角すみ将すすむ

角すみ将すすむ（かくしょう）は、将棋しょうぎの駒こまの一ひとつ。本ほん将棋しょうぎにはなく、天竺てんじく大だい将棋しょうぎ・大局たいきょく将棋しょうぎに存在そんざいする。

天竺てんじく大だい将棋しょうぎ

角すみ鷹たかの成なり駒こま。成なると副将ふくしょう。

元もとの駒こま	動うごき		成なり駒こま	動うごき
角すみ将すすむ（かくしょう）	★       ★   ★   ★       角かく 将はた       ★   ★   ★       ★	斜ななめに何なにマスでも動うごけ、玉将ぎょくしょう・太子たいし・大将たいしょう・副将ふくしょう・飛ひ将しょう・角すみ将すすむ以外いがいの駒こまなら何なん個こでも飛とび越こえて行いける。	副将ふくしょう（ふくしょう）	★               ★   ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○     ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○     ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○     ○ ○ ○ 副ふく 将はた ○ ○ ○     ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○     ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○     ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○   ★               ★	獅子ししのように8方向ほうこうに3手分てわけの動うごきで移動いどうできるが、獅子ししと違ちがい飛とび越こえることはできず、駒こまを取とったら止とまるため複数ふくすうの駒こまを取とることも出来できない。また、斜ななめには何なにマスでも動うごけ、玉将ぎょくしょう・太子たいし・大将たいしょう・副将ふくしょう以外いがいの駒こまなら何なん個こでも飛とび越こえて行いける。

大局たいきょく将棋しょうぎ

成なると霖鬼。

元もとの駒こま	動うごき		成なり駒こま	動うごき
角すみ将すすむ（かくしょう）	◎       ◎   ◎   ◎       角かく 将はた       ◎   ◎   ◎       ◎	斜ななめに何なにマスでも動うごけ、敵てき駒こまや味方みかた駒こまがあろうと玉将ぎょくしょう・太子たいし・大将たいしょう・副将ふくしょう・角すみ将すすむ・飛ひ将しょう・猛もう龍りゅう・飛ひ鰐わに以外いがいならいくらでも飛とび越こえ、その越こえた駒こまの全すべてを一いち度どに捕獲ほかくすることも出来できる。	霖鬼（りんき）	★     ○     ★   ★   ○   ★       ★ ○ ★       ○ ○ 霖 鬼おに ○ ○       ○ ｜ ○       ○   ｜   ○         ｜	後うしろに何なにマスでも動うごけ、横よこと斜ななめ後うしろには2マス、前まえに3マス動うごける。この時とき飛とび越こえては行いけない。また、斜ななめ前まえには駒こまを何なん個こでも飛とび越こえて何なにマスでも動うごける。

この駒こまは、自分じぶんより格かくの低ひくい駒こまをいくつでも飛とび越こえて、その駒こまを全すべて一いち度どに取とる機能きのうがあるので、大局たいきょく将棋しょうぎの駒こまの中なかで強力きょうりょくで重要じゅうような駒こまの一ひとつである。霖鬼に成なった場合ばあいは、駒こまを何なん個こでも飛とび越こえて何なにマスでも動うごける機能きのうが新あらたに加くわわるので、序盤じょばんの身動みうごきの取とれない玉将ぎょくしょうをあっさり取とってしまうなどのことができるようになる。ただし、駒こまの格かくが1段階だんかい落おち、角すみ将すすむ、飛ひ将はた、猛もう龍りゅう、飛ひ鰐わにに飛とび越こし捕獲ほかくされるようになるなどのデメリットもある。

関連かんれん項目こうもく

• 将棋しょうぎ類るいの一覧いちらん
• 将棋しょうぎ類るいの駒こまの一覧いちらん

参考さんこう文献ぶんけん

• 梅林うめばやし勲いさお・岡野おかの伸しん共著きょうちょ『改訂かいてい版ばん 世界せかいの将棋しょうぎ・古代こだいから現代げんだいまで』（将棋しょうぎ天国てんごく社しゃ、2000年ねん）