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飯野賢治 - Wikipedia
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飯野いいの賢治けんじ

曖昧さ回避 将棋しょうぎ棋士きし「飯野いいの健二けんじ」とは別人べつじんです。

飯野いいの 賢治けんじ（いいの けんじ、1970年ねん5月5日にち - 2013年ねん2月がつ20日はつか）は、日本にっぽんのゲームクリエイター、実業じつぎょう家か。

いいの けんじ

飯野いいの 賢治けんじ
飯野いいの賢治けんじ（2007年ねん）
生誕せいたん (1970-05-05) 1970年ねん5月5日にち
日本の旗 日本にっぽん・東京とうきょう都と荒川あらかわ区く
死没しぼつ (2013-02-20) 2013年ねん2月がつ20日はつか（42歳さい没ぼつ）
死因しいん 心不全しんふぜん
出身しゅっしん校こう 城西大学じょうさいだいがく付属ふぞく川越かわごし高等こうとう学校がっこう中退ちゅうたい
職業しょくぎょう ゲームクリエイター、経営けいえい者しゃ、随筆ずいひつ家か
著名ちょめいな実績じっせき 『Dの食卓しょくたく』『エネミー・ゼロ』
子供こども 2男なん
公式こうしきサイト https://fyto.com/eno/
テンプレートを表示ひょうじ

有限ゆうげん会社かいしゃEIM（英語えいご版ばん）、株式会社かぶしきがいしゃワープ、株式会社かぶしきがいしゃスーパーワープ、株式会社かぶしきがいしゃフロムイエロートゥオレンジなどで代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうを務つとめた。

来歴らいれき 編集へんしゅう

生おい立たち 編集へんしゅう

東京とうきょう都と荒川あらかわ区く出身しゅっしん。「賢治けんじ」という名前なまえは『宮沢みやざわ賢治けんじ』からとったと父親ちちおやが語かたっていたという[1]。英才えいさい教育きょういくの幼稚園ようちえんに入はいるが、小学校しょうがっこう2年ねんで母親ははおやが失踪しっそうし、その後ご父親ちちおやと2人ふたり暮ぐらしとなる。

小学校しょうがっこう3年ねんの頃ころ初はじめてパソコンを購入こうにゅう。音楽おんがくが好すきだった為ため、自動じどう演奏えんそうさせる為ため、PC-6001を買かったが、当時とうじ好すきだったアーケードゲームを移植いしょくする為ためにすぐまたPC-8801を買かい、プログラムを覚おぼえていったという。アドベンチャーゲームを作つくって、友達ともだちによく貸かしていた事こともあったという。

小学校しょうがっこう5年ねんの時ときに、埼玉さいたま県けんに引ひっ越こし、埼玉さいたま県けんで育そだつが学校がっこうに行いく時ときを除のぞいてほとんど東京とうきょうに行いっていたと言いう。

テレビで見みた中村なかむら光一こういちがプログラムのコンテストで賞しょうを取とった事ことに影響えいきょうを受うけ、自分じぶんが作つくったゲームをゲームコンテストに出だし、小学校しょうがっこう5、6年ねんの頃ころに作つくった『十和田湖とわだこ殺人さつじん事件じけん』がゲームコンテストに入賞にゅうしょうした。また小学校しょうがっこう6年ねんの時ときに学校がっこうが嫌いやになり2週間しゅうかんぐらい学校がっこうに行いかなくなるなど、一時期いちじき不ふ登校とうこうになった事こともあるという。城西大学じょうさいだいがく付属ふぞく川越かわごし高等こうとう学校がっこうを中退ちゅうたい後ご、約やく1年ねんのバイト生活せいかつを経へて大学だいがく入試にゅうし資格しかく検定けんていを受うけるもあえなく失敗しっぱいする。

ゲーム業界ぎょうかいへ 編集へんしゅう

1988年ねんにゲーム制作せいさく会社かいしゃの有限ゆうげん会社かいしゃインターリンクに入社にゅうしゃする。

企画きかくを持もち込こんだHAL研究所けんきゅうじょのスタッフに組織そしき化かを勧すすめられ、1989年ねんに友人ゆうじんらと共ともにゲームの下請したうけ専せん門もんの有限ゆうげん会社かいしゃEIM（英語えいご版ばん）を設立せつりつ。バンプレスト、HAL研究所けんきゅうじょ等とうに営業えいぎょう活動かつどうを行おこなう[2]。また、この頃ころ並行へいこうしてバンタンデザイン研究所けんきゅうじょ、代々木よよぎアニメーション学院がくいんで講師こうしを勤つとめる[3]。

株式会社かぶしきがいしゃワープ設立せつりつ 編集へんしゅう

Dの食卓しょくたく
1994年ねんに株式会社かぶしきがいしゃワープを設立せつりつ。翌よく1995年ねんに代表だいひょう作さくの『Dの食卓しょくたく』（3DO版はん）をリリースし、「マルチメディアグランプリ'95 通産つうさん大臣だいじん賞しょう」を受賞じゅしょう。
風ふうのリグレット
1997年ねんにも画面がめん表示ひょうじ一切いっさい無なし、音おとだけでプレイするゲーム『リアルサウンド ～風ふうのリグレット～』の発売はつばい。人気にんき脚本きゃくほん家か坂元さかもと裕二ゆうじを迎むかえて「300万まん本ほん売うれるRPG（仮題かだい)」の製作せいさく予定よていを発表はっぴょうした。企画きかくはその後ご、頓挫とんざしている。
エネミーゼロ
1997年ねんには、宇宙うちゅう船内せんないにて姿すがたの見みえないエイリアンと戦たたかうローラ三さん部ぶ作さくの第だい二に弾だん『エネミーゼロ』を発表はっぴょう。制作せいさく発表はっぴょう会かいにおいて、後述こうじゅつする『エネミー・ゼロ事件じけん』を起おこして、ソニーと決別けつべつしてセガサターンに移行いこうした。
Dの食卓しょくたく2
1999年ねんには、雪山ゆきやまでの戦たたかいを強しいられるローラ三さん部ぶ作さく最後さいごの作品さくひんである『Dの食卓しょくたく2』を発表はっぴょうしている。

一時期いちじきはゲームデザイナーの代表だいひょうとして積極せっきょく的てきにマスコミに露出ろしゅつし、ラジオ番組ばんぐみのレギュラーを持もつなど、時代じだいの寵児ちょうじ的てき扱あつかいを受うけた。当時とうじのノリは「企業きぎょうというよりもバンド」と語かたっており、ゲームソフトの販売はんばい本数ほんすうは多おおかったが、依然いぜん経営けいえいは苦くるしかったと自伝じでんで語かたっている。

スーパーワープ設立せつりつ 編集へんしゅう

2000年ねん、スーパーワープ設立せつりつ、代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょうに就任しゅうにん。しかし、その後ごはこれといったヒット作さくに恵めぐまれず、スーパーワープも社名しゃめいをフロムイエロートゥオレンジに変かえ、コンピュータネットワークやIT関連かんれんの仕事しごと、自販機じはんきの自動じどう決済けっさいや、デパートのタッチパネル案内あんない板ばんなどの作成さくせいなどを行おこなった[4]。

2003年ねん、講談社こうだんしゃ発行はっこうの文芸ぶんげい誌し「ファウスト」創刊そうかん号ごうにて小説しょうせつ家かデビューを果はたした。2004年ねんに「朝日新聞あさひしんぶん」紙上しじょうにて行いっていた10代向むけの人生じんせい相談そうだんを終了しゅうりょう。

2008年ねん8月がつ25日にちに『moon』のクリエイターでもある有限ゆうげん会社かいしゃRoute24代表だいひょうの西にし健一けんいちと共同きょうどう開発かいはつしたiPhone/iPod touch用ようアプリ『newtonica』をリリース。発売はつばい直後ちょくごに日本にっぽんのApp Storeランキング1位いとなり、世界せかい各国かっこくでもチャートインする。続編ぞくへんとして、2008年ねん12月に『newtonica2』、2009年ねん1月がつに『newtonica2 resort』をリリース。

さらに2009年ねん3月26日にち、フロムイエロートゥオレンジ開発かいはつのWiiウェア『きみとぼくと立体りったい。』を任天堂にんてんどうブランドタイトルとして発表はっぴょう。飯野いいのは企画きかく・ディレクションを担当たんとうした。その後ごはトークショーイベントなどの活動かつどうを行おこなってきた。

心不全しんふぜんで死去しきょ 編集へんしゅう

かなりの肥満ひまん体からだだった飯野いいのは「炭水化物たんすいかぶつ抜ぬきダイエット」を実践じっせんして減量げんりょうに成功せいこうし、高血圧こうけつあつの大おおきな原因げんいんである肥満ひまんは解消かいしょう傾向けいこうにあった。しかし2013年ねん2月がつ20日はつか21時じ42分ふん、高血圧こうけつあつ性せい心不全しんふぜんのため東京とうきょう都内とないの自宅じたくで死去しきょ[5][6]。亡なくなる3日にち前まえの2月がつ17日にちまでアメリカマサチューセッツ州しゅうボストンに滞在たいざいし[5]、Twitterを更新こうしんしていた[7]。42歳さい没ぼつ。

趣味しゅみ・嗜好しこう 編集へんしゅう

中学ちゅうがく時代じだいの教師きょうしに哲学てつがくを勧すすめられ、愛読あいどく書しょはデカルト『方法ほうほう序説じょせつ』、ウィトゲンシュタイン『論理ろんり哲学てつがく論考ろんこう』、カント『純粋じゅんすい理性りせい批判ひはん』、ニーチェ、ユング等ひとし、哲学てつがくに造詣ぞうけいが深ふかい一いち面めんもあった。

サスペンス・スリラー映画えいが製作せいさく者しゃアルフレッド・ヒッチコック監督かんとくのファン。音楽おんがくではビートルズ、Y.M.O.のファンで尊敬そんけいするミュージシャンに挙あげていた。

自分じぶんで作曲さっきょくをすることもあり、音楽家おんがくかのマイケル・ナイマンとも親交しんこうを持もっていた。晩年ばんねんはtwitterを頻繁ひんぱんに利用りようし、twitter上じょうで浅岡あさおか雄也ゆうや、HISASHI、AOKI takamasa等ひとしと組くみ「NORWAY」というバンドを結成けっせい。直接ちょくせつ会あったことも無ないメンバーもいる中なか、お互たがいの音楽おんがくファイルを交換こうかんしながら製作せいさくした楽曲がっきょくをYouTubeなどで公開こうかいし話題わだいになった[8]。

Macintoshを愛用あいようしており、Windowsのデザイン性せいなどを強つよく批判ひはんしていた。

各界かくかいの著名ちょめい人じんにも面識めんしきが多おおく、堀江ほりえ貴文たかふみなどとも親交しんこうがあった。共ともにゲーム制作せいさくをしていたゲームクリエイター上田うえだ文人もんとは飯野いいのの死没しぼつ後ご、「彼かれを意識いしきして仕事しごとをしていく」とコメントを残のこしている[9]。

エネミー・ゼロ事件じけん 編集へんしゅう

『エネミー・ゼロ』は当初とうしょプレイステーション（PS）で発売はつばいされることになっており、1996年ねん3月がつ27日にちに開催かいさいされたソニー・コンピュータエンタテインメント主催しゅさいのイベント「プレイステーションエキスポ」にて製作せいさく発表はっぴょう会かいが行おこなわれた。

デモ映像えいぞうを流ながした後のち、飯野いいのが挨拶あいさつをするという流ながれだったが、デモ映像えいぞう終了しゅうりょう後ごに飯野いいのが壇上だんじょうで突然とつぜんマッキントッシュのキーを叩たたいた次つぎの瞬間しゅんかん、スクリーンに映うつし出だされていたプレイステーションのロゴがセガサターンのロゴにモーフィング変形へんけいし、ソニーが発売はつばいした、プレイステーション用ようのゲーム『ジャンピングフラッシュ!』に登場とうじょうする、ゲームのマスコットであり、当時とうじSCEのマスコット的てき存在そんざいでもあった、ムームー星ほし人じんのぬいぐるみに飯野いいのが飛とび乗のり、ムームー星ほし人じんのぬいぐるみを踏ふみつける[10]。それに続つづき、当時とうじのセガの社長しゃちょうである入交いりまじり昭一郎しょういちろうによる「セガサターンへようこそ」というメッセージビデオが流ながれた[11]。

これは、事実じじつ上じょうの「プレイステーション版ばんの開発かいはつ無む期限きげん停止ていし」＆「セガサターン版ばんの開発かいはつ開始かいし」の発表はっぴょうであり、その手法しゅほうがあまりに異様いようであったため、エネミー・ゼロ事件じけんと呼よばれることになった。

同どう事件じけんは『Dの食卓しょくたく』がマルチプラットフォーム化かされた際さいに、先さきに発売はつばいされたセガサターン版ばんが見込みこみ発注はっちゅうにより在庫ざいこがダブつき、結果けっか的てきに大量たいりょうに中古ちゅうこ市場いちばに流ながれた事態じたいを受うけて、PS版ばんの発売はつばいの際さいに余剰よじょう在庫ざいこ分ぶんは自社じしゃで回収かいしゅうするという条件じょうけんを提示ていじして初回しょかい出荷しゅっか15万まん本ほんを要望ようぼうしたにもかかわらず、SCEは初回しょかい4万まん本ほんと初回しょかい生産せいさん本数ほんすうを必要ひつよう以上いじょうに減へらしたことに端はしを発はっしている。しかも、PS版ばんは完売かんばいしてしまったため飯野いいのはこの時ときにビジネスチャンスを潰つぶされたと考かんがえたが、プレイステーション側がわの担当たんとう者しゃはそうは考かんがえず、確執かくしつが生うまれた。

『エネミー・ゼロ』製作せいさく時じ、『Dの食卓しょくたく』の利益りえきをすべてつぎ込こむような体制たいせいになっていて、飯野いいのは前回ぜんかいのような事態じたいになることを恐おそれたという。なお、この事件じけん以降いこう、ワープはプレイステーションで作品さくひんを発表はっぴょうしておらず、これが原因げんいんとなってセガサターン一いち極きょく体制たいせいとなったワープの経営けいえいには大おおきな影響えいきょうが生しょうじた。

逸話いつわ 編集へんしゅう

  • 『エネミー・ゼロ』テスト版ばんをプレイした友人ゆうじんの遠藤えんどう雅まさ伸しんから、（せっかく新規しんき性せいのあるゲームなのに）「難易なんい度どが高たかくてやる気きがしない」「マップが広ひろすぎる」等とうの指摘してきがあったが、頑かたくなに修正しゅうせいは行おこなわなかった。「遊あそぶ客きゃくのことを考かんがえるべき」との岡本おかもと吉よし起おこりの意見いけんも聞きかなかったという[12]。
  • 先述せんじゅつの岡本おかもと吉よし起おこりとはかつては交友こうゆうがあったが、ゲームのトークショーにて岡本おかもとの「ゲームが好すきなゲーム開発かいはつ者しゃなんていませんよ」という発言はつげんに対たいし飯野いいのが「俺おれはゲーム好すきだよ」と返かえしたところ、岡本おかもとに「だからお前まえは2流りゅうなんだよ」と答こたえを返かえされたことをきっかけに絶縁ぜつえん、携帯けいたいからも電話でんわ番号ばんごうを削除さくじょしてそれ以降いこう話はなすことはなかった。知人ちじんにその時ときのことを聴きかれた場合ばあいは必かならず「今いまに見みていろよ」と返かえすほど根深ねぶかかったという。
  • 『リアルサウンド ～風ふうのリグレット～』を酷評こくひょうした『ファミ通ふぁみつう』のクロスレビューを批判ひはんし「このゲームを評価ひょうかするなら10点てん満点まんてんか評価ひょうか不能ふのうのどちらかにしろ」と発言はつげん、ファミ通ふぁみつう編集へんしゅう部ぶと対立たいりつした。発言はつげんのニュアンスとしては、「ゲームの評価ひょうかは極端きょくたんにハマる人ひともいれば極端きょくたんに合あわない人ひともいる。このジャンルが極端きょくたんに合あう価値かち観かんの人ひとだっているはずであり、そういう人ひとにこのレビュー方式ほうしきでは面白おもしろさを伝つたえられない。」という意味いみである。この騒動そうどうは、のちに同誌どうしで連載れんさいしていた鈴木すずきみそのコミック『おとなのしくみ』内ないで、当時とうじの週刊しゅうかんファミ通ふぁみつう編集へんしゅう長ちょうであった浜村はまむら弘一こういちと話はなし合あう場ばが設もうけられた。批判ひはん前まえはファミ通ふぁみつう編集へんしゅう者しゃと「減量げんりょう」やトレードマークだった「ロン毛げを切きる」等とうを賭かけてサッカーゲーム対決たいけつをし、「飯野いいのの指ゆびを醤油じょうゆにつけて編集へんしゅう者しゃが食たべてみる」という無茶むちゃな企画きかくにも割わりとノリ気きで参加さんかしていたが、批判ひはん以後いごはこういった企画きかくは無なくなった。
  • ゲーム専門せんもん誌しの『エネミーゼロ』特集とくしゅう記事きじで、任天堂にんてんどうの宮本みやもと茂しげるを評ひょうして「宮本みやもとさんは所詮しょせん2Dまでの人ひと。3Dはもうダメかな。」と発言はつげん。また、雑誌ざっしでの宮本みやもととの対談たいだんにて、プレイヤーとして飯野いいのには満足まんぞくできなかった『スーパーマリオ64』の評価ひょうかを本人ほんにんに直接ちょくせつ行おこなった。険悪けんあくな感かんじではなく、かねてから敬意けいいを表あらわし、一いちファンとして期待きたいしていた宮本みやもとの新作しんさくへの違和感いわかんを述のべたものである。それに対たいして宮本みやもとは「どんどん言いってください。参考さんこうになります。」と答こたえていた。後者こうしゃは『飯野いいの賢治けんじの本ほん』に詳細しょうさいが記しるされており、飯野いいのは『マリオ64』開発かいはつ途上とじょう版ばんの自由じゆうさを絶賛ぜっさんしており、製品せいひん版ばんはスター集あつめゲームになってしまい残念ざんねんと語かたった。宮本みやもとは「そういうのは飯野いいの君くんや飯田いいだ君くんが頑張がんばったら?」として、9,800円えんを払はらってもらう責任せきにんを考かんがえれば、製品せいひん版ばんの方ほうが遊あそべる物ものになっていると答こたえた[13]。後のちに宮本みやもとが開発かいはつした『ゼルダの伝説でんせつ 時じのオカリナ』で宮本みやもとの3Dゲームデザイン能力のうりょくを絶賛ぜっさんし、『スーパーマリオギャラクシー』が発売はつばいした際さいには「『マリオ』がいる限かぎり『ゲーム』という文化ぶんかは無なくならない」と賞賛しょうさんしていた。
  • 『街まち 〜運命うんめいの交差点こうさてん〜』というゲームには飯野いいのをパロディした「画面がめんも音声おんせいも無ないゲームを開発かいはつしているゲームクリエイター」という「飯田いいだ賢二郎けんじろう」という登場とうじょう人物じんぶつがいる。
  • 1998年ねん、生放送なまほうそう番組ばんぐみ『伊集院いじゅういん光ひかり深夜しんやの馬鹿力ばかぢから』にゲスト出演しゅつえんした際さい、放送ほうそう禁止きんし用語ようごとは知しらずに「きちがい」という言葉ことばを使つかってしまい、伊集院いじゅういん光ひかりが謝罪しゃざいした。
  • ワープ設立せつりつ後ご「キャラ（版権はんけんモノ）、続編ぞくへん、移植いしょく（アーケード移植いしょく）」をゲーム三さん大だい悪あくと語かたり、一時いちじは8割わりがどれかだったとして、新作しんさくの重要じゅうようさを訴うったえていた。飯野いいの自身じしん、下請したうけとしてのウルトラマンのゲーム化か（ウルトラマン倶楽部くらぶ2 帰かえってきたウルトラマン倶楽部くらぶ）が、ゲームデザイナーとしての初はつ仕事しごとである。ワープ時代じだいは基本きほん的てきに新作しんさくを製作せいさくしていたが、『Dの食卓しょくたく』の続編ぞくへん『Dの食卓しょくたく2』（『D2』）を作つくった。飯野いいのは「『D2』であることも狙ねらい」だとしており、前作ぜんさくとの関連かんれん性せいはほとんど存在そんざいしない。また、セガサターンの『エネミー・ゼロ』が、ほぼ別物べつものながらセガによりパソコンに移植いしょくされるなどした。
  • 音楽おんがくも彼かれを語かたる際さいには外はずせないキーワードである。小学生しょうがくせいの時ときにYMO登場とうじょうに衝撃しょうげきを受うけ、電子でんし音楽おんがくを始はじめたくてパソコンを買かったのがプログラマーとしての始はじまりだった。10代の時ときにはバンドのキーボード奏者そうしゃとしてライブをし、ゲーム会社かいしゃに就職しゅうしょくして最初さいしょにした仕事しごともゲーム音楽おんがくの製作せいさくである。その後ごも音楽おんがく雑誌ざっし「BUZZ」に連載れんさいを持もち、『D2』発売はつばい時じは海外かいがいの有名ゆうめいミュージシャンを招聘しょうへいしたクラブイベントを開催かいさいした。また、時々ときどきDJとしてイベント等とうに出演しゅつえんしたことがあった。LUNA SEAのSUGIZOと共ともにライブを行おこなったこともある。好すきなミュージシャンとして真まっ先さきに挙あげるのはYMOとビートルズ。また、ポップスだけでなく、テクノ、クラシック、ジャズなど様々さまざまなジャンルに精通せいつうしていた。
  • かつてラジオ番組ばんぐみを行おこなっていた時ときには小島こじま秀夫ひでお等ひとしのゲームクリエイターだけでなく、戸川とがわ純じゅん、平沢ひらさわ進すすむ、鈴木すずき慶一けいいちらのミュージシャンまでもをゲストとして招まねいていた。
  • 『ゲーム批評ひひょう』で、スクウェアの「引ひき抜ぬき」行為こういに対たいして、引ひき抜ぬいた人数にんずうが多おおい事こと、ゲーム開発かいはつ途中とちゅうの社員しゃいんを引ひき抜ぬいた事ことを痛烈つうれつに批判ひはんしていた。
  • テレビ番組ばんぐみの企画きかくでIQテストに参加さんかし、様々さまざまな項目こうもくで満点まんてんもしくは高こう得点とくてんを獲得かくとくしており、知能指数ちのうしすうの高たかさを見みせ付つけた。
  • 『ダウンタウン・セブン』の1コーナー「怒おこれ! 熱あつき日本人にっぽんじん」に出場しゅつじょうした。これは自分じぶんの考かんがえた企画きかく・計画けいかくをプレゼンテーションし、その企画きかくに100人にんいる一般いっぱん観覧かんらん者しゃのうち51人にん以上いじょうが納得なっとくすれば賞金しょうきん100万まん円えんを獲得かくとくするというコーナーである。飯野いいのは自身じしんの趣味しゅみである海外かいがい旅行りょこうを生いかし、『笑顔えがおで出国しゅっこく「スカイランド」計画けいかく』を提案ていあん。話術わじゅつ巧たくみにプレゼンテーションを行おこない、一般いっぱん観覧かんらん者しゃたちの賛同さんどうを得えて、見事みごとに100万まん円えんを獲得かくとくした。なお、その放送ほうそうは2003年ねんに行おこなわれ、当時とうじ最後さいごの作品さくひん『D2』の発売はつばいから3年ねん以上いじょう経たっていたが、職業しょくぎょうは「ゲームクリエイター」と紹介しょうかいされていた。
  • 坂本さかもと龍一りゅういちが主催しゅさいしている「おやすみなさい柏崎かしわざき刈羽かりわ原発げんぱつ」の賛同さんどう者しゃとなっていた。
  • 高城たかぎ剛つよしと間違まちがわれる事ことがよくあったため、「マルチメディアグランプリ'95 通産つうさん大臣だいじん賞しょう」の授賞じゅしょう式しきでは”高城たかぎ剛つよしと間違まちがわれないようにしたいです”とコメントしていた。
  • 自みずからの氏名しめいの欧字おうじ表記ひょうきを、ヘボン式しきではなく「Kenji Eno」としていた。
  • 成沢なりさわ大輔だいすけとの対談たいだんで、『Dの食卓しょくたく』は、自身じしんが片親かたおやの家庭かてい環境かんきょうで育そだったことが影響えいきょうしていること、環境かんきょうを作つくるソフトであり、夜中よなかに一人ひとりで2時じ間あいだポーズなしセーブなしでプレーすることを意図いとしたゲームであること、『エネミー・ゼロ』は元々もともとプレイステーションで発売はつばいした後のちに、セガサターンで発売はつばいする予定よていであったこと、また、カップルで、または2人ふたりでマッピング担当たんとうなどを分担ぶんたんして遊あそんでほしかった等ひとし、ゲームやゲームの遊あそび方かた、表現ひょうげんなどについての思おもいを語かたった[14][15][16][17][18]。
  • 子供こどもの頃ころから負まけず嫌ぎらいだったから、ゲームが異常いじょうに上手うまかったと言いう。その頃ころ、音楽おんがくを聴きくとかスポーツ観戦かんせんするとか、映画えいがを観みるとか色々いろいろある遊あそびの中なかの１ひとつがゲームだったと言いう。なので当時とうじ、ゲーム製作せいさく者しゃとして、将来しょうらい成なりたい職業しょくぎょうとして、一番いちばん可能かのう性せいが低ひくかったと言いう。
  • 影響えいきょうを受うけた思おもい出でのゲームに、『インベーダー』、『パックマン』、『ゼビウス』、『AX-5 オリオン/クエスト』、アップルⅡ用ようの『トランシルバニア』を挙あげており、特とくに『トランシルバニア』は初はじめて感動かんどうしたアドベンチャーゲームで、これに影響えいきょうされて『Dの食卓しょくたく』を製作せいさくしている。

ゲーム作品さくひん 編集へんしゅう

英語えいご版ばんWikipediaのページも参照さんしょうのこと。

インターリンク 編集へんしゅう

EIM 編集へんしゅう

ワープ 編集へんしゅう

  • 宇宙うちゅう生物せいぶつフロポン君くん（3DO） 1994.8.6
    • 宇宙うちゅう生物せいぶつフロポン君くんP!（PS） 1995.3.31
  • 突撃とつげき機関きかんメガダす!!（3DO） 1994.12.16
  • Dの食卓しょくたく（3DO） 1995.4.1
    • Dの食卓しょくたく（SS） 1995.7.28
    • Dの食卓しょくたく コンプリートグラフィックス（PS） 1995.12.1
    • Dの食卓しょくたく ディレクターズカット（3DO） 1996.1.1
  • おやじハンターマージャン（3DO） 1995.7.14
  • フロポンワールド（仮称かしょう）（3DO） 1995.9.14
  • ショートワープ（3DO） 1996.1.15
  • エネミー・ゼロ（SS） 1996.12.13
    • エネミー・ゼロ（PC） 1998.11.28
  • リアルサウンド ～風ふうのリグレット～（SS） 1997.7.18
    • リアルサウンド ～風ふうのリグレット～（DC） 1999.3.11
  • セガラリー2（DC） 1998　音楽おんがくを担当たんとう
  • The Tower II（PC） 1998　VIPキャラクターとして登場とうじょう
  • Dの食卓しょくたく2（DC） 1999.12.23

フロムイエロートゥオレンジ 編集へんしゅう

その他た 編集へんしゅう

  • newtonica（iPhone/iPod touch） 2008.8.25
  • newtonica2（iPhone/iPod touch） 2008.12.2
  • newtonica2 resort（iPhone/iPod touch） 2009.1.3
  • one-dot enemies（iPhone/iPod touch） 2009.3.5

書籍しょせき 編集へんしゅう

出演しゅつえん 編集へんしゅう

CD 編集へんしゅう

  • 鉄拳てっけん2 STRIKE ARRANGES（1996年ねん8月がつ21日にち NECインターチャネル NACL1238）

その他たの活動かつどう 編集へんしゅう

  • NPO法人ほうじんCAVNAS ワークショップ講師こうし[19]
  • 温泉おんせん宿やどの改築かいちく「時じの宿やどすみれ」場所ばしょは山形やまがた県けん米沢よねざわ市し

脚注きゃくちゅう 編集へんしゅう

  1. ^ 鈴木すずき光司こうじとのテレビ対談たいだんより。
  2. ^ 『ゲーム』（飯野いいの賢治けんじ著ちょ、pp.158）
  3. ^ 『ゲーム』（飯野いいの賢治けんじ著ちょ、pp.183）
  4. ^ 「超ちょうファミコン」（pp.270）
  5. ^ a b 「Dの食卓しょくたく」飯野いいの賢治けんじさん急死きゅうし 42歳さい - 日刊にっかんスポーツ 2013年ねん2月がつ22日にち
  6. ^ 「Ｄの食卓しょくたく」飯野いいの賢治けんじさんを襲おそった“高血圧こうけつあつ性せい心不全しんふぜん”の恐怖きょうふ2013.02.22、zakzak
  7. ^ 飯野いいの賢治けんじさん死去しきょ 改あらためていくつかの文章ぶんしょうを読よむ - ITmedia 2013年ねん2月がつ22日にち
  8. ^ CNET Japan (2011年ねん5月がつ11日にち). “Twitter発はつ、有名ゆうめいアーティストによるユニット「NORWAY」”. 2013年ねん2月がつ22日にち閲覧えつらん。
  9. ^ 4gamer「今年ことしは総勢そうぜい151名めい。ゲーム業界ぎょうかい著名ちょめい人じんに聞きく2013年ねんの注目ちゅうもくタイトルと2014年ねんへのメッセージ」
  10. ^ Computer & Video Games, "June 1996" (UK; 1996-05-09), page 9
  11. ^ 滝田たきた誠一郎せいいちろう『ゲーム大国たいこくニッポン神しん々の興亡こうぼう』（青春せいしゅん出版しゅっぱん社しゃ、2000年ねん）p.234
  12. ^ 追悼ついとう・飯野いいの賢治けんじ
  13. ^ 『飯野いいの賢治けんじの本ほん』
  14. ^ “激論げきろんバトル座談ざだん会かい 評論ひょうろんする側がわの論理ろんり/評論ひょうろんされる側がわの論理ろんり●飯野いいの賢治けんじ vs 成沢なりさわ大輔だいすけ”. Game Japan. 1998年ねん6月がつ10日とおか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん1月がつ23日にち閲覧えつらん。
  15. ^ “激論げきろんバトル座談ざだん会かい 評論ひょうろんする側がわの論理ろんり/評論ひょうろんされる側がわの論理ろんり●飯野いいの賢治けんじ vs 成沢なりさわ大輔だいすけ　第だい 2 回かい”. Game Japan. 1998年ねん6月がつ10日とおか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん1月がつ23日にち閲覧えつらん。
  16. ^ “激論げきろんバトル座談ざだん会かい 評論ひょうろんする側がわの論理ろんり/評論ひょうろんされる側がわの論理ろんり●飯野いいの賢治けんじ vs 成沢なりさわ大輔だいすけ　第だい 3 回かい”. Game Japan. 1998年ねん6月がつ10日とおか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん1月がつ23日にち閲覧えつらん。
  17. ^ “激論げきろんバトル座談ざだん会かい 評論ひょうろんする側がわの論理ろんり/評論ひょうろんされる側がわの論理ろんり●飯野いいの賢治けんじ vs 成沢なりさわ大輔だいすけ　第だい 4 回かい”. Game Japan. 1998年ねん6月がつ10日とおか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん1月がつ23日にち閲覧えつらん。
  18. ^ “激論げきろんバトル座談ざだん会かい 評論ひょうろんする側がわの論理ろんり 評論ひょうろんされる側がわの論理ろんり　飯野いいの賢治けんじ vs 成沢なりさわ大輔だいすけ　第だい 5 回かい”. Game Japan. 1998年ねん6月がつ10日とおか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2022年ねん1月がつ23日にち閲覧えつらん。
  19. ^ “あそびをつくる ～体験たいけんカードゲーム製作せいさく～”. NPO法人ほうじんCANVAS. 2014年ねん3月がつ30日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2007年ねん11月17日にち閲覧えつらん。

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