塩谷しおや親朝ちかとも

凡例はんれい 塩谷しおや親朝ちかとも
時代じだい	鎌倉かまくら時代ときよ
生誕せいたん	建たて久ひさ5年ねん5月18日にち（1194年ねん6月8日にち）
死没しぼつ	建けん長ちょう2年ねん10月14日にち（1250年ねん11月9日にち）
別名べつめい	朝あさ親おや
戒名かいみょう	涼りょう雲くも松まつ誉ほまれ大だい禅定ぜんじょう門もん
墓所はかしょ	長興寺ちょうこうじ
官位かんい	従したがえ五ご位い下か、周防すおう守まもる、民みん部ぶ大輔だいすけ
氏族しぞく	塩谷しおや氏し
父母ちちはは	父ちち：塩谷しおや朝ちょう業ぎょう　母はは:塩谷しおや朝ちょう義よし女おんな？
兄弟きょうだい	親朝ちかとも、益子ましこ但馬たじま守まもる継つぎ正ただし室しつ、笠間かさま時じ朝あさ、 小田おだ常陸ひたち守まもる貞宗さだむね室しつ、朝あさ貞さだ
子こ	泰たい朝あさ、忠綱ただつな、幸岡こうおか親おや時じ、笠間かさま朝ちょう景けい室しつ

塩谷しおや 親朝ちかとも（しおのや ちかとも）は、鎌倉かまくら時代ときよの下野げや国こく塩谷しおや郡ぐんの領主りょうしゅ。

概要がいよう

宇都宮うつのみや氏し一門いちもんである藤ふじ姓せい塩谷しおや氏しの二に代目だいめ。塩谷しおや朝ちょう業ぎょうの嫡男ちゃくなんとして生うまれ、家督かとく相続そうぞくに直接ちょくせつ触ふれる文献ぶんけんは無ないが、父ちち朝あさ業ぎょうが承うけたまわ久ひさし2年ねん（1220年ねん）2月がつに出家しゅっけしているので、この時ときに家督かとくを継ついだものと推測すいそくされている。

親朝ちかともは、鎌倉かまくら幕府ばくふの御家人ごけにんとして活躍かつやくするが、延のべ応おう2年ねん（1240年ねん）3月がつ12日にちには、番ばん衛まもる不参ふさんという失態しったいのため、出仕しゅっしを停止ていしされている。しかし、3年ねん後ごの寛ひろし元もと元年がんねん（1243年ねん）7月がつ17日にちには、時ときの将軍しょうぐん九条くじょう頼よりゆき経けいの臨時りんじの出御しゅつぎょの供奉ぐぶ人じんに結ゆい番ばんされている。建けん長ちょう2年ねん（1250年ねん）3月がつ1日にち、閑院内裏だいり造営ぞうえいのための閑院殿どの造営ぞうえい役やくとして西屋にしやの造営ぞうえいを命めいじられるが、同年どうねん10月がつ14日にちに鎌倉かまくらにて57歳さいで没ぼっする。この閑院内裏だいり造営ぞうえいの時とき、親朝ちかともは「周防すおう前ぜん司つかさ入道にゅうどう」と名なが記しるされており、この事ことから、この時ときにはすでに親朝ちかともは隠居いんきょの身みであったと考かんがえられている。また、この没ぼつ年月日ねんがっぴは吾妻あづま鏡きょうにも同おなじく記しるされており、秋田あきた塩谷しおや系譜けいふの正確せいかくさを示しめす根拠こんきょの一いち例れいとなっている。

鎌倉かまくらにて57歳さいで没ぼつ。戒名かいみょうは涼りょう雲くも松まつ誉ほまれ大だい禅定ぜんじょう門もん。塩谷しおや氏しの菩提寺ぼだいじである長興寺ちょうこうじに葬ほうむられる。

歌人かじん・塩谷しおや親朝ちかとも女おんな

宇都宮うつのみや氏しの一族いちぞくの和歌わかを多おおく載のせる『新しん和歌集わかしゅう』（正せい元もと元年がんねん（1259年ねん）頃ごろ成立せいりつ）を見みると、塩谷しおや親朝ちかとも女おんな（むすめ）の歌うたが5首しゅも入はいっており、女性じょせい歌人かじんの中なかでは三さん番目ばんめに多おおく、東国とうごくでは有力ゆうりょくな女性じょせい歌人かじんであった。この親朝ちかとも女おんなは、秋田あきた塩谷しおや系譜けいふに記しるされる親朝ちかともの娘むすめである笠間かさま長門ながと守まもる朝ちょう景けいの正室せいしつと考かんがえられており、夫おっとの朝あさ景けいは"いとこ"にあたり、やはり新しん和歌集わかしゅうに8首しゅの作品さくひんが残のこされる歌人かじんであった。

参考さんこう文献ぶんけん

• 矢板やいた市し史し
• 秋田あきた塩谷しおや系譜けいふ
• 吾妻あづま鏡きょう