ソーシャル・ネットワーキング・サービス

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SNSサイトから転送てんそう

ソーシャル・ネットワーキング・サービスえい: Social networking service; SNS)とは、Webうえ社会しゃかいてきネットワーク(ソーシャル・ネットワーク)を構築こうちく可能かのうにするサービスである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

広義こうぎには、社会しゃかいてきネットワーク構築こうちくのできるサービスやウェブサイトであれば、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下いか、SNS)またはソーシャル・ネットワーキング・サイトと定義ていぎされる。このため、電子でんし掲示板けいじばんメーリングリストもSNSにふくまれることがある。また、さらにネットワークてき概念がいねんえた広義こうぎでは、これとはべつの「ソーシャルメディア」といういいかた一般いっぱんてき浸透しんとうしてきている。

狭義きょうぎには、SNSとはひとひととのつながりを促進そくしん・サポートする、「コミュニティがた会員かいいんせいのサービス」と定義ていぎされる。あるいはそういったサービスを提供ていきょうするウェブサイトふくまれる。

SNSのしゅ目的もくてきは、個人こじんあいだコミュニケーションにある。利用りようしゃはサービスに会員かいいん登録とうろくをすることで利用りようできるが、密接みっせつひとのつながりを重視じゅうしして、既存きそん参加さんかしゃからの招待しょうたいがないと参加さんかできないシステムになっているものも存在そんざいする。

近年きんねんでは、各国かっこく企業きぎょう政府せいふ機関きかんなど多様たよう分野ぶんやにおいてSNSの利用りようすすんでいる。首相しゅしょう官邸かんていにおいてもFacebookLINEなどのSNSを利用りようした情報じょうほう発信はっしんおこなっている。また、社内しゃないでのコミュニケーションの活性かっせい情報じょうほう地域ちいきあいだ格差かくさ解消かいしょうSOXほう対策たいさくのために、おおくの企業きぎょう社内しゃないSNSを導入どうにゅうしている[1]

TwitterげんX)かんしては、ゆるい「つながり」(人間にんげん関係かんけい[2]発生はっせいし、ひろ意味いみではSNSのひとつといわれるが、Twitter(げんX)しゃ自身じしんは「社会しゃかいてき要素ようそそなえたコミュニケーションネットワーク」(通信つうしんもう)であると規定きていし、SNSではないとしている[3][4]

おおくのサービスは広告こうこく収入しゅうにゅう収益しゅうえきげるビジネスモデルである。したがって、登録とうろく情報じょうほうやサービスがわたくわえられた履歴りれき情報じょうほうなどをもとにターゲティング広告こうこくが、インフィード広告こうこくなどでユーザーに露出ろしゅつする。

FacebookTwitterげんX)は13さい以上いじょう使用しよう可能かのうとし、13さい未満みまんのアカウントをすべてロックするなどの設定せってい追加ついかするようになった。

世界せかいのSNSの月間げっかんアクティブユーザーすうは(We Are Socialの報告ほうこくしょ「デジタル2022」)、フェイスブック29おく1000まん、ユーチューブやく25おく、ワッツアップやく20おく、インスタグラムやく14おく、ウィーチャットやく12おく、ティックトックやく10おく、スナップチャットやく5おく、ツイッター(げんX)やく4おく[5]

基本きほんてき機能きのう[編集へんしゅう]

  • プロフィール機能きのう
  • メッセージ送受信そうじゅしん機能きのう
  • タイムライン(ウォール)機能きのう
  • ユーザー相互そうごリンク機能きのう
  • ユーザー検索けんさく機能きのう
  • ブログ機能きのう
  • Q&A機能きのう
  • アンケート機能きのう
  • コミュニティ機能きのう
  • ルール違反いはん投稿とうこう報告ほうこく機能きのう

ビジネスモデル[編集へんしゅう]

SNSのビジネスモデルおおきくけて「広告こうこく収入しゅうにゅうモデル」「ユーザー課金かきんモデル」「サイト誘導ゆうどう連動れんどうモデル」が成立せいりつしている。

広告こうこく収入しゅうにゅうモデル
インターネット広告こうこくにより収益しゅうえきるモデル。広告こうこく収入しゅうにゅう収益しゅうえきはしらとしているSNSはmixiやMySpaceなどがげられる。いかに多数たすうユーザーサイトうえ滞在たいざいさせ、ページの閲覧えつらんかず(ページビュー)をどれだけおお獲得かくとくできるかがこのモデルのかぎとなる。SNSで広告こうこく収入しゅうにゅうをあげるにはそれなりのユーザーすう必要ひつようとされるため、そこまでコミュニティをそだてていくにはサーバーなどを運営うんえいしていく計画けいかくてき資本しほん戦略せんりゃく必要ひつようとされる。
ユーザー課金かきんモデル
提供ていきょうしているサービスたいし、サービス利用りようりょうというかたちユーザーたいして直接ちょくせつ課金かきんし、収入しゅうにゅうげんとするモデル。閲覧えつらんすうおおさに依存いぞんせず、人的じんてきネットワークなどSNSの特徴とくちょう積極せっきょくてき活用かつようしたサービスの提供ていきょう重点じゅうてんいているてん特徴とくちょうがある。現在げんざいではビジネスネットワークの構築こうちくしょくさがしに利用りようされる米国べいこくLinkedIn(リンクトイン)などがげられる。
またこれとはべつ基本きほんてき無料むりょう提供ていきょうしているサービスに一部いちぶサービスに付加ふか機能きのうくわえた有料ゆうりょうサービスを提供ていきょうして課金かきんをするモデルもある(れい:mixiプレミアム)。
サイト誘導ゆうどう連動れんどうモデル
SNSないでの広告こうこく収入しゅうにゅう課金かきん収入しゅうにゅうたよるのではなく、SNSをユーザーの集客しゅうきゃく定着ていちゃくのツールとしてとらえ、自社じしゃ他社たしゃわずほかのサイトに誘導ゆうどう、あるいは連動れんどうさせることによりられるシナジー効果こうか相乗そうじょう効果こうか)を期待きたいするモデル。井上いのうえ雅博まさひろヤフー株式会社かぶしきがいしゃCEO時代じだいかたったようにYahoo! Days(ヤフー・デイズ)などの大手おおてポータルサイトが運営うんえいするSNSは、このモデルをれようとしている。
また携帯けいたい端末たんまつけSNSのモバゲータウンはモバオク、ミュウモなどの外部がいぶ課金かきんサービスに誘導ゆうどうすることで収益しゅうえきをあげている。

なお、これら3つのモデルは、そのいずれかはそれぞれのSNSで中心ちゅうしんとなっているものの、たとえば広告こうこく収入しゅうにゅうモデルはほぼすべてのSNSでれられているように、ビジネスモデルをわせていくのが一般いっぱんてきである。

アメリカや韓国かんこくでは広告こうこく収入しゅうにゅう以外いがいにもEC事業じぎょうアバター、ホムピー)といったさまざまなビジネスモデルが構築こうちくされつつある。たとえばサイワールドなどはつき10おくえん以上いじょう利益りえき広告こうこく(20%)とEC(80%)によりしている。その一方いっぽうで、かぎられた会員かいいんないとはいえ、依然いぜんとして個人こじん情報じょうほう流出りゅうしゅつする懸念けねん一部いちぶではあり、未成年みせいねんしゃ利用りよう制限せいげんするうごきもある(アメリカでは12さい以上いじょうなら利用りよう可能かのうなため)。

開発かいはつ環境かんきょう[編集へんしゅう]

開発かいはつ環境かんきょうについて、かつては電子でんし掲示板けいじばんである2chなどに使つかわれるCGI(とくPerl)などの環境かんきょう動作どうさしていることがおおかったが、そのTwitter(X)・Facebookなどのの登場とうじょうごろから、PHP(プログラミング言語げんご)使つかわれるようになり、そのは5chの実質じっしつてき後継こうけいなどともばれた電子でんし掲示板けいじばんTalkや、Twitter代替だいたいサービスとして注目ちゅうもくされたMisskeyようにNode.jsや、Next.jsなどのフレームワークを使つかようになった。ようするに、SNSの開発かいはつ環境かんきょう進化しんかつづけているということである。 また、TwitterやFacebookはいまなおPHPを使つかっている。

歴史れきし[編集へんしゅう]

コンピュータ登場とうじょう以前いぜんのソーシャルネットワーキング理論りろん起源きげんとしては、ろくへだたり理論りろんなどがある。

コンピュータネットワークによるあたらしい社会しゃかい交流こうりゅう形態けいたいは、コンピュータが開発かいはつされた初期しょきからその可能かのうせい示唆しさされていた[6]。コンピュータ通信つうしんによるソーシャルネットワーキングのこころみは、UsenetARPANETLISTSERVBBSなどをふく初期しょきおおくのオンラインサービスじょうおこなわれた。SNSのぜん段階だんかいとしての特徴とくちょうは、AOLProdigyそしてCompuServeなどのオンラインサービスじょうにもおおあらわれていた。

ワールドワイドウェブうえ初期しょきのSNSは、Theglobe.com(1994)[7]Geocities(1994)、Tripod.com(1995)のようなオンラインコミュニケーションの形態けいたいはじまった。これら初期しょきのコミュニティのおおくは、チャットルームのほか、使つかいやすいサイト開設かいせつツールと自由じゆう安価あんか提供ていきょうすることによって、個人こじんのウェブページをとおして個人こじんてき情報じょうほうやアイデアを共有きょうゆうすることに注力ちゅうりょくしていた。Classmates.com(クラスメーツ・ドット・コム)のようないくつかのコミュニティはEいーメールアドレスを公開こうかいして人々ひとびとがおたがむすびつくような方法ほうほうっていた。

1990年代ねんだい後半こうはん、ユーザーが友人ゆうじんのリストを管理かんりし、たような関心かんしんほかのユーザーをさがせるようにするなど、ユーザープロフィール編集へんしゅうがSNSの中心ちゅうしんてき特徴とくちょうとなっていった。

ユーザーが友人ゆうじん発見はっけん管理かんりできるようなあたらしいSNSの方法ほうほう開発かいはつされたことを契機けいきに、おおくのサイトがさらにすすんだ機能きのう開発かいはつおこなはじめた[8]。このしん世代せだいのSNSは、1997ねんから2001ねんまで運営うんえいされユーザーが100まんにんにまでたっしたSixDegrees.com、そして2002ねんFriendster(フレンドスター)の登場とうじょうにより本格ほんかくてき普及ふきゅう[9]、すぐにインターネットの主流しゅりゅう一角いっかくめるようになった。Friendsterにつづいて、2003ねんにはMySpaceLinkedInが、そして2005ねんにはBebo登場とうじょうした。SNSの知名度ちめいど急速きゅうそくたかまりは、2005ねん時点じてんMySpaceページビューGoogle上回うわまわったという事実じじつ物語ものがたっている。

2008ねんにはさまざまなバラエティのソーシャルネットワーキングモデルが登場とうじょうし、これらのモデルを使つかった200以上いじょうのサイトが稼働かどうしていると報告ほうこくされている[10]

べい最大さいだいきゅうのSNS、Myspace公式こうしき発表はっぴょうによると米国べいこく会員かいいんすうだけで6,000まんにん記録きろくしており、そうユーザーすうは1おく2,000まんにん発表はっぴょうされている(2006ねん11月)。2006ねんにはつきに600まんにんのペースでユーザーをやしつづけていた。マドンナ、U2、ビヨンセ、マライア・キャリーなど300まんのアーティストが参加さんかしており、若者わかもの人気にんきたかい。なお、Myspaceは2006ねん11月に日本語にほんごばんのベータばん開設かいせつした。市場いちば調査ちょうさ会社かいしゃべいPew Research Centerは米国べいこくのインターネット利用りようしゃの65%がべいFacebookやべいLinkedInのようなSNSを利用りようしており、3ねんまえ(2008ねん)の29%から2ばい以上いじょうえたと公表こうひょうした(現地げんち時間じかん2011ねん8がつ26にち公表こうひょう)。

2004ねんにはのちにビッグ・テックひとつとなるFacebook、2006ねんにはミニブログ元祖がんそといえるTwitter(げんX)が開始かいしし、くもわるくも世界せかいおおきな影響えいきょうあたえる存在そんざい成長せいちょうしていく[11][12]

2007ねんにはアメリカのSecond Lifeなど仮想かそう世界せかいのSNSがきゅう成長せいちょうせたが、技術ぎじゅつ成熟せいじゅくもありいちしゅのバブルでわった[13]

日本にっぽん[編集へんしゅう]

日本にっぽんでは従前じゅうぜんから数多かずおお存在そんざいしていた「Web日記にっきサイト」「グループウェアサイト」「インターネットコミュニティ」などの機能きのう上手じょうずみつつ、さらにはかく新聞しんぶんしゃやマスコミの記事きじあつかうなど、一種いっしゅポータルサイトとしての機能きのうっているものがられる。企業きぎょう教育きょういく機関きかんでも内部ないぶけコミュニケーションからはじまって、内定ないていしゃ学校がっこう卒業生そつぎょうせいかこみなど、さまざまな用途ようと使つかわれるようになった。熊本くまもとけん八代やしろ運営うんえいする「ごろっとやっちろ」を皮切かわきりに自治体じちたい営利えいり団体だんたい企業きぎょうなどが運営うんえいする地域ちいきがたのサービスもある。

「ソーシャルネットワーキング」という概念がいねん意識いしきしてフレンド相互そうごリンク・私書箱ししょばこ・プロフィール表示ひょうじという現在げんざいのSNSの主要しゅよう機能きのうつものとしては2002ねん登場とうじょうした内野ないやはれひとし運営うんえいのmyprofile.jp[14]嚆矢こうしであり、これにつづいて2003ねんにはSFC Incubation Villageにてビートコミュニケーションによる期間きかん限定げんていのマッチング実験じっけんSIV Connectが、そしてネットエイジしゃによる有料ゆうりょうごうコンマッチングサービスのGoccoなどのサービスが開始かいしされた。ただGoccoは長続ながつづきせず、最初さいしょから課金かきんをするスタイルはハードルがたかかったことが原因げんいんにあげられている(課金かきんモデルは途中とちゅうから変更へんこう[15]

2004ねん、2がつ21にち田中たなか良和よしかず個人こじん運営うんえいGREEと、イー・マーキュリー (げんMIXI提供ていきょうmixiがプレオープン、3月3にちにオフィシャルオープンした。おくれて、Yubitomaのエコー、フレンドマップ、Miniiそしてキヌガサなどがスタートした。2004ねん段階だんかいでは、GREEがもっとも会員かいいんすうおおく、イベント中心ちゅうしんがりをせたが、当初とうしょはウェブメール機能きのう日記にっき機能きのうがなく、会員かいいんすうが10まんにんあたりで、最初さいしょから日記にっき機能きのうのあったmixiにかれた(ただしmixiもリリース当初とうしょはまだコミュニティ機能きのうなどは実装じっそうされていなかった)。

総務そうむしょう発表はっぴょうでは2006ねん3月31にち時点じてん日本にっぽんでのSNS利用りようしゃすうは、716まんにんたっした。これは前年度ぜんねんど2005ねん3月31にち)の111まんにんやく6.5ばい数字すうじであり、急速きゅうそく認知にんちたかまっていることがうかがえる。

YouTubeFlickrといった画像がぞう共有きょうゆう動画どうが共有きょうゆうサイトが人気にんきになったことにより、日本にっぽんでもニコニコ動画どうがAmebaVision終了しゅうりょう)など類似るいじのものが相次あいついで開設かいせつされている。2007ねんにはオタク文化ぶんか・イラスト文化ぶんかとくしたSNSのpixiv登場とうじょうした。

2009ねん1がつのSNS会員かいいんすうは、7134.4まんにんたっした[16]2010ねんには、mixiのユーザーすう有効ゆうこうIDすう)が2,000まんにんえたが、Twitter(げんX)・Facebookなどの海外かいがいぜいのブームのかげかくれるかたちとなっていった[17]

国内こくないぜいでは2011ねんより開始かいししたモバイルメッセンジャーアプリのLINE急速きゅうそく普及ふきゅう利用りよう開始かいしにあたり電話でんわ番号ばんごう登録とうろくだけの単純たんじゅんさと、1たい1のクローズドな空間くうかんでのコミュニケーションなどが、FacebookのようなオープンSNSに馴染なじめないユーザーをとらえたといわれている[18]

SNSの栄枯盛衰えいこせいすい[編集へんしゅう]

SNS流行りゅうこううつわりははやく、mixi、Twitter(げんX)、Facebook、LINE、Instagramなどと次々つぎつぎ流行りゅうこうしてはめていったり、ぎゃくむかし流行りゅうこうしたSNSがさい評価ひょうかされたりする[17]。ITジャーナリストの高橋たかはし暁子あきこ若者わかものが「大人おとながあまりいない場所ばしょ」をもとめて流浪るろうすることが背景はいけいにあるとしている[19]

アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでも2010年代ねんだい若者わかもの人気にんきほこったTwitter(げんX)、facebookが10ねん程度ていどsnapchatTikTokInstagramってわられた[20]

問題もんだいてん[編集へんしゅう]

犯罪はんざい被害ひがい個人こじん情報じょうほう漏洩ろうえい
  • 写真しゃしん個人こじん情報じょうほう不用意ふようい公開こうかいしてしまうことで、最悪さいあく場合ばあい犯罪はんざいまれるおそれがある[21]一見いっけん個人こじん情報じょうほうにはむすびつかないものでも、過去かこ投稿とうこう内容ないようや、写真しゃしんうつっている被写体ひしゃたい背景はいけい周囲しゅうい物体ぶったい反射はんしゃしてうつっているもの)、写真しゃしんデータの位置いち情報じょうほうなどの断片だんぺんてき情報じょうほうから、学校がっこう職場しょくば氏名しめい交友こうゆう関係かんけいなどが特定とくていされる可能かのうせいがある。2019ねんには、ひとみうつ景色けしきから住所じゅうしょ特定とくていしたストーカーに、女性じょせいおそわれる事件じけん発生はっせいしている[22][23]
  • 警察庁けいさつちょう発表はっぴょうによれば、2019ねんにSNSをつうじて事件じけんまれた18さい未満みまん子供こども過去かこ最多さいたの2,082にんたい前年ぜんねん271にん(15.0%)ぞう)で、被害ひがいしゃ高校生こうこうせい1,044にん中学生ちゅうがくせい847にんたい前年ぜんねん223にん(35.7%)ぞう)、小学生しょうがくせい72にん(この10年間ねんかんで5ばいになった)など。つみ種別しゅべつでは青少年保護育成条例せいしょうねんほごいくせいじょうれい違反いはん844にん児童じどうポルノ671にん児童じどう買春ばいしゅん428にん強制きょうせい性交せいこうとう49にん略取りゃくしゅ誘拐ゆうかい46にん児童じどう福祉ふくしほう違反いはん28にん強制きょうせいわいせつ15にんなど。SNSではTwitter(げんX)807にん、ひま307にん、Instagram120にん、LINE81にん、マリンチャット70にんなど。フィルタリング機能きのう利用りよう有無うむ確認かくにんた1,772にんのうちいち利用りようしていないのは77.4%だった[24]
誹謗ひぼう中傷ちゅうしょう
  • SNSじょうでは、匿名とくめいであることをいいことに、誹謗ひぼう中傷ちゅうしょう発生はっせいしやすい。誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうけた対象たいしょうしゃは、情報じょうほうがSNSじょうのこっているかぎり、ずっと誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうつづけることがおおい。
精神せいしん衛生えいせい
  • よくられているように、ハーバード大学だいがく医学部いがくぶは2022ねん5がつ、ソーシャルメディアと若者わかもののメンタルヘルスへの悪影響あくえいきょうとのあいだ関連かんれんせいがあることがられていると発表はっぴょうした[25]
  • 意外いがいなことに、一部いちぶのユーザーにも気分きぶんてきなメリットがあることをしめ証拠しょうこがある。友人ゆうじんへのダイレクトメッセージの送信そうしんやプロフィール写真しゃしん更新こうしんなど、積極せっきょくてき自己じこ中心ちゅうしんてき活動かつどうは、気分きぶん悪化あっかさせる可能かのうせいひく[25]
  • SNSじょうで、他人たにん自分じぶん比較ひかくしてうつ状態じょうたいになるユーザーがおお傾向けいこうにある。れいにすると、Facebookじょうではおおくのひと生活せいかつなかのよい出来事できごとのみを投稿とうこうしてしまうため、ユーザーは相手あいてのハイライト・シーンと自身じしん比較ひかくしてしまい、相手あいて生活せいかつがよいものにえ、そのギャップで精神せいしんてき悪影響あくえいきょうおよぼすおそれがある[26][27]
  • 一部いちぶのSNSでは、会社かいしゃ幹部かんぶ部下ぶかたいし、友達ともだちになることや「いいね」をれることを強要きょうようするなど、「ソーシャル・ハラスメント(ソーハラ)」行為こうい問題もんだいとなっている[28]
  • SNSじょうでの誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうによる被害ひがい深刻しんこくしている。ソーシャルメディア利用りよう環境かんきょう整備せいび機構きこう総務そうむしょう法務省ほうむしょうは、SNS事業じぎょうしゃ共同きょうどう適正てきせい利用りようびかける特設とくせつサイトを2020ねん7がつ開設かいせつ。「#No Heart No SNS」をスローガンとして啓発けいはつ活動かつどうおこなうことを発表はっぴょうした[29]
情報じょうほう信頼しんらいせい
  • 地震じしん風水害ふうすいがいなどの災害さいがいどきや、社会しゃかいてき注目ちゅうもくびる事件じけん事故じこ発生はっせいなどに、SNSをつうじてさまざまなうそ拡散かくさんしやすい[30][31]。SNSの流言りゅうげん爆発ばくはつてき拡散かくさんする[32]2011ねん東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい2016ねん熊本くまもと地震じしん2018ねん大阪おおさか北部ほくぶ地震じしん2019新型しんがたコロナウイルス2020ねんアメリカ大統領だいとうりょう選挙せんきょなどでデマ拡散かくさん問題もんだいされた。流言りゅうげん否定ひてい情報じょうほうには拡散かくさん抑制よくせい効果こうかがあるが、否定ひてい情報じょうほう浸透しんとうするスピードは流言りゅうげんによってことなり、恐怖きょうふ感情かんじょうともなった流言りゅうげん場合ばあい浸透しんとうスピードがはや[32]。Twitter(げんX)の場合ばあい、デマを拡散かくさんするユーザの特徴とくちょうとして、ツイートにめるリツイートの割合わりあいたかいことが確認かくにんされている[33]自分じぶんがデマ拡散かくさんしゃにならないためには、(うられている)デマ拡散かくさんユーザーリストにあるユーザーと、リツイートのおおいユーザを排除はいじょすることが有効ゆうこうである[33]
  • SNSじょうのニュースは信用しんようできないという前提ぜんていがある。2017ねん1がつ24にちから26にちに811にん日本経済新聞にほんけいざいしんぶん電子でんしばん読者どくしゃ対象たいしょうおこなわれた調査ちょうさによると、「信用しんようしない」とのこたえが87.1%にのぼり、「信用しんようする」の12.9%をおおきく上回うわまわった[34]前者ぜんしゃ立場たちばものからは「大手おおてメディアはうら情報じょうほう掲載けいさいをするため、ある程度ていど信頼しんらいかんがあるが、SNSのニュースはソースをふく真偽しんぎ不明ふめいかくおおい」(65さい男性だんせい)「なかにはただしい情報じょうほうもあるとおもうが、うられない情報じょうほう虚偽きょぎ可能かのうせいがあるとおもってる」(58さい男性だんせい)「SNSの最大さいだい問題もんだいてんがこの『にせ情報じょうほう』だとおもう。事実じじつとはまったことなる情報じょうほう発信はっしんする(できる)仕組しくみにおおきな問題もんだいがあるとおもう」(53さい男性だんせい)との指摘してきがあった[34]一方いっぽうで、後者こうしゃ立場たちばものなかには「SNS自体じたい手段しゅだんでしかないので、発信はっしんもと確認かくにんする必要ひつようのWebメディアとおおきくわらない」(41さい男性だんせい)「SNSという理由りゆうだけで、無条件むじょうけんしんじないとはしない。ニュースソースの明示めいじじょうきょうとうがちゃんとなされていれば、一定いってい信用しんようせいはある場合ばあいもある」(33さい男性だんせい)など、情報じょうほうげん確認かくにんすることを前提ぜんていに、SNSをニュース情報じょうほう入手にゅうしゅするツールのひとつとして前向まえむきに活用かつようするものもいる[34]

おもなSNS[編集へんしゅう]

ソーシャル・ネットワーキング・サービスの一覧いちらん参照さんしょう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ https://news.mynavi.jp/article/sns-1/
  2. ^ Twitterについての調査ちょうさレポートP16 (PDF) - ネットマイル
  3. ^ Twitterヘルプ ツイッターとは?、2010ねん5がつ14にち閲覧えつらん(2009ねん12月26にち時点じてんアーカイブ
  4. ^ https://www.cnet.com/news/twitters-not-a-social-network/
  5. ^ 朝日新聞あさひしんぶん2022ねん2がつ27にち (Sunday World Economy)SNS中傷ちゅうしょう事業じぎょうしゃにもきびしい視線しせん朝日新聞あさひしんぶんデジタル
  6. ^ The Network Nation」S. Roxanne Hiltz、Murray Turoff 共著きょうちょ (アジソン・ウェスレイ出版しゅっぱん, 1978, 1993)
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  12. ^ "Social graph-iti": Facebook's social network graphing、エコノミスト ウェブサイトの記事きじ、2008ねん1がつ19にち
  13. ^ セカンドライフはなぜ失敗しっぱいしたのか、そしてclusterはVRリビングルームでなに目指めざすのか? | TechCrunch Japan
  14. ^ myprofile.jp(フレンド相互そうごリンク機能きのうは2003ねん公開こうかい。2010ねん終了しゅうりょう
  15. ^ GOCOO閉鎖へいさ[1] [リンク]
  16. ^ ブログ・SNSの経済けいざい効果こうか推計すいけい 平成へいせい21ねんがつ 総務そうむしょう情報じょうほう通信つうしん政策せいさく研究所けんきゅうじょ 調査ちょうさ研究けんきゅう (2009)
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  20. ^ 最新さいしん調査ちょうさによれば、いま若者わかものは(も)Facebook、Twitterがおキライ | ギズモード・ジャパン
  21. ^ 6-4 未成年みせいねんしゃ使つか場合ばあい”. 総務そうむしょう - 財団ざいだん法人ほうじん地方自治情報ちほうじちじょうほうセンター. 2015ねん5がつ21にち閲覧えつらん
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  23. ^ ストーカー、「ひとみうつった景色けしき」で女性じょせい自宅じたく特定とくてい 日本にっぽん」『BBCニュース』、2019ねん10がつ11にち2020ねん7がつ8にち閲覧えつらん
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  34. ^ a b c SNSのニュース「信用しんようしない」87% 日本経済新聞にほんけいざいしんぶん 2017/1/26 2:00

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]