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マルダーII

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
マルダー II (Sd.kfz.131)
東部とうぶ戦線せんせんのマルダーII (1943ねん8がつ)
基礎きそデータ
全長ぜんちょう 6.36 m砲身ほうしん含)
全幅ぜんぷく 2.28 m
ぜんこう 2.20 m
重量じゅうりょう 10.8 t
乗員じょういんすう 4 めい
装甲そうこう武装ぶそう
装甲そうこう
  • 車体しゃたい前面ぜんめん:30mm
  • 戦闘せんとうしつ前面ぜんめん:30mm
  • 戦闘せんとうしつがわ/こうめん:10mm
しゅ武装ぶそう 7.5cm Pak 40/2 L/46(37はつ
ふく武装ぶそう 7.92mm MG34(600はつ
機動きどうりょく
速度そくど 40 km/h
エンジン マイバッハ HL 62 TRM
並列へいれつ6気筒きとうガソリン
140 HP/2600 rpm
懸架けんか駆動くどう リーフスプリング方式ほうしき
行動こうどう距離きょり 185 km
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マルダーIIどく: Marder II)は、だい世界せかい大戦たいせんドイツ開発かいはつした対戦たいせんしゃはしほうである。IIごう戦車せんしゃがベースとなっており、7.62cmまたは7.5cmたい戦車せんしゃほう搭載とうさいしている。マルダーは「テンてん)」の意味いみ制式せいしき番号ばんごう Sd.Kfz.131および132。資料しりょうによって表記ひょうきマーダーもしくはマルダーとなる。

概要がいよう

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バルバロッサ作戦さくせん初期しょきドイツ国防こくぼうぐんIごう対戦たいせんしゃはしほう牽引けんいんほうなどではなく、より強力きょうりょく対戦たいせんしゃ兵器へいき必要ひつようせいかんじていた。これはソ連それんT-34KV-1などを数多かずおお投入とうにゅうしてきた1941ねん後期こうきには、より緊急きんきゅうのものとなった。

そこで、陳腐ちんぷしたけい戦車せんしゃや、鹵獲ろかくした戦車せんしゃ車輌しゃりょう改造かいぞうするか、または旧型きゅうがた戦車せんしゃ生産せいさんラインを対戦たいせんしゃはしほうえるという決定けっていがなされた。こうして開発かいはつされた一連いちれんのマルダーシリーズのうち、マルダーII は IIごう戦車せんしゃをベースとしたタイプの通称つうしょうで、武装ぶそう車体しゃたい使用しようシャーシのちがいで種類しゅるい大別たいべつできる。

最初さいしょ開発かいはつされたのは、「7.62cm Pak36(r)搭載とうさいIIごう戦車せんしゃ車台しゃだい」の制式せいしきめいつタイプであった。これは改造かいぞうはしほうおおがけるアルケットしゃにより、IIごう戦車せんしゃD/Eがたやその火焔かえん放射ほうしゃ戦車せんしゃがたからの改造かいぞう、または新造しんぞうシャーシを使つかって201りょう生産せいさんされた。主砲しゅほうPak36(r)L/51.5は、大量たいりょう捕獲ほかくしたソ連それんのF-22野砲やほう対戦たいせんしゃほうとして改造かいぞうしたものである。くすりしつ改造かいぞうされよりそうやくおおいPak40ようなが薬莢やっきょう使つかうことができ、また野砲やほうであるため従来じゅうらいにん照準しょうじゅん操作そうさおこなうものを一人ひとり操作そうさよう変更へんこうし、Pak40の配備はいび先駆さきがけて新型しんがたソ連それん戦車せんしゃたいする有効ゆうこう対戦たいせんしゃほうとなった。戦闘せんとうしつ後部こうぶ装甲そうこうばんのものと、金網かなあみりになっているものとがあった。たかはしほうではあったが、T-34に対抗たいこうできる貴重きちょう戦力せんりょくとなった。ほんしゃ当初とうしょSd.kfz.131の制式せいしきナンバーがあたえられていたが、Sd.kfz.132変更へんこうされた。

これにつづくのが、IIごう戦車せんしゃFがたシャーシを使つかった制式せいしき名称めいしょう7.5cm PaK40/2搭載とうさいIIごう戦車せんしゃ車台しゃだいSd.kfz.131である。車体しゃたいヘンシェルしゃ戦闘せんとうしつはアルケットしゃ開発かいはつ、ラインメタルの7.5cm PaK40/2たい戦車せんしゃほうわせ、最終さいしゅうてはファモしゃによっておこなわれた。前作ぜんさくくらしゃだかひくいデザインとなり1942ねん6がつ試作しさくしゃ完成かんせい翌月よくげつから量産りょうさんはいった。ほんしゃ新造しんぞうシャーシをもちいて576りょう回収かいしゅうされたIIごう戦車せんしゃc、A、B、C、Fかくかた改造かいぞうしたものが75りょう製造せいぞうされた。なお、製造せいぞうすうについては531りょうせつがある。

また写真しゃしんなどで、IIごう戦車せんしゃ現地げんち改造かいぞうして5cm Pak38を搭載とうさいしたマルダーIIもどきのはしほう姿すがたられる。

戦績せんせき

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マルダーII は搭載とうさい火砲かほう優秀ゆうしゅうさから十分じゅうぶん連合れんごうぐん戦車せんしゃとわたりあえた。

マルダーII の弱点じゃくてんは、なまざんせい生存せいぞんせい)のひくさである。くるまだかたかさもさることながら、てんばんがなく背後はいご開放かいほうされたオープントップ形式けいしきのため乗員じょういん保護ほご不十分ふじゅうぶんだった。たい戦車せんしゃほうがそうであるようにほう爆撃ばくげきよわく、歩兵ほへい火器かきによって制圧せいあつされかねなかった。

結局けっきょくのところマルダーシリーズは戦車せんしゃ突撃とつげきほうるいではなく、機動きどうたい戦車せんしゃほうとでもいうべき性格せいかくのものであった。 原則げんそくてき受動じゅどうてき戦闘せんとうもちいられ、牽引けんいんほうくらべて迅速じんそく柔軟じゅうなん陣地じんち転換てんかん可能かのうとしていた。

有効ゆうこう対戦たいせんしゃはしほうであったマルダーII だったが、1943ねん6がつからおなじIIごう戦車せんしゃベースのはし榴弾りゅうだんほうであるヴェスペ生産せいさん優先ゆうせんされ、以後いご新規しんき製造せいぞう車台しゃだいではなく修理しゅうりのため後送こうそうされたIIごう戦車せんしゃから改造かいぞうされたのち生産せいさん終了しゅうりょうした。戦車せんしゃりょうへい大隊だいたい配備はいびされたマルダーII は、後継こうけいマルダーIIIともだい一線いっせん終戦しゅうせんまでたたかつづけた。

写真しゃしん

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登場とうじょう作品さくひん

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関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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