メガラプトルるい

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メガラプトルから転送てんそう
メガラプトルるい
地質ちしつ時代じだい
中生代ちゅうせいだい前期ぜんき - 後期こうきはく亜紀あき[1] 130–66 Ma
分類ぶんるい
ドメイン : かく生物せいぶつ Eukaryota
さかい : 動物界どうぶつかい Animalia
もん : 脊索せきさく動物どうぶつもん Chordata
もん : 脊椎動物せきついどうぶつもん Vertebrata
つな : 爬虫つな Reptilia
つな : そうゆみつな Diapsida
下綱しもつな : しゅりゅうがた下綱しもつな Archosauromorpha
上目うわめ : 恐竜きょうりゅう上目うわめ Dinosauria
: りゅうばん Saurischia
階級かいきゅうなし : りゅうばんるい Eusaurischia
: ししあし Theropoda
下目しため : テタヌラ下目しため Tetanurae
階級かいきゅうなし : コエルロサウルスるいCoelurosauria
階級かいきゅうなし : メガラプトルるい Megaraptora
学名がくめい
Megaraptora
Benson, Carrano & Brusatte, 2010
下位かい分類ぶんるいぐん

メガラプトルるい学名がくめいMegaraptora)は、ししあしるいとの類縁るいえん関係かんけい議論ぎろんのある、動物どうぶつしょくせいししあしるい恐竜きょうりゅう分岐ぶんきぐん[7][8][9]

メガラプトルるい理解りかい完全かんぜんではなく、また完全かんぜんなメガラプトルるい骨格こっかく発見はっけんされていないが、すうおおくの特異とくいてき特徴とくちょう存在そんざいする。前肢ぜんし大型おおがたかつ頑強がんきょうであり、しゃくこつフクイラプトルプウィアングヴェナトルのぞくメンバーで特異とくいてき形状けいじょうをなす。だいIゆびだいIIゆびながく、かぎつめ大型おおがた湾曲わんきょくしており、だいIIIゆび小型こがたである[8]。メガラプトルるい頭蓋骨ずがいこつ要素ようそ非常ひじょう不完全ふかんぜんであるが、2014ねん記載きさいされたメガラプトル幼体ようたいは吻部が保存ほぞんされており、細長ほそなが形状けいじょうをしたことが判明はんめいしている[9]。メガラプトルるい分類ぶんるいされた後肢あとあしほね走行そうこう適応てきおうたしたコエルロサウルスるいのものと同様どうよう細長ほそなが[8]。メガラプトルるいからだみきふといが、かれらのほね高度こうどに含気している。椎骨ついこつ肋骨あばらぼねおよびちょうこつの含気化きか程度ていどししあしるいなかでもめずらしい水準すいじゅんたっしており、分類ぶんるいぐんではネオヴェナトルにしかられない[7]特徴とくちょうてき形質けいしつにはこうがわくぼんだ頸椎コンプソグナトゥスのものに類似るいじするげられる[8]

メガラプトルるいという分岐ぶんきぐんは、元々もともと2010ねんアロサウルスうえネオヴェナトル下位かい分類ぶんるいぐんとして命名めいめいされた[7]。フェルナンド・ノヴァスらによる2013ねん系統けいとう解析かいせきでは、当該とうがい分類ぶんるい否定ひていされ、メガラプトルるいあらたにティラノサウルスうえ派生はせいてき位置いちかれた[8]。その、ノヴァスらの手法しゅほう改良かいりょうがくわえられると、メガラプトルるいグアリコなど系統けいとうがくてき位置付いちづけに議論ぎろんのあるほかししあしるいともティラノサウルスうえコエルロサウルスるい基盤きばんてき位置いちかれ、だい3の位置付いちづけが台頭たいとうした[10]。どの系統けいとうてき位置いちただしいとしても、メガラプトルるいがネオヴェナトルがたアロサウルスうえあるいは基盤きばんてきコエルロサウルスるいのいずれかとの多大ただい収斂しゅうれん進化しんかげたことはあきらかである[7][8]

メガラプトルるい多様たようせい後期こうきはく亜紀あきみなみアメリカでもっとたかく、とくパタゴニアにおいて顕著けんちょであった。しかし、かれらはひろ分布ぶんぷいきゆうしており、タイ王国おうこく日本にっぽんにはそれぞれプウィアングヴェナトルとフクイラプトルという基盤きばんてきぞく生息せいそくしていた。メガラプトルるい化石かせきオーストラリアでも普遍ふへんてきであり[11]どう大陸たいりく既知きち範囲はんいない最大さいだい捕食ほしょくせい恐竜きょうりゅうであるアウストラロヴェナトルもまたメガラプトルるいぞくする[12]

形態けいたい[編集へんしゅう]

メガラプトルるいおおきさ比較ひかく

メガラプトルるいとされるししあしるい中型ちゅうがたから大型おおがたぞくであり、全長ぜんちょう4.2メートルのフクイラプトルから全長ぜんちょう9メートルのアエロステオンがいる。バハリアサウルス英語えいごばんふくめるのであれば、本属ほんぞく全長ぜんちょう13mで最大さいだいである[2]。メガラプトルるいだい多数たすう非常ひじょう断片だんぺんてき骨格こっかくのみからられているが、複数ふくすうぞくしゅ当該とうがい分岐ぶんきぐんとして同定どうていできるたしかな形質けいしつ存在そんざいする。ムルスラプトルやアエロステオンといったすくなくとも複数ふくすうのメガラプトルるいでは、高度こうどな含気こつとくちょうこつ肋骨あばらぼね)の空洞くうどうはいつうじており、現生げんなま鳥類ちょうるい共通きょうつうする[13]。いくつかのたね細長ほそなが後肢あとあしながちゅうあしこつは、当該とうがいグループの走行そうこう適応てきおう示唆しさする[7]。メガラプトルるいだい多数たすうメガラプトル構成こうせいするが、当該とうがい分類ぶんるいぐんは2013ねんにフェルナンド・ノヴァスらにより命名めいめいされている。この基盤きばんてきなメガラプトルるいであるフクイラプトルには存在そんざいしない、しゃくこつかぎつめ複数ふくすう適応てきおうにより設立せつりつされた[8]

頭蓋骨ずがいこつ[編集へんしゅう]

2014ねん記載きさいされた幼体ようたい標本ひょうほんもとづく、メガラプトルの頭部とうぶ復元ふくげん

完全かんぜん頭蓋骨ずがいこつ保存ほぞんしたメガラプトルるい化石かせき発見はっけんされていないが、複数ふくすう分類ぶんるいぐん頭蓋骨ずがいこつ要素ようそられている。アエロステオンメガラプトルオルコラプトルムルスラプトル頭蓋骨ずがいこつ後部こうぶ構成こうせいする複数ふくすうほね[13]アウストラロヴェナトルしもあご[12]、2014ねん記載きさいされた幼体ようたいメガラプトル標本ひょうほん頭頂とうちょうこつ断片だんぺんと吻部を保存ほぞんしている。またおおくのぞく発見はっけんされている。メガラプトルるいおおくの復元ふくげんでは、頭蓋骨ずがいこつなが華奢きゃしゃであり、また小型こがたかつ多数たすうならんでいる[9]

メガラプトルにもとづくと、吻部先端せんたんぜん上顎じょうがくこつちいさく、ながつえじょうえだそと鼻孔びこううえびる。鼻孔びこう自体じたい非常ひじょう大型おおがたながく、初期しょきのティラノサウルスうえディロングプロケラトサウルスなど)と類似るいじする。また、吻部にはカルカロドントサウルスとの共通きょうつうてん複数ふくすうられており、上顎じょうがくこつ直線ちょくせんじょう上側うわがわえん長方形ちょうほうけい鼻骨びこつ共通きょうつうする。頭蓋とうがい天井てんじょう頭頂とうちょうこつはティラノサウルスうえ同様どうようじょうりょう強固きょうこ発達はったつする[9]頭蓋骨ずがいこつ後部こうぶ単純たんじゅん形状けいじょうをなしておりりょう突起とっきたない一方いっぽう複数ふくすうぞくにおいてなみだこつこう眼窩がんかこつ凹凸おうとつびる。アエロステオンとムルスラプトルの方形ほうけいこつは含気しており、ごく少数しょうすうのアロサウルスうえシンラプトルマプサウルス)やティラノサウルスうえ共通きょうつうする[13]こつはアウストラロヴェナトルのみでられているほねであるが、当該とうがいほねながく、ティラノサウルスうえ同様どうようだいI比較ひかくして小型こがたである。したあご全体ぜんたいとして単一たんいつのメッケルあなち、カルカロドントサウルスるいティラノサウルスおよびオルニトミムス共通きょうつうする[8]。しかし、ムルスラプトルでられるように、しもあご後部こうぶはティラノサウルスうえよりも軽量けいりょう構造こうぞうになっている。保存ほぞんされた神経しんけい頭蓋とうがいはカルカロドントサウルスるいやティラノサウルスうえのものに類似るいじする[13]

メガラプトルのぜん上顎じょうがくこつ形態けいたい多岐たきわたるが、ティラノサウルスうえのものに類似るいじしており、小型こがたで、かたをなし、断面だんめんはDがたである[9]。ただし、ムルスラプトルのぜん上顎じょうがくこつティラノサウルスうえじゅうあしるい同様どうようきばじょうである。メガラプトルるい上顎じょうがくこつ一般いっぱん小型こがたかつ頑強がんきょうエナメルしつ被覆ひふくされているが、ぞくあいだ多様たようせいむ。オルコラプトルやアウストラロヴェナトルおよびメガラプトルなどのぞくでは、上顎じょうがくこつ断面だんめんは8のがたで、鋸歯きょしじょう構造こうぞう一切いっさいたない[9]一方いっぽうムルスラプトルは先端せんたん前側まえがわのみに鋸歯きょし存在そんざい[13]、フクイラプトルのはカルカロドントサウルスるい同様どうようがわかたうすじょうであり、前後ぜんごがわ両方りょうほう鋸歯きょし存在そんざいする[13]

脊柱せきちゅう肋骨あばらぼね[編集へんしゅう]

アエロステオンののち凹頸しい

メガラプトルるい頸椎後方こうほうつよくぼてんししあしるいなかでも特異とくいてきである[8]前側まえがわとつこうがわが凹な椎骨ついこつアロサウルス[14]りゅうあしるい特徴とくちょうてきであり、剪断たいする防御ぼうぎょ犠牲ぎせいにすることなくたか柔軟じゅうなんせい促進そくしんする可能かのうせいがある[15]一方いっぽうで、神経しんけいとげみじかく、よこ突起とっきしいたいあたま中心ちゅうしん付近ふきん位置いちし、がわ腹腔ふくこう(pleurocoels)としてられる外側そとがわみぞたい存在そんざいするてんで、メガラプトルるいの頸椎はカルカロドントサウルスるいのものにも類似るいじする。事実じじつ大半たいはんのメガラプトルるい椎骨ついこつには1ほん以上いじょうがわ腹腔ふくこう存在そんざいしており、椎骨ついこつなかちいさな無数むすう空洞くうどう複雑ふくざつなシステムを接続せつぞくする。メガラプトルるいおよびごく少数しょうすうほかあしるい椎骨ついこつのこの網状もうじょう内部ないぶ構造こうぞうは、"camellate"として記載きさいされる[7][8]

きんしいにはちょうじく方向ほうこうりょう下面かめん沿ってはしっており、これはネオヴェナトル同様どうようである一方いっぽう、ティラノサウルスうえとはことなる[7]。またメガラプトルるいしいたいよこ突起とっきからは、たいになった外側そとがわりょうしたがわびる。これらのりょうよこ突起とっきした大型おおがたあな(infradiapophyseal fossa)を形成けいせいする。これらのりょうはlaminaeともばれ、ししあしるいどうしいにも存在そんざいするものの、メガラプトルるいのものはでcentrodiapophyseal laminaeが発達はったつしているてん特異とくいてきである。ときにはどうしいのものよりも発達はったつする場合ばあいがある。こうした特徴とくちょう共有きょうゆうするほかししあしるいスピノサウルスのみである[13]。メガラプトルるいりょうつよ発達はったつは、かれらの上下じょうげたかく、また筋肉質きんにくしつであったことを示唆しさする可能かのうせいがある[9]

肋骨あばらぼねふとく、湾曲わんきょくし、また中空ちゅうくうである。椎骨ついこつとの接続せつぞく付近ふきんにはあな存在そんざいする。はらあばら幅広はばひろかつ頑強がんきょうなパドルがた構造こうぞうであり、胸部きょうぶ正中せいちゅう線上せんじょう左右さゆう癒合ゆごうする。これらの構造こうぞうはメガラプトルるい幅広はばひろ体躯たいくゆうしていたことをしめしており、ティラノサウルスにおける状態じょうたい類似るいじする[9]

前肢ぜんし[編集へんしゅう]

メガラプトルるい上腕じょうわんこつはSがたをなし、基盤きばんてきコエルロサウルスるい基盤きばんてきアロサウルスうえ両方りょうほう類似るいじする。だい部分ぶぶんのメガラプトルるい上腕じょうわんこつはアロサウルスのものと同様どうよう大型おおがたかつ頑強がんきょうであるが、基盤きばんてきぞくであるフクイラプトルはより細長ほそなが上腕じょうわんこつ[7]上腕じょうわんこつとおくらいは顆とみぞ機構きこう発達はったつしており、コエルロサウルスるいとくにドロマエオサウルス)と類似るいじする[16]

ひじよりもさきのメガラプトルの前肢ぜんし

メガラプトルしゃくこつ複数ふくすう特徴とくちょうてき形質けいしつつ。ひじあたま英語えいごばんうすじょう発達はったつし、せきほねたいちょうじく沿ってくだりょうとしてびる。くわえて、メガラプトルしゃくこつじょうにlateral tuberosityとばれるべつながりょうじょう構造こうぞう獲得かくとくしており、当該とうがい構造こうぞうひじあたまのブレードと垂直すいちょくである。結果けっかとして、もっと基盤きばんてきであるフクイラプトルをのぞき、メガラプトルしゃくこつ断面だんめんはTがたをなし、前側まえがわ突起とっき外側そとがわ結節けっせつひじあたまにより構成こうせいされた3つの突出とっしゅつ存在そんざいする。橈骨形状けいじょうししあしるい同様どうようである[8][16]

メガラプトルるいもまた特徴とくちょうてきである[7][8]だいIゆびおよびだいIIゆび大型おおがたかつ細長ほそながく、だいIIIゆび小型こがたである。ゆび相対そうたいてき差異さいはティラノサウルスうえ基盤きばんてきコエルロサウルスるいられるものと同様どうようであるが、派生はせいてきなティラノサウルスうえ特徴とくちょうづける前肢ぜんし退化たいか傾向けいこうられない。メガラプトルは痕跡こんせきてきだいIV中手なかてこつのこしており、4ほんゆびえていた初期しょき恐竜きょうりゅうとの関連かんれんうかがえる。これはテタヌラるいではうしなわれた原始げんしてき特徴とくちょうである。だいIゆびおよびだいIIゆびかぎつめ長大ちょうだいであり、メガラプトルにいたってはしゃくこつ全長ぜんちょう上回うわまわる。すうおおくのししあしるい大型おおがた末節まっせつこつことなり、メガラプトルるいかぎつめうすく、楕円だえんがた断面だんめんつ。メガラプトルかぎつめたいらなめんしもえんには左右さゆう対象たいしょうみぞ鋭利えいりりょうはしる。メガラプトルるいこつ癒合ゆごうして半月はんつきがたをなし、マニラプトルるいのものと類似るいじする[16]

後肢あとあし[編集へんしゅう]

アウストラロヴェナトルの左右さゆう脛骨けいこつ。CとOが前側まえがわ

メガラプトルるい大腿だいたいこつはアウストラロヴェナトルとフクイラプトルでのみ発見はっけんされているが、コエルロサウルスるいのものと複数ふくすうてん類似るいじする。たとえば、だいてん卓越たくえつしており、ふかくぼみにより大腿だいたいこつたいからへだてられている。だいてん大型おおがたであるため、大腿だいたいこつ臀部でんぶのソケットはうえからさい長方形ちょうほうけいをなしており、だいてんちいさく大腿だいたいこつうえからなみだがたをなすコエルロサウルスるいじゅうあしるいことなる。大腿だいたいこつあたまはカルカロドントサウルスるいとくにカルカロドントサウルス)や一部いちぶのコエルロサウルスるいられるようにわずかに上向うわむきである。メガラプトルるいにおいて、ひざ付近ふきん大腿だいたいこつ部位ぶい前側まえがわからると非対称ひたいしょうである。これは、外側そとがわ顆が内側うちがわ顆よりもとおくらい突出とっしゅつするためである[8]

脛骨けいこつもコエルロサウルスるいのものに類似るいじし、ながうす形状けいじょうつ。脛骨けいこつ外側そとがわ顆の前側まえがわしたがわ湾曲わんきょくし、ネオヴェナトルやタニコラグレウスおよび複数ふくすうのティラノサウルスうえ類似るいじする。内側うちがわおよび外側そとがわくるぶし拡大かくだいしており、たがいにはなれるきに突出とっしゅつしており、派生はせいてきティラノサウルスうえ両方りょうほう)やカルカロドントサウルスるい内側うちがわのみ)と類似るいじする。脛骨けいこつとおくらいはし前側まえがわにはコエルロサウルスるい同様どうよう距骨との平坦へいたん関節かんせつめん存在そんざいする。当該とうがい関節かんせつめん内側うちがわえんはメガラプトル特有とくゆうりょうにより定義ていぎされる。関節かんせつめん上側うわがわえんは距骨のうえ卓越たくえつしたひかかべたず、アロサウルスうえことなる。距骨のうえぎょう突起とっき関節かんせつめんじょう存在そんざいし、大型おおがた台形だいけい拡大かくだいする。これはコエルロサウルスるい類似るいじする一方いっぽうで、うえこう突起とっき小型こがたかつ三角形さんかっけいであるアロサウルスうえとはことなる[8]。フクイラプトル、アウストラロヴェナトル、アエロステオンは距骨の外側そとがわえん明瞭めいりょう前側まえがわ突出とっしゅつち、フクイラプトルとアウストラロヴェナトルは後方こうほう突出とっしゅつするさらなる突起とっきゆうする[7]

コエルロサウルスるい同様どうように、腓骨ひこつながく、またひざからつよ先細さきほそる。腓骨ひこつはコエルロサウルスるい同様どうように距骨の外側そとがわえんじょうちいさな関節かんせつめん接続せつぞくしており、上側うわがわえん接続せつぞくするアロサウルスうえことなる。ひざ付近ふきんおよび脛骨けいこつとの関節かんせつめんでは、腓骨ひこつにはproximomedial fossaとしてられるはばひろみぞあるいはくぼみが存在そんざいする。メガラプトルるいだいIIIちゅうあしこつ]はいずれもコエルロサウルスるい同様どうよう細長ほそながい。中指なかゆびとの関節かんせつあしそこ-あし方向ほうこうたかくかつ滑車かっしゃがたをなし、ふか三日月みかづきがたくぼみをあしそこがわから確認かくにんできる[8]

臀部でんぶ[編集へんしゅう]

アエロステオンのちょうこつ内側うちがわ(B)からたmain bladeと外側そとがわ(A)からたpubic peduncleに含気確認かくにんできる。

ちょうこつ高度こうどに含気し、空洞くうどうめられている。ちょうこつが含気したほか大型おおがたじゅうあしるいとしてられているものはネオヴェナトルのみである[7]複数ふくすうのメガラプトルるいにおいて、preacetabular bladeは前側まえがわえん沿ってせつこんち、ティラノサルスうえ類似るいじする。やや下方かほうには、preacetabular bladeとpubic peduncleのあいだくぼみが存在そんざいする。当該とうがいくぼみはcuppedicus fossaあるいはpreacetabular fossaとしてられ、ちょうこつ内側うちがわめんじょう卓越たくえつしたたなじょう構造こうぞうにより周囲しゅういえんられている。この傾向けいこう様々さまざまなコエルロサウルスるいやキランタイサウルスにもられており、ネオヴェナトルも該当がいとうする可能かのうせいがある。一方いっぽうでpostacetabular bladeは大型おおがたくぼみをく。コエルロサウルスるいのぞくテタヌラるいにおいて、ちょうこつのこの部位ぶいにはbrevis fossaとしてられる大型おおがたくぼみが存在そんざいし、ちょうこつ外側そとがわめんから確認かくにんできる。しかし、コエルロサウルスるいとメガラプトルるいはbrevis fossaが小型こがたであり、ちょうこつのちえん部位ぶいのみをめ、外側そとがわから確認かくにんすることもほぼ不可能ふかのうである[8]

坐骨ざこつはムルスラプトルにおいてのみ確認かくにんされている。坐骨ざこつわずかに拡大かくだいしていて、カルカロドントサウルスのものに類似るいじする[13]恥骨ちこつ先端せんたんかまじょう発達はったつしており、恥骨ちこつたいながさの60%を超過ちょうかする。当該とうがい適応てきおうはピュービック・ブーツとしてられ、カルカロドントサウルスるいやティラノサウルスにもられる。また、恥骨ちこつちょうこつとの接触せっしょく付近ふきん拡大かくだいする。左右さゆう恥骨ちこつたがいに完全かんぜんには癒合ゆごうしておらず、楕円だえんがたあなにより正中せいちゅうせん沿ってへだてられる[8]

進化しんか起源きげん[編集へんしゅう]

生物せいぶつ地理ちりてき評価ひょうかがフィル・ベルやスティーヴ・サリスバリーらによっておこなわれ、オーストラリアのライトニング・リッジの南西なんせいから産出さんしゅつした命名めいめいのメガラプトルるい大衆たいしゅうメディアにより"Lightning Claw"と呼称こしょう、おそらくラパトルのシノニム)の記載きさいくわえられた。当該とうがい研究けんきゅうから、メガラプトルるい最後さいごジュラ紀じゅらきやく1おく5000まんねんまえ - 1おく3500まんねんまえ)にアジアで出現しゅつげんし、前期ぜんきはく亜紀あきやく1おく3000まんねんまえ - 1おく2100まんねんまえ)にゴンドワナ大陸たいりくのメガラプトルつながる系統けいとう多様たようし、オーストラリアをつうじて後期こうきはく亜紀あきのゴンドワナのメガラプトル放散ほうさんいたったとされる。また、当該とうがい標本ひょうほんから、メガラプトルるい系統けいとうてき位置いちがティラノサウルスうえとカルカロドントサウルスのいずれにかれるのかといった系統的けいとうてき検証けんしょう可能かのうとなった[11][17]。これはLamanna et al. (2020)により拡張かくちょうされた。Lamanna et al. (2020)では、メガラプトルるい分布ぶんぷいき拡大かくだいはオーストラリア大陸たいりくから南極大陸なんきょくたいりくかいしてみなみアメリカ大陸あめりかたいりくいたったとされ、またそれにともなからだサイズの増大ぞうだいがあったとされる。メガラプトルからだサイズははく亜紀あきまつ大量たいりょう絶滅ぜつめつまで維持いじされた[18]

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

初期しょき仮説かせつ[編集へんしゅう]

メガラプトルるい構成こうせいするぞく様々さまざまししあしるいのグループにかれてきたが、2010ねんひとつの分岐ぶんきぐんとしてまとめられた。メガラプトルとフクイラプトルは1990年代ねんだい発見はっけんされたさいそれぞれ独立どくりつ大型おおがたドロマエオサウルス恐竜きょうりゅうかんがえられていたが、これは前肢ぜんし大型おおがたかぎつめ後肢あとあしのものとしてあやま同定どうていされたためであった。これらのあやまりは、ホロタイプの観察かんさつ(フクイラプトル)やしん標本ひょうほん発見はっけん(メガラプトル)を修正しゅうせいされた。2000年代ねんだい中盤ちゅうばんまで、かれらは基盤きばんてきテタヌラるいかんがえられ、おもにアロサウルスうえかれた。Smith et al. (2008)ではオーストラリアから産出さんしゅつしたメガラプトルに類似るいじするしゃくこつ報告ほうこくされ、メガラプトルはスピノサウルスうえとしてあつかわれた。同年どうねん巨大きょだいなコエルロサウルスるいとして記載きさいされたオルコラプトルは、より小型こがたのコンプソグナトゥスとの類似るいじせい複数ふくすうしめしていた。アエロステオンはアロサウルスきんえん恐竜きょうりゅう、アウストラロヴェナトルはカルカロドントサウルス姉妹しまいぐんかれた。

ネオヴェナトルでの位置付いちづ[編集へんしゅう]

この2000年代ねんだい後半こうはんあらたなデータの流入りゅうにゅうは、基盤きばんてきテタヌラるい系統けいとう主要しゅようさい解析かいせきつながり、メガラプトルるいあらたな系統けいとう関係かんけいがみちびかれた。ロジャー・ベンソンらによる2010ねん研究けんきゅうでは、アロサウルスうえ(あるいはカルノサウルスるいとも)がカルカロドントサウルスるいばれる下位かい分類ぶんるい包含ほうがんした。カルカロドントサウルスるいカルカロドントサウルスあらたなであるネオヴェナトル細分さいぶんされた。かれらにより設立せつりつされたネオヴェナトルにはネオヴェナトルとキランタイサウルスおよびあらたに命名めいめいされた分岐ぶんきぐんであるメガラプトルるいふくまれた。メガラプトルるいにはメガラプトル、フクイラプトル、オルコラプトル、アエロステオン、アウストラロヴェナトルがふくまれた。これらのぞく骨格こっかく全体ぜんたいひろがる複数ふくすう特徴とくちょうとく顕著けんちょな含気によってのネオヴェナトル同列どうれつあつかわれるようになった。とくちょうこつの含気は、当時とうじネオヴェナトルが唯一ゆいいつっていた特徴とくちょうであり、注目ちゅうもくびた。ネオヴェナトルは後期こうきはく亜紀あきまで生存せいぞんしたアロサウルスうえであり、そのひく体格たいかくとコエルロサウルスるい適応てきおうから、もっとおそくまでのこることができたとかんがえられている[7]当該とうがい仮説かせつ支持しじする後続こうぞく研究けんきゅうとしてはCarrano, Benson & Sampson (2012)のテタヌラるい包括ほうかつてき研究けんきゅう[19]やZanno & Makovicky (2013)によるシアッツ記載きさいがあり、後者こうしゃでシアッツはメガラプトルるい分類ぶんるいされた。フクイラプトルとアウストラロヴェナトルはたがいにちか関係かんけいにあることがつね示唆しさされており、アエロステオンとメガラプトルも同様どうようである。オルコラプトルは正確せいかく位置いちさだめることがむずかしいワイルドカードであった。

以下いかクラドグラムはメガラプトルるいをアロサウルスうえのネオヴェナトル位置付いちづけるBenson, Carrano, & Brusatte (2010)の仮説かせつ最新さいしんばん反映はんえいしている[7]。クラドグラムはCoria & Currie (2016)のものであり、Novas et al. (2013)により記載きさいされたムルスラプトルがメガラプトルるいくわえられている[13][20]

アロサウルスるい

アロサウルス

カルカロドントサウルスるい

カルカロドントサウルス

ネオヴェナトル

ネオヴェナトル

シアッツ

キランタイサウルス

メガラプトルるい

フクイラプトル

アウストラロヴェナトル

メガラプトル

メガラプトル

ムルスラプトル

アエロステオン

オルコラプトル

ティラノサウルスうえでの位置付いちづ[編集へんしゅう]

Fernando Novas et al. (2012)ではあらたな類縁るいえん仮説かせつ提唱ていしょうされた[21]。Novasらはネオヴェナトルとメガラプトルるいむすける形質けいしつが2010ねん論文ろんぶん示唆しさされたよりもはるかに広範こうはんであると主張しゅちょうし、コエルロサウルスるい収斂しゅうれんがメガラプトルるいとコエルロサウルスるい正当せいとうつながりを意味いみすると提唱ていしょうした。さらに、かれらはBenson, Carrano, & Brusatteの研究けんきゅうではコエルロサウルスるいのサンプルすうわずか3であることを指摘してきした。Novasらの主張しゅちょうは2013ねん論文ろんぶんされ、メガラプトルるいはカルカロドントサウルスるいからコエルロサウルスるいうつされ、ティラノサウルスうえ派生はせいてき位置いちかれた。Novas et al. (2013)ではネオヴェナトルから除去じょきょされたメガラプトルるいはメガラプトルとして命名めいめいされ、基盤きばんてきなフクイラプトルをのぞくメガラプトルるいすべ包含ほうがんされた。かれらはキランタイサウルス、ネオヴェナトル、シアッツがメガラプトルるいである証拠しょうことぼしいとした一方いっぽう、ティラノサウルスうえエオティラヌスをメガラプトルるい挿入そうにゅうしなかった。かれらはメガラプトルるいとティラノサウルスきんえんであると仮説かせつてたが、メガラプトルるい系統けいとうがティラノサウルスるいとはぎゃく方向ほうこう分岐ぶんきした機能きのうてき形態けいたいつことを指摘してきした。ティラノサウルス前肢ぜんし小型こがた頭部とうぶ大型おおがたかつ強力きょうりょくである一方いっぽう、メガラプトルるい前肢ぜんし大型おおがたで、かぎつめ巨大きょだいであり、あご相対そうたいてきよわ[8]あらたに発見はっけんされたメガラプトルの幼体ようたい頭蓋骨ずがいこつは2014ねん記載きさいされ、ディロングといった基盤きばんてきティラノサウルスうえ頭蓋骨ずがいこつとの類似るいじせいゆえに仮説かせつ補強ほきょうした。とはいえ、メガラプトルるいがカルカロドントサウルスるい共通きょうつうする形質けいしつおおつことも事実じじつであり、分類ぶんるい依然いぜんとして不確ふたしかである[9]

以下いかのクラドグラムはメガラプトルるいをティラノサウルスうえくNovas et al. (2013) の仮説かせつ支持しじするものである。クラドグラムが準拠じゅんきょするPorfiri et al. (2014)では、メガラプトルの幼体ようたい標本ひょうほん記載きさいされた。グアリコムルスラプトルトラタイェニア当該とうがい研究けんきゅうあいだにまだ記載きさいされていなかった[9]

アヴェテロポーダるい
アロサウルスうえ

シンラプトル

モノロフォサウルス

アロサウルス

ネオヴェナトル

カルカロドントサウルス

コエルロサウルスるい

キランタイサウルス

コンプソグナトゥス

マニラプトルがたるい

ティラノサウルスうえ

ディロング

タニコラグレウス

プロケラトサウルス

サンタナラプトル

シオングアンロン

アパラチオサウルス

ティラノサウルス

メガラプトルるい

フクイラプトル

メガラプトル

アウストラロヴェナトル

エオティラヌス

オルコラプトル

アエロステオン

メガラプトル

2016ねん、ノヴァスらはメガラプトルるい解剖かいぼうがくてき研究けんきゅう発表はっぴょうし、かれらの分類ぶんるいがくてき疑問ぎもんへのがかりにしようとした。かれらはグアンロンデイノニクスといった派生はせいてきなコエルロサウルスるいられる重要じゅうよう形質けいしつがメガラプトルるいではうしなわれていることを発見はっけんした。また、そのわりにメガラプトルるいにはアロサウルス基盤きばんてきなテタヌラるいられる原始げんしてき特徴とくちょうおおのこされていた。しかし、依然いぜんとしてメガラプトルるいをコエルロサウルスるい系統けいとうとして支持しじする形質けいしつおお存在そんざいする[16]。2016ねんのBell et al.研究けんきゅうではメガラプトルるいをティラノサウルスうえとする仮説かせつ支持しじされているが、これはPorfiri et al. (2014)ではメガラプトルの頭蓋骨ずがいこつのデータが追加ついかされていることと、Benson, Carrano, & Brusatte (2010)よりも幅広はばひろくコエルロサウルスるいのデータがもちいられているためである[11]。Motta et al. (2016)もこれに同意どういし、断片だんぺんてきなパタゴニアのししあしるいであるアオニラプトルメガラプトルのメガラプトルるいとして提唱ていしょうした。かれらの研究けんきゅうではアオニラプトルとデルタドロメウスおよびバハリアサウルス類似るいじせい指摘してきされ、これら2ぞく基盤きばんてきメガラプトルるいとされ、3ぞくバハリアサウルス構成こうせいしうるとされた[2]。2019ねんのムルスラプトルのさい記載きさいでは、Rolando, Novas, & AgnolínはApesteguia et al. (2016)のデータセットをもちい、メガラプトルるいをティラノサウルスうえにおける分岐ぶんきとした[22]

以下いかのクラドグラムはNaishとCauによる 2022ねん研究けんきゅうによるもの[23]

ティラノサウルスうえ

ジュラティラント

ストケソサウルス

コエルルス
プロケラトサウルス

ユウティラヌス

エオティラヌス

シオングアンロン

メガラプトルるい
シアッツ

アニクソサウルス

キランタイサウルス

フクイラプトル

メガラプトル
アエロステオン

アウストラロヴェナトル

メガラプトル

オルコラプトル

ドリプトサウルス

アパラチオサウルス

ビスタヒエヴェルソル

テラトフォネウス

ティラノサウルス

ティラノサウルスうえコエルロサウルスるいとしての位置付いちづ[編集へんしゅう]

2016ねん、メガラプトルるい類縁るいえん関係かんけいかんしてPorfiri et al. (2014)から派生はせいしてだい3の仮説かせつ提唱ていしょうされた。Sebastian Apesteguíaらはあらたなししあしるいグアリコ記載きさいし、グアリコとデルタドロメウスをNovas et al.のデータセットに追加ついかして修正しゅうせいおこない、系統けいとう解析かいせき実施じっしした。メガラプトルるいはNovas et al.のデータセットで当初とうしょ支持しじされていたティラノサウルスうえからのぞかれ、アロサウルスうえがわ系統けいとうぐんとされた。メガラプトルるい伝統でんとうてきなコエルロサウルスるいちか位置いちかれた[6]

Porfifi et al. (2018)ではApesteguía et al. (2016)のデータセットが拡張かくちょうされ、あらたに2つのメガラプトル追加ついかされた[10]結果けっかことなったものの、手法しゅほうはApesteguia et al. (2016)と実質じっしつてきおなじであった[6]追加ついかされたぞくひとつはグアリコとどう時期じき記載きさいされたムルスラプトルで[13]、もうひとつはしんぞくトラタイェニアであった。Porfiri et al. (2018)はトラタイェニアとムルスラプトルをメガラプトルき、フクイラプトルをメガラプトルるいもっと基盤きばんてき位置いちいた。しかし、メガラプトルるいはコエルロサウルスるいもっと基盤きばんてき位置いちでキランタイサウルスやグアリコおよびティラノラプトルるいとも分岐ぶんきをなした。コエルロサウルスるいじゅうあしるいも、ネオヴェナトルの位置いち不安定ふあんていなため、おおきな分岐ぶんき形成けいせいされた。またPorfifi et al. (2018)はMotta et al. (2016) のバハリアサウルス設立せつりつについて言及げんきゅうし、グアリコがデルタドロメウスとの類似るいじてんからバハリアサウルスである可能かのうせい指摘してきした。その場合ばあい、メガラプトルるいはこれまでかんがえられていたよりもはるかに前肢ぜんし多様たようせいたかく、グアリコは非常ひじょうちいさくティラノサウルス前肢ぜんしっていたことになる[10]

2018ねん、Delcourt & Grilloはティラノサウルスうえ焦点しょうてんてた研究けんきゅう発表はっぴょうした。かれらはPorfiri et al. (2018)の解析かいせきにスコアリングの修正しゅうせいあらたなデータの追加ついかおこない、解析かいせき実行じっこうした。結果けっかとして、ネオヴェナトルはたん系統けいとうのアロサウルスうえかれ、メガラプトルるいティラノサウルスうえ基盤きばんてきコエルロサウルスるいとされ、キランタイサウルスやグアリコときんえん位置いちかれた。ムルスラプトルはフクイラプトルのつぎ基盤きばんてきなメガラプトルるいとされた[24]

以下いかクラドグラムはDelcourt & Grillo (2018)の系統けいとう解析かいせきしたがう。

アヴェテロポーダるい
アロサウルスうえ

シンラプトル

モノロフォサウルス

アロサウルス

エオカルカリア

ネオヴェナトル

カルカロドントサウルス

コエルロサウルスるい

グアリコ

キランタイサウルス

メガラプトルるい

フクイラプトル

メガラプトル

ムルスラプトル

トラタイェニア英語えいごばん

メガラプトル

アエロステオン

アウストラロヴェナトル

オルコラプトル

ティミムス

ティラノラプトラ

2022ねんマイプ記載きさいでは、メガラプトルるいはコエルロサウルスるいかれ、とくにティラノサウルスうえ姉妹しまいぐんとしてあつかわれた。これは先行せんこう研究けんきゅう沿うものであり、ティラノサウルスうえとメガラプトルるいきんえんせい示唆しさされている。また、どう研究けんきゅうではフクイラプトルアウストラロヴェナトルのぞ包括ほうかつてき分岐ぶんきぐん分岐ぶんきぐんA)とみなみアメリカのメガラプトルるいすべふく排除はいじょてき分岐ぶんきぐん分岐ぶんきぐんB)の2つの分岐ぶんきぐん提唱ていしょうされた[25]

以下いかのクラドグラムはマイプ記載きさいにおいてRolando et al.おこなった系統けいとう解析かいせき結果けっかである。

コエルロサウルスるい
ズオロン

ヌクウェバサウルス

アオルン

オルニトレステス
コエルルス
マニラプトルるい
オルニトミモサウルスるい

コンプソグナトゥス

ティラノサウルスうえ

メガラプトルるい

プウィアングヴェナトル

ヴァユラプトル

フクイラプトル

メガラプトル

Australian megaraptorid indet. (LRF 10/106)

アウストラロヴェナトル

分岐ぶんきぐんA
メガラプトル
ムルスラプトル
分岐ぶんきぐんB

オルコラプトル

トラタイェニア

マイプ

アエロステオン

出典しゅってん[編集へんしゅう]

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