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外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき(がいこくかわせさきものとりひき, 為替かわせフューチャー, えい: FX futures)または通貨つうか先物さきもの取引とりひき(つうかさきものとりひき, えい: currency futures[1]は、外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき (フューチャー取引とりひき)。

外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひきは、取引とりひきしょ市場いちば)でおこな定型ていけいてき取引とりひきで、受渡うけわたし (えい: delivery date) や取引とりひき単位たんいまっている。また、証拠しょうこきん取引とりひき先物さきもの取引とりひきであるため、レバレッジをかけられるほか、りポジションからはじめることもできる。

外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひきしょ日本にっぽんにはなく、米国べいこくシカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょ (CME) などであつかわれている[2]限月げんげつ基本きほんてきには 3・6・9・12がつだが、一部いちぶ毎月まいつき設定せっていされているものの、3・6・9・12がつ出来高できだか集中しゅうちゅうしている。

沿革えんかく

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1971ねん12月にシカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょ国際こくさい金融きんゆう市場いちば (IMM: International Monetary Market) という部署ぶしょつくり、1972ねん5がつ16にちより外国がいこく為替かわせ先物さきものあつかいを開始かいしした[3][4]ブレトン・ウッズ体制たいせい終了しゅうりょうし、1971ねん12月のスミソニアン協定きょうていにより為替かわせ相場そうば変化へんかするようになり、1973ねんより固定こてい相場そうばせいから変動へんどう相場そうばせい移行いこうした時代じだいである。IMM という部署ぶしょは1986ねん廃止はいしされた[5]

米国べいこく商品しょうひん先物さきもの取引とりひき委員いいんかい (CFTC) は、毎週まいしゅう火曜日かようび取引とりひき終了しゅうりょうぎょくすう集計しゅうけいして金曜日きんようび1530ふん (東部とうぶ標準時ひょうじゅんじ) に公表こうひょうしている[6]。そのなかのシカゴすじポジションとばれる大口おおぐち投資とうし(Reportable Positions)の商業しょうぎょう(Non-Commercial)つまり投機とうきすじぎょく変化へんか注目ちゅうもくされる[7][8]

用語ようご

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満期まんき (えい: maturity date) にあたる 3・6・9・12がつだい3水曜日すいようびは、IMMデート (IMM date) とばれる[9]

日本にっぽんでは現在げんざいでも、歴史れきしてき経緯けいいから、シカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょ外国がいこく為替かわせ先物さきものIMM通貨つうか先物さきもの上場じょうじょうされている外国がいこく為替かわせ先物さきもののポジション (ぎょく) の残高ざんだかIMMポジションばれる。

用途ようと

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投資とうしは、先物さきもの取引とりひき (フューチャー) を、為替かわせリスクへのヘッジとして利用りようできる。

外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひきは「受渡うけわたしまで通貨つうか A をり、通貨つうか A から通貨つうか B に両替りょうがえし、清算せいさんまで通貨つうか B をす」金融きんゆう商品しょうひん。「受渡うけわたし通貨つうか A を支払しはらい通貨つうか B がはいる」ので、通貨つうか B の為替かわせ予約よやくとなっている。為替かわせ変動へんどうリスクへのヘッジとして利用りようでき、ポジションをったのち発生はっせいするスワップポイントの確実かくじつせいもヘッジできる。

リテールFXは外国がいこく為替かわせ証拠しょうこきん取引とりひきであり為替かわせ変動へんどうリスクへのヘッジとして利用りようできるが、ポジションをったのち発生はっせいするスワップポイントの確実かくじつせいはヘッジできない。

なお、金利きんり確実かくじつせいだけをヘッジする取引とりひきとして金利きんり先物さきもの取引とりひきがある。また、「通貨つうか A の借入かりいれおこない、通貨つうか A から通貨つうか B に両替りょうがえし、通貨つうか B が必要ひつようになるまで通貨つうか B の国債こくさい運用うんようする」と、為替かわせ相場そうば変動へんどう金利きんり変動へんどうりょうリスクをヘッジでき、外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき同様どうようとなる。

ひょうにまとめると以下いかのようになる。

為替かわせ変動へんどうリスクヘッジ 金利きんり変動へんどうリスクヘッジ
外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき (為替かわせフューチャー)
外国がいこく為替かわせ証拠しょうこきん取引とりひき ×
金利きんり先物さきもの取引とりひき (金利きんりフューチャー) ×
借入かりいれ両替りょうがえ国債こくさい運用うんよう

投機とうき

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外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひきは、リスクをいつつ、上昇じょうしょうまたは下落げらくする為替かわせレートから利益りえきるための投機とうきとして利用りようできる。

銘柄めいがら

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下記かきシカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょ取引とりひき銘柄めいがらいちれい主要しゅよう通貨つうかいちとおあつかわれている。すべあめりかドル相手あいてとの外国がいこく為替かわせである。 すべ現物げんぶつ決済けっさいによる証拠しょうこきん取引とりひき立会たちあい時間じかんは 18:00 ~ よく17:00(東部とうぶ標準時ひょうじゅんじ)。

銘柄めいがら 取引とりひき単位たんい 呼値よびね単位たんい 取引とりひきしょ
Japanese Yen Futures[10] 1,250まんえん 0.0000005 CME
Euro FX Futures[11] 125,000ユーロ 0.00005
British Pound Futures[12] 62,500ポンド 0.0001
Swiss Franc Futures[13] 125,000スイス・フラン 0.00005
Australian Dollar Futures[14] 10まんオーストラリア・ドル 0.00005

算定さんていしき

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先物さきもの価格かかく算定さんていしきは、株価かぶか指数しすう先物さきもの取引とりひき場合ばあい現物げんぶつ先物さきもの裁定さいてい取引とりひきおこなったさい利益りえきないという制約せいやく条件じょうけん裁定さいてい価格かかく理論りろん)から、以下いかのようになる。

先物さきもの価格かかく = 現物げんぶつ価格かかく - 配当はいとうぶん + 金利きんりぶん

外国がいこく為替かわせ先物さきもの取引とりひき同様どうように、シカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょあつかわれているたいドルの場合ばあいは、以下いか算定さんていしきとなる。

先物さきもの相場そうば (フューチャーレート) = ちょく物相もっそうじょう (スポットレート) - 当該とうがい通貨つうか金利きんりぶん + べいドルの金利きんりぶん

外国がいこく為替かわせオプション取引とりひき

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外国がいこく為替かわせオプション取引とりひき(がいこくかわせオプションとりひき、えい: FX options)あるいは通貨つうかオプションえい: currency options)は、外国がいこく為替かわせオプション取引とりひき。オプションをうことにより、オプションりょう対価たいか為替かわせレートにたいして保険ほけんをかけることができて、所定しょていのレート以上いじょう値上ねあがりまたは値下ねさがりしたとき発生はっせいする損失そんしつ回避かいひできる[15]。オプションのりは投機とうきすじおよびマーケットメーカーよう

シカゴ・マしかごまカンタイル取引所かんたいるとりひきしょなどが、外国がいこく為替かわせのオプション取引とりひき市場いちば提供ていきょうしている[16]店頭てんとうデリバティブ取引とりひきとして提供ていきょうしている金融きんゆう機関きかんもある。金融きんゆう機関きかんによっては、オプションのいのみを提供ていきょうしていて、オプションのりは提供ていきょうしていない場合ばあいもある。

参照さんしょう

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関連かんれん項目こうもく

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