たん廷珪

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

たん 廷珪(ぜん ていけい、Shan TingGui)は、中国ちゅうごく小説しょうせつよんだい奇書きしょひとつである『みず滸伝』の登場とうじょう人物じんぶつ

キャラクター概要がいよう[編集へんしゅう]

ぼしまれわりで、梁山泊りょうざんぱくだいよんじゅうよん好漢こうかん渾名あだな聖水せいすい将軍しょうぐん(せいすいしょうぐん)で、水攻みずぜめを得意とくいとしたことに由来ゆらい(ただし、物語ものがたりなか実際じっさいにこの得意とくい戦術せんじゅつたたか場面ばめんはない)。

火攻ひぜめを得意とくいとする神火しんかしょう定国さだくにつねにペアで行動こうどうする。定国さだくにあかよろいたいして、たん廷珪はくろよろいくろがらやりくろ騎乗きじょうし、くろ装束しょうぞく歩兵ほへいひきいた(ぎょう思想しそうにおいては、あかを、くろみずあらわす)。また、せきまさるとは旧知きゅうちなかである。

物語ものがたりちゅうでの活躍かつやく[編集へんしゅう]

もとしのげしゅうだんねり使梁山泊りょうざんぱく討伐とうばつ派遣はけんされたもうしょうせきまさるらが梁山泊りょうざんぱくぐん投降とうこうし、さらに北京ぺきん大名おおなまで陥落かんらくしたとのほう朝廷ちょうていあわて、宰相さいしょう蔡京推挙すいきょにより定国さだくにとも梁山泊りょうざんぱく討伐とうばつ勅命ちょくめいくだった。

緒戦しょせんにおいて、せきまさる副将ふくしょうせんさん郝思ぶんらをやぶったが、せきまさるとのいちやぶれ、投降とうこうする。定国さだくに投降とうこう説得せっとくめいじられ、せきまさる協力きょうりょく成功せいこうし、とも梁山泊りょうざんぱくぐん頭領とうりょうとしてむかえられた。直後ちょくごの曾頭め、およびあずまあきら攻略こうりゃく参戦さんせん

108にん勢揃せいぞろいのさいにはしょうあやしょうけん斥候せっこう頭領とうりょうじゅうろくいんだいなな将校しょうこうとなり、西にしの寨の守将しゅしょうとなった。梁山泊りょうざんぱくぐんが招安をけて官軍かんぐんになったのちは、だいりょう征伐せいばつをはじめ、定国さだくにとともに各地かくち奮戦ふんせん活躍かつやくする。

ほう征伐せいばつにおいても活躍かつやくしたが、歙州めにおいて城門じょうもん開放かいほうされているのを定国さだくにとともに突入とつにゅうし、としあなわなかって戦死せんしした。