<金曜 は本 の紹介 >
「佐藤 可 士 和 の超 整理 術 」の購入 はコチラ
「佐藤 可 士 和 の超 整理 術 」という本 は、アートディレクター/クリエイティブディレクターである著者 が、その経験 から「空間 →情報 →思考 」それぞれのレベルでの整理 術 について、具体 的 に分 かりやすく説明 したものです。
そして、空間 を整理 するにはプライオリティをつけることが大切 で、プライオリティをつけるには視点 の導入 が必要 で、視点 を導入 するためにはまず思考 の情報 化 が必要 とのことです。
私 自身 もさっそくこの本 を読 んで、デスク周 りやカバンなどの空間 の整理 を図 って常 にすっきりさせ、また日頃 も常 に目的 を意識 し、そして問題 の本質 に迫 るため最適 な視点 を考 える癖 をつけたいと思 いましたね。
また視点 を引 いて俯瞰 して客観 視 すること、自分 の思 い込 みを捨 てること、視点 を転換 し多面 的 にみることも大切 ですね。
また思考 の整理 では、自分 や相手 の考 えを言語 化 し、仮説 を立 てて相手 にぶつけてみること、他人事 を自分 事 にして考 えることも大切 ということがよく分 かりました。
空間 ・情報 ・思考 が整理 できると素晴 らしい人生 になりそうですね。
「佐藤 可 士 和 の超 整理 術 」という本 は、より良 い人生 にするためのヒントが満載 で、そして具体 的 で分 かりやすく、とてもオススメです!!
以下 はこの本 のポイント等 です。
・どんなプロセスで整理 を行 っていけば、問題 の本質 をきちんと捉 えて対処 することができるのか。僕 はたいがい、このような順序 で進 めています。
1.状況 把握 /対象 (クライアント)を問診 して、現状 に関 する情報 を得 る。
2.視点 導入 /情報 に、ある視点 を持 ち込 んで並 べ替 え、問題 の本質 を突 き止 める。
3.課題 設定 /問題 解決 のために、クリアすべき課題 を設定 する。
プロセスとしては、実 に単純 です。でも、ひとつひとつに大 きな意味 がある。面倒 だからといって、これらを飛 ばして行動 に移 ると、本質 から程遠 い、的外 れな結果 になってしまいます。
・「モノを絞 って、すっきりと気持 ちいい環境 のなかで、効率 的 に仕事 をしたい」これが僕 の”空間 ”の整理 を行 ううえでの大前提 になっています。整理 がきちんとできれば、自分 が把握 していないものがいっさいない、クリアな状態 になる。そうすれば仕事 の効率 も上 がるし、リスク回避 にもなるのです。片 づいていて、かつどこに何 があるかを完璧 に把握 していれば理想 の状態 。一見 ゴチャゴチャしているようでいて、本人 が把握 できているのなら、まだいいほうです。最悪 なのは、どこに何 があるかわからないのに、作業 する空間 をうんと圧迫 しているという状態 。こうなると、作業 がしにくいうえに、いざ何 かを探 すというだけでかなりの時間 をとられてしまうし、トラブルのもとになることは明白 です。自分 の仕事場 の状況 を想像 してみてください。モノが少 なくすっきり片 づいた机 と、天 板 が見 えないほどゴチャゴチャと散乱 した状態 の机 。どちらの環境 が快適 かは、一目瞭然 です。それはわかっていても、ついつい散 らかしがちにしてしまうという場合 は多 いですよね。おそらく、仕事 を優先 するあまり、机 周 りの整理 は後回 しになってしまうのでしょう。でも、それでは順番 が逆 なのです。まず、仕事 をする場所 をすっきりさせることが、仕事 の効率 をアップさせることにつながるのです。ですから、”空間 ”の整理 術 は、年末 の大 掃除 のような義務 感 や、しようがないという気持 ちで取 り組 むのはおすすめしません。整理 することは、仕事 の精度 アップに直結 する-こうしたポジティブな目的 のもとに、積極 的 な気持 ちで取 り組 んでください。
・皆 さんは、ふだんのオンの日 には、どんなカバンを持 ち歩 いていますか。そして、その中身 は。ちなみに、僕 はたいてい手 ぶらです。持 ち物 といえば、
・携帯 電話
・自宅 の鍵
・カードケース(中身 はクレジットカード2枚 、事務所 のカードキー、紙幣 数 枚 )
・小 銭
この程度 なので、分散 してポケットに入 れています。
・こうやって進 めていったカバンのスリム化 計画 ですが、僕 も一 度 にすべてを実行 してしまうのは不安 がありました。やはり、何 かしら不具合 が起 こると思 ったのです。そこで、まずは1週間 のうち、”手 ぶらの日 ”を何 日 か作 って実験 してみました。何 か困 ったことが起 こるかな、とドキドキしましたが、結果 的 には全 く困 りませんでした。それどころか、うんと開放 的 な気分 になれたのです。これは、予想 外 の発見 でした。手 ぶらになると、断然 身軽 になります。そうすると気分 もふわっと軽 くなって、無性 に歩 きたくなるのです。街 を散歩 したり、ぶらぶらしたり。重 いカバンを持 っていたときには思 いもよらなかったほど、周 りを見 て楽 しむゆとりが生 まれました。精神 的 にものすごく解放 されるのです。この気分 を一度 味 わうと、どうしてもっと早 く手 ぶらにならなかったのだろう、と後悔 したくらい。それ以来 、手 ぶらは僕 の基本 スタイルになりました。
・「机 は何 のための場所 なのか?」そう、作業 をする場所 です。物置 でも倉庫 でもありません。ですから、基本 的 には天 板 には何 も載 せないことが理想 なのです。机 の上 で省 けないものといえば、電話 とPCぐらいでしょうか。あとは、その都度 の作業 に必要 なものだけを置 き、作業 が終 わったら常 にしまうことを習慣 づけるのです。そうすれば、寿司 屋 のカウンターのように、いつもきれいでまっさらな状態 が保 てる。板前 さんがネタを切 って、握 って、出 し終 わったら板場 をさっと拭 いてきれいにする、あの仕事 ぶりのイメージです。そのために欠 かせないのが、それぞれモノの定 位置 を決 めておくこと。これは肝 に銘 じておくべきです。さらに、定 位置 に入 りきれないくらい増 えてしまった場合 の、対応 の仕方 もポイントです。たとえば、ペンケースがいっぱいになってしまったからといって、別 の引 き出 しにあふれたぶんを入 れてしまっては、モノが増 えていくばかり。別 の場所 に進出 させるのではなく、いまある場所 に収 まる範囲 にとどめる。これが大切 です。あふれそうになったら中身 を一度 見直 して整理 し、常 に定 位置 のキャパシティ内 でやりくりするのです。
・置 き場所 の範囲 内 からはみ出 しがちなモノの筆頭 として、ステーショナリーが挙 げられます。たとえば筆記具 。まず、置 き場所 ですが、デスクの引 き出 しにペントレイがあるなら迷 わずそこに。デスクの上 にペンスタンドを置 くのは、作業場 をなるべく広 く確保 する必要 性 からもおすすめしません。それでも、気 がつけばペン類 はなぜか増 えているもの。ですから、カバンの場合 と同様 、アップデートがマスト事項 です。こちは毎日 でなくても、月 に一 度 くらいで十分 。毎月 、月 初 めの月曜日 というように、決 めておくとより確実 です。あとはやはり、プライオリティをつけること。「いま本当 に、仕事 に必要 なのはどれなのか?」と真面目 に自問 すると、数 本 程度 に絞 れるのではないでしょうか。
・やっかいなのが書類 や資料 類 。ステーショナリー以上 に、増 えてかさばりがちな存在 です。こちらも、まずは同 じものを省 いてひとつにすること。また、企画 書 などバージョンが進化 していくものは、最終 バージョンだけをとっておくようにします。さらに、可能 なものはデジタルデータ化 する。現在 進行 中 の書類 をスリム化 することはもちろん、過去 のプロジェクトの資料 も、終了 後 すぐに整理 することです。捨 てるかしまうか判断 する。しまっておくにしても、まずスリム化 です。
・人 の精神 は、視界 にすごく左右 されます。多 くのモノが見 えていると、気 が散 ってしまう。いろいろなことがいっぺんにできると思 っていても、結局 一 度 にひとつのことしかできないものなのです。だから、そのひとつに集中 できるように、視界 をとことんすっきりさせました。キャビネットのドアパネルを開 ければ、中身 は一目瞭然 。ひとつのモジュールの中 にさらにドロワーボックスを設置 したりして、定 位置 を細 かく設定 しています。使 ったら必 ず定 位置 に戻 すというのも徹底 しています。
・どんどん増 えていくものとしては、名刺 もやっかいな存在 です。整理 が甘 いと、それこそ必要 なときに見 つけるのはひと苦労 。アイウエオ順 、業種 別 など、いろいろな分類 が考 えられますが、皆 さんはどのようにファイリングしているでしょうか。僕 もいろいろ試行 錯誤 しましたが、最近 はプロジェクトごとの分類 を採用 しています。なぜなら、「サムライ」の仕事 は、プロジェクト単位 で進行 しているから。常 に何 十 個 ものプロジェクトが同時 進行 する状態 なので、スタッフもプロジェクト別 に担当 を持 つことにしているのです。そこで、プロジェクトごとにファイルを作 り、それぞれ各 担当 者 がキープすることにしました。二 穴 のファイルに、資料 とともに関係 者 名刺 を入 れたホルダーもまとめておくのです。僕 と担当 者 がそれぞれもつのではなく、あくまで1 つのプロジェクトは一 つのファイルに統一 します。オフィス内 での定 位置 を決 めているので、別々 にもつ必要 もないし、探 すのに困 ることもありません。
プロジェクトが終了 したら、必要 な名刺 をピックアップして、マネージャーに渡 します。そうすると、マネージャーがそれらをPCで業種 別 にデータベース化 してくれる。こういう手順 で、効率 的 に整理 できるようになりました。
・データ類 に加 えて、メールの整理 も気 が抜 けません。僕 はメールに関 しても、プロジェクトごとのフォルダを作 って分類 していますが、仕事 のスタイルに合 わせて各々 で工夫 すればいいと思 います。大切 なのは、受信 メールをチェックしたら、その場 で処理 するということ。僕 は、その日 の受信 ボックスは必 ずゼロにしてから帰 ります。これも”とりあえず”との闘 い。放 っておくと膨大 な数 になりますから、面倒 でもその場 で対処 するしかない。分類 する、捨 てる、返信 する。よっぽど熟考 が必要 なものは例外 ですが、たいがい瞬時 で判断 できるものです。この細 かい処理 の積 み重 ねが、整理 の経験 値 にもなるのです。
・バーチャル空間 の整理 に関 して、僕 はスタッフにも耳 が痛 くなるほど徹底 させています。「毎週 月曜日 の朝 は、Macの中 のデータを整理 すること。午前 中 いっぱいかかってもいいから、納得 いくまですっきりさせるように」と。これも、空間 の場合 と同 じ理屈 です。忙 しいから整理 は後回 しではなく、仕事 の効率 を上 げるために整理 をするのです。週 はじめにきちんと片 づいた状態 になれば、週末 までの1週間 の進行 が、断然 スムーズになりますから。システムのメンテナンスをきっちりすれば、アプリケーションがさくさく動 くのです。考 え方 を柔軟 に切 り替 えて、ぜひ定期 的 に行 ってみてください。
・このシステムを思 い立 った背景 には、”オフィスにおける情報 の共有 化 ”という視点 があります。そもそも、「同 じモノをスタッフ全員 で共有 できるような仕組 みを作 りたい」と考 えたのがきっかけなのです。ぷるプロジェクトを3人 で担当 することになった場合 、3人 それぞれが資料 をもつより、ひとつにして定 位置 を決 めてしまったほうが、量 も3分 の1になるし、何 があるか把握 しやすくなる。結果 として、デスク周 りの整理 の場合 と同様 、仕事 の効率 化 とリスク回避 に確実 につながると思 いました。実際 、システム構築 後 は、驚 くほど空間 がすっきりし、かつ誰 もが目的 のモノを探 しやすくなりました。”情報 の共有 化 ”の効果 は絶大 です。
・”空間 ”の整理 の要点 を以下 にまとめてみましょう。
1.前提 として”すっきりした空間 を作 ることで仕事 の効率 が上 がり、リスク回避 になる”というポジティブな目標 をもつこと。
2.整理 とは、自分 のなかの不安 や”とりぜず”との闘 い。それに打 ち勝 つためには、”捨 てる”勇気 が必要 。捨 てるモノを決 めるためには、プライオリティをつけることが不可欠 。厳 しく自問自答 して、下位 のものは時間 軸 で区切 って処分 するといい。
3.せっかく整理 したものを再 び増 やさないためにも、定期 的 な見直 し(アップデート)が欠 かせない。メールなど、放 っておくだけで増 えていくものは、その場 で処理 することが大切 。
4.目 の前 の作業 環境 をすっきりさせておくために、モノは常 に定 位置 に置 き、使 ったらすぐ戻 すこと。すぐに整理 できないモノの避難 場所 となる、フリースペースを設 けておくのも便利 。
5.わかりやすく分類 するために、フレームを決 めてフォーマットを統一 する。こうすれば、さまざまな種類 のものがすっきり片 づくうえに、シンプルなシステムなので把握 もしやすくなる。
・伝 えるということは、本当 に難 しい。企画 書 を作 ったり、プレゼンやスピーチをしたりといったビジネスシーンでも、情報 をどう整理 するかによって、相手 に伝 わる精度 は格段 に違 ってきます。その際 にいちばん大切 なのが、自分 なりの視点 を持 ち込 んできっちり筋 を通 すこと。大切 な情報 をしっかり見極 め、情報 同士 の因果 関係 をクリアにしていくことで、進 むべき道 が見 えてくるのです。つまり、情報 の整理 とは、視点 を導入 して問題 の本質 に迫 ることで、真 の門 だ解決 を行 うためのものなのです。
・”空間 ”の整理 の章 で、プライオリティをつけることで本当 に大事 なモノが見 つかると述 べましたが、このプライオリティも視点 がないと決 まりません。空間 の場合 は、”どのくらいの頻度 で使 うか””いますぐ必要 か”など、時間 軸 の視点 で設定 しました。情報 の場合 は、身体 感覚 で判断 が下 しにくいぶん、さらに意識 的 に視点 をもつことが求 められます。これがなかなか見 つけにくいから、情報 の整理 は難 しいのです。視点 を持 ち込 むという感覚 は、インターネットの検索 エンジンを思 い浮 かべるとわかりやすいかもしれません。莫大 な量 のデータベースから、欲 しい情報 を取 り出 すためには、キーワードを入力 する必要 がある。このキーワードが、ひとつの視点 なのです。キーワードの選 び方 や複数 入 れる場合 の順番 のつけ方 など、工夫 次第 で欲 しい情報 にアクセスしやすくなります。
・本質 を探 るということは、一見 、物事 の奥深 くに入 り込 んでいくようなイメージがあるでしょう。でも実 は、どんどん引 いて離 れていくことだと思 うのです。客観 的 に見 つめてこそ、いままで気 づかなかった真実 や大事 なエッセンスを発見 することができる。脳 科学 者 の茂木 健一郎 さの著書 「「脳 」整理 法 」に、「ディタッチメント」という言葉 が出 てきます。これは、あたかも”神 の視点 ”に立 つがごとく、ものすごく俯瞰 して物事 を見 つめるということ。神 のように達観 した視点 をもつことが、科学 者 の基本 姿勢 として非常 に大切 だと述 べられていて、頷 かされました。同 じことが、”情報 ”の整理 の場合 にもいえると思 ったからです。
・ビジョンにつながる確固 たる視点 を見 つけるためには、正面 からでなく、いろいろな角度 から見 てみることも大切 です。これも、言 うは易 く、行 うは難 し。”自分 の思 い込 みをまず捨 てる”ということから始 めてみてください。個人 のエゴが入 っていては、プロジェクト本来 のビジョンから少 しずつ、ずれていってしまいます。相手 からもらった情報 が足 りないからといって、自分勝手 な憶測 を盛 り込 んでしまうと、ちぐはぐなまとまりのないイメージになってしまう。相手 の立場 に立 ち、相手 がもっている材料 のなかから、魅力 を最大限 に引 き出 すという姿勢 で臨 まなければ、クライアントの課題 を解決 することはできません。とはいえ、いきなり自分 を捨 てて相手 の立場 に立 つということは、なかなかできることではありません。ビジネスを介 したいろいろなしがらみやパワーバランスなどがありますから、どうしても雑念 が入 りがちになります。ですから、まずは完全 な第三者 の立場 になってみてはどうでしょう。親戚 のおばさんとか、学生 時代 の同級生 とか、該当 の仕事 とは全 く関係 のない第三者 になったつもりで、クライアントのことを考 えてみるのです。引 いた立場 から状況 を客観 視 すると、思 いのほか冷静 になれる。結果 として、相手 の立場 にスムーズに立 てるようになれると思 うのです。また、思 い込 みを捨 てるには、あえて極論 を考 えてみるというのも手 です。無謀 なほど極端 な気持 ちになってみないと、自分 を捨 てることは難 しいものです。ですから「そもそもこのプロジェクトは必要 ないのではないか?」くらいの思 い切 った気持 ちになれれば、ふっきれて視界 が広 がってくると思 います。
・長年 、アートディレクションという仕事 で経験 していても、視点 を見 つけることは往々 にして難 しいもの。そこで、もうひとつヒントとなるアプローチを紹介 しましょう。それは、「迷 ったら具体 的 なシーン思 い浮 かべてみる」ということです。つまり、さまざまなTPOを想定 して、自分 が取 り組 んでいる物事 をどのように説明 するかを考 えてみるのです。会社 でプレゼンする場合 、彼女 に説明 する場合 、取材 されて答 える場合 ・・・。このとき、ユーザーやクライアントなど、あまりに漠然 とした相手 を想定 してはダメです。リアリティに欠 けるので、それぞれが抱 いている価値 観 の違 いが把握 できません。ユーザーは彼女 、クライアントは××社 の社長 というふうに、具体 的 な人物 像 をきちんと設定 することです。
・視点 を引 いて客観 視 することも、視点 を転換 することも、思 い込 みを捨 てることも、すべては「多面 的 な視点 で物事 を見 る」ということのバリエーションです。情報 という、実体 のないものを整理 するために、こうした柔軟 なアプローチが不可欠 なのです。そして何 より、目指 すべきビジョン、つまり”あるべき姿 ”を目指 して整理 するという大前提 があってこそ、ポジティブに、意欲 的 に取 り組 めると思 うのです。その結果 、伝 えることの精度 がぐんと上 がればしめたもの。”情報 ”の整理 のベクトルは、コミュニケーションの理想 形 を指 ししているのです。考 えに行 き詰 まったり、意志 の疎通 が難 しいと感 じた場合 は、とにかく視点 を変 えてみてください。
・「Aさんが話 すとあまり理解 できなかったことが、Bさんが話 すとすごくよくわかった。同 じ内容 なのに、なぜこんなに印象 が違 うんだろう?」こんな経験 、皆 さんもあるのではないでしょうか。相手 に自分 の考 えていることをきちんと伝 えるのは、すごく難 しい-今 まで繰 り返 し述 べてきたことです。これがうまくできる人 というのは、”思考 ”の整理 に非常 に長 けている人 。つまり、自分 の考 えを整理 して精度 を上 げることで、いちばん大事 なことをブレずに、明確 に伝 えることができているのです。これがなぜ難 しいのか。それはやはり、”思考 ”が目 に見 えないものだからです。”情報 ”は、まだテキストや画像 といった第三者 が認識 できるものとして存在 しますが、”思考 ”は頭 の中 にしかない抽象 的 な概念 。だから、”思考 ”の整理 は”情報 ”の整理 より、さらに難 度 が高 いのです。
・自分 の考 えだけでなく、相手 の考 えもきちんと整理 して理解 することができれば、コミュニケーションの精度 も格段 にアップします。つまり、抽象 的 だった思考 が、明確 な情報 としてやりとりされることになる。そう、思考 の整理 のポイントは、思考 を情報 化 していくことなのです。その後 のプロセスは、情報 の整理 と同 じ。ですから、思考 の整理 は、情報 の整理 のより高度 な応用 編 といえるでしょう。
・思考 を情報 化 するためにはどうしたらいいか。必要 不可欠 なのが、”無意識 の意識 化 ”というプロセスです。漠然 とした状態 の心理 や、心 の奥深 くに埋 もれている大切 な思 いなどを掘 り起 こして、はっきりと意識 する。そうすれば、整理 したり、秩序 だてたりといった次 の段階 に進 むことができます。哲学 的 な難解 さを感 じる言葉 かもしれませんが、これも一種 のトレーニング。経験 値 を積 むことが、整理 術 の何 よりの早道 です。その際 に、いちばん大事 なことは、”言語 化 していくこと”です。もやもやとしていた思 いを言葉 にすることができれば、筋道 を立 てた人 に伝 えることができますから。言語 化 することで、思考 は情報 になるのです。
・”無意識 の意識 化 ”とは、フロイトの心理 療法 にも出 てくる言葉 です。フロイトは、”無意識 ”という概念 を初 めて理論 だてて提唱 した学者 。心 の病 というのは、知 らず知 らずのうちに抑圧 さえてきた欲望 や衝動 が原因 だと位置付 け、その感情 を掘 り起 こして意識 化 することで、病 の根本 がわかると考 えました。その根本 的 な問題 に対峙 し、克服 することで抑圧 が解消 され、病 が治 るというのです。では、どうやって意識 化 したらいいか-フロイトが考案 したのは「自由 連想 法 」という方法 です。患者 自身 が恐 れている無意識 の世界 を掘 り起 こすのは非常 に困難 ですから、一種 のフリートーキングを行 いながら、徐々 に核心 に迫 っていくのです。患者 が心 に浮 かんだことを話 し、治療 者 がそれに対 して解釈 を述 べる。その反応 によって再 び別 の解釈 を試 みる・・・ということを繰 り返 しているうちに、患者 から強 い感情 が引 き出 せるようになっていきます。その感情 こそが、無意識 の世界 の病因 につながっているという解釈 です。これはまさに、思考 の整理 で、”仮説 を相手 にぶつける”ことと同 じです。「自由 連想 法 」が心 の病 すべてに万能 かどうかはわかりませんが、相手 の無意識 のなかに深 く入 り込 んでいく方法 としては、かなり効果 的 だと思 います。他人 に対 して仮説 をぶつけていく方法 にある程度 慣 れたら、自分 に対 しても自問自答 してみてください。頭 の中 だけで行 っていては混乱 しますから、やはり言葉 にして書 き出 してみると理解 しやすいでしょう。
・「他人事 を自分 事 にする」これは思考 の整理 で非常 に大切 なポイントです。あいまいなものを情報 にして、さらには問題 点 を見出 して解決 していくわけですから、自分 との接点 を見出 さないと実感 が湧 かず、目指 すビジョンも空々 しいものになってしまう。これは、決 してエゴを持 ち込 むことではありません。自分勝手 なイメージを作 り上 げるのではなく、対象 のなかから本質 を導 き出 すというアプローチだからこそ、いかに自分 のモチベーションを上 げていくかが大事 になってくるのです。ですから、対象 をねじ曲 げて自分 に引 き寄 せるのではなく、対象 と自分 との接点 に近 づいていくことでリアリティが生 まれるのです。
・これまで、”空間 ”→”情報 ”→”思考 ”というレベルごとに、僕 なりの整理 術 を紹介 してきました。身近 なことから、徐々 に難 度 を上 げていきましたが、おおまかな感覚 はつかめたでしょうか。各 章 のポイントを、改 めて挙 げています。
・空間 の整理 ・・・整理 するには、プライオリティをつけることが大切
・情報 の整理 ・・・プライオリティをつけるためには、視点 の導入 が不可欠
・思考 の整理 ・・・視点 を導入 するためには、まず思考 の情報 化 を
空間 から思考 へとレベルが進 むにつれて、難 度 とともに要 するモチベーションも高 いものになっていきました。とはいえ、どの整理 の場合 も、根本 的 に核 となることは共通 しているのです。それが、”視点 を導入 すること”です。繰 り返 しますが、視点 の持 ち込 み方 によて、整理 の方向 性 は全 くといっていいほど変 わってきます。い換 えると、優 れた視点 を導入 することができれば、問題 解決 に向 けての大枠 の方向 性 が定 まるのです。まずは、視点 の軸 をいくつも挙 げてみて、TPOに応 じていちばん有効 と思 われるものを選 んでください。
・”空間 ”の整理 の場合 は、”どのくらいの頻度 で使 うのか””いますぐ必要 なもなかどうか”など、主 に時間 軸 という視点 でソートしましたが、”いちばん機能 性 の優 れたものはどれか””デザインが美 しいものはどれか”といった、いろいろな視点 があり得 ます。すべてを同 じ視点 で整理 する必要 もありません。書類 は時間 軸 で、文房具 は機能 という軸 で、というふうに、TPOに応 じて自分 がいちばん快適 に過 ごせるような視点 を見 つけてください。”情報 ”や”思考 ”の整理 の場合 は、さらに千差万別 です。その時々 の問題 点 によって、視点 をさまざまに変 えてみてください。対象 のなかに必 ず答 えはありますから、あせらず何 度 も試 してみることです。また、視点 というのは、一度 見 つければそれで終 わりではありません。整理 の視点 は、時 とともにアップデートされていくものです。自分 自身 のライフスタイルもいずれは変化 しますからプライオリティもその都度 変 わってくることでしょう。自 らの成長 とともに整理 術 も成長 し、磨 かれていくのです。これを実感 するのも、整理 の醍醐味 といえるでしょう。
・常 に心 に留 めておくべきことh、「何 のために整理 をするのか?」という目的 をもつことです。整理 のための整理 では、何 も生 まれません。たとえば、”空間 ”の整理 において、捨 てることは、不安 や”とりあえず”との闘 いだと述 べました。人間 は、身体 感覚 で味 わえないとなかなか理解 できないから、”捨 てる”という行為 が一番 ダイレクトに訴 える方法 だ、と。捨 てる勇気 をもつことで、空間 も自分 の気持 ちも整理 することができますから、ぜひ実行 してほしい行為 です。でも、決 して”捨 てる”ことが目的 なのではありません。あくまで手段 なのです。「何 のために捨 てるのか?」といえば、本当 に大事 なものを決 めるため。そして、大事 なものを、より大切 に扱 うためなのです。こうした目的 を意識 しないと、整理 の方向 性 がブレてしまいます。さらに、
・定期 的 にアップデートをする→モノを増 やさないため
・モノの定 位置 を決 め、使用 後 はすぐに戻 す→作業 環境 をすっきりさせるため
・フレームを決 めてフォーマットを統一 する→わかりやすく分類 するため
このように、どのヒントにも、それぞれ目的 があるのです。そして、これらはすべて「すっきりした空間 を作 ることで仕事 の効率 が上 がり、リスク回避 につながる」という、”空間 ”の整理 全体 の大 きな目標 につながっているのです。”情報 ”や”思考 ”の場合 も同様 です。
・視点 を引 いて客観 視 してみる
・自分 の思 い込 みをまず捨 てる
・視点 を転換 し、多面 的 に見 てみる
これらは、”情報 ”の整理 におけるポイントです。”思考 ”の整理 では、
・自分 や相手 の考 えを言語 化 してみる
・仮説 を立 てて、恐 れず相手 にぶつけてみる
・他人事 を自分 事 にして考 える
こうしたポイントを挙 げました。”思考 ”の整理 の目的 は、”思考 の情報 化 ”を行 い、頭 の中 の漠然 とした思 いをスムーズに相手 とやりとりするということです。その後 は、”情報 ”の整理 と同 じく、問題 解決 につながる視点 を見 つけるという目的 に沿 って、各々 のポイントを参考 にしていけばいい。そして、”情報 ”や”思考 ”の整理 の最終 的 な目標 といえば、「ビジョン=あるべき姿 に近 づくこと」です。”あるべき姿 =理想 的 な作業 環境 ”と置 き換 えれば”空間 ”の整理 にも当 てはまること。さまざまなポイントを使 いこなすことで、理想 的 な視点 を見 つけることができれば、”あるべき姿 ”に向 けての大 きな一 歩 が踏 み出 せるのです。
・”整理 をすること”と”問題 解決 ”は、別 ものだと思 っていた人 も多 いのではないでしょうか。整理 は事務 的 な作業 、問題 解決 は別 の次元 のクリエイティブな作業 だ、と。そんなことはないのです。「整理 と問題 解決 は、同 じベクトルでつながっている」ということが、各 章 の内容 から感 じてもらえたと思 います。”問題 解決 ”は、”あるべき姿 を見 つけること”と置 き換 えてもいい。あるべき姿 を見 つけるひとつの方法 として、整理 術 があるのです。
<目次 >
まえがき
1章 問題 解決 のための”超 ”整理 術
いい仕事 に、整理 術 は欠 かせない
アートディレクター=ドクター
大切 なのは、相手 の思 いを整理 すること
本質 を捉 えなければ、いい結果 は生 み出 せない
整理 術 は、仕事 も生活 も劇的 に変 える!
2章 すべては整理 から始 まる
問題 の本質 が見 えないまま、対処 していないか
複雑 すぎる世 の中 に、危機 感 をもって挑 むべき
その場 しのぎの対処 では、問題 は解決 しない
プロセスに沿 って、整理 術 を確実 に身 につける
状況 把握 ・視点 導入 ・課題 設定 の順 に進 める
微妙 なニュアンスまで、問診 で把握 する
視点 を持 ち込 んで、問題 の本質 に迫 る
課題 を見 つければ、問題 の半分 は解決 する
課題 =登 るべき山 と考 え、コースを見極 める
空間 から思考 まで、目指 すは3レベルのクリア
3章 レベル1「空間 」の整理 術 -プライオリティをつける
空間 の整理 の目的 は、快適 な仕事 環境 を作 ること
整理 を徹底 して、リスク回避 を図 る
身体 を使 う作業 で、整理 の効果 を実感
まずは、身近 なカバンの中身 の整理 から
果 たして、カバンの中身 はすべて必要 か
スリム化 を加速 させた、携帯 電話 の進化
”手 ぶら”がもたらした、予想 外 の解放 感
”捨 てる”勇気 が、価値 観 を研 ぎ澄 ます
”捨 てる”ことは、不安 との闘 いである
捨 てるためには、プライオリティ設定 が不可欠
捨 てることは、”とりあえず”との闘 いでもある
デスク周 りの最適 環境 を作 る
モノの定 位置 を決 めると、把握 しやすくなる
迷 ったら、機能 が似 ているものを比較 する
書類 や資料 は、最終 バージョンだけとっておく
棚 のフリーペースを、一時 避難 場所 に
名刺 整理 は、アイウエオ順 がいいとは限 らない
バーチャル空間 も、シンプル・イズ・ベスト
ファイルのネーミングがキモ
PC上 にもフリースペースを作 る
フレームを駆使 して、オフィス環境 を快適 に
バーチャル空間 を転用 した、オフィス空間 整理 術
フレームを決 めれば、全体 像 が把握 できる
大切 なものの見極 めを、身体 で覚 える
4章 レベル2「情報 」の整理 術 -独自 の視点 を導入 する
問題 の本質 に迫 るため、情報 に視点 を持 ち込 む
視点 導入 の最終 目標 は、ビジョンを導 き出 すこと
相手 の心 の中 に、イメージを建築 する
理想 形 となる”ビジョン”を見 つける
視点 が決 まれば、ビジョンが見 えてくる
自分 なりの視点 を見 つけるには
本質 を探 るには、引 いて見 つめることが大切
思 いこみを捨 てることから、視野 が広 がる
視点 の転換 で導 き出 した、明治学院大学 のビジョン
見方 を変 えれば、マイナスもプラスになる
ビジョンを凝縮 して、シンボルマークで表現
暗号 解読 のように組 み立 てた、国立 新 美術館 のシンボル
あいまいな状況 から、強 い視点 は見 つけにくい
”新 しい”という視点 で、すべてをプラスに転化
表現 の段階 で、ビジョンを明確 に研 ぎすます
迷 ったら、具体 的 なシーンを思 い浮 かべてみる
常 にビジョンを目指 す、ポジティブな姿勢 が大切
第 5章 レベル3「思考 」の整理 術 -思考 を情報 化 する
思考 を情報 化 すれば、コミュニケーションの精度 が上 がる
自分 自身 を知 ることは、とてつもなく難 しい
まず、考 えを言語 化 することから始 める
仮説 をぶつけて、相手 の思 いを確認 する
フロイトの心理 療法 にある”無意識 の意識 化 ”
自己 の無意識 を意識 化 した、ドコモの携帯 電話
プロダクト完成 後 に、コンセプトの言語 化 を模索
自分 自身 に仮説 をぶつけて、発見 したコンセプト
自分 との接点 を見出 した、地域 産業 のブランディング
リアリティがなければ、問題 意識 は生 まれない
他人事 を自分 事 にできると、リアリティが生 まれる
本質 を研 ぎすました、ユニクロの”あるべき姿 ”
問診 しながら掘 り起 こした、ユニクロの本質
日本 発 ブランドという気概 を込 めたロゴデザイン
無意識 に深 く踏 み込 んだ、ファーストリテイリングのCI
頭 の中 にあるビジョンを、どうやって引 き出 すか
仮説 をぶつけて、クライアントの思考 を探 る
”革新 ”という視点 を、真紅 のシンボルで表現
T シャツの新 しい買 い方 をデザインしたUT
T シャツのメディア性 から生 まれたビジネスモデル
世界一 のT シャツブランドを目指 したシステム作 り
ペットボトルのパッケージで、問題 点 を付加 価値 に転化
思考 の整理 で浮 かびあがった、新 しい病院 の姿
今日 の医療 環境 が抱 える、問題 の本質 を探 る
コンセプトは、”リハビリテーション・リゾート”
6章 整理 術 は、新 しいアイデアの扉 を開 く
最大 のポイントは、視点 を見 つけること
目的 をもてば、テクニックも生 きてくる
答 えは必 ず、目 の前 にある!
あとがき
面白 かった本 まとめ(2013年 下半期 )
<今日 の独 り言 >
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そして、
また
また
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・どんなプロセスで
1.
2.
3.
プロセスとしては、
・「モノを
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・
・カードケース(
・
この
・こうやって
・「
・
・やっかいなのが
・
・どんどん
プロジェクトが
・データ
・バーチャル
・このシステムを
・”
1.
2.
3.せっかく
4.
5.わかりやすく
・
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・
・ビジョンにつながる
・
・
・「Aさんが
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・これまで、”
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・モノの
・フレームを
このように、どのヒントにも、それぞれ
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これらは、”
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こうしたポイントを
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まえがき
1
いい
アートディレクター=ドクター
2
その
プロセスに
3
まずは、
スリム
”
”
”
デスク
モノの
バーチャル
ファイルのネーミングがキモ
PC
フレームを
バーチャル
フレームを
4
ビジョンを
あいまいな
”
まず、
フロイトの
プロダクト
リアリティがなければ、
”
ペットボトルのパッケージで、
コンセプトは、”リハビリテーション・リゾート”
6
あとがき
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