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祝融しゅくゆう号ごう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
祝融しゅくゆう号ごう
祝融しゅくゆう
天てん問とい1号ごうミッションの一部いちぶ
天てん問とい1号ごうの着陸ちゃくりく船せんとの「祝融しゅくゆう号ごう」
種類しゅるい 火星かせい探査たんさ車しゃ
名なの由来ゆらい 祝融しゅくゆう
開発かいはつ者しゃ 中国ちゅうごく空間くうかん技術ぎじゅつ研究けんきゅう院いん[1]
技術ぎじゅつ的てき詳細しょうさい
本体ほんたい寸法すんぽう 2.6m x 3m x 1.85m
発射はっしゃ時じ重量じゅうりょう 240キログラム (530 lb)
電源でんげん 太陽たいようエネルギー
飛行ひこう履歴りれき
打うち上あげ日び 2020年ねん7月がつ23日にち 23:18 UTC[2]
打うち上あげ場所ばしょ 文ぶん昌あきら衛星えいせい発射はっしゃセンター
LC-101
所属しょぞく 国家こっか航こう天てん局きょく
着陸ちゃくりく日び 2021年ねん5月がつ14日にち[5]
着陸ちゃくりく地点ちてん 北緯ほくい25度ど06分ふん 東経とうけい109度ど54分ふん / 北緯ほくい25.1度ど 東経とうけい109.9度ど / 25.1; 109.9[3]
ユートピア平原へいげん[4]
総そう飛行ひこう時間じかん 1159日にち, 2時じ間あいだ and 36分ふん 配備はいび以来いらい
総そう飛行ひこう距離きょり 1.064 km (0.661 mi)[6]
2021年ねん8月がつ30日にち (2021-08-30)現在げんざい
状態じょうたい
  • 運用うんよう中ちゅう（2021年ねん5月がつ22日にち02:40 UTCに天てん問とい1号ごう着陸ちゃくりく船せんから配備はいび）
火星かせい着陸ちゃくりく船せん
宇宙船うちゅうせん搭載とうさい構成こうせい物ぶつ 天てん問とい1号ごうリモートカメラ (TRC)
着陸ちゃくりく 2021年ねん5月がつ14日にち, 23:18 UTC (2021年ねん5月がつ22日にち 02:40 UTC に天てん問とい1号ごう着陸ちゃくりく船せんから分離ぶんりされた。)[7]
着陸ちゃくりく地点ちてん ユートピア平原へいげん[4]
北緯ほくい25度ど06分ふん 東経とうけい109度ど54分ふん / 北緯ほくい25.1度ど 東経とうけい109.9度ど / 25.1; 109.9[8]
搭載とうさい機器きき
  • MarSCoDe
  • MCS
  • MSCam
  • NaTeCam
  • RoMAG
  • RoPeR

祝融しゅくゆう号ごう（しゅくゆうごう、中国ちゅうごく語ご: 祝融しゅくゆう; 拼音: Zhùróng）はマーズ・ローバーであり、中国ちゅうごくが最初さいしょに地球ちきゅう以外いがいの惑星わくせいに上陸じょうりくさせた探査たんさ車しゃである。中国ちゅうごく国家こっか航こう天てん局きょく（CNSA）が火星かせいに向むけて打うち上あげた天てん問とい1号ごうの一部いちぶである。

宇宙船うちゅうせんは2020年ねん7月がつ23日にちに地球ちきゅうから打うち上あげられ、2021年ねん2月がつ10日とおかに火星かせいの軌道きどう（英語えいご版ばん）に投入とうにゅうされた。探査たんさ車しゃを運はこぶ着陸ちゃくりく船せんは、2021年ねん5月がつ14日にちに火星かせいに成功裏せいこうりに軟着陸なんちゃくりくした[9][10]。中国ちゅうごくはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくに次ついで、火星かせいに宇宙船うちゅうせんを成功裏せいこうりに軟着陸なんちゃくりくさせ火星かせい表面ひょうめんから交信こうしんを開始かいしさせた2番目ばんめの国くにになった。祝融しゅくゆう号ごうは2021年ねん5月がつ22日にち2時じ40分ふん（UTC）に配置はいちについた[11]。

命名めいめい

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火星かせいが中国ちゅうごくなどの東ひがしアジアの国くにで「火ひの惑星わくせい」と呼よばれていることから、祝融しゅくゆう号ごうは火ひと明あかりに関連かんれんする中国ちゅうごくの神話しんわ上うえの人物じんぶつ祝融しゅくゆうに因ちなんで名付なづけられている。2021年ねん1月がつ20日はつかから2021年ねん2月がつ28日にちまで行おこなわれた一般いっぱんのオンライン投票とうひょうで、祝融しゅくゆう号ごうは504466票ひょうを獲得かくとくして1位いになるとともに正式せいしき名めいとして選えらばれた[12]。この名称めいしょうは「中国ちゅうごくの星ほし間あいだ探査たんさの炎ほのおを燃もえ上あがらせ星ほし々を探査たんさしようという中国ちゅうごく人民じんみんの決意けついを象徴しょうちょうし、宇宙うちゅうの未知みちを明あきらかにする」意味いみで選えらばれた[13]。

歴史れきし

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第だい69回かい国際こくさい宇宙うちゅう会議かいぎの祝融しゅくゆう号ごうの実物じつぶつ大だい模型もけい

中国ちゅうごくはロシアとの共同きょうどう事業じぎょうで火星かせい宇宙船うちゅうせん蛍火ほたるび1号ごうを送おくることで2011年ねんに最初さいしょの惑星わくせい間あいだ探査たんさ計画けいかくを開始かいしした。ロシアの打うち上あげロケットの失敗しっぱいで地球ちきゅう軌道きどうを離脱りだつしなかった[14]。その結果けっか、当時とうじの中国ちゅうごくの宇宙うちゅう当局とうきょくは、独自どくじの火星かせい探査たんさ事業じぎょうに乗のり出だした。

将来しょうらいの火星かせい探査たんさ車しゃの最初さいしょの初期しょきモデルは、2014年ねん11月に第だい10回かい中国ちゅうごく国際こくさい航空こうくう宇宙うちゅう博覧はくらん会かいで展示てんじされた。月つきに投入とうにゅうされた月面げつめん探査たんさ車しゃ玉たま兔うさぎ（英語えいご版ばん）と同様どうようの外観がいかんがあった[15]。

2016年ねん4月がつ22日にち、CNSA局長きょくちょう許もと達たち哲あきらは火星かせい探査たんさ事業じぎょうが2016年ねん1月がつ11日にちに承認しょうにんされたことを発表はっぴょうした。無人むじん観測かんそく宇宙船うちゅうせんが火星かせい軌道きどうに送おくられ2020年ねんに火星かせいに着陸ちゃくりくする企画きかくであった[16]。

2016年ねん8月がつ23日にち、一ひとつの探査たんさ事業じぎょうで火星かせい宇宙船うちゅうせんや着陸ちゃくりく船せん、探査たんさ車しゃの構成こうせいを確認かくにんした中国ちゅうごくは、火星かせい探査たんさ事業じぎょう用よう宇宙船うちゅうせんの最終さいしゅう報告ほうこくの主要しゅような概念がいねんを明あきらかにした[17]。

火星かせい探査たんさ事業じぎょうの科学かがく的てき目標もくひょうと乗組のりくみ員いんが2017年ねん12月にJournal of Deep Space Explorationで公表こうひょうされた文書ぶんしょで表明ひょうめいされた[18]。

2020年ねん4月がつ24日にち、中国ちゅうごくの惑星わくせい間あいだ探査たんさ計画けいかく（英語えいご版ばん）が天てん問といの名前なまえや計画けいかくの標しめぎ章あきらと共ともに正式せいしきにCNSAから発表はっぴょうされた[19]。2020年ねんに行おこなう火星かせい探査たんさ事業じぎょうである計画けいかくの最初さいしょの任務にんむは、天てん問とい1号ごうと名付なづけられた[20]。

2021年ねん4月がつ24日にち、やがて起おこる着陸ちゃくりく計画けいかくを予定よていしてCNSAは正式せいしきに探査たんさ車しゃは祝融しゅくゆう号ごうと名付なづけることになると発表はっぴょうした[21]。

着陸ちゃくりく地域ちいき選定せんてい

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着陸ちゃくりく地域ちいきは二ふたつの基準きじゅんに基もとづいて決定けっていされた[22]。

  • EDLの際さいの緯度いどや海抜かいばつ、勾配こうばい、地表ちひょうの状態じょうたい、岩石がんせきの分布ぶんぷ状態じょうたい、着陸ちゃくりく地点ちてんの風速ふうそく、要求ようきゅうされる視程していなどの技術ぎじゅつ的てき可能かのう性せい
  • 地質ちしつ（英語えいご版ばん）や土壌どじょう構造こうぞうと氷こおりの分布ぶんぷ、表面ひょうめんの成分せいぶん、鉱物こうぶつ、岩石がんせきの分布ぶんぷ、磁場じば探査たんさなどの科学かがく的てき目標もくひょう

クライシ平原へいげん（英語えいご版ばん）とユートピア平原へいげんという二ふたつの地域ちいきが次つぎの段階だんかいで前まえもって選えらばれた。

The two landing site candidates of Tianwen-1 mission.
天てん問とい1号ごうの二ふたつの着陸ちゃくりく地点ちてん候補こうほが火星かせいの地図ちず上じょうに赤あかい線せんで囲かこまれている。左側ひだりがわがクライシ平原へいげん（英語えいご版ばん）に当あたり、右側みぎがわがユートピア平原へいげんに当あたる。

ユートピア平原へいげんの方ほうが火星かせいの北半球きたはんきゅうに古代こだいの大洋たいようが存在そんざいしたかどうかの証明しょうめいを見出みいだす良よい機会きかいがあるとチームに好このまれた[22]。結局けっきょく探査たんさ事業じぎょうの最終さいしゅう着陸ちゃくりく地域ちいきに選えらばれた。

探査たんさ事業じぎょうの時とき系列けいれつ

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祝融しゅくゆう号ごうを搭載とうさいした天てん問とい1号ごうが2020年ねん7月がつ23日にち12時じ41分ふん（UTC+8）に長ちょう征せい5号ごうにより文ぶん昌あきら衛星えいせい発射はっしゃ場じょうから打うち上あげられた[23]。

惑星わくせい間あいだ空間くうかんを202日間にちかん飛行ひこうすると、天てん問とい1号ごうは2021年ねん2月がつ10日とおかに火星かせいの周回しゅうかい軌道きどうに入はいり、それにより中国ちゅうごくで最初さいしょの人工じんこう衛星えいせいになった[24]。続つづいて数すう個この軌道きどう操作そうさを行おこない、来きたる着陸ちゃくりくに向むけた準備じゅんびとして火星かせい上じょうの着陸ちゃくりく地点ちてんの探査たんさを開始かいしした。

2021年ねん5月がつ14日にち、上陸じょうりく船せんと祝融しゅくゆう号ごうは、天てん問とい1号ごうを離はなれた。9分ふんで終了しゅうりょうした火星かせいの大気圏たいきけん突入とつにゅう（英語えいご版ばん）を行おこなうと、上陸じょうりく船せんと祝融しゅくゆう号ごうは、大気たいき用船ようせん体たいやパラシュート、逆ぎゃく推進すいしんロケットを組くみ合あわせて使つかいながら、ユートピア平原へいげんに成功裏せいこうりに軟着陸なんちゃくりくした[25]。着陸ちゃくりくと共ともに中国ちゅうごくはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくに次ついで火星かせい表面ひょうめん（英語えいご版ばん）に完全かんぜんに機能きのうする宇宙船うちゅうせんを運航うんこうする2番目ばんめの国くにになった。

祝融しゅくゆう号ごうとの安定あんていした交信こうしんを開始かいしすると、CNSAは2021年ねん5月がつ19日にちに火星かせい表面ひょうめんからの最初さいしょの写真しゃしんを公開こうかいした[26]。

2021年ねん5月がつ22日にち北京ぺきん時間じかん午前ごぜん10時じ10分ふん（0240GMT）に探査たんさ計画けいかくを開始かいししながら祝融しゅくゆう号ごうは上陸じょうりく用ようプラットフォームから火星かせい表面ひょうめんに進すすみ出でた[27][28]。

2021年ねん6月がつ11日にち、CNSAは祝融しゅくゆう号ごうに撮影さつえいされたパノラマ映像えいぞうや火星かせいの大地だいち（英語えいご版ばん）に置おかれたワイヤレスカメラで撮影さつえいした祝融しゅくゆう号ごうや天てん問とい1号ごう着陸ちゃくりく船せんの色付いろづけしたグループ写真しゃしんなどの火星かせい表面ひょうめんからの最初さいしょの科学かがく的てき映像えいぞう集しゅうを公開こうかいした。パノラマ映像えいぞうは祝融しゅくゆう号ごうが火星かせい表面ひょうめんに投入とうにゅうされる前まえにNaTeCamで撮影さつえいした24枚まいの写真しゃしんである。映像えいぞうは着陸ちゃくりく地点ちてん近ちかくの地形ちけいと岩石がんせき地帯ちたいが白しろく波打なみうつ形状けいじょうの小ちいさいが広ひろがりのある岩いわや泥火山でいかざんのある特有とくゆうの南部なんぶユートピア平原へいげんに関かんする科学かがく者しゃの事前じぜんの予想よそうと一致いっちしたことを示しめしている[7]。

Rover and lander captured by HiRISE from NASA's MRO on June 6, 2021
2021年ねん6月がつ6日にちにアメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょくのMROのHiRISE（英語えいご版ばん）に撮影さつえいされた祝融しゅくゆう号ごうと着陸ちゃくりく船せん

2021年ねん6月がつ27日にち、CNSAは計器けいき（火星かせい気象きしょう観測かんそく機き（MCS））で記録きろくした祝融しゅくゆう号ごうで作つくられた音おとの1カットなどの火星かせい表面ひょうめん上じょうの祝融しゅくゆう号ごうのEDL過程かていや動うごきの映像えいぞうやヴィデオを公開こうかいした[29]。

2021年ねん7月がつ11日にち現在げんざい、CNSAは祝融しゅくゆう号ごうが火星かせい表面ひょうめん上じょうを410 m (1,350 ft)以上いじょう移動いどうしたと発表はっぴょうした[30]。

2021年ねん7月がつ12日にち、祝融しゅくゆう号ごうは5月14日にちの着陸ちゃくりく時じに火星かせい表面ひょうめんに投下とうかしたパラシュートとバックシェルを訪おとずれた[31][32]。

2021年ねん10月がつ6日にち、9月がつ下旬げじゅんから始はじまった太陽たいよう雑音ざつおん妨害ぼうがいのため、科学かがく探査たんさを一時いちじ中止ちゅうししたと発表はっぴょうした[33]。太陽たいよう雑音ざつおん妨害ぼうがいが終了しゅうりょうする10月がつ中旬ちゅうじゅんごろから科学かがく探査たんさを再開さいかいする予定よていであるとしている[33]。

祝融しゅくゆう号ごうの運用うんよう時間じかん
日付ひづけ 運用うんよう時間じかん 移動いどう距離きょり 備考びこう
2021年ねん6月がつ27日にち 42火星かせい日び 236 m (774 ft) [34]
2021年ねん7月がつ11日にち 55火星かせい日び 410 m (1,350 ft) [35]
2021年ねん7月がつ17日にち 64火星かせい日び 509 m (1,670 ft) [36]
2021年ねん7月がつ30日にち 75火星かせい日び 708 m (2,323 ft) [37]
2021年ねん8月がつ6日にち 82火星かせい日び 808 m (2,651 ft) [38]

実地じっち踏査とうさ

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目標もくひょう

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予定よていされた祝融しゅくゆう号ごうの任務にんむは、下記かきの通とおりである。[39]

  • 各地かくちの地形ちけいと地質ちしつを研究けんきゅうする。
  • 土壌どじょうや氷こおりの中身なかみを試験しけんする。
  • 成分せいぶんや鉱物こうぶつ、岩石がんせきを調査ちょうさする。
  • 大気たいきのサンプル

計器けいき類るい

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祝融しゅくゆう号ごうのボード上じょうのペイロードの形状けいじょうとレイアウト

6輪りんの祝融しゅくゆう号ごうは、重量じゅうりょうが240 kgで高たかさが1.85 mである[40]。4つの太陽たいようパネルで電力でんりょくを供給きょうきゅうし、6つの科学かがく的てき計器けいき類るいを運はこんでいる[28][39][22]。

  • 火星かせい探査たんさ車しゃ貫通かんつうレーダー（RoPeR）地中ちちゅうレーダー探査たんさ（GPR）：火星かせいの地下ちか約やく100 m (330 ft)を見みられる2つの周波数しゅうはすう[41]。同おなじ年ねんに離陸りりくし着陸ちゃくりくしたアメリカ航空こうくう宇宙うちゅう局きょくのパーサヴィアランスに装備そうびされた物ものと共ともに火星かせいに投入とうにゅうされた最初さいしょの2つの地中ちちゅう貫通かんつうレーダーの一ひとつであった[42]。
  • 火星かせい探査たんさ車しゃ磁力じりょく計けい（RoMAG）：火星かせい表面ひょうめんの移動いどう測量そくりょうに基もとづき近ちかくの磁気じき野のの細こまかい構造こうぞうを得える。
  • 火星かせい気象きしょう観測かんそく機き（MCS）（MMMI（火星かせい気象きしょう測定そくてい器き）とも）：温度おんどや気圧きあつ、風速ふうそく、地表ちひょう大気たいきの方向ほうこうを測定そくていし、火星かせいの音おとをとらえるマイクがある。祝融しゅくゆう号ごう投入とうにゅうに際さいしマーズ2020パーサヴィアランスに探査たんさ車しゃのマイクに次ついで成功裏せいこうりに火星かせいの音おとを録音ろくおんした2番目ばんめの火星かせい音おん計器けいきとして動うごきながら録音ろくおんした。
  • 火星かせい表面ひょうめん複ふく合あい探知たんち器き（MarSCoDe）：レーザー誘さそえ起おこりブレークダウン分光ぶんこう法ほう（LIBS）と赤外線せきがいせん分光ぶんこう学がくを併あわせている[39]。
  • 複ふく合あいスペクトルカメラ（MSCam）：MarSCoDeやMSCamと併あわせて火星かせい表面ひょうめんの水みず環境かんきょうと派生はせい的てきな鉱物こうぶつの種類しゅるいの関係かんけいを確立かくりつし水みずが存在そんざいするための歴史れきし的てきな環境かんきょうを調査ちょうさする鉱物こうぶつの成分せいぶんを調しらべる。
  • 誘導ゆうどう・地形ちけいカメラ（NaTeCam）：2048×2048の解像度かいぞうどを持もちNaTeCamは地形ちけい図ずを作図さくずし、傾斜けいしゃや起伏きふく、でこぼこのような要素ようそを引ひき出だし、地質ちしつ構造こうぞうを調査ちょうさし、表面ひょうめん要素ようその地質ちしつ構造こうぞうについて総合そうごう的てきな分析ぶんせきを行おこなう。

6つの科学かがく的てき計器けいき類るいの内うち、RoPeRは探査たんさ中ちゅうに機能きのうし、MarSCoDeとMSCam、NaTeCamは、静止せいししている時ときに機能きのうし、RoMAGとMCSは、動うごいている時ときか停止ていし中ちゅうの両方りょうほうで機能きのうする[22]。

他たの計器けいき類るいに次つぎのものがある。

  • リモートカメラ：2021年ねん6月がつ1日にちに祝融しゅくゆう号ごうと着陸ちゃくりく船せんの写真しゃしんを撮とるために祝融しゅくゆう号ごうが落おとした小ちいさなカメラ。撮とった映像えいぞうは、Wi-Fiを通つうじて祝融しゅくゆう号ごうに転送てんそうされている[43][7]。

計画けいかく

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祝融しゅくゆう号ごうは90火星かせい日びの寿命じゅみょうが予定よていされている。元々もともと3火星かせい日毎ひごとに1つの期間きかんと定義ていぎされた。各かく期間きかん毎ごとの基本きほん路線ろせんは下記かきの通とおりである[22]。

  • 1火星かせい日び目め：NaTeCamが分析ぶんせきと予定よていされた運用うんようのために火星かせい表面ひょうめんを撮影さつえいする。
  • 2火星かせい日び目め：各かくペイロードが科学かがく的てき探査たんさを行おこなう。
  • 3火星かせい日び目め：祝融しゅくゆう号ごうが目的もくてき地ちに向むけて移動いどうする。RoMAGとMCSが探査たんさの際さいにデータを収集しゅうしゅうする。

獲得かくとくしたデータは、火星かせい日毎ひごとにダウンリンクされる。データは科学かがく団体だんたいに公開こうかいされる前まえに職務しょくむ上じょう5-6か月げつ間あいだの所有しょゆう期間きかんにCNSAのチームにより処理しょりされる[22]。

2021年ねん7月がつ、天てん問とい1号ごうの設計せっけい者しゃは、祝融しゅくゆう号ごうがこれまで以上いじょうの実績じっせきを上あげるために探査たんさ作業さぎょうを加速かそくしながら元々もともとの3火星かせい日び単位たんいが1つに纏まとめられていることを公表こうひょうした[44]。

Map of Marsen:Acheron Fossaeアキダリア平原アルバ・パテラアマゾニス平原en:Aonia Planitiaen:Arabia Terraアルカディア平原en:Argentea Planumen:Argyre Planitiaen:Chryse Planitiaen:Claritas Fossae火星の人面岩en:Daedalia Planumエリシウム山エリシウム平原ゲールクレーターen:Hadriaca Pateraen:Hellas Montesヘラス平原en:Hesperia PlanumHolden crateren:Icaria Planumen:Isidis PlanitiaジェゼロクレーターLomonosov crateren:Lucus Planumen:Lycus SulciLyot crateren:Lunae PlanumMalea PlanumMaraldi crateren:Mareotis FossaeMareotis Tempeen:Margaritifer TerraMie craterMilankovič crateren:Nepenthes Mensaeen:Nereidum Montesen:Nilosyrtis Mensaeen:Noachis Terraen:Olympica Fossaeオリンポス山アウストラレ高原en:Promethei Terraen:Protonilus Mensaeen:SirenumSisyphi Planumen:Solis Planumen:Syria Planumen:Tantalus Fossaeen:Tempe Terraen:Terra Cimmeriaen:Terra Sabaeaen:Terra Sirenumタルシス三山en:Tractus Catenaen:Tyrrhen Terraユリシーズ・トーラスen:Uranius Pateraユートピア平原マリネリス峡谷en:Vastitas Borealisen:Xanthe Terra
The image above contains clickable links火星かせいの世界せかい的てきな地形ちけいのインタラクティブな画像がぞう地図ちず。画像がぞうの上うえにマウスを置おくと、60を超こえる著名ちょめいな地理ちり的てき特徴とくちょうの名前なまえが表示ひょうじされ、クリックするとリンクする。ベースマップの色いろは、NASAのマーズグローバルサーベイヤーのマーズオービターレーザー高度こうど計けいからのデータに基もとづいて、相対そうたい的てきな標高ひょうこうを示しめす。白色はくしょくと茶色ちゃいろは最もっとも標高ひょうこうが高たかい。(+12 to +8 km); ピンクと赤あかが続つづく。(+8 to +3 km)。黄色おうしょくは0 km。緑みどりと青あおは標高ひょうこうが低ひくい(down to −8 km)。軸じくは緯度いどと経度けいど。
(   アクティブローバー •   非ひ活性かっせい •   アクティブランダー •   非ひ活性かっせい •   将来しょうらい )
Beagle 2
Bradbury Landing
Deep Space 2
Columbia Memorial Station
InSight Landing
Mars 2
Mars 3
Mars 6
Mars Polar Lander
Challenger Memorial Station
Mars 2020
Green Valley
Schiaparelli EDM
Carl Sagan Memorial Station
Columbia Memorial Station
Thomas Mutch Memorial Station
Gerald Soffen Memorial Station

ギャラリー

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  • 2021年6月11日に''MRO''から見える'''祝融号'''と天問1号
    2021年ねん6月がつ11日にちに''MRO''から見みえる'''祝融しゅくゆう号ごう'''と天てん問とい1号ごう
  • 祝融号と他の火星探査車の着陸地点
    祝融しゅくゆう号ごうと他たの火星かせい探査たんさ車しゃの着陸ちゃくりく地点ちてん


脚注きゃくちゅう

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[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]
  1. ^ Zhao, Lei (2020年ねん7月がつ23日にち). “China-made Mars rover set for upcoming mission”. China Daily. オリジナルの2021年ねん5月がつ18日にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210518045012/https://global.chinadaily.com.cn/a/202007/23/WS5f18cfb1a31083481725b72b.html 2021年ねん5月がつ18日にち閲覧えつらん. "Developed by the China Academy of Space Technology in Beijing, a major manufacturer of Chinese spacecraft, the rover carries six scientific instruments" 
  2. ^ Wall, Mike (2020年ねん7月がつ23日にち). “China launches ambitious Tianwen-1 Mars rover mission”. Space.com. 2021年ねん2月がつ12日にち閲覧えつらん。
  3. ^ State Key Laboratory of Lunar and Planetary Sciences [@sklplanets] (2021年ねん5月がつ15日にち). "succesful〔ママ〕 landing of #Tianwen1, on #Mars! Landing point: 109.7 E, 25.1 N, less than 40 km from target location in Utopia Planitia. More details expected later!". X（旧きゅうTwitter）より。 {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数ひきすうが必須ひっすです。 (説明せつめい)
  4. ^ a b Jones, Andrew (2020年ねん10月がつ28日にち). “China chooses landing site for its Tianwen-1 Mars rover”. Space.com. 2020年ねん11月16日にち閲覧えつらん。
  5. ^ Hebden, Kerry (14 May 2021). “China is about to land its Zhurong rover on Mars”. Room. https://room.eu.com/news/china-is-about-to-land-its-zhurong-rover-on-mars 2021年ねん5月がつ16日にち閲覧えつらん. "The same Chinese space watchers who revealed the impending descent also report that Zhurong will begin exploration on 22 May" 
  6. ^ “Zhurong update: New panorama from the rover close to a dune. Zhurong has covered 1064 metres as of August 30, continuing south of the landing platform [CNSA/PEC]” (英語えいご). Twitter. 2021年ねん8月がつ31日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b c “天てん问一号探测器着陆火星首批科学影像图揭幕” (中国ちゅうごく語ご). cnsa.gov.cn. China National Space Administration (2021年ねん6月がつ11日にち). 2021年ねん6月がつ12日にち閲覧えつらん。
  8. ^ Weitering, Hanneke (2021年ねん5月がつ15日にち). “China's 1st Mars rover 'Zhurong' lands on the Red Planet”. Space.com. 2021年ねん5月がつ16日にち閲覧えつらん。
  9. ^ Myers, Steven Lee; Chang, Kenneth (2021年ねん5月がつ14日にち). “China's Mars Rover Mission Lands on the Red Planet”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2021/05/14/science/china-mars.html 2021年ねん5月がつ16日にち閲覧えつらん。 
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