遮光 幕
鉄道 車両
[しかし、
地上 区間 から地下 区間 に入 る場合 、通常 は手前 の駅 で停車 中 に遮光 幕 を閉 める。たとえば東急東横 線 ではみなとみらい線 ならびに副 都心 線 乗 り入 れのため東 白楽 →反町 間 、代官山 →渋谷 間 で地上 から地下 に入 るが、各駅 停車 は東 白楽 駅 ・代官山 駅 停車 中 に遮光 幕 を閉 めるが、急行 以上 の種別 は東 白楽 ・代官山 を通過 するため、手前 の停車駅 である菊名 駅 ・中目黒 駅 停車 中 に遮光 幕 を閉 める。線区 や車両 、事業 者 によっては「(早朝 ・)夜間 ・トンネル区間 はカーテンを閉 めさせていただきます」といった趣旨 の掲示 が窓 ガラス・カーテン自体 になされている場合 もある。一部 の車両 ではスモークフィルムや特殊 な遮光 ガラスを使 い(外 からは見 えないが中 からは見 える)、夜間 ・地下 区間 でも遮光 幕 の使用 は不要 となっている。東京 メトロ南北線 の9000系 ほか同線 乗 り入 れ車両 (東急 3000系 /5080系 /3020系 ・埼玉 高速 2000系 ・相鉄 21000系 )では、夜間 ・地下 区間 であっても運転 室 の遮光 幕 は運転 席 直後 の1枚 を除 いて開放 されている場合 が多 い。埼玉 高速 鉄道 線 も同様 である。なお、東急 目黒 線 内 の夜間 ・地下 区間 と都営地下鉄 三田 線 内 では遮光 幕 を使用 している。- JR
西日本 自社 発注 の通勤 ・近郊 形 車両 や東京 メトロ02系 では遮光 幕 を設置 ・使用 しない窓 に着色 フィルムを貼 り付 けている車両 がある。 名古屋 市営 地下鉄 ワンマン運転 路線 車両 の乗務 員 室 仕切 り窓 には遮光 幕 自体 がない。代用 として遮光 ガラスを使用 している(名城 ・名港 ・上飯田 線 を除 く)。名鉄 瀬戸線 の4000系 も同様 である。
- JR
東海 373系 電車 。かつて存在 したJR東日本 区間 に入 る運用 では早朝 ・夜間 ・トンネル区間 の一部 、あるいはすべてのカーテンを閉 めていた。逆 にJR東海 区間 では内規 により、カーテンを用 いることはない。 近鉄 名 阪 特急 「アーバンライナー」は、かつて中川 短絡 線 通過 時 、運転 士 と車掌 の入替 えを行 っていたが、入替 えの際 は遮光 幕 を閉 めて行 うのが正規 の取 り扱 いであった。ただしこれは2012年 のダイヤ変更 で津 駅 に停車 するようになり、乗務 員 交代 は同 駅 で行 うようになったため、この取 り扱 いは廃止 されている。また近鉄 奈良 線 の快速 急行 は、特 に近鉄 車 での運用 の場合 、昼間 でも始発駅 から終着駅 まで夜間 と同様 、終始 遮光 幕 を閉 めたままとなる場合 がある。これは大阪 上本 町 駅 地下 ホームを発車 後 、高架 駅 の鶴橋 駅 に停車 するが、鶴橋 発車 後 は生駒 までノンストップで、その間 新 生駒 トンネルを通過 し、生駒 ・学園前 ・大和西大寺 ・新大宮 の順 に停車 するが、新大宮 駅 発車 後 、地下 線 に入 り近鉄 奈良 到着 となるからである。なお、遮光 幕 をスイッチで開閉 できる阪神 車 (9000系 ・1000系 )での運用 の場合 、運転 士 によっては走行 中 に遮光 幕 を開閉 することがある。近鉄 奈良 線 では、特急 、快速 急行 を除 く電車 の大 多数 の運転 士 が新 生駒 トンネル通過 時 、手前 の石切 駅 停車 中 に遮光 幕 を閉 め、生駒 駅 到着 時 に遮光 幕 を開 ける。昭和 50年代 の旧 ・国鉄 では、日 中 であってもすべての遮光 幕 は閉 めたままであることが珍 しくなかった。運転 士 も車掌 も、遮光 幕 を閉 めた乗務 員 室 で勤務 中 漫画 を読 んだり喫煙 をしたりすることが全国 で見 られ、本来 の設置 目的 からは逸脱 した使 い方 をされていた。国鉄 分割 民営 化 後 、JR各社 はこの問題 解決 に取 り組 み、現在 では遮光 幕 をできるだけ開放 して乗務 するという方針 となっている。なお、国鉄 103系 電車 でATCを搭載 した先頭 車 は、運転 席 後部 をATC車 上 装置 の設置 スペースとしたために壁 になっており、助士 席 側 にある客室 への出入 り口 のみに窓 があった。以前 は、夜間 は全面 使用 という鉄道 事業 者 が多 かったが、最近 では運転 席 側 の遮光 幕 だけ使用 し、助士 席 側 の幕 は開放 する事業 者 が増 えている。また、JR東日本 E231系 電車 のように助士 席 側 には幕 が無 い車両 が増 えてきた。もともと幕 を設置 していた車両 であっても、助士 席 側 の幕 を撤去 した車両 もある。助士 席 側 のフロントガラスに室内 の光 が映 り込 んでも、運転 にはほとんど支障 がないためである。また、全 ての窓 に遮光 幕 を設置 していながら、助士 側 の幕 を扱 わないような取 り決 めを行 っている事業 者 も存在 する(例 ・京浜急行電鉄 )[3]。京成電鉄 やJR東海 自社 発注 の通勤 車両 、および関西 私鉄 の車両 のほとんどには、以前 から助士 席 側 に遮光 幕 は無 い。したがって夜間 であっても助士 席 側 の仕切 りガラスから前 を見 ることができる。もっとも、現在 での趣旨 は前面 の眺望 のためというよりも、運転 士 が乗務 員 室 を客室 から見 て意図 的 に「完全 密室 」にする行為 を防止 するためでもある。乗務 員 室 の背後 が「全面 壁 」の車両 を新 製 したり、日 中 の地上 区間 まで遮光 幕 の一部 、あるいは全 てを閉 め切 って運転 することを認 める事業 者 はごく一部 の路線 を除 き現在 では見 られなくなったが、上述 の一部 事業 者 ではいまだに日 中 でも遮光 幕 を上 げずに運転 するケースが見 られたり、ごく一部 事業 者 の車掌 が夜間 ・早朝 に使用 している場合 がある(例 ・他社 から東武鉄道 への乗 り入 れ列車 最後 部 運転 席 側 ・小湊 鉄道 など)。各種 事故 などの発生 時 には客室 から前面 が見 えていた場合 、見 えない場合 より目撃 者 の確保 の観点 から有利 である。また、車内 (特 に通勤 ・近郊 列車 )における犯罪 ・迷惑 行為 などの発生 時 において、列車 長 である車掌 が遮光 幕 を濫用 し、結果 的 に客室 内 の注視 ・監視 を怠 るのは、列車 内 の秩序 を守 るという職務 上 で無 問題 とは言 えない。車掌 が列車 後部 などの乗務 員 室 で、現金 などを査算する場合 に一時 的 に用 いることがあるが、防犯 の観点 から正規 の取 り扱 いとされている。また、早朝 ・夜間 ・地下 駅 での折 り返 し、あるいは1駅前 発車 時 以降 に、車掌 がカーテンを閉 める事業 者 も存在 する(折 り返 しで運転 士 が入 る際 の業務 軽減 などが主 目的 である)。設計 時 から客室 からの展望 を重視 している車両 (伊豆急行 2100系 電車 など)は、遮光 幕 自体 が設置 されていない。- JR
九州 885系 電車 では、運転 室 と客室 の仕切 りに液晶 ガラスを採用 しており、両 先頭 車 のマスコン(ワンハンドル式 )とも非常 制動 の位置 にある場合 は不透明 になる。 東武 50000系 電車 は、乗務 員 室 と客室 の仕切 り窓 の配置 の関係 から、夜間 と地下 区間 ではすべての遮光 幕 を閉 めていることが多 いため、同 じ区間 を走行 する東武 30000系 電車 などの他 系列 が助士 席 側 遮光 幕 を使用 していないことや、当初 から助士 席 側 に遮光 幕 がない東急 車 や東京 メトロ所属 車 とは遮光 幕 の取 り扱 いが微妙 な窓 仕切 りの違 いで異 なっている点 がうかがえる。南海 高野 線 では、トンネルの連続 する九度山 駅 ~極楽橋 駅 間 において、一部 の運転 士 が日 中 でも遮光 幕 を下 ろして運転 を行 うことがある。なお、南海電気鉄道 の通勤 形 車両 には、運転 席 真後 ろの仕切 り窓 のみスモークフィルムが貼 り付 けられている。東急 電鉄 では、遮光 幕 を閉 める際 、運転 士 が客室 に向 かって一礼 することが多 い。
日本 で製造 された諸 外国 向 け鉄道 車両
[新 製 当初 から、客室 と乗務 員 室 の間 に設置 されたドアを含 めて全 く仕切 り窓 のない「全面 壁 」仕様 であったり、客室 と乗務 員 室 の間 に窓 ガラスは設置 されていても、現地 において遮光 幕 は走行 区間 とは無関係 に終日 下 げられている場合 が多 い。譲渡 された車両 であっても、インドネシア・ジャカルタ都市 圏 のKRLジャボタベックにおける場合 に代表 されるように、遮光 幕 を開放 して運転 する企業 道徳 上 の習慣 は無 い。
バス車両
[夜行 高速 バスの場合 、運転 席 の後 ろにカーテンを設置 し、室内 の光 がフロントガラスに映 らないようにしている。JRバス関東 などのように、運転 席 のスイッチ操作 で開閉 できるようにしているケースもある。なお、夜間 走行 中 にカーテンを全 閉 するのは、道路 上 の明 かりが客室 に入 り込 み、安眠 妨害 になるのを防 ぐためでもある。一般 路線 バス、多 くの高速 バスでは運転 席 自体 が仕切 られた部屋 にあるわけではなく、カーテンもない場合 が多 い。運転 席 の後 ろに簡単 な仕切 りがあるだけである。そのため運転 席 付近 の室内 灯 は乗降 の時 だけ点灯 するようにしている。また室内 の照明 灯 にカバーを付 け、前方 に明 かりが当 たらないようにしている。前方 に室内 光 が映 り込 むことはあるが、運転 に支障 が出 るほどではない。
旅客船 の最 前部 窓
[旅客船 においては、夜間 航行 中 は、最前 部 の部屋 の前方 の窓 の遮光 幕 として、カーテン等 が閉 められる。出航 時 に既 に夜 になっている船 はもちろん、夜行 フェリーの場合 は出航 時 から閉 めてある場合 もあり、航行 中 に昼 から夜 になる航路 の場合 は、最前 部 の部屋 のカーテンを閉 めるように、アナウンスされるのが通例 である船 によっては最前 部 はスイート、特等 、一等 など、高級 な部屋 が並 ぶ場合 も多 いが、最前 部 の部屋 は、このような制約 があり、夜間 は、これらの部屋 からの前面 展望 は困難 である。最前 部 にラウンジを設置 している船 もあるが、当然 ながらラウンジのカーテン(遮光 幕 )も閉鎖 している。
脚注
[- ^ a b
営団 地下鉄 Q&A地下鉄 は、運転 室 が見 えませんが、何 か意味 があるのですか?(営団 地下鉄 ホームページ)(インターネットアーカイブ・2002年 時点 の版 ) - ^ “
運転 士 の最大 の使命 は、安全 を守 ること迷 わずカーテンを閉 めよう!千葉 支社 は、確認 内容 を職場 に周知 しろ –国鉄 千葉 動力 車 労働 組合 ”. doro-chiba.org. 2018年 10月 25日 閲覧 。 - ^
助士 側 の幕 は基本 的 に都営 線 以東 で使用 されるため。京急 線 内 では助士 側 遮光 幕 の使用 は添乗 員 が同乗 する際 に限 られる(つまり、添乗 員 向 けに設置 されているといえる)。