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核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ
International Physicians for the Prevention of Nuclear War
核兵器かくへいき機関きかん（AWE、原子げんし兵器へいき研究所けんきゅうじょ）に抗議こうぎする核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎドイツ支部しぶの横よこ幕まく、2011年ねん4月がつ
略称りゃくしょう IPPNW
設立せつりつ 1980年ねん[1]
本部ほんぶ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくマサチューセッツ州しゅうモールデン、プレザント・ストリート339[2]
座標ざひょう 北緯ほくい42度ど25分ふん39秒びょう 西経せいけい71度ど4分ふん34秒びょう / 北緯ほくい42.42750度ど 西経せいけい71.07611度ど / 42.42750; -71.07611座標ざひょう: 北緯ほくい42度ど25分ふん39秒びょう 西経せいけい71度ど4分ふん34秒びょう / 北緯ほくい42.42750度ど 西経せいけい71.07611度ど / 42.42750; -71.07611
提携ていけい 核兵器かくへいき廃絶はいぜつ国際こくさいキャンペーン[1]
ウェブサイト www.ippnw.org ウィキデータを編集
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ノーベル賞しょう受賞じゅしょう者しゃノーベル賞
受賞じゅしょう年ねん：1985年ねん
受賞じゅしょう部門ぶもん：ノーベル平和へいわ賞しょう
受賞じゅしょう理由りゆう：核かく戦争せんそうがもたらす悲惨ひさんな結果けっかについて理解りかいを広ひろめるのに貢献こうけん

核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ（かくせんそうぼうしこくさいいしかいぎ、International Physicians for the Prevention of Nuclear War: IPPNW）は、核かく戦争せんそうを医療いりょう関係かんけい者しゃの立場たちばから防止ぼうしする活動かつどうを行おこなうための国際こくさい組織そしきで、1980年ねんに設立せつりつされた。本部ほんぶはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくマサチューセッツ州しゅうモールデン[2]。各国かっこくに支部しぶがあり、日本にっぽん支部しぶの事務じむ局きょくは広島ひろしま県けん医師いし会かい内うちにある[3]。

米国べいこくのバーナード・ラウン（英語えいご版ばん）とソ連それんのエフゲニー・チャゾフ（英語えいご版ばん、ロシア語ご版ばん）が提唱ていしょうした。1981年ねん以来いらい、現在げんざいは隔年かくねんで世界せかい会議かいぎと地域ちいき会議かいぎを開催かいさいしている[4]。83カ国かこく、約やく20万まんの医師いしが参加さんかしている。1985年ねんにノーベル平和へいわ賞しょうを受賞じゅしょう。2012年ねんの20回かい目めの世界せかい大会たいかいは、23年ねんぶりに日本にっぽんで開催かいさいされた[5]。

概要がいよう

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1950年代ねんだい後半こうはんから1960年代ねんだい初頭しょとうの冷戦れいせん下した、大気圏たいきけん核かく実験じっけんによる放射ほうしゃ性せい降下こうか物ぶつの影響えいきょうに対たいする懸念けねんが医師いしの間あいだで広ひろがり、1961年ねんに、ボストンの医師いしたちにより、社会しゃかい的てき責任せきにんを果はたすための医師いし団だん（英語えいご版ばん）（Physicians for Social Responsibility：PSR）が結成けっせいされた[6]。1979年ねんから1980年ねん初頭しょとう、軍拡ぐんかく競争きょうそうの高たかまりを受うけて、PSRのバーナード・ラウンは、ソ連それんのエフゲニー・チャゾフに核かく戦争せんそうを防止ぼうしするための米べいソの医師いしからなる運動うんどうを提案ていあんした[7]。

1980年ねん2月がつ、PSRは医学いがくと核かく戦争せんそうに関かんするアメリカ大会たいかいを初はじめて開ひらき、ジミー・カーター大統領だいとうりょうとレオニード・ブレジネフ書記しょき長ちょうに対たいして米べいソからなる医学いがく組織そしきの設立せつりつに対たいして支持しじするように公開こうかい書簡しょかんで説得せっとくを行おこない[8]、12月にはIPPNW設立せつりつのための会合かいごうがジュネーヴで開催かいさいされ、IPPNWが設立せつりつされた[9]。IPPNWの最初さいしょの世界せかい会議かいぎは1981年ねんにアメリカで開催かいさいされ、12カ国かこくから80人にんの医師いしが参加さんかし、1988年ねんに開ひらかれた8回かい目めの世界せかい会議かいぎには80カ国かこく近ちかくの国くにから2,500人にんの医師いしが参加さんかした[4]。

1984年ねん、ユネスコ平和へいわ教育きょういく賞しょう（英語えいご版ばん）（UNESCO Prize for Peace Education）を受賞じゅしょう。1985年ねん、核かく戦争せんそうがもたらす破滅はめつ的てきな結末けつまつについて信頼しんらいできる情報じょうほうと理解りかいを広ひろめた貢献こうけんによってノーベル平和へいわ賞しょうが受賞じゅしょうされ、IPPNWを代表だいひょうし共同きょうどう創設そうせつ者しゃの中なかからラウンとチャゾフが招待しょうたいされた[10]。他たの共同きょうどう創設そうせつ者しゃには米国べいこくのエリック・チヴィアン（英語えいご版ばん）、ハーバート・エイブラムズ（英語えいご版ばん）、ジェームズ・ミュラー（英語えいご版ばん）、ソ連それんのミハイル・クージンがいる[9]。

チェルノブイリ原子力げんしりょく発電はつでん所しょ事故じこから25年ねん後ごの2011年ねんを迎むかえ、IPPNWのドイツ支部しぶはチェルノブイリ事故じこの影響えいきょうに関かんする報告ほうこく書しょを発表はっぴょうした[11]。2011年ねん3月がつに発生はっせいした福島ふくしま第だい一いち原子力げんしりょく発電はつでん所しょ事故じこでは、日本にっぽん政府せいふの定さだめた20ミリシーベルト基準きじゅんに対たいして子供こどもの被曝ひばく許容きょよう量りょうとしては高たかすぎるとして、撤回てっかいするよう抗議こうぎの書簡しょかんを送おくっている[12]。福島ふくしま原発げんぱつ事故じこに関かんしては、ウェブ[13]やビデオメッセージ[14]などでも情報じょうほうを発信はっしんしている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b “IPPNW: A Brief History”. IPPNW. 2017年ねん10月がつ30日にち閲覧えつらん。（英語えいご）
  2. ^ a b “Contact IPPNW”. IPPNW. 2017年ねん10月がつ30日にち閲覧えつらん。（英語えいご）
  3. ^ IPPNW（核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ）日本にっぽん支部しぶ
  4. ^ a b “Milestones: IPPNW's First Two Decades”, What We Do Building Bridges, IPPNW, http://www.ippnw.org/milestones.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。 
  5. ^ “第だい20回かいIPPNW（核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ）世界せかい大会たいかい　実行じっこう委員いいん会かい（第だい1回かい）”, IPPNW世界せかい大会たいかい：IPPNW（核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ）日本にっぽん支部しぶ, 広島ひろしま県けん医師いし会かい速報そくほう（第だい2109号ごう）, (平成へいせい23年ねん2月がつ5日にち号ごう), http://www.hiroshima.med.or.jp/ippnw/sokuho/docs/2109_006.pdf 2011年ねん6月がつ26日にち閲覧えつらん。 
  6. ^ “Physician Diplomacy”, What We Do Building Bridges, IPPNW, http://www.ippnw.org/physician-diplomacy.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん, "In the late 1950s and early 1960s physicians played a key role in the debate over atmospheric tests of nuclear weapons and the health effects of radioactive fallout. In 1961, Physicians for Social Responsibility (PSR) was organized by a small group of Boston -area doctors." 
  7. ^ “Physician Diplomacy”, What We Do Building Bridges, IPPNW, http://www.ippnw.org/physician-diplomacy.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん, "In 1979 and early in 1980, Dr. Lown wrote Dr. Chazov with their proposal to create a Soviet-American physicians' movement to prevent nuclear war." 
  8. ^ “Physician Diplomacy”, What We Do Building Bridges, IPPNW, http://www.ippnw.org/physician-diplomacy.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん, "In February 1980, PSR held the first major American conference on medicine and nuclear war. An open letter followed to President Carter and General Secretary Brezhnev urging them to assist the formation of a US-Soviet medical organization on the nuclear danger." 
  9. ^ a b “Physician Diplomacy”, What We Do Building Bridges, IPPNW, http://www.ippnw.org/physician-diplomacy.html 2011年ねん6月がつ26日にち閲覧えつらん, "In December 1980, an historic meeting was held in Geneva among three US doctors (Lown, Muller, and Chivian) and three Soviets (Chazov, Leonid Ilyin, and Mikhail Kuzin) to lay the international foundations of IPPNW." 
  10. ^ “The Nobel Peace Prize 1985 - Press Release”, The Nobel Peace Prize 1985, Nobelprize.org, https://www.nobelprize.org/prizes/peace/1985/summary/press.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。 
  11. ^ Sebastian Pflugbeil, Henrik Paulitz, Angelika Claussen and Inge Schmitz-Feuerhak (April 2011), “Health Effects of Chernobyl 25 years after the reactor catastrophe”, CHERNOBYLCONGRESS.ORG, IPPNW and GFS Report, http://www.chernobylcongress.org/fileadmin/user_upload/pdfs/chernob_report_2011_en_web.pdf 2011年ねん6月がつ20日はつか閲覧えつらん。 
  12. ^ “IPPNW核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎの高木たかぎ文相ぶんしょうへの書簡しょかん 「福島ふくしまの子こどもたちの被曝ひばく許容きょよう量りょうは有害ゆうがいであり、保護ほご義務ぎむを放棄ほうきしている」 IPPNW to Japanese Government: Raising Allowable Radiation Dose for Fukushima Children "Unacceptable."”. Peace Philosophy Centre (May 5, 2011). 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。
  13. ^ “Disaster in Japan « IPPNW peace and health blog”, IPPNW, http://peaceandhealthblog.com/disaster-in-japan/ 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。 
  14. ^ “Medical voices on the disaster in Fukushima”, IPPNW, http://www.ippnw-students.org/medicalvoices/voices.html 2011年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。 

関連かんれん書籍しょせき

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  • バーナード・ラウン 著ちょ、田た城じょう明あきら 訳やく『病やめる地球ちきゅうを癒いやすために 核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎからのアピール』中國新聞社ちゅうごくしんぶんしゃ、1991年ねん10月がつ。ISBN 4885171350。 
  • 核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ、エネルギー・環境かんきょう研究所けんきゅうじょ 著ちょ、田窪たくぼ雅文まさふみ 訳やく『プルトニウム 核かく時代じだいの危険きけん物質ぶっしつをいかに扱あつかうべきか』ダイヤモンド社だいやもんどしゃ、1993年ねん12月。ISBN 4478870306。  日本語にほんご版ばん解説かいせつ：高木たかぎ仁三郎じんざぶろう
  • クリスチアン・キュッパース、ミヒャエル・ザイラー 著ちょ、鮎川あいかわゆりか 訳やく、原子力げんしりょく資料しりょう情報じょうほう室しつ 編へん『プルトニウム燃料ねんりょう産業さんぎょう その影響えいきょうと危険きけん性せい 核かく戦争せんそう防止ぼうし国際こくさい医師いし会議かいぎ報告ほうこく書しょ』七ななつ森もり書しょ館かん、1995年ねん10月がつ。ISBN 4822895181。 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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単位たんい
測定そくてい
放射線ほうしゃせんの種類しゅるい
物質ぶっしつとの相互そうご作用さよう
放射線ほうしゃせんと健康けんこう
基本きほん概念がいねん
放射線ほうしゃせんの利用りよう
放射線ほうしゃせんと健康けんこう影響えいきょう
放射能ほうしゃのう被害ひがい
法律ほうりつ・資格しかく
関連かんれん

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