ポンポラ

ポンポラとは、竹たけ、木き、土どでできた（金属きんぞく、紙かみ、プラスチック製せいの物ものを除のぞく）筒つつ状じょうの物体ぶったい、あるいは容器ようきの中なかが詰つまっておらず、空洞くうどうになっている状態じょうたいをいう。

概要がいよう

物体ぶったいとして用もちいられる場合ばあいは、液体えきたいや気体きたいを伝導でんどうするのに適てきした容器ようきであることから、水道すいどう管かん、煙突えんとつとして利用りようされる。例たとえば、庭園ていえんの池いけ、蹲つくばいの水みず回まわりにおいて竹たけの節ふしを抜ぬいたり、木きのしんをくりぬいた樋とい（とい）を地上ちじょうあるいは地下ちかに設もうけて水みずを引ひく装置そうちを筧かけい（かけひ）として使つかうが、これをポンポラという。また、ガス、灯油とうゆ、薪たきぎなどを燃もやしその熱ねつで木炭もくたんを製造せいぞうしたり、陶磁器とうじきを焼やいたり、あるいは五右衛門風呂ごえもんぶろを沸わかしたり、湿しめった物ものを乾燥かんそうさせる場合ばあいに、排煙はいえんのために釜がまの上うえに土管どかんなどを縦たてに積つみ重かさねて煙突えんとつとして利用りようするが、これもポンポラという。

空洞くうどう状態じょうたいを指さす場合ばあいは、単たんにパイプ状じょうの物もの（材料ざいりょうを問とわない）の中なかが中空ちゅうくうになって中身なかみがない状態じょうたいを指さして用もちいられる。用法ようほうとして「ポンポラが詰つまって水みず（煙けむり）が出でない」「ポンポラが細ほそい」「中ちゅうがポンポラになっている」「あの人ひとの頭あたまの中なかはポンポラである」など。

ポンポラという言葉ことばは死語しごになりつつあるが、唯一ゆいいつ現代げんだいにも「ポンポラ飯めし」という言葉ことばで生いきている。「ポンポラ飯めし」はアウトドアライフにおいて、ご飯はんを炊たくのに飯盒はんごうを用もちいず、近ちかくに生はえている孟宗竹もうそうちくなど太ふとい竹たけの一節いっせつを切きり出だし、中なかに研みがいだ米べいと水みずを入いれ、焚たき火びに入いれて炊たきあげるご飯はんのことである。

脚注きゃくちゅう

　１.ぽんぽら-日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん 　　〔名な〕筒つつ。竹筒たけづつ。《ぽんぽら》石川いしかわ県けん鹿島かしま郡ぐん403山口やまぐち県けん大島おおしま801周防すおう803愛媛えひめ県けん840《ぼんぼら》富山とやま県けん中新川なかにいかわ郡ぐん390石川いしかわ県けん鹿島かしま郡ぐん411タバコ盆ぼんの灰吹はいふき。《ぽんぽら》山口やまぐち県けん都濃つの郡ぐん050煙突えんとつ。

　２.高松たかまつの方言ほうげん 　　　ポンポラの意味いみ＝煙突えんとつ。昔むかしの子こども言葉ことば。煙けむりを吐はきだす状態じょうたいから生うまれたものであろう。 　　　http://www.weblio.jp/content/%E3%81%BD%E3%82%93%E3%81%BD%E3%82%89

関連かんれん項目こうもく

• 筒つつ