モノロフォサウルス (Monolophosaurus , 1つの隆起 りゅうき を持 も つ蜥蜴 とかげ の意 い )は、現在 げんざい の中華人民共和国 ちゅうかじんみんきょうわこく 新疆 しんきょう ウイグル自治 じち 区 く に分布 ぶんぷ した中部 ちゅうぶ ジュラ系 けい の石 いし 樹 じゅ 溝 みぞ 累 るい 層 そう (英語 えいご 版 ばん ) で産出 さんしゅつ した、テタヌラ類 るい に属 ぞく する獣 しし 脚 あし 類 るい の恐竜 きょうりゅう の属 ぞく [ 1] [ 2] 。属 ぞく 名 めい は頭骨 とうこつ の最 さい 上部 じょうぶ に位置 いち する1つの鶏冠 けいかん にちなむ。全長 ぜんちょう 5メートル程度 ていど の中型 ちゅうがた の獣 しし 脚 あし 類 るい であった。
M. jiangi のホロタイプ標本 ひょうほん 。中国 ちゅうごく 古 こ 動物 どうぶつ 館 かん にて。
石油 せきゆ 産業 さんぎょう のための層 そう 序 じょ 学 がく 踏査 とうさ の最中 さいちゅう 、ほぼ完全 かんぜん な骨格 こっかく が1981年 ねん に董 ただし 枝 えだ 明 あきら により発見 はっけん された。化石 かせき は1984年 ねん まで発掘 はっくつ が続 つづ けられ、論文 ろんぶん 記載 きさい 前 まえ の1987年 ねん にはジアンジュンミャオサウルス (Jiangjunmiaosaurus ) として報道 ほうどう された。この属 ぞく 名 めい は現在 げんざい では有効 ゆうこう ではない疑問 ぎもん 名 めい として扱 あつか われている[ 1] [ 3] 。1992年 ねん に董 ただし 枝 えだ 明 あかり はこの化石 かせき を Monolophosaurus jiangjunmiaoi と呼称 こしょう し[ 4] 、1993年 ねん にはウェイン・グレイ (英語 えいご 版 ばん ) が Monolophosaurus dongi と呼称 こしょう した[ 5] 。これらは学術 がくじゅつ 的 てき な記載 きさい がなかったため裸 はだか 名 めい として扱 あつか われている。
1993年 ねん から1994年 ねん には、趙 ちょう 喜 き 進 すすむ (英語 えいご 版 ばん ) とフィリップ・J・カリー がタイプ種 しゅ Monolophosaurus jiangi を記載 きさい ・命名 めいめい した。属 ぞく 名 めい はギリシャ語 ご の μόνος, monos (「単一 たんいつ の」)、λόφος あるいは λόφη, lophos/lophè (「鶏冠 けいかん 」)から派生 はせい したもので、鼻先 はなさき に一 ひと つの鶏冠 けいかん があることを指 さ す。種 たね 小名 しょうみょう は化石 かせき が発見 はっけん された場所 ばしょ の付近 ふきん に位置 いち する放棄 ほうき された砂漠 さばく の旅館 りょかん である将軍 しょうぐん 廟 びょう にちなむ[ 1] [ 6] 。
ホロタイプ標本 ひょうほん IVPP 84019 はジュンガル盆地 ぼんち の中部 ちゅうぶ ジュラ系 けい バトニアン - カロビアン にあたるWucaiwan 累 るい 層 そう で発見 はっけん された。この骨格 こっかく は頭骨 とうこつ ・下 しも 顎 あご ・椎骨 ついこつ ・骨盤 こつばん を含 ふく み、尾 お の後方 こうほう ・肩 かた 帯 たい ・四肢 しし は失 うしな われている。成体 せいたい ないし亜 あ 成体 せいたい 個体 こたい のものである[ 1] 。タイプ標本 ひょうほん は複数 ふくすう の会場 かいじょう で展示 てんじ するために石膏 せっこう で保存 ほぞん され、石膏 せっこう に覆 おお われた左側 ひだりがわ は泡 あわ が付着 ふちゃく して後 ご の研究 けんきゅう を妨 さまた げることとなった。完全 かんぜん な骨格 こっかく マウントのキャスト(雄 ゆう 型 がた )を製作 せいさく するために失 うしな われた骨 ほね 要素 ようそ も復元 ふくげん された。2010年 ねん にはスティーヴン・ブルサッテ らによる2つの研究 けんきゅう でホロタイプ標本 ひょうほん が詳細 しょうさい に再 さい 記載 きさい された[ 6] [ 7] 。
2006年 ねん にトーマス・カール (英語 えいご 版 ばん ) は、同 おな じ層 そう から産出 さんしゅつ した大型 おおがた で薄 うす く孔 あな のある正中 せいちゅう 線 せん 上 うえ の鶏冠 けいかん を持 も つ別 べつ の恐竜 きょうりゅう グアンロン が実際 じっさい にはモノロフォサウルスの亜 あ 成体 せいたい 個体 こたい であると提唱 ていしょう した。一般 いっぱん にグアンロンはティラノサウルス上 うえ 科 か プロケラトサウルス科 か の恐竜 きょうりゅう と考 かんが えられているが、カールは両 りょう 標本 ひょうほん をアロサウルス上 うえ 科 か に纏 まと める系統 けいとう 解析 かいせき を発表 はっぴょう した[ 8] 。より保守 ほしゅ 的 てき に、2010年 ねん にグレゴリー・ポール はグアンロンをモノロフォサウルスの種 たね とみなして Monolophosaurus wucaii に改名 かいめい し[ 9] 、両 りょう 分類 ぶんるい 群 ぐん が姉妹 しまい 種 しゅ である可能 かのう 性 せい もあるとした。2010年 ねん にブルサッテらはこの同定 どうてい を否定 ひてい し、グアンロンのホロタイプ標本 ひょうほん が実際 じっさい には完全 かんぜん に成長 せいちょう した成体 せいたい であることを指摘 してき した[ 6] 。
復元 ふくげん 図 ず
ホロタイプ標本 ひょうほん かつ唯一 ゆいいつ 知 し られている個体 こたい は全長 ぜんちょう 5メートルと推定 すいてい されている[ 2] 。2010年 ねん にポールは全長 ぜんちょう 5.5メートル、体重 たいじゅう 475キログラムと推定 すいてい した[ 9] 。2016年 ねん に Molina-Pérez とララメンディは全長 ぜんちょう 7.5メートル、体重 たいじゅう 710キログラムと推定 すいてい した[ 10] 。
モノロフォサウルスは次 つぎ に述 の べるような複数 ふくすう の表徴 ひょうちょう 形質 けいしつ が確立 かくりつ されている[ 6] 。鼻先 はなさき には正中 せいちゅう 線 せん 上 じょう に大型 おおがた の鶏冠 けいかん があり、その前方 ぜんぽう は前 ぜん 上顎 じょうがく 骨 こつ で形成 けいせい される。鶏冠 けいかん は鼻骨 びこつ と涙 なみだ 骨 こつ の後方 こうほう へ続 つづ き、前 ぜん 頭骨 とうこつ に触 ふ れる。鶏冠 けいかん の最 さい 上部 じょうぶ は上顎 じょうがく の縁 えん に平行 へいこう である。前 ぜん 上顎 じょうがく 骨 こつ の上 うえ へ上 あ がる枝 えだ (鶏冠 けいかん をなす)は後方 こうほう へ湾曲 わんきょく する。前 ぜん 上顎 じょうがく 骨 こつ の側面 そくめん に深 ふか い溝 みぞ が走 はし り、枝 えだ の始点 してん から鼻孔 びこう の下 した まで続 つづ く。鼻孔 びこう の上側 うわがわ 後方 こうほう の窪 くぼ みに大 おお きさの異 こと なる2つの含気性 せい の開口 かいこう 部 ぶ が存在 そんざい する。眼窩 がんか の上 うえ に位置 いち する、涙 なみだ 骨 こつ の後方 こうほう の枝 えだ に、上向 うわむ きの鋭 するど い手斧 ちょうな 型 がた の突起 とっき がある。前 ぜん 頭骨 とうこつ は長方形 ちょうほうけい で細長 ほそなが く、長 なが さの幅 はば の比 ひ は1.67である。
組 く み立 た てられた骨格 こっかく 。臀部 でんぶ 関節 かんせつ の上 うえ にフード型 がた の antitrochanter が見 み られる。
ホロタイプ標本 ひょうほん の頭骨 とうこつ は長 なが さ80センチメートルである。頭骨 とうこつ はかなり平坦 へいたん であるが、頭蓋骨 ずがいこつ の長 なが さの約 やく 4分 ぶん の3を占 し める大 おお きな鼻先 はなさき の鶏冠 けいかん が眼窩 がんか まで届 とど いており、曖昧 あいまい になっている。鼻先 はなさき の前 ぜん 上顎 じょうがく 骨 こつ に端 はし を発 はっ する鶏冠 けいかん は主 おも に鼻骨 びこつ で形成 けいせい される。鶏冠 けいかん の断面 だんめん は三角形 さんかっけい で、吻部先端 せんたん に向 む かうほど細 ほそ くなる。鶏冠 けいかん の上面 うわつら は尖 とが っておらず、むしろ表面 ひょうめん は平坦 へいたん になっている。鶏冠 けいかん の側面 そくめん は非常 ひじょう に粗 あら く、隆起 りゅうき した箇所 かしょ が連続 れんぞく して存在 そんざい する。鼻骨 びこつ は前 ぜん 眼窩 がんか 窓 まど 周 まわ りの窪 くぼ みの上側 うわがわ 後方 こうほう の部分 ぶぶん を形成 けいせい する。この領域 りょういき には含気性 せい 開口 かいこう 部 ぶ あるいは pneumatopores が数多 かずおお くあり、気嚢 きのう の憩 いこい 室 しつ が骨 ほね に入 はい っている。前部 ぜんぶ には2つの小 ちい さな孔 あな があり、後部 こうぶ には2つの大 おお きな水平 すいへい 楕円 だえん 形 がた の開口 かいこう 部 ぶ がある。CTスキャン により鼻骨 びこつ の内側 うちがわ は含気性 せい が高 たか く、大 おお きな気 き 室 しつ が存在 そんざい する。また、頬骨 ほおぼね も含気性 せい である。涙 なみだ 骨 こつ はI字 じ 型 がた をなし、涙 なみだ 骨 こつ には鶏冠 けいかん の垂直 すいちょく な後方 こうほう 縁 えん を形成 けいせい する上向 うわむ きの枝 えだ が存在 そんざい する。断面 だんめん が三角形 さんかっけい であるため、この枝 えだ は頭骨 とうこつ の正中 せいちゅう 線 せん に向 む かって傾斜 けいしゃ する。枝 えだ の上 うえ 外側 そとがわ は長方形 ちょうほうけい の意気 いき 上 あ がりを形成 けいせい する。眼窩 がんか の後方 こうほう (後 こう 眼窩 がんか 骨 こつ )には小 ちい さな角 かく 状 じょう 構造 こうぞう が存在 そんざい する。前 ぜん 頭骨 とうこつ は鶏冠 けいかん の形成 けいせい に寄与 きよ しない。鶏冠 けいかん が後方 こうほう にも及 およ んでいて三角形 さんかっけい と四角形 しかっけい を組 く み合 あ わせた構造 こうぞう をしているという点 てん で、モノロフォサウルスは獣 しし 脚 あし 類 るい の中 なか でも珍 めずら しい部類 ぶるい である[ 6] 。
頭骨 とうこつ のキャストを横 よこ からみた写真 しゃしん
前 ぜん 上顎 じょうがく 骨 こつ は鶏冠 けいかん の前部 ぜんぶ を形成 けいせい する上向 うわむ きの狭 せま い枝 えだ を持 も つ。枝 えだ の後方 こうほう は湾曲 わんきょく して鼻骨 びこつ の外側 そとがわ の突出 とっしゅつ 部 ぶ を囲 かこ んでおり、この特徴 とくちょう は1994年 ねん のオリジナルの記載 きさい では確認 かくにん されていなかった。枝 えだ の根元 ねもと には小 ちい さな開口 かいこう 部 ぶ が、より大型 おおがた の開口 かいこう 部 ぶ は鼻孔 びこう の直下 ちょっか に位置 いち し、いずれも鼻孔 びこう の下 した 側 がわ 周 まわ りでカーブを描 えが く明瞭 めいりょう な溝 みぞ で繋 つな がっている。前上 まえかみ 顎骨 がっこつ 歯 ぱ は4本 ほん で、上顎 じょうがく 骨 こつ 歯 ぱ は13本 ほん である。前 ぜん 眼窩 がんか 窓 まど の下 した 側 がわ 前方 ぜんぽう 周 まわ りには上顎 じょうがく 骨 こつ 上 じょう に短 みじか い窪 くぼ みが存在 そんざい する。この領域 りょういき 内 ない にさらに小 ちい さな窪 くぼ みが位置 いち し、内側 うちがわ で閉 と じ、位置 いち からして fenestra promaxillaris あるいは単一 たんいつ の窪 くぼ みであることから fenestra maxillaris の可能 かのう 性 せい があるとされる[ 6] 。
頭蓋 とうがい 内 ない 腔では、第 だい V脳神経 のうしんけい でもある三叉 みつまた 神経 しんけい が分岐 ぶんき していない。口蓋 こうがい 骨 こつ は含気性 せい で、 pneumatopore の存在 そんざい が示 しめ されている[ 6] 。
下 しも 顎 あご では、外側 そとがわ の下 しも 顎 あご 窓 まど が基盤 きばん 的 てき テタヌラ類 るい にしては遥 はる かに小 ちい さい。ホロタイプ標本 ひょうほん では右 みぎ 歯 は 骨 こつ に18本 ほん 、左 ひだり 歯 は 骨 こつ に17本 ほん の歯 は が確認 かくにん でき、このような非対称 ひたいしょう 性 せい は大型 おおがた の獣 しし 脚 あし 類 るい では珍 めずら しいことではない。孔 あな の列 れつ が歯 は 列 れつ の外側 そとがわ と下 した に存在 そんざい し、これらは最初 さいしょ の4本 ほん の歯 は の下 した において相対 そうたい 的 てき に大 おお きい。後方 こうほう に向 む かうにつれて孔 あな は小 ちい さくなり、孔 あな の列 れつ 自体 じたい も下 した 側 がわ へカーブする。第 だい 9歯 は から孔 あな は溝 みぞ に合流 ごうりゅう する。孔 あな の第 だい 二 に 列 れつ は下 しも 顎 あご の縁 えん に平行 へいこう に走 はし り、第 だい 13歯 は の位置 いち で終端 しゅうたん を迎 むか える。歯 は 骨 こつ の内側 うちがわ では第 だい 3歯 は の水準 すいじゅん にあるメッケル溝 みぞ (英語 えいご 版 ばん ) が2つの重 かさ なった狭 せま いスリットに正面 しょうめん まで伸 の びる。下 した 顎 あご の後部 こうぶ は角 かく 骨 こつ と上角 うえすみ 骨 こつ のねじれた縫合 ほうごう 線 せん の特徴 とくちょう 的 てき な結合 けつごう を示 しめ し、上角 うえすみ 骨 こつ の基底 きてい は顎 あご の後部 こうぶ の縁 えん まで届 とど く。上角 うえすみ 骨 こつ 後方 こうほう のさらに小 ちい さな穴 あな は骨 ほね 自体 じたい が厚 あつ いためオーバーハングしておらず、これは大型 おおがた 獣 じゅう 脚 あし 類 るい には珍 めずら しい[ 6] 。
大 おお きさ比較 ひかく
椎骨 ついこつ は頸椎 ]9個 こ ・脊椎 せきつい 14個 こ ・仙 せん 椎 しい 5個 こ からなり、尾 お 椎 しい の数 かず は不明 ふめい である。頸椎は含気性 せい が高 たか く、側面 そくめん には側 がわ 腔があり、内側 うちがわ は空洞 くうどう 化 か して大 おお きな気 き 室 しつ が存在 そんざい する。頸椎の神経 しんけい 棘 とげ は側面 そくめん から見 み ると細 ほそ く、後方 こうほう に向 む かうほど幅 はば も細 ほそ くなる。第 だい 8頸椎と第 だい 9頸椎の神経 しんけい 棘 とげ は杖 つえ 状 じょう である。同様 どうよう に、少 すく なくとも第 だい 3脊椎 せきつい までは側 がわ 腔が存在 そんざい する。脊椎 せきつい は頑強 がんきょう なハイポスフェン-ハイパントラム関節 かんせつ (英語 えいご 版 ばん ) で繋 つな がっている。第 だい 6脊椎 せきつい 以降 いこう 、神経 しんけい 棘 とげ は急激 きゅうげき に幅 はば が広 ひろ くなる。仙 せん 椎 しい の神経 しんけい 棘 とげ は中枢 ちゅうすう 神経 しんけい 上 じょう の骨 ほね 板 ばん に癒合 ゆごう していない。尾 お の根元 ねもと はわずかに下方 かほう へ向 む く。根元 ねもと の尾 お 椎 しい もまたハイポスフェン-ハイパントラム関節 かんせつ が確認 かくにん できる[ 7] 。
骨盤 こつばん では腸 ちょう 骨 こつ の上部 じょうぶ が僅 わず かに凸 とつ 状 じょう をなす。腸 ちょう 骨 こつ の前方 ぜんぽう の刃 は 状 じょう 構造 こうぞう にはフック上 じょう の突出 とっしゅつ 部 ぶ がある。前方 ぜんぽう 刃 は 状 じょう 構造 こうぞう の根元 ねもと の縁 えん は溝 みぞ が刻 きざ まれている。恥骨 ちこつ が附随 ふずい する突起 とっき には2つの関節 かんせつ 面 めん があり、1つは下 した へ、もう1つは前方 ぜんぽう へ斜 なな めに突出 とっしゅつ する。またその基底 きてい は股関節 こかんせつ が反転 はんてん 子 こ のフード型 がた の延長 えんちょう 部 ぶ によって張 は り出 だ しており、この延長 えんちょう 部 ぶ の前面 ぜんめん はさらに下 した 側 がわ と外側 そとがわ へ到達 とうたつ する。明確 めいかく な brevis shelf(尾 お の筋肉 きんにく の付着 ふちゃく 部 ぶ となる腸 ちょう 骨 こつ 上 じょう の骨 ほね )は存在 そんざい しない。恥骨 ちこつ と坐骨 ざこつ は足 あし のような構造 こうぞう を持 も つという点 てん で互 たが いに似 に ており、穴 あな が開 ひら いた骨 ほね の枠 わく を介 かい して繋 つな がっている[ 7] 。
モノロフォサウルスは元々 もともと メガロサウルス類 るい と呼 よ ばれ、しばしばアロサウルス上 うえ 科 か であると提唱 ていしょう されてきた。Smith et alii (2007) でモノロフォサウルスは初 はじ めて非 ひ ネオテタヌラ型 がた テタヌラ類 るい として扱 あつか われ[ 11] 、これはアロサウルス上 うえ 科 か に特有 とくゆう と考 かんが えられていた特徴 とくちょう がより広 ひろ い範囲 はんい で見出 みいだ されたことによる。また、Zhao et alii (2010) ではモノロフォサウルスが最 もっと も原始 げんし 的 てき なテタヌラ類 るい の恐竜 きょうりゅう になりうることを示唆 しさ する数 すう 多 おお くの原始 げんし 的 てき な特徴 とくちょう が記載 きさい された[ 7] 。Benson (2008, 2010) ではモノロフォサウルスはチュアンドンゴコエルルス (英語 えいご 版 ばん ) と共 とも にメガロサウルス科 か やスピノサウルス科 か よりも基盤 きばん 的 てき なメガロサウルス上 うえ 科 か の分類 ぶんるい 群 ぐん に置 お かれた[ 12] [ 13] 。後 のち に Benson et alii (2010) はチュアンドンゴコエルルスとモノロフォサウルスの分類 ぶんるい 群 ぐん がメガロサウルス上 うえ 科 か とネオテタヌラ類 るい の外側 そとがわ に位置 いち することを発見 はっけん した[ 6] 。2012年 ねん の系統 けいとう 解析 かいせき では、モノロフォサウルスとチュアンドンゴコエルルスは姉妹 しまい 群 ぐん ではないもののテタヌラ類 るい の基盤 きばん でより派生 はせい 的 てき な外側 そとがわ の分類 ぶんるい 群 ぐん をなすことが判明 はんめい した[ 14] 。
デジタル復元 ふくげん
ワイオミング州 しゅう 恐竜 きょうりゅう センター にて、ベルサウルス を襲 おそ うモノロフォサウルスの骨格 こっかく 。2属 ぞく は同 おな じ層 そう から産出 さんしゅつ した。
以下 いか のクラドグラムは Carrano による2012年 ねん の系統 けいとう 解析 かいせき に基 もと づき、モノロフォサウルスの系統 けいとう 関係 かんけい を示 しめ す[ 14] 。
タイプ標本 ひょうほん IVPP 84019 は第 だい 10神経 しんけい 棘 とげ 、そしておそらく第 だい 11神経 しんけい 棘 とげ も骨折 こっせつ し、互 たが いに癒合 ゆごう している。標本 ひょうほん の歯 は 骨 こつ の1つにある一連 いちれん の平行 へいこう な隆起 りゅうき は、噛 か まれた痕 あと である可能 かのう 性 せい がある[ 15] 。
時 とき にはライバルに攻撃 こうげき されたとはいえ、当時 とうじ モノロフォサウルスは生態 せいたい 系 けい の頂点 ちょうてん の一角 いっかく を占 し めていたとされている。主 おも な獲物 えもの はベルサウルス のような初期 しょき の竜 りゅう 脚下 きゃっか 目 め や[ 16] [ 17] 、グアンロン やリムサウルス のような自分 じぶん よりも小型 こがた の獣 しし 脚 あし 類 るい が挙 あ げられる。
特 とく にグアンロンのような小型 こがた の肉食 にくしょく 性 せい 獣 じゅう 脚 あし 類 るい にとって、自分 じぶん よりも大 おお きなモノロフォサウルスやシンラプトル は非常 ひじょう に手強 てごわ いライバルだったと推察 すいさつ されている[ 18] 。
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