子連 れ狼
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レーベル | アクションコミックス |
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1970 | |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | |
ポータル |
『
概要
[1987
登場 人物
[拝 一族
[拝 一 刀 (おがみ いっとう)拝 大 五 郎 (おがみ だいごろう)拝 薊 (おがみ あざみ)拝 一刀 の妻 で、大 五 郎 の母 。なお、名前 については、平仮名 で「あざみ」と表記 されるが、原作 での初 登場 時 には「薊 」と表記 されているのでこれに従 う。物語 開始 時点 で故人 であり主 に夫 ・一刀 の回想 という形 で登場 。大 五 郎 を妊娠 中 に一刀 の留守 中 に柳生 一族 によって一族郎党 とともに殺害 されるが、一刀 が帰宅 後 には大 五 郎 は薊 の遺体 の傍 らでへその緒 がついたまま誕生 していた。なお、テレビドラマ『子連 れ狼 (萬屋 錦之介 版 )』『子連 れ狼 (北大路 欣也 版 )』では、生 まれて間 もない嬰児 に既 に大 五 郎 と名 づけている。
柳生 一族
[柳生 烈 堂 (やぎゅう れつどう)柳生 兵庫 (やぎゅう ひょうご)烈 堂 の正室 腹 の長男 。通称 は備前 守 、備前 。江戸 幕府 の惣 目付 を務 め、公儀 介錯 人 ・拝 一刀 の一族 が大 五 郎 を除 き全 て殺害 された際 に、幕府 の検視 役 として拝 家 を訪 れる。しかし、その際 に父 ・烈 堂 の命 を受 け自身 が中心 となって、拝 一族 の殺害 を実行 したことを一刀 に見破 られる。そして配下 の全 てが一刀 に討 たれた後 、川 の中 で対決 するが水 鴎 流 波 切 りの太刀 で斬 られ絶命 する。- モデルは
柳生 利 厳 。 柳生 蔵人 (やぎゅう くらんど)烈 堂 の正室 腹 の次男 。公方 を呪詛 したとして切腹 を命 じられた拝 一刀 であったが、公儀 介錯 人 の特権 たる葵 の紋服 を身 に着 けて、大 五 郎 とともにこれに抵抗 する。これによって幕府 の権威 が傷 つくことを恐 れた烈 堂 は、葵 の紋服 を脱 いだうえで蔵人 と真剣 で立 ち合 い、これに勝 てば江戸 以外 の地 で親子 共々 生活 することを認 めると約束 し事態 の解決 を図 る。立 ち会 いでは一刀 の奇策 により敗 れる。柳生 軍 兵衛 (やぎゅう ぐんべえ)烈 堂 の正室 腹 の三男 。早 い時期 から父 ・烈 堂 の命 を受 け、全国 を刺客 として渡 り歩 き、江戸 幕府 に反感 を抱 く要人 の暗殺 を行 ってきた。公儀 介錯 人 の地位 をも柳生 家 のものにせんとする父 の命 で、この役職 の担当 者 を決 める御前 試合 で拝 一刀 と互角 以上 の勝負 を繰 り広 げるが、その太刀 先 を公方 の方 に向 けてしまい、さらに一刀 がそれから公方 を身 をもって守 るような形 になったために、公儀 介錯 人 は一刀 が就任 することとなってしまう。この不始末 に激怒 し柳生 家 の失脚 につながることを恐 れた烈 堂 の命 により、身代 わりを用 いて偽装 自殺 し再 び刺客 として旅 にでた。後 に烈 堂 の命 を受 け一 刀 を殺害 し雪辱 を果 たさんとするも返 り討 ちにあい落命 した。出 淵 庄兵衛 (いでぶち しょうべい)烈 堂 の妾腹 の長男 。柳生 兵庫 ・蔵人 ・軍兵 衛 は異母弟 、出 淵 鞘 香 は同腹 の妹 にあたる。妾腹 の子 であることから、柳生 一門 の別派 にあたり、その実力 は柳生 一門 を上回 るともいわれる喰代 (ほおじろ)柳生 の頭領 を任 され、大和 国 喰代 にて鞘 香 らとともに暮 らしていた。口唇 に障害 を持 ついわゆる"みつくち"であり、これによる劣等 感 から自分 は容姿 の醜 いために父 ・烈 堂 に冷遇 されていると思 い込 み、憤懣 を抱 いていた。烈 堂 が柳生 封 廻状 を拝 一刀 から奪回 するのに失敗 し病 に倒 れると、江戸 の柳生 屋敷 に鞘 香 及 び配下 とともに呼 び出 され、封 廻状 の奪回 を命 じられる。しかし、その際 に烈 堂 から3人 の弟 よりも格下 に扱 われ、庄兵衛 兄妹 も自分 の子 とは思 っておらず、鞘 香 を江戸 に呼 んだのは柳生 一門 の総帥 を継 ぐ子 を産 ませるためといわれる。これに憤慨 し幼時 からの父 に対 する不満 も爆発 させながらも、配下 とともに拝 父子 を襲撃 するが敗 れる。その後 、瀕死 の身 で柳生 屋敷 に帰 り、自分 こそが柳生 本家 の総領 であり、死 ぬ前 に鞘 香 に我 が子 を産 ませて総領 にするためとして鞘 香 を強姦 しそのまま死亡 。騒 ぎを聞 いて駆 けつけた烈 堂 は落涙 し、不憫 な子 だからこそ最 も愛 していたと真情 を吐露 していた。出 淵 鞘 香 (いでぶち さやか)烈 堂 の妾腹 の娘 で、出 淵 庄兵衛 は同腹 、柳生 兵庫 ・蔵人 ・軍兵 衛 は異腹 の兄 にあたる。父 ・烈 堂 の命 により、兄 ・庄兵衛 とともに拝 一刀 父子 の抹殺 と柳生 封 廻状 の奪回 を行 うべく、大和 国 喰代 から江戸 の柳生 屋敷 に呼 び出 される。兄 ・庄兵衛 が一刀 に斬 られた後 、烈 堂 から「お手玉 の剣 」なる術 を授 けられ拝 父子 の殺害 に赴 くが、大 五 郎 に幼 い日 の兄 の姿 を重 ね合 わせたせいか「お手玉 の剣 」を見破 った一刀 が大 五 郎 を肩車 して対峙 したことで決意 が鈍 り一刀 に斬 られた。
江戸 幕府
[阿部 頼 母 (あべ たのも)代々 公儀 御 口唇 役 を務 める旗本 阿部 家 当主 。別名 を怪異 (かいい)。性格 は残虐 かつ保身 的 。物事 に熱中 すると「毒 屋 の子 」なる独自 の歌 を口 ずさむ癖 がある。母 の不義 密通 によって生 まれたため、父 の監 物 から疎 まれ、御 口唇 役 の育成 の名目 の下 、日夜 その食事 に毒 を盛 られ虐待 に近 い育 て方 をされる。そのような中 で独自 に毒薬 の調合 法 を編 み出 し、それを使 って両親 を毒殺 、阿部 家 を相続 した。以降 、公方 の深 い信任 を得 て毒薬 の大家 となった。- その
後 、柳生 烈 堂 に代 わり拝 父子 の抹殺 を命 じられると、烈 堂 を追 い落 として幕政 の実権 を握 る好機 と考 え、阿片 漬 けにした夜鷹 を使 うだけでなく、自 ら変装 して直々 に一刀 らの毒殺 を図 るがことごとく失敗 。さらに、頼 母 ら阿部 一族 の抹殺 を狙 う烈 堂 の毒殺 にも失敗 し、逆 に烈 堂 に弱 みを握 られる結果 となる。そんな中 「柳生 封 廻状 」を手 に入 れ、これを公方 に差 し出 し「柳生 に謀反 の企 てあり」と訴 え出 る。これにより、烈 堂 は江戸城 で監禁 されるが、烈 堂 は「草 」と呼 ばれる密偵 を招集 し、頼 母 の担当 である江戸城 内 の御膳 所 を放火 。これが失火 と断定 され、加 えて当日 は公方 が紅葉山 東照宮 に参詣 する重要 な日 であったため、御膳 所 の責任 者 である頼 母 は責任 を追及 され切腹 を命 じられる。頼 母 はこれを嫌 がり抵抗 するが、江戸城 に潜入 していた一刀 から諫められると、全 てを諦 めたかのように一刀 の介錯 によって死亡 した。なお、萬屋 版 のドラマでは、切腹 の場 での騒 ぎを聞 いて訪 れた一刀 の姿 を仰 ぎ見 ながら、「あんたや烈 堂 よりも先 に死 ぬとは」と恨 みのような言葉 を最後 に残 し、一刀 によって斬 り殺 される描写 に変更 されている。 - 『
子連 れ狼 』の続編 漫画 『そして -子連 れ狼 刺客 の子 』では、頼 母 の子 である秋田 高 星 が登場 している。 阿部 監 物 (あべ けんもつ)頼 母 の義父 。公儀 御 口唇 役 。妻 は長 らく発狂 していたが、家 を飛 び出 し見 ず知 らずの男 との間 に子供 (後 の頼 母 )を儲 けると、妻 を屋敷 内 の蔵 に監禁 し、跡取 りとして生 かした頼 母 に対 しては、公儀 御 口唇 役 を代々 務 める阿部 家 を継 がせるためと称 して、半 ば虐待 に近 い養育 をする。- そのうち、
頼 母 は監 物 でも分 からないような毒物 を調合 できるようになり、その元服 の日 に、件 の毒 を監 物 の食事 と妻 頼 (頼 母 の母 )に与 えた饅頭 に盛 って殺害 した。 拝 一刀 とは面識 があったらしく、一刀 は監 物 のことを「高邁 で、控 えめな御仁 」と、高 く評 していた。石 根 小角 (いしね おずぬ)公儀 探索 人 こと黒 鍬 衆 のリーダー。黒 鍬 衆 は柳生 烈 堂 の実質 上 の支配 下 にあり、烈 堂 から拝 父子 の殺害 の協力 を求 められたが、烈 堂 の謀略 で失脚 した一刀 への同情 心 や水 鴎 流 の達人 である一刀 相手 に配下 を無駄 死 にさせたくないとの思 いがあったため断 った。しかし、平 藩 の取 り潰 しを狙 った謀略 を同 藩 の依頼 を受 けた一刀 に妨害 されると、立場 上 これを看過 出来 ず一 石橋 で配下 を率 いて一刀 を襲撃 するが返 り討 ちに遭 い全滅 した。松平 周防 (まつだいらすおう)江戸 幕府 の若年寄 。拝 一刀 と親交 があり、柳生 烈 堂 の野心 を見抜 き、烈 堂 が幕府 の影 の実力 者 たらんとするのを危険 視 し、柳生 封 廻状 の存在 を調 べていた。一刀 と烈 堂 の子 ・柳生 軍 兵衛 が、公儀 介錯 人 の地位 を決 める御前 試合 で、軍 兵衛 の太刀 先 が一瞬 だけ、公方 の方 を向 いたのを見抜 き、そのことを公方 と幕 閣 に報告 して、一刀 が公儀 介錯 人 に任 ぜられるのに大 きな役割 を果 たした。しかし、このことで烈 堂 の恨 みを買 い殺害 される。死 に際 に、柳生 封 廻状 の謎 を解 くことを一刀 に依頼 して、絶命 した。板倉 重昌 (いたくら しげまさ)江戸 幕府 の京都 所司代 。実在 した人物 。彼 が江戸 の公方 に宛 てた書状 が、柳生 烈 堂 の命令 で彼 の身辺 に秘密裏 に配 された草 によって細工 されて柳生 封 廻状 となったため、一刀 は大井川 で、この書状 を運 んでいた使者 を襲撃 し、これを奪 った。物語 の終盤 で、阿部 頼 母 が一刀 の子 ・大 五 郎 からこの書状 を盗 み取 り、公方 に提出 したうえで、烈 堂 を讒訴 した際 に、頼 母 の口 から、この書状 を江戸 に発送 して間 もなく、板倉 が急病 となり数日 で病死 したこと、板倉 が烈 堂 に批判 的 で一刀 とも親 しかった松平 周防 と親交 があったこと、この書状 に現 れた文面 から推測 するに、板倉 の身辺 に新 たに配 された草 が板倉 を毒殺 しただろうことが語 られ、烈 堂 は公方 から謀反 の疑 いをかけられて、江戸城 に召喚 されることとなった。黒田 斉 隆 (くろだ なりたか)福岡 藩 の藩主 で、実在 した人物 。- かねてより
幕政 に参画 せんとの志 を抱 いていたが、福岡 藩 は長崎 警備 の任務 があること、黒田 家 は外様 大名 であることにより、半 ばあきらめていた。しかし拝 一刀 が柳生 烈 堂 より柳生 封 廻状 を奪 ったと知 り、これを取 り返 せば幕府 の影 の実力 者 たる烈 堂 に恩 を売 ることができ、その影響 力 で国替 えと幕政 への参与 も実現 すると考 え、家臣 の諫言も聞 かず腕利 きの藩士 を刺客 とし拝 父子 を襲撃 させた。その後 間 もなく福岡 城 で一刀 と会見 し、その諌 めをき入 れて改心 。幕政 参与 も断念 する。 向井 将 監 (むかい しょうげん)江戸 幕府 の旗本 。将軍家 御船手 目付 。一刀 親子 の江戸 入 りを阻止 するため、烈 堂 は陸路 と海路 の双方 に布陣 をひいた。陸路 に柳生 一門 を配置 、海路 に配備 したのが将 監 だった。将 監 は御座船 「麒麟 丸 」に烈 堂 配下 の群雲 柳生 を搭乗 させ、一刀 親子 に備 えた。しかし、将 監 は一刀 の武名 を惜 しみ、将監 番所 である霊岸島 に無事 に送 り届 ける。その過程 で武士 としての責 を果 たすため、一刀 と対峙 して果 てた。一子 、主税 (ちから)はテレビドラマ版 のみの設定 。
その他
[今戸 の竹 阿弥 (いまどのちくあみ)- かつては
拝 一刀 の妻 ・薊 の実家 に仕 えていた竹細工 師 。その縁 から、一刀 は刺客 で得 た報酬 の小判 を預 け、竹 阿弥 はこれを溶 かして不純物 を取 り除 いた上 で竹 に流 し込 み、吹流 しにして保管 していた。拝 父子 が江戸 に戻 り、柳生 一門 との対決 が近 づくと竹 阿弥 のもとを訪 れ、一刀 が預 けた4万 2千 両分 の吹流 しを受 け取 り、長崎屋 新 助 の店 に赴 き投擲 雷 を購入 する。この際 竹 阿弥 は同行 したが、この後 一刀 父子 の悲願 成就 を願 い縊死 した。 七郎 兵衛 (しちろうべい)堺 の鉄砲 鍛冶 。拝 一刀 に暗殺 されそうになるが、鉄砲 鍛冶 としての心得 を3人 の弟子 に伝 えさせる猶予 を懇願 しこれを認 められる。しかし、弟子 たちが全 て芝辻 一族 に通 じていたことを知 ると激怒 し、苦心 の作 である21連発 式 の斉 発 銃 で彼 らを射殺 し、堕落 しきった芝辻 一門 を目覚 めさせるため、斉 発 銃 の設計 図 を一刀 に譲 りその刃 に倒 れた。この後 一刀 は、七郎 兵衛 の斉 発 銃 を使 い、嘘 の依頼 をした井上 達 を射殺 し、芝辻 一門 に七郎 兵衛 の遺言 を伝 えると、大 五 郎 とともに譲 られた設計 図 を元 に7日 7晩 かけて斉 発 銃 を制作 した。長崎屋 新 助 (ながさきや しんすけ)江戸 の廻船 問屋 。テレビドラマ『子連 れ狼 (萬屋 錦之介 版 )』では長崎屋 清 右 衛門 となっている。紀伊 九鬼 港 に停泊 中 に、長崎 奉行 板倉 監 物 から無実 の罪 を着 せられ連行 されそうになるが、過去 に板倉 に罪 を着 せられて身代 をつぶされた商人 の遺族 の依頼 を受 けた拝 一刀 が板倉 を斬 ったため、結果 として窮地 を脱 する。これに恩義 を感 じた長崎屋 は、遠慮 する一刀 を自分 の船 に乗 せて陸地 に送 り届 ける。この時 、時化 に遭 い、船 が沈 みかけるが、一刀 が愛 刀 ・胴 太 貫 で船 の帆柱 を切 り、長崎屋 は投擲 雷 で断崖 を爆破 し、ことなきを得 た。数 年 後 、一刀 父子 が江戸 に戻 り、今戸 の竹 阿弥 に預 けていた4万 2千 両 を長崎屋 に支払 うと、長崎屋 は自 ら投擲 雷 を深川 の隅田川 沿 いの河原 である八丁 河岸 の一刀 のもとに届 けた。その帰途 、阿部 頼 母 が新川 水門 を開 けたために江戸 が水没 の危機 に陥 ったことを知 ると、八丁 河岸 に戻 り、一刀 と柳生 烈 堂 に、一時 和睦 したうえで、投擲 雷 を使 い住吉山 を爆破 して江戸 の町 を救 うように要請 。これを快諾 した両者 とともに水没 しかかった町 を通 り住吉山 へと向 かうが力尽 き、まもなく救出 されるが町年寄 の樽屋 藤 右 衛門 に一刀 らが江戸 の町 を救 ってくれたことを話 し、絶命 した。樽屋 藤 右 衛門 (たるやとうえもん)江戸 の町年寄 。天下 祭 の差配 を江戸 幕府 から委 ねられている。拝 一刀 とは旧知 の間柄 であったらしく、柳生 封 廻状 の件 で柳生 烈 堂 が江戸城 内 に監禁 された際 に、一刀 から烈 堂 と会 うべく自身 が天下 祭 の行列 に参加 して江戸城 に入 るための協力 を求 められるとこれを快諾 した。その際 に、長崎屋 新 助 から一刀 と烈 堂 が住吉山 を爆破 して水没 寸前 の江戸 の町 を救 ったことを聞 き、町年寄 として礼 を述 べるが、一刀 は自分 の与 り知 らぬことと言 ってその場 を去 り、その姿 に感服 した樽 屋 は一刀 を「真 の武士 」と讃 えた。
用語
[公儀 介錯 人 (こうぎかいしゃくにん)江戸 幕府 の架空 の役職 。武家 諸 法度 などに違反 し、幕府 (公儀 )から切腹 を命 じられた大名 の介錯 を請 け負 う首切 り役人 をいう。公儀 介錯 人 には、大名 を介錯 するにあたり、葵 の紋 の入 った羽織 を身 に纏 うことが許 された。拝 一刀 の失脚 後 は柳生 家 がその地位 についた。公儀 御 口唇 役 (こうぎおくちやく)江戸 幕府 の架空 の役職 。公方 に供 される食事 の毒見 を行 う。阿部 家 が代々 世襲 し、阿部 頼 母 が公方 から拝 父子 の抹殺 を命 じられた際 には、兵糧 攻 めにするため江戸 市 中 の食料 品 を扱 う業者 に協力 を命 じており、江戸 の食料 品 業者 に対 して影響 力 を持 っているものと思 われる。黒 鍬 衆 (くろくわしゅう)江戸 幕府 の架空 の密偵 集団 。表向 きは小間使 いなどを行 う。公儀 探索 人 とも黒 鍬 者 (くろくわもん)とも称 される。任務 達成 のためなら犠牲 も惜 しまない非情 さと冷酷 さを持 ち、属 するものの大 部分 は配偶 者 も子女 も持 たず、50年間 役目 を務 める。勤 めが終 わると、苦労 鍬 の里 (くろぐわのさと)に隠居 し、以後 一切 の任務 に関 わらずに余生 を過 ごすことが許 されており、このことを苦労 鍬 後生 買 い(くろぐわごしょうがい)という。江戸 幕府 に実在 した小荷駄 ・土工 集団 である黒 鍬 に由来 する。表 柳生 ・裏 柳生 (おもてやぎゅう・うらやぎゅう)柳生 家 の総称 。表 柳生 は、江戸 幕府 の重臣 として表 の政治 に参与 している柳生 家 の人々 のことを指 し、裏 柳生 は、柳生 烈 堂 に代表 される公儀 刺客 人 として、政治 の表 には出 せない裏 の汚 れ仕事 を扱 う柳 生家 の人々 のことを指 す。柳生 封 廻状 (やぎゅうふうかいじょう)裏 柳生 配下 の草 と称 される全国 に配 された密偵 が、裏 柳生 の総帥 に自身 の配 された藩 の様子 などを伝 えた秘密 文書 。その重要 な機密 性 から「柳生 封 廻状 を手 に入 れれば、天下 の実権 を得 たも同 じ」と幕 閣 要人 や諸 大名 の間 でいわれるようになる。- この
秘密 文書 は、江戸 幕府 が京都 所司代 などの関連 機関 や諸 大名 が将軍 や老中 に宛 てた文書 の上 に密 かに桑 の葉 を溶 かした無色 透明 の薬品 で書 き込 まれる。この文書 は通常 、葵 の紋 の入 った御 状箱 に収納 後 に優先 的 に江戸 に運 ばれ、将軍 及 び幕 閣 要人 が目 を通 した後 、文章 は奥 御 祐筆 に下 げ渡 され、一部 を除 き差 し出 し主 を記録 した後 に廃棄 されることとなる。裏 柳生 は奥 御 祐筆 の差配 を行 う奥 御 祐筆 組頭 に「草 」を入 れ、廃棄 されるべき文書 を自 らの手 に入 れ、これを蚕 に喰 わせ、虫食 い文書 にして、各 藩 の情報 を手 に入 れている。 草 (くさ)江戸 の裏 柳生 の総帥 支配 下 にある密偵 組織 。全国 各 藩 に身分 を隠 して潜入 し、在住 する藩 の諜報 や要人 の暗殺 を行 った。役目 は原則 として代々 一子相伝 で受 け継 がれてきた。また、江戸 幕府 や柳生 家 の浮沈 にかかわる大事 が起 きた際 には、奔草(ほんそう)という花火 状 の烽火 を上 げて、江戸 から全国 の草 達 に向 けてリレーのように各地 に伝達 される。これを見 た草 達 は他 の地域 に伝達 したうえで、全 ての任務 を中止 し密偵 である痕跡 を残 さないよう擬装 を施 して、江戸 の柳生 屋敷 に集 まることとなっている。誕生 の経緯 は、柳生 烈 堂 の祖父 ・柳生 宗厳 が徳川 家康 の命 を受 け創設 された組織 であり、家康 からは「たとえ、徳川 家 が滅亡 したとしても、草 については秘匿 せよ」と厳命 され、草 に関 する情報 は裏 柳生 総帥 以外 に知 る者 はいない。箱 車 (はこぐるま)拝 一刀 が幼児 の大 五 郎 を旅 に連 れて行 くために使用 した武装 された乳母車 。車体 は、底 に分厚 い鉄板 が張 られており、手 すりや取 っ手 に刃物 が仕込 んである。手 すりは長 巻 とも称 され、軽 い衝撃 を与 えると刃 が飛 び出 すように作 られており、2本 別々 に用 いた手槍 や1本 につなぎ合 わせて長 槍 としても使用 出来 る。前方 の下部 分 には機関 銃 が備 わっている。また、車体 は防水 加工 がなされており船 として使用 や、冬季 においては車輪 を外 して車体 の下 の部分 にそりをつけることが出来 る。作中 で2台 登場 し、初代 は柳生 封 廻状 をめぐる柳生 烈 堂 との戦 いにおいて一刀 らが崖 から転落 し置 き去 りとなった。二 代目 の箱 車 には、車輪 の車軸 に柳生 封 廻状 が隠 されていた細工 が施 されていた。投擲 雷 (とうてきらい)外国 製 の手榴弾 で、数 発 で断崖 を破壊 する程 の威力 を持 つ。作中 では、拝 一刀 が来 るべき柳生 一門 との対決 に備 え、子 ・大 五郎 用 の武器 として旧知 の廻船 問屋 ・長崎屋 新 助 から購入 した。相当 数 の投擲 雷 を入手 したが、実際 に八丁 河岸 での戦 いで大 五 郎 が使用 したのは、自分 が投擲 雷 を武器 として用 いることを柳生 一門 に知 らせるための時 と、柳生 一門 に取 り囲 まれた父 ・一刀 を救出 すべく、彼 らが乗 って来 た馬 を突入 させ混乱 せしめるために用 いた時 の合計 2発 のみであった。残 りは阿部 頼 母 が一刀 と柳生 烈 堂 を水死 させようとして、誤 って開 けた水門 から流 れ出 る濁流 による水没 の危機 から江戸 市 中 を救 うべく、一刀 と烈 堂 が一時 協力 して濁流 を堰 き止 めるべく住吉山 を爆破 するのに使用 されている。毒 屋 の子 (どくやのこ)阿部 頼 母 が口 ずさむ唄 で、発狂 した頼 母 の母親 も歌 っていた。毒薬 の調合 や謀略 を企 てる際 など、物事 に熱中 すると自然 と口 をついて出 ている。後 に、頼 母 が切腹 させられ辞世 の和歌 を詠 むようにいわれた際 に、恐慌 をきたした頼 母 は和歌 を詠 めず、涙 ながらにこの歌 を唄 い立 ち会 いの役人 達 の失笑 を買 った。なお、萬屋 ドラマ版 では歌詞 が若干 異 なる。また、続編 『そして -子連 れ狼 刺客 の子 』でも頼 母 の子 ・秋田 高 星 が幼少 時 に父親 から歌 い聞 かされた歌 と紹介 されている。
舞台 となった時代
[映像 化
[映画
[子連 れ狼 (若山 富三郎 版 )子連 れ狼 その小 さき手 に - 2017年 にハリウッド映画 としてリメイク版 制作 予定 [2]。
テレビ
[ゲーム
[他 作品 への影響
[- 『
元祖 天才 バカボン』第 27回 第 53話 「賞金 稼 ぎ・子持 ち狼 なのだ」(1976年 4月 5日 放送 )では全編 が『子連 れ狼 』のパロディとなっており、ふとした事 から離 れ離 れになったママとバカボンを探 して求 めて賞金 稼 ぎの子持 ち狼 をバカボンパパが大 五郎 頭 のハジメちゃんを連 れて旅 をする物語 となっている。この回 が放送 される前日 には、同 じ日本 テレビ系 で萬屋 錦之介 版 の子連 れ狼 (第 3部 )がスタートしており、両 作 の音楽 をともに渡辺 岳夫 が担当 していたため、作中 のBGMにはドラマ版 子連 れ狼 の曲 が多数 使用 されている。 -
大友 克洋 著 の短編 『CHUCK CHECK CHICKEN』(漫画 アクション増刊 、1976年 11月3日 号 )では、全編 が『子連 れ狼 』のパロディとなっており、駆 け落 ちした妻 と間男 を追 って元 香 荻 (こおぎ)藩 粋 応 (すいおう)流 の解釈 人 ・拝 三拝 が一 子 ・団子 郎 と旅 をする物語 となっている[注釈 2]。 -
秋本 治 著 『こちら葛飾 区 亀有 公園前 派出所 』第 2巻 「伊勢神宮 参拝 の巻 」で主人公 の両津 と同僚 の中川 、寺井 が初詣 で伊勢神宮 へ参拝 に向 かう新幹線 の車内 で子連 れ狼 が売 り子 として登場 する。 -
本宮 ひろ志 著 『俺 の空 刑事 編 』第 1巻 「新米 緊張 す!」で先輩 刑事 の田村 が主人公 の一平 に『子連 れ狼 』の死生 眼 について語 る場面 があり、どんな後 ろ盾 があろうとも修羅場 で怖気 づいては一 人前 とはいえないと先輩 かぜを吹 かすセリフがある。 - 『クレヨンしんちゃん』の
中 で「家族 連 れ狼 」シリーズがあり、ひろしが拝 一刀 、しんちゃんが大 五郎 、他 しんちゃんファミリーで旅 をする内容 となっている。
影響
[- フランス
映画 『レオン』(1994年 )での無口 な殺 し屋 が子供 を守 りながら戦 う設定 のヒントとなったアメリカ映画 『グロリア』(1980年 )の設定 のモチーフは、そもそもが『子連 れ狼 』の設定 がネタ元 になっている[3]。 - 『ロード・トゥ・パーディション』や『キル・ビル』といったアメリカ
映画 のネタ元 にもなっている。 - ジェット・リー
主演 の香港 映画 『新 ・少林寺 伝説 』(1994年 )の冒頭 、一家 を皆殺 しにされ残 された息子 (赤 ん坊 )に玩具 か刀 かを選 ばせて復讐 の放浪 旅 に出 たりするところなどがそのまま『子連 れ狼 』を踏襲 したシーンとなっている[4]。 - ジャッキー・チェン
主演 の香港 映画 『クレージーモンキー笑 拳 』(1979年 )のラストシーンには萬屋 錦之介 版 の『子連 れ狼 』の主題歌 「ててご橋 」が使用 されている。 本 作 の英語 版 を出版 したダークホースコミックス社 からは、表紙 に『子連 れ狼 』のタイトルロゴをそのまま使用 し、裏表紙 には子連 れ狼 のリイメージニング作品 である旨 を示 した関連 作品 『Lone Wolf 2100』も出 されている。- 『シン・シティ』(ダークホースコミックス
社 )などにも影響 を与 えた。
脚注
[注釈
[出典
[- ^ “
劇画 「子連 れ狼 」の原作 者 小池 一夫 さんが郷土 ・大仙 市 に住所 も移 し、花 館 に同級生 らと集 える自宅 ”. きたうら花 ねっと (2006年 10月 8日 ). 2007年 9月 28日 時点 のオリジナルよりアーカイブ。2022年 11月16日 閲覧 。 - ^ 【
独占 記事 】時代 劇 漫画 『子連 れ狼 』、ハリウッドで実写 版 リメイク映画 化 が決定 (2016年 6月 29日 )、ヴァラエティ・ジャパン、2016年 7月 1日 閲覧 。 - ^
長野 辰次 「1979 – 2021 アクション映画 傑作 選 『レオン』」(映画 大 解剖 7 2023, p. 80) - ^
望月 美寿 「03 FILMOGRAPHY――ジェット・リー劇場 未 公開 作品 紹介 」(デラックス 2006, pp. 96–99)
参考 文献
[長野 辰次 ;佐野 亨 ;馬飼野 元宏 ;飯塚 克 味 ;中垣 恒太郎 ;川合 拓郎 ; お髭 のマツオカ;池畑 寧子 ほか著 、藤本 晃一 編 『アクション映画 大 解剖 ――見 る者 を飽 きさせないスリルと興奮 !』三栄書房 〈映画 大 解剖 シリーズ vol.7〉、2023年 8月 。ISBN 978-4779648502。- 『ジェット・リー』
近代映画社 〈スクリーン・デラックス〉、2006年 3月 。ISBN 978-4764820678。
関連 項目
[- ダウンタウンのごっつええ
感 じのコント - 「ダウンタウンのごっつええ感 じ」(フジテレビ系 )において本 作 のパロディコント「こづれ狼 」が放送 された。 - ボンカレー - 1972
年 、笑 福 亭 仁鶴 が出演 したCMで本 作 のパロディを行 い、「3分間 待 つのだぞ」と「じっと我慢 の子 であった」の流行 語 を生 み出 した。