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ロンドン同時どうじ爆破ばくは事件じけん

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ロンドン同時どうじ爆破ばくは事件じけん
テロ発生はっせい直後ちょくごのロンドン・ラッセル・スクウェア(うえ
爆破ばくはテロをけ、立入禁止たちいりきんしとなったロンドンのユーストンえきした
場所ばしょ イギリスの旗 イギリス ロンドン
日付ひづけ 2005ねん7がつ7にち木曜日もくようび
850ふん - 947ふん (BST)
(日本にっぽん時間じかん1650ふん - 1747ふん)
標的ひょうてき ロンドン地下鉄ちかてつダブルデッカーバス
攻撃こうげき手段しゅだん 爆発ばくはつぶつ
死亡しぼうしゃ 56にん
負傷ふしょうしゃ 784にん
犯人はんにん アル・カーイダ 
容疑ようぎしゃ ハシブ・フセイン、モハメド・サディク・カーン、ジャーメイン・リンゼイ、シェザード・タンウィア
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ロンドン同時どうじ爆破ばくは事件じけん(ロンドンどうじばくはじけん、7 July 2005 London bombings)は、2005ねん7がつ7にち現地げんち時間じかん850ふんごろサマータイム期間きかんちゅうUTC+1日本にっぽん時間じかん1650ふんごろ)にイギリス首都しゅとロンドンにおいて地下鉄ちかてつの3かしょがほぼ同時どうじに、そのやく1あいだバス爆破ばくはされ、56にん死亡しぼうしたテロ事件じけんである。

日本にっぽん国内こくないメディアでは、この事件じけんロンドン同時どうじ爆破ばくはテロロンドン同時どうじ多発たはつテロロンドン同時どうじテロという名称めいしょうほうじている。 

事件じけん概要がいよう

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地下鉄ちかてつ

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7がつ7にち午前ごぜん850ふんごろロンドン地下鉄ちかてつトンネルないの3カ所かしょでほぼ同時どうじ地下鉄ちかてつ車両しゃりょう爆発ばくはつした。最初さいしょ爆発ばくはつから3爆発ばくはつまでわずやく50びょうらずであった。

ダブルデッカーバス

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ロンドン同時どうじ爆破ばくは事件じけん被害ひがいとされたバス路線ろせんのひとつ、系統けいとう30。バスもおなじタイプのデニス・トライデント・2

同日どうじつ午前ごぜん947ふんごろ現地げんち時間じかん)、だいえい博物館はくぶつかんのあるラッセル広場ひろばちかくのタビストック・スクエア走行そうこうちゅうダブルデッカーバス(2かいてバス)デニス・トライデント・2かた1だい爆発ばくはつし、屋根やねふくめて2かい部分ぶぶん完全かんぜんんだ[1][2]

ロンドン同時どうじ爆破ばくは事件じけん爆破ばくはされた3だいのバスのうち2だいは、ロンドンのシンボルともえるデニス・トライデント・2がたで、の1だいふくめてすべて「ステージコーチ・ロンドン(Stagecoach London)しゃ」の所有しょゆうだった。

最初さいしょ爆破ばくはされたバスはエンバイロ・400車体しゃたい利用りようして修復しゅうふくされ、ロンドン市民しみんからは「ロンドンのスピリット(Spirit of London)」という名前なまえばれている[3][4][5]

被害ひがい

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このテロ攻撃こうげきによって56めい死亡しぼうした。ただし、そのなか実行じっこうはん4めいふくまれている。地下鉄ちかてつ車両しゃりょう完全かんぜん破壊はかいされ、施設しせつにも被害ひがいけた。ラッセル・スクウェアえきちかくの現場げんばでは、地下鉄ちかてつトンネルの崩落ほうらくなど2災害さいがい危険きけんかたられたが、トンネル崩落ほうらくこらなかった。

実行じっこうはん

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イギリス捜査そうさ当局とうきょくテロリストによる犯行はんこう発表はっぴょうした。発生はっせい当時とうじ起爆きばく装置そうち爆発ばくはつさせた時限じげんしき爆発ばくはつぶつによるテロと発表はっぴょうしていたが、後日ごじつ自爆じばくテロ修正しゅうせいした。実行じっこうはんは4めいで、改札かいさつ監視かんしカメラによってぞろいのバックパックを背負せおっている4にん青年せいねん撮影さつえいされた。

4めい郊外こうがいリーズからロンドンまで列車れっしゃでやってきた。実行じっこうはんうち2人ふたりちいさな子供こどもがいるうえつま妊娠にんしんちゅうで、うち1人ひとり予定よていが1週間しゅうかんせまっていた。また、のちつま1人ひとりであるサマンサ・ルースウェイトは、ソマリアケニアなどで発生はっせいした武力ぶりょく攻撃こうげき関与かんよしたうたがいがかけられている。

逮捕たいほ

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ロンドン警視庁けいしちょう事件じけん企画きかくしゃとして33さいエジプトひと男性だんせい逮捕たいほした。この男性だんせい実行じっこうはんおなじリーズにある大学だいがく生化学せいかがくまなんでいて、アメリカへの留学りゅうがく経験けいけんもあり、事件じけん1週間しゅうかんまえからエジプトに帰国きこくしていた。また、かれに5かいいのりをかさない敬虔けいけんムスリムであった。逮捕たいほ当初とうしょからエジプト政府せいふかれ関与かんよ否定ひてい捜査そうさによって無実むじつであることがあきらかとなった。かれのほかにも、リーズを中心ちゅうしん多数たすうのムスリムの若者わかもの逮捕たいほされたが、ほとんど無実むじつあるいは証拠しょうこ不十分ふじゅうぶん起訴きそされなかった。

2007ねん3月22にち、ロンドン警視庁けいしちょうは、このテロに関与かんよした「はんテロほう違反いはん容疑ようぎで、男性だんせい3にん逮捕たいほしたと発表はっぴょうした。警察けいさつは22にち午後ごご1ごろ、30さいと23さいおとこを、マンチェスター空港くうこうからカラチパキスタン飛行機ひこうき搭乗とうじょうしようとしたところ逮捕たいほした。いで午後ごご4ごろ、26さいおとこを、中部ちゅうぶリーズの自宅じたく逮捕たいほした。また同時どうじ彼等かれらいえなどが家宅かたく捜索そうさくされた。

犯行はんこう声明せいめい

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犯行はんこうアラブ首長しゅちょうこく連邦れんぽう衛星えいせいテレビインターネットうえに「欧州おうしゅう聖戦せいせんアルカーイダ組織そしき」を名乗なの犯行はんこう声明せいめいせられた。声明せいめいには、アラブ・イスラム諸国しょこくアフガニスタンイラク虐殺ぎゃくさつ加担かたんしているイギリス政府せいふたいしてがるときであるというびかけがあり、また、デンマーク政府せいふイタリア政府せいふなど、アフガニスタン・イラクに軍隊ぐんたい派遣はけんしている各国かっこく政府せいふたいして撤退てったいしなければおなうという警告けいこくがあった。その、その掲示板けいじばん関与かんよ否定ひていする書込かきこみが相次あいついだこと、この組織そしき活動かつどう実態じったいがないこと、カナダだい停電ていでんなど無関係むかんけいなものにはっせられる傾向けいこうがあるため、信憑しんぴょうせいとぼしいとかんがえられた。

作者さくしゃ不明ふめい犯行はんこう声明せいめいではあったが、その報道ほうどうにより、イギリス国内こくないざいえいムスリムやアラブけい住民じゅうみんたいするいやがらせが発生はっせいした。英国えいこく協議きょうぎかい公式こうしきサイトには3まんけんもの脅迫きょうはくまがメールおくりつけられ、ニュージーランドではモスクまど破壊はかいされた。

2005ねん8がつ13にち、The Independent報道ほうどうでは、警察けいさつMI5情報じょうほうもと引用いんようし、7がつ7にち爆発ばくはつはんたちは海外かいがいにいるアル・カーイダ主謀しゅぼうしゃ計画けいかく沿って独自どくじ行動こうどうこしたとされている。[2]

2005ねん9がつ1にちアルジャジーラ送付そうふしたビデオによって、自殺じさつした犯行はんこうしゃ肉声にくせいともに、アル・カイダは公式こうしきにテロへの関与かんよみとめた。(テープのろし内容ないようはWikisource [3]参照さんしょうできる)[:en]

報道ほうどう

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キングスクロスえきでの報道ほうどうテント
  • BBC 1 およITV 1 (イギリスの主要しゅようなチャンネル) のりょうきょく通常つうじょう番組ばんぐみ中止ちゅうしして、この事件じけんのニュースをほうつづけた。海外かいがい短波たんぱ放送ほうそう国際こくさい放送ほうそう)の BBC World Service およBBC World通常つうじょう番組ばんぐみ中止ちゅうしして放送ほうそうおこなった。また、BBC のサイトでは一般いっぱんひと目撃もくげき情報じょうほう写真しゃしん映像えいぞう提供ていきょうびかけた。
  • オーストラリア国営こくえいABC放送ほうそうは BBC 放送ほうそうなま番組ばんぐみを、チャンネル7チャンネル9などの民放みんぽうは ITV のなま番組ばんぐみ放送ほうそうつづけた。
  • アメリカ CNN海外かいがいけをふくめて通常つうじょう番組ばんぐみ中止ちゅうしして、この事件じけんのニュースを放送ほうそうした。
  • 日本にっぽんではNHK BS1通常つうじょう番組ばんぐみ中止ちゅうしし、途中とちゅうBSニュースはさみながら BBC News 24 を同時どうじ通訳つうやくきで放送ほうそうした。総合そうごうテレビ深夜しんや時間じかんたいテロップけたかたち通常つうじょう番組ばんぐみ放送ほうそうした。NNN24 およJNNニュースバード通常つうじょうのニュースにかたち放送ほうそうした。
  • 各国かっこく新聞しんぶんは1めんにてトップニュースとしてほうじた。また各国かっこく国営こくえい短波たんぱ放送ほうそうきょくはトップニュースとしてほうじた。

影響えいきょう

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市民しみん生活せいかつ

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ロンドン市内しないでは警察けいさつによって、事件じけん翌朝よくあさ無用むよう外出がいしゅつひかえるよう市民しみんびかけたが、すぐにいつもとおりの生活せいかつもどろうというけがおこなわれた。一時いちじてき徒歩とほ自転車じてんしゃ、タクシーなどの通勤つうきん利用りようえたが、地下鉄ちかてつ運行うんこう再開さいかいとも回帰かいきした。ロンドン市長しちょう地下鉄ちかてつ通勤つうきんした。一方いっぽう地下鉄ちかてつ構内こうないでは、訓練くんれんけたすうじゅうひきいぬによる爆発ばくはつぶつ探知たんちおこなわれはじめた。  

サミット

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合同ごうどう記者きしゃ会見かいけんおこなうサミット参加さんかこく首脳しゅのう。ブレアえい首相しゅしょう代表だいひょうして「テロには結束けっそくして対抗たいこうする」との声明せいめいげる。

イギリスでは7がつ6にちからグレンイーグルズ・サミット開催かいさいされており、テロはこれにわせておこなわれたとかんがえられる。事件じけん発生はっせいけたトニー・ブレアえい首相しゅしょうをはじめとするG8首脳しゅのうは、日本にっぽん時間じかん7にち午後ごご8から緊急きんきゅう記者きしゃ会見かいけん直後ちょくごにブレア首相しゅしょうはサミットを中座ちゅうざして一時いちじロンドンへもどり、そしてテロにどうじないとの声明せいめい発表はっぴょうした。

3日間にちかん開催かいさいされたサミットの主要しゅよう議題ぎだいは、議長ぎちょうこくであるイギリスが事前じぜんさだめた「アフリカ支援しえん気候きこう変動へんどう」であったが、このテロのために、アメリカが積極せっきょくてきすすめる「テロとのたたかい」こそが世界せかいさい重要じゅうよう課題かだいとなった。

サミットの予定よてい日程にってい
  • 6にちえい女王じょおう主催しゅさい夕食ゆうしょくかい
  • 7にち午前ごぜん気候きこう変動へんどう世界せかい経済けいざいについて討議とうぎひる中国ちゅうごくなど新興しんこう5かこくとの対話たいわ午後ごご地域ちいき情勢じょうせい安全あんぜん保障ほしょうよる会食かいしょく
  • 8にち午前ごぜん)アフリカ支援しえんについて討議とうぎひる)アフリカ諸国しょこくとの対話たいわ午後ごご総括そうかつ発表はっぴょう
2005ねん7がつ実際じっさい日程にってい
  • 6にち予定よていどお
  • 7にち:テロにかんする宣言せんげん発表はっぴょう例年れいねん経緯けいいかられば、そのこのけんについてはなわないように、という意味いみ
  • 8にち:テロについての議論ぎろん継続けいぞくたいテロ声明せいめい採択さいたくして終了しゅうりょう(2おな内容ないよう宣言せんげんはっせられるのはきわめて異例いれい

あやま事件じけん

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イギリス国内こくない警察けいさつもテロ警戒けいかいたい過剰かじょう反応はんのうし、2005ねん7がつ23にち警察官けいさつかん地下鉄ちかてつ車内しゃないブラジルじん男性だんせい射殺しゃさつする事件じけん発生はっせいした。警察けいさつ当初とうしょ、「地下鉄ちかてつえき構内こうない男性だんせい不審ふしんうごきをしていたためめたところ、はしって改札かいさつえ、地下鉄ちかてつげるようにった。いかけて確保かくほしようとしたところ、抵抗ていこうしたために(自爆じばくするのではと)危険きけんかんじて発砲はっぽうした」というむね発表はっぴょうをした。

しかし、この男性だんせいはただの配管はいかんこうで、ばくだんなどはっておらず、テロリストとはまった関係かんけいなかったことが判明はんめいし、ロンドン警視庁けいしちょう世界中せかいじゅうから非難ひなんされ、イギリス政府せいふ遺族いぞくやブラジル政府せいふたい謝罪しゃざいするにいたった。それどころか、えき構内こうない監視かんしカメラでは、男性だんせい警官けいかんめられず、改札かいさつ普通ふつうとおけたうえよこフリーペーパーまでにとっている。地下鉄ちかてつにも若干じゃっかん小走こばしりにんだ程度ていどで、げるようにはえなかったという証言しょうげんもある。また、「警官けいかん私服しふくだったという)はすうにん座席ざせき腰掛こしかけていた男性だんせいかこみ、至近しきん距離きょりからなんはつもの銃弾じゅうだんんだ。」と証言しょうげんされ、誤認ごにんどころかぎであったことがあきらかとなり、警視庁けいしちょう説明せつめいがでたらめであったことがのち判明はんめいした。

あやました警官けいかんらは逮捕たいほされたが、イギリスのマスコミは11月27にち男性だんせい射殺しゃさつした警官けいかん2にん起訴きそになる見通みとおしであり、ロンドン警視庁けいしちょう政府せいふ高官こうかん確認かくにんしたと報道ほうどうした。12月9にち独立どくりつ調査ちょうさ委員いいんかいのハードウィック委員いいんちょうは、事件じけん報告ほうこくしょ検察けんさつ当局とうきょく送付そうふすることになるだろうとべ、関与かんよした警察官けいさつかん刑事けいじ訴追そついされる可能かのうせいのあることをあきらかにした。検察けんさつ当局とうきょく報告ほうこくけて、起訴きそするかどうかを判断はんだんする。

2006ねん7がつ23にち殺害さつがいから1ねん経過けいかし、ストックウェル駅前えきまえ追悼ついとう集会しゅうかいひらかれた。

イギリス検察庁けんさつちょうは、2006ねん7がつ17にち、ロンドン警視庁けいしちょう組織そしきとしての責任せきにんうとしながらも、射殺しゃさつした警官けいかんやブレア警視総監けいしそうかん訴追そつい退しりぞけた。遺族いぞく支援しえんしゃは、検察庁けんさつちょう判断はんだん非難ひなんし、ブレア警視総監けいしそうかんふく責任せきにんしゃ処罰しょばつ事件じけん真相しんそう究明きゅうめい、ロンドン・テロ事件じけん警察けいさつ採用さいようしたテロ容疑ようぎしゃ即時そくじ殺害さつがい方針ほうしん撤回てっかいなどをもとめている。

弾劾だんがい

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このテロにはブレア首相しゅしょうへの弾劾だんがい影響えいきょうしたときもある。6月26にち英紙えいしでブッシュべい大統領だいとうりょうとブレア首相しゅしょうがイラク戦争せんそうかん情報じょうほう操作そうさおこなったと報道ほうどうされ、ブレア首相しゅしょう弾劾だんがいはずみがついていた。7がつ4にちにはブッシュ大統領だいとうりょうが「ブレア首相しゅしょうはサミットでイラク戦争せんそう支持しじ見返みかえりを期待きたいしないように」「ブレア首相しゅしょうわたし同様どうよう平和へいわ維持いじたいテロ戦争せんそう勝利しょうりにとって最良さいりょうおも方法ほうほうをとることを決定けっていした」とかたって、たいべい従属じゅうぞくがた共同きょうどう歩調ほちょう強調きょうちょうしており、弾劾だんがいはいっそうはんブレアの機運きうんたかめていた。ところが、このテロによって米国べいこくの「たいテロ戦争せんそう」の重要じゅうようせい国民こくみん印象いんしょうけられ、弾劾だんがいいきおいをうしないそうになった。だが、ロンドン警視庁けいしちょう捜査そうさミスや工作こうさく相次あいついで発覚はっかくし、ブレア内閣ないかくへの求心力きゅうしんりょくたかまらなかった。

再発さいはつ

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7がつ21にち午後ごご12ごろにも、ふたた鉄道てつどうえき3箇所かしょとバスで爆発ばくはつがあったが、おおきな被害ひがいかった(ウィキニュース)しかし、この事件じけんは、リュックがのこるほど被害ひがいすくないこと、かおかくしていないアラブの風貌ふうぼう人物じんぶつによって、公衆こうしゅう面前めんぜん地下鉄ちかてつ列車れっしゃないにリュックをまれたことから、愉快ゆかいはん模倣もほうはんかんがえられている。この事件じけん容疑ようぎしゃとして6めい逮捕たいほ起訴きそされた。

この事件じけんは、実際じっさい爆発ばくはつこっておらず「未遂みすい」にわっているが、調しらべにより、バックパックにはいっていた化学かがく物質ぶっしつりょうなどから7がつ7にちばくだんよりもより強力きょうりょくなものを作成さくせいしようとしたことがわかっている。未遂みすいわったのは、ばくだん作成さくせいしゃが、それぞれの化学かがく物質ぶっしつ計算けいさん間違まちがえ、りょう正確せいかくではなかったことがあげられる。また、実行じっこう当時とうじ気温きおんたかかったために、りょう正確せいかくであったとしても化学かがく反応はんのうこらなかっただろうとられている(2007ねん7がつ11にち現在げんざい)。

事件じけんへの発言はつげん

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えい王室おうしつ

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  • 「この事件じけんによって、わたしたちのかたわることはない。このような残虐ざんぎゃく行為こういはわたしたちの連帯れんたいかん人間にんげんあいほう規範きはんへの信頼しんらい一層いっそうつよめるだけだ」(エリザベス女王じょおう負傷ふしょうしゃ救護きゅうごにあたる病院びょういんスタッフへの演説えんぜつ
  • 困難こんなんなロンドンの現代げんだいにあって、かつての苦難くなん時代じだい復活ふっかつりょくとユーモア、えざる勇気ゆうきをもった世代せだい記憶きおくわか世代せだいぎ、現代げんだい平和へいわまもたたかいにかしてほしい」(女王じょおうエリザベス2せい事件じけん3にち終戦しゅうせん60周年しゅうねん記念きねん式典しきてんで)

英国えいこく議会ぎかい

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  • 「イラクやアフガニスタン戦争せんそう参戦さんせんし、ブッシュべい政権せいけん積極せっきょくてき支持しじしたことが、英国えいこくをさらなるテロの危険きけんおとしいれた」(王立おうりつ国際こくさい問題もんだい研究所けんきゅうじょ
  • 「イラク情勢じょうせい英国えいこくでのテロ関連かんれん活動かつどう動機どうきになっている」(えい政府せいふ・テロ合同ごうどう分析ぶんせきセンター)

ロンドン市長しちょう

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  • 直後ちょくごのリビングストン・ロンドン市長しちょうのスピーチ:「London has stood together. そしてロンドンは、わることなく成長せいちょうつづける。このむべき犯罪はんざいおかしたものたちよ、どこにかくれているにせよ、ておくがいい。来週らいしゅうにかけて我々われわれ死者ししゃ追悼ついとうする、そのまさにおなじときに、このまちあらたな住人じゅうにんがやってようを。かれらがこのまち住民じゅうみんとなり、みずから「ロンドン市民しみん」と名乗なのりそして自由じゆうれるようを」

各国かっこく首脳しゅのう

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  • サミット参加さんかこくブッシュべい大統領だいとうりょうなど会議かいぎ出席しゅっせきした首脳しゅのうもテロを非難ひなんする共同きょうどう声明せいめいはっした。声明せいめい
  • 「テロがイスラエルだけの問題もんだいではないことをあらためてしめした」(イスラエルのシャローム外相がいしょう

イスラム教いすらむきょう

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イスラムけい団体だんたい一斉いっせい犯罪はんざい行為こういとして非難ひなんしている。

英国えいこくない
  • 「われわれは、英国えいこくじんからわるあつかいをけても辛抱しんぼうし、テロリストとわれわれはことなるのだということを地道じみち主張しゅちょうするしか状況じょうきょう改善かいぜんできるみちはない」(イギリス・中央ちゅうおうモスクの聖職せいしょくしゃ
  • 邪悪じゃあく差別さべつてき犯行はんこう完全かんぜん非難ひなんする」(英国えいこくムスリム協議きょうぎかい
  • 「われわれは、仲間なかまである英国えいこく市民しみんとともにいる」(英国えいこく主要しゅようイスラム教いすらむきょう団体だんたい広報こうほう担当たんとうしゃ
  • イスラム教いすらむきょう人間にんげんせい平和へいわ正義せいぎ明確めいかくとなえる」(ロンドンのイスラム社会しゃかい学生がくせい連盟れんめい
  • えい・「デイリー・テレグラフ調査ちょうさでは、英国えいこくのイスラム教徒きょうとは「7にち同時どうじテロは正当せいとうされない」とかんがえるひとが88%、「実行じっこうはん動機どうき共感きょうかんしない」とかんがえるひとけい71%だった。
イスラムけん各国かっこく
  • まわしい行為こうい」(シリアアサド大統領だいとうりょう
  • 「いかなるくに邪悪じゃあくなテロにかわねばならないことをしめした」(イラク移行いこう政府せいふのジャファリ首相しゅしょう
  • 民間みんかんじん交通こうつう手段しゅだん標的ひょうてきとすることはゆるされない」(イスラム原理げんり主義しゅぎ組織そしきハマス」のマルズーク政治せいじきょく幹部かんぶ
  • 「イラクできていることは、どこのくにでもこりうる」(イラク移行いこう政府せいふのタラバニ大統領だいとうりょう
  • 「テロに長年ながねんくるしんできたアフガンの人々ひとびとは、英国えいこくかなしみをよく理解りかいしている」(アフガニスタンカルザイ大統領だいとうりょう
  • 国民こくみんよ、がって、過激かげきと、にくしみと混沌こんとん社会しゃかいなかひろめようとしているものたいする聖戦せいせんおこなってほしい」(パキスタンムシャラフ大統領だいとうりょう
  • 一部いちぶイスラム教いすらむきょうこくでは、アル・カーイダ、オサマ・ビンラディンへの信頼しんらい大幅おおはばみ、一般いっぱん市民しみん標的ひょうてきにする自爆じばくテロという手法しゅほうほとんどの人々ひとびとかられられていない。(べい世論せろん調査ちょうさ機関きかん
米国べいこく
  • 「イスラムのかたってテロをおこなものはコーランと預言よげんしゃマホメットのおしえにはんする」「残酷ざんこくなテロをおこなういかなるものゆるさない」「イスラムのおしえは憎悪ぞうお暴力ぼうりょくではなく、平和へいわ正義せいぎです」(アメリカ・イスラム関係かんけい協会きょうかい
  • 民間みんかんじん標的ひょうてきにしたテロ行為こういきんじるファトワ(宗教しゅうきょう見解けんかい)をした(北米ほくべいイスラム法学ほうがくしゃ評議ひょうぎかい
  • 「すべてのテロはハラム(禁止きんし)。民間みんかんじんいのちまもるために治安ちあん当局とうきょく協力きょうりょくするのはイスラム教徒きょうと宗教しゅうきょうてき義務ぎむ」(べいイスラム教徒きょうと協会きょうかいのオメイシュ会長かいちょう

キリスト教きりすときょう

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  • 7がつ10日とおかにイギリス全土ぜんど教会きょうかい犠牲ぎせいしゃ遺族いぞくいのりがささげられた。
  • ローマ教皇きょうこうベネディクト16せい「テロにふかおどろき、すべての犠牲ぎせいしゃのためにいのりをささげている」(電報でんぽう
  • ベネディクト16せいはまた、10日とおかにロンドンの同時どうじ爆破ばくはテロの犯人はんにんびかけるかたちで「かみのもとに、やめなさい」とテロ行為こういをやめるよういましめた。

オリンピック

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  • 「IOCはロンドンの安全あんぜん対策たいさく完全かんぜん信頼しんらいしている」(IOCのロゲ会長かいちょう事件じけん前日ぜんじつ、ロンドンをオリンピック開催かいさいとしてえらんだことから)

裁判さいばん

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2011ねん7がつ25にち犯人はんにんたい禁錮きんこ21ねんがいいわたされたが、被害ひがいしゃなどからは「かるすぎる」として批判ひはんつよまっている。[6]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ https://web.archive.org/web/20160812003308/http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/special/81/index5.html [1]
  2. ^ http://hacienda.exblog.jp/3086666/
  3. ^ BBC News | England | London | London bomb tribute bus unveiled
  4. ^ 'Spirit of London' Bus Unveiled
  5. ^ BBC News - Suspected arson on 7/7 tribute bus 'Spirit of London'”. Bbc.co.uk (2012ねん10がつ20日はつか). 2013ねん3がつ25にち閲覧えつらん
  6. ^ http://sapukei.seesaa.net/article/216683220.html[リンク]

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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