比良山地ひらさんち

比良山地ひらさんち
比良山地ひらさんち
所在地しょざいち	日本にっぽん 滋賀しが県けん
位置いち	北緯ほくい35度ど15分ふん52秒びょう 東経とうけい135度ど53分ふん48秒びょう
最高峰さいこうほう	武奈ヶ岳ぶながだけ（1,214 m）
延長えんちょう	20 km
幅はば	15 km
プロジェクト 山やま

比良山地ひらさんちの位置いち（琵琶湖びわこと画像がぞう中央ちゅうおう左ひだりの逆ぎゃくL字じ型がたに流ながれる安曇川あどがわに挟はさまれた山地さんち）

比良山地ひらさんち （ひらさんち） は、滋賀しが県けんの琵琶湖びわこ西岸せいがんに連つらなる山地さんち。最高峰さいこうほうは武奈ヶ岳ぶながだけ（ぶながたけ、1,214.4 m）。大だい部分ぶぶんが琵琶湖びわこ国定こくてい公園こうえんに属ぞくし、古ふるくから近江おうみ八景はっけいの一ひとつ「比良びらの暮雪ぼせつ」で知しられる景勝けいしょう地ち。京阪神けいはんしんからの交通こうつうの便びんもよく、登山とざんやスキーに多おおくの人ひとが訪おとずれる。

概要がいよう

東ひがしを琵琶湖びわこで、南みなみを和邇川わにがわで、西にしと北きたを安曇川あどがわで丹波高地たんばこうちから区切くぎられた、南北なんぼく約やく20km、東西とうざい約やく15kmの山地さんち。北きた北東ほくとう－南南西なんなんせい方向ほうこうに走はしる2本ほんの稜線りょうせんからなる。南みなみは比叡山ひえいざんへ繋つながり、北きたは野坂山地のさかさんちへ繋つながる。

一般いっぱんに、西にし（安曇川あどがわ）側がわを「奥おく比良びら」と呼よび、東ひがし（琵琶湖びわこ）側がわ稜線りょうせんのうち、釈迦しゃか岳だけから堂どう満まん岳たけの一帯いったいを「北比良きたひら」、それ以南いなんの蓬莱山ほうらいさん・権現山こんげんやまの一帯いったいを「南比良みなみひら」、釈迦岳しゃかだけ以北いほくの岩いわ阿おもね沙すな利とぎ山さん・岳山たけやまの連つらなる標高ひょうこう500 - 700mの尾根おねを「リトル比ひ良りょう」と呼よぶことが多おおい。

東側ひがしがわは比良びら断層だんそうが、西側にしがわは花はな折おり断層だんそうがそれぞれ走はしっており、これらの断層だんそうの活動かつどうにより成立せいりつした地ち塁るい山地さんちである。

地形ちけいは変化へんかに富とみ、八はちツ淵ふちの滝たき、楊梅やまもも滝たき（やまもものたき）、神かみ爾なんじ滝たき（しんじのたき）などの滝たき、八雲やくもヶ原ばら、小しょう女郎じょろう池ち、ノタノホリなどの湿原しつげんや池塘ちとうなどが点在てんざいする。

気候きこうは日本海にほんかい側がわ気候きこうの影響えいきょうを強つよく受うけ、冬季とうきには多量たりょうの積雪せきせつがある。比良山地ひらさんちから琵琶湖びわこ岸がんに吹ふき降おろす強風きょうふうを比良びらおろし、特とくに春先はるさきに吹ふくものは比良びら八はち荒あらと呼よび、時ときに交通こうつうや農業のうぎょう・漁業ぎょぎょうに被害ひがいを及およぼすことがある。

積雪せきせつと強風きょうふうの影響えいきょうを最もっとも強つよく受うける武奈ヶ岳ぶながだけ付近ふきんの稜線りょうせんは、樹木じゅもくが生育せいいくしないため、近畿きんき地方ちほうでは屈指くっしの眺望ちょうぼうが得えられ、著名ちょめいな登山とざんルートの一ひとつとなっている。また南比良みなみひらの打見うちみ山頂さんちょう付近ふきんには、びわ湖こバレイスキー場じょうがある。なお、京阪けいはんグループの比良びら索道さくどうが運営うんえいしていた北比良きたひらの比良びらリフト、比良びらロープウェイ、比良びら山さんスキー場じょうは2004年ねんに廃止はいしされている。

主おもな山やま

• 奥おく比ひ良りょう
  • 武奈ヶ岳ぶながだけ（ぶながたけ、1,214.4 m）
  • 釣瓶つるべ岳だけ（つるべだけ、1,098 m）
  • 蛇谷ヶ峰じゃたにがみね（じゃたにがみね、901.7 m）
• 北比良きたひら
  • 釈迦岳しゃかだけ（しゃかだけ、1,060.3 m）
  • 堂どう満まん岳たけ（どうまんだけ、1,057 m）
• 南比良みなみひら
  • 蓬よもぎ萊山（ほうらいさん、1,174.2 m）
  • 打見山うちみやま（うちみやま、1,108 m）
  • 白滝しらたき山さん（しらたきやま、1,022 m）
• リトル比ひ良りょう
  • 岩いわ阿おもね沙すな利とぎ山さん（いわじゃりやま、686.4 m）
  • 岳山たけやま（だけやま、565 m）

琵琶湖びわこの西岸せいがんを区切くぎる琵琶湖びわこ西岸せいがん断層だんそうが比叡山ひえいざん（写真しゃしん左ひだり）から比良山地ひらさんち（右みぎ）へと続つづく。琵琶湖びわこ西岸せいがんはこれによる断層だんそう崖がけが急激きゅうげきに湖みずうみに落おち込こむため平地ひらちに乏とぼしい。

ギャラリー

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  神かみ爾なんじの滝たき（雄滝おだき）
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  北比良きたひら峠とうげ付近ふきんから琵琶湖びわこを見みる
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  八雲やくもヶ原ばらのスキー場じょう跡あと
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  菜なの花はな畑はたけ越ごしに望のぞむ

参考さんこう文献ぶんけん

• 『日本にっぽんの山やま1000』山やまと溪谷社けいこくしゃ〈山やま溪けいカラー名鑑めいかん〉、1992年ねん8月がつ。ISBN 4635090256。 
• 徳久とくひさ球だま雄ゆう（編集へんしゅう） 編へん『コンサイス日本にっぽん山名やまな辞典じてん』（修訂しゅうてい版ばん）三省堂さんせいどう、1992年ねん10月がつ。ISBN 4-385-15403-1。 
• 佐々木ささき信夫しのぶ 編へん『比良びらの父ちち・角すみ倉くら太郎たろう：比良びら登山とざん 今昔こんじゃくものがたり』ナカニシヤ出版しゅっぱん、1998年ねん2月がつ。ISBN 4-88848-344-2。 

関連かんれん項目こうもく

• 滋賀しが県けん大津おおつ市し、高島たかしま市し
• 日本にっぽん二に百名山ひゃくめいざん（武奈ヶ岳ぶながだけ）
• 日本にっぽんの滝たき百ひゃく選せん（八はちツ淵ふちの滝たき）
• 近江おうみ八景はっけい（比良びら暮雪ぼせつ）