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BT-42

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
BT-42
フィンランド、パロラ戦車せんしゃ博物館はくぶつかん現存げんそんするBT-42
基礎きそデータ
全長ぜんちょう 5.66 m
全幅ぜんぷく 2.29 m
ぜんこう 2.70 m
重量じゅうりょう 15.0 t
乗員じょういんすう 3 めい
装甲そうこう武装ぶそう
しゅ武装ぶそう L15.55/114mm榴弾りゅうだんほうH18
機動きどうりょく
速度そくど 53 km/h(そう軌)/73 km/h(そう
エンジン M-17T Vがた12気筒きとうえきひやガソリン
400 hp
懸架けんか駆動くどう クリスティーしきコイルスプリング、こう駆動くどう
行動こうどう距離きょり 375km(そう 460km)
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BT-42は、だい世界せかい大戦たいせんなかフィンランド開発かいはつしたはしほう突撃とつげきほう)である。

てきぐんであるソ連それんから鹵獲ろかくしたBT-7快速かいそく戦車せんしゃ改修かいしゅうし、その砲塔ほうとう容積ようせきひろげてイギリスせいQF 4.5インチ榴弾りゅうだんほう搭載とうさいした改装かいそう車両しゃりょうであり、一般いっぱんにフィンランドぐんないでは「クリスティ突撃とつげきほう(Christie Rynnäkkötykk)」とばれた。

概要がいよう[ソースを編集へんしゅう]

1942ねんはる、フィンランド国営こくえい工廠こうしょう装甲そうこう師団しだんフィンランドばん英語えいごばんうち新設しんせつされる突撃とつげきほう部隊ぶたいのための車両しゃりょう開発かいはつ着手ちゃくしゅし、ベース車体しゃたいにはソ連それんせいのBT-7が使つかわれることになった。

BT-7はふゆ戦争せんそうから継続けいぞく戦争せんそう初期しょきにかけて多数たすう鹵獲ろかくされ、1942ねんはじめの時点じてんでフィンランドぐんは1935ねんがた、1937ねんがた合計ごうけいで53りょう保有ほゆうしていた[1]。ただし、おなじく鹵獲ろかくしたT-26けい戦車せんしゃ継続けいぞく戦争せんそう中盤ちゅうばんにはフィンランドぐん戦車せんしゃ部隊ぶたい主力しゅりょくとして使つかわれたのにたいし、BT-7はそのままの状態じょうたいではごくわずかなかずしか使つかわれなかった[2]

BT-42のベースとしては、このように温存おんぞんされていたBT-7のうち傾斜けいしゃ装甲そうこう砲塔ほうとうつ1937ねんがた使用しようされた。改装かいそう先立さきだち、BT-7の車体しゃたい修理しゅうりとオーバーホールがおこなわれた。改装かいそうだい1号車ごうしゃであるR-702は1942ねん9がつ部隊ぶたいおくられて試験しけんされ、1943ねん2がつまでにぜん18りょう完成かんせいした。

BT-42は旧式きゅうしきした戦車せんしゃほうわせた廃品はいひん利用りようてき色合いろあいがく、性能せいのうてき到底とうてい満足まんぞくのいくものではなかった。ほう分離ぶんりやくとうしきだったことから装填そうてん時間じかんかるために発射はっしゃ速度そくどおそく、ぞうせきされたとはいえせま砲塔ほうとうないでの操作そうさ困難こんなんだった。くわえてほうおおせ俯角ふかく旋回せんかいのハンドルは片側かたがわにまとめられておらず、左右さゆう別々べつべつ操作そうさいん担当たんとうするので、対戦たいせんしゃ戦闘せんとうでの素早すばや照準しょうじゅんには不向ふむきであった。

構成こうせい[ソースを編集へんしゅう]

改装かいそうのポイントはおも砲塔ほうとうで、オリジナルのBT-7 1937ねんがた砲塔ほうとう下部かぶ前半ぜんはんのこして後部こうぶおおきなはこじょう装甲そうこうし、大幅おおはば容積ようせきしている。車体しゃたい基本きほんてきにBT-7のままだが、車体しゃたい左側ひだりがわ後部こうぶにはながはこじょうしがされたほか、フェンダー各所かくしょ工具こうぐばこみぎフェンダー前部ぜんぶまたは車体しゃたい後部こうぶ主砲しゅほうようクリーニングロッドがかれた。

搭載とうさいほうふゆ戦争せんそうちゅうにイギリスから24もんおくられ、スペインから30もん購入こうにゅうして保有ほゆうしていたイギリスせいQ.F. 4.5インチ榴弾りゅうだんほう(フィンランド名称めいしょう114H18、18ねんしき114mm榴弾りゅうだんほう)で、砲身ほうしんちょうL/15.55、はら設計せっけいWW1以前いぜん骨董こっとうひんである。これには、フィンランドでつくられた多孔たこうしきマズルブレーキが装着そうちゃくされていた。

クリスティーしき戦車せんしゃであり、くつたいはずしてそう装甲車そうこうしゃとして使用しようできる。駆動くどうてん接地せっちてんがチェーンにて連動れんどうされ、駆動くどうりょくる。前部ぜんぶ接地せっちてんをステアリングハンドルにて操作そうさすることで、方向ほうこう転換てんかん可能かのうとなる。

戦歴せんれき[ソースを編集へんしゅう]

BT-42は装甲そうこう師団しだん隷下れいか突撃とつげきほう大隊だいたいフィンランドばん配備はいびされたが、1943ねん9がつにドイツからIIIごう突撃とつげきほう供給きょうきゅうされると同大どうだいたい装備そうびはこれに代替だいたいされ、BT-42は12月に新設しんせつ独立どくりつ戦車せんしゃ中隊ちゅうたいうつされた。

1944ねん6がつカレリア地峡ちきょうでのソ連それんぐんだい攻勢こうせいはじまると、独立どくりつ戦車せんしゃ中隊ちゅうたい北西ほくせいはしにある中枢ちゅうすう都市としヴィープリ防衛ぼうえい投入とうにゅうされた。しかし、本来ほんらい歩兵ほへい火力かりょく支援しえんきのBT-42が直接ちょくせつソ連それんぐんT-34KV-1うことになったこのたたかいでは、ほう圧倒的あっとうてき対戦たいせんしゃ能力のうりょく不足ふそく発射はっしゃ速度そくどおそさからいちじるしく不利ふりたたかいをいられた結果けっか、8りょうのBT-42がうしなわれた。のこる10りょうは(そのおそらく実戦じっせん投入とうにゅうされることなく)大戦たいせんきのび、そのうち1りょうはフィンランド、パロラ戦車せんしゃ博物館はくぶつかん現存げんそんしている。

登場とうじょう作品さくひん[ソースを編集へんしゅう]

アニメ

ガールズ&パンツァー 劇場げきじょうばん
継続けいぞく高校こうこう戦車せんしゃとして登場とうじょうげきちゅうではかしたまわりで相手あいてチームを翻弄ほんろうしており、M26パーシングを3りょう撃破げきはするほか、そう走行そうこうによる高速こうそくせんひろげている。
『ガールズ&パンツァー最終さいしゅうあきらだい4
たい継続けいぞく高校こうこうせんにて登場とうじょうげきちゅうにてうしろ2つのてんにのみくつたい装着そうちゃくし、1ばんまえてんにスキーを装着そうちゃくしたスノーモービルのよう状態じょうたい雪上せつじょう高速こうそく移動いどう大洗おおあらい翻弄ほんろうした。

参考さんこう資料しりょう[ソースを編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう出典しゅってん[ソースを編集へんしゅう]

  1. ^ Esa Muikku, Jukka Purhonen,p191
  2. ^ とくに、BT-7 1937ねんがたのうちもと戦車せんしゃがたのままフィンランドぐん部隊ぶたい使用しようされたのは、R-100号車ごうしゃ1りょうのみだった。Esa Muikku, Jukka Purhonen,p73

関連かんれん項目こうもく[ソースを編集へんしゅう]