょう現在げんざいのワニにも観察かんさつできるが、大半たいはんししあしるい恐竜きょうりゅうには存在そんざいしない[8][39]。また、親戚しんせき同様どうように、イリタトルの頭蓋とうがい天井てんじょうにはさらに2つあな(postnasal fenestrae)がひらいているほか、部分ぶぶんてきにしかかれていないながもと翼状よくじょうこつ突起とっき口蓋こうがいこつとも頭蓋とうがい腔とつながるほね伸長しんちょう)があった。したあご欠損けっそんふかく、こうがわ上側うわがわ表面ひょうめんだい部分ぶぶん上角うえすみこつからなり、上角うえすみこつした位置いちするあさかくこつ関節かんせつした。したあご側面そくめんひらいたあな(mandibular fenestra)は楕円だえんがたてき比較的ひかくてき大型おおがただった。したあごえたほねであるこつはイリタトルでは確認かくにんされておらず、上角うえすみこつまえ残骸ざんがいのこっている。Irritator challengeri のホロタイプはあぶみこつ保存ほぞんされていた鳥類ちょうるいがた恐竜きょうりゅう化石かせきというてんでもユニークである[8]

イリタトルの上顎じょうがくのクローズアップ

イリタトルの円錐えんすいがたでわずかにのみ湾曲わんきょくしており、えんするど明瞭めいりょうであったが鋸歯きょしじょうではなかった。たて方向ほうこうみぞかんむり存在そんざいし、これはスピノサウルスには一般いっぱんてき特徴とくちょうであった。[8][11]。スピノサウルスと同様どうようにイリタトルの両側りょうがわともみぞがあったが、バリオニクスのみぞ内側うちがわにしかなかった。イリタトルの断面だんめん円形えんけいで、大半たいはんししあしるい恐竜きょうりゅうがわかたひらたいとは対照たいしょうてきである。エナメルしつうすく、きめこまかいしわはいった手触てざわりはバリオニクスでも観察かんさつできる。イリタトルの上顎じょうがくこつ左右さゆう両方りょうほうとも9ほん保存ほぞんされ、より完全かんぜんたか左上ひだりうえ顎骨がっこつについてはははがんに10番目ばんめ痕跡こんせきがある。あごふかまれ、上顎じょうがくこつ前方ぜんぽうひろ間隔かんかくけていた。だい1およびだい2上顎じょうがくこつもっとおおきく、それぞれかんむりながさは32ミリメートルと40ミリメートルであった[8]のこる7ほんおくかうにつれ小型こがたし、最奥さいおうかんむりちょう6ミリメートルと推定すいていされている。この標本ひょうほんおこなわれたCTスキャンから、上顎じょうがく左右さゆう両側りょうがわにおいてわりのあきらかにされている。わりの歯根しこん上顎じょうがくこつふかはしり、ほぼ頭骨とうこつさい上部じょうぶとどくようにして正中せいちゅうせんちかくでわった[2][8]。イリタトルの親戚しんせきとの比較ひかくもとづくと、上顎じょうがくこつはおそらくそれぞれ合計ごうけい11ほんならんでいた。このは、スピノサウルスに分類ぶんるいされる上顎じょうがく化石かせき MSNM V4047 の12ほんちか[11]。イリタトルの標本ひょうほん左上ひだりうえ顎骨がっこつもっとおく位置いちする完全かんぜんにはておらず、先端せんたんだけが視認しにんできる[8]

Angaturama limai ホロタイプの解剖かいぼうがく[編集へんしゅう]

様々さまざま角度かくどからAngaturama limai のホロタイプ

Angaturama limai のホロタイプは上顎じょうがく一部いちぶのみからなり、たいをなすぜん上顎じょうがくこつ先端せんたん上顎じょうがくこつ最前さいぜんはし構成こうせいしている。標本ひょうほんたかさ19.2センチメートル、ながさ11センチメートル、口蓋こうがい領域りょういきはばは4 - 5ミリメートルであった。上顎じょうがくこつ前上まえかみ顎骨がっこつあいだ縫合ほうごうせん前方ぜんぽうでジグザグじょうで、後方こうほうぐであった。ぜん上顎じょうがくこつしたがわえんは凹状で、くぼみにはだい6ぜん上顎じょうがくこつ頂点ちょうてんとどいた。吻部の前方ぜんぽうひろがり、スピノサウルス特徴とくちょうてきなスプーンがたまつはしロゼットを形成けいせいした。このぜん上顎じょうがくこつしたがわくぼみはとつじょう肥大ひだいしたしも顎骨がっこつ先端せんたんわさった[14]ぜん上顎じょうがくこつたがいに最低さいていつながり、アンガトラマ の口蓋こうがい形成けいせいした。口蓋こうがい上顎じょうがくこつからびる2つの突起とっきにも部分ぶぶんてき寄与きよされた[11]。吻部はがわかたつよつぶれ、ぜん上顎じょうがくこつおだやかにあつさ1 - 2ミリメートルのじょう隆起りゅうきからさい上部じょうぶけてぼそくなった。じょう隆起りゅうきられているスピノサウルスよりも大型おおがたかつ前方ぜんぽうびていた。ぜん上顎じょうがくこつさい前方ぜんぽう上側うわがわ境界きょうかいちいさくふくらんで隆起りゅうき基部きぶした。このふくらみはたところ上側うわがわ表面ひょうめん損傷そんしょうしており、じょう隆起りゅうきさい上部じょうぶがそのてんよりもさらにうわまえびていた可能かのうせい示唆しさされている。アンガトラマの吻部の前側まえがわえん垂直すいちょくぐあるいはくぼんでおり、これはのスピノサウルスなめらかに傾斜けいしゃした吻部からすると異様いようである[11][14]

ぜん上顎じょうがくこつでは、破損はそんした部分ぶぶんてきかんむり発見はっけんされている。おおきくびたぐなには鋸歯きょしじょう構造こうぞうのない円錐えんすいがたかんむりそなわり、ながさ40ミリメートルで、単一たんいつほねまれていた。これにより、これにつづ配置はいちふるあいだあたらしいもえしたことが示唆しさされている。歯槽しそうから判断はんだんして、ぜん上顎じょうがくこつにはたがいに7ほんがあり、だい3もっと大型おおがたであった。また、上顎じょうがくこつさい前方ぜんぽう3ほん保存ほぞんされていた。前上まえかみ顎骨がっこつだい1からだい3にかけて大型おおがたし、だい3からだい6にかけてちぢみ、だい6ぜん上顎じょうがくこつからだい3上顎じょうがくこつにかけてふたた大型おおがたした。最後さいごぜん上顎じょうがくこつ最初さいしょ上顎じょうがくこつあいだ距離きょりは16センチメートルであった[14]

あたまよりも後方こうほう骨格こっかく[編集へんしゅう]

標本ひょうほん MN 4819-V のうでられているなかもっと完全かんぜんなスピノサウルス

オリジナルのアンガトラマの吻部先端せんたんとも骨格こっかく要素ようそ発見はっけんされなかったものの、べつ産地さんちから産出さんしゅつした骨格こっかく断片だんぺん MN 4819-V はアンガトラマぞくぞくする可能かのうせいがある[19][29]。しかし2つの標本ひょうほんあいだ重複じゅうふくする要素ようそがないため、直接的ちょくせつてき比較ひかく不可能ふかのうである[24]。MN 4819-V にはほぼ完全かんぜん骨盤こつばん複数ふくすう脊椎せきついしい、5つのせんしいみぎちょうこつ腓骨ひこつ断片だんぺんみぎ大腿だいたいこつだい部分ぶぶんしゃくこつ一部いちぶがあった[22][24]。また、ほとんど完全かんぜんられており、中手なかてこつゆびこつこつかぎつめふくまれていた。すべてのスピノサウルス同様どうように、だい1ゆびかぎつめつよくカーブしていて巨大きょだいであった[40]

骨盤こつばん保存ほぞんく、右側みぎがわ左側ひだりがわよりも関節かんせつした。癒合ゆごうしたせんしいがまだ骨盤こつばんいており、恥骨ちこつ坐骨ざこつとおくらいはしうしなわれていた[24]ちょうこつながさ55.3センチメートルだった[25]ちょうこつぜんひろしほねうすつばさそこがり、こうひろしほねうすつばさよりも幾分いくぶんみじかふかかった。ぜんひろしほねうすつばさ前方ぜんぽうおおきく、対照たいしょうてきこうひろしほねうすつばさ細長ほそながかった。こうひろしほねうすつばさそこ位置いちするくぼみである brevis fossa は座骨ざこつのちがわえんをなした。恥骨ちこつには比較的ひかくてき大型おおがたでほぼじた閉鎖へいさきりこんがあり、恥骨ちこつ後方こうほう部位ぶいしたがわえん閉鎖へいさ神経しんけいとおみちになっていたことが示唆しさされている。せんしいうえ突出とっしゅつした神経しんけいとげながく、スピノサウルス典型てんけいてきであった[24]きていたころには、これらは皮膚ひふおおわれて背中せなか形成けいせいしていただろう[21][38]。MN 4819-V はながあさちょうこつ上側うわがわえんうえがっていないことからスコミムス区別くべつされ[3][24]坐骨ざこつそこにブレードじょう発達はったつした閉鎖へいさ隆起りゅうきつことでバリオニクス区別くべつされる[24]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

マーティルとかれのチームは元々もともとイリタトルをマニラプトルるいの Bullatosauria(現在げんざいではたん系統けいとうぐんかんがえられていない分類ぶんるいぐん[41])に分類ぶんるいし、羽毛うもうえた[42][43]オルニトミモサウルスるいトロオドンきんえんとした。形態けいたいとくながい吻部、そしてヒレじょう鶏冠けいかんのマニラプトルるいられていなかったため、研究けんきゅうしゃあたらしいとしてマニラプトルるいにイリタトル設立せつりつした。かれらはイリタトルとスピノサウルスが形状けいじょう鋸歯きょしじょうでないつという類似るいじせいみとめたが、スピノサウルスのしもあごはイリタトルの上顎じょうがく一致いっちせず、コンプソグナトゥスオルニトレステスのようなほか鳥類ちょうるいがた恐竜きょうりゅう鋸歯きょしじょう構造こうぞうのないっていたと記述きじゅつした[2]。ケルナーは、頬骨ほおぼねぜん眼窩がんかまど一部いちぶ形成けいせいするという当時とうじのマニラプトルるいられる固有こゆう派生はせい形質けいしついていると発見はっけんし、1996ねんにマーティルらの研究けんきゅう疑問ぎもんげかけた。また、かれIrritator challengeri のホロタイプに吻部先端せんたんがないためスピノサウルスのこつ一致いっちするかかをるのは不可能ふかのうであろうとも指摘してきした。スピノサウルスとの比較ひかくもとづき、ケルナーはイリタトルをスピノサウルスとし、イリタトルをスピノサウルスのジュニアシノニムとした[44]。イリタトルはそのアンガトラマ、バリオニクススコミムススピノサウルスともに2003ねんにオリバー・W・M・ローハットによりバリオニクス分類ぶんるいされた[45]トーマス・ホルツ英語えいごばんらは2004ねんにバリオニクスをスピノサウルスのシノニムとかんがえ、これらのぞくをスピノサウルスうつした[46]研究けんきゅうもこの分類ぶんるい支持しじした[38][12]。スピノサウルスとしてイリタトルとアンガトラマはメガロサウルスうえ位置付いちづけられ、スピノサウルスはおそらくメガロサウルス姉妹しまいぐんである[38]

イリタトル(最下さいか)とのスピノサウルス頭骨とうこつ要素ようそのダイアグラム。そと鼻孔びこう(e.n.)の相対そうたいてき位置いち比較ひかくしている

1998ねん、セレノらはスピノサウルスの2つの頭骨とうこつ特徴とくちょうもとづいて定義ていぎした。かれらはスピノサウルスにスピノサウルスとイリタトルを、バリオニクスにバリオニクスとスコミムスおよびクリスタトゥサウルス分類ぶんるいした。スピノサウルスは、鋸歯きょしじょうでなくぐであり、間隔かんかくひろく、ぜん上顎じょうがくこつ最初さいしょちいさい[47]。2005ねんに、ダル・サッソらはイリタトルのそと鼻孔びこう上顎じょうがくこつ中央ちゅうおう真上まうえ位置いちし、これはバリオニクスよりも後方こうほうでスピノサウルスよりも前方ぜんぽうであると推測すいそくした[13]。2017ねんにセイルズとシュルツは、イリタトルのそと鼻孔びこう実際じっさいにはバリオニクスやスコミムスと同様どうようあご前方ぜんぽうちか位置いちすることを発見はっけんした。そと鼻孔びこう前方ぜんぽう位置いちすることはバリオニクス典型てんけいてき特徴とくちょうかんがえられていた。しかし、イリタトルは鋸歯きょしじょうでないち、これはスピノサウルス関連かんれんする特徴とくちょうである。セイルズとシュルツは、アラリペ盆地ぼんちのスピノサウルスであるイリタトルとアンガトラマがバリオニクスとスピノサウルスなかあいだ形態けいたい代表だいひょうする可能かのうせいがあるとしるし、 さらなる研究けんきゅうによりバリオニクスがわ系統けいとうぐんになりうるともつづった[11]

イリタトルは上顎じょうがくこつ本数ほんすう半分はんぶんをわずかに上回うわまわ程度ていどであることからバリオニクスやスコミムスおよびクリスタトゥサウルスと区別くべつされ、そと鼻孔びこう大型おおがた前方ぜんぽう位置いちぜん上顎じょうがくこつ形成けいせいされていることからスピノサウルスとも区別くべつされる。せまじょう鶏冠けいかんぜん頭骨とうこつうえのノブじょう突起とっきわり、これもイリタトルをのスピノサウルスから区別くべつする固有こゆう派生はせい形質けいしつである[11]Angaturama limai の吻部は一般いっぱんてきのスピノサウルスよりもせまいが、これは化石かせきさい変形へんけい可能かのうせいがある。ホロタイプ標本ひょうほんしたがわえん部分ぶぶんてきつぶれて破損はそんしており、保存ほぞんされたながさにおうじてれていた。それゆえアンガトラマの固有こゆう派生はせい形質けいしつじょう鶏冠けいかんだけが有効ゆうこうである。じょう鶏冠けいかんは吻部の前方ぜんぽうび、のスピノサウルスよりも強調きょうちょうされている[11][48]

生物せいぶつがく[編集へんしゅう]

しょくせい摂食せっしょく[編集へんしゅう]

インドガビアルの頭部とうぶ。イリタトルの頭部とうぶとの類似るいじせいがある

1996ねん、マーティルらは Irritator challengeriながい吻部と鋸歯きょしじょうでない円錐えんすいがたつことから、すくなくとも部分ぶぶんてきにはさかなしょくせいであった可能かのうせいたかいとした[2]。ホロタイプの形態けいたいおおくはかれらのかんがえていたものとおおきくちがったものの、研究けんきゅうはこれらの観察かんさつ結果けっか支持しじした[11][38]。スピノサウルスあごせまながく、どうせいとがった[38]もっとさかなべる現生げんなまワニのインドガビアルにもとくられる配列はいれつであった[39][50]。スピノサウルス円錐えんすいがたなが鋸歯きょしじょうえんたず、獲物えものして確保かくほするのにてきしていた。これらのは、にくくのにいたほかししあしるいのものとはことなった[38]

復元ふくげんされた頭骨とうこつくびのクローズアップ

イリタトルはかた口蓋こうがいちいさなぜん眼窩がんかまどがワニと共通きょうつうした。2007ねんにイギリスの生物せいぶつ学者がくしゃエミリー・J・レイフィールドらが有限ゆうげん要素ようそほう研究けんきゅうにより、これらの性質せいしつのスピノサウルスにも存在そんざいし、摂食せっしょくさい獲物えものによるねじりのちからたいする頭骨とうこつ抵抗ていこうせいたかまったと発見はっけんした。これと対照たいしょうてき大半たいはんししあしるい口蓋こうがいたずに巨大きょだいぜん眼窩がんかまどち、強度きょうどてて頭骨とうこつかる構造こうぞうにしていたとエミリーらは指摘してきした[8][51]。イリタトルのそと鼻孔びこうは吻部先端せんたんからはる後方こうほううつっていた。これはくち内側うちがわ鼻腔びこうける口蓋こうがいともに、獲物えものおさえているとき水中すいちゅうでも呼吸こきゅうができるようにしていた。とくに、イリタトルの口蓋こうがいくび筋肉きんにく卓越たくえつしていたことを示唆しさしており、これはみず抵抗ていこうさからって素早すばやあごじることと、急速きゅうそくあたまめることに必要ひつようとされた[8]。2015ねん、ドイツの生物せいぶつ学者がくしゃセルヨスカ・W・エヴァースらは同様どうよう適応てきおうがアフリカのスピノサウルスシギルマッササウルスにもられると発見はっけんした。このぞくの頸椎は下面かめん幾重いくえものみぞはいっている。これはさかな小型こがた獲物えもの素早すばや獲物えものらえるさい使用しようした強力きょうりょくくび筋肉きんにく附随ふずいしていたことと矛盾むじゅんせず、この特徴とくちょう現生げんなまのワニや鳥類ちょうるいにも観察かんさつされる[52]。セイルズとシュルツが2019ねん発表はっぴょうした論文ろんぶんでは、イリタトルやバリオニクス前方ぜんぽう位置いちした大型おおがた鼻孔びこう広大こうだい鼻腔びこう頭骨とうこつつため、スピノサウルスよりも嗅覚きゅうかくりをたよっていた可能かのうせいがあると提唱ていしょうされた。スピノサウルスはおそらく視覚しかく、あるいはワニが水中すいちゅううご獲物えものかんるために使つか機械きかいてき受容じゅようおも使つかっていた[11]

アンハングエラ英語えいごばんつばさりゅうおそ姿すがたてられた骨格こっかく。ブラジル国立こくりつ博物館はくぶつかん

にスピノサウルスがガビアルと共有きょうゆうする特徴とくちょうとしては、さかなとらえるのにてきした、がロゼットじょうをなす肥大ひだいした吻部先端せんたんげられる[53]られている大半たいはんのスピノサウルスよりはひく度合どあいであるものの、この特徴とくちょうAngaturama limai のホロタイプ標本ひょうほんにもある[11]。しかし2002ねん、スースらはスピノサウルス完全かんぜんさかなしょく特殊とくしゅしたと想定そうていする理由りゆうがないと指摘してきした。頭部とうぶ形態けいたいはジェラリックなしょくせい示唆しさし、とく小型こがた動物どうぶつ獲物えものとしていたとかれらは強調きょうちょうした。事実じじつあし歩行ほこう植物しょくぶつしょくせい恐竜きょうりゅうであるわかイグアノドンが、バリオニクスの骨格こっかく化石かせきなかから発見はっけんされている[8]。2004ねんにナイシュらはイリタトルが沿岸えんがん生息せいそくするジェネラリスト捕食ほしょくしゃとして水棲すいせい動物どうぶつ陸棲りくせい動物どうぶつ両方りょうほうともり、さらにおそらくはにくあさっていたという仮説かせつ支持しじした[41]。イリタトルにぞくするにはつばさひらきちょう3.3メートルほどのオルニトケイルスつばさりゅうの頸椎にさって発見はっけんされたものもある。このことから、りをおこなったのか死体したいあさったのかは不明ふめいであるものの、イリタトルがつばさりゅう捕食ほしょくしていたことが示唆しさされている[50][54][55]。2018ねんには、オーレリアノらがロムアルドるいそう食物しょくもつもうのシナリオを発表はっぴょうした。ロムアルドるいそうさんのスピノサウルス陸棲りくせいおよ水棲すいせいワニ上目うわめ、カメ、小型こがたから中型ちゅうがた恐竜きょうりゅう捕食ほしょくした可能かのうせいがあるとかれらは提唱ていしょうした。スピノサウルスはこの生態せいたいけいにおける頂点ちょうてん捕食ほしょくしゃであっただろう[22]

水棲すいせい[編集へんしゅう]

同位どういたい解析かいせきほね組織そしきのような技術ぎじゅつもちいた研究けんきゅうからしめされるように、おおくのスピノサウルスはん水棲すいせいであった可能かのうせいたかい。かれらがおそらく水棲すいせい獲物えもの環境かんきょう沿岸えんがん生息せいそくいき[56])といったアドバンテージを明確めいかく生態せいたいてき地位ちいめ、より陸棲りくせいししあしるいとの競争きょうそうけていたことが判明はんめいしている[57][58]。スピノサウルスはバリオニクスよりもそのような生態せいたいてきしていたらしい[22][59]。イギリスの生物せいぶつ学者がくしゃトーマス・M・S・アーデンらによる2018ねん研究けんきゅうでは、水棲すいせい特徴とくちょうさぐるためスピノサウルス形態けいたい調査ちょうさされた。イリタトル、スピノサウルス、シギルマッササウルスのぜん頭骨とうこつがアーチじょうさい上部じょうぶくぼみ、前部ぜんぶせまくなっていることをかれらは発見はっけんした。これらの特徴とくちょうししあしるいよりもうえ位置いちしていたことに帰着きちゃくする。とくに、大半たいはんししあしるいでは眼窩がんかがわかためんしていた一方いっぽう、イリタトルはひろしたあごせま前頭まえがしらこつにより頭蓋骨ずがいこつ正中せいちゅうせん眼窩がんかきゅう勾配こうばいめんした。これらの特徴とくちょうにより、イリタトルはみずかっても水面すいめんよりうえることができた[60]

2018ねん、オーレリアノらはロムアルドるいそうちょうこつ断片だんぺん解析かいせきおこなった。サンカルロス大学だいがく英語えいごばんでの標本ひょうほんのCTスキャンにより、ほね硬化こうか存在そんざいあきらかにされた[22]。この状態じょうたいはかつて Spinosaurus aegyptiacus でも観察かんさつされ、ほねおもくしてみずかるのをらくにしたのかもしれないとされた[59]。この状態じょうたいがブラジルのあし断片だんぺんにもられたことは、すくなくともスピノサウルスが1おくねんまえのエジプトに出現しゅつげんしたころにはコンパクトなほねすでにスピノサウルス進化しんかしていたことをしめしている。きんえんしゅとの比較ひかくにより生命せいめいたい未知みち特徴とくちょう推定すいていするのにもちいられる手法しゅほう phylogenetic bracketing[61]によると、ほね硬化こうかはスピノサウルスでは標準ひょうじゅんてきなものであった[22]。これらの特徴とくちょう重要じゅうようせいは2018ねんのち論文ろんぶん疑問ぎもんされ、カナダの生物せいぶつ学者がくしゃドナルド・ヘンダーソンはどう論文ろんぶんほね硬化こうかししあしるい浮力ふりょく大幅おおはば影響えいきょうしなかっただろうと異議いぎとなえた[62]

環境かんきょうがく生物せいぶつ理知りちがく[編集へんしゅう]

頭部とうぶ復元ふくげん

イリタトルとアンガトラマはロムアルドるいそう英語えいごばんからられ、そう岩石がんせきやく1おく1000まんねんまえ前期ぜんきはく亜紀あきアルビアンまでさかのぼ[22]。この時代じだいにはみなみ南極なんきょくかいひらいており、円形えんけい大西洋たいせいようくブラジル南部なんぶとアフリカ南西なんせいうみぼん形成けいせいしていたが、ブラジル北東ほくとうとアフリカ西部せいぶはまだりくつながっていた。ロムアルドるいそうサンタナそうぐん英語えいごばん一部いちぶで、イリタトルが記載きさいされたころはサンタナるいそうとされていたそうそうかんがえられていた。ロムアルドるいそう化石かせき素晴すばらしい状態じょうたい保存ほぞんされる堆積たいせきそうであるラーガーシュテッテで、頁岩けつがんまれた石灰岩せっかいがんからなり、クラトるいそううえよこたわる。石灰岩せっかいがんちゅう化石かせき立体りったいてき保存ほぞんされていることで有名ゆうめいであり、おおくのつばさりゅう化石かせきでもられる。つばさりゅう恐竜きょうりゅう筋繊維きんせんいくわえ、エラや消化しょうかぶつ心臓しんぞう保存ほぞんした魚類ぎょるい発見はっけんされている[63][64]。このそう海水かいすいじゅん変動へんどうサイクルと競合きょうごうする不規則ふきそく淡水たんすい影響えいきょうける沿岸えんがんラグーンであったと解釈かいしゃくされている[22]。このそう気候きこう熱帯ねったいで、現在げんざいのブラジルの気候きこうおおまかに対応たいおうしている[65]そう地域ちいき乾燥かんそう地帯ちたいないしはん乾燥かんそう地帯ちたいで、だい部分ぶぶん植物しょくぶつしょうなま植物しょくぶつであった。ソテツるい絶滅ぜつめつしゅかさはて植物しょくぶつもんブラキフィルム英語えいごばんもっとひろがった植物しょくぶつであった[66]

ロムアルドるいそう英語えいごばん環境かんきょう沿岸えんがんあるくイリタトルの復元ふくげん

当時とうじ環境かんきょうアンハングエラアラリペダクティルスアラリペサウルス英語えいごばんブラシレオダクティルス英語えいごばんケアラダクティルスコロボリンクスサンタナダクティルス英語えいごばんタペヤラタラッソドロメウストゥプクスアラ[67]バルボサニア英語えいごばんマーラダクティルス英語えいごばん[68]トロペオグナトゥスアンウィンディア英語えいごばんなどのつばさりゅう支配しはいてきであった[69]。イリタトル以外いがい判明はんめいしている恐竜きょうりゅう動物どうぶつしょうは、ティラノサウルスうえサンタナラプトルコンプソグナトゥスミリスキア[66]同定どうていウネンラギアドロマエオサウルス[70]マニラプトルるい代表だいひょうされた[22]アラリペスクスカリリスクス英語えいごばんといったワニがた上目うわめ[71]ブラシレミス英語えいごばん[72]ケアラケリス英語えいごばん[73]アラリペミスエウラキセミス英語えいごばん[74]サンタナケリスのようなカメが堆積たいせきそうからられている[75]。また、カイエビ、ウニかいちゅう軟体動物なんたいどうぶつ生息せいそくしていた[76]保存ほぞん魚類ぎょるい化石かせき記録きろくとしてはヒボドゥス英語えいごばんのサメ、エイガーアミア、オスニアアスピドリンクス英語えいごばんクラドキクルス英語えいごばんソトイワシサバヒーマウソニア英語えいごばん同定どうていたねげられる[77]。ナイシュらによると、植物しょくぶつしょく恐竜きょうりゅうがいないことは、植生しょくせいとぼしくだい規模きぼ集団しゅうだん維持いじできなかったことを意味いみする可能かのうせいがある。個体こたいすうおお肉食にくしょくじゅうあしるいは、そのゆたかな水棲すいせい生物せいぶつ主要しゅよう食糧しょくりょうげんえた可能かのうせいがある。また、あらしのちにはつばさりゅう魚類ぎょるい死骸しがい海岸かいがんせんげられてししあしるい膨大ぼうだい腐肉ふにく提供ていきょうされたともかれらは仮説かせつてた[66]そうには複数ふくすうさかなしょく動物どうぶつ生息せいそくし、熾烈しれつ競争きょうそうこった可能かのうせいもある。オーレリアノらは動物どうぶつたちが間違まちがいなくある程度ていど生態せいたいてき地位ちいけていたと主張しゅちょうした。この見解けんかいでは、ラグーンのなか動物どうぶつたちは体格たいかく生息せいそくわせて獲物えものえていた[22]

1おく1300まんねんまえから9390まんねんまえアルビアン - セノマニアン由来ゆらいするスピノサウルス化石かせき発見はっけんされた場所ばしょ

ロムアルドるいそうとクラトるいそう動物どうぶつしょう白亜はくあ紀中きちゅうごろのアフリカの動物どうぶつしょう類似るいじしており、アラリペ盆地ぼんちテチスうみつながっていたことが示唆しさされている。ただし、アラリペ盆地ぼんち海洋かいよう脊椎動物せきついどうぶつがいないため盆地ぼんち堆積たいせきぶつ海洋かいようせいではなかったことがしめされており、テチスうみとアラリペ盆地ぼんちつながりは散発さんぱつてきであった可能かのうせいたか[77]。スピノサウルスすで前期ぜんきはく亜紀あきあいだ拡散かくさんげていた[78]。セレノらは1998ねんに、テチスうみひらいたためスピノサウルスみなみ(アフリカ、ゴンドワナ)で、バリオニクスきたローラシア)で進化しんかしたと提唱ていしょうした[47]。これにつづき、2005ねんにはマカドとケルナーがスピノサウルスはアフリカからみなみアメリカへひろがったと仮説かせつてた[3]。セレノらはみなみアメリカとアフリカでのスピノサウルス分岐ぶんき進化しんか大西おおにしひろし起因きいんする可能かのうせいたかいと推論すいろんし、大西洋たいせいよう開口かいこう徐々じょじょ大陸たいりくへだててりょう分類ぶんるいぐん差異さいつながったとした[47]同様どうようのシナリオは2014ねんにブラジルの生物せいぶつ学者がくしゃマヌエル・A・メデイロスらがアルカンターラるいそう動物どうぶつしょう提唱ていしょうしており、このそうではオキサライアが発見はっけんされている[79]。しかし、スピノサウルス生物せいぶつ地理ちりがく仮説かせつ段階だんかいかつはるかに確定かくていのままであり、アジアとオーストラリアでの発見はっけんによりさらに事態じたい複雑ふくざつであることが示唆しさされている[80][81]

化石かせき[編集へんしゅう]

Irritator challengeri のホロタイプ標本ひょうほん化石かせき過程かてい複数ふくすう研究けんきゅうしゃ議論ぎろんしてきた。頭骨とうこつはたよこたわるようにして発見はっけんされた。化石かせき先駆さきがけ、頭蓋とうがい腔のうしろのいくつかのほねこつねばこつ英語えいごばん烏口からすぐちこつしもあごみぎかくこつ英語えいごばんうしなわれた。ほねはほとんどが後頭部こうとうぶ由来ゆらいし、分離ぶんりして頭部とうぶべつ場所ばしょ分散ぶんさんして埋没まいぼつした[8]。2004ねんにナイシュらは、ロムアルドるいそう恐竜きょうりゅう動物どうぶつしょう海岸かいがんせんかわ死亡しぼうしてうみはこばれ、ただよったすえ化石かせきした動物どうぶつ代表だいひょうされていると主張しゅちょうした[41]。2018ねんにオーレリアノらはこのシナリオに異議いぎとなえた。Irritator challengeri のホロタイプのしもあごのこりの頭骨とうこつ関節かんせつ状態じょうたい発見はっけんされていたが、死体したいうみただよったなら分散ぶんさんした可能かのうせいたかいとかれらは主張しゅちょうした。また、骨格こっかくほね硬化こうかゆえに死体したいはすぐにうみしずんだともかれらはつづった。したがって、サンタナそうぐんから産出さんしゅつした化石かせきことしょてき堆積たいせきしたのではなく、土着どちゃく生息せいそく埋没まいぼつした生物せいぶつ代表だいひょうするものであるとかれらは結論けつろんけた[22]

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