アレクトロサウルス

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アレクトロサウルス
生息せいそく年代ねんだい: 後期こうきはく亜紀あき
頭部とうぶ復元ふくげん
地質ちしつ時代じだい
後期こうきはく亜紀あき
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
つな : そうゆみつな Diapsida
下綱しもつな : しゅりゅうがた下綱しもつな Archosauromorpha
上目うわめ : 恐竜きょうりゅう上目うわめ Dinosauria
: りゅうばん Saurischia
: ししあし Theropoda
階級かいきゅうなし : とり吻類 Averostra
下目しため : テタヌラ下目しため Tetanurae
階級かいきゅうなし : コエルロサウルスるい Coelurosauria
階級かいきゅうなし : ティラノラプトラ Tyrannoraptora
うえ : ティラノサウルスうえ Tyrannosauroidea
ぞく : アレクトロサウルスぞく Alectrosaurus
学名がくめい
Alectrosaurus
Gilmore1933
たね

アレクトロサウルス学名がくめいAlectrosaurus)は、ティラノサウルスうえぞくするししあしるい恐竜きょうりゅうぞく。1923ねんのモンゴル化石かせき発掘はっくつ遠征えんせいにおいて、現在げんざい内モンゴル自治うちもんごるじち中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく)でジョージ・オルセンが化石かせき発見はっけんした。学名がくめいは「未婚みこんのトカゲ」を意味いみし、1個いっこからだあるいは2個体こたいぶん化石かせきことなる場所ばしょから発見はっけんされたことに由来ゆらいする[1]

タイプ標本ひょうほん上部じょうぶ白亜はくあけいイレンダバスそうから産出さんしゅつしている[2]推定すいてい全長ぜんちょうは5メートルと見積みつもられる[1]既知きち標本ひょうほん成体せいたいである場合ばあい森林地帯しんりんちたい生息せいそくし、ちかからだサイズの動物どうぶつ捕食ほしょくしたとかんがえられている[2]

発見はっけん命名めいめい[編集へんしゅう]

1923ねんA. olseni標本ひょうほんAMNH 6554 のみぎ後肢あとあし発掘はっくつ右側みぎがわはジョージ・オルセン

1923ねん生物せいぶつ学者がくしゃウォルター・G・グランガーひきいるアメリカ自然しぜん博物館はくぶつかんだいさんアジア遠征えんせいにおいて、モンゴルにおける恐竜きょうりゅう化石かせき発掘はっくつおこなわれていた。4月25にちゴビ砂漠ごびさばくにて、アシスタントの生物せいぶつ学者がくしゃであったジョージ・オルセンはほぼ完全かんぜんな1ほんみぎ後肢あとあしであるタイプ標本ひょうほん AMNH 6554発掘はっくつ回収かいしゅうした。これはひだりあしと2ほん前肢ぜんし末節まっせつこつ、および実質じっしつてき完全かんぜんみぎ後肢あとあしふくんだ。5月4にち、オルセンは最初さいしょ発見はっけんした化石かせきからやく30メートルはなれた地点ちてんべつ標本ひょうほん発見はっけんした。当該とうがいのもうひとつのタイプ標本ひょうほん AMNH 6368 には、1ほんみぎ上腕じょうわんこつ・2ほん不完全ふかんぜんゆびこつ・4断片だんぺんてきしいのほか、劣悪れつあく状態じょうたいのため処分しょぶんされた2, 3特定とくてい要素ようそふくまれた。これらの発見はっけん現在げんざい中国ちゅうごく内モンゴル自治うちもんごるじちイレンダバスそうでのことであった[3]

ぞくめいたねめいはアメリカの生物せいぶつ学者がくしゃチャールズ・W・ギルモア1933ねん命名めいめいした。ぞくめいAlectrosaurus は「孤独こどくなトカゲ」あるいは「未婚みこんのトカゲ」とやくすことができ、ギリシアで「孤独こどくな」「未婚みこんの」を意味いみする ἄλεκτρος および「トカゲ」を意味いみする σしぐまαあるふぁῦρος由来ゆらいする。たね小名しょうみょうolseni最初さいしょ標本ひょうほん発見はっけんしたジョージ・オルセンへのけんじめいである[3]

さらなる標本ひょうほん[編集へんしゅう]

A. olseni のホロタイプの右足みぎあしアメリカ自然しぜん博物館はくぶつかん所蔵しょぞう

その、さらなる化石かせきがアレクトロサウルスと呼称こしょうされた。1977ねんには、モンゴルの生物せいぶつ学者がくしゃ Altangerel Perle によりバインシレそうの2追加ついか標本ひょうほん報告ほうこくされており、アレクトロサウルスの可能かのうせいがある。標本ひょうほん IGM 100/50部分ぶぶんてき上顎じょうがくこつかたかぶとこつ烏口からすぐちこつ前肢ぜんし末節まっせつこつからなり、標本ひょうほん IGM 100/51しもあご要素ようそともな断片だんぺんてき頭蓋骨ずがいこつ不完全ふかんぜんちょうこつみぎちゅうあしこつからなる。これらの化石かせきそとモンゴル発見はっけんされた[4][5]。イレンダバスそうとバインシレそう恐竜きょうりゅう動物どうぶつしょう非常ひじょう類似るいじしており、アレクトロサウルスがバインシレそう発見はっけんされても不自然ふしぜんではない。さらに、うちモンゴルとそとモンゴルで発見はっけんされている複数ふくすう部分ぶぶんてき骨格こっかくもアレクトロサウルスにぞくする可能かのうせいがある[6]。アレクサンダー・アヴェリアノフとハンス=ディエター・スースは、2012ねんにイレンダバスそうサントニアンかい推定すいていし、上部じょうぶバインシレそう対比たいひした[7]。Van Itterbeeck et al. 2005 は、イレンダバスそうがおそらくカンパニアン-マーストリヒチアンかいであることを示唆しさし、ネメグトそう対比たいひされる可能かのうせいがあるとした[8]

タイプ標本ひょうほん付近ふきんでは、1923ねん標本ひょうほん AMNH 6266どう一層いっそうじゅんことなる地点ちてん発見はっけんされている。当該とうがい標本ひょうほんぜん上顎じょうがくこつおよびがわえん不完全ふかんぜんひだりなみだこつひだり頬骨ほおぼね上顎じょうがく突起とっき部分ぶぶんてきみぎ方形ほうけい頬骨ほおぼねみぎがい翼状よくじょうこつ頬骨ほおぼね突起とっきみぎ翼状よくじょうこつびる方形ほうけいえだからなる。当該とうがい標本ひょうほん小型こがた個体こたい代表だいひょうするようである。当該とうがい標本ひょうほん後肢あとあし要素ようそくためアレクトロサウルスとの直接ちょくせつ比較ひかくきわめて複雑ふくざつであり、アレクトロサウルスとの関係かんけいせい未解決みかいけつである[9][10]。なおAMNH 6266はAMNH 6556ということなる標本ひょうほん番号ばんごうあつかわれたこともあったが、Carr (2022)は標本ひょうほん整理せいりさいしてより正確せいかく標本ひょうほん番号ばんごうとしてAMNH 6266を選択せんたくしている[11]

なお、日本にっぽん幕張まくはりメッセ開催かいさいされた恐竜きょうりゅうはく2006では標本ひょうほんちょう45センチメートルのみぎ大腿だいたいこつ[12]恐竜きょうりゅうはく2009では標本ひょうほんちょう34.5センチメートルのしもあごがそれぞれアレクトロサウルスのものとして展示てんじされた[13]。ただし、展示てんじ時点じてんでこれらをアレクトロサウルスとなす統一とういつてき見解けんかいがあるわけではない[12][13]

説明せつめい[編集へんしゅう]

ホロタイプにもとづく生体せいたい復元ふくげん

レクトタイプ標本ひょうほん AMNH 6554 は断片だんぺんてきであり、とおくらいあしこつ要素ようそのみをくほぼ完全かんぜんみぎ後肢あとあしひだりだいII・III・IVちゅうあしこつ断片だんぺんてき恥骨ちこつとおくらいはしからなる。ただし、恥骨ちこつ左右さゆうどちらのものであるかは不明ふめいである[3][5]

アレクトロサウルスは中型ちゅうがたティラノサウルスうえであり、全長ぜんちょうは5 - 6メートルにたっし、体重たいじゅうは454 - 907キログラムにおよ[14][15]全体ぜんたいとして、りょう後肢あとあし華奢きゃしゃであり、頑強がんきょうティラノサウルスとは対照たいしょうてきである。脛骨けいこつちょう大腿だいたいこつちょう非常ひじょうちかく、脛骨けいこつがよりながほかのティラノサウルスうえだい多数たすうとは対照たいしょうてきである。大腿だいたいこつちょうは72.7センチメートル、脛骨けいこつちょうは72.7センチメートルである。のティラノサウルスうえ比較ひかくしてちゅうあしこつおおきさも脛骨けいこつのそれにちかく、ながい。最大さいだいなかあしこつだいIIIちゅうあしこつであり、ながさは48センチメートルにたっする[3][16]距骨かかとこつ保存ほぞんいものの、距骨はわずかに損傷そんしょうしているようにえる。それらはつよ接着せっちゃくしているが、癒合ゆごうはしていない[3]

解剖かいぼうがくてき特徴とくちょう識別しきべつ[編集へんしゅう]

はら記載きさいつづき、アレクトロサウルスは以下いか特徴とくちょうにより識別しきべつされる。なが細長ほそなが四肢ししつタイプのティラノサウルスうえである。大腿だいたいこつなが細長ほそながい。だいIゆび末節まっせつこつゆびこつ頑強がんきょうであり、外側そとがわ圧搾あっさくされ、つよ湾曲わんきょくする。大腿だいたいこつ脛骨けいこつながさがほぼひとしい。距骨ちょうは距骨と脛骨けいこつわせたながさのよんぶんいちである[3]

Carr 2005 によると、アレクトロサウルスは後肢あとあし存在そんざいする固有こゆう特徴とくちょうもとづいて識別しきべつ可能かのうである。その特徴とくちょうには、大腿だいたいこつ内側うちがわ顆の後背こうはい側面そくめんからびるスパイクじょう突起とっき腓骨ひこつじょう脛骨けいこつとの関節かんせつめん前側まえがわえん沿って存在そんざいするったし、りょう構造こうぞう(buttless)の内側うちがわめん下部かぶけずる距骨のはら外側そとがわはり構造こうぞう(buttless)に隣接りんせつするけんみぞだいII趾のだい2趾骨のきんめんがわえん突出とっしゅつ縮小しゅくしょうしただいIII趾、内側うちがわ顆よりも顕著けんちょふかだいIIIもとぶしこつ外側そとがわ顆、頑丈がんじょうだいIV趾のだい2趾骨、だいIIIちゅうあしこつじょうだいIVちゅうあしこつとの関節かんせつめん前側まえがわ膨張ぼうちょうしたがわ半分はんぶん、そのげられる[17]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

AMNH 6368 の末節まっせつこつともなゆびこつおよびみぎ上腕じょうわんこつのち確認かくにんテリジノサウルスるい英語えいごばんのものであり、アレクトロサウルスのものではないことが確認かくにんされた。

1933ねん、チャールズ・ギルモアは利用りよう可能かのう標本ひょうほん調査ちょうさし、AMNH 6554 と AMNH 6368 が同一どういつぞくぞくするシンタイプであると結論けつろんした。かれ結論けつろんは、りょう標本ひょうほん前肢ぜんし末節まっせつこつ形態けいたいがくてき類似るいじするというかれ観察かんさつもとづいていた。標本ひょうほん AMNH 5664 Gorgosaurus sternbergi後肢あとあしにも類似るいじせい観察かんさつされたことから、かれはこのしんぞくをデイノドン、すなわち現在げんざいティラノサウルス同義どうぎであるとかんがえられているとして分類ぶんるいした[3]断片だんぺんてきであるため、現在げんざいのところのティラノサウルスうえとの関係かんけいせい復元ふくげんにおいて信頼しんらいせいとぼしく、すうおおくの分岐ぶんき解析かいせきにおいてアレクトロサウルスは全体ぜんたいてき省略しょうりゃくされている。ある研究けんきゅうでは、ティラノサウルスうえクラドグラムにおいてアレクトロサウルスは8かしょくだらないひとしくさい節約せつやくてき位置いちかれた[18]Alectrosaurus olseni曖昧あいまいアルバートサウルスたねとしてかんがえる生物せいぶつ学者がくしゃもいる[19]

アレクトロサウルスは当初とうしょながうでししあしるいとして特徴とくちょうづけられていた。Perle 1977 と Mader & Bradley 1989 は観察かんさつ結果けっか標本ひょうほん AMNH 6368 がティラノサウルスうえ形質けいしつ共有きょうゆうしないことからこの前肢ぜんし本属ほんぞくぞくさないものとし、Therizinosauria英語えいごばん incertae sedisてた[4][5]のこった標本ひょうほん AMNH 6554 はしんのティラノサウルスうえ形質けいしつともな後肢あとあし代表だいひょうしており、Alectrosaurus olseni のレクトタイプ標本ひょうほんてられた[5]くわえて、はら記載きさいふくまれなかった4小型こがたしいが AMNH 6368 に関連付かんれんづけられた。記載きさいであったにもかかわらずそれらのしいは1984ねんAMNH 21784 としてカタログされており、Mader と Bradley がこれらのしい記載きさいした。デイノニクスプラテオサウルスしい類似るいじしていることから、しい系統けいとうがくてきにティラノサウルスとテリジノサウルスのいずれにもぞくさない小型こがたじゅうあしるいのものと暫定ざんていてき同定どうていされた[5]

バインシレそう標本ひょうほん本属ほんぞくぞくさない可能かのうせいもあり、さらなる研究けんきゅう必要ひつようである。ある分岐ぶんきがくてき分析ぶんせきでは2セットの標本ひょうほんのどの分類ぶんるいぐん排斥はいせきするグループをともしめしているため、かり同種どうしゅでないとしてもすくなくともきんえん関係かんけいにあることが示唆しさされる[20]

生物せいぶつがく[編集へんしゅう]

Carr and Williamson 2005 は標本ひょうほん AMNH 6554 の後肢あとあし形態けいたいについて、ちゅうあしこつと趾骨の関節かんせつめん肥大ひだいのティラノサウルスうえことなる特徴とくちょうとしてげている。これらの特徴とくちょうひらむねるいられるものであり、アレクトロサウルスは発達はったつした後肢あとあしともなあしはやいティラノサウルスうえ恐竜きょうりゅう推定すいていされる追跡ついせきがた捕食ほしょくしゃとしての適応てきおう一致いっちする[9]。この解釈かいしゃくは、Persons and Currie 2016でおこなわれた四肢ししのプロポーション分析ぶんせきられた結果けっか整合せいごうする。無数むすうししあしるい四肢しし比較ひかくすることにより、かれらはタルボサウルスティラノサウルスといった巨大きょだい頑強がんきょうあしつものをのぞいて、大半たいはんのティラノサウルスうえ高度こうど追跡ついせきがたかつあしなが動物どうぶつであったことを指摘してきした。アレクトロサウルスは16.5と相対そうたいてきたかいCLP(Cursorial-limb-proportion)られており、これは大半たいはんカルノサウルスるいよりもたか[16]。2001ねんには、アレクトロサウルスと呼称こしょうされる23ほんあしほねたいしてブルース・ロスチャイルドらにより疲労ひろう骨折こっせつ痕跡こんせきさがされたが、一切いっさい発見はっけんされなかった[21]

環境かんきょう[編集へんしゅう]

2とうアーケオルニトミムスからまもる2とうギガントラプトル背後はいごにアレクトロサウルスがる。

アレクトロサウルスは最初さいしょイレンダバスそうから回収かいしゅうされた。イレンダバスそうはジルコン粒子りゅうし適用てきようされたウラン・なまり年代ねんだい測定そくていほうからセノマニアンかいとされており、絶対ぜったい年代ねんだいやく 95.8 ± 6.2 Maと見積みつもられている[22]後期こうきはく亜紀あきあいだ当該とうがいそうには河川かせん環境かんきょうともな広大こうだい氾濫はんらんばら存在そんざいした。氾濫はんらんげん環境かんきょうには広範こうはん植生しょくせい分布ぶんぷしており、土壌どじょう卓越たくえつ無数むすう植物しょくぶつしょくせい恐竜きょうりゅうかわどう氾濫はんらんげん堆積たいせきぶつ両方りょうほうから発見はっけんされることが根拠こんきょとされる[8]当該とうがいそうどう時代じだい動物どうぶつしょうには、ししあしるいアーケオルニトミムスカエグナタシア英語えいごばんエルリアンサウルスギガントラプトルネイモンゴサウルス)やりゅうあしるいソニドサウルス、2ぞくハドロサウルスうえバクトロサウルスギルモレオサウルス)がふくまれる[23][24]。これにくわえ、Bayshi Tsav 産地さんちではバインシレそうにさらなる発見はっけんがあった可能かのうせいがある[4]。バインシレそうセノマニアン - サントニアンかい相当そうとうする上部じょうぶ白亜はくあけい推定すいていされており、絶対ぜったい年代ねんだいやく 95.9 ± 6.0 Ma から 89.6 ± 4.0 Ma と見積みつもられる。これはイレンダバスそう年代ねんだいちか[25][26]。ここにおいて、アレクトロサウルスは多様たようししあしるいアキロバトルガルディミムスセグノサウルス)と共存きょうぞんしていた。きょくりゅうるいタラルルスツァガンテギア代表だいひょうされ、植物しょくぶつしょく恐竜きょうりゅうにはグラキリケラトプスゴビハドロスおよびエルケトゥふくまれる[27][28][29]

2012ねん、アレキサンダー・アヴェリアノフとハンス=ディエター・スースは上部じょうぶバインシレそうとイレンダバスそう対比たいひされると推定すいていし、同様どうよう環境かんきょうつと見積みつもった。この対比たいひはこれらのそう報告ほうこくされた膨大ぼうだいかずかいちゅう支持しじされている[7]恐竜きょうりゅう分類ぶんるいぐん類似るいじせいもとづき、さらなる支持しじ根拠こんきょ提示ていじされている。前述ぜんじゅつしたように、アレクトロサウルスとしての呼称こしょう確定かくていしていないものの本属ほんぞくはイレンダバスそうとバインシレそう生息せいそくしており、暫定ざんてい標本ひょうほんからはイレンダバス標本ひょうほんとの類似るいじせい示唆しさされている。2015ねんにバインシレそうからは巨大きょだいカエグナトゥス英語えいごばん恐竜きょうりゅう報告ほうこくされており、ギガントラプトルのものに酷似こくじするしたがわの吻(くちばし)が保存ほぞんされている[4][30]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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