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　「この流ながれは間違まちがいない」――。日清食品にっしんしょくひんホールディングスの成田なりた敏博としひろ執行しっこう役員やくいんCIOグループ情報じょうほう責任せきにん者しゃはChatGPTの開発元かいはつもとである米べいオープンAIの最新さいしんの大だい規模きぼ言語げんごモデル「GPT-4」に初はじめて触ふれたときの衝撃しょうげきをこう語かたる。

　「日清食品にっしんしょくひんグループの課題かだいは何なにか」と問とうと、成田なりたCIO（最高さいこう情報じょうほう責任せきにん者しゃ）の目めからみても、妥当だとうな回答かいとうが返かえってくる。より詳細しょうさいな質問しつもんにするほど、的確てきかくな答こたえが出でた。「ハルシネーション（幻覚げんかく）と呼よばれる間あいだ違ちがった回答かいとうをすることもあるが、それを理解りかいしたうえで使つかえばかなりビジネスに使つかえる」（同どう）。

日清食品ホールディングスが構築したシステムの画面
日清食品にっしんしょくひんホールディングスが構築こうちくしたシステムの画面がめん
（出所しゅっしょ：日清食品にっしんしょくひんホールディングス）
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　ベネッセホールディングスの植田うえだ省司しょうじDigital Innovation Partnersインフラ・テクノロジー推進すいしん部ぶ部長ぶちょうも同どう意見いけんだ。「インターネットやスマートフォンが登場とうじょうした時ときと似にた感覚かんかくがある。生成せいせいAI（人工じんこう知能ちのう）は絶対ぜったいに世界せかいを変かえる」と話はなす。

　DX（デジタル変革へんかく）を推進すいしんしている大手おおて企業きぎょうが一斉いっせいにChatGPTを導入どうにゅうし始はじめた。パナソニックホールディングスやベネッセホールディングス、日清食品にっしんしょくひんホールディングスはそれぞれ独自どくじのシステム環境かんきょうを構築こうちくし、グループ社員しゃいんにChatGPTの利用りようを許可きょかしている。三井みつい住友すみともフィナンシャルグループや伊藤忠商事いとうちゅうしょうじは本格ほんかく的てきな導入どうにゅうに向むけて実証じっしょう実験じっけんや専門せんもん組織そしきの設立せつりつに踏ふみ切きった。

（各社のプレスリリースを基に日経クロステックが作成）
（各社かくしゃのプレスリリースを基もとに日経にっけいクロステックが作成さくせい）
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　各社かくしゃを突とっき動うごかしたのはChatGPTが今後こんごの企業きぎょうシステムやビジネスに大おおきな影響えいきょうを与あたえると確信かくしんしたからだ。ならば、1日にちでも早はやく自社じしゃの社員しゃいんに慣なれてもらわなければならない。「業務ぎょうむの生産せいさん性せい向上こうじょうのためだけでなく、使つかいこなしたうえで新しんサービスのアイデアを出だしてもらいたい」とパナソニックホールディングスの冨江とみえ庄一しょういち情報じょうほう戦略せんりゃく部ぶ上席じょうせき主幹しゅかんは言いう。ChatGPTを組くみ込こんだサービスをどれだけ早はやく出だせるかが、今後こんごの企業きぎょうの競争きょうそう力りょくを左右さゆうするとみている。

　パナソニックホールディングスは2023年ねん4月がつ14日にち、国内こくない約やく9万まん人にんを対象たいしょうに、ChatGPTを利用りようできる環境かんきょうを提供ていきょうし始はじめた。サービス開始かいし後ご15営業えいぎょう日びで25万まん件けんの書かき込こみがあり、少すくなくとも3万まん人にんが利用りようしたという。

　各社かくしゃが導入どうにゅうを急いそいだ理由りゆうは、もう一ひとつある。自社じしゃで専用せんよう環境かんきょうを用意よういしなければ、社員しゃいんが勝手かってにオープンAIのサービスを利用りようしてしまう。ガバナンスが保たもてずにトラブルが起おきる前まえに、自社じしゃで安全あんぜんに使つかえる環境かんきょうを構築こうちくして社内しゃないに展開てんかいすることを選えらんだわけだ。