雪ゆきヶ谷だに

雪ゆきヶ谷だに
雪ゆきヶ谷だに
	広域こういき地名ちめい（旧きゅう大字だいじ）
	荏原えばら病院びょういん
	雪ゆきヶ谷だに
	北緯ほくい35度ど35分ふん37.43秒びょう東経とうけい139度ど41分ふん34.91秒びょう / 北緯ほくい35.5937306度ど東経とうけい139.6930306度ど
国くに	日本にっぽん
都道府県とどうふけん	東京とうきょう都と
特別とくべつ区く	大田おおた区く
地域ちいき	大森おおもり地域ちいき
	※座標ざひょうは荏原えばら病院びょういん付近ふきん

日本にっぽん > 東京とうきょう都と > 大田おおた区く > 雪ゆきヶ谷だに

雪ゆきヶ谷だに（ゆきがや）、雪谷ゆきたに（ゆきや）は、東京とうきょう都と大田おおた区く北部ほくぶの地名ちめい。おおむね旧ふる荏原えばら郡ぐん池上いけがみ町まち大字だいじ雪ゆきヶ谷だにの区域くいきを指さし、現在げんざいの大田おおた区く南雪谷みなみゆきがや・東雪谷ひがしゆきがやとを併あわせた地域ちいきを指さすと考かんがえてよい。ただし、この2つの「定義ていぎ」にはその版図はんとの間あいだに若干じゃっかんの差さがある。また、「雪谷大塚ゆきがやおおつか町まち」は旧きゅう「鵜うの木き村むら」の飛とび地ちである字じ大塚おおつかに起源きげんをもち、「調布ちょうふ大塚おおつか町まち」を経へて現げん町名ちょうめいになったので、ここで言いう「雪ゆきヶ谷だに」の外そととしておく。

なお、ここではもっぱら雪ゆきヶ谷だにの歴史れきしを扱あつかうので、現状げんじょうに関かんしては南雪谷みなみゆきがや、東雪谷ひがしゆきがやを参照さんしょうのこと。

漢字かんじ表記ひょうき

「ゆきがや」の漢字かんじ表記ひょうきは昔むかしから「雪ゆきヶ谷だに」であった。1960年ねんの住居じゅうきょ表示ひょうじ実施じっしの際さいに雪ゆきヶ谷たに地域ちいきが「南雪谷みなみゆきがや」と「東雪谷ひがしゆきがや」の2つの町まちに分わけられ、それ以来いらい「雪谷ゆきたに」という表記ひょうきが広ひろまった。しかし、今いまでも「三井住友銀行みついすみともぎんこう雪ゆきヶ谷たに支店してん」などが健在けんざいであり、さらには池上線いけがみせんの駅えきには「雪ゆきが谷大塚やおおつか駅えき」という名称めいしょうが使つかわれている。このページで主おもに扱あつかう歴史れきし的てき事実じじつはすべて「雪ゆきヶ谷だに」と表記ひょうきされているので、ここでは原則げんそくとして「雪ゆきヶ谷だに」と書かく。

歴史れきし

行政ぎょうせい組織そしきの変遷へんせん

「雪ゆきヶ谷だに」は明治めいじ初年しょねんには東京とうきょう府ふ荏原えばら郡ぐん雪ゆきヶ谷村たにむらであった。しかし、この頃ころの村むらはいかにも規模きぼが小ちいさく、行政ぎょうせい単位たんいとして不十分ふじゅうぶんだったので、明治めいじ18年ねんには、道みち々橋村はしむら、雪ゆきヶ谷村たにむら、池上いけがみ村むらの3村むらが戸長こちょう役場やくば組合くみあいを作つくって協同きょうどうする動うごきがあった。
1888年ねん（明治めいじ21年ねん）に新あたらしい市町村しちょうそん制せいが公布こうふ、実施じっしされた。そこで翌よく1889年ねん（明治めいじ22年ねん）に10ヶ村かそんが合併がっぺいし、新しん池上いけがみ村むらが誕生たんじょうした。　その時ときの合併がっぺいに参加さんかしたのは何いずれも荏原えばら郡ぐんの、下池しもいけ上村うえむら、桐きりヶ谷村たにむら、久ひさヶ原村はらむら、徳持とくもち村むら、堤つつみ方かた村むら、市野原いちのはら村むら、池上いけがみ村むら、雪ゆきヶ谷村たにむら、石川いしかわ村むら、道みち々橋村はしむらの10ヶ村かそんである。合併がっぺい後ごも構成こうせい各かく村むらは大字だいじとしてその名なを残のこし、雪ゆきヶ谷村たにむらは荏原えばら郡ぐん池上いけがみ村むら大字だいじ雪ゆきヶ谷だにとなった。
1926年ねん（大正たいしょう15年ねん）に池上いけがみ村むらは町制ちょうせいを施行しこうして池上いけがみ町まちになった。その結果けっか、雪ゆきヶ谷だには荏原えばら郡ぐん池上いけがみ町まち大字だいじ雪ゆきヶ谷だにとなった。
1932年ねん（昭和しょうわ7年ねん）に荏原えばら郡ぐんは東京とうきょう市しに編入へんにゅうされ、池上いけがみ町まちは馬込まごめ町まち、東ひがし調布ちょうふ町まち、入にゅう新井あらい町まち、大森おおもり町まちと一緒いっしょになって大森おおもり区くを形成けいせいした。そして雪ゆきヶ谷だには東京とうきょう市し大森おおもり区く雪ゆきヶ谷町たにまちになった。
1943年ねん（昭和しょうわ18年ねん）に東京とうきょう市しは東京とうきょう府ふと合体がったいして東京とうきょう都とになった。
1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）に大森おおもり区くは蒲田かまた区くと合併がっぺいして大田おおた区くを作つくった。そこで雪ゆきヶ谷だには東京とうきょう都と大田おおた区く雪ゆきヶ谷町たにまちとなった。
1960年ねん（昭和しょうわ35年ねん）に住居じゅうきょ表示ひょうじが実施じっしされ、その際さいに次つぎのように町まちの境界きょうかい整理せいりと分割ぶんかつとがなされて、現在げんざいに至いたっている。
- 北きたは中原なかはら街道かいどうが境界きょうかいとなり、西部せいぶでは調布ちょうふ大塚おおつか町まちの街道かいどう以南いなんが雪ゆきヶ谷町たにまちに取とり込こまれ、東部とうぶでは雪ゆきヶ谷町たにまちの街道かいどう以北いほくが石川いしかわ町まちに編入へんにゅうされた。
- 南みなみは東海道新幹線とうかいどうしんかんせん・横須賀よこすか線せんが境界きょうかいとなり、道みち々橋はし近辺きんぺんで町まち域いきの出入でいりがあった。
- 東ひがしは洗足せんそく池いけ駅えきの近傍きんぼうで雪ゆきヶ谷たに側がわへ湾入わんにゅうしていた境界きょうかいを洗足せんそく池ちから流ながれ出でる水路すいろに沿そうように改あらためた。その結果けっか、北池きたいけ上町うえまち地ち内ないだった洗足せんそく池いけ駅えきと東電とうでん洗足せんそく変電へんでん所しょが雪ゆきヶ谷町たにまち地ち内ないに入はいった。
- その上うえで雪ゆきヶ谷町たにまちは呑川を境さかいに2分ふんされ、南雪谷みなみゆきがや一いち丁目ちょうめ - 五ご丁目ちょうめと東雪谷ひがしゆきがや一いち丁目ちょうめ - 五ご丁目ちょうめとになった。

その他たの主おもな事象じしょう

池いけ雪ゆき小学校しょうがっこうの創設そうせつ、移転いてん: 1878年ねん（明治めいじ11年ねん）10月がつ、東京とうきょう府ふ荏原えばら郡ぐんの池上いけがみ村むら、雪ゆきヶ谷村たにむら、道みち々橋村はしむら、石川いしかわ村むらの4ヶ村かそんが合同ごうどうで、道みち々橋村はしむら内ないに池いけ雪ゆき小学校しょうがっこうを設立せつりつした。池いけ雪ゆき小学校しょうがっこうは同おなじ年ねんの6月がつに開校かいこうした池上いけがみ小学校しょうがっこうとともにこの地方ちほうでもっとも歴史れきしのある小学校しょうがっこうである。そして後ごの1905年ねん（明治めいじ37年ねん）に大字だいじ雪ゆきヶ谷地やち内ないの現在地げんざいちに移転いてんした。
池上線いけがみせんの開通かいつう: 1923年ねん（大正たいしょう12年ねん）、雪ゆきヶ谷だにの北部ほくぶに池上線いけがみせんが開通かいつうし、雪ゆきヶ谷たに駅えき（のちの雪ゆきが谷大塚やおおつか駅えき）、石川いしかわ駅えき（翌年よくねんに石川台いしかわだい駅えきと改称かいしょう）と洗足せんそく池いけ駅えきとが出来できた。このうち、洗足せんそく池いけ駅えきは開通かいつう当時とうじは雪ゆきヶ谷だにの域外いきがいであったが、のちの町まちの境界きょうかいの変更へんこうによって現在げんざいは域内いきないとなっている。
品しな鶴づる線せん（貨物かもつ専用せんよう線せん）の開通かいつう: 1929年ねん（昭和しょうわ4年ねん）、雪ゆきヶ谷たに南部なんぶを貫つらぬいて貨物かもつ専用せんよう線せんの品しな鶴づる線せんが開通かいつうした。この線せんは1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）に旅客りょかく線せん化かされて横須賀線よこすかせん電車でんしゃが走はしるようになり、さらに後のちに東海道新幹線とうかいどうしんかんせんがその用地ようちを用もちいて建設けんせつされたが、この地内じないに旅客りょかく駅えきが設置せっちされることはなかった。
工場こうじょう火災かさい: 1958年ねん（昭和しょうわ33年ねん）7月がつ15日にち、進化しんか製薬せいやく工場こうじょうで爆発ばくはつする事故じこが発生はっせい。工場こうじょう3棟むね、敷地しきち内ないにあった社長しゃちょう宅たくが炎上えんじょうして従業じゅうぎょう員いん13人にんが死亡しぼう、重軽傷じゅうけいしょう者しゃ24人にん^[1]。