宇都宮うつのみや冬ふゆ綱つな

凡例はんれい 宇都宮うつのみや冬ふゆ綱つな / 城井しろい冬ふゆ綱つな
時代じだい	南北なんぼく朝あさ時代じだい
生誕せいたん	不明ふめい
死没しぼつ	不明ふめい
改名かいめい	高房たかふさ（初はつ名な）→冬ふゆ綱つな→守まもり綱つな、宗そう閑（号ごう）
別名べつめい	城井しろい冬ふゆ綱つな
官位かんい	正せい四よん位い下か、右みぎ中将ちゅうじょう、常陸ひたち介かい
幕府ばくふ	室町むろまち幕府ばくふ
主君しゅくん	足利尊氏あしかがたかうじ→義詮よしあきら
氏族しぞく	下野しもの宇都宮うつのみや氏し→城井しろい氏し
父母ちちはは	父ちち：宇都宮うつのみや貞さだ綱つな、養父ようふ：宇都宮うつのみや頼房よりふさ
兄弟きょうだい	公綱きんつな、冬ふゆ綱つな 養やしなえ兄弟きょうだい：宇都宮うつのみや豊ゆたか房ぼう、佐田さた公こう景けい、楊梅やまもも仲なか房ぼう、伝法寺でんぼうじ景けい忠ただし
子こ	重じゅう綱つな、親しん綱つな、房ぼう綱つな 養子ようし：家綱いえつな （甥おい（兄あに・公綱きんつなの子こ））

宇都宮うつのみや 冬ふゆ綱つな（うつのみや ふゆつな）は、南北なんぼく朝あさ時代じだいの武将ぶしょう。城井しろい氏し7代だい当主とうしゅ。

生涯しょうがい

下野しもの宇都宮うつのみや氏しの宇都宮うつのみや貞さだ綱つなの子こで、豊前ぶぜん宇都宮うつのみや氏しの宇都宮うつのみや頼房よりふさの養子ようしとなったとされる。

『尊卑そんぴ分ぶん脉』によれば初はじめは高房たかふさ（たかふさ）と名乗なのったとされており、北条ほうじょう高だか時じの偏へん諱いみなを賜たまわったものとみられる。

はじめ足利尊氏あしかがたかうじに従したがい北朝ほくちょう方かたとして戦たたかい、観かん応おう3年ねん/正平しょうへい7年ねん（1352年ねん）には、筑後ちくご・豊前ぶぜん・下野げや2郡ぐんの守護しゅごとなるが、文和ふみかず4年ねん/正平しょうへい10年ねん（1355年ねん）、少しょう弐に氏しを中心ちゅうしんとする南朝なんちょう方かたが豊前ぶぜんにまで侵攻しんこうすると一旦いったん南朝なんちょうに降伏ごうぶくした。南朝なんちょうに同調どうちょうしている間あいだに、父ちち・尊たかし氏しと対立たいりつして同おなじく南朝なんちょうに同調どうちょうしていた足利あしかが直冬ただふゆより偏へん諱いみなを受うけて冬ふゆ綱つなに改名かいめいしたものと思おもわれる。

しかし、その後ご少しょう弐に頼たよ尚なお・直ちょく資しの父子ふしが大友おおとも氏し時じと結むすんで北朝ほくちょうに与くみすると冬ふゆ綱つなも応おうじて北きた朝方あさがたに帰参きさんし、延のべ文ぶん4年ねん/正平しょうへい14年ねん（1359年ねん）、懐なつけ良よ親王しんのうを奉ほうじた菊池きくち武光たけみつと筑後川ちくごがわ畔ほとりの大だい保原ほばらで激突げきとつ。冬ふゆ綱つなの勢いきおいは親王しんのうの身辺しんぺんにまで迫せまり奮戦ふんせんしたが、北きた朝方あさがたは敗やぶれ豊前ぶぜんに退しりぞいた（筑後川ちくごがわの戦たたかい）。

この結果けっか城井しろい氏しは急速きゅうそくに衰退すいたいし、戦国せんごく時代じだいには周防すおう長門ながとの大内おおうち氏しの幕下まくしたに属ぞくして、その命脈めいみゃくをわずかに保たもつまでに凋落ちょうらくした。

冬ふゆ綱つなの死後しご、家督かとくは甥おい・家綱いえつなが継承けいしょうした後のち、孫まご（実子じっし・重じゅう綱つなの子こ）の直ちょく綱つなが継ついだ。