出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "リカバリースワップ" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2023年1月) |
リカバリースワップ(英: recovery swap)とは、クレジット・デフォルト・スワップ (CDS) に関連した、デリバティブ契約。参照組織においてクレジットイベントが発生した場合、予め決められた回収率にて、契約のカウンターパーティーと決済することができる。利用目的としては、(1)回収率のヘッジ手段、(2)きわめてデフォルトする可能性が高いためにCDS取引の流動性が落ちている場合に、回収率のみを抽出してトレードをすることが出来るなどがある。
また、リカバリースワップでは、デフォルトした場合にのみキャッシュフローが発生するため、契約当初においてはキャッシュフローのやり取りはない。
CDSマーケットの規模が大きな欧州や北米においては、ハイイールド銘柄を中心に2003年頃からリカバリースワップが開始されたが、その後、デフォルト率が低下するとともに、リカバリースワップの取引が減少していた。しかし、2007年のサブプライム問題をきっかけに、デフォルト率の高まりとともに、北米や欧州では再び取引が活発化しつつある。
参照組織Aについて、リカバリーレートが20/25とあった場合、買い手は回収率を20%と見ており、売り手は回収率を25%と見る。仮に22.5で取引が成立したとする。もし、参照組織Aにクレジットイベントが発生した場合、買い手は回収率が22.5%より高ければ、収益を確保することができ、売り手は回収率が22.5%より低ければ収益を確保できる(取引コストや事務コストなどを除く)。