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熱交換器 - Wikipedia

ねつ交換こうかん(ねつこうかんき)は、保有ほゆうするねつエネルギーのことなる2つの流体りゅうたいあいだねつエネルギーを交換こうかんするために使用しようする機器きき[1]温度おんどたか物体ぶったいからひく物体ぶったい効率こうりつてきねつ移動いどうさせることで物体ぶったい加熱かねつ冷却れいきゃくおこな目的もくてきもちいられる。

用途ようとによる分類ぶんるい

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産業さんぎょうよう

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ボイラーは、蒸気じょうき発生はっせいさせるための加熱かねつ用途ようともちいられるねつ交換こうかん代表だいひょうである。「蒸気じょうき発生はっせい装置そうち」などともばれる。

  • ボイラー
  • 空気くうき予熱よねつ : ボイラーはいガスのねつ燃焼ねんしょうよう空気くうき予熱よねつするもの
  • 給水きゅうすい予熱よねつふしすみ) : ボイラーはいガスのねつでボイラー給水きゅうすい予熱よねつするもの。
  • 過熱かねつ : 飽和ほうわ蒸気じょうき加熱かねつ過熱かねつ蒸気じょうきとするもの。
  • さいねつ : 蒸気じょうきタービンで仕事しごとをした蒸気じょうきふたた加熱かねつし、さいねつサイクルタービンをまわ蒸気じょうきつくるもの。
  • 水冷すいれいかべ

蒸気じょうき発生はっせい

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ふくすい

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製造せいぞうぎょうとう

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食品しょくひん製造せいぞう化学かがく薬品やくひん製造せいぞう冷蔵れいぞう保管ほかんといった産業さんぎょうようとして、冷却れいきゃく工程こうてい加熱かねつ工程こうてい冷蔵れいぞうのために使用しようされる。

  • 蒸発じょうはつ : 液体えきたい加熱かねつ気体きたいとするために使用しようされる
  • 凝縮ぎょうしゅく : 気体きたい冷却れいきゃく液体えきたいとするために使用しようされる
  • 冷却れいきゃくとう : 液体えきたい-大気たいきねつ交換こうかんのうち冷却れいきゃく使用しようされるもの
  • 加熱かねつとう : 液体えきたい-大気たいきねつ交換こうかんのうち加熱かねつ使用しようされるもの
  • 冷凍れいとう冷蔵れいぞう冷凍れいとう保管ほかんよう冷蔵庫れいぞうこなどに使用しようされる

空気くうき調和ちょうわよう

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空気くうき調和ちょうわようねつ交換こうかんしめす。

  • ファンコイルユニット : 暖房だんぼう冷房れいぼうもちいられる送風そうふうエアフィルタきのみず-空気くうきねつ交換こうかんである。
  • 室内しつない : 暖房だんぼう冷房れいぼうもちいられる送風そうふうとエアフィルタきの冷媒れいばい-空気くうきねつ交換こうかんである。
  • 放熱ほうねつ : 水蒸気すいじょうきこう温水おんすい利用りよう自然しぜん対流たいりゅう放射ほうしゃによって温度おんどたもつもの。
  • 放熱ほうねつパネル : 面積めんせきおおきなおも放射ほうしゃによるつてねつおこなうもの。ゆか暖房だんぼうなど。

換気かんきよう

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換気かんきによるねつ負荷ふかすくなくするために排気はいき-きゅうねつ交換こうかんおこなわれる。ねつ交換こうかんエレメントを汚損おそんからまもるため、エアフィルタでぜん処理しょりされた空気くうき通過つうかさせることがある。

  • ぜんねつ交換こうかん : ねつとともに水分すいぶん湿度しつど)を交換こうかんするもの。
  • あらわねつ交換こうかん : 湿気しっけ排出はいしゅつ温度おんどたもつために使用しようされる。

船舶せんぱく車両しゃりょうよう

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船舶せんぱく車両しゃりょう航空機こうくうきなどのうち、燃料ねんりょう燃焼ねんしょうさせる方式ほうしき原動機げんどうきものにはおおくのねつ交換こうかん使つかわれている。これらは、小型こがた軽量けいりょう振動しんどう衝撃しょうげきつよく、姿勢しせい重力じゅうりょく加速度かそくど変化へんかによる効率こうりつ変化へんか不具合ふぐあい発生はっせいいことがもとめられる。

内燃ないねん機関きかん自動車じどうしゃ(ICEV)のねつ交換こうかんは、

がある。

このほか、専用せんよう冷却れいきゃくたないが、ブレーキフルード走行そうこうふうによって過熱かねつふせいでおり、ドラムブレーキではブレーキドラムに多数たすうのフィンをもうけて放熱ほうねつ効果こうかたかめたものもある。

媒体ばいたい性状せいじょう構造こうぞうによる分類ぶんるい

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ねつ交換こうかん分類ぶんるいには、おおきく使用しようする媒体ばいたい液体えきたい気体きたいまたはねつ交換こうかんない蒸発じょうはつ凝縮ぎょうしゅくおこなうかによる分類ぶんるいと、構造こうぞうによる分類ぶんるいしゅとしてかんがたいたがた特殊とくしゅがた)がある。

えき-えき

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  • かんがた
    • スパイラルしきねつ交換こうかん :中央ちゅうおう骨組ほねぐみとなる相対そうたいする半円はんえんとうじくとして所要しょようでんねつ面積めんせきゆうするながつてねついた渦巻うずまじょうまきふたつの渦巻うずまじょうりゅう形成けいせいさせたもの。よごれにくく、コンパクトせいすぐれ、高性能こうせいのうである。
    • じゅうかんしきねつ交換こうかん : じゅうになったかん内外ないがいねつ交換こうかんおこなうもの。
    • かん円筒えんとうしきねつ交換こうかんShell and tube heat exchanger): 円筒えんとうどうない多数たすうつてねつかん配列はいれつし、つてねつ管内かんない外面がいめんながれる流体りゅうたいあいだねつ交換こうかんおこなわせる形式けいしきのもの。
    • 多重たじゅうえんかんしきねつ交換こうかん
    • 渦巻うずまきかんしきねつ交換こうかん
  • タンクコイルしきねつ交換こうかん : タンクないねつ媒体ばいたいながすコイルじょうかんがあるもの。
  • いたがた
    • プレートしきねつ交換こうかん : 金属きんぞくばんをプレス加工かこうしたものをパッキンをあいだにはさみかさわせたもの。交互こうご冷却れいきゃく媒体ばいたい加熱かねつ媒体ばいたいとをながりゅうがある。分解ぶんかい清掃せいそう能力のうりょく変更へんこうおこないやすい。
    • 渦巻うずまきいたしきねつ交換こうかん
    • タンクジャケットしきねつ交換こうかん
  • 特殊とくしゅがた
    • 直接ちょくせつ接触せっしょくえきえきしきねつ交換こうかん
    • バヨネットねつ交換こうかん
    • 流下りゅうかえきまくしきねつ交換こうかんねつ回収かいしゅう装置そうち

-えき

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  • 空冷くうれいしきねつ交換こうかん : 空冷くうれい冷却れいきゃくとうなど
  • 直接ちょくせつ接触せっしょくしきねつ交換こうかん : 開放かいほうがた冷却れいきゃくとう、バロメトリックコンデンサなど
  • フィンチューブねつ交換こうかん : 液体えきたいながかん気体きたいせっするめんおおきくするためにフィンをつけたもの。
  • 静止せいしがたねつ交換こうかん : 静止せいししたつてねつたいねつ交換こうかんおこなうもの。
  • 回転かいてん再生さいせいしきねつ交換こうかん : 回転かいてんする蓄熱ちくねつたいきゅう排気はいき交互こうご通過つうかさせねつ交換こうかんおこなうもの。回転かいてんじく鉛直えんちょくなユングストロームしき水平すいへいなローテミューレしき代表だいひょうれい
  • 周期しゅうきりゅう蓄熱ちくねつしきねつ交換こうかん : 周期しゅうきてきながれ切替きりかえて蓄熱ちくねつ放熱ほうねつとをおこなうもの。リジェネレイティブバーナーなど。
  • ボルテックスチューブ : 圧縮あっしゅく空気くうき熱気ねっき冷気れいき分離ぶんりする。

あい変化へんか

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  • 蒸発じょうはつ装置そうちねつ交換こうかん : 蒸留じょうりゅう装置そうちなど。
  • 蒸発じょうはつ冷却れいきゃくねつ交換こうかん : ねつ交換こうかん表面ひょうめん液体えきたい散布さんぷしその気化きかねつ冷却れいきゃくするもの。
  • 噴霧ふんむ蒸発じょうはつしきねつ交換こうかん
  • リボイラしきねつ交換こうかん
  • えきまくしきねつ交換こうかん
  • 泡沫うたかた接触せっしょくしきねつ交換こうかん
  • 遠心えんしん薄膜うすまくしきねつ交換こうかん : 乾燥かんそう濃縮のうしゅく
  • 掻面しきねつ交換こうかん
  • 掻面えきまくしきねつ交換こうかん

媒体ばいたいながれによる分類ぶんるい

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対向たいこうりゅう英語えいごばんしき
加熱かねつ媒体ばいたい冷却れいきゃく媒体ばいたいかいわせにせっしてながれるもの。効率こうりつがよい反面はんめんねつ交換こうかんない温度おんどおおきくなるため、加熱かねつ媒体ばいたい冷却れいきゃく媒体ばいたい温度おんどちいさい場合ばあいねつ交換こうかん小型こがた必要ひつよう場合ばあいもちいられる。
なみりゅうしき
加熱かねつ媒体ばいたい冷却れいきゃく媒体ばいたいおなきにせっしてながれるもの。効率こうりつわるいが、ねつ交換こうかんない温度おんど最高さいこう温度おんどちいさくできるため、加熱かねつ媒体ばいたい温度おんどたかく、材料ざいりょう劣化れっか緩和かんわする必要ひつようがある場合ばあいもちいられる。
ちょく交流こうりゅうしき
加熱かねつ媒体ばいたい冷却れいきゃく媒体ばいたい直交ちょっこうしてながれるものである。

ねつ交換こうかんめん粉塵ふんじんやスケール・スライムなどは、ねつ交換こうかん効率こうりつ低下ていか媒体ばいたい通過つうかりょう低下ていかあつ上昇じょうしょうまねく。そのため、各種かくしゅフィルタ・ストレーナでの流体りゅうたいぜん処理しょりや、薬品やくひん注入ちゅうにゅうおこなわれる。つてねつめん温度おんど管理かんり適切てきせつおこなわないと腐食ふしょく汚損おそんはげしくなる。

また、定期ていきてき清掃せいそう必要ひつようである。粉塵ふんじん場合ばあいは、水蒸気すいじょうき圧縮あっしゅく空気くうきでのばし(ボイラーの場合ばあいはスートブロワという)、こうあつすい噴射ふんしゃなどがおこなわれる。スケール・スライムの場合ばあいはスポンジボール・ブラシなどによる物理ぶつりてき洗浄せんじょうのほか、薬品やくひん洗浄せんじょうなどがおこなわれる。

設計せっけい

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ねつ交換こうかん設計せっけいにおいては以下いかのことがもとめられる。

  • 所定しょていつてねつ流動りゅうどう特性とくせいを、所定しょてい運転うんてん期間きかん実現じつげんできる型式けいしき経験けいけんあるいは新規しんき着想ちゃくそうから決定けってい)、おおきさ(製作せいさく工場こうじょうから設置せっち施設しせつまでの搬送はんそうけが可能かのう)であること。
  • あつか流体りゅうたい毒性どくせいであったり、こうあつであったりすると、流体りゅうたい漏洩ろうえい防止ぼうし経済けいざい設計せっけい観点かんてんから、フランジ構造こうぞうよりも溶接ようせつ構造こうぞうによる方式ほうしき採用さいよう優先ゆうせんされる。
  • どうつてねつかんりょうはし相互そうご固定こていされる構造こうぞう場合ばあい高温こうおんがわ低温ていおんがわ流体りゅうたいせっする金属きんぞく温度おんどしょうじるため、その起因きいんするねつ応力おうりょくえる構造こうぞう必要ひつようである。
  • りょう流体りゅうたい運転うんてん期間きかんちゅう、その流動りゅうどう起因きいんつてねつかん装置そうち振動しんどうによる損傷そんしょうく、また騒音そうおんトラブルもこさないこと。
  • ねつ交換こうかん最適さいてき設計せっけいかんする考察こうさつ
    • 経済けいざいせい製作せいさく納入のうにゅう据付すえつけ運転うんてん維持いじ互換ごかんせいかくフェーズにおいて)にすぐれること。
    • 型式けいしき様々さまざまじゅうかんしきかん円筒えんとうしき/スパイラルしき/プレートしき空冷くうれいしき とう)だが、まずはことなる2つの流体りゅうたいそれぞれの設計せっけい圧力あつりょく設計せっけい温度おんどえられるものから選定せんていされる。
    • とくあい変化へんか場合ばあい流体りゅうたいつてねつ金属きんぞくめんへのよご付着ふちゃく度合どあいやその除去じょきょ要求ようきゅうから、採用さいようする水力すいりょく直径ちょっけい構造こうぞう)がさだまってくる。これがちいさいほどコンパクトな設計せっけいになりやすい。
    • つて熱量ねつりょうは、ことなる2つの流体りゅうたいそれぞれのさかいまくつてねつ係数けいすう大小だいしょう依存いぞんする。りょう流体りゅうたいがわ改善かいぜん重要じゅうようになる。劣等れっとうがわ改善かいぜん目的もくてきで、そのつてねつ金属きんぞくめんへのフィンけ、管内かんないらんりゅう促進そくしんよう挿入そうにゅうぶつ(インサート)を考慮こうりょする場合ばあいがある。
    • 複数ふくすう直列ちょくれつ連結れんけつするねつ交換こうかん設計せっけいにすることで、温度おんど効率こうりつ流体りゅうたい速度そくどつてねつ性能せいのう向上こうじょうはかりやすくなり、高温こうおん流体りゅうたいあつか場合ばあいには、低温ていおんがわねつ交換こうかんてい価格かかく金属きんぞく材料ざいりょう選択せんたく可能かのうになったり、こうあつ流体りゅうたいあつか場合ばあいには、個別こべつねつ交換こうかんサイズをちいさく出来できたいあつ部材ぶざいあつさと重量じゅうりょうすなわねつ交換こうかん価格かかくげんじる効果こうか期待きたい出来できたりする。
    • サーモサイフォン(サイフォン原理げんり利用りようした)蒸発じょうはつでは安定あんてい運転うんてんおよびこう沸点ふってん成分せいぶん残留ざんりゅう有効ゆうこう温度おんど漸減ぜんげん回避かいひため蒸発じょうはつりょう割合わりあい設定せってい重要じゅうようである。
    • 流下りゅうかえきまくしきフォーリングフィルム英語えいごばん蒸発じょうはつではつてねつかん壁面へきめんかわいてしまわない十分じゅうぶんりょうえき循環じゅんかん供給きょうきゅう確認かくにんする。
    • mv2 運動うんどうエネルギー参照さんしょう)に指針ししん設定せってい管理かんりすることで、流動りゅうどう起因きいんする摩耗まもう発生はっせい不適切ふてきせつりゅう設計せっけい回避かいひする。 なお飽和ほうわ蒸気じょうき導入どうにゅうかん放熱ほうねつ冷却れいきゃく凝縮ぎょうしゅくしたえきしずくミスト(高密度こうみつど)を同伴どうはんすることになると、それが高速こうそく飛来ひらいするので用心ようじん必要ひつようである。
    • しょうえきそうりゅう音速おんそく流域りゅういき設計せっけいでも、処理しょりりょうわずかな変動へんどうがあっても運転うんてん困難こんなんいたらないことを確認かくにんする。可能かのうであればマッハすうちいさくる。
  • ねつ交換こうかん設計せっけい判断はんだん項目こうもくれい
    • つてねつ余裕よゆうねつ通過つうかりつ
    • 流体りゅうたい流動りゅうどう制限せいげん流速りゅうそく圧力あつりょく損失そんしつ
    • ながれの方位ほうい対向たいこう並行へいこう直交ちょっこう上向うわむき/下向したむき/横向よこむき)
    • 据付すえつけよこき/たてき)
    • 問題もんだい回避かいひ確認かくにん偏流へんりゅう起因きいん性能せいのう低下ていかえきそうりゅう不安定ふあんてい運転うんてん局所きょくしょ異常いじょう流速りゅうそくによる摩耗まもうよご付着ふちゃく加速かそく

法的ほうてき規制きせい

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エネルギーの使用しよう合理ごうりとうかんする法律ほうりつ
しょうエネルギーおこなうためにねつ段階だんかいてき利用りよう回収かいしゅう積極せっきょくてきおこなうとともに、ねつ交換こうかん適切てきせつ管理かんり効率こうりつてき使用しようすることがさだめられている。
ボイラーおよ圧力あつりょく容器ようき安全あんぜん規則きそく
内部ないぶ圧力あつりょくたかくなるものは、圧力あつりょく容器ようきとして設置せっち運用うんようかんして規制きせいがある。
こうあつガス保安ほあんほう
こうあつガスを使用しようするもののあつかい。

つて熱量ねつりょう

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平板へいばんえんかんとう固体こたいでんねつめんかいして2流体りゅうたいあいだねつ交換こうかんおこなわれる場合ばあい局所きょくしょでんねつめんdFつて熱量ねつりょうdQ

 

あらわされる。ただしKねつ通過つうかりつΔでるた tりょう流体りゅうたい局所きょくしょ温度おんどhhhcかく流体りゅうたいがわねつ伝達でんたつりつ(さかいまくつてねつ係数けいすう)、δでるたk_w固体こたい隔壁かくへきあつさとねつ伝導でんどうりつである。また、運転うんてん継続けいぞくするとりょうつてねつめんよご付着ふちゃくがあり次第しだいつて熱量ねつりょう低下ていかするため、設計せっけいさいには別途べっとこのつてねつ抵抗ていこう考慮こうりょする。

ねつ交換こうかん各部かくぶにおいて、ねつ通過つうかりつ一定いっていでかつかく流体りゅうたい比熱ひねつ一定いっていであるとして、うえしきぜんつてねつめんにわたって積分せきぶんすることにより、ぜんつて熱量ねつりょうQしたしきあたえられる。[4]

 

ここに、

K : ねつ通過つうかりつ
F : つてねつ面積めんせき
Δでるたt1 : 高温こうおん流体りゅうたい入口いりくちにおけるりょう流体りゅうたい温度おんど
Δでるたt2 : 高温こうおん流体りゅうたい出口でぐちにおけるりょう流体りゅうたい温度おんど

である。またΔでるたtmりょう流体りゅうたい温度おんどもちいて

 

定義ていぎされる対数たいすう平均へいきん温度おんどである。

ねつ伝達でんたつりつ(さかいまくでんねつ係数けいすう)

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ねつ伝達でんたつりつ(さかいまくでんねつ係数けいすう)の計算けいさんしきには様々さまざまなものが提案ていあんされており、いちれいをあげる。以下いかしき次元じげんおこない、つぎのパラメータにより記述きじゅつする。

 ヌセルトすう
 レイノルズすう
 プラントルすう
 かんみち管長かんちょう
 ねばたび勾配こうばい関数かんすう

ここで、

hかんがわさかいまくでんねつ係数けいすう内面ないめん基準きじゅん
Dつてねつ管内かんないみち
Gかんがわ質量しつりょう速度そくど
kかんがわ平均へいきん温度おんどにおける流体りゅうたいねつ伝導でんどうりつ
cかんがわ平均へいきん温度おんどにおける流体りゅうたい比熱ひねつ
μみゅーかんがわたいらにおける流体りゅうたいねばたび
μみゅーwかんかべ温度おんどにおける流体りゅうたいねばたび
Lつてねつ管長かんちょう

である。

  • かんしきねつ交換こうかん(Sieder-Tate)
    • そうりゅう領域りょういき
       
    • らんりゅう領域りょういき
       

温度おんど効率こうりつねつ移動いどう単位たんいすう

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前述ぜんじゅつ対数たいすう平均へいきん温度おんどもちいてつて熱量ねつりょうあらわひょうしきは、流体りゅうたい出入口でいりぐち温度おんど既知きちでありつてねつ面積めんせきF設計せっけいする場合ばあい有用ゆうようである。しかし、つてねつ面積めんせき既知きち流体りゅうたい出口でぐち温度おんどもとめる場合ばあいには反復はんぷく計算けいさん必要ひつようとし実用じつようじょう不便ふべんである。このようなときにはつぎ温度おんど効率こうりつεいぷしろんねつ移動いどう単位たんいすうNTUをもちいて計算けいさんおこなわれる。[5][6]

温度おんど効率こうりつεいぷしろんは、出口でぐちでの流体りゅうたい温度おんど次元じげんするために、ねつ交換こうかんないしょうじる最大さいだい温度おんどたいする流体りゅうたい出入口でいりぐち温度おんどをとったものであり、

 

定義ていぎされる。ここでt流体りゅうたい温度おんどであり、添字そえじのh, cはそれぞれ高温こうおん流体りゅうたい低温ていおん流体りゅうたいを、1,2はかく流体りゅうたい入口いりくちがわ出口でぐちがわあらわす。

また、ねつ移動いどう単位たんいすうNTUはねつコンダクタンス熱容量ねつようりょう流量りゅうりょうであり、高温こうおん流体りゅうたい低温ていおん流体りゅうたいそれぞれについて

 

定義ていぎされる。ねつ移動いどう単位たんいすうNTUと温度おんど効率こうりつεいぷしろんには

対向たいこうりゅうしき 
なみりゅうしき 

ひとしねつ交換こうかん形式けいしき依存いぞんする関係かんけいがあり、ここから出口いでぐち温度おんど

 

もとめることができる。ここで、R は2流体りゅうたい熱容量ねつようりょう流量りゅうりょう定義ていぎされ、流体りゅうたい出入口でいりぐち温度おんどあらわされることもある:

 

圧力あつりょく損失そんしつ

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ねつ交換こうかんつてねつ効果こうか流体りゅうたい速度そくどおおきいほど増加ぞうかするが、このとき圧力あつりょく損失そんしつ同時どうじおおきくなる。これはポンプとう動力どうりょく増加ぞうかにつながるためこのましくなく、通常つうじょう圧力あつりょく損失そんしつがある以内いないおさまるように設計せっけいされる。

出典しゅってん

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  1. ^ 意匠いしょう分類ぶんるい定義ていぎカード(K6) 特許庁とっきょちょう
  2. ^ カーエアコンようねつ交換こうかん最新さいしん技術ぎじゅつ - (かぶ)デンソー
  3. ^ 社団しゃだん法人ほうじん 日本にっぽんアルミニウム協会きょうかいへん、『現場げんばかす金属きんぞく材料ざいりょうシリーズ アルミニウム』、工業こうぎょう調査ちょうさかい、2007ねん5がつ1にち初版しょはん1さつ発行はっこうISBN 9784769321880
  4. ^ 竹中たけなか機械きかい工学こうがく必携ひっけい』、460ぺーじ 
  5. ^ 瀬下せしもひろし; 藤井ふじい雅雄まさお『コンパクトねつ交換こうかん日刊工業新聞社にっかんこうぎょうしんぶんしゃ、1992ねん、39-46ぺーじISBN 4-526-03165-8 
  6. ^ 尾花おばなえいろうねつ交換こうかん設計せっけいハンドブック』(2はん工学こうがく図書としょ、1982ねん、7-13, 169-171ぺーじ 

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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