東あずま周あまねの滅亡めつぼう

周しゅうの滅亡めつぼう
戦争せんそう：春秋しゅんじゅう戦国せんごく時代じだい
年月日ねんがっぴ：紀元前きげんぜん256年ねん・紀元前きげんぜん249年ねん
場所ばしょ：王城おうじょう・鞏
結果けっか：周しゅう朝ちょう・西にし周あまね・東あずま周あまねの滅亡めつぼう
交戦こうせん勢力せいりょく
秦はた	周しゅう朝ちょう 西にし周あまね 東あずま周あまね
指導しどう者しゃ・指揮しき官かん
昭あきら襄じょう王おう 荘そう襄じょう王おう 楊摎 呂りょ不ふ韋	赧王 武たけ公こう 文ぶん公こう 昭文あきふみ君くん
春秋しゅんじゅう戦国せんごく時代じだい 春秋しゅんじゅう時代じだい 西にし周あまね† 鄶† 牛首うしくび 譚たん† 泓水 城しろ濮 遂とげ† 邲 鄢陵りょう 鳩ばと茲 萊† 柏かしわ挙きょ 斉ひとし 晋すすむ陽ひ 戦国せんごく時代じだい 陽ひ翟 鄭てい† 桂かつら陵りょう 襄じょう陵りょう 馬うま陵りょう 函はこ谷たに関せき 函はこ谷たに関せき 伊い闕 宋そう† 済すみ西にし 即そく墨すみ 鄢郢 華陽かよう 閼与 陘城しろ 長平ちょうへい 西にし周しゅう公こう・東あずま周あまね† 東あずま周あまね公おおやけ† 河かわ外がい 趙ちょう・匈奴きょうど 函はこ谷たに関せき 蕞 成なり蟜 衍氏 秦はたの統一とういつ戦争せんそう 鄴 平たいら陽よう 肥こえ下か 番ばん吾われ 韓かん† 趙ちょう† 魏ぎ† 城しろ父ちち 楚すわえ† 燕つばめ・代だい† 斉ひとし† †はその国くにの滅亡めつぼう 表示ひょうじ

周しゅうの滅亡めつぼう（しゅうのめつぼう）は、秦はたが周しゅうを滅ほろぼした戦たたかい。

歴史れきし

周しゅう王室おうしつの力ちからは衰微すいびし、影響えいきょう力りょくはわずかに王おう畿（現在げんざいの洛陽らくよう附近ふきん）に限定げんていされていた。ただでさえ衰おとろえていた周しゅう王室おうしつであるが、末期まっきには貞さだ定てい王おうの末子まっし掲（桓公かんこう）を始祖しそとする西にし周しゅう公こう（武たけ公こう）とそこから分裂ぶんれつした東あずま周あまね君くんの勢力せいりょくによって分裂ぶんれつしていた。周しゅう王朝おうちょう最後さいごの王おうである赧王は西にし周しゅうの武たけ公こうを頼たよって西にし周しゅうの河南かなん（王城おうじょう）に遷都せんとした。周しゅう王室おうしつの領土りょうどは東西とうざいに分裂ぶんれつし、狭せまい範囲はんいで互たがいに争あらそい合あう有様ありさまであった。

赧王の在位ざいいは59年ねんに及およんだが紀元前きげんぜん256年ねん、西にし周あまねは諸侯しょこうと通つうじて韓かんと交戦こうせん中ちゅうの秦しん軍ぐんを妨害ぼうがいしたため秦はたの将軍しょうぐん楊摎の攻撃こうげきを受うけた。西にし周しゅうの文ぶん公こう（武たけ公こうの子こ）は秦しんへおもむき謝罪しゃざいしその領土りょうどを秦はたに献上けんじょうした。このため赧王は秦はたの保護ほご下かに入はいったがまもなく崩御ほうぎょし、程ほどなくして西にし周しゅうの文ぶん公こうも死去しきょした。西にし周しゅうの文ぶん公こうが死去しきょすると、その民みんは堰せきを切きったように東ひがし周しゅうへ逃亡とうぼうし、秦はたは九きゅう鼎かなえと周しゅう王室おうしつの宝物ほうもつを接収せっしゅうし、文ぶん公こうの子こを移うつした。こうして、秦はたが王おう畿を占拠せんきょしたことで、西にし周あまねと周しゅう王室おうしつ本家ほんけは滅亡めつぼうすることとなった。

その後ごも昭文あきふみ君くんの東ひがし周しゅうは7年間ねんかん存続そんぞくしたが、紀元前きげんぜん249年ねんに秦はたの呂りょ不ふ韋によって攻せめ滅ほろぼされた。『史記しき』の秦はた本紀ほんぎでは昭文あきふみ君くんは謀殺ぼうさつされたと伝つたえられているが、東あずま周あまね君くんに土地とちを与あたえて周しゅうの祭祀さいしを続つづけさせたとも書かかれており、この場合ばあい昭文あきふみ君くんの子こが封ふうじられたと考かんがえられる。

参考さんこう

• 佐藤さとう信弥しんや『周あまね-理想りそう化かされた古代こだい王朝おうちょう-』中公新書ちゅうこうしんしょ、2016年ねん。ISBN 978-4-12-102396-4。