あなあきら

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あなあきら

あな あきら(こう りょう)は、中国ちゅうごく小説しょうせつよんだい奇書きしょひとつである『みず滸伝』の登場とうじょう人物じんぶつ

キャラクター概要がいよう[編集へんしゅう]

きょうぼしまれわりで、梁山泊りょうざんぱくだいろくじゅうさん好漢こうかん渾名あだなどく火星かせい(どっかせい)で、不吉ふきつ意味いみをもつ火星かせいと、あに孔明こうめいよりも短気たんき性格せいかくあいまったことに由来ゆらい

中国ちゅうごく文学ぶんがくしゃ高島たかしま俊男としおは、書籍しょせきみず滸伝人物じんぶつ事典じてん』にて「あにともども名前なまえしょかずら孔明こうめいあきら)をもじったもの」と指摘してきしているが、智謀ちぼう片鱗へんりんせない人物じんぶつである。

物語ものがたりちゅうでの活躍かつやく[編集へんしゅう]

もとあおしゅう白虎びゃっこさんふもと金持かねもちの息子むすこであり、喧嘩けんかきであに孔明こうめいともに手下てしたれて地元じもとあばまわっていた。殺人さつじん逃亡とうぼうしていたそうこうかくまい、孔明こうめいとともにかれから棒術ぼうじゅつならう。ある居酒屋いざかやあばれている行者ぎょうじゃふう大男おおおとこめて喧嘩けんかになるが、ぎゃくだい怪我けがわされたうえ谷川たにがわとされてしまい、そのまま自分じぶん屋敷やしきかえった。そのことを孔明こうめいはなし、仕返しかえしすべく孔明こうめいとともに手下てしたれてその大男おおおとこさがしにった。そして、孔明こうめいがその大男おおおとこっぱらってかわちていたところを発見はっけんし、げてそのままらえてみずからの屋敷やしき連行れんこうする。しかし、そうこうによってその大男おおおとことらなぐころした武松たけまつであることをると、あわててなわいて謝罪しゃざいし、かれ手厚てあつてなした。そして、竜山たつやまかう武松たけまつきよし風鎮ふうちんかうそうわかれをしみつつ見送みおくった。

そのちちくなってあにとともに強欲ごうよく土地とち金持かねもちといさかいをこし、その金持かねもちの一家いっか皆殺みなごろしにしてしまったため、やむなく家族かぞく手下てしたれて白虎びゃっこさんてこもり、山賊さんぞくぎょう生業せいぎょうとしていく。しかし、すうねんあおしゅう城内じょうのうちんでいた叔父おじあなまろうど)が山賊さんぞく親戚しんせきだという理由りゆうで、あおしゅう知事ちじの慕容彦達にらえられたことをると、すぐに孔明こうめいとともに叔父おじすくうべく手下てしたれてあおしゅうじょうおそうが、もも花山はなやま竜山たつやま山賊さんぞく討伐とうばつをしていたよびのべらせをいてかえしててしまい、孔明こうめいよびのべ灼にらわれてしまうが、自身じしん白虎びゃっこさんなんとかかえる。そのもも花山はなやま竜山たつやま協力きょうりょくし、さらに梁山泊りょうざんぱくくわわってあおしゅうじょうめてよびのべ灼をらえ、はたあきらが慕容彦達をって、あおしゅうじょう陥落かんらくさせ、孔明こうめい叔父おじ救出きゅうしゅつし、そのまま孔明こうめいとともに梁山泊りょうざんぱくくわわる。

入山にゅうざんは、孔明こうめいとともにちゅうぐん護衛ごえいする歩兵ほへいぐん驍将ぎょうしょう任命にんめいされる。そのも、孔明こうめいとともに行動こうどうし、北京ぺきんめ、曾頭め、東平とうへいめなどおおくのたたかいにくわわる。朝廷ちょうてい招安も、孔明こうめいとともに行動こうどうし、りょうくにせんとらおうけい討伐とうばつ参戦さんせんするが、ほう討伐とうばつ蘇州そしゅうめでこんやまかう途中とちゅうふねからちて溺死できしした。