51行 ぎょう 目 め :
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=== 記録 きろく の内容 ないよう ===
=== 記録 きろく の内容 ないよう ===
医師 いし 法 ほう 施行 しこう 規則 きそく には、診療 しんりょう 録 ろく には以下 いか の4つを最低限 さいていげん 記録 きろく しなければならないと定 さだ められている。
医師 いし 法 ほう 施行 しこう 規則 きそく 第 だい 23条 じょう には、診療 しんりょう 録 ろく には以下 いか の4つを最低限 さいていげん 記録 きろく しなければならないと定 さだ められている。
#診療 しんりょう を受 う けた者 もの の[[住所 じゅうしょ ]]、[[氏名 しめい ]]、[[性別 せいべつ ]]及 およ び[[年齢 ねんれい ]]
#診療 しんりょう を受 う けた者 もの の[[住所 じゅうしょ ]]、[[氏名 しめい ]]、[[性別 せいべつ ]]及 およ び[[年齢 ねんれい ]]
#病名 びょうめい 及 およ び主要 しゅよう 症状 しょうじょう
#病名 びょうめい 及 およ び主要 しゅよう 症状 しょうじょう
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*E(Effect):治療 ちりょう 後 ご の検査 けんさ 結果 けっか や症状 しょうじょう の緩和 かんわ 、病気 びょうき の消失 しょうしつ など。
*E(Effect):治療 ちりょう 後 ご の検査 けんさ 結果 けっか や症状 しょうじょう の緩和 かんわ 、病気 びょうき の消失 しょうしつ など。
== 獣 しし 医師 いし の診療 しんりょう 録 ろく ==
== 獣 しし 医師 いし の診療 しんりょう 簿 ぼ ==
獣医 じゅうい 学 がく の分野 ぶんや では'''診療 しんりょう 簿 ぼ '''が用 もち いられる。
獣医 じゅうい 学 がく の分野 ぶんや では'''診療 しんりょう 簿 ぼ '''が用 もち いられる。
診療 しんりょう 録 ろく (しんりょうろく)、カルテ (独 どく : Karte )[1] とは、医療 いりょう に関 かん してその診療 しんりょう 経過 けいか 等 とう を記録 きろく したものである。
診療 しんりょう 録 ろく は狭義 きょうぎ には医師 いし が記入 きにゅう するもののみを指 さ す[1] 。広義 こうぎ の診療 しんりょう 録 ろく には手術 しゅじゅつ 記録 きろく ・検査 けんさ 記録 きろく ・看護 かんご 記録 きろく 等 ひとし を含 ふく め診療 しんりょう に関 かん する記録 きろく の総称 そうしょう をいう[1] 。全体 ぜんたい 的 てき な概念 がいねん としては診療 しんりょう 情報 じょうほう 、または医療 いりょう 情報 じょうほう とも言 い われる。
なお、この項目 こうもく では診療 しんりょう 録 ろく に関 かん することのみではなく診療 しんりょう 記録 きろく や診療 しんりょう 情報 じょうほう についても記述 きじゅつ する。
概説 がいせつ
性格 せいかく
診療 しんりょう 録 ろく には個人 こじん (患者 かんじゃ )の健康 けんこう 管理 かんり 資料 しりょう 、医学 いがく 的 てき 基礎 きそ 資料 しりょう 、法的 ほうてき 証拠 しょうこ 資料 しりょう 、保険 ほけん 請求 せいきゅう 用 よう 資料 しりょう の4つの性格 せいかく がある[2]
記載 きさい 情報 じょうほう
一般 いっぱん 的 てき に、診療 しんりょう 録 ろく に記載 きさい される内容 ないよう は以下 いか のようなものである[2] 。
カルテ番号 ばんごう
年度 ねんど (入院 にゅういん 、退院 たいいん 、初診 しょしん )
保険 ほけん 区分 くぶん
個人 こじん 識別 しきべつ (氏名 しめい 、性別 せいべつ 、生年月日 せいねんがっぴ 、年齢 ねんれい 、住所 じゅうしょ 、職業 しょくぎょう 、連絡 れんらく 先 さき 等 とう )
紹介 しょうかい 医 い
紹介 しょうかい 先 さき
入院 にゅういん (日付 ひづけ 、病棟 びょうとう 、主治医 しゅじい 、転 てん 室 しつ 、退院 たいいん 等 とう )
診断 しんだん
主 しゅ 訴 (CC; Chief Complaint)
既往 きおう 歴 れき (PH; Past History)
家族 かぞく 歴 れき (FH; Family History) 配偶 はいぐう 者 しゃ や子供 こども の有無 うむ
社会 しゃかい 歴 れき (SH; Social History) 出身 しゅっしん 地 ち 、職業 しょくぎょう 、日常 にちじょう の生活 せいかつ 状 じょう 況 きょう ・趣味 しゅみ
現 げん 病歴 びょうれき (現 げん 症 しょう )(PI; Present Illnessまたは O.C; onset and course) 発症 はっしょう の日時 にちじ 、持続 じぞく 、経過 けいか 等 とう
検査 けんさ (体重 たいじゅう 、血圧 けつあつ 、尿 にょう 等 とう )
理学 りがく 的 てき 所見 しょけん (意識 いしき 、栄養 えいよう 、顔色 かおいろ 、言語 げんご 、歩行 ほこう 、皮膚 ひふ 、脈 みゃく 、体温 たいおん 等 とう )
局所 きょくしょ 所見 しょけん
治療 ちりょう (投薬 とうやく 、処置 しょち 、食餌 しょくじ 、安静 あんせい 度 ど )
診療 しんりょう 録 ろく の歴史 れきし
診療 しんりょう 録 ろく の歴史 れきし は人類 じんるい 文化 ぶんか 発祥 はっしょう とともに始 はじ まったが、初期 しょき の診療 しんりょう 録 ろく は宗教 しゅうきょう 的 てき 慣習 かんしゅう と密接 みっせつ に結 むす びついていた[2] 。ギリシャ文明 ぶんめい 時代 じだい に医学 いがく と宗教 しゅうきょう 的 てき 慣習 かんしゅう が分離 ぶんり され、病気 びょうき の因果 いんが 関係 かんけい が調 しら べられるようになり、ヒポクラテス やガレヌスによって診療 しんりょう 録 ろく の重要 じゅうよう 性 せい が説 と かれるようになった[2] 。
ルネサンス 時代 じだい になると計量 けいりょう 分析 ぶんせき 型式 けいしき が取 と り入 い れられるようになった[2] 。ベーコン が医学 いがく のあり方 かた を述 の べた7項目 こうもく の筆頭 ひっとう に正確 せいかく な診療 しんりょう 記録 きろく を挙 あ げたほか、サンクトリアスは計量 けいりょう の概念 がいねん を診療 しんりょう 録 ろく に適用 てきよう した[2] 。
欧米 おうべい における診療 しんりょう 録 ろく
アメリカではカルテの電子 でんし 化 か が進 すす んでおり、医師 いし が診療 しんりょう 方法 ほうほう を決定 けってい する際 さい に必要 ひつよう な情報 じょうほう を入力 にゅうりょく すると、選択 せんたく すべき治療 ちりょう 法 ほう や薬剤 やくざい 等 とう が画面 がめん 上 じょう にリストアップされるシステムが導入 どうにゅう されている[3] 。
欧米 おうべい 諸国 しょこく では、医学 いがく 界 かい の排他 はいた 性 せい や密室 みっしつ 性 せい を排除 はいじょ するために、多 おお くの努力 どりょく を払 はら っており、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく では、転院 てんいん する時 とき はカルテが自動的 じどうてき についてくる。カルテは患者 かんじゃ に属 ぞく するもので、医師 いし や病院 びょういん のものではないという考 かんが え方 かた が徹底 てってい している為 ため である[4] 。
日本 にっぽん における診療 しんりょう 録 ろく
この
節 ふし は
特 とく に
記述 きじゅつ がない
限 かぎ り、
日本 にっぽん 国内 こくない の
法令 ほうれい について
解説 かいせつ しています。また
最新 さいしん の
法令 ほうれい 改正 かいせい を
反映 はんえい していない
場合 ばあい があります。
ご自身 じしん が現実 げんじつ に遭遇 そうぐう した事件 じけん については法律 ほうりつ 関連 かんれん の専門 せんもん 家 か にご相談 そうだん ください。 免責 めんせき 事項 じこう もお読 よ みください。
名称 めいしょう と記入 きにゅう
日本 にっぽん で一般 いっぱん に知 し られているカルテ はドイツ語 ご に由来 ゆらい する。これは明治 めいじ 時代 じだい の日本 にっぽん が主 おも にドイツ から医学 いがく を学 まな んだことの影響 えいきょう である。明治 めいじ 以前 いぜん の日本 にっぽん で、診療 しんりょう 録 ろく としての体 からだ を成 な している書物 しょもつ としては、言 げん 継 つぎ 卿 きょう 記 き が上 あ げられる。
かつての日本 にっぽん ではドイツ語 ご で書 か かれていた[注釈 ちゅうしゃく 1] が現在 げんざい は英語 えいご 、もしくは日本語 にほんご に英単語 えいたんご を混在 こんざい させたものが多 おお い[注釈 ちゅうしゃく 2] 。
記録 きろく の内容 ないよう
医師 いし 法 ほう 施行 しこう 規則 きそく 第 だい 23条 じょう には、診療 しんりょう 録 ろく には以下 いか の4つを最低限 さいていげん 記録 きろく しなければならないと定 さだ められている。
診療 しんりょう を受 う けた者 もの の住所 じゅうしょ 、氏名 しめい 、性別 せいべつ 及 およ び年齢 ねんれい
病名 びょうめい 及 およ び主要 しゅよう 症状 しょうじょう
治療 ちりょう 方法 ほうほう (処方 しょほう 及 およ び処置 しょち )
診療 しんりょう の年月日 ねんがっぴ
法令 ほうれい
日本 にっぽん の法律 ほうりつ では「診療 しんりょう 録 ろく 」と「その他 た の診療 しんりょう に関 かん する諸 しょ 記録 きろく 」は便宜上 べんぎじょう 別物 べつもの として扱 あつか われている。
日本 にっぽん 医師 いし 会 かい が2003年 ねん に作成 さくせい した「診療 しんりょう 情報 じょうほう の提供 ていきょう に関 かん する指針 ししん 」では、診療 しんりょう 録 ろく を「医師 いし 法 ほう 第 だい 24条 じょう 所定 しょてい の文書 ぶんしょ 」、診療 しんりょう 記録 きろく を「診療 しんりょう 録 ろく 、手術 しゅじゅつ 記録 きろく 、麻酔 ますい 記録 きろく 、各種 かくしゅ 検査 けんさ 記録 きろく 、検査 けんさ 成績 せいせき 表 ひょう 、エックス線 えっくすせん 写真 しゃしん 、助産 じょさん 録 ろく 、看護 かんご 記録 きろく 、その他 た 、診療 しんりょう の過程 かてい で患者 かんじゃ の身体 しんたい 状況 じょうきょう 、病状 びょうじょう 等 とう について作成 さくせい 、記録 きろく された書面 しょめん 、画像 がぞう 等 とう の一切 いっさい 」と定義 ていぎ している[1] 。
医師 いし 法 ほう ・歯科 しか 医師 いし 法 ほう
医師 いし 法 ほう 第 だい 24条 じょう 1項 こう に、医師 いし は患者 かんじゃ を診療 しんりょう したら遅滞 ちたい なく「経過 けいか を記録 きろく すること」が義務 ぎむ づけられている。これを「診療 しんりょう 録 ろく 」としている。また、2項 こう で記録 きろく 後 ご 最低 さいてい 5年間 ねんかん は保存 ほぞん することが義務 ぎむ づけられている(医療 いりょう 機関 きかん 内 うち で診療 しんりょう したものについては、その医療 いりょう 機関 きかん の義務 ぎむ である)。
診療 しんりょう 録 ろく は単 たん なるメモ にとどまらず、医療 いりょう 過誤 かご においても証拠 しょうこ としての重要 じゅうよう 性 せい は非常 ひじょう に大 おお きく、医療 いりょう 訴訟 そしょう でたとえ必要 ひつよう な処置 しょち を行 おこな っていたとしてもカルテに記載 きさい がない場合 ばあい 、行 おこな ったとの主張 しゅちょう は認 みと められない可能 かのう 性 せい もある。歯科 しか 医師 いし 法 ほう も医師 いし 法 ほう と同様 どうよう の規定 きてい がなされている。
医療 いりょう 法 ほう
医療 いりょう 法 ほう 第 だい 5条 じょう では、都道府県 とどうふけん 知事 ちじ と一部 いちぶ 市長 しちょう 、区長 くちょう は、必要 ひつよう な場合 ばあい に医師 いし 、歯科 しか 医師 いし 、助産 じょさん 師 し に対 たい し診療 しんりょう 録 ろく 、助産 じょさん 録 ろく 等 とう の提出 ていしゅつ を命 めい ずることができる。
第 だい 21条 じょう において病院 びょういん 、第 だい 22条 じょう において地域 ちいき 医療 いりょう 支援 しえん 病院 びょういん 、第 だい 23条 じょう において特定 とくてい 機能 きのう 病院 びょういん は、それぞれ診療 しんりょう に関 かん する諸 しょ 記録 きろく を備 そな えておかなければならないとされている。また25条 じょう では診療 しんりょう 所 しょ 、助産 じょさん 所 しょ 、病院 びょういん に対 たい して都道府県 とどうふけん 知事 ちじ と一部 いちぶ 市長 しちょう 、区長 くちょう は、また特定 とくてい 機能 きのう 病院 びょういん に対 たい して厚生 こうせい 労働 ろうどう 大臣 だいじん は、それぞれ必要 ひつよう な場合 ばあい に診療 しんりょう 録 ろく その他 た を検査 けんさ することができる。
第 だい 69条 じょう では診療 しんりょう 録 ろく その他 た の診療 しんりょう に関 かん する諸 しょ 記録 きろく に係 かか る情報 じょうほう を提供 ていきょう することができることを広告 こうこく することができるとされている。第 だい 71条 じょう では助産 じょさん 所 しょ が助産 じょさん 録 ろく に係 かか る情報 じょうほう を提供 ていきょう することができる旨 むね を広告 こうこく することができる。
医療 いりょう 法 ほう 施行 しこう 規則 きそく では、診療 しんりょう 録 ろく 以外 いがい の検査 けんさ 記録 きろく や画像 がぞう 写真 しゃしん 、手術 しゅじゅつ 所見 しょけん など「診療 しんりょう に関 かん する諸 しょ 記録 きろく 」は病院 びょういん に対 たい し、2年間 ねんかん の保存 ほぞん が義務付 ぎむづ けられている。
鍼灸 しんきゅう 院 いん 、治療 ちりょう 院 いん 、接骨 せっこつ 院 いん ・整骨 せいこつ 院 いん などの施術 しじゅつ 所 しょ が記載 きさい する施術 しじゅつ 録 ろく については、各 かく 自治体 じちたい の条例 じょうれい や規則 きそく に基 もと づいて検査 けんさ されることとなっている。
個人 こじん 情報 じょうほう 保護 ほご 法 ほう
診療 しんりょう 録 ろく 、その他 た 診療 しんりょう に関 かん する諸 しょ 記録 きろく 等 とう 、すべての「診療 しんりょう 情報 じょうほう 」の管理 かんり 、開示 かいじ 等 とう の規定 きてい は、個人 こじん 情報 じょうほう の保護 ほご に関 かん する法律 ほうりつ を基 もと にして運用 うんよう されている。ちなみに同 どう 法 ほう 第 だい 2条 じょう において、この法律 ほうりつ で扱 あつか う「個人 こじん 情報 じょうほう 」は「生存 せいぞん する個人 こじん に関 かん する情報 じょうほう であって、当該 とうがい 情報 じょうほう に含 ふく まれる氏名 しめい 、生年月日 せいねんがっぴ その他 た の記述 きじゅつ 等 とう により特定 とくてい の個人 こじん を識別 しきべつ することができるもの」と規定 きてい されている。
多 おお くの医療 いりょう 機関 きかん は「診療 しんりょう 情報 じょうほう 」という個人 こじん 情報 じょうほう を扱 あつか う「個人 こじん 情報 じょうほう 取扱 とりあつかい 事業 じぎょう 者 しゃ 」とされているため、患者 かんじゃ 本人 ほんにん から開示 かいじ 請求 せいきゅう があった場合 ばあい には、これを開示 かいじ することが義務付 ぎむづ けられている[5] 。一方 いっぽう 、患者 かんじゃ の家族 かぞく 、または遺族 いぞく に対 たい しては開示 かいじ 規定 きてい はなく、患者 かんじゃ 死亡 しぼう の際 さい の医療 いりょう 訴訟 そしょう では、遺族 いぞく が裁判所 さいばんしょ に証拠 しょうこ 保全 ほぜん を申 もう し立 た てるといった裁判所 さいばんしょ 命令 めいれい を発出 はっしゅつ する場合 ばあい もあるが、現在 げんざい では、各 かく 医療 いりょう 機関 きかん もこれに対応 たいおう してきており、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう は診療 しんりょう 録 ろく 開示 かいじ のガイドラインを制定 せいてい している。
2018年 ねん 4月 がつ 23日 にち の毎日新聞 まいにちしんぶん の報道 ほうどう によると、大学 だいがく 病院 びょういん など特定 とくてい 機能 きのう 病院 びょういん をはじめとする日本 にっぽん 国内 こくない の主要 しゅよう な病院 びょういん のうち約 やく 3割 わり が、診療 しんりょう 録 ろく の開示 かいじ に当 あ たり、実費 じっぴ とは別 べつ に5,000円 えん 以上 いじょう の高額 こうがく な手数料 てすうりょう を徴収 ちょうしゅう していたことが、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう の実態 じったい 調査 ちょうさ で判明 はんめい した。市民 しみん 団体 だんたい からの「5,000円 えん 以上 いじょう の手数料 てすうりょう は高額 こうがく で、個人 こじん 情報 じょうほう 保護 ほご 法 ほう の規定 きてい に反 はん する」との指摘 してき を受 う け、同省 どうしょう が調査 ちょうさ していた[6] 。
その他 た の法令 ほうれい
診療 しんりょう 情報 じょうほう の扱 あつか いについては、以下 いか の法律 ほうりつ も関係 かんけい している。
正当 せいとう な理由 りゆう がないのに、その業務 ぎょうむ 上 じょう 取 と り扱 あつか ったことについて知 し り得 え た人 ひと の秘密 ひみつ (医療 いりょう においては診療 しんりょう 情報 じょうほう )を漏 も らしてはならない(守秘 しゅひ 義務 ぎむ )。
業務 ぎょうむ 上 じょう 委託 いたく を受 う けたため知 し り得 え た事実 じじつ で他人 たにん の秘密 ひみつ に関 かん するもの(医療 いりょう においては診療 しんりょう 情報 じょうほう )については、証言 しょうげん を拒 こば むことができる。
児童 じどう 虐待 ぎゃくたい を受 う けたと思 おも われる児童 じどう を発見 はっけん した者 もの は速 すみ やかにこれを児童 じどう 相談 そうだん 所 しょ に通告 つうこく しなければならないとし、この場合 ばあい 刑法 けいほう 、その他 た の守秘 しゅひ 義務 ぎむ は妨 さまた げにならない。
規定 きてい により本人 ほんにん の承諾 しょうだく が無 む くとも保健所 ほけんじょ 、都道府県 とどうふけん 知事 ちじ に患者 かんじゃ の住所 じゅうしょ 氏名 しめい 等 とう も届 とど け出 で ることが規定 きてい されている。またはこの場合 ばあい の個人 こじん 情報 じょうほう である診療 しんりょう 情報 じょうほう は、個人 こじん 情報 じょうほう 保護 ほご 法 ほう 第 だい 16条 じょう によって、公衆 こうしゅう 衛生 えいせい 上 うえ 必要 ひつよう な場合 ばあい には、利用 りよう 目的 もくてき による制限 せいげん を受 う けないとされている。
※覚醒剤 かくせいざい 取締 とりしまり 法 ほう においては届出 とどけで 義務 ぎむ はない。しかし、「医師 いし が、必要 ひつよう な治療 ちりょう 又 また は検査 けんさ の過程 かてい で採取 さいしゅ した患者 かんじゃ の尿 にょう から、違法 いほう な薬物 やくぶつ の成分 せいぶん を検出 けんしゅつ した場合 ばあい に、これを捜査 そうさ 機関 きかん に通報 つうほう することは、正当 せいとう 行為 こうい として許容 きょよう されるものであって、医師 いし の守秘 しゅひ 義務 ぎむ に違反 いはん しない」との判例 はんれい があり(最高裁 さいこうさい 第 だい 一 いち 小 しょう 法廷 ほうてい 平成 へいせい 17年 ねん 7月 がつ 19日 にち 決定 けってい )、本人 ほんにん の承諾 しょうだく なしに通報 つうほう を行 おこな っても、刑法 けいほう 第 だい 134条 じょう に抵触 ていしょく する恐 おそ れは低 ひく いと考 かんが えられる。
診療 しんりょう 録 ろく のシステム化 か
電子 でんし カルテ化 か
近年 きんねん では電子 でんし カルテ化 か が進 すす んでいる。
問題 もんだい 指向 しこう 型 がた 診療 しんりょう 録 ろく
カルテが単 たん なるメモでないのは上述 じょうじゅつ の通 とお りである。しかし、実際 じっさい には書 か いた本人 ほんにん にしかわからない略号 りゃくごう だらけであったり、不十分 ふじゅうぶん な記載 きさい しかないというものもまた多 おお い。本人 ほんにん も読 よ めない場合 ばあい すらある。チーム医療 いりょう の重要 じゅうよう 性 せい が注目 ちゅうもく されている中 なか で、そのたたき台 だい となるべきカルテは記録 きろく として機能 きのう する必要 ひつよう があり、その方法 ほうほう 論 ろん のひとつが問題 もんだい 指向 しこう (型 かた )医療 いりょう 記録 きろく 、(POMR : Problem Oriented Medical Record 又 また はPOS : Problem Oriented System )である。特 とく に入院 にゅういん 後 ご の治療 ちりょう ・看護 かんご 計画 けいかく を立 た てる上 うえ で有益 ゆうえき な方法 ほうほう であり、採用 さいよう している病院 びょういん が多 おお い。
この方法 ほうほう ではまず問題 もんだい 点 てん を列挙 れっきょ し、それぞれの問題 もんだい について記録 きろく 内容 ないよう を以下 いか の4項目 こうもく に分離 ぶんり する。
S(Subject):主観 しゅかん 的 てき データ。患者 かんじゃ の訴 うった え、病歴 びょうれき など。
O(Object):客観 きゃっかん 的 てき データ。診察 しんさつ 所見 しょけん 、検査 けんさ 所見 しょけん など。
A(Assessment):上 うえ 2者 しゃ の情報 じょうほう の評価 ひょうか 。
P(Plan):上 うえ 3者 しゃ をもとにした治療 ちりょう 方針 ほうしん 。
問題 もんだい を列挙 れっきょ した一覧 いちらん を problem list と言 い う。問題 もんだい 点 てん 毎 ごと に、「収集 しゅうしゅう した情報 じょうほう 」と「そこからの判断 はんだん 」を明確 めいかく に区別 くべつ することから始 はじ めるのである。そして客観 きゃっかん 的 てき に得 え た情報 じょうほう と聴取 ちょうしゅ した情報 じょうほう も区別 くべつ した上 うえ で、その中 なか から問題 もんだい 点 てん を抽出 ちゅうしゅつ し、それぞれの問題 もんだい 点 てん について評価 ひょうか と対処 たいしょ を記録 きろく していくというものである。(POMR又 また はPOSはこの4項目 こうもく の頭文字 かしらもじ をとってSOAP と呼 よ ばれることもある)
実際 じっさい にこれら4者 しゃ を明確 めいかく に区別 くべつ できない場合 ばあい も多 おお く、厳密 げんみつ にこのルールに従 したが うことは不可能 ふかのう なこともあるが、これを意識 いしき して記載 きさい することでカルテの機能 きのう 性 せい を向上 こうじょう させることが期待 きたい される。具体 ぐたい 的 てき には下 した の2者 しゃ があげられる。
T(Treatment):Pで決 き めた治療 ちりょう 方針 ほうしん を基 もと にした治療 ちりょう 内容 ないよう 。
E(Effect):治療 ちりょう 後 ご の検査 けんさ 結果 けっか や症状 しょうじょう の緩和 かんわ 、病気 びょうき の消失 しょうしつ など。
獣 しし 医師 いし の診療 しんりょう 簿 ぼ
獣医 じゅうい 学 がく の分野 ぶんや では診療 しんりょう 簿 ぼ が用 もち いられる。
日本 にっぽん の獣 しし 医師 いし 法 ほう では、診療 しんりょう 簿 ぼ の保存 ほぞん 期間 きかん を3年 ねん 以上 いじょう と定 さだ めている[7] 。ただし、牛 うし 、水牛 すいぎゅう 、鹿 しか 、めん羊 ひつじ 、山羊 やぎ の診療 しんりょう 簿 ぼ 及 およ び検案 けんあん 簿 ぼ は8年間 ねんかん である[8] 。
脚注 きゃくちゅう
注釈 ちゅうしゃく
^ 日本語 にほんご を使 つか わない理由 りゆう は患者 かんじゃ に病名 びょうめい を知 し らせない場合 ばあい に都合 つごう がいいことや日本語 にほんご の医学 いがく 用語 ようご は漢字 かんじ も読 よ み方 かた も非常 ひじょう に難 むずか しく筆記 ひっき に時間 じかん がかかることが挙 あ げられる。ドイツ語 ご 表記 ひょうき は日本 にっぽん が明治 めいじ 時代 じだい に主 おも にドイツから医療 いりょう 技術 ぎじゅつ を学 まな んだことに由来 ゆらい する。
^ 英語 えいご 表記 ひょうき は第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 後 ご の日米 にちべい 関係 かんけい やアメリカ の医療 いりょう 技術 ぎじゅつ の発達 はったつ によるところが大 おお きい。日本語 にほんご と英単語 えいたんご の混在 こんざい 表記 ひょうき は患者 かんじゃ への情報 じょうほう 開示 かいじ という観点 かんてん から採用 さいよう される。
出典 しゅってん
^ a b c d 『これからの電子 でんし 医療 いりょう 情報 じょうほう 学 がく 』森北 もりきた 出版 しゅっぱん 、2005年 ねん 、72頁 ぺーじ
^ a b c d e f 沢井 さわい 清 きよし 「病歴 びょうれき 管理 かんり 展望 てんぼう 」『医学 いがく 図書館 としょかん 』第 だい 20巻 かん 第 だい 3号 ごう 、日本 にっぽん 医学 いがく 図書館 としょかん 協会 きょうかい 、1973年 ねん 、217-233頁 ぺーじ 、CRID 1390282679253394304 、doi :10.7142/igakutoshokan.20.217 、ISSN 0445-2429 、NAID 130002022189 。
^ 野村 のむら 総研 そうけん 『2020年 ねん の産業 さんぎょう 』東洋経済新報社 とうようけいざいしんぽうしゃ 、2013年 ねん 、317頁 ぺーじ
^ 司法 しほう 改革 かいかく が日本 にっぽん を変 か える 第 だい 8回 かい 『SAPIO』 2001年 ねん 2月 がつ 28日 にち 号 ごう
^ 首相 しゅしょう 官邸 かんてい 個人 こじん 情報 じょうほう の保護 ほご に関 かん する法律 ほうりつ 第 だい 二 に 十 じゅう 五 ご 条 じょう - 開示 かいじ
^ カルテ開示 かいじ 主要 しゅよう 87病院 びょういん 、3割 わり が手数料 てすうりょう 5000円 えん 以上 いじょう が13施設 しせつ 厚労省 こうろうしょう 調査 ちょうさ 毎日新聞 まいにちしんぶん 2018年 ねん 4月 がつ 23日 にち
^ 獣 しし 医師 いし 法 ほう 第 だい 21条 じょう 第 だい 2項 こう
^ 獣 しし 医師 いし 法 ほう 施行 しこう 規則 きそく 第 だい 11条 じょう の2
関連 かんれん 項目 こうもく
外部 がいぶ リンク