一目いちもく人じん

『唐土とうど訓蒙くんもう図ず彙』（1802年ねん、日本にっぽん）「一目いちもく国こく」より一目いちもく人じん

一目いちもく人じん（いちもくじん）は中国ちゅうごくに伝つたわる伝説でんせつ上じょうの人種じんしゅである。古代こだい中国ちゅうごくでは北方ほっぽうに位置いちする国くにに棲すんでいたとされる。

概説がいせつ

古代こだい中国ちゅうごくの地理ちり書しょ『山海さんかい経けい』の海外かいがい北きた経けいによると、一目いちもく国こくは柔やわら利り国くにの西にしにあり、一目いちもく人じんは人間にんげんの姿すがたをしているが、目めは顔かおの真まん中なかにひとつだけついているという。

『山海さんかい経けい』大だい荒北あらきた経けいには、一目いちもく人じんたちの姓せいは威い（い）であり、古代こだい中国ちゅうごくの帝みかど・少しょう昊ひろしの子孫しそんであるということ、また、キビを食たべているということが記しるされている。人々ひとびとはこの国くにを怖こわがっており、鬼おに国こく（きこく）とも呼よんでいたという。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『山海さんかい経けい 中国ちゅうごく古代こだいの神話しんわ世界せかい』高こう馬うま三良さぶろう 訳やく 平凡社へいぼんしゃ〈平凡社へいぼんしゃライブラリー〉、1994年ねん、ISBN 4582760341、126、171頁ぺーじ。
• 寺島てらしま良りょう安やす 『和漢わかん三さん才さい図会ずえ』3、島田しまだ勇雄いさお・竹島たけしま純夫すみお・樋口ひぐち元もと巳み訳注やくちゅう、平凡社へいぼんしゃ〈東洋文庫とうようぶんこ〉、1986年ねん、399頁ぺーじ。
• 吉田よしだ幸一こういち『異国いこく物語ものがたり』古典こてん文庫ぶんこ、1995年ねん、全国ぜんこく書誌しょし番号ばんごう:97031671、NCID BN14067129、156頁ぺーじ。

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