青色 あおいろ が現在 げんざい 活動 かつどう 中 ちゅう 。水色 みずいろ が過去 かこ に活動 かつどう を実施 じっし した地域 ちいき
ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争 ふんそう で展開 てんかい するノルウェー軍 ぐん の兵士 へいし (1992年 ねん )
UNIFIL のYP-408装甲 そうこう 兵員 へいいん 輸送 ゆそう 車 しゃ 。白 しろ に塗 ぬり 色 しょく されるのが通例 つうれい である。またこの車両 しゃりょう は正面 しょうめん のみだが、普通 ふつう は両 りょう サイドにも「UN」のゴシック体 たい 黒文字 くろもじ が大書 たいしょ される
国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう (こくさいれんごうへいわいじかつどう、英 えい : United Nations Peacekeeping Operations )は、国連 こくれん 憲章 けんしょう でうたわれた集団 しゅうだん 安全 あんぜん 保障 ほしょう を実現 じつげん し[1] 、紛争 ふんそう において平和 へいわ 的 てき 解決 かいけつ の基盤 きばん を築 きず くことにより、紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ に間接 かんせつ 的 てき に平和 へいわ 的 てき 解決 かいけつ を促 うなが す国際 こくさい 連合 れんごう の活動 かつどう である。日本 にっぽん ではPKO と称 しょう されることが多 おお い。PKOに基 もと づき派遣 はけん される各国 かっこく 軍 ぐん 部隊 ぶたい を、国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん (こくさいれんごうへいわいじぐん、英語 えいご : United Nations Peacekeeping Force )という。日本 にっぽん ではPKF とも略 りゃく される。6章 しょう 半 はん 活動 かつどう とも呼 よ ばれる。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう は、「国際 こくさい の平和 へいわ 及 およ び安全 あんぜん を維持 いじ する 」(国際 こくさい 連合 れんごう 憲章 けんしょう 第 だい 一 いち 章 しょう )ため、国際 こくさい 連合 れんごう が小規模 しょうきぼ の軍隊 ぐんたい を現地 げんち に派遣 はけん して行 おこな う活動 かつどう である。従来 じゅうらい は、紛争 ふんそう 当事 とうじ 国 こく の同意 どうい を前提 ぜんてい に派遣 はけん されていたが、冷戦 れいせん 後 こう は必 かなら ずしも同意 どうい を必要 ひつよう とせずに派遣 はけん する例 れい もある。平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう については、憲章 けんしょう 上 じょう に明文 めいぶん の規定 きてい はないが、「ある種 しゅ の国際 こくさい 連合 れんごう の経費 けいひ 事件 じけん 」において国際司法裁判所 こくさいしほうさいばんしょ がその合法 ごうほう 性 せい を認 みと め、国際 こくさい 連合 れんごう 総会 そうかい が1962年 ねん の第 だい 17回 かい 総会 そうかい でこれを受諾 じゅだく している(総会 そうかい 決議 けつぎ 1854)。
軍事 ぐんじ 部門 ぶもん に派遣 はけん された各国 かっこく の軍隊 ぐんたい は、自国 じこく の軍服 ぐんぷく (戦闘 せんとう 服 ふく )に、水色 みずいろ のベレー帽 ぼう (「オリーブ頸飾付 つ き地球儀 ちきゅうぎ 」の国連 こくれん 紋章 もんしょう バッジ付 つ き)や戦闘 せんとう 用 よう ヘルメット をかぶることから、「ブルーベレー」や「ブルーヘルメット」と通称 つうしょう される。また、派遣 はけん 車両 しゃりょう (軍用 ぐんよう 多 た 用途 ようと 軽 けい 車両 しゃりょう や装甲 そうこう 兵員 へいいん 輸送 ゆそう 車 しゃ )はPKO部隊 ぶたい であることを明示 めいじ するため、白 しろ に塗 ぬり 色 しょく され、「UN」(国際 こくさい 連合 れんごう の略称 りゃくしょう )と大 だい 書 が きされる。
参加 さんか した軍人 ぐんじん や警察官 けいさつかん (国連 こくれん 警察 けいさつ (英語 えいご 版 ばん ) )には、記念 きねん の国際 こくさい 記章 きしょう や国連 こくれん メダル が国際 こくさい 連合 れんごう から授与 じゅよ される。
活動 かつどう 予算 よさん は国連 こくれん の通常 つうじょう 活動 かつどう のための通常 つうじょう 予算 よさん とは別 べつ に建 た てられ、基本 きほん 的 てき に国連 こくれん 加盟 かめい 国 こく の分担 ぶんたん 金 きん で賄 まかな われる。分担 ぶんたん 率 りつ は通常 つうじょう 予算 よさん に適用 てきよう される分担 ぶんたん 率 りつ が基本 きほん であるが、途上 とじょう 国 こく に負担 ふたん 軽減 けいげん を認 みと める一方 いっぽう で安保理 あんぽり 常任 じょうにん 理事 りじ 国 こく には加重 かじゅう 負担 ふたん を求 もと めている[2] 。2010年 ねん の予算 よさん 総額 そうがく は96億 おく 7070万 まん ドルで、分担 ぶんたん 金 きん 上位 じょうい は最多 さいた のアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく が26億 おく 7500万 まん ドル(分担 ぶんたん 率 りつ 27.1743%)、次 つ いで日本 にっぽん の12億 おく 590万 まん ドル(同 どう 12.5300%)、イギリスの7億 おく 8310万 まん ドル(同 どう 8.1572%)[3] 。
第 だい 一 いち 次 じ 中東 ちゅうとう 戦争 せんそう 停戦 ていせん 後 ご の国際 こくさい 連合 れんごう 休戦 きゅうせん 監視 かんし 機構 きこう (UNTSO)が最初 さいしょ の国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう とされ、創設 そうせつ 日 び の5月 がつ 29日 にち は「国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 要員 よういん の国際 こくさい デー」という記念 きねん 日 び になっている。その翌年 よくねん には第 だい 一 いち 次 じ 印 しるし パ戦争 せんそう の停戦 ていせん から国際 こくさい 連合 れんごう インド・パキスタン軍事 ぐんじ 監視 かんし 団 だん (UNMOGIP)が設立 せつりつ された。
1956年 ねん の「スエズ危機 きき 」の際 さい 、カナダ のレスター・B・ピアソン の提唱 ていしょう によって第 だい 一 いち 次 じ 国際 こくさい 連合 れんごう 緊急 きんきゅう 軍 ぐん (UNEF I) が創設 そうせつ され、危機 きき を鎮圧 ちんあつ した。現代 げんだい 的 てき な国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう を形作 かたちづく ったピアソンは1957年 ねん にノーベル平和 へいわ 賞 しょう を受賞 じゅしょう し「国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう の父 ちち 」と呼 よ ばれる。
最初 さいしょ の40年間 ねんかん においては、非 ひ 武装 ぶそう の軍事 ぐんじ 要員 よういん で編成 へんせい する停戦 ていせん 監視 かんし 団 だん 、または軽 けい 武装 ぶそう の平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の活動 かつどう が主要 しゅよう であったが、1989年 ねん に国際 こくさい 連合 れんごう ナミビア独立 どくりつ 支援 しえん グループ (UNTAG) の下 もと で、歴史 れきし 上 じょう 初 はじ めて文民 ぶんみん による選挙 せんきょ 監視 かんし 活動 かつどう が実施 じっし された。1989年 ねん 12月のマルタ会談 かいだん で冷戦 れいせん 終結 しゅうけつ 宣言 せんげん が行 おこな われてからは、冷戦 れいせん の下 した で抑圧 よくあつ されてきた地域 ちいき 的 てき な民族 みんぞく ・宗教 しゅうきょう ・領土 りょうど 紛争 ふんそう が頻発 ひんぱつ するようになり、国連 こくれん はこれらに対応 たいおう するために、非 ひ 政府 せいふ 機関 きかん と協力 きょうりょく して国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう に乗 の り出 だ した。
また、活動 かつどう の規模 きぼ や内容 ないよう も徐々 じょじょ に拡大 かくだい ・多様 たよう 化 か し、1992年 ねん には、当時 とうじ の国際 こくさい 連合 れんごう 事務 じむ 総長 そうちょう だったブトロス・ブトロス=ガーリ によって発表 はっぴょう された『平和 へいわ への課題 かだい 』において、予防 よぼう 展開 てんかい や平和 へいわ 執行 しっこう などが提案 ていあん されるようにもなる。1990年 ねん から1994年 ねん の間 あいだ に、16件 けん もの平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう が承認 しょうにん されたことからも分 わ かる。ただし新 あら たな試 こころ みであった強制 きょうせい 執行 しっこう は、ソマリア内戦 ないせん で第 だい 二 に 次 じ 国際 こくさい 連合 れんごう ソマリア活動 かつどう に対 たい してソマリアから宣戦 せんせん され、激 はげ しい抵抗 ていこう により撤退 てったい を余儀 よぎ なくされるなど、失敗 しっぱい する[4] 。
1994年 ねん のルワンダ虐殺 ぎゃくさつ では、当事 とうじ 者 しゃ 間 あいだ での停戦 ていせん 合意 ごうい が失 うしな われており、中立 ちゅうりつ 性 せい 維持 いじ のためPKO部隊 ぶたい が住民 じゅうみん の保護 ほご をせずに撤退 てったい し、国際 こくさい 世論 せろん から大 おお きな批判 ひはん を受 う けることとなる。これを受 う け1999年 ねん には、コフィー・アナン 国連 こくれん 事務 じむ 総長 そうちょう が、国連 こくれん 自体 じたい が紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ になることを前提 ぜんてい に、国際 こくさい 人道 じんどう 法 ほう (武力 ぶりょく 紛争 ふんそう 法 ほう )の遵守 じゅんしゅ を告示 こくじ するに至 いた り、PKOの変質 へんしつ が明 あき らかになった[5] [6] [6] [7] 。
さらに2013年 ねん には国際 こくさい 連合 れんごう コンゴ民主 みんしゅ 共和 きょうわ 国 こく ミッション において、先制 せんせい 攻撃 こうげき も可能 かのう な強制 きょうせい 介入 かいにゅう 旅団 りょだん (FIB)の設立 せつりつ がなされ、程 ほど なくして反 はん 政府 せいふ 武装 ぶそう 勢力 せいりょく 3月23日 にち 運動 うんどう の掃討 そうとう に成功 せいこう する[8] 。
2016年 ねん 7月 がつ に内戦 ないせん 中 ちゅう の国連 こくれん 加盟 かめい 国 こく である南 みなみ スーダン国軍 こくぐん により、首都 しゅと ジュバ の住民 じゅうみん に多数 たすう の犠牲 ぎせい 者 しゃ が出 で た際 さい には、加盟 かめい 国 こく との交戦 こうせん を避 さ けるためPKO部隊 ぶたい による住民 じゅうみん の保護 ほご がなされず、再 ふたた び国際 こくさい 世論 せろん の批判 ひはん を招 まね くこととなる。これを受 う け潘 はん 基 はじめ 文 ぶん 国連 こくれん 事務 じむ 総長 そうちょう はケニア 出身 しゅっしん の司令 しれい 官 かん を解任 かいにん したが、ケニアはこの対応 たいおう に反発 はんぱつ しPKOから部隊 ぶたい を撤退 てったい させる事態 じたい となった[6] [9] [10] 。
一方 いっぽう 、このようなPKO活動 かつどう の変質 へんしつ の中 なか で、活動 かつどう での犠牲 ぎせい 者 しゃ 数 すう が増加 ぞうか するなどしたため派遣 はけん 国内 こくない での派遣 はけん 支持 しじ 率 りつ が低下 ていか し、1994年 ねん からは各国 かっこく が平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう に対 たい して拒否 きょひ または忌避 きひ する国家 こっか も現 あらわ れるようになり、やがて主要 しゅよう 部隊 ぶたい の構成 こうせい は発展 はってん 途上 とじょう 国 こく や派遣 はけん 先 さき 周辺 しゅうへん 国 こく が主 おも となるようになる[4] [7] 。
日本 にっぽん は1992年 ねん 6月 がつ 8日 にち に成立 せいりつ した国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう 等 とう に対 たい する協力 きょうりょく に関 かん する法律 ほうりつ に基 もと づき、1992年 ねん (平成 へいせい 4年 ねん )の第 だい 2次 じ アンゴラ監視 かんし 団 だん (UNAVEM II) に選挙 せんきょ 監視 かんし 団 だん として、3名 めい を派遣 はけん したのが始 はじ まりである。以後 いご 11のPKO等 とう に要員 よういん を派遣 はけん している[11] [12] 。
国際 こくさい 平和 へいわ 協力 きょうりょく 法 ほう で、1992年 ねん (平成 へいせい 4年 ねん )に定 さだ められた『PKO参加 さんか 5原則 げんそく 』では、紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ の間 あいだ で停戦 ていせん 合意 ごうい や、紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ が日本 にっぽん の参加 さんか に同意 どうい していること、PKOが特定 とくてい の紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ に偏 かたよ ることなく、中立 ちゅうりつ の立場 たちば を厳守 げんしゅ することなどを、PKO参加 さんか の要件 ようけん としているが、上述 じょうじゅつ のように、内戦 ないせん 状態 じょうたい にある南 みなみ スーダンでは、首都 しゅと ジュバが戦闘 せんとう 状態 じょうたい の状況 じょうきょう 下 か におかれ、その事実 じじつ を防衛 ぼうえい 省 しょう が国会 こっかい で発言 はつげん しようとしないなどの事態 じたい が起 お き、国内 こくない では議論 ぎろん が起 お こった。
PKFへの参加 さんか や駆 か けつけ警護 けいご など危険 きけん なミッションが出 だ されても、隊員 たいいん が掛 か けている一般 いっぱん の生命 せいめい 保険 ほけん は、紛争 ふんそう 地帯 ちたい での死亡 しぼう 、事故 じこ などに対 たい しては免責 めんせき となっている。PKF派遣 はけん 時 じ は隊員 たいいん は特別 とくべつ な紛争 ふんそう 時 じ でも死亡 しぼう 保険 ほけん の出 で る「PKO保険 ほけん (商品 しょうひん 名 めい )」に入 はい ったほうがいいと勧 すす められる。政府 せいふ が隊員 たいいん のために保険 ほけん 料 りょう を払 はら うのではなく、隊員 たいいん 個人 こじん が自腹 じばら で保険 ほけん に入 はい ったほうがいいと言 い われる。「PKO保険 ほけん 」だが、最低 さいてい 1,000万 まん 円 えん の保障 ほしょう で年間 ねんかん 4万 まん 円 えん の負担 ふたん 、最高 さいこう 額 がく の1億 おく 円 えん の保険 ほけん に入 はい ると月々 つきづき 15,610円 えん 、年間 ねんかん 187,320円 えん かかる[13] 。
主要 しゅよう 軍事 ぐんじ ・警察 けいさつ 要員 よういん 派遣 はけん 国 こく [ 編集 へんしゅう ]
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう は、当事 とうじ 者 しゃ 間 あいだ の紛争 ふんそう の最終 さいしゅう 決着 けっちゃく を目指 めざ すものではなく、平和 へいわ を脅 おびや かす地域 ちいき 的 てき 事態 じたい が悪化 あっか して国際 こくさい 的 てき に拡大 かくだい するのを防止 ぼうし し、事態 じたい の沈静 ちんせい 化 か を通 つう じて紛争 ふんそう の平和 へいわ 的 てき 解決 かいけつ の素地 そじ を創 つく り出 だ すことにより、間接 かんせつ 的 てき に紛争 ふんそう 解決 かいけつ の道 みち を開 ひら こうとするものである。
1992年 ねん から2013年間 ねんかん の主要 しゅよう 派兵 はへい 国 こく はパキスタン 、バングラデシュ 、インド の三 さん カ国 かこく が10万 まん 人 にん 以上 いじょう を派遣 はけん しており際立 きわだ っている[14] 。
PKO主要 しゅよう 軍事 ぐんじ ・警察 けいさつ 要員 よういん 派遣 はけん 国 こく ランキング上位 じょうい 10か国 こく は以下 いか の通 とお りである[15] (2014年 ねん 4月 がつ 末 まつ 現在 げんざい )。※出典 しゅってん :国連 こくれん ホームページ
インド
バングラデシュ
パキスタン
エチオピア
ルワンダ
ナイジェリア
ネパール
ガーナ
セネガル
ヨルダン
(2021年 ねん 9月 がつ 末 まつ 現在 げんざい )※出典 しゅってん :国連 こくれん ホームページ
バングラデシュ
ネパール
インド
ルワンダ
エチオピア
パキスタン
エジプト
インドネシア
ガーナ
中華人民共和国 ちゅうかじんみんきょうわこく
エリトリア で活動 かつどう する兵士 へいし (2005年 ねん )
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう に含 ふく まれる任務 にんむ は、軍事 ぐんじ 作戦 さくせん から民事 みんじ 作戦 さくせん 、警察 けいさつ 活動 かつどう まで非常 ひじょう に幅広 はばひろ い。活動 かつどう に際 さい しては大別 たいべつ して次 つぎ の二 に 種 しゅ に類型 るいけい できる[16] 。
監視 かんし 活動 かつどう (Observer Mission) の任務 にんむ は休戦 きゅうせん ・停戦 ていせん の監視 かんし 拠点 きょてん を運営 うんえい することにあり、非 ひ 武装 ぶそう の将校 しょうこう によって編成 へんせい される監視 かんし 団 だん (Observer Group) によって行 おこな われる。実際 じっさい には監視 かんし 団 だん は監 かん 視 し だけでなく、重要 じゅうよう な地域 ちいき の巡察 じゅんさつ 、敵対 てきたい 者 しゃ 間 あいだ の交渉 こうしょう 、特定 とくてい の調査 ちょうさ 活動 かつどう などを行 おこな う。
監視 かんし 団 だん が展開 てんかい される地域 ちいき に既 すで に平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん が配置 はいち されている場合 ばあい は、その平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の指揮 しき 下 か に入 はい ることになる[17] 。
平和 へいわ 維持 いじ (Peacekeeping) の任務 にんむ は兵力 へいりょく 引 ひ き離 はな し、撤退 てったい 監督 かんとく などによって平和 へいわ を維持 いじ することであり、武装 ぶそう した軍人 ぐんじん で編成 へんせい される国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん (Peacekeeping Force, PKF) と、武装 ぶそう した警察官 けいさつかん で編成 へんせい される国連 こくれん 警察 けいさつ (UNPOL)の武装 ぶそう 警察 けいさつ 隊 たい (FPU)によって行 おこな われる。
具体 ぐたい 的 てき には、諜報 ちょうほう 活動 かつどう 、対 たい ゲリラ作戦 さくせん 、外交 がいこう 援助 えんじょ 、紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ の調停 ちょうてい 、停戦 ていせん および休戦 きゅうせん の監視 かんし 、兵力 へいりょく 引 ひ き離 はな し監視 かんし 、戦争 せんそう 犯罪 はんざい の調査 ちょうさ 、戦犯 せんぱん 引 ひ き渡 わた し監督 かんとく 、戦犯 せんぱん 被疑 ひぎ 者 しゃ の逮捕 たいほ 、選挙 せんきょ 監視 かんし 、非 ひ 武装 ぶそう 地帯 ちたい の建設 けんせつ 維持 いじ 、避難 ひなん 民 みん の移動 いどう 、人道 じんどう 救援 きゅうえん 活動 かつどう 、インフラ の復旧 ふっきゅう などが挙 あ げられる[18] 。
平和 へいわ 維持 いじ 行動 こうどう [ 編集 へんしゅう ]
分離 ぶんり (Separation) とは紛争 ふんそう 状態 じょうたい である両 りょう 勢力 せいりょく を合意 ごうい に基 もと づいて引 ひ き離 はな すことであり、平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん は割込 わりこ み行動 こうどう (Interposition operation) に運用 うんよう される。これはまず準備 じゅんび 段階 だんかい において停戦 ていせん が実行 じっこう され、さらに停戦 ていせん ライン (Cease-Fire Line, CFL) が設定 せってい されることとなる。この停戦 ていせん ラインの設定 せってい においては、軍事 ぐんじ 上 じょう の見地 けんち から交通 こうつう 要路 ようろ 、交差点 こうさてん 、平地 ひらち の拠点 きょてん などの緊要 きんよう 地形 ちけい が含 ふく まれないことや住民 じゅうみん 生活 せいかつ への影響 えいきょう を考慮 こうりょ し、その上 うえ で両 りょう 勢力 せいりょく が共有 きょうゆう する地図 ちず で線引 せんひ きを行 おこな う。共通 きょうつう のグリッド座標 ざひょう を使用 しよう して線引 せんひ きを行 おこな い、両 りょう 勢力 せいりょく 間 あいだ で異 こと なった見解 けんかい を持 も つ場合 ばあい は両方 りょうほう を記録 きろく しておく。そして現地 げんち 調査 ちょうさ で移動 いどう を統制 とうせい するための地 ち 標 しるべ を設置 せっち して現地 げんち で線引 せんひ きする。そして両 りょう 勢力 せいりょく の関係 かんけい 者 しゃ 全員 ぜんいん の合意 ごうい を成立 せいりつ させる。
次 つぎ に緩衝 かんしょう 地帯 ちたい (Buffer zone) が合意 ごうい によって設定 せってい され、両 りょう 勢力 せいりょく の戦力 せんりょく は緩衝 かんしょう 地帯 ちたい から撤退 てったい する。緩衝 かんしょう 地帯 ちたい からの撤退 てったい は同時 どうじ に行 おこな われなければ以後 いご の和平 わへい 交渉 こうしょう においても両者 りょうしゃ に深刻 しんこく な不信 ふしん 感 かん を残 のこ すことになる可能 かのう 性 せい があるため、公平 こうへい な実施 じっし が求 もと められる。平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん は停戦 ていせん ライン付近 ふきん に監視 かんし 所 しょ ・陣地 じんち を構築 こうちく してそこに部隊 ぶたい を配 はい し、停戦 ていせん 監視 かんし または兵力 へいりょく 展開 てんかい や部隊 ぶたい 移動 いどう の統制 とうせい 、捕虜 ほりょ 交換 こうかん の実施 じっし 、武器 ぶき 密輸 みつゆ の阻止 そし 、避難 ひなん 民 みん キャンプの運営 うんえい 支援 しえん などを実施 じっし する[19] 。
平和 へいわ 維持 いじ のため緩衝 かんしょう 地帯 ちたい はあらゆる作戦 さくせん 部隊 ぶたい の侵入 しんにゅう と行動 こうどう が禁止 きんし される。ただし受入 うけいれ 国 こく の警察 けいさつ 部隊 ぶたい は特別 とくべつ な協定 きょうてい に基 もと づけば侵入 しんにゅう することは出来 でき る。平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の軍事 ぐんじ 要員 よういん ・警察 けいさつ 要員 よういん は個別 こべつ の内部 ないぶ 規則 きそく によって異 こと なるが、しばしば緩衝 かんしょう 地帯 ちたい における侵入 しんにゅう 者 しゃ を捜査 そうさ する権限 けんげん を持 も つ。
緩衝 かんしょう 地帯 ちたい は検問 けんもん 所 しょ によって移動 いどう を統制 とうせい し、検問 けんもん で平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の要員 よういん はあらゆる武器 ぶき 弾薬 だんやく の輸送 ゆそう を制限 せいげん する。検問 けんもん 所 しょ の任務 にんむ は移動 いどう の統制 とうせい ・密輸 みつゆ 防止 ぼうし ・難民 なんみん 統制 とうせい ・その他 た の監視 かんし 所 しょ の準 じゅん 任務 にんむ である[20] 。
不測 ふそく 事態 じたい 対処 たいしょ [ 編集 へんしゅう ]
不測 ふそく 事態 じたい とは作戦 さくせん 計画 けいかく の立案 りつあん で予測 よそく 不可能 ふかのう な事態 じたい であり、これに対処 たいしょ するための不測 ふそく 事態 じたい 対処 たいしょ 計画 けいかく が策定 さくてい される。この対処 たいしょ は平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん に部隊 ぶたい を派遣 はけん する全 すべ ての国家 こっか の部隊 ぶたい から所要 しょよう 兵力 へいりょく を抽出 ちゅうしゅつ して編成 へんせい された予備 よび 隊 たい によって実施 じっし される。この予備 よび 隊 たい の任務 にんむ は国連 こくれん の存在 そんざい の顕示 けんじ 、武力 ぶりょく の示威 じい 、緩衝 かんしょう 地帯 ちたい の支援 しえん 、緊張 きんちょう 状態 じょうたい が発展 はってん する前 まえ に両 りょう 勢力 せいりょく の間 あいだ に割 わ り込 こ み、危機 きき 的 てき な状況 じょうきょう に陥 おちい った平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん を支援 しえん ・救出 きゅうしゅつ などである。その部隊 ぶたい は装甲車 そうこうしゃ 中隊 ちゅうたい が中核 ちゅうかく となり、航空 こうくう 、通信 つうしん 、衛生 えいせい 、整備 せいび 、補給 ほきゅう の部隊 ぶたい が支援 しえん する[21] 。
武力 ぶりょく 行使 こうし は常 つね に最低限 さいていげん 、統制 とうせい 的 てき に実施 じっし しなければならない。これは受入 うけいれ 国 こく の信頼 しんらい 、派遣 はけん 地域 ちいき の緊張 きんちょう 状態 じょうたい 、平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん 参加 さんか 国 こく の態度 たいど を悪化 あっか させる危険 きけん 性 せい が高 たか いからである。ここでは武力 ぶりょく は人員 じんいん ・装備 そうび ・施設 しせつ を一切 いっさい 傷 きず つけずに物的 ぶってき な力 ちから を使用 しよう した無 む 撃 げき 的 てき 武力 ぶりょく と損害 そんがい を与 あた える物的 ぶってき な力 ちから を使用 しよう した加 か 撃 げき 的 てき 武力 ぶりょく の二 に 種類 しゅるい がある。
無 む 撃 げき 的 てき 武力 ぶりょく は車両 しゃりょう による道路 どうろ 封鎖 ふうさ など、加 か 撃 げき 的 てき 武力 ぶりょく は小 しょう 火器 かき の使用 しよう などが挙 あ げられる。最終 さいしゅう 的 てき 手段 しゅだん としての加 か 撃 げき 的 てき 武力 ぶりょく の行使 こうし は自衛 じえい 戦闘 せんとう においてのみ認 みと められている。自衛 じえい 戦闘 せんとう に該当 がいとう する場合 ばあい の例 れい として兵士 へいし 個人 こじん または部隊 ぶたい の一部 いちぶ が危険 きけん に陥 おちい った場合 ばあい 、対立 たいりつ 勢力 せいりょく の一方 いっぽう が平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん を撤退 てったい させようとして平和 へいわ 維持 いじ 部隊 ぶたい の安全 あんぜん が脅 おびや かされる場合 ばあい 、武力 ぶりょく で平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の武装 ぶそう 解除 かいじょ を行 おこな おうとする場合 ばあい 、平和 へいわ 維持 いじ 要員 よういん を逮捕 たいほ ・誘拐 ゆうかい しようとする場合 ばあい 、平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の資産 しさん を武力 ぶりょく で侵犯 しんぱん した場合 ばあい などが挙 あ げられる[22] 。
国連 こくれん は2001年 ねん に、アフガニスタン における治安 ちあん 維持 いじ 支援 しえん 目的 もくてき のために有志 ゆうし 国 こく が集 あつ まって編成 へんせい した、北大西洋 きたたいせいよう 条約 じょうやく 機構 きこう (NATO) が統率 とうそつ する国際 こくさい 治安 ちあん 支援 しえん 部隊 ぶたい (International Security Assistance Force, ISAF) の設立 せつりつ を承認 しょうにん したが(安保理 あんぽり 決議 けつぎ 1386)、ISAFは国際 こくさい 連合 れんごう 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう ではなく、湾岸 わんがん 戦争 せんそう と同様 どうよう 、国際 こくさい 連合 れんごう 憲章 けんしょう 第 だい 7章 しょう に基 もと づき国連 こくれん 安保理 あんぽり に派遣 はけん を承認 しょうにん されたいわゆる多 た 国籍 こくせき 軍 ぐん である。
兵站 へいたん は平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん の編成 へんせい の段階 だんかい から重大 じゅうだい な事項 じこう である。何故 なぜ なら平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん が派遣 はけん される地域 ちいき にしばしばいかなる支援 しえん 拠点 きょてん も有 ゆう たないからである。また複数 ふくすう の軍事 ぐんじ 組織 そしき から編成 へんせい される平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん は装備 そうび や兵站 へいたん 組織 そしき が異 こと なっているために、軍需 ぐんじゅ 品 ひん の複雑 ふくざつ 性 せい が増大 ぞうだい する。
またしばしば活動 かつどう 地域 ちいき においては交通 こうつう 拠点 きょてん の機能 きのう が停止 ていし しており、補給 ほきゅう 路 ろ の維持 いじ が困難 こんなん である場合 ばあい も多 おお い。1個 いっこ 大隊 だいたい の兵站 へいたん 支援 しえん 部隊 ぶたい の部隊 ぶたい 構成 こうせい は1個 いっこ 戦闘 せんとう 工兵 こうへい 小隊 しょうたい 、通信 つうしん 小隊 しょうたい 、通信 つうしん 整備 せいび 分遣 ぶんけん 隊 たい 、憲兵 けんぺい 部隊 ぶたい などから成 な り、さらに栄養士 えいようし ・救急 きゅうきゅう 医 い ・歯科 しか 医 い などの要員 よういん 、または大型 おおがた トラック・給水 きゅうすい 車 しゃ ・燃料 ねんりょう 車 しゃ ・調理 ちょうり 車 しゃ ・電源 でんげん などの装備 そうび 、土嚢 どのう ・弾薬 だんやく ・補給 ほきゅう 物資 ぶっし などの物資 ぶっし が充 あ てられる。その兵站 へいたん 支援 しえん の方式 ほうしき としては平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん に参加 さんか する一 いち 国 こく が担当 たんとう する一 いち 国 こく 支援 しえん 担当 たんとう 方式 ほうしき 、相互 そうご 依存 いぞん の原則 げんそく に基 もと づき複数 ふくすう の参加 さんか 国 こく が他国 たこく 分担 ぶんたん 方式 ほうしき 、地域 ちいき ごとに担当 たんとう 区域 くいき を定 さだ めて行 おこな う分権 ぶんけん 方式 ほうしき がある[23] 。
国連 こくれん 本部 ほんぶ と平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん 司令 しれい 部 ぶ の通信 つうしん は平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん 司令 しれい 部 ぶ の主任 しゅにん 行政 ぎょうせい 官 かん の責任 せきにん である。ただし体制 たいせい が準備 じゅんび されるまでは国連 こくれん 本部 ほんぶ と受入 うけいれ 国 こく 政府 せいふ の外交 がいこう 通信 つうしん を用 もち いることも多 おお い。さらに派遣 はけん 軍 ぐん の基幹 きかん 通信 つうしん は派遣 はけん 部隊 ぶたい 全体 ぜんたい の指揮 しき 統制 とうせい に用 もち いられ、これは師団 しだん 通信 つうしん 組織 そしき の規模 きぼ となる[24] 。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう が開始 かいし されると初期 しょき に報道 ほうどう 機関 きかん の関心 かんしん が集中 しゅうちゅう する傾向 けいこう にある。この際 さい に適量 てきりょう かつ適当 てきとう な情報 じょうほう を報道 ほうどう 機関 きかん に提供 ていきょう することは以後 いご の平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう の効率 こうりつ にも関係 かんけい してくる場合 ばあい もある。何故 なぜ なら報道 ほうどう 機関 きかん は表現 ひょうげん の誇張 こちょう や扇動 せんどう 的 てき な印象 いんしょう 操作 そうさ などを行 おこな い、かつそれを高速 こうそく で情報 じょうほう 伝達 でんたつ することが出来 でき るからである。また情報 じょうほう があまりに少 すく なすぎると誤 あやま った憶測 おくそく が大々的 だいだいてき に報道 ほうどう されることや、また提供 ていきょう する情報 じょうほう に偏 かたよ りがあると側面 そくめん 的 てき な報道 ほうどう が行 おこな われる危険 きけん 性 せい があり、それが平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう に求 もと められる公平 こうへい 性 せい や紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ の協力 きょうりょく を得 え ることを困難 こんなん にすることもある。
国連 こくれん 広報 こうほう の原則 げんそく 的 てき な方針 ほうしん としては報道 ほうどう 機関 きかん が本来 ほんらい の役割 やくわり を果 は たして活動 かつどう ・関心 かんしん ある事項 じこう を観察 かんさつ することに、可能 かのう な限 かぎ り便宜 べんぎ 供与 きょうよ を行 おこな うこととしている。ただし報道 ほうどう 機関 きかん が危険 きけん 地帯 ちたい への侵入 しんにゅう には警告 けいこく は行 おこな うが、それ以上 いじょう の措置 そち は行 おこな わない。また緩衝 かんしょう 地帯 ちたい における撮影 さつえい は紛争 ふんそう 当事 とうじ 者 しゃ の作戦 さくせん ・兵力 へいりょく ・装備 そうび ・陣地 じんち の秘匿 ひとく の観点 かんてん から厳格 げんかく に禁止 きんし する[25] 。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう を指導 しどう する安全 あんぜん 保障 ほしょう 理事 りじ 会 かい においては、常任 じょうにん 理事 りじ 国 こく は拒否 きょひ 権 けん という権限 けんげん が認 みと められているが、冷戦 れいせん 期 き の安保理 あんぽり では米 べい ソが拒否 きょひ 権 けん の行使 こうし を繰 く り返 かえ したために機能 きのう 不全 ふぜん となった。1946年 ねん から1990年 ねん におけるその回数 かいすう は米国 べいこく が68回 かい 、ソ連 それん は115回 かい と重 かさ ねられた。冷戦 れいせん 後 ご には制裁 せいさい 決議 けつぎ や国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 軍 ぐん 派遣 はけん の決議 けつぎ も採択 さいたく され、国際 こくさい 政治 せいじ におけるその役割 やくわり を発揮 はっき するようになった[26] 。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう は国連 こくれん の指揮 しき 下 か に行 おこな われるものであり、安全 あんぜん 保障 ほしょう 理事 りじ 会 かい が付与 ふよ する権限 けんげん に基 もと づいて国連 こくれん 事務 じむ 総長 そうちょう が指揮 しき する[27] 。しかし第 だい 二 に 次 じ 国連 こくれん ソマリア活動 かつどう では国連 こくれん の指揮 しき 権 けん は形式 けいしき 的 てき なものに過 す ぎず、派遣 はけん 国 こく が指揮 しき 権 けん を手放 てばな さなかった[28] 。この背景 はいけい として、軍需 ぐんじゅ 産業 さんぎょう とジャーナリズムが国連 こくれん 要人 ようじん と家族 かぞく 関係 かんけい にあったことが指摘 してき されている[29] 。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう の予算 よさん は1987年 ねん では年間 ねんかん 2億 おく 3,580万 まん ドルにも上 のぼ ったが、その任務 にんむ が多様 たよう 化 か して予算 よさん も膨張 ぼうちょう し、1991年 ねん には6億 おく 210万 まん ドルに膨 ふく れ上 あ がった。さらに大型 おおがた の平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう の実行 じっこう によって1992年 ねん には21億 おく 2,510万 まん ドルに膨張 ぼうちょう して国連 こくれん の財政 ざいせい を圧迫 あっぱく することとなった。1994年 ねん 後期 こうき に国連 こくれん は「財政 ざいせい 状況 じょうきょう に関 かん する作業 さぎょう 部会 ぶかい 」を設置 せっち し、分担 ぶんたん 金 きん 支払 しはら いの促進 そくしん や予算 よさん 制度 せいど の見直 みなお しなどを議論 ぎろん し、1996年 ねん から実行 じっこう している。しかしながら米国 べいこく やロシアの分担 ぶんたん 金 きん の未払 みはら いはまだ改善 かいぜん されていない[30] 。
平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう には作戦 さくせん 上 じょう 、量的 りょうてき ・質的 しつてき な能力 のうりょく が求 もと められており、特 とく に強制 きょうせい 措置 そち を行 おこな うためには高度 こうど な軍事 ぐんじ 力 りょく が要 よう すると考 かんが えられており、多 た 国籍 こくせき 軍 ぐん にその役割 やくわり を委 ゆだ ねることとしている。また比較 ひかく 的 てき に小規模 しょうきぼ な平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう においても部隊 ぶたい 行動 こうどう 、治安 ちあん 行動 こうどう 、武器 ぶき 使用 しよう 、危機 きき 管理 かんり などの能力 のうりょく が必要 ひつよう であり、軍事 ぐんじ 教練 きょうれん を受 う けた正規 せいき の軍人 ぐんじん が求 もと められる[31] 。現実 げんじつ には主要 しゅよう 派兵 はへい 国 こく のバングラデシュのように、報酬 ほうしゅう を目当 めあ てに応募 おうぼ した農村 のうそん 部 ぶ の貧困 ひんこん 層 そう を警察 けいさつ 学校 がっこう で短期間 たんきかん 教育 きょういく しただけという例 れい もあり、士気 しき の低 ひく さから派遣 はけん 先 さき でトラブルを起 お こすなどの問題 もんだい が発生 はっせい している[32] 。
平和 へいわ 維持 いじ の実行 じっこう には適切 てきせつ な訓練 くんれん が必要 ひつよう である。これは平和 へいわ 維持 いじ が通常 つうじょう の軍事 ぐんじ 作戦 さくせん とは異 こと なった行動 こうどう が求 もと められるからである。また共同 きょうどう で行動 こうどう するために多国 たこく 間 あいだ での訓練 くんれん が必要 ひつよう である[28] 。
ハイチやリベリア、南 みなみ スーダンなどで支援 しえん 物資 ぶっし と引 ひ き換 か えにPKO隊員 たいいん から性的 せいてき 被害 ひがい を受 う けたとの申 もう し立 た てが6年間 ねんかん で480件 けん に上 のぼ ったことが2015年 ねん に報 ほう じられた[33] 。また、2014年 ねん から2015年 ねん にかけて中央 ちゅうおう アフリカ に展開 てんかい した国連 こくれん 中央 ちゅうおう アフリカ多元 たげん 統合 とうごう 安定 あんてい 化 か 派遣 はけん 団 だん でも、ブルンジ 出身 しゅっしん の25人 にん とガボン 出身 しゅっしん の16人 にん の隊員 たいいん が性的 せいてき 虐待 ぎゃくたい を行 おこな ったとする証言 しょうげん が報告 ほうこく されている[34] 。
150年 ねん 以上 いじょう 、コレラ の発生 はっせい が認 みと められていなかったハイチ で、国連 こくれん 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう が開始 かいし された直後 ちょくご からコレラが蔓延 まんえん 。1万 まん 人 にん 以上 いじょう の死者 ししゃ を出 だ した。2016年 ねん 12月1日 にち 、国連 こくれん の潘 はん 基 はじめ 文 ぶん 事務 じむ 総長 そうちょう が、ネパール の部隊 ぶたい がコレラを持 も ち込 こ んだこと、排水 はいすい 処理 しょり を適切 てきせつ に行 い っていなかったことを認 みと め、謝罪 しゃざい する声明 せいめい を出 だ している[35]
現在 げんざい 活動 かつどう 中 ちゅう のPKO[ 編集 へんしゅう ]
西 にし サハラ
コンゴ民主 みんしゅ 共和 きょうわ 国 こく
スーダン
国連 こくれん アビエイ暫定 ざんてい 治安 ちあん 部隊 ぶたい (UNISFA) 2011年 ねん 6月 がつ -
南 みなみ スーダン
インド /パキスタン
国際 こくさい 連合 れんごう 休戦 きゅうせん 監視 かんし 機構 きこう (UNTSO) 1948年 ねん 5月 -
ゴラン高原 ごらんこうげん
レバノン
キプロス
防衛大学校 ぼうえいだいがくこう ・防衛 ぼうえい 学 がく 研究 けんきゅう 会 かい 編 へん 『軍事 ぐんじ 学 がく 入門 にゅうもん 』(かや書房 しょぼう 、2000年 ねん )
松村 まつむら 劭『PKOのためのマニュアル 国際 こくさい 平和 へいわ 維持 いじ 活動 かつどう 』(ダイヤモンド社 だいやもんどしゃ 、1992年 ねん )
クリス・マクナブ、小路 しょうじ 浩史 こうじ 訳 やく 『SAS知的 ちてき 戦闘 せんとう マニュアル』(原 はら 書房 しょぼう 、2002年 ねん )
活動 かつどう 中 ちゅう (11)
活動 かつどう 終了 しゅうりょう
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