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パンツァーヴェルファー

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
SdKfz 4/1
フランス、ソミュール戦車せんしゃ博物館はくぶつかんのオペルせいパンツァーヴェルファー
基礎きそデータ
全長ぜんちょう 6 m
全幅ぜんぷく 2.2 m
ぜんこう 3.05 m
重量じゅうりょう 8.5 t
乗員じょういんすう 2 めい
装甲そうこう武装ぶそう
装甲そうこう 6-10 mm
しゅ武装ぶそう 15cm ネーベルヴェルファー42
ふく武装ぶそう 7.92mm MG34 もしくは MG42
機動きどうりょく
速度そくど 40 km/h
エンジン オペル3.6リッター6気筒きとうエンジン
68 PS
懸架けんか駆動くどう はんそう軌式、リーフスプリング(前輪ぜんりん)、コイルスプリング(そう軌部)
行動こうどう距離きょり 130 km
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パンツァーヴェルファーどく: Panzerwerfer)は、だい世界せかい大戦たいせんドイツ生産せいさんされたネーベルヴェルファー多連装たれんそうロケットほう)を搭載とうさいしたはんそうしき装甲そうこうはしほうである。オペルせいマウルティアをベースとしたもの、その後継こうけい車両しゃりょうじゅう国防こくぼうぐん牽引けんいんしゃをベースとしたものの2しゅがある。

概略がいりゃく

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大戦たいせん中盤ちゅうばん以降いこう、ドイツは軍用ぐんようトラックの整地せいち走破そうはせいたかめるため、こう部分ぶぶんそう軌式に改造かいぞうした簡易かんいハーフトラック、マウルティア多数たすう生産せいさんした。マウルティアはおもに、フォード、オペル、マギルス(KHD)各社かくしゃの3tトラックをもとにつくられた。

1943ねん、このうち、オペルせいマウルティアに装甲そうこうほどこし、15cmロケットほう搭載とうさいするはしほう開発かいはつ命令めいれいくだされた。ドイツぐんのロケットほう、ネーベルヴェルファーはすでに牽引けんいんしきのものが使つかわれていたが、発射はっしゃえんけむりおおきく発射はっしゃ位置いち簡単かんたんわかってしまうこと、しかも射程しゃていはそれほどおおきくなく前線ぜんせんちかくで使用しようされることからてき攻撃こうげき目標もくひょうになりやすく、迅速じんそく陣地じんち移動いどう可能かのうはしもとめられていたためである。

はしほうにあたり、上面うわつらふくぜんしゅうに8mmの装甲そうこうほどこされ、運転うんてんしつくらいちだんひく後部こうぶ弾薬だんやくスペースで、その上面うわつらにロケットランチャーが270旋回せんかい可能かのう台座だいざかいしてけられた。牽引けんいんしきの15cmネーベルヴェルファーは円形えんけいに6連装れんそうだったが、はしほうされたものはランチャーが5ほんずつ2だんの10連装れんそうあらためられていた。制式せいしきされた車輌しゃりょうは、15cm42しき装甲そうこうロケットほうはしほう(15-cm-Panzerwerfer 42 auf Sf)、Sd.Kfz. 4/1名付なづけられた。

はしほうとともに、共通きょうつう装甲そうこう車体しゃたいつがロケットランチャーは搭載とうさいしない弾薬だんやく運搬うんぱんしゃ(Munitionskraftwagen für Nebelwerfer)も製作せいさくされた。これは従来じゅうらい、ロケットほう搭載とうさいしゃ随伴ずいはんする専用せんよう運搬うんぱんしゃとされてきたが、実際じっさいには牽引けんいんしきロケットほう牽引けんいん弾薬だんやく運搬うんぱんようにも使用しようされたらしい[1]

オペルせい15cmパンツァーヴェルファーは、1943ねん4がつから1944ねん3がつにかけて300りょう装甲そうこう弾薬だんやく運搬うんぱんしゃは289りょう生産せいさんされた。また、1944ねん6がつには、19りょう弾薬だんやく運搬うんぱんしゃがロケットほう搭載とうさいがた改装かいそうされた。

8cmロケットランチャーを、フランスせい装甲そうこうハーフトラックに搭載とうさいした、ソミュアMCL m ZgKw S303(f)(1944ねん5がつ

また、15cmネーベルベルファーでなく、ソ連それんカチューシャをコピーした、24連装れんそう(レールの上下じょうげ装備そうびで48はつ)の8cmロケットランチャーを搭載とうさいしたタイプも存在そんざいする。これは実寸じっすん口径こうけい78mmで、広域こういき多数たすう小型こがたロケットだん散布さんぷでき有効ゆうこう判断はんだんされ、大量たいりょう生産せいさん具申ぐしんされたがヒトラーがみとめなかったため、少数しょうすう使用しようわった。おそらくSS部隊ぶたいのみで使つかわれた特製とくせい車輌しゃりょうで、だい部分ぶぶん既存きそんのパンツァーヴェルファーまたは弾薬だんやく運搬うんぱんしゃから改装かいそうされたものとおもわれ、マウルティア以外いがいのフランスせい装甲そうこうハーフトラックに搭載とうさいしたものもある。

1944ねん新型しんがたのハーフトラックであるじゅう国防こくぼうぐん牽引けんいんしゃ(sWS)の生産せいさん軌道きどうると、マウルティア・ベースのパンツァーヴェルファーの後継こうけい車両しゃりょうとして、これをベースとした新型しんがたつくられた。車体しゃたい前半ぜんはんは、sWSの装甲そうこうがた共通きょうつう形状けいじょうで、後部こうぶ車体しゃたいにはマウルティア・ベースのものと装甲そうこうされた弾薬だんやく収納しゅうのう新設しんせつ同様どうようにその天井てんじょうに15センチ42しきロケットほう搭載とうさいした。sWSベースのパンツァーヴェルファーは、マウルティア・ベースのものにくら整地せいち走行そうこうせいすぐれ、搭載とうさい弾薬だんやくすうおおかった。生産せいさんされたのが大戦たいせん末期まっきであり、生産せいさん台数だいすうははっきりしない。

登場とうじょう作品さくひん

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War Thunder
15cmロケット搭載とうさいバージョンがドイツの課金かきん車輌しゃりょうとして登場とうじょう
Enlisted
15cmロケット搭載とうさいバージョンがノルマンディーキャンペーンにてドイツの課金かきん車輌しゃりょうとして登場とうじょう
トータル・タンク・シミュレーター
ドイツのはしロケットほうPANZERWERFERとして15cmロケット搭載とうさいバージョンが登場とうじょう

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 五十嵐いがらしみのる『グランドパワー』1995ねん10がつでは30cmRW56がたとのわせで行動こうどうしているれい紹介しょうかいされている。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 五十嵐いがらしみのる 「だい2大戦たいせんドイツ軍用ぐんよう車両しゃりょうしゅう6」『グランドパワー』1995ねん10がつ、デルタ出版しゅっぱん
  • 後藤ごとうひとし 「だい2大戦たいせんドイツ軍用ぐんよう車両しゃりょうしゅう7」『グランドパワー』1996ねん2がつ、デルタ出版しゅっぱん
  • 後藤ごとうひとし 「ドイツぐんロケット兵器へいき」『グランドパワー』2004ねん8がつ、ガリレオ出版しゅっぱん
  • Peter Chamberlain, Hilary Doyle, ENCYCLOPEDIA OF GERMAN TANKS OF WORLD WAR TWO, 「月刊げっかんモデルグラフィックス別冊べっさつ・ジャーマンタンクス」 だい日本にっぽん絵画かいが、1986ねん