(Translated by https://www.hiragana.jp/)
居眠り磐音 - Wikipedia

居眠いねむいわおん

日本にっぽん小説しょうせつ、メディアミックス作品さくひん

居眠いねむいわおん』(いねむりいわね)は、佐伯さえきやすしえいによる日本にっぽん時代じだい小説しょうせつシリーズ。ぜん51かんおよびサイドストーリーの「しん 居眠いねむいわおん」シリーズ既刊きかん5かん

居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし』(いねむりいわね えどぞうし)のシリーズめい双葉ふたば文庫ぶんこよりろし2002ねん4がつから2016ねん1がつにかけて刊行かんこうされ、累計るいけい発行はっこう部数ぶすう2000まんえるベストセラーとなった[1]。『居眠いねむいわおん』へとシリーズめいあらため、加筆かひつ修正しゅうせいた「決定けっていばん」が新作しんさくろしのサイドストーリーとともに文春ぶんしゅん文庫ぶんこより2019ねんから3ねんにわたって刊行かんこうされている[2][3]

2017ねん1がつより続編ぞくへんとなる『空也くうやじゅうばん勝負しょうぶ』のシリーズがスタートした。

2007ねんから2017ねんにかけて『陽炎かげろうつじ居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし』のタイトルでテレビドラマシリーズ山本やまもと耕史こうじ主演しゅえん)。また2008ねんには『陽炎かげろうつじ 居眠いねむいわおん』のタイトルで漫画まんがされた。

2019ねんには『居眠いねむいわおん』のタイトルで映画えいがされた(松坂まつさか桃李とうり主演しゅえん)。

登場とうじょう人物じんぶつ

編集へんしゅう

空也くうやじゅうばん勝負しょうぶ以降いこう動向どうこうは「空也くうやじゅうばん勝負しょうぶ#登場とうじょう人物じんぶつ」を参照さんしょう

主人公しゅじんこう

編集へんしゅう
佐々木ささきいわおおん(ささき いわね) / 坂崎さかざきいわおおん(さかざき いわね)
この作品さくひん主人公しゅじんこう。のち、佐々木ささきいわおおん九州きゅうしゅう豊後ぶんご関前せきまえはん架空かくう)の中老ちゅうろうである坂崎さかざき正睦まさとし嫡男ちゃくなんおさななじみの河出かわでまこと輔、小林こばやし琴平ことひらとともに直心ひたごころかげりゅう佐々木ささきれいえん道場どうじょう修行しゅぎょうくにまえかみでん一刀流中戸信継門下)し、3にん藩政はんせい改革かいかくこころざしていたが、はん守旧しゅきゅうである宍戸ししど文六ぶんろくらの陰謀いんぼうにより、自身じしん許嫁いいなずけである奈緒なおあに琴平ことひらることになってしまう。傷心しょうしんいわおんは、豊後ぶんごはなれて浪人ろうにんとして江戸えどもどり、江戸えど深川ふかがわきむ兵衛ひょうえ長屋ながやみ、今津いまづ用心棒ようじんぼう稼業かぎょうてその人物じんぶつ見込みこまれ、みせ後見こうけんとなる。将軍しょうぐん徳川とくがわ家治いえはる日光にっこうしゃさんでは世子せいしいえもとかげ警護けいごとして同道どうどうし、佐々木ささきれいえんともいえもとさんとする老中ろうじゅう田沼たぬま意次おきつぐ刺客しかくからいえもと死守ししゅした。また、関前せきまえ帰着きちゃく前後ぜんこうきた危難きなんにもかげながらたすけ、藩主はんしゅ家臣かしんたちの信頼しんらいあつい。佐々木ささきれいえん養子ようしとなりきむ兵衛ひょうえむすめのおこんとも結婚けっこん尚武しょうぶかん佐々木ささき道場どうじょうぐが、いえもと死後しご田沼たぬま意次おきつぐ陰謀いんぼうによりいのちねらわれ、おこんととも江戸えどからはなれる(のちきりわたるすけ合流ごうりゅう)。尾張おわりて、紀伊きい姨捨おばすてさと雑賀さいかしゅう庇護ひごけていち空也くうやもうける。2ねんはんごしたのち江戸えどもどり、道場どうじょう再興さいこうする。田沼たぬま一派いっぱ妨害ぼうがいなどもあって全盛期ぜんせいきくらべて小規模しょうきぼ道場どうじょうとなってしまったが、りょうよりしつ方針ほうしん転換てんかんで20にん程度ていど門弟もんてい指導しどうしていた。やがて11だい将軍しょうぐんとなった徳川とくがわ家斉いえなりいのちにより、神保じんぼ小路こうじ幕府ばくふ道場どうじょうとして尚武しょうぶかん道場どうじょう再興さいこうさせた。
けんかまえた姿すがた縁側えんがわ日向ひなたぼっこをして居眠いねむりしている年寄としよねこのようなので、「居眠いねむ剣法けんぽう」とばれている。あいがたな備前びぜんつつみたいらで、刀身とうしんは2しゃく7すんやく87センチ)。一度いちどてつがまけてこぼれさせてしまったことがある。備前びぜん長船おさふね長義ながよし2しゃく6すん7ふん今津いまづからもらった大刀たち)、粟田口あわだぐち吉光よしみついちしゃくななすんさんふん将軍家しょうぐんけわりに速水はやみ左近さこんからもらった脇差わきざし)も所有しょゆうしている。

江戸えど坂崎さかざき

編集へんしゅう
佐々木ささきこん(ささき こん)/坂崎さかざきこん(さかざき こん) / おこん
いわおんんでいるきむ兵衛ひょうえ長屋ながや差配さはいつとめているきむ兵衛ひょうえむすめ両替りょうがえしょうの「今津いまづ」に女中じょちゅうとしてつとめ、おつや病弱びょうじゃくであったこともあり、おくきの一切いっさい仕事しごとまかされている。速水はやみ左近さこん養女ようじょて、いわおん結婚けっこんする。しかし、大納言だいなごん徳川とくがわもと死後しご江戸えどわれたいわおんとも身分みぶんかくして尾張おわり紀伊きい姨捨おばすてさといち空也くうやみ、2ねんはんあまり江戸えどもどる。確実かくじつ収入しゅうにゅうげんとぼしい財政難ざいせいなんなか道場どうじょう台所だいどころ仕切しきる。道場どうじょううら大根だいこんはたけつくっている。
坂崎さかざき空也くうや(さかざき くうや)
いわおんとおこんの嫡男ちゃくなんれいえんとおえいが自害じがいした懐妊かいにんがわかり、いわおんとも江戸えどはなれて苦難くなんすえ姨捨おばすてさと誕生たんじょうした。その、3にん江戸えど帰着きちゃくたした。その翌年よくねんにはやしなえ祖父そふとなる速水はやみ左近さこんとも面会めんかいした。5さいになって庭先にわさきいわおんから剣術けんじゅつならはじめ、12さい道場どうじょうりをゆるさせる。16さい東郷とうごう示現じげんりゅう修行しゅぎょうするため、豊後ぶんご関前せきまえから薩摩さつまへと旅立たびだった。あいがたな修理しゅうりあきら盛光もりみつ2しゃく7すん将軍家しょうぐんけひとしからもらった大刀たち)。続編ぞくへんとなる『空也くうやじゅうばん勝負しょうぶ』シリーズの主人公しゅじんこう
坂崎さかざき睦月むつき(さかざき むつき)
いわおんとおこんの長女ちょうじょいわおんとおこん、空也くうや江戸えど帰着きちゃく誕生たんじょうした。速水はやみ右近うこんひろってきためすけん小梅こうめ世話せわをしている。 
松浦まつうらわたるすけ(まつうら やすけ)
公儀こうぎにわばんしゅう吹上ふきあげぐみぞくするしのび。九州きゅうしゅうにある長崎ながさき街道かいどういわおんい、日光にっこうしゃさん皮切かわきりにいわおん行動こうどうともにするようになる。忍術にんじゅつではきり師匠ししょう佐々木ささき道場どうじょう再興さいこうしたのち田沼たぬまいのちけたにわばんしゅ佐々木ささき道場どうじょう襲撃しゅうげきしたさいはじめて姓名せいめいあきらかになった。いわおん行動こうどうともにするにつれてその人柄ひとがられて、江戸えど帰着きちゃくにわばんしていわおん主従しゅうじゅう関係かんけいむすぶ。

豊後ぶんご関前せきまえ

編集へんしゅう

めんした豊前ぶぜんしろ鶴城つるしろ中心ちゅうしんとする7まんせきしょうはん財政ざいせい逼迫ひっぱくしているなかはん宍戸ししど改革かいかく分裂ぶんれつしてあらそっている。

豊後ぶんご関前せきまえはん

編集へんしゅう
ぶくざかだか(ふくさか さねたか)
関前せきまえはん藩主はんしゅ当初とうしょ藩政はんせい無頓着むとんじゃくであったが、参勤交代さんきんこうたい江戸えどおもむいた直後ちょくご宍戸ししどはんらんと画策かくさくしたのをけていわおん直筆じきひつ上意じょういぶんたくした。そのいわおんたいするおぼえがく、はん危難きなんかういわおん感謝かんしゃしている。
だいほう(おだいのかた)
だか正室せいしつ小城おぎ鍋島なべしまはんひめのちやりけんさんみぎ衛門えもんにそそのかされ、つみつぐなうために剃髪ていはつ鎌倉かまくらあまやま東慶寺とうけいじはいるが、3ねん還俗げんぞくじつだかもともどった。藩邸はんていもどまえに、いわおんだかしんづかいにより江戸えど藩邸はんていからの出迎でむかえがあり、そこではじめて俊次しゅんじ対面たいめんした。
たまほう(おたまのかた)
だか側室そくしつやりけん一派いっぱ推挙すいきょにより、側室そくしつとなる。懐妊かいにんしたが正睦まさとし機転きてんによりやりけんいちには懐妊かいにん事実じじつされた。出産しゅっさん教育きょういくがかりとしてあきら埜がだかよりめいじられた。やがて男子だんしじつつぎ出産しゅっさんするがだかいのちにより跡継あとつぎは俊次しゅんじのままとなった。
ぶくさか俊次しゅんじ(ふくさか としつぐ) / 木下きのした俊次しゅんじ(きのした としつぐ)
日出にっしゅつはん木下きのした分家ぶんけ立石たていしりょう5000せき領主りょうしゅおとうとだか養子ようし江戸えどはいるとすぐに佐々木ささき道場どうじょう入門にゅうもんする。日出にっしゅつはんはん道場どうじょうひがしぐんりゅう会得えとくしていた。田沼たぬまいきかる鈴木すずききよし兵衛ひょうえ門弟もんていおそわれるが家臣かしん尚武しょうぶかん道場どうじょう門弟もんていたちにより死守ししゅされた。
ぶくざかだか(ふくさか としたか)
関前せきまえはん江戸えど家老がろう藩主はんしゅだか従兄弟いとこのちはん公金こうきん横領おうりょうしていた事実じじつ発覚はっかくし、坂崎さかざき父子ふしおそうがいわおんられる。死後しご藩主はんしゅ主導しゅどうだか粛清しゅくせいされた。
中居なかい半蔵はんぞう(なかい はんぞう)
関前せきまえはん江戸えど屋敷やしきつめちょく目付めつけ直心ひたごころかげりゅう目録もくろく腕前うでまえいわおんとも藩政はんせい改革かいかく着手ちゃくしゅする。やがてはん物産ぶっさんしょ組頭くみがしらめいじられ、廻船かいせん貿易ぼうえき専念せんねんし、はん改革かいかくすすめる。いわおん関前せきまえ帰着きちゃくさいはんない癒着ゆちゃくがらみの不穏ふおんうごきがあることをいわおんつたえた。のちはん物産ぶっさんしょ若手わかてまかせ、みずからは留守居るすいやくにんじられた。
宍戸ししど文六ぶんろく(ししど ぶんろく)
関前せきまえはん国家老くにがろう。かつてははん中興ちゅうこうといわれるものであったが、としるにつれ頑迷がんめいになり、失政しっせい目立めだつようになる。材木ざいもく転売てんばい財政ざいせいすくおうとするが、江戸えど大火たいか材木ざいもく全焼ぜんしょうぎゃく巨額きょがく負債ふさいかかんでしまう。改革かいかくであった坂崎さかざきいわおおん河出かわでまこと輔、小林こばやしことたいらによる藩政はんせい改革かいかくおそれ、姦計かんけいさくして仲間割なかまわれをさせる。のち自害じがい秀晃ひであきという嫡男ちゃくなんがいる。
ひがしげんすすむ(ひがし げんのじょう)
関前せきまえはんぐん奉行ぶぎょういわおん中戸なかと道場どうじょうでの先輩せんぱいたり、正睦まさとし側近そっきんとして藩政はんせい改革かいかくたずさわる。はんないにおける癒着ゆちゃくうごきに関前せきまえから大坂おおさか出向でむき、探索たんさくしている最中さいちゅういわおん再会さいかいとも関前せきまえかい、癒着ゆちゃく事件じけん真相しんそうつかんでいく最中さいちゅうかねやとわれた浪人ろうにんおそわれて瀕死ひんし重傷じゅうしょううが奇跡きせきてきたすかる。おい2人ふたり関前せきまえ藩士はんし
中戸なかとしんつぎ(なかと のぶつぐ)
関前せきまえはん城下じょうかにあるかみでん一刀いっとうりゅう中戸なかど道場どうじょう道場どうじょうぬしいわおん最初さいしょ師匠ししょう河出かわでまこと輔、小林こばやし琴平ことひらもこの道場どうじょうぞくしていた。中戸なかと道場みちば隆盛たかもりはん道場どうじょう自任じにんしていたがいわおんはんはなれた5ねんやまいたおれてからはあたらしく出来できしんかげりゅう諸星もろぼし道場どうじょう門弟もんてい移籍いせきしたこともあり、かない日々ひびごしていた。しかし、いわおん関前せきまえ帰着きちゃくいわおん辰平たっぺいいを感動かんどう体調たいちょうすぐれないときでも道場どうじょうかおすようになった。

豊後ぶんご坂崎さかざき

編集へんしゅう
坂崎さかざき正睦まさとし(さかざき まさよし)
いわおんちち豊前ぶぜん関前せきまえはん中老ちゅうろう藩政はんせい改革かいかく中心ちゅうしん人物じんぶつであったが宍戸ししど陰謀いんぼうにより蟄居ちっきょ閉門へいもんとなる。いわおん活躍かつやくにより、宍戸ししど粛清しゅくせいされると藩政はんせい復帰ふっきし、国家老くにがろうとなる。だか粛清しゅくせい関前せきまえ癒着ゆちゃく事件じけんとうおおくの危難きなん見舞みまわれるが周囲しゅういたすけもありなにとかる。
坂崎さかざきあきら埜(さかざき てるの)
いわおんはは関前せきまえはん年寄としより岩谷いわたによりとついできた。いわおん坂崎さかざきがずに佐々木ささきれいえん養子ようしになることに納得なっとくすることが出来できなかったが、いわおん関前せきまえ帰着きちゃくさいみなと出迎でむかえていわおんつまとなるおこんとったさいすべてのわだかまりをてた。
井筒いづつ伊代いよ(いづつ いよ) / 坂崎さかざき伊代いよ(さかざき いよ)
いわおんいもうと関前せきまえはんはた奉行ぶぎょう井筒いづつ源太郎げんたろうとつぐ。
井筒いづつ源太郎げんたろう(いづつ げんたろう)
だいおっとこうこれしん隠居いんきょ)の嫡男ちゃくなん関前せきまえはんはた奉行ぶぎょうつとめる。中戸なかと道場どうじょうではいわおんとは兄弟きょうだい弟子でし
坂崎さかざきりょう次郎じろう(さかざき りょうじろう) / 井筒いづつりょう次郎じろう(いづつ りょうじろう)
こうこれしん次男じなん坂崎さかざき正睦まさとし養子ようしいわおん佐々木ささきへの養子ようし縁組えんぐみまったことをけて正睦まさとしわれて養子ようしとなる。江戸えど勤番きんばんとして佐々木ささき道場どうじょう門弟もんていとなり、いわおん再会さいかいする。

幼馴染おさななじみ

編集へんしゅう
河出かわでまこと輔(かわで しんのすけ)
いわおん修行しゅぎょう仲間なかまいわおん琴平ことひらとも藩政はんせい改革かいかくこころざす。ぶんろく姦計かんけいにより、つままい不貞ふていおかしたとの讒言ざんげんしんじ、ってしまう。そのいもうとられて錯乱さくらんした琴平ことひらられ、死亡しぼう
小林こばやし琴平ことひら(こばやし きんぺい)
いわおん修行しゅぎょう仲間なかまいわおんまき輔ととも藩政はんせい改革かいかくこころざす。まい奈緒なおあにぶんろく姦計かんけいにより、いもうとまいったまき輔ほか2めいってしまう。その上意じょういちにより、いわおんられ、死亡しぼう
河出かわでまい(かわで まい)
まき輔のつま奈緒なおあね琴平ことひらいもうとつままい不貞ふていおかしたとの讒言ざんげんしんじたまき輔により、られて死亡しぼう
ぜん田屋たや奈緒なお(まえだや なお) / 小林こばやし奈緒なお(こばやし なお)
いわおんもと許嫁いいなずけ琴平ことひらまいいもうとで、ぶんろく姦計かんけいにより小林こばやし廃絶はいぜつになったのちやまいたおれたちち治療ちりょうかせぐためにみずからのる。その美貌びぼうゆえに各地かくち転売てんばいされ、最終さいしゅうてき吉原よしはらしろづる太夫たゆうという花魁おいらんとなった。のち出羽でわこく紅花べにばな問屋とんやぜん田屋たや内蔵助くらのすけのもとへよめりする。山形やまがたはん内紛ないふん危機ききひんしたときには紅花べにばな文書ぶんしょ死守ししゅし、いわおんかげながらたすける。、3にんめぐまれるが、内蔵助くらのすけ死去しきょにより山形やまがたでの生活せいかつむずかしくなり、3にんれて江戸えどもどり「最上もがみくれない前田まえだ」をひらき、一方いっぽう関前せきまえはんはん物産ぶっさんしょのために、関前せきまえにて紅花べにばな栽培さいばいはじめた。

まくかく

編集へんしゅう
速水はやみ左近さこん(はやみ さこん)
直参じきさん旗本はたもと将軍しょうぐん御側おそば御用ごよう取次とりつぎつとめる。佐々木ささきれいえん道場どうじょうけんとも小野おの一刀いっとうりゅう免許皆伝めんきょかいでん腕前うでまえつ。幕府ばくふうちにおいて将軍しょうぐん徳川とくがわ家治いえはる信任しんにんあつく、ときには老中ろうじゅう大名だいみょうよりも絶大ぜつだい権力けんりょくほこる。実権じっけんにぎろうとする田沼たぬま意次おきつぐ牽制けんせいしつつ、いえもと将軍しょうぐん就任しゅうにんけて着々ちゃくちゃく準備じゅんびすすめる。日光にっこうしゃさんにおいてもれいえんいわおんらとともかげ警護けいごてっしていえもと死守ししゅしたが、鷹狩たかがりのかえりのさい田沼たぬまいきのかかったもの暗殺あんさつされしてしまう。そのため、田沼たぬま実権じっけん掌握しょうあくゆるし、やく御免ごめんうえ蟄居ちっきょ閉門へいもんとなる。そのゆるされたが甲府こうふ勤番きんばんとしてやまながしにい、徳川とくがわ御三家ごさんけ助言じょげんにより復帰ふっきするまでの3年余ねんよあいだ家族かぞくわかれてごすことになる。甲府こうふ勤番きんばん時代じだい善政ぜんせいき、歴代れきだい勤番きんばんなかでも実直じっちょくだとうわさされた。江戸えどへの道中どうちゅう田沼たぬまいのちけた刺客しかくおそわれるがいわおんたちがけつけて無事ぶじ帰着きちゃくした。帰着きちゃく奏者そうしゃばん昇格しょうかくし、敵対てきたいする田沼たぬま意知おきとも同格どうかくとなった。その寄合よりあいせきはいっていたが、11だい将軍しょうぐん徳川とくがわ家斉いえなりいのちによりふたた御側おそば御用ごよう取次とりつぎかえいた。もくじょ右近うこん2人ふたり息子むすこ佐々木ささき道場どうじょう門弟もんてい
赤井あかいしゅみずただし(あかい もんどのしょう)
将軍家しょうぐんけがわちかくにつかえる小姓こしょうぐみいわおんあかさやぐみ曽我部そがべ下総しもうさまもる俊道としみちとのたしいを目撃もくげきし、そのえん佐々木ささき道場どうじょうにも出入でいりするようになる。
太田おおた播磨はりま守正もりまさぼう(おおた はりまのかみ まさふゆ)
勘定かんじょう奉行ぶぎょう将軍家しょうぐんけ日光にっこうしゃさんで、勘定かんじょうかたちょうとして費用ひよう差配さはいおこなった。いわおんは、太田おおた内用ないようじんという肩書かたがきでしゃさんくわわった。

今津いまづ

編集へんしゅう
こん津屋つや吉右衛門きちえもん(いまづや きちえもん)
両替りょうがえしょう今津いまづ」の主人しゅじん吝嗇りんしょく有名ゆうめいだが、「かねをかけるべきところにかけ、それ以外いがいけずる」という信条しんじょう持主もちぬしだい1さくてき豪商ごうしょう失脚しっきゃくして以後いごは、江戸えどにある600けん両替りょうがえしょうかぶ仲間なかまたばねている。内儀ないぎであるおつややまいくし、小田原おだわら宿やどわき本陣ほんじんぬししょう清水屋しみずやみぎなな次女じじょであるお佐紀さきあらたに内儀ないぎとしてむかえることになる。
由蔵よしぞう(よしぞう)
今津いまづ」のろうぶん(ろうぶん)番頭ばんがしら[ちゅう 1]今津いまづ知恵袋ちえぶくろとして内外ないがい仕切しきる。おこんにいでいわおとともしたしく信頼しんらいしている。
つや(えん)
吉右衛門きちえもん先妻せんさい病弱びょうじゃくであり、みずからはいつもおくごし、今津いまづおくきの仕事しごとのすべてをおこんにまかせている。のちに、やまいたおくなる。
佐紀さき(さき)
吉右衛門きちえもん後妻ごさい小田原おだわら宿やど脇本わきもとじんおもであるしょう清水屋しみずやみぎなな次女じじょ本来ほんらいあね今津いまづとつぐことになっていたがもと藩士はんしちをしてしまい、あねわって吉右衛門きちえもんとお見合みあいをし、双方そうほう気持きもちがつうじ、あねわりではないことをけ、吉右衛門きちえもんとついだ。2人ふたりめぐまれる。
林蔵りんぞう(りんぞう)
筆頭ひっとう支配人しはいにん
和七わしち(わしち)
次席じせき支配人しはいにん
和吉かずよし(わきち)
帳合ちょうあいかた番頭ばんがしら
新三郎しんざぶろう(しんざぶろう)
じょうやく番頭ばんがしらわかいが機転きてんき、動作どうさ機敏きびん用心棒ようじんぼう時代じだいいわおん行動こうどうともにすることがおおかった。
保吉やすきち(やすきち)
手代てだい。よく宮松みやまつをからかう。
宮松みやまつ(みやまつ)
今津いまづ」の丁稚でっちいわおんきょうをしてはなん危険きけんっている。なやみは下手へたなことで、度々たびたび由蔵よしぞう説教せっきょうされている。小僧こぞうから手代てだい昇格しょうかくする。
おきよ
台所だいどころおんなしゅたばねる。

佐々木ささきれいえん道場どうじょう / 坂崎さかざき道場どうじょう

編集へんしゅう
佐々木ささきれいえん(ささき れいえん)
江戸えど神田かんだ神保じんぼ小路こうじ直心ひたごころかげりゅう佐々木ささき道場どうじょうのち尚武しょうぶかんささき道場どうじょう)のあるじいわおん剣術けんじゅつ師匠ししょうで、みちひさし(みちなが)。幕府ばくふひそかなつながりをっている。めの苛烈かれつさから、その剣術けんじゅつほのおけんばれ、後継こうけいとなるいわおんであろうと容赦ようしゃしない。将軍しょうぐん徳川とくがわ家治いえはる日光にっこうしゃさんではひそかに同行どうこうし、大納言だいなごん徳川とくがわもといわおんともすくった。しかし、いえもと死後しごつま自害じがいしてはてて、殉死じゅんしきんじた幕府ばくふ意向いこう田沼たぬま意次おきつぐ指示しじ)により佐々木ささき道場どうじょうつぶしとなる。
佐々木ささきえい(ささき えい)
れいえんつま宿しゅくさなかったことで佐々木ささき断絶だんぜつ覚悟かくごむねめていたが、いわおん養子ようしむかえ、また、おこんをいわおんつまむかえたことで佐々木ささき存続そんぞくまる。おこんとのなかく、奉公人ほうこうにん早苗さなえ門弟もんていきりとも道場どうじょう台所だいどころまもった。また、いわおんつうじて三味しゃみよしろく代目だいめ鶴吉つるよし紹介しょうかいでおこんととも三味線しゃみせんならう。しかし、いえもと死後しごれいえんとも自害じがいする。
依田よだしょう四郎しろう(よだ かねしろう) / 本多ほんだしょう四郎しろう(ほんだ かねしろう)
佐々木ささき道場どうじょうみの師範しはんつとめる。いわおん兄弟子あにでしのち西にしまる納戸なんど組頭くみがしら依田よだ新左衛門しんざえもんむすめ結婚けっこんし、依田よだ婿むこりし、速水はやみ推挙すいきょにより西にしまる近習きんじゅしゅとなる。しかし、いえもと死後しごやく御免ごめんとなり、江戸えどもどったいわおんたすける。いわおん速水はやみ救援きゅうえんおもむさい影武者かげむしゃとして道場どうじょうまもった。
松平まつだいら辰平たっぺい(まつだいら たっぺい)
佐々木ささき道場どうじょうみの門弟もんてい旗本はたもと松平まつだいら喜内きない次男じなん。「軍鶏しゃも」のあだつ。内心ないしんせず、慎重しんちょう行動こうどうすることがおおい。いわおんらが関前せきまえとき同行どうこうもとめ、その武者むしゃ修行しゅぎょうへと旅立たびだつ。肥後ひご熊本くまもと対馬つしま厳島いつくしま筑前ちくぜん福岡ふくおかとうで5ねん修行しゅぎょうのち豊後ぶんご関前せきまえ土佐とさ利次としつぐろう合流ごうりゅうし、いわおんらと再会さいかいしたのち江戸えど帰着きちゃくする。のち博多はかただい豪商ごうしょう箱崎はこざき次郎じろうたいらすえむすめあんず祝言しゅうげんげ、筑前ちくぜん福岡ふくおかはん仕官しかんし、ばんしゅにして剣術けんじゅつ指南しなんやくとなった。あいがたな豊後ぶんごこくそうていしゅう2しゃく6すん箱崎はこざきからもらった大刀たち)。
重富しげとみ利次としつぐろう(しげとみ としじろう)
佐々木ささき道場どうじょうみの門弟もんてい土佐とさはん近習きんじゅ目付めつけ重富しげとみ百太郎ももたろう次男じなん。「でぶ軍鶏しゃも」のあだつ。無口むくちけずぎらいであり、おなじく「軍鶏しゃも」のあだ辰平たっぺいといつもあらそっている。のちちち御用ごようとも江戸えど出立しゅったつし、国許くにもとたびき、土佐とさはんめぐ内紛ないふんまれるが佐々木ささき道場どうじょう兄弟子あにでしたる一刀いっとうりゅう麻田あさだかんとも決着けっちゃくけた。そのため、藩主はんしゅ山内やまうちゆたか重臣じゅうしんらからのおぼえもい。その辰平たっぺい合流ごうりゅうし、紀伊きいいわおんらと再会さいかいしたのち江戸えど帰着きちゃくする。やがてきり祝言しゅうげんげたのち豊後ぶんご関前せきまえはん仕官しかんした。
重富しげとみきり(しげとみ きりこ) / きり(きりこ)
雑賀さいかしゅうくノいち日光にっこうどうちゅうでの徳川とくがわもとへの襲撃しゅうげきくわわり、そのさいわたるすけらえられる。のち佐々木ささき道場どうじょう門弟もんていとなり、雑賀さいかしゅう決別けつべつ。そのしのはたらきでいわおんたすけ、いわおんとおこんが江戸えどはなれたさいわたるすけとも2人ふたり護衛ごえい密偵みっていつとめ、紀伊きい姨捨おばすてさと2人ふたりみちびいた。田沼たぬま一派いっぱとのたたかいを江戸えど帰着きちゃくする。速水はやみ救援きゅうえんさいいわおんたちとともけつけた。利次としつぐろうとついでからは関前せきまえはん長屋ながやでの生活せいかつとなり、利次としつぐろうかよいで道場どうじょう稽古けいこかうとき自身じしん一緒いっしょおこなう。
小田おだ平助へいすけ(おだ へいすけ)
富田とみたたかし信正のぶまさりゅうやりれの使つか佐々木ささき道場どうじょう客分きゃくぶんとして門番もんばんつとめる。れいえんいわおんわれて道場どうじょう長屋ながやみ、すけ手伝てつだいをするかたわらで門弟もんていたちの指導しどうおこなう。佐々木ささき道場どうじょう断絶だんぜつ道場どうじょう処分しょぶんまるまで留守るすまかされ、いわおんとおこんが江戸えどはなれたさい小梅こうめむら今津いまづりょううつる。また、今津いまづより内々ないない依頼いらいけてかげ警護けいごにない、みずからも紀伊きい姨捨おばすてさといわおんらと再会さいかいしたのち江戸えど帰着きちゃくした。帰着きちゃく下半身かはんしんきたえるためにやりれを修行しゅぎょうの1つとしてれ、その指導しどうたる。
すけ(きすけ)
道場どうじょう門番もんばんつとめる老人ろうじん道場破どうじょうやぶりがいていった白山はくさんといういぬ世話せわをしている。れいえん死後しごいわおんつかえている。わたるすけ平助へいすけならんで「三助さんすけ年寄どしより」とばれる。
田丸たまる輝信てるのぶ(たまる てるのぶ)
尚武しょうぶかん道場どうじょうみの門弟もんてい御家人ごけにん田丸たまるあきら左衛門さえもん三男さんなんはは菊野きくのからあおれんいんりゅう書体しょたいまなんだことから、道場どうじょう書状しょじょうみとめるときにはたよられる。やがてさかざき道場どうじょう師範代しはんだいとなり、神保じんぼ小路こうじ尚武しょうぶかん道場どうじょう再興さいこうしたのち小梅こうめむら道場どうじょう運営うんえいまかされた。尚武しょうぶかん道場どうじょう奉公ほうこうしていた竹村たけむら早苗さなえ結婚けっこんした。
神原かみはら辰之助たつのすけ(かんばら たつのすけ)
尚武しょうぶかん道場どうじょうみの門弟もんていのち輝信てるのぶおなじく師範代しはんだいとなり、利次としつぐろう江戸えど留守るすちゅうあいだ豊後ぶんご関前せきまえはん剣術けんじゅつ指南しなんやくとなった。
向田むかいだみなもと兵衛ひょうえ(むこうだ げんべえ)
もとげいしゅう広島ひろしまはん下士かし間宮まみや一刀いっとうりゅう使つか高利こうり(たかとし)。藩政はんせい二分にぶんするさわぎにかったため脱藩だっぱんし、江戸えどで「なぐられ」をいとなんでいたところ、そのうでいわおん感服かんぷく佐々木ささき道場どうじょう客分きゃくぶんとしてむかえられた。しかしふたた広島ひろしまはん内紛ないふんかうこととなり、内紛ないふんよし見事みごとのぞいたことでたびることとなった。いわおんは「道場どうじょうはいつなりともそなたをむかえる」とわかぎわつたえていたため、じゅうすうねんふたた江戸えどもどり、輝信てるのぶとともに小梅こうめむら道場どうじょう運営うんえいまかされた。

みなみ町奉行まちぶぎょうしょ

編集へんしゅう
笹塚ささづか孫一まごいち(ささづか まごいち)
みなみ町奉行まちぶぎょうしょとしばんかた与力よりき悪人あくにんめていたかねなかで、ぬし不明ふめいのものを押収おうしゅうしては奉行ぶぎょうしょ探索たんさく費用ひようむという荒業あらわざを、平然へいぜんとやってのける度胸どきょうあたまぬし。ただし、けっして私腹しふくやすことはないため、町奉行まちぶぎょう牧野まきの大隅おおすみ守成しゅせいけん(まきのおおすみのかみせいげん)も同僚どうりょう黙認もくにんしている。そのため、いわおん利用りようすることも躊躇ためらわず、アメとムチをうまく使つかう。いわおん江戸えどはなれたのち奉行ぶぎょう田沼たぬま側近そっきん親戚しんせきであったため、一時いちじやくとなるがふたた復帰ふっきする。
木下きのした一郎いちろうふとし(きのした いちろうた)
みなみ町奉行まちぶぎょうしょていまちまわ同心どうしん笹塚ささづか右腕うわんてき存在そんざいで、いわおん行動こうどうともにすることも多々たたある。北町きたまち奉行ぶぎょうしょ与力よりき瀬上せのうえ菊五郎きくごろうむすめきく乃と結婚けっこんする。
竹蔵たけぞう(たけぞう)
深川ふかがわ一帯いったい仕切しきじゅう手持てもち。通称つうしょう地蔵じぞう親分おやぶん」。本所ほんじょで、女房にょうぼうのおせんととも蕎麦そば地蔵じぞう蕎麦そば」をいとなむ。手下てしたおとがいる。
逸見いつみ五郎ごろうぞう(いつみ ごろぞう)
たとえかた(れいくりかた)同心どうしん事件じけんかんする文書ぶんしょ整理せいり保存ほぞん先例せんれい調査ちょうさにあたる南町みなみまち字引じびきで、かれ記憶きおく事件じけん解決かいけつ糸口いとぐちになることもおおい。

品川しながわ

編集へんしゅう
品川しながわやなぎ次郎じろう(しながわ りゅうじろう)
御家人ごけにん品川しながわきよし兵衛ひょうえ次男じなんいわおん用心棒ようじんぼう仲間なかまで、きた割下水わりげすい屋敷やしきははともに、いえりしている。ちちあにいえてしまったため、家督かとく相続そうぞくする。しかし、経済けいざいてきにはくるしく内職ないしょく継続けいぞくいわおんとおゆうすすめで佐々木ささき道場どうじょう門弟もんていとなる。のちにおゆう結婚けっこんし、いわおんとおこんの江戸えど帰着きちゃくさい田沼たぬま一派いっぱだますためにおゆうともおとりになった。
品川しながわ幾代いくよ(しながわ いくよ)
やなぎ次郎じろうはは竹村たけむら性格せいかくこころよおもっていないが、いわおんのことになると機嫌きげんくなる。
品川しながわゆう(しながわ ゆう) / 椎葉しいばゆう(しいば ゆう)
やなぎ次郎じろうつま学問がくもんしょ勤番きんばん組頭くみがしら椎葉しいば弥五郎やごろうむすめ当初とうしょきた割下水わりげすいみ、品川しながわとも馴染なじみがあった。やなぎ次郎じろう再会さいかいしたころ、おゆう縁談えんだんがっており、書院しょいんしゅ組頭くみがしら八幡やはたてつこれしん側室そくしつになる予定よていだったが、八幡やはた賭博とばく胴元どうもとをして速水はやみれいえん笹塚ささづからがひきいる目付めつけしゅ町奉行まちぶぎょうしょだしやくにより失脚しっきゃく縁談えんだん破談はだんとなった。やなぎ次郎じろうなかはますますくなり、桂川かつらがわこくみずさくら夫妻ふさい仲人なこうど2人ふたり結婚けっこんする。

竹村たけむら

編集へんしゅう
竹村たけむらたけ左衛門さえもん(たけむら ぶざえもん)
本所ほんじょみなみ割下水わりげすいはん長屋ながや浪人ろうにん本人ほんにんは「伊勢いせはん藤堂とうどう家臣かしんであった」とうが、実態じったいすうだいまえ先祖せんぞ藤堂とうどう仕官しかんやく)していただけであり、自身じしんには藤堂とうどうつかえた経験けいけんはない。せきりゅう自称じしょう達人たつじんつま勢津せいづと4にんちつつも、収入しゅうにゅうはほとんど酒代さかだい使つかってしまう。いわおんやなぎ次郎じろうとは用心棒ようじんぼう仲間なかまのちさむらい身分みぶんて、磐城いわきひらはん安藤あんどう下屋敷しもやしき門番もんばんとなる。
竹村たけむら勢津せいづ(たけむら せつ)
たけ左衛門さえもんつまてにならないおっとささえつつ、4にんやしなつよははである。
竹村たけむら早苗さなえ(たけむら さなえ)
たけ左衛門さえもん長女ちょうじょちち仕事しごと最中さいちゅう怪我けがをしたのをいわおんすすめで尚武しょうぶかん道場どうじょう奉公ほうこうる。尚武しょうぶかん道場どうじょう断絶だんぜつしたとき一時いちじ宮戸みやとがわ奉公ほうこうていたが、再興さいこうふたた尚武しょうぶかん道場どうじょう奉公ほうこうする。尚武しょうぶかん道場どうじょう門弟もんてい田丸たまる輝信てるのぶ結婚けっこんした。
竹村たけむらあき(たけむら あきよ)
たけ左衛門さえもん次女じじょ江戸えどもどってきた奈緒なおひらいた「最上もがみくれない前田まえだ」の店開みせびらきを手伝てつだったことがきっかけで、べにめやべに興味きょうみ正式せいしき奉公ほうこうすることとなった。奈緒なお関前せきまえ紅花べにばな栽培さいばいはじめるにいたって、みせ運営うんえいまかされる。
竹村たけむら修太郎しゅうたろう(たけむら しゅうたろう)
たけ左衛門さえもん嫡男ちゃくなん早苗さなえあきおとうと父親ちちおやれられて尚武しょうぶかん道場どうじょう入門にゅうもんするが、稽古けいこ気持きもちがかわず、黒門くろもんまち若衆わかしゅぐみ行動こうどうともにしていた。のち改心かいしんし、になるために鵜飼うかいひゃくすけ弟子でしりする。
竹村たけむらづくり(たけむら いちぞう)
たけ左衛門さえもん次男じなん。「最上もがみくれない前田まえだ」ではたらあきたずねたことがきっかけでべにめに興味きょうみち、べに職人しょくにんになるためにさんだいにわたってべにめを生業せいぎょうとしてきた本所ほんじょしのこれすけのもとで奉公ほうこうする。
きむ兵衛ひょうえ(きんべえ)
おこんの父親ちちおや浪人ろうにん時代じだいいわおん入居にゅうきょした、深川ふかがわろくあいだほりきむ兵衛ひょうえ長屋ながや差配さはいつとめる。いつでもどてらている姿すがたから、「どてらのきむ兵衛ひょうえ」とばれ、したしまれている。
幸吉こうきち(こうきち)
深川ふかがわからかさ長屋ながやうなぎりの少年しょうねんいわおん深川ふかがわらしの師匠ししょうで、いわおんのことを「浪人ろうにんさん」とんでいる。のちに、うなぎ宮戸みやとがわ」に奉公ほうこうする。
おそめ
深川ふかがわからかさ長屋ながやむしっかりしゃ少女しょうじょ大工だいくけんきちむすめ幸吉こうきち幼馴染おさななじみ縫箔ぬいはく職人しょくにんになりたいとし、縫箔ぬいはく職人しょくにんさん代目だいめこう三郎さぶろうのもとへ奉公ほうこうくことになる。そのまえに、絵心えごころやしなうような様々さまざま経験けいけんむためと修行しゅぎょうえられるからだづくりのため、一時いちじてき今津いまづ奉公ほうこうしていた。そめが職人しょくにん修行しゅぎょうのちいもうとのおはつが今津いまづ奉公ほうこうた。
鉄五郎てつごろう(てつごろう)
うなぎ宮戸みやとがわ」の主人しゅじんいわおんうなぎきとしてやとっている。いわおん日当にっとうは70ぶんだったが、のちに100ぶんとした。独自どくじ研究けんきゅう開発かいはつしたタレをもちいたうなぎ蒲焼かばやき大名だいみょう商家しょうかはじめ、江戸城えどじょうないにも評判ひょうばんひろがり、どうしても出来できたての蒲焼かばやきべたいいえもとが、側近そっきんいわおんらをんで秘密裏ひみつり宮戸みやとがわほどだった。女将おかみはおさよ。うなぎ職人しょくにん松吉まつよしつぎひらめ料理人りょうりにんすすむさく小女こおんなのおもとをやとっている。のちに、幸吉こうきち弟子でしとしてくわわった。
四郎しろう兵衛ひょうえ(しろべえ)
吉原よしはら仕切しき吉原よしわら会所かいしょあたまいわおんしろづる太夫たゆう関係かんけい数少かずすくない人物じんぶつ1人ひとり
中川なかがわ淳庵じゅんあん(なかがわ じゅんあん)
若狭わかさこく小浜おばまはん蘭方らんぽう九州きゅうしゅう蘭学らんがくぎらいの一団いちだんおそわれたところを、いわおんたすけられ、懇意こんいとなった。
桂川かつらがわこくみず(かつらがわ くにあきら)
通称つうしょうはじめしゅう幕府ばくふおく医師いしじゅうはち大通だいつうにもつらねることから、しろづる太夫たゆう小林こばやし奈緒なお)がらみの事件じけんとき中川なかがわじゅんあんつうじていわおんい、懇意こんいとなった。
桂川かつらがわ桜子さくらこ(かつらがわ さくらこ) / 織田おだ桜子さくらこ(おだ さくらこ)
因幡いなばこく鳥取とっとりはん池田いけだ重臣じゅうしん織田おだ宇多うたみぎ衛門えもんむすめ。おいえ騒動そうどうさい密書みっしょ江戸えど藩邸はんていとどけようと若衆わかしゅ姿すがた江戸えどりし、刺客しかくおそわれたところをいわおんたすけられた。以来いらいいわおん猛烈もうれつなアタックをかえしたがかわされつづけ、最終さいしゅうてきには桂川かつらがわこくみずつまとなった。
北尾きたお重政しげまさ(きたおしげまさ)
浮世絵うきよえしろづる太夫たゆうえがいて評判ひょうばんとなった。しばしばしろづる吉原よしはら遊郭ゆうかくかんする情報じょうほういわおんにもたらした。
利左衛門りざえもん(りざえもん)
魚河岸うおがし乾物かんぶつ問屋とんや若狭わかさの5代目だいめ関前せきまえはん物産ぶっさんあつかう。
義三郎ぎさぶろう(ぎさぶろう)
若狭わかさ番頭ばんがしら
小吉こよし(こきち)
今津いまづがよく利用りようする船宿ふなやどがわきよし船頭せんどう機敏きびん若者わかもの
まいりきち(さんきち)
今津いまづがよく利用りようするかご伊勢いせかごかき。先棒さきぼうかつぐ。
ぎんろう(ぎんごろう)
大工だいく棟梁とうりょう神保じんぼう小路こうじ尚武しょうぶかんだい改築かいちく手掛てがけ、小梅こうめむらにある百姓ひゃくしょう道場どうじょう改築かいちくした実績じっせきつ。
鵜飼うかいひゃくすけ(うかい ももすけ)
本所ほんじょ吉岡よしおかまちうら御家人ごけにん副業ふくぎょうかたなぎは名人めいじんげいで、ぬしかたならないと、どんなにかねまれてもぎをけないが、ったとなると、りょうなどにせずに手入ていれしてくれる。立派りっぱひげぬしで、別名べつめい天神てんじんひげひゃくすけ
箱崎はこざき次郎じろうひらめ(はこざきや じろべい)
博多はかただい商人しょうにん長崎ながさき対馬つしまつうじて異国いこくとの交易こうえきもしている分限者ぶげんしゃで、今津いまづとは昵懇じっこん間柄あいだがらいわおんとおこんが福岡ふくおか逗留とうりゅうさいには、箱崎はこざき滞在たいざいしていた。5にん子供こどもち、のち息子むすこ2にん次郎じろうたいら右腕うわんとなってだい所帯じょたいりし、むすめ2にん商家しょうかとついでいる。
松平まつだいらあんず(まつだいら きょう) / 箱崎はこざきあんず(はこざきや きょう)
箱崎はこざき次郎じろうたいらすえむすめおさないころより茶道さどうたしなんできた。福岡ふくおか滞在たいざいしたいわおんとおこんの世話せわつとめ、武者むしゃ修行しゅぎょう福岡ふくおかにやってきた辰平たっぺい相思相愛そうしそうあい間柄あいだがらとなった。辰平たっぺい福岡ふくおか城下じょうかるにあたって筥崎宮はこざきぐうまもりをわたしており、以降いこう江戸えどにいる辰平たっぺい辰平たっぺいははいねぶん頻繁ひんぱんおくっていた。嫁入よめいりや婿むこはなしがきてもがんとしてみみたずに辰平たっぺいおもつづけ、れて夫婦ふうふとなった。

作品さくひんリスト

編集へんしゅう

本編ほんぺん

編集へんしゅう
  1. 陽炎かげろうつじ(かげろうのつじ、2002ねん4がつISBN 4-575-66126-0
  2. かんかみなりさか(かんらいのさか、2002ねん7がつISBN 4-575-66130-9
    • かんかみなりさか 居眠いねむいわおん決定けっていばん(2019ねん3がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791239-0
  3. はなすすきうみ(はなすすきのうみ、2002ねん10がつISBN 4-575-66134-1
    • はなすすきうみ 居眠いねむいわおんさん決定けっていばん(2019ねん3がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791240-6
  4. ゆきはなさと(せっかのさと、2003ねん2がつISBN 4-575-66140-6
    • ゆきはなさと 居眠いねむいわおんよん決定けっていばん(2019ねん4がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791259-8
  5. りゅうたかしもん(りゅうてんのもん、2003ねん5がつISBN 4-575-66146-5
    • りゅうたかしもん 居眠いねむいわおん決定けっていばん(2019ねん4がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791260-4
  6. あめくだやま(あふりのやま、2003ねん8がつISBN 4-575-66149-X
    • あめくだやま 居眠いねむいわおんろく決定けっていばん(2019ねん5がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791282-6
  7. 狐火きつねびもり(きつねびのもり、2003ねん11月、ISBN 4-575-66156-2
    • 狐火きつねびもり 居眠いねむいわおんなな決定けっていばん(2019ねん5がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791283-3
  8. 朔風さくふうきし(さくふうのきし、2004ねん3月、ISBN 4-575-66165-1
    • 朔風さくふうきし 居眠いねむいわおんはち決定けっていばん(2019ねん6がつ9にち文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791299-4
  9. とおかすみとうげ(えんかのとうげ、2004ねん5がつISBN 4-575-66170-8
    • とおかすみとうげ 居眠いねむいわおんきゅう決定けっていばん(2019ねん6がつ9にち文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791300-7
  10. あさにじしま(あさにじのしま、2004ねん9がつISBN 4-575-66179-1
    • あさにじしま 居眠いねむいわおんじゅう決定けっていばん(2019ねん7がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791317-5
  11. 無月むげつはし(むげつのはし、2004ねん11月、ISBN 4-575-66185-6
    • 無月むげつはし 居眠いねむいわおんじゅういち決定けっていばん(2019ねん7がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791318-2
  12. 探梅たんばいいえ(たんばいのいえ、2005ねん3月、ISBN 4-575-66197-X
  13. 残花ざんかにわ(ざんかのにわ、2005ねん6がつISBN 4-575-66204-6
  14. なつつばめみち(なつつばめのみち、2005ねん8がつISBN 4-575-66217-8
  15. 驟雨しゅううまち(しゅううのまち、2005ねん11月、ISBN 4-575-66222-4
  16. 螢火ほたるび宿やど(ほたるびのしゅく、2006ねん3月、ISBN 4-575-66232-1
  17. べに椿つばきたに(べにつばきのたに、2006ねん3がつISBN 4-575-66233-X
  18. 捨雛ノかわ(すてびなのかわ、2006ねん6がつISBN 4-575-66242-9
  19. 梅雨つゆちょう(ばいうのちょう、2006ねん9がつISBN 4-575-66254-2
  20. 野分のわけなだ(のわきのなだ、2007ねん1がつISBN 978-4-575-66265-8
  21. 鯖雲さばぐもしろ(さばぐものしろ、2007ねん1がつISBN 978-4-575-66266-5
  22. 荒海あらうみ(あらうみのつ、2007ねん4がつISBN 978-4-575-66278-8
  23. まんりょうゆき(まんりょうのゆき、2007ねん8がつISBN 978-4-575-66292-4
  24. 朧夜おぼろよさくら(ろうやのさくら、2008ねん1がつISBN 978-4-575-66314-3
  25. しろきりゆめ(しろぎりのゆめ、2008ねん4がつISBN 978-4-575-66328-0
  26. 紅花べにばなノ邨(べにばなのむら、2008ねん7がつISBN 978-4-575-66338-9
  27. 石榴ざくろはえ(ざくろのはえ、2008ねん9がつISBN 978-4-575-66344-0
  28. あきら(てりはのつゆ、2009ねん1がつISBN 978-4-575-66364-8
  29. ふゆさくらすずめ(ふゆざくらのすずめ、2009ねん4がつISBN 978-4-575-66375-4
  30. 侘助わびすけしろ(わびすけのしろ、2009ねん7がつISBN 978-4-575-66387-7
  31. 更衣ころもがえたか うえ(きさらぎのたか、2010ねん1がつ7にちISBN 978-4-575-66422-5
  32. 更衣ころもがえたか した(きさらぎのたか、2010ねん1がつ7にちISBN 978-4-575-66423-2
  33. 愁ノはる(こしゅうのはる、2010ねん5月13にちISBN 978-4-575-66441-6
  34. 尾張おわりなつ(おわりのなつ、2010ねん9月19にちISBN 978-4-575-66461-4
  35. うば捨ノさと(うばすてのさと、2011ねん1がつ16にちISBN 978-4-575-66478-2
  36. 紀伊きいへん(きいのへん、2011ねん4がつ17にちISBN 978-4-575-66492-8
  37. 一矢いっしあき(いっしのとき、2011ねん7がつ14にちISBN 978-4-575-66508-6
  38. 東雲しののめそら(しののめのそら、2012ねん1がつ15にちISBN 978-4-575-66539-0
  39. 秋思しゅうしひと(しゅうしのひと、2012ねん6月17にちISBN 978-4-575-66565-9
  40. 春霞はるがすみらん(はるがすみのらん、2012ねん10月14にちISBN 978-4-575-66583-3
  41. 散華さんげこく(さんげのとき、2012ねん12月23にちISBN 978-4-575-66595-6
  42. 木槿むくげ(むくげのふ、2013ねん1がつ13にちISBN 978-4-575-66596-3
  43. 徒然つれづれふゆ(つれづれのふゆ、2013ねん6月13にちISBN 978-4-575-66616-8
  44. 湯島ゆしまわな(ゆしまのわな、2013ねん12月15にちISBN 978-4-575-66642-7
  45. そら蟬ノねん(うつせみのねん、2014ねん1がつ9にちISBN 978-4-575-66646-5
  46. 弓張ゆみはりつき(ゆみはりのつき、2014ねん7がつ12にち、)
  47. 失意しついほう(しついのかた、2014ねん12月14にち、)
  48. しろづるべに(はっかくのくれない、2015ねん1がつ10日とおか、)
  49. 意次おきつぐノ妄(おきつぐのもう、2015ねん7がつ19にち、)
  50. 竹屋たけやわたり(たけやのわたし、2016ねん1がつ9にち、)
  51. 旅立たびだちあさ(たびだちのあした、2016ねん1がつ9にち、)

サイドストーリー

編集へんしゅう
  1. 奈緒なおいわおん 居眠いねむいわおん(2019ねん1がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791203-1
    いわおん奈緒なお幼年ようねんから青年せいねんえがいた、本編ほんぺんえがかれなかった5へん前日ぜんじつたん
  2. 武士ぶし 居眠いねむいわおん(2019ねん4がつ10日とおか文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791253-6
    利次としつぐろう辰平たっぺいきり青春せいしゅん日々ひびえがく。
  3. 初午はつうま祝言しゅうげん 居眠いねむいわおん(2020ねん1がつ4にち文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791416-5
    品川しながわやなぎ次郎じろうとおゆう祝言しゅうげんや、いわおんをめぐる人々ひとびと運命うんめいいちにちえがく。このまきから「しん 居眠いねむいわおん」のシリーズめいけられる。
  4. おこんしゅんれき 居眠いねむいわおん(2020ねん4がつ8にち文春ぶんしゅん文庫ぶんこISBN 978-4-16-791468-4
    わかのおこんをえがいたさく
  5. おさななじみ 居眠いねむいわおん(2021ねん1がつ4にち文春ぶんしゅん文庫ぶんこ
    幸吉こうきちとおそめの職人しょくにんとして成長せいちょうしていく日々ひびえがく。

その作品さくひん

編集へんしゅう
  • 居眠いねむいわおん江戸えど双紙ぞうし読本とくほん(2008ねん1がつISBN 978-4-575-66315-0
    中編ちゅうへん跡継あとつぎ」収録しゅうろく
  • 居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし 帰着きちゃく準備じゅんびごう(2011ねん10月16にちISBN 978-4-575-66525-3
    みきり中編ちゅうへんはしうえ」(『居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし青春せいしゅんへん収録しゅうろく
  • 吉田よしだばん居眠いねむいわおん江戸えど地図ちず いわおんあるいた江戸えどまち吉田よしだ喜久雄きくお地図ちず作成さくせい佐伯さえきやすしえい監修かんしゅう ISBN 978-4-575-66540-6
    江戸えど地図ちず1まい地図ちずサイズ:たて75cm×よこ80cm)
    索引さくいんしょう冊子さっし(16ページ)
    特製とくせいしおり6まいセット

テレビドラマ

編集へんしゅう

陽炎かげろうつじ居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし』としてテレビドラマシリーズされ、2007ねんNHKの「木曜もくよう時代じだいげき」で、2008ねん2009ねんに「土曜どよう時代じだいげき」で放映ほうえいされた。また、2017ねんには「正月しょうがつ時代じだいげき」で完結かんけつへん放映ほうえいされた。主演しゅえん山本やまもと耕史こうじ

居眠いねむいわおん
監督かんとく 本木もとぎかつえい
脚本きゃくほん 藤本ふじもと有紀ゆき
原作げんさく 佐伯さえきやすしえい居眠いねむいわおん 決定けっていばん
製作せいさく 藤村ふじむら直人なおと企画きかく・プロデュース)
西にし麻美あさみ
福島ふくしま大輔だいすけ
製作せいさくそう指揮しき 伊藤いとうひびき
吉田よしだしげるあかつき
出演しゅつえんしゃ 松坂まつさか桃李とうり
木村きむら文乃あやの
よし京子きょうこ
柄本えもとたすく
杉野すぎのはるかあきら
佐々木ささきぞうかい
陣内じんない孝則たかのり特別とくべつ出演しゅつえん
橋本はしもとじゅん
早乙女さおとめ太一たいち
中村なかむらゆり
波岡なみおかいち
石丸いしまる謙二郎けんじろう
財前ざいぜん直見なおみ友情ゆうじょう出演しゅつえん
西村にしむらまさ彦友情ゆうじょう出演しゅつえん
谷原たにはら章介しょうすけ
中村なかむら梅雀ばいじゃく
柄本えもとあきら
音楽おんがく 髙見ゆう
主題歌しゅだいか MISIALOVED
撮影さつえい 安田やすだ雅彦まさひこ
編集へんしゅう 川瀬かわせいさおJ.S.E.
制作せいさく会社かいしゃ 松竹しょうちく撮影さつえいしょ
製作せいさく会社かいしゃ 映画えいが居眠いねむいわおん製作せいさく委員いいんかい
配給はいきゅう 松竹しょうちく
公開こうかい   2019ねん5月17にち
製作せいさくこく   日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
興行こうぎょう収入しゅうにゅう 3おく9900まんえん[4]
テンプレートを表示ひょうじ

居眠いねむいわおん』のタイトルで映画えいがされ[5]2019ねん5月17にち公開こうかい主演しゅえん松坂まつさか桃李とうり監督かんとく本木もとぎかつえい脚本きゃくほん藤本ふじもと有紀ゆき[6]

佐伯さえきやすしえい作品さくひんはじめての映画えいが松坂まつさか時代じだいげきはつ主演しゅえん

製作せいさく

編集へんしゅう

撮影さつえいは2018ねん3がつから4がつにかけて大分おおいたけん杵築きづき[7]および京都きょうと近郊きんこうにておこなわれた[6]

宍戸ししど文六ぶんろくやくピエールたき撮影さつえいおこなわれていたが、2019ねん3がつ12にち発覚はっかくしたたき不祥事ふしょうじけて、3月29にち代役だいやくとして奥田おくだ瑛二えいじ起用きようされることが発表はっぴょうされ[8]出演しゅつえん箇所かしょさい撮影さつえいしてえ、当初とうしょ予定よていどおり5がつ17にち全国ぜんこく公開こうかいされた[9]。これにともない4がつ4にち予定よていされていた完成かんせい披露ひろうイベントでの本編ほんぺん上映じょうえい中止ちゅうしとなった[10]

陽炎かげろうつじ 居眠いねむいわおん』とだいしてかざまするど作画さくがにより漫画まんがされた。

居眠いねむいわおん IWANE』として双葉社ふたばしゃ漫画まんが雑誌ざっしA-ZERO』に2008ねん7がつ創刊そうかんごうより連載れんさい開始かいしし、『A-ZERO』の看板かんばん作品さくひんとなっており表紙ひょうしりつたかく、毎号まいごう50ページえで連載れんさいされた。2009ねん6がつにて同誌どうし休刊きゅうかん、『漫画まんがアクション』(同社どうしゃかん)に移籍いせきして『陽炎かげろうつじ 居眠いねむいわおん』と改題かいだいし7がつ21にち発売はつばいごうより連載れんさいアクションコミックスから単行本たんこうぼんされた。ぜん11かん

作画さくがのかざまはゴルフ漫画まんが有名ゆうめい漫画まんがであるが、時代じだいげき漫画まんがはつ挑戦ちょうせん。しかしそれをかんじさせない作品さくひんになっている。

単行本たんこうぼん

編集へんしゅう

コンビニコミック

編集へんしゅう
  • かざまするど居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし双葉社ふたばしゃ《ACTION COMICS 5coinsアクションオリジナル》
    1. だい1かん(2008ねん12月4にちISBN 978-4-575-99435-3

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう

注釈ちゅうしゃく

編集へんしゅう
  1. ^ すうじゅうにんからいる今津いまづやとにんは、丁稚でっち(でっち)にはじまり、じょうやく(ふりばやく)、ひらばかりかた(はかりかた)、相場そうばやく(そうばやく)、帳合ちょうあいかた(ちょうあいかた)、支配人しはいにん出世しゅっせし、みせ最高さいこう責任せきにんしゃであるろうぶんは、あるじから重要じゅうよう案件あんけん相談そうだんけ、かよいがゆるされる別家べっけかくである。じょうやく以上いじょう番頭ばんがしらほんさくでは小僧こぞう手代てだいという名称めいしょうもちいられている。

出典しゅってん

編集へんしゅう
  1. ^ シリーズ累計るいけい2,000まん突破とっぱ居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうしさい新刊しんかん2さつ同時どうじ刊行かんこうつい完結かんけつ ダ・ヴィンチニュース
  2. ^ 佐伯さえきやすしえい (2019ねん2がつ8にち). “居眠いねむいわおん」によせて”. 文藝春秋ぶんげいしゅんじゅうBOOKS. 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん
  3. ^ 双葉ふたば文庫ぶんこの「居眠いねむいわおん 江戸えど双紙ぞうし」シリーズ、文春ぶんしゅん文庫ぶんこに”. しん文化ぶんか (しん文化ぶんか通信つうしんしゃ). (2018ねん8がつ21にち). https://www.shinbunka.co.jp/news2018/08/180821-02.htm 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん 
  4. ^ キネマ旬報きねまじゅんぽう』2020ねん3がつ下旬げじゅん特別とくべつごう 54ぺーじ
  5. ^ 松坂まつさか桃李とうり時代じだいげきはつ主演しゅえん!「居眠いねむいわおん映画えいが決定けってい. シネマトゥデイ (株式会社かぶしきがいしゃシネマトゥデイ). (2018ねん9がつ24にち). https://www.cinematoday.jp/news/N0103760 2018ねん12月4にち閲覧えつらん 
  6. ^ a b 松坂まつさか桃李とうり時代じだいげきはつ主演しゅえん!佐伯さえきやすしえい居眠いねむいわおん映画えいがで“もっとやさしい浪人ろうにんえんじる”. 映画えいが.com. (2018ねん9がつ24にち). https://eiga.com/news/20180924/1/ 2019ねん2がつ1にち閲覧えつらん 
  7. ^ 時代じだい劇映画げきえいが居眠いねむいわおん杵築きつきでロケ 5がつ公開こうかい 知名度ちめいどアップ期待きたい. 大分おおいた合同ごうどう新聞しんぶん. (2019ねん2がつ21にち). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/02/21/130922512 2019ねん3がつ13にち閲覧えつらん 
  8. ^ a b “「居眠いねむいわおん」ピエールたき容疑ようぎしゃ代役だいやく奥田おくだ瑛二えいじ. 映画えいが.com. (2018ねん3がつ29にち). https://eiga.com/news/20190329/22/ 2019ねん3がつ29にち閲覧えつらん 
  9. ^ “ピエールたき容疑ようぎしゃ出演しゅつえん映画えいが居眠いねむいわおん」 該当がいとうシーンをさい撮影さつえいし、予定よていどお公開こうかいへ”. SANSPO.COM (産経さんけいデジタル). (2019ねん3がつ14にち). https://www.sanspo.com/article/20190314-KWWI7JWNJNIPFGAS6N5RQIQYDM/ 2019ねん3がつ15にち閲覧えつらん 
  10. ^ たき容疑ようぎしゃ出演しゅつえん部分ぶぶんなおしの映画えいが居眠いねむいわおん」 4がつ4にちのイベントでの上映じょうえい中止ちゅうし発表はっぴょう. Sponichi Annex (スポすぽツニッポン新聞社つにっぽんしんぶんしゃ). (2019ねん3がつ20日はつか). https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2019/03/20/kiji/20190320s00041000134000c.html 2019ねん3がつ20日はつか閲覧えつらん 
  11. ^ 松坂まつさか桃李とうり主演しゅえん居眠いねむいわおん』に木村きむら文乃あやのよし京子きょうこ柄本えもとたすく杉野すぎのはるかあきらら”. CINRA.NET (株式会社かぶしきがいしゃ CINRA). (2018ねん11月28にち). https://www.cinra.net/news/20181128-inemuriiwane 2018ねん12月4にち閲覧えつらん 
  12. ^ “MISIA、松坂まつさか桃李とうり主演しゅえん時代じだいげき居眠いねむいわおん」に主題歌しゅだいか提供ていきょう. 音楽おんがくナタリー (ナターシャ). (2019ねん3がつ12にち). https://natalie.mu/music/news/323465 2019ねん3がつ13にち閲覧えつらん 

外部がいぶリンク

編集へんしゅう