一般いっぱんよう医薬品いやくひん

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OTC医薬品いやくひんから転送てんそう

一般いっぱんよう医薬品いやくひん(いっぱんよういやくひん)とは、医師いしによる処方箋しょほうせん必要ひつようとせずに購入こうにゅうできる医薬品いやくひんのことである。市販しはんやく家庭かていよう医薬品いやくひん大衆たいしゅうやく売薬ばいやくなどともばれる。また、カウンターし(英語えいご: over the counter)に売買ばいばいされることから、OTC医薬品いやくひんともばれる。ここでは、医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとう品質ひんしつ有効ゆうこうせいおよ安全あんぜんせい確保かくほとうかんする法律ほうりつ以下いか、「医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとうほう」と略記りゃっきじょう一般いっぱんよう医薬品いやくひんのみならず、よう指導しどう医薬品いやくひんについても説明せつめいする。

概要がいよう[編集へんしゅう]

一般用医薬品承認審査合理化等検討会のなかあいだ報告ほうこくしょ[1]によると、一般いっぱんよう医薬品いやくひんとは、「一般いっぱんひとが、薬剤師やくざいしひとしから提供ていきょうされた適切てきせつ情報じょうほうもとづき、みずからの判断はんだん購入こうにゅうし、みずからの責任せきにん使用しようする医薬品いやくひんであって、軽度けいど疾病しっぺいともな症状しょうじょう改善かいぜん生活せいかつ習慣しゅうかんびょうとう疾病しっぺいともな症状しょうじょう発現はつげん予防よぼう生活せいかつしつ改善かいぜん向上こうじょう健康けんこう状態じょうたい自己じこ検査けんさ健康けんこう維持いじ増進ぞうしん、その保健ほけん衛生えいせい目的もくてきとするもの」と定義ていぎされている。充分じゅうぶん説明せつめい情報じょうほうしめしたうえで、消費しょうひしゃみずか簡単かんたん治療ちりょうおこなうというセルフメディケーション方向ほうこうせい提唱ていしょうされている。

法律ほうりつじょうは、ながらく医療いりょうよう医薬品いやくひん以外いがい医薬品いやくひんとしてあつかわれていたが、2006ねん薬事やくじほう改正かいせい(2009ねん6がつ1にち施行しこう)により、「医薬品いやくひんのうち、その効能こうのうおよび効果こうかにおいて人体じんたいたいする作用さよういちじるしくないものであって、薬剤師やくざいしその医薬いやく関係かんけいしゃから提供ていきょうされた情報じょうほうもとづく需要じゅようしゃ選択せんたくにより使用しようされることが目的もくてきとされているもの」と定義ていぎされた。よって購入こうにゅうさいしては薬剤師やくざいし登録とうろく販売はんばいしゃ助言じょげん指導しどうけることがのぞましい。詳細しょうさい店舗てんぽ販売はんばいぎょう

価格かかく競争きょうそうなどにより、業界ぎょうかいながれとして、大衆たいしゅうやく事業じぎょう縮小しゅくしょう撤退てったいうごきや、ぎゃく撤退てったいする他社たしゃ事業じぎょうれによる事業じぎょう強化きょうか目指めざ方向ほうこう分化ぶんかしている。

また、OTC製造せいぞう販売はんばい一本いっぽんした企業きぎょうや、シオノギヘルスケア塩野義製薬しおのぎせいやくから分社ぶんしゃ)・アリナミン製薬せいやく武田薬品工業たけだやくひんこうぎょうから分離ぶんり独立どくりつ)のように、OTC事業じぎょう子会社こがいしゃとして分社ぶんしゃした企業きぎょうられる。

分類ぶんるい[編集へんしゅう]

規制きせい緩和かんわによる2009ねん施行しこう改正かいせい薬事やくじほう[2]で、一般いっぱんよう医薬品いやくひんおも消費しょうひしゃたいする情報じょうほう提供ていきょう必要ひつようせい程度ていどによってだい1るいだい2るいだい3るいの3しゅけられることになった。なお、一部いちぶ医薬品いやくひん医療いりょうよう医薬品いやくひん認可にんかのまま流通りゅうつうしていたが、薬事やくじほう改正かいせいにより医療いりょうよう医薬品いやくひん店舗てんぽ販売はんばいぎょう店舗てんぽでは販売はんばいできなくなるため、一般いっぱんよう医薬品いやくひんとしてリニューアルしたものもある(ベトネベート・フルコートなど)。

なお、商品しょうひんがいばこなどに医薬品いやくひん分類ぶんるい記載きさいする場合ばあいは、「だい1るい医薬品いやくひん」というように算用さんよう数字すうじもちいることが医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとうほう施行しこう規則きそく[3]だい209じょうの3だい1こう規定きていされている。

薬局やっきょく医薬品いやくひん販売はんばいぎょう平成へいせい21ねん施行しこう[編集へんしゅう]

業態ぎょうたい 調剤ちょうざい可否かひ 販売はんばいする医薬品いやくひん品目ひんもく 販売はんばい方法ほうほう 分割ぶんかつ販売はんばい可否かひ 許可きょかけんしゃ
薬局やっきょく すべての医薬品いやくひん 店舗てんぽ販売はんばい 所在地しょざいち都道府県とどうふけん知事ちじ
店舗てんぽ販売はんばいぎょう いや よう指導しどう医薬品いやくひん薬剤師やくざいし)、一般いっぱんよう医薬品いやくひん薬剤師やくざいしだいいちさんるい) (登録とうろく販売はんばいしゃだいさんるい 店舗てんぽ販売はんばい 店舗てんぽごとに、その店舗てんぽ所在地しょざいち都道府県とどうふけん知事ちじ所在地しょざいち保健所ほけんじょ設置せっちするまたは特別とくべつ区域くいきにある場合ばあいにおいては、市長しちょうまたは区長くちょう
配置はいち販売はんばいぎょう いや 一般いっぱんよう医薬品いやくひん薬剤師やくざいしだいいちさんるい) (登録とうろく販売はんばいしゃだいさんるい 配置はいち販売はんばい いや 配置はいちしようとする区域くいきをその区域くいきふく都道府県とどうふけんごとに、その都道府県とどうふけん知事ちじ
卸売おろしうり販売はんばいぎょう いや すべての医薬品いやくひん 規定きていなし 営業えいぎょうしょごとに、その営業えいぎょうしょ所在地しょざいち都道府県とどうふけん知事ちじ

卸売おろしうり販売はんばいぎょうは、医薬品いやくひん薬局やっきょく医薬品いやくひん販売はんばいぎょう製薬せいやく企業きぎょうまたは医療いりょう機関きかんとうたいして販売はんばいする業態ぎょうたいであり、ごうとして一般いっぱん生活せいかつしゃたいして直接ちょくせつ医薬品いやくひん販売はんばいとうおこなうことはみとめられない。
店舗てんぽによる販売はんばい薬局やっきょく開設かいせつしゃまたは店舗てんぽ販売はんばい業者ぎょうしゃ)とは、かならずしも店頭てんとうにおける販売はんばいかぎられるものではなく、医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとうほうもとづく許可きょかけている薬局やっきょくまたは店舗てんぽ販売はんばいぎょうにおいて、あらかじめその所在地しょざいち許可きょか番号ばんごう明示めいじするひとし一定いってい条件じょうけんもとで、購入こうにゅうしゃもとめにおうじて医薬品いやくひん配送はいそうするひとし店舗てんぽ拠点きょてんとした販売はんばいおこなうことは可能かのうとなっている[4]

リスク区分くぶんおうじた情報じょうほう提供ていきょう[編集へんしゅう]

リスク区分くぶん 対応たいおうする専門せんもん 購入こうにゅうしゃがわから質問しつもんとうがなくてもおこな積極せっきょくてき情報じょうほう提供ていきょう 購入こうにゅうしゃがわから相談そうだんがあった場合ばあい応答おうとう
よう指導しどう医薬品いやくひん 薬剤師やくざいし 対面たいめんによる書面しょめんもちいた情報じょうほう提供ていきょう義務付ぎむづ 義務ぎむ
だい一類いちるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいし 書面しょめんもちいた情報じょうほう提供ていきょう義務付ぎむづけ※ 義務ぎむ
だいるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ 努力どりょく義務ぎむ 義務ぎむ
だいさんるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ 不要ふよう法文ほうぶんじょう規定きていとくになし) 義務ぎむ

※ただし、購入こうにゅうしゃがわから説明せつめいようしないむね意思いし表明ひょうめいがあった場合ばあいはこのかぎりではない(医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとうほうだい36じょうの10だい6こう)。

店舗てんぽ管理かんりしゃ[編集へんしゅう]

リスク区分くぶん 店舗てんぽ管理かんりしゃ
だい一類いちるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいし業務ぎょうむさんねん以上いじょう登録とうろく販売はんばいしゃ
だいるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ
だいさんるい医薬品いやくひん 薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ

管理かんり[編集へんしゅう]

店舗てんぽ管理かんりしゃによる管理かんりおもだが、店舗てんぽ管理かんりしゃ直接ちょくせつ管理かんりしない場合ばあい退すさてんなど)は、店舗てんぽ管理かんりしゃ以外いがい薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ管理かんり代行だいこうできる(記録きろく報告ほうこく必要ひつよう

だい一類いちるい医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

その副作用ふくさようなどにより日常にちじょう生活せいかつ支障ししょうをきたす程度ていど健康けんこう被害ひがいしょうずるおそれがある医薬品いやくひんのうち、とく注意ちゅうい必要ひつようなものや、新規しんき医薬品いやくひん後述こうじゅつするスイッチOTCやダイレクトOTCのだい部分ぶぶん該当がいとうする。(イブプロフェンは例外れいがいで、指定していだいるい

だい一類いちるい医薬品いやくひん販売はんばいできるのは、薬剤師やくざいし常駐じょうちゅうする店舗てんぽ販売はんばいぎょう調剤ちょうざい薬局やっきょくのみである。薬剤師やくざいしが、情報じょうほう提供ていきょう購入こうにゅうしゃ積極せっきょくてき説明せつめいする義務ぎむがある。そのため、すべての製品せいひんにおいて、広告こうこくでは「この医薬品いやくひんは、薬剤師やくざいしから説明せつめいけ、使用しようじょう注意ちゅういをよくんでお使つかいください」と表示ひょうじされる(ただし、だい一類いちるい医薬品いやくひん風邪かぜやく解熱げねつ鎮痛ちんつうやくにおいては表示ひょうじ内容ないよう一部いちぶことなる)。このため、店舗てんぽ販売はんばいぎょうにおいて薬剤師やくざいし不在ふざいになった場合ばあい販売はんばいできない。なお、薬局やっきょくでは薬剤師やくざいし不在ふざいとなった場合ばあいは、店舗てんぽ自体じたいめる必要ひつようがある。

だい一類いちるい医薬品いやくひん薬剤師やくざいしによる情報じょうほう提供ていきょう必要ひつようであり、購入こうにゅうしゃから情報じょうほう提供ていきょう不要ふようもうがあった場合ばあいにおいても、薬剤師やくざいし必要ひつよう判断はんだんした場合ばあいには、積極せっきょくてき情報じょうほう提供ていきょうおこなわせる必要ひつようがあること。また、薬剤師やくざいし以外いがい情報じょうほう提供ていきょうおこなうことがないよう(相談そうだん)、登録とうろく販売はんばいしゃまたは一般いっぱん従事じゅうじしゃから薬剤師やくざいしへの伝達でんたつ体制たいせいおよびその方法ほうほう手順てじゅんしょ記載きさいすることがのぞましいこととされている。なお、ほうだい36じょうの10だい6こう医薬品いやくひん購入こうにゅうし、またはゆずけるものから説明せつめいようしないむね意思いし表明ひょうめいがあった場合ばあいには適用てきようしないこと[5]。ただし、相談そうだんがあった場合ばあいすべての医薬品いやくひんについて義務ぎむとなっている。

店舗てんぽにおける登録とうろく販売はんばいしゃおよび一般いっぱん従事じゅうじしゃによる販売はんばい授与じゅよは、薬剤師やくざいし管理かんり指導しどうした可能かのうとされている[6]

スイッチOTC[編集へんしゅう]

これまで医師いし処方箋しょほうせんによらなければ使用しようできなかった指定してい医薬品いやくひん処方箋しょほうせん医薬品いやくひん指定してい医療いりょうよう医薬品いやくひんなかから使用しよう実績じっせきがあり、副作用ふくさよう心配しんぱいすくないなどの要件ようけんたした医薬品いやくひん薬局やっきょくなどで処方箋しょほうせんなしに購入こうにゅうできるよう、一般いっぱんよう医薬品いやくひんとして認可にんかしたものをスイッチOTCくすりという。かる病気びょうき症状しょうじょうドラッグストアなどでられる市販しはんやくなおしてもらうことで、膨張ぼうちょうする医療いりょう抑制よくせいするのがねらいで、風邪かぜやく胃腸いちょうやく目薬めぐすりはつざいなどの製品せいひんがある。

1985ねん解禁かいきんされ、水虫みずむし治療ちりょうようこうきん外用がいようやくからはじまり、イブプロフェンじょうにきび治療ちりょう外用がいようやくペアアクネなど)、ケトプロフェン外用がいようざいH2ブロッカーなどが1990年代ねんだいまでに市販しはんされた。2000年代ねんだいはいるとニコレット☆、フェルビナク外用がいようざいフルコナゾールテルビナフィンなどだい世代せだい水虫みずむし外用がいようやくニコチネルパッチ☆、だい世代せだいこうヒスタミンやくアシクロビル軟膏なんこうかんまだら改善かいぜん用途ようととしたトラネキサムさん錠剤じょうざい☆、ジクロフェナクナトリウム外用がいようざいフッナトリウム拡充かくじゅうつづけ、2011ねんにはロキソニンじょう解熱げねつ鎮痛ちんつうざいとして市販しはんされるまでにいたっている(☆しるし生活せいかつ改善かいぜんやく)。

スイッチOTCやく価格かかく薬価やっかにより、メーカーのいいねかない医療いりょうようよりもたかく、医療いりょう保険ほけん適用てきようされないが、医師いし診察しんさつ検査けんさりょう処方箋しょほうせんりょう不要ふようなため、同一どういつ薬剤やくざい処方しょほうされるのであればやすみ、診察しんさつ調剤ちょうざい時間じかん手間てまがかからず利便りべんせいたかい。厚生こうせい労働省ろうどうしょう医療いりょうよう医薬品いやくひんのスイッチOTC推進すいしんしようとしており、さらに今後こんごこうコレステロール、高血圧こうけつあつこう血糖けっとう使用しようする医薬品いやくひんもスイッチOTCすることが検討けんとうされている[1]

しかし、医学いがくてき知識ちしきのないものによる医薬品いやくひん自己じこ使用しよう病状びょうじょう悪化あっかをもたらすこともあるので、スイッチOTC製品せいひん使用しよう薬剤師やくざいし医師いし相談そうだんしなければならない。2009ねんからの改正かいせい薬事やくじほうだい1るい医薬品いやくひん指定していされ、薬剤師やくざいし情報じょうほう提供ていきょう必要ひつようのち一部いちぶ製品せいひんだい2るい鞍替くらがえされているためこのかぎりではない。ただし、ほうだい36じょうの10だい6こう医薬品いやくひん購入こうにゅうし、またはゆずけるものから説明せつめいようしないむね意思いし表明ひょうめいがあった場合ばあいには適用てきようしないことも留意りゅうい[5]生活せいかつ改善かいぜんやくのぞき、服用ふくよう短期間たんきかんめ、重症じゅうしょう服用ふくようしても症状しょうじょうがよくならない場合ばあいは、ただちに医療いりょう機関きかん受診じゅしんすること。

2016ねん税制ぜいせい改正かいせいで、家族かぞくわせてとし1まん2せんえんえる場合ばあい超過ちょうかした購入こうにゅう最高さいこう8まん8せんえん)を確定かくてい申告しんこく所得しょとく控除こうじょできるセルフメディケーション税制ぜいせい創設そうせつされた。ただしとし10まんえんちょう医療いりょう使つかった場合ばあい適用てきようされる、現行げんこう医療いりょう控除こうじょとの併用へいようはできない[7]

ダイレクトOTC[編集へんしゅう]

日本にっぽんにおいて医療いりょうよう医薬品いやくひんとしての使用しよう実績じっせきがないしん有効ゆうこう成分せいぶん含有がんゆう医薬品いやくひんを、そのまま一般いっぱんよう医薬品いやくひんとして販売はんばいしたものを、ダイレクトOTCくすりという。2019ねん9がつ時点じてんミノキシジル含有がんゆうはつざいとチェストベリー含有がんゆう月経げっけいぜん症候群しょうこうぐん治療ちりょうやくの2つが該当がいとうし、いずれも生活せいかつ改善かいぜんやくである。以前いぜんあかブドウ乾燥かんそうエキス混合こんごうぶつ含有がんゆう軽度けいど静脈じょうみゃく還流かんりゅう障害しょうがいによるあしのむくみ改善かいぜんやく該当がいとうしていたが、製品せいひん製造せいぞう終了しゅうりょうとなっている。

購入こうにゅう使用しようじょう注意ちゅういてんはスイッチOTCとほぼおなじである。

しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

厚生こうせい労働省ろうどうしょう告示こくじだい69ごう平成へいせい19ねん3がつ30にち)の別表べっぴょうだいいちかかげる医薬品いやくひん以外いがいだい一類いちるい医薬品いやくひん。いわゆるスイッチOTC、ダイレクトOTCの開発かいはつ評価ひょうかのために、使用しよう実態じったい治験ちけん(Actual Use Trial: AUえーゆーT)と市販しはん調査ちょうさ(Post Marketing Surveillance: PMS)を確実かくじつおこなうことができるよう指定していされた区分くぶん外国がいこくにおける状況じょうきょう国際こくさいてきハーモナイゼーション、具体ぐたいてきには米国べいこくFDA審査しんさ手順てじゅんWHO指針ししん沿かたちをとるための措置そち。セルフメデイケーション(自己じこ治療ちりょう)には自己じこ判断はんだん自己じこ責任せきにん使用しよう前提ぜんていであるので、添付てんぷ文書ぶんしょとラベルを注意深ちゅういぶかむことが重要じゅうようであり、添付てんぷ文書ぶんしょとラベルが理解りかいできる内容ないようであることの重要じゅうようせいたかまっている背景はいけいけている[8]

よう指導しどう医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

2014ねん平成へいせい26ねん)6がつ12にちに、薬事やくじほう当時とうじ)ならびに薬剤師やくざいしほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつ施行しこうともない、だい一類いちるい医薬品いやくひんとして販売はんばいされていた医薬品いやくひんのうち、スイッチOTCしてからあいだもなく、一般いっぱんようとしてのリスクが確定かくていしていない品目ひんもく劇薬げきやく指定してい品目ひんもくについては、改正かいせいともなって新設しんせつされたよう指導しどう医薬品いやくひん移行いこうとなった。よう指導しどう医薬品いやくひん指定していされたスイッチOTCやくについては、原則げんそく3ねん一般いっぱんよう医薬品いやくひんだい一類いちるい医薬品いやくひん)に移行いこうさせることとなっている[9]書面しょめんによる当該とうがい医薬品いやくひんかんする説明せつめいを、薬剤師やくざいし対面たいめんしておこなわなければならないため、インターネットなどでの通信つうしん販売はんばいはできない。

よう指導しどう医薬品いやくひん/しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん/だい一類いちるい医薬品いやくひん一覧いちらん[編集へんしゅう]

()ない販売はんばいめいである。承認しょうにんされているものの販売はんばいされていない販売はんばいめいのぞいている。

よう指導しどう医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

薬剤師やくざいし対面たいめんによる情報じょうほう提供ていきょうおよび薬学やくがくてき知見ちけんもとづく指導しどうおこなわれることが必要ひつようなもの(ほうだい4じょうだい5こうだい3ごう)として厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん指定していするもの[10]。 「よう指導しどう医薬品いやくひん」と、黒枠くろわくなか黒字くろじで(判読はんどくできない場合ばあいしろわくなかしろで)8ポイント以上いじょうおおきさの文字もじ表示ひょうじする。

しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

いわゆるダイレクトOTCとスイッチOTC[11]よう指導しどう医薬品いやくひんから移行いこうされたもので、期間きかん移行いこうから1年間ねんかんである。「だい1るい医薬品いやくひん」と、黒枠くろわくなか黒字くろじで(判読はんどくできない場合ばあいしろわくなかしろで)8ポイント以上いじょうおおきさの文字もじ表示ひょうじする。数字すうじ算用さんよう数字すうじもちい、かん数字すうじやローマ数字すうじによる表記ひょうきみとめられていない。

  • だい世代せだいこうヒスタミンやくベポタスチン(タリオンAR)
    ※2023ねん12月10にちづけよう指導しどう医薬品いやくひんからしん一般いっぱんよう医薬品いやくひんだい一類いちるい医薬品いやくひん)へ移行いこう
  • 角膜かくまく疾患しっかん治療ちりょうやく精製せいせいヒアルロンさんナトリウム(ヒアレインS)
    ※2023ねん9がつ16にちづけよう指導しどう医薬品いやくひんからしん一般いっぱんよう医薬品いやくひんだい一類いちるい医薬品いやくひん)へ移行いこう

だい一類いちるい医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

告示こくじにより指定していされたもの[12]しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん同様どうよう、「だい1るい医薬品いやくひん」と、黒枠くろわくなか黒字くろじで(判読はんどくできない場合ばあいしろわくなかしろで)8ポイント以上いじょうおおきさの文字もじ表示ひょうじする。数字すうじ算用さんよう数字すうじもちい、かん数字すうじローマ数字すうじによる表記ひょうきみとめられない。

※オキシコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾールはちつカンジダ治療ちりょうやくかぎ
※ヨヒンビンは劇薬げきやく指定していされているよう指導しどう医薬品いやくひんのぞく、メチルテストステロンは「まゆよう育毛いくもうざい」として販売はんばいしている製品せいひんがある
※2012ねん5がつ31にちづけ劇薬げきやく指定してい解除かいじょ
こう炎症えんしょう成分せいぶんとして配合はいごうされている場合ばあいのぞ
  • 禁煙きんえん補助ほじょざいニコチン(ニコチネルパッチ)
貼付ちょうふざいのみ
  • はつざいミノキシジル(スカルプD メディカルミノキ5、ミノアップ、リアップ、リグロEX5エナジー、リザレックコーワ)
  • 消炎しょうえん鎮痛ちんつうざいロキソプロフェン(ロキソニンS、コルゲンコーワ解熱げねつ鎮痛ちんつうLXαあるふぁ、ロキベール)
一般いっぱんよう医薬品いやくひんでは「解熱げねつ鎮痛ちんつうやく」となる。また、外用がいようざいのぞ

また、2016ねん9がつ21にちに、体外たいがい診断しんだんよう医薬品いやくひんのうち、一般いっぱんよう黄体おうたい形成けいせいホルモンキットがあらたに「だい一類いちるい医薬品いやくひん」に指定していされた(指定していともない、すでに「だいるい医薬品いやくひん」で承認しょうにんされている体外たいがい診断しんだんよう医薬品いやくひんについては、一般いっぱんようグルコースキット、一般いっぱんようそう蛋白たんぱくキット、一般いっぱんようヒト絨毛じゅうもうせい性腺せいせん刺激しげきホルモンキットを対象たいしょうとするように規定きていされた)。一般いっぱんよう黄体おうたい形成けいせいホルモンキットは排卵はいらん予測よそく検査けんさやく(ドゥーテストLHa、ハイテスターH、チェックワンLH・II排卵はいらん予測よそく検査けんさやく)として販売はんばいされている。

だいるい医薬品いやくひん指定していだいるい医薬品いやくひんふくむ)[編集へんしゅう]

だいるい医薬品いやくひんとは、だい一類いちるい医薬品いやくひん以外いがい副作用ふくさようとうによって日常にちじょう生活せいかつ支障ししょうをきたすほどの健康けんこう被害ひがいしょうじるおそれがある医薬品いやくひんである。「だい2るい医薬品いやくひん」と、黒枠くろわくなか黒字くろじで(判読はんどくできない場合ばあいしろわくなかしろで)8ポイント以上いじょうおおきさの文字もじ表示ひょうじする。数字すうじ算用さんよう数字すうじもちい、かん数字すうじやローマ数字すうじによる表記ひょうきみとめられていない。

とく注意ちゅういようする成分せいぶんふくむものを「指定していだいるい医薬品いやくひん」とし、風邪かぜやく解熱げねつ鎮痛ちんつうやく水虫みずむしやく痔疾じしつようやくなどがある。商品しょうひんパッケージ表示ひょうじだい2るい医薬品いやくひん」の「2」の文字もじを、まるわく四角よつかどわくかこって表示ひょうじする。また、指定していだいるい医薬品いやくひん広告こうこくにおいて、風邪かぜやく解熱げねつ鎮痛ちんつうやく以外いがいでは、「使用しようじょう注意ちゅういをよくんでお使つかいください」のまえに「薬剤師やくざいし登録とうろく販売はんばいしゃ相談そうだんうえ」という文章ぶんしょう追加ついかされた。これまで表示ひょうじがなかった製品せいひん広告こうこくにおいても表示ひょうじ義務付ぎむづけられた。反対はんたいに、風邪かぜやく解熱げねつ鎮痛ちんつうやくとうのぞく「だいるい医薬品いやくひん」や「だいさんるい医薬品いやくひん」もふくんで、広告こうこくから「使用しようじょう注意ちゅういをよくんでお使つかいください」の表示ひょうじがなくなったものもある。

今日きょう大半たいはん一般いっぱんよう医薬品いやくひんだいるいであり、薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ常駐じょうちゅうする店舗てんぽのみで販売はんばいできる。極力きょくりょく購入こうにゅうしゃ内容ないよう成分せいぶん、その注意ちゅうい事項じこう簡明かんめい説明せつめいもとめられる(努力どりょく義務ぎむ[ちゅう 1]。ただしほうだい36じょうの10だい6こうによって、購入こうにゅうまたはゆずけたものが、説明せつめいようしないと意思いし表示ひょうじすれば適用てきようされない[5]

なお、店舗てんぽでの一般いっぱん従事じゅうじしゃ販売はんばいおよび授与じゅよは、薬剤師やくざいし・または登録とうろく販売はんばいしゃ管理かんり指導しどうした可能かのうとなった[13]

認可にんか当初とうしょだい一類いちるい医薬品いやくひんとなっていた成分せいぶんのうち、以下いかかんしてはのち厚生こうせい労働省ろうどうしょう通知つうちにより、リスク区分くぶん変更へんこうとなっている。

  • 2009ねん12月24にちだい世代せだいこうヒスタミンやくのケトチフェンを有効ゆうこう成分せいぶんとするアレルギー専用せんようてん鼻薬はなぐすりを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2011ねん
    • 1がつ7にち
      • だい世代せだいこうヒスタミンやくのケトチフェンを有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやく、およびゼラスチンを有効ゆうこう成分せいぶんとする内服薬ないふくやくアデノシンさんリンさん有効ゆうこう成分せいぶんとするエネルギー代謝たいしゃ改善かいぜんやく(パニオンコーワじょう)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
      • 鎮痛ちんつう消炎しょうえんやくケトプロフェン有効ゆうこう成分せいぶんする貼付ちょうふやく(オムニードケトプロフェンパップ)、副腎ふくじん皮質ひしつホルモンのトリアムシノロンアセトニドを有効ゆうこう成分せいぶんとする口腔こうくうない貼付ちょうふざい(アフタッチA)、こうきんやくのラノコナゾールを有効ゆうこう成分せいぶんとする水虫みずむしやくを「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、貼付ちょうふざい以外いがいは「だいるい医薬品いやくひん」となっていたケトプロフェンはざいがた関係かんけいなく「指定していだいるい医薬品いやくひん」にそろえられた)。
    • 9月30にち副腎ふくじん皮質ひしつホルモンのトリアムシノロンアセトニドを有効ゆうこう成分せいぶんとする口腔こうくうよう軟膏なんこう(ケナログ口腔こうくうよう軟膏なんこう0.1%)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 11月1にちだい世代せだいこうヒスタミンやくのケトチフェンを有効ゆうこう成分せいぶんとするアレルギー専用せんよう点眼てんがんやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 12月26にち去痰きょたんやくアンブロキソール有効ゆうこう成分せいぶんとする内服薬ないふくやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう。ただし、どう成分せいぶん配合はいごうした風邪かぜやく(エスタックイブファイン)は有効ゆうこう成分せいぶん配合はいごうしている関係かんけいで「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、一部いちぶ製品せいひん販売はんばい開始かいし関係かんけいから2012ねん1がつ20日はつか区分くぶん変更へんこうされた)。
  • 2012ねん
    • 8がつ19にちこうコリンやくのフラボキサートを有効ゆうこう成分せいぶんとするしき尿にょうざん尿にょうかん改善かいぜんやく(レディガードコーワ)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 9月4にち鎮痛ちんつう消炎しょうえんやくイブプロフェン有効ゆうこう成分せいぶんとする一部いちぶ解熱げねつ鎮痛ちんつうやくを「だいるい医薬品いやくひん」から「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう処方箋しょほうせん医薬品いやくひんどうりょう配合はいごうしている内服薬ないふくやくのぞく。一部いちぶ解熱げねつ鎮痛ちんつうやく風邪かぜやくは、有効ゆうこう成分せいぶん配合はいごうしている関係かんけいすでに「指定していだいるい医薬品いやくひん」となっていた)。
  • 2013ねん
    • 1がつ19にちだい世代せだいこうヒスタミンやくエメダスチン有効ゆうこう成分せいぶんとする内服薬ないふくやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 4がつ28にち鎮痛ちんつう消炎しょうえんやくジクロフェナク有効ゆうこう成分せいぶんとする貼付ちょうふざい塗布とふざい(ボルタレンAC・フェイタスZ)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、販売はんばい開始かいし関係かんけいからフェイタスZは同年どうねん8がつ17にち区分くぶん変更へんこう)。
    • 6月30にちこうコリンやくのチキジウムを有効ゆうこう成分せいぶんとする鎮痛ちんつう胃腸いちょうやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2014ねん
    • 3月25にち消化しょうか器官きかんようやくのトロキシピドを有効ゆうこう成分せいぶんとする胃腸いちょうやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 10月3にちだい世代せだいこうヒスタミンやくのケトチフェンフマルさんしおナファゾリン塩酸えんさんしお配合はいごうざいを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、ケトチフェンはすでに「だいるい医薬品いやくひん」に移行いこうみ、ナファゾリンは元々もともとだいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
    • 12月7にちステロイドけいこう炎症えんしょうやくのベクロメタゾンを有効ゆうこう成分せいぶんとするぶしせいアレルギー専用せんようてん鼻薬はなぐすりを「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2015ねん
    • 4がつ6にち血管けっかん収縮しゅうしゅくざいオキシメタゾリン有効ゆうこう成分せいぶんとするてん鼻薬はなぐすり(ナシビンMスプレー)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 9月26にちだい世代せだいこうヒスタミンやくメキタジンのうち、1にちりょうちゅう6 mg以上いじょう含有がんゆうする製剤せいざいを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、メキタジンは元々もともとだいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
    • 10月25にちだい世代せだいこうヒスタミンやくエピナスチン有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 12月7にち:イブプロフェンとブチルスコポラミン臭化物しゅうかぶつ配合はいごうした生理せいりつう専用せんようやく(エルペインコーワ)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、イブプロフェンは前述ぜんじゅつとおり「指定していだいるい医薬品いやくひん」に、ブチルスコポラミン臭化物しゅうかぶつ元々もともとだいるい医薬品いやくひん」にそれぞれ区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
  • 2016ねん
    • 1がつ11にちこうアレルギーざいペミロラスト有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 10月19にち消炎しょうえん鎮痛ちんつうざいのイブプロフェンを配合はいごうした解熱げねつ鎮痛ちんつうやくのうち、1にちりょうちゅう0.6 g(600 mg)以上いじょう含有がんゆうする製剤せいざい(リングルアイビーαあるふぁ200、リングルアイビーじょうαあるふぁ200)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、イブプロフェンは前述ぜんじゅつのとおり「指定していだいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
    • 11月1にちだい世代せだいこうヒスタミンやくのフェキソフェナジンを有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやく(アレグラFX)とこうアレルギーざいのアシタザノラストを配合はいごうしたアレルギー専用せんよう点眼てんがんやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2017ねん
    • 2がつ1にちだい世代せだいこうヒスタミンやくセチリジン有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやく(ストナリニZ、コンタック鼻炎びえんZ)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2018ねん
    • 1がつ8にちこうアレルギーざいのトラニラストを有効ゆうこう成分せいぶんとするアレルギー専用せんよう点眼てんがんやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 1がつ14にちこうアレルギーざいのペミロラストを有効ゆうこう成分せいぶんとするアレルギー専用せんよう点眼てんがんやく(ノアールPガード点眼てんがんえき)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、ペミロラストは前述ぜんじゅつのとおり「だいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
    • 1がつ20日はつかだい世代せだいこうヒスタミンやくエバスチン有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやくを「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 7がつ8にち消炎しょうえん鎮痛ちんつうざいアルミノプロフェン有効ゆうこう成分せいぶんとする解熱げねつ鎮痛ちんつうやく(ルミフェン)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2020ねん
    • 1がつ10日とおか消化しょうか器官きかんようやくのトリメブチンを有効ゆうこう成分せいぶんとする過敏かびんせいちょう症候群しょうこうぐん治療ちりょうやく(セレキノンS)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、トリメブチンは元々もともとだいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
    • 8がつ25にち消炎しょうえん鎮痛ちんつうざいのロキソプロフェンを有効ゆうこう成分せいぶんとする貼付ちょうふざい塗布とふざい(ロキソニンSパップ、ロキソニンSテープ、ロキソニンSテープL、ロキソニンSゲル)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
  • 2021ねん
    • 1がつ16にちだい世代せだいこうヒスタミンやくロラタジン有効ゆうこう成分せいぶんとする鼻炎びえんよう内服薬ないふくやく(クラリチンEX、クラリチンEX ODじょう)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 11月9にちだい世代せだいこうヒスタミンやくのフェキソフェナジンを配合はいごうしたアレルギー専用せんよう鼻炎びえんやくのうち、15さい未満みまんものかか用法ようほうおよ用量ようりょうさだめられている製剤せいざい(アレグラFXジュニア)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう(なお、フェキソフェナジンは前述ぜんじゅつのとおり「だいるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされているため、区分くぶんリストの変更へんこうはない)。
  • 2023ねん
    • 4がつ3にち:チェストベリー乾燥かんそうエキスを有効ゆうこう成分せいぶんとする月経げっけいぜん症候群しょうこうぐん(PMS)治療ちりょうやく(プレフェミン)を「だいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう
    • 11月1にち副腎ふくじん皮質ひしつホルモンのフルチカゾン有効ゆうこう成分せいぶんとするアレルギー専用せんようてん鼻薬はなぐすり(フルナーゼてん鼻薬はなぐすり<ぶしせいアレルギー専用せんよう>)を「指定していだいるい医薬品いやくひん」に変更へんこう

なお、区分くぶん変更へんこう随時ずいじ見直みなおされることがある。最新さいしん情報じょうほう厚生こうせい労働省ろうどうしょうのサイト、関係かんけい法令ほうれいとう参照さんしょう

濫用らんようのおそれのある医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

2014ねん平成へいせい26ねん)6がつ12にちに「薬事やくじほうおよび薬剤師やくざいしほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつ」が施行しこうされると同時どうじに、薬事やくじほう施行しこう規則きそくだいじゅうじょう規定きていもとづいて乱用らんようとうのおそれがあるものとして厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん指定していする医薬品いやくひんとして適応てきおうしたものである[14]該当がいとうするのは、以下いか成分せいぶんおよび以下いか成分せいぶんみず和物あえもの塩類えんるい有効ゆうこう成分せいぶんとして配合はいごうしている製剤せいざいである。

2023ねんれい5ねん)4がつ1にち改正かいせいおこなわれ、改正かいせいまえは鎮咳去痰きょたんやく(メチルエフェドリンは鎮咳去痰きょたんやく内用ないよう液剤えきざい)に限定げんていされていたコデイン、ジヒドロコデイン、メチルエフェドリンの限定げんていはずされ、これらの成分せいぶんふく風邪かぜやく液剤えきざい以外いがいの鎮咳去痰きょたんやく追加ついか対象たいしょうとなった。

上述じょうじゅつ理由りゆうから薬店やくてん・ドラッグストアは、これらの製品せいひん販売はんばいにおける販売はんばい可能かのうすうを1てんのみに限定げんていしている (かくメーカーからの指導しどうでもある)。

だいさんるい医薬品いやくひん[編集へんしゅう]

上記じょうき以外いがい一般いっぱんよう医薬品いやくひん医薬品いやくひんであることにはわりなく、販売はんばいにあってはだいるい医薬品いやくひん同様どうよう規制きせいけるが、購入こうにゅうしゃから直接ちょくせつ希望きぼうがないかぎりは、商品しょうひん説明せつめいさいして法的ほうてき制限せいげんけない。

2019ねん9がつ18にちづけで、「だい一類いちるい医薬品いやくひん」に区分くぶんされていたフッナトリウム有効ゆうこう成分せいぶんとするフッ化物ばけものあらいこうざい(エフコート、クリニカ フッ素ふっそメディカルコート)が「だいさんるい医薬品いやくひん」に区分くぶん変更へんこうされた。

なお、店舗てんぽでの一般いっぱん従事じゅうじしゃ販売はんばいおよび授与じゅよは、薬剤師やくざいしまたは登録とうろく販売はんばいしゃ管理かんり指導しどうした可能かのうとなった[15]

医薬いやく部外ぶがいひん指定してい医薬いやく部外ぶがいひんふくむ)[編集へんしゅう]

医薬いやく部外ぶがいひんは、とく副作用ふくさようとうのリスクに問題もんだいがないものとされ、広義こうぎにおいて一般いっぱんよう医薬品いやくひんにはふくまれていない。販売はんばいについては制限せいげんがなく、販売はんばいしゃにおいても薬剤師やくざいし登録とうろく販売はんばいしゃ免許めんきょ資格しかく有無うむわれず、だれでも販売はんばいすることができるため、規制きせい緩和かんわのちコンビニエンスストア生活せいかつ量販りょうはんてんスーパーマーケット100えんショップなどでもひろ販売はんばいされている。

一部いちぶのドリンクざい(ビタミン含有がんゆう保健ほけんざい)、のど清涼せいりょうざい外用がいようはなづまり改善かいぜんやくせいちょうやくなど、医薬品いやくひんからのグレードダウンによる医薬いやく部外ぶがいひんのほか、医薬品いやくひんじゅんじるものとしてはじめから医薬いやく部外ぶがいひんじゅん医薬品いやくひん)で発足ほっそくしているものがある。また、ヘアカラーなど、あきらかに医薬品いやくひんとは無関係むかんけい品目ひんもくにも医薬いやく部外ぶがいひんしな存在そんざいする。厚生こうせい労働省ろうどうしょう医薬品いやくひんとう安全あんぜん対策たいさく部会ぶかいによると、便宜上べんぎじょうは「だい4るい」と定義ていぎされている[16]

なお2009ねん平成へいせい21ねん)6がつ1にちに、当時とうじ薬事やくじほう改正かいせいにより、医薬品いやくひんからのグレードダウンによるものや、医薬品いやくひんじゅんじるものとして、はじめから医薬いやく部外ぶがいひん発足ほっそくしているものについては、指定してい医薬いやく部外ぶがいひん分類ぶんるいされるようになった。

種類しゅるい使用しようされる有効ゆうこう成分せいぶん[編集へんしゅう]

内服薬ないふくやく[編集へんしゅう]

いたみや炎症えんしょうたいする、頭痛ずつうやく風邪かぜやく鼻炎びえんやく、のどのくすり(鎮咳・去痰きょたんやく含嗽がんそうざい)、鎮暈やくやく)、こうアレルギーようやく

胃腸いちょうくすりである、胃腸いちょうやくけん胃薬いぐすり)、せいちょうやく、瀉下やく便秘べんぴやく)、とめ瀉薬(下痢げりめ)。 利尿りにょう改善かいぜんやくこうコレステロール改善かいぜんやくのような生活せいかつ習慣しゅうかんかんしたもの。

睡眠すいみんかんした睡眠すいみん改善かいぜんやく鎮静ちんせいやく眠気ねむけ防止ぼうしやく

いのちははのような婦人ふじんやくや、しみ改善かいぜんやくかんまだらかぎる)のような美容びようやく

ビタミンざいや、そのドリンクざい、カルシウムざい内服ないふく男性だんせいホルモンざい滋養じよう強壮きょうそうざい強心剤きょうしんざい、催淫ざい薬用やくようしゅ。 ぎょうちゅう駆除くじょざい

また、漢方薬かんぽうやくなど。

外用がいようやく[編集へんしゅう]

救急きゅうきゅう絆創膏ばんそうこうきずやく殺菌さっきん消毒しょうどくやく)、消毒しょうどく綿めん手指しゅし皮膚ひふ消毒しょうどくざい、かゆみめ、むしさされ・かゆみ・あせもなどの鎮痒消炎しょうえんやく水虫みずむし治療ちりょうやくうお治療ちりょうやく

ただれなど皮膚ひふ疾患しっかん治療ちりょうやくには、おでき、とびひの治療ちりょうやく、にきび治療ちりょうやく

医薬品いやくひんハンドクリーム、ひび、あかぎれ治療ちりょうやくいぬいかわしょうかくしょう治療ちりょうやく

目薬めぐすり点眼てんがんやく)、洗眼せんがんやく鼻薬はなぐすりてん鼻薬はなぐすり)。 歯槽膿漏しそうのうろう治療ちりょうやく歯痛しつうやく口唇こうしんえん口角こうかくえん口内こうないえん治療ちりょうやくや、また口唇こうしんヘルペス再発さいはつ治療ちりょうやくはなづまり改善かいぜんやくちつカンジダ再発さいはつ治療ちりょうやく治療ちりょうやくはつ促進そくしんやくはつざい禁煙きんえん補助ほじょざい、シラミ駆除くじょざい皮膚ひふ軟化なんかざい外用がいよう消炎しょうえん鎮痛ちんつうざいかたり、腰痛ようつうくすり

坐薬ざやくとしては、浣腸かんちょう痔疾じしつ治療ちりょうやく便秘べんぴ治療ちりょうやく。また解熱げねつ鎮痛ちんつうざいちつカンジダ再発さいはつ治療ちりょうやく

公衆こうしゅう衛生えいせいようざいには、消毒しょうどくざいや、電話でんわ消毒しょうどくやく哺乳ほにゅうびん消毒しょうどくえき。また殺虫さっちゅうざいむしよけスプレーがある。

治療ちりょうおも目的もくてきとしない医薬品いやくひんとしては、一般いっぱんよう検査けんさやくには、尿にょう試験しけん妊娠にんしん検査けんさやくなどがある。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ ただし、雑貨ざっかなどを販売はんばいするドラッグストアなどはスーパーなどとおなじように時間じかんたいがあるため、そのような場合ばあい実質じっしつてきくわしく説明せつめいをしている余裕よゆうがないという実情じつじょうがある。そのため、ほとんどの場合ばあいはただ販売はんばいするだけというかたちになりがちである。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b セルフメディケーションにおける一般いっぱんよう医薬品いやくひんのありかたについて(平成へいせい14ねん11月8にち 一般用医薬品承認審査合理化等検討会 中間ちゅうかん報告ほうこくしょ厚生こうせい労働省ろうどうしょう
  2. ^ 厚生こうせい労働ろうどうしょう. “薬事やくじほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつ概要がいよう” (PDF). 2010ねん7がつ18にち閲覧えつらん
  3. ^ 医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとう品質ひんしつ有効ゆうこうせいおよ安全あんぜんせい確保かくほとうかんする法律ほうりつ施行しこう規則きそく - e-Gov法令ほうれい検索けんさく
  4. ^ 試験しけん問題もんだい作成さくせいかんする手引てびだい4しょう薬事やくじ関係かんけい法規ほうき制度せいどp203下段げだん(v) (PDF)
  5. ^ a b c 医薬品いやくひん医療いりょう機器ききとう品質ひんしつ有効ゆうこうせいおよ安全あんぜんせい確保かくほとうかんする法律ほうりつ - e-Gov法令ほうれい検索けんさく
  6. ^ 薬事やくじほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつとう施行しこうとうについて」(平成へいせい21ねん5がつ8にちやくしょくはつだい0508003ごう医薬いやく食品しょくひんきょく通知つうち平成へいせい23ねん5がつ13にち最終さいしゅう改正かいせい)159じょう14こう関係かんけい (PDF)
  7. ^ 特定とくてい一般いっぱんよう医薬品いやくひんとう購入こうにゅう支払しはらったとき(医療いりょう控除こうじょ特例とくれい)セルフメディケーション税制ぜいせい. 国税庁こくぜいちょう. https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1129.htm 2020ねん1がつ17にち閲覧えつらん 
  8. ^ セルフメディケーションを視野しやれた しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん開発かいはつ評価ひょうか http://homepage3.nifty.com/cont/27sup/OTC.html
  9. ^ 一般いっぱんよう医薬品いやくひんのインターネット販売はんばいについて 平成へいせい26ねんがつ厚生こうせい労働省ろうどうしょう 医薬いやく食品しょくひんきょく 総務そうむ (PDF) 2020ねん1がつ17にち閲覧えつらん
  10. ^ よう指導しどう医薬品いやくひん厚生こうせい労働省ろうどうしょう平成へいせい26ねん10がつ25にち更新こうしん
  11. ^ しん一般いっぱんよう医薬品いやくひん厚生こうせい労働省ろうどうしょう告示こくじだい69ごう平成へいせい19ねん3がつ30にち)の別表べっぴょうだいいちかかげる医薬品いやくひん以外いがいだい一類いちるい医薬品いやくひん一覧いちらん平成へいせい26ねん10がつ25にち現在げんざい
  12. ^ だい一類いちるい医薬品いやくひん (PDF)
  13. ^ 薬事やくじほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつとう施行しこうとうについて」(平成へいせい21ねん5がつ8にちやくしょくはつだい0508003ごう医薬いやく食品しょくひんきょく通知つうち平成へいせい23ねん5がつ13にち最終さいしゅう改正かいせい)159じょう14こう関係かんけい (PDF)
  14. ^ 乱用らんようとうのおそれがある医薬品いやくひん (PDF)
  15. ^ 薬事やくじほう一部いちぶ改正かいせいする法律ほうりつとう施行しこうとうについて」(平成へいせい21ねん5がつ8にちやくしょくはつだい0508003ごう医薬いやく食品しょくひんきょく通知つうち平成へいせい23ねん5がつ13にち最終さいしゅう改正かいせい (PDF)
  16. ^ 厚生こうせい労働省ろうどうしょう 医薬品いやくひんとう安全あんぜん対策たいさく部会ぶかい (PDF) 平成へいせい21ねん5がつ8にち発表はっぴょう

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]