Strata 3D

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Strata
開発元かいはつもと Corastar
最新さいしんばん
対応たいおうOS Classic Mac OS, macOS, Windows
公式こうしきサイト Strata.com
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Strata 3D(ストラタ 3D)は、Corastarしゃによって開発かいはつされている3DCGソフトウェアである。短縮たんしゅくして、Strataともよばれる。

1990年代ねんだい後半こうはんから2000年代ねんだい前半ぜんはんにかけては、世界せかいもっと普及ふきゅうしている3D CGソフトのひとつであった。Adobe IllustratorPhotoshopなどのアドビシステムズ(げんアドビ製品せいひんとの適合てきごうせい非常ひじょうによいことから、アドビ製品せいひんれたデザイナーやイラストレーターによって利用りようされることがおも想定そうていされている。

2020ねん現在げんざい最新さいしんバージョンは2016ねんリリースのCX8。日本語にほんごばん株式会社かぶしきがいしゃソフトウェア・トゥーから販売はんばいされている。またソフトウェア販売はんばいプラットホームのSteamにおいて「Strata Design 3D SE」が無料むりょう配布はいふされている。日本語にほんごWindowsばんおよびSteamばんは2012ねん発売はつばいのCX7に準拠じゅんきょしている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

Strata 3Dは、1990年代ねんだい前半ぜんはん人気にんきあつめていたClassic Mac OSけの3DCGソフト、StrataVision 3Dの後継こうけいである。1993ねん高機能こうきのうばんのStrataStudio Proが登場とうじょうすると、StrataVision 3Dは軽量けいりょうばんとして位置いちづけられることになったが、2000ねんにStrataVision 3DはStrataStudio Proと統合とうごうされ、2002ねんにStrataStudioのバージョン3に相当そうとうする製品せいひんが「Strata 3Dpro」の名称めいしょう販売はんばいされることになった。

1990年代ねんだい後半こうはんから2000年代ねんだい前半ぜんはんにかけてのStrataは、どのデザイナーのいえにもあるMacで利用りよう可能かのうな3Dソフトとしてはこう能力のうりょくで、アドビせいソフトと非常ひじょうによくたユーザーインターフェイスを採用さいようしていることから3D初心者しょしんしゃのデザイナーでも簡単かんたん使用しようでき、プロのデザイナーにとっては比較的ひかくてき安価あんか当時とうじ日本円にほんえんじゅうすうまんえん程度ていどで、プロフェッショナルけソフトとしてはちゅう価格かかくたい位置いちした)といったてん評価ひょうかされていた。2000ねん前半ぜんはん当時とうじのPhotoshopでも擬似ぎじてきな3Dエフェクトをかけることは可能かのうであったが、Strataを使つかうことで当時とうじとしては本格ほんかくてきでフォトリアルな3D表現ひょうげんができ、3Dを本業ほんぎょうとしない2Dイラストレーターやwebデザイナーなどが当時とうじ流行りゅうこう簡単かんたんな3Dエフェクト(文字もじ立体りったいなど)をかけるのに便利べんりなソフトであったので普及ふきゅうした。Corastarしゃは1996ねんにはユタしゅう南部なんぶ民間みんかん企業きぎょう上位じょうい5はい規模きぼほこり、一時いちじちゅう価格かかくたいのソフトとしてはLightwaveなどとともに、3DCG業界ぎょうかい主要しゅようソフトウェアのなか分類ぶんるいされるほどのげをほこった。

市販しはんの3DCGソフトとしてはめずらしく、ベジェサーフェス(ベジェ曲線きょくせんによる自由じゆう曲面きょくめん機能きのう搭載とうさいしているのがおおきな特徴とくちょう使つか勝手がってAdobe Illustratorのペンツールとほぼおなじであり、そのためAdobe Illustratorにれたデザイナーなら、Illustratorとおな感覚かんかくで3DCGを制作せいさくできる。Illustratorでつくったaiファイルをそのままむこともできる。ラジオシティレンダリング機能きのう搭載とうさいしており、おなじソフトないでそのままレンダリングまでおこなえる。プラグイン機能きのうにより、Strataでモデリングした3Dモデルやレンダリングした画像がぞうをPhotoshopのレイヤーとして直接ちょくせつ転送てんそうすることができる。さらにキーボードショートカットも一般いっぱんてきな3DCGソフトの標準ひょうじゅんではなくAdobe製品せいひん標準ひょうじゅん準拠じゅんきょしているなど、Adobe製品せいひんおよびAdobe製品せいひんれた2Dデザイナーとの親和しんわせい非常ひじょうたかい。たとえば、IllustratorのファイルをStrataでひらいて3Dし、それにテクスチャーをってレンダリングし、そのイメージをPhotoshopでひらいて調整ちょうせいくわえる、とうワークフローが想定そうていされており、「統合とうごうがた3DCGソフト」と難解なんかいなソフトにたいする学習がくしゅうコストをあまりかけないで、たんに「Adobe製品せいひん奥行おくゆきがくわわったもの」としてあつかうことが可能かのうとなる。

一方いっぽうで、一般いっぱんてき統合とうごうがた3DCGソフトと比較ひかくすると、ポリゴンあつか機能きのうよわく、ゲーム制作せいさくなどにはかない。また、アニメ機能きのうよわく、ムービー製作せいさくにもかない。

2004ねん発売はつばいのStrata 3D CX 4でポリゴンモデリングとサブディビジョンサーフェス機能きのう搭載とうさい。2006ねん発売はつばいのStrata 3D CX 5.1では、スクリプト言語げんごLua言語げんごのスクリプティングが搭載とうさいされている。そのため、Strataで作成さくせいしたオブジェクトやアニメーションを使用しようした3Dゲームやアニメーションの開発かいはつも(2006ねん当時とうじとしては)容易よういにこなせるようになった。またStrataでは、Luaスクリプトを自作じさくしなくても3Dゲームやアニメーションの開発かいはつおこなえるよう、サードパーティーによって作成さくせいされたスクリプトを用意よういしている。このように、バージョンアップにしたがってポリゴン機能きのうやアニメ機能きのう多少たしょう改善かいぜんされている。2016ねん発売はつばいのStrata Design 3D CX 7.6ではGoogle CardboardなどのVRデバイスに対応たいおうした。

また、Strata CX 5などとは別売べつばいの、Strata FOTO 3Dとばれる製品せいひんは、写真しゃしんから立体りったいてきなオブジェクトを作成さくせいするというしん機能きのうをもうけている。Strata inStudio VRは、Strataで製作せいさくしたモデルをVR空間くうかんることができるというソフト。

バージョン情報じょうほう[編集へんしゅう]

Strata Vision 3d → Strata Studio Pro Ver.1〜3 → STRATA 3D CX Ver.4〜5 → STRATA Design 3D CX Ver.6〜

CXシリーズ以前いぜんのStartaは、Strata proとばれていた。

問題もんだいてん[編集へんしゅう]

  • 現在げんざい最新さいしんばん解消かいしょうされているが、4.2以前いぜんのStrata pro 3Dでは、「リソースパレット」とばれる主要しゅようなパレットの表示ひょうじ問題もんだいきることがあった。
  • 2016ねん現在げんざい最新さいしんばんであるStrata Design 3D CX 8.2は完全かんぜんな64bit体制たいせいではないためMacOS Catalina(10.15)には対応たいおうしていない。

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]