新旧分離

新旧しんきゅう分離ぶんり（しんきゅうぶんり）は、企業きぎょうが経営けいえい破綻はたんあるいはそれに近ちかい状態じょうたいに陥おちいった際さいに、その企業きぎょうが行おこなっていた事業じぎょうを継続けいぞくさせ実質じっしつ的てきな経営けいえい再建さいけんをめざすために行おこなわれる手段しゅだんのひとつである。商法しょうほう上うえにおいては「企業きぎょう分割ぶんかつ」と「事業じぎょう譲渡じょうと」に当あてはまるが、旧きゅう法人ほうじんの債務さいむ整理せいりと新しん法人ほうじんによる事業じぎょうの継続けいぞくをその目的もくてきとするものについて、他たのケースと区別くべつしてこう呼よばれることが多おおい。会社かいしゃ分割ぶんかつも参照さんしょうのこと。

概要がいよう

極端きょくたんな債務さいむ超過ちょうかに陥おちいったが、事業じぎょうは黒字くろじ基調きちょうを維持いじしているような場合ばあいに、当該とうがい法人ほうじんが行おこなっていた事業じぎょうと社名しゃめいについては新あらたな法人ほうじん（以下いか「新しん社しゃ」）を設立せつりつし引ひき継つがせる一方いっぽう、それまでの法人ほうじん（以下いか「旧きゅう社しゃ」）は債務さいむ弁済べんさいのみのために存続そんぞくさせる経営けいえい再建さいけんの手法しゅほうである。

新旧しんきゅう社しゃ両社りょうしゃの商号しょうごうについては、旧きゅう社しゃ商号しょうごうに「新しん社しゃ」を加くわえた名称めいしょうを新しん社しゃ商号しょうごうとする場合ばあいと、旧きゅう社しゃの商号しょうごうを新しん社しゃが名乗なのり、旧きゅう社しゃが商号しょうごう変更へんこうする場合ばあいの2つのケースが主おもに見みられる。

一般いっぱん的てきに旧きゅう社しゃは最終さいしゅう的てきに清算せいさんされ解散かいさんする。新しん社しゃへの事業じぎょう譲渡じょうとを行おこなうことで旧きゅう社しゃの収益しゅうえき事業じぎょうがなくなり、債務さいむ弁済べんさいが不可能ふかのうである場合ばあいは、自己じこ破産はさん、特別とくべつ清算せいさんまたは特定とくてい調停ちょうていを申請しんせいして、債務さいむを減免げんめんさせたり財産ざいさんを処分しょぶんし法的ほうてき整理せいりに移行いこうするが、事業じぎょうを承継しょうけい済ずみであることから一般いっぱん的てきには倒産とうさんとはみなされない。

なお旧きゅう商法しょうほうにおける「会社かいしゃ整理せいり」は、当該とうがい法人ほうじんを存続そんぞくしたまま経営けいえいを再建さいけんさせるための手続てつづきの一ひとつであり、本ほん項こうでいう新旧しんきゅう分離ぶんりとはまったく異ことなる。

新旧しんきゅう分離ぶんりの利点りてん

新旧しんきゅう分離ぶんりを行おこなうことで、事業じぎょうを承継しょうけいした新しん社しゃは過剰かじょうな債務さいむから解放かいほうされ財務ざいむが正常せいじょう化かし、商しょう取引とりひきや債券さいけんの発行はっこう、融資ゆうしに関かんする支障ししょうが取とり除のぞかれる。

また新しん社しゃを旧きゅう社しゃの子会社こがいしゃとすれば、新しん社しゃが黒字くろじ計上けいじょうを果はたせば旧きゅう社しゃは配当はいとうを受うけ取とり、それを弁済べんさいに充あてることができる。ないしは、旧きゅう社しゃは新しん社しゃの株式かぶしきを売却ばいきゃくし、売却ばいきゃく益えきを弁済べんさいに充あてることも可能かのうになる。

公共こうきょう企業きぎょう体たい日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう（国鉄こくてつ）の分割ぶんかつ民営みんえい化か（1987年ねん〈昭和しょうわ62年ねん〉）は、このスキームを実現じつげんするためのものであった。しかし実際じっさいには株式かぶしき売却ばいきゃく益えきを充あてても債務さいむの利払りばらいすら満足まんぞくにできず、逆ぎゃくに債務さいむが膨張ぼうちょうしてスキームが完全かんぜんに破綻はたんした。旧きゅう社しゃに相当そうとうする日本国有鉄道清算事業団にほんこくゆうてつどうせいさんじぎょうだん解散かいさんの1998年ねん（平成へいせい10年ねん）にそのほとんどが国くにの債務さいむに繰くり入いれられ、国くにの一般いっぱん会計かいけいから60年ねんかけて直接ちょくせつ償還しょうかんせざるを得えなくなる、事実じじつ上じょうの失敗しっぱいに終おわった。

チッソも同様どうようで、本業ほんぎょうは非常ひじょうに順調じゅんちょうだが、賠償金ばいしょうきんの債務さいむがのしかかっていたため、サスティナビリティーが疑問ぎもん視しされていた。そのために新旧しんきゅう分離ぶんりを行おこない、新しん会社かいしゃを身軽みがるにして確実かくじつに事業じぎょう継続けいぞくを目指めざす意図いとであった。

新旧しんきゅう分離ぶんりを行おこなった主おもな企業きぎょう

公営こうえい企業きぎょう

• 公共こうきょう企業きぎょう体たい日本にっぽん国有こくゆう鉄道てつどう - 旅客りょかく鉄道てつどう6社しゃおよび日本にっぽん貨物かもつ鉄道てつどう・鉄道てつどう通信つうしん・鉄道てつどう情報じょうほうシステム・新幹線しんかんせん鉄道てつどう保有ほゆう機構きこう・鉄道てつどう総合そうごう技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ・日本国有鉄道清算事業団にほんこくゆうてつどうせいさんじぎょうだん

  国鉄こくてつ分割ぶんかつ民営みんえい化かに伴ともない、国鉄こくてつの事業じぎょうは新設しんせつの11法人ほうじんに分割ぶんかつ承継しょうけいされ、国鉄こくてつ自体じたいは長期ちょうき債務さいむ償還しょうかんを専せん門もんに行おこなう日本国有鉄道清算事業団にほんこくゆうてつどうせいさんじぎょうだんに移行いこうした。事業じぎょう団だん保有ほゆうの東日本旅客鉄道ひがしにほんりょかくてつどう、東海旅客鉄道とうかいりょかくてつどう、西日本旅客鉄道にしにほんりょかくてつどうおよび九州旅客鉄道きゅうしゅうりょかくてつどう（事業じぎょう団だん解散かいさん後ごの2016年ねんに株式かぶしき上場じょうじょう）の株式かぶしきはすべて売却ばいきゃくされて4社しゃは完全かんぜん民営みんえい化かを達成たっせいしたが、売却ばいきゃく益えきは日本国有鉄道清算事業団にほんこくゆうてつどうせいさんじぎょうだんの長期ちょうき債務さいむ償還しょうかんに充あてるにはほど遠とおく、承継しょうけい債務さいむは毎まい年度ねんど膨張ぼうちょうを続つづけた。結果けっかとして償還しょうかんスキームは10年ねんで完全かんぜんに破綻はたんし、事業じぎょう団だんは1998年ねんに解散かいさんした。このほか鉄道てつどう通信つうしんは民間みんかんとの買収ばいしゅう・合併がっぺいをくり返がえし現在げんざいはソフトバンクとなっている。

• 日本道路公団にほんどうろこうだん

  「日本道路公団にほんどうろこうだん」は、小泉こいずみ改革かいかくにより、NEXCO3社しゃに分割ぶんかつ民営みんえい化かされた。資産しさんと債務さいむは独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじんである日本にっぽん高速こうそく道路どうろ保有ほゆう・債務さいむ返済へんさい機構きこうが保有ほゆうしている。

建設けんせつ

• 金剛こんごう組ぐみ

  木造もくぞうによる仏教ぶっきょう寺院じいんの建設けんせつ・修復しゅうふくを専門せんもんとし、「現存げんそんする世界せかい最古さいこの企業きぎょう」といわれていたが、近代きんだい式しき寺院じいんの建設けんせつに手てを染そめたことをきっかけとして業績ぎょうせきが傾かたむき、2006年ねんに経営けいえい破綻はたん。高松建設たかまつけんせつ（後ごの高松たかまつCG）が設立せつりつした新しん法人ほうじんに業務ぎょうむを引ひき継つぎ、旧きゅう法人ほうじんは「株式会社かぶしきがいしゃケージー建設けんせつ」に商号しょうごう変更へんこう後ご自己じこ破産はさん→破産はさん廃止はいしで消滅しょうめつした。

• 東急建設とうきゅうけんせつ

  2003年ねん、不動産ふどうさん事業じぎょうの債務さいむ超過ちょうかにより、旧きゅう・東急建設とうきゅうけんせつの建設けんせつ部門ぶもんを元もとに、TCホールディングスを設立せつりつ。旧きゅう・東急建設とうきゅうけんせつをTCプロパティーズに改称かいしょう。新しん・東急建設とうきゅうけんせつ（旧きゅうTCホールディングス）が代かわって東証とうしょう一部いちぶに上場じょうじょう。一時期いちじき、主しゅ力行りっこうOBにより設立せつりつしたフェニックス・キャピタルが再建さいけん支援しえんに介入かいにゅうしていたことから、再建さいけんが完了かんりょうした近年きんねん以降いこうも主要しゅよう株主かぶぬしに連つらねている。

• MID都市とし開発かいはつ

  旧きゅう松下まつした興産こうさん（旧きゅう法人ほうじん、略称りゃくしょうMID）は大阪おおさかの中堅ちゅうけんデベロッパーで、かつての旧きゅう松下まつしたグループの兄弟きょうだい会社かいしゃで関係かんけい会社かいしゃ。創業そうぎょう家かである松下まつした家か同族どうぞく（※松下電器まつしたでんきや同族どうぞく企業きぎょう・松下まつした不動産ふどうさん含ふくむ）が主体しゅたいとなり設立せつりつ。80年代ねんだいを中心ちゅうしんに大だい規模きぼ開発かいはつを行おこなってきた（その間あいだ、90年代ねんだい前半ぜんはんに旧きゅうナショナル劇場げきじょうでCM放映ほうえいしていた）が、90年代ねんだい後半こうはんに7,000億おく円えんもの融資ゆうし団だんからの借入かりいれを抱かかえ経営けいえい危機ききに陥おちいる。その後ご紆余曲折うよきょくせつをたどり、2005年ねんに新旧しんきゅう分離ぶんりを実施じっし。松下まつしたサイドから資本しほん的てきに離脱りだつしていた和歌山わかやまロイヤルパインズ（2代目だいめMID）へ採算さいさん部門ぶもん（オフィスビル主体しゅたい）を譲渡じょうと、旧きゅう松下まつした興産こうさんは豊秀とよひで興産こうさんと社名しゃめいを変かえて清算せいさん会社かいしゃへ移行いこうした。

• フジタ

食品しょくひん

• 大だい日本にっぽん製糖せいとう・明治めいじ製糖せいとう（現げん大だい日本にっぽん明治めいじ製糖せいとう）

  両社りょうしゃはそれぞれ旧きゅう大だい日本にっぽん製糖せいとう・旧きゅう明治めいじ製糖せいとうからの第だい二に会社かいしゃの扱あつかいで新旧しんきゅう分離ぶんり。両社りょうしゃは三菱商事みつびししょうじの出資しゅっしする製糖せいとう子会社こがいしゃとして再さい出発しゅっぱつ。96年ねんの両社りょうしゃ対等たいとう合併がっぺいにより、現在げんざいの大だい日本にっぽん明治めいじとなる。

• タカラブネ

  2003年ねん1月がつに経営けいえい破綻はたん（民事みんじ再生さいせい法ほう申請しんせい）し、同年どうねん7月がつにその受うけ皿ざらとしてスイートガーデンを設立せつりつ。タカラブネブランドを継承けいしょう。

• 東ひがしハト

  2003年ねんの会社かいしゃ分割ぶんかつ（祖業そぎょう・本業ほんぎょうの製菓せいか部門ぶもんとノンコア事業じぎょう）による新旧しんきゅう分離ぶんり。2ヶ月かげつ前まえの倒産とうさんによる救済きゅうさい措置そち。

• ロッテ/ロッテホールディングス

  産業さんぎょう活力かつりょく再生さいせい特別とくべつ措置そち法ほうの適用てきよう案件あんけんとして2006年度ねんど末期まっきに実施じっし。新旧しんきゅう分離ぶんりの方式ほうしきで旧きゅうロッテが持株もちかぶ会社かいしゃ化か。

流通りゅうつう・デパート

• 沖縄三越おきなわみつこし

  三越みつこしグループの百貨店ひゃっかてん。放漫ほうまん経営けいえいや三越みつこしと提携ていけいしていた地元じもと側がわ企業きぎょう「大城おおき組ぐみ」の業績ぎょうせき悪化あっかなどで債務さいむ超過ちょうかに陥おちいったため、三越みつこし主導しゅどうで新旧しんきゅう分離ぶんりが行おこなわれ、2004年ねん、新しん法人ほうじんの「株式会社かぶしきがいしゃ沖縄三越おきなわみつこし」が事業じぎょうを継承けいしょうしたが、沖縄三越おきなわみつこしも2014年ねん9月21日にちに閉店へいてん。同名どうめいの旧きゅう法人ほうじんは別べつの社名しゃめいに変更へんこうされて清算せいさんされた他ほか、新しん法人ほうじんも2014年ねん10月がつに「リウボウ商事しょうじ」に社名しゃめいを変更へんこうした。

• 丸井今井まるいいまい

  北海道ほっかいどうの百貨店ひゃっかてん。三越みつこし伊勢丹いせたんホールディングスの支援しえんで2005年ねんに北海道ほっかいどう丸井今井まるいいまい株式会社かぶしきがいしゃに改称かいしょうし会社かいしゃ分割ぶんかつで株式会社かぶしきがいしゃ丸井今井まるいいまい（新しん社しゃ）に事業じぎょう譲渡じょうとしたが、株式会社かぶしきがいしゃ丸井今井まるいいまいは2009年ねんに経営けいえい破綻はたんし、三越みつこし伊勢丹いせたんホールディングス設立せつりつの株式会社かぶしきがいしゃ札幌さっぽろ丸井今井まるいいまい（後ごの札幌さっぽろ丸井まるい三越みつこし）と株式会社かぶしきがいしゃ函館はこだて丸井今井まるいいまいに事業じぎょう譲渡じょうと。

• 山やま交百貨店ひゃっかてん

  百貨店ひゃっかてん事業じぎょうそのものの売うり上あげの低迷ていめいに加くわえ、ダイエーと提携ていけいしていた総合そうごうスーパー事業じぎょうに失敗しっぱいしたため、2007年ねん2月がつに運営うんえい会社かいしゃの新旧しんきゅう分離ぶんりを実施じっし。新しん運営うんえい会社かいしゃ「山やま交百貨店ひゃっかてん」を設立せつりつし百貨店ひゃっかてん事業じぎょうのみ委譲いじょうし、旧きゅう運営うんえい会社かいしゃである山やま交は甲州こうしゅう管財かんざいと名前なまえを変かえ清算せいさん処理しょりを行おこなった。

• 鳥取大丸とっとりだいまる（現げん：丸まる由ゆかり百貨店ひゃっかてん）

  日にちノ丸まるグループやJ.フロント リテイリング（JFR）の出資しゅっしした鳥取大丸とっとりだいまるが経営けいえい危機ききに陥おちいり、2018年ねん9月がつに新旧しんきゅう分離ぶんりを実施じっし。新しん社しゃからはJFRの資本しほん関係かんけいが外はずれたものの、商標しょうひょう使用しよう契約けいやくを結むすび「鳥取大丸とっとりだいまる」の名称めいしょうのまま営業えいぎょうを続つづけていたが、契約けいやくの切きれる2022年ねん9月がつに現げん名なへ改称かいしょう。

• アパンダ

運輸うんゆ

• 琴きん参さんバス・琴きん参さんタクシー

  香川かがわ県けん西部せいぶで路線ろせんバス事業じぎょうを営いとなんでいた琴平ことひら参宮さんぐう電鉄でんてつが不動産ふどうさん部門ぶもんの不振ふしんにより路線ろせんバス部門ぶもんを琴きん参さんバスとして新旧しんきゅう分離ぶんり、特別とくべつ清算せいさん。同社どうしゃの株式かぶしきを同どう県けん東部とうぶの同どう業者ぎょうしゃである大川おおかわ自動車じどうしゃが買収ばいしゅうする形かたちで譲渡じょうと。なお、グループ企業きぎょうの琴きん参さんタクシーは観音寺かんおんじ市しの観光かんこうバス会社かいしゃである西にし讃さん観光かんこうが設立せつりつした同名どうめいの新しん会社かいしゃに譲渡じょうとして破産はさんしたため、袂たもとを分わかつこととなった。

• ブルーハイウェイライン

  石油せきゆ高騰こうとうや競争きょうそう激化げきかによる経営けいえい悪化あっかに伴ともない2000年ねんに大阪おおさか-志布志しぶし航路こうろ事業じぎょうを「ブルーハイウェイライン西日本にしにほん」に分社ぶんしゃ化かし、2001年ねん7月がつに大洗おおあらい-苫小牧とまこまい航路こうろ事業じぎょうを「商船しょうせん三井みついフェリー」に譲渡じょうと。旧きゅう社しゃは廃止はいしを決定けっていしていた東京とうきょう-那智勝浦なちかつうら-高知こうち航路こうろを10月がつまで運航うんこうした後のち解散かいさん。

• 茨城いばらき交通こうつう

  2009年ねん実施じっし。但ただし法人ほうじん格かくとしては連続れんぞく性せいがあるので、このケースとしては極きわめて希有けうな存在そんざいでもある。

• 十和田とわだ観光かんこう電鉄でんてつ

  2007年ねん12月に実施じっし、これ以降いこうは新旧しんきゅう両社りょうしゃ併存へいそんにより継続けいぞくしていたが2012年ねん3月がつに鉄道てつどう事業じぎょうは廃止はいしされた。

• 常磐ときわ交通こうつう自動車じどうしゃ

  多角たかく経営けいえいの失敗しっぱいで多額たがくの負債ふさいを抱かかえたため、2006年ねん2月がつ1日にちに無む借金しゃっきん経営けいえいの子会社こがいしゃ・常つね交中小型こがた自動車じどうしゃに路線ろせんバス・観光かんこうバス・運輸うんゆの3事業じぎょうを営業えいぎょう譲渡じょうとし、常つね交中小型こがた自動車じどうしゃは新しん常磐ときわ交通こうつうに社名しゃめい変更へんこうを行おこなった上うえで創業そうぎょう家かの社長しゃちょう野崎のさき満みつるが退任たいにん、グリーンキャブ（東京とうきょう都と）の100%子会社こがいしゃとなった。同社どうしゃは「浜はま通どおり旅客りょかく運送うんそう」に社名しゃめい変更へんこうして人材じんざい派遣はけん業ぎょう並ならびに不動産ふどうさん賃貸ちんたい業ぎょうへ業態ぎょうたい転換てんかんして債務さいむ処理しょりに専念せんねんし、2016年ねん6月がつ30日にちをもって会社かいしゃ解散かいさんを決議けつぎ、7月がつ21日にちに特別とくべつ清算せいさん手続てつづき開始かいし決定けっていを受うけた。

• 宮崎みやざきカーフェリー

  2004年ねんにマリンエキスプレスより阪神はんしん～宮崎みやざき航路こうろを引ひき継ついで事業じぎょうを開始かいしした旧きゅう社しゃは、当初とうしょから大幅おおはばな債務さいむ超過ちょうかであり、新船しんふね建造けんぞう資金しきんの調達ちょうたつ・債務さいむ償還しょうかんの目処めどが立たたなくなったため、2017年ねん11月に特別とくべつ清算せいさんの申請しんせいを発表はっぴょう。2018年ねん3月がつ、宮崎みやざき県けん・宮崎みやざき県内けんない金融きんゆう機関きかん・地域ちいき経済けいざい活性かっせい化か支援しえん機構きこうなどの出資しゅっしにより設立せつりつされた同名どうめい新しん社しゃ（設立せつりつ時じは宮崎みやざきひなた）に運航うんこう事業じぎょう・船舶せんぱくを継承けいしょうした。旧きゅう社しゃは2018年ねん2月がつに会社かいしゃ解散かいさんを決議けつぎ、3月1日にちに「福岡ふくおかマゼラン」に社名しゃめい変更へんこうし、2018年ねん8月がつ15日にちに福岡ふくおか地裁ちさいから特別とくべつ清算せいさん開始かいし決定けっていを受うけた。

• 東日本ひがしにっぽんフェリー

  2003年ねんに旧きゅう法人ほうじんが経営けいえい破綻はたんし2005年ねんに再建さいけんスポンサーのリベラに吸収きゅうしゅう合併がっぺいののち2006年ねんに同名どうめいの新しん法人ほうじんを設立せつりつしてフェリー事業じぎょうを移管いかん、その後ご経営けいえい悪化あっかにより2008年ねんに旧きゅう法人ほうじん時代じだいからの関連かんれん会社かいしゃであるリベラ子会社こがいしゃの道みち南みなみ自動車じどうしゃフェリーに函館はこだて-青森あおもり・大だい間あいだ航路こうろ事業じぎょうを継承けいしょう。新しん法人ほうじんは船舶せんぱく貸かし渡わたり業ぎょうとして存続そんぞくしたが2009年ねん道どう南みなみ自動車じどうしゃフェリーに合併がっぺいされ消滅しょうめつ。

新聞しんぶん社しゃ

• 毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ

  「株式会社かぶしきがいしゃ毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ」（旧きゅう法人ほうじん）は、読売よみうり・朝日あさひとの熾烈しれつな競争きょうそうなどで債務さいむ超過ちょうかに陥おちいったため、1977年ねん、新聞しんぶん・本ほんを出版しゅっぱんする通常つうじょうの新聞しんぶん社しゃの業務ぎょうむを実施じっしするための新しん法人ほうじんとして「毎日新聞まいにちしんぶん株式会社かぶしきがいしゃ」が設立せつりつされた。同年どうねん12月1日にち、旧きゅう法人ほうじんは「株式会社かぶしきがいしゃ毎日まいにち」に社名しゃめい変更へんこうして債務さいむ返済へんさいに専念せんねん、新しん法人ほうじんは「株式会社かぶしきがいしゃ毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ」に社名しゃめい変更へんこうし、旧きゅう法人ほうじんから事業じぎょう一切いっさいを引ひき継ついだ。8年ねん後ごに債務さいむ返済へんさいが一段落いちだんらくしたことから、「スポーツ報知ほうち（報知ほうち新聞しんぶん）と並ならぶ現存げんそんする日本にっぽん最古さいこの新聞しんぶん」の歴史れきしを守まもるため、旧きゅう法人ほうじんが新しん法人ほうじんを吸収きゅうしゅうし、元もとに戻もどった。

• 岡山おかやま日にち日にち新聞しんぶん

  岡山おかやま県けんの県けん紙し山陽新聞社さんようしんぶんしゃに対抗たいこうして1946年ねんに創刊そうかんしたが業績ぎょうせきは振ふるわず、2004年ねんにカバヤ食品かばやしょくひんグループから吉備きびシステム（岡山おかやま市し）の傘下さんかとなったが、経営けいえい難なんに陥おちいり2008年ねん10月がつに岡山おかやま日にち日にち新聞しんぶん新しん社しゃに事業じぎょうを承継しょうけいしのち解散かいさん。2011年ねん11月に新しん社しゃも経営けいえいに行いき詰づまり準じゅん自己じこ破産はさんを申請しんせいし倒産とうさん、新聞しんぶんも休刊きゅうかんした。

• 常陽じょうよう新聞しんぶん

  常陽じょうよう新聞しんぶん社しゃは1985年ねんに関連かんれん会社かいしゃの破産はさんのあおりで旧きゅう商法しょうほうの会社かいしゃ整理せいり手続てつづきを申請しんせいし、事業じぎょうを継続けいぞくしながら経営けいえい再建さいけんを行おこなったが、経営けいえい環境かんきょうの悪化あっかで累積るいせき債務さいむが拡大かくだいし2003年ねんに営業えいぎょう権けんを新設しんせつの常陽じょうよう新聞しんぶん新しん社しゃに承継しょうけいし解散かいさんした。のち常陽じょうよう新聞しんぶん新しん社しゃも2013年ねん8月がつに破綻はたん、新聞しんぶん発行はっこうも休刊きゅうかんした。詳細しょうさいは常陽じょうよう新聞しんぶんを参照さんしょうのこと。

出版しゅっぱん・映像えいぞう

• 誠まこと文ぶん堂どう新光しんこう社しゃ
• 河出書房新社かわでしょぼうしんしゃ
• キネマ旬報社きねまじゅんぽうしゃ
• 財界ざいかい展望てんぼう新しん社しゃ

  ZAITENを発行はっこうする出版しゅっぱん社しゃ。

• 中央公論ちゅうおうこうろん新しん社しゃ

  中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ（旧きゅう法人ほうじん）は1990年代ねんだいに経営けいえい危機ききに陥おちいったため、読売新聞社よみうりしんぶんしゃ（後ごの読売新聞よみうりしんぶん東京とうきょう本社ほんしゃ）が救済きゅうさいに乗のり出だし、1999年ねんに読売よみうりの全額ぜんがく出資しゅっしによって新しん社しゃが設立せつりつされ、営業えいぎょうを譲ゆずり受うけた。2002年ねんの読売よみうりグループ再編さいへんにより、読売新聞よみうりしんぶんグループ本社ほんしゃの子会社こがいしゃとなって現在げんざいに至いたる。旧きゅう中央公論社ちゅうおうこうろんしゃは1999年ねん2月がつ1日にち付づけで「株式会社かぶしきがいしゃ平成へいせい出版しゅっぱん」に社名しゃめい変更へんこう、同年どうねん8月がつ23日にちに解散かいさん。同年どうねん12月がつ27日にちに特別とくべつ清算せいさん開始かいし。2001年ねん9月がつ1日にちに清算せいさんが終了しゅうりょうし、完全かんぜん消滅しょうめつした。

• 徳間書店とくましょてん

  準じゅん大手おおての総合そうごう出版しゅっぱん社しゃ。1990年代ねんだいに住友銀行すみともぎんこうの管理かんり下かにおかれたが、2005年ねんに旧きゅう法人ほうじんは債務さいむ整理せいり会社かいしゃ「株式会社かぶしきがいしゃ芝しばホールディングス」に社名しゃめい変更へんこうされ、翌年よくねん清算せいさん。事業じぎょうは新しん法人ほうじんの「株式会社かぶしきがいしゃ徳間書店とくましょてん」が引ひき継ついだ。

• 理論りろん社しゃ

  2010年ねん末まつに実施じっし。無料むりょうBSチャンネル・“BS11”を運営うんえいする日本にっぽんBS放送ほうそうによる受うけ皿ざら会社かいしゃへ事業じぎょう譲渡じょうと、その後ご2012年ねん7月がつにテレワンおよびシカゴコンサルティングの両社りょうしゃへ全ぜん株かぶを分割ぶんかつ売却ばいきゃくしたが、2018年ねん1月がつに同業どうぎょうの国土こくど社しゃと共ともに再度さいど日本にっぽんBS放送ほうそうの連結れんけつ子会社こがいしゃとなった。

• アスキー

  2003年ねんにユニゾン・キャピタルにより実施じっし。現在げんざいの角川かどかわグループホールディングスおよびアスキー・メディアワークス（2013年ねん10月がつ期きよりKADOKAWA）。

（補記ほき）

• 三さん五ご館かんシンシャは三さん五ご館かんの倒産とうさんにより元もと社員しゃいんが新規しんきに設立せつりつした会社かいしゃで、社名しゃめいは合意ごういの上うえで継承けいしょうしているが、資本しほん関係かんけいや事業じぎょう継続けいぞく性せいはない。
• 飛鳥新社あすかしんしゃは当初とうしょからこの名なで、新旧しんきゅう分離ぶんりではない。
• 東京とうきょうムービー新しん社しゃは東京とうきょうムービーの営業えいぎょう担当たんとう会社かいしゃで、新旧しんきゅう分離ぶんりではない。

電波でんぱメディア

• CROSS FM

  1993年ねん9月1日にちに開局かいきょくした福岡ふくおか県けんを放送ほうそう対象たいしょう地域ちいきとする超ちょう短波たんぱ放送ほうそう局きょく「株式会社かぶしきがいしゃエフエム九州えふえむきゅうしゅう」（愛称あいしょう・CROSS FM）は開局かいきょく当初とうしょから赤字あかじ状態じょうたいが続つづいていた。エフエム九州えふえむきゅうしゅうは2008年ねん5月7日にち、2007年度ねんど決算けっさんが6億おく円えんの債務さいむ超過ちょうかとなることから、自力じりきでの経営けいえい再建さいけんを断念だんねん。投資とうし会社かいしゃ「ネクスト・キャピタル・パートナーズ」が受うけ皿ざら会社かいしゃとなって新しん法人ほうじんの「株式会社かぶしきがいしゃCROSS FM」が設立せつりつされ、2008年ねん7月がつ1日にち午前ごぜん0時じをもって株式会社かぶしきがいしゃエフエム九州えふえむきゅうしゅうが行おこなっていた放送ほうそう事業じぎょう・放送ほうそう免許めんきょを新しん法人ほうじんが引ひき継ついだ。平成へいせい新しん局きょくにおける新旧しんきゅう分離ぶんりは当社とうしゃが初はつの事例じれいとなる。

• 兵庫ひょうごエフエム放送えふえむほうそう（新しん社しゃ、旧きゅうKiss-FM KOBE）

  2010年ねんに新旧しんきゅう分離ぶんりを実施じっし。地上波ちじょうはとしての放送ほうそう業界ぎょうかいでの新旧しんきゅう分離ぶんりは異例いれいで、FMでは前者ぜんしゃの「CROSS FM」から2例れい目めとなった。

• エフエム岐阜ぎふ

  2001年ねん4月がつ1日にちに開局かいきょくした岐阜ぎふ県けんの超ちょう短波たんぱ放送ほうそう局きょく「岐阜ぎふエフエム放送えふえむほうそう株式会社かぶしきがいしゃ」が2013年ねん3月がつ期きで3億おく円えん超ちょうの債務さいむ超過ちょうかとなったのを機きに、エフエム東京えふえむとうきょうとエフエム愛知えふえむあいちなどの出資しゅっしにより2013年ねん8月がつに新しん会社かいしゃ「株式会社かぶしきがいしゃエフエム岐阜ぎふ」を設立せつりつ、2014年ねん3月1日にち午前ごぜん0時じをもって岐阜ぎふエフエム放送えふえむほうそうから放送ほうそう免許めんきょ・放送ほうそう事業じぎょうを引ひき継ついだ。地上波ちじょうは放送ほうそう局きょくではCROSS FM、兵庫ひょうごエフエム放送えふえむほうそうに次ついで3番目ばんめの事例じれいとなる。

• ニッポン放送にっぽんほうそう

  2006年ねん4月がつ1日にちに旧きゅう・ニッポン放送ほうそう保有ほゆうの資産しさんをフジテレビジョン（現在げんざいのフジ・メディア・ホールディングス）への集約しゅうやくを目的もくてきとして、新あらたに設立せつりつした「株式会社かぶしきがいしゃニッポン放送にっぽんほうそう」が放送ほうそう事業じぎょう・放送ほうそう免許めんきょを引ひき継ついだ。旧きゅう社しゃは「株式会社かぶしきがいしゃニッポン放送にっぽんほうそうホールディングス」に商号しょうごう変更へんこうし、フジテレビに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされた。（ニッポン放送にっぽんほうそうの経営けいえい権けん問題もんだいも参照さんしょう）

• スター・チャンネル

  2008年ねんに実施じっし。

IT系けい

• アイフォー

  ハガキデジタルデザインソフト「筆ふで王おう」で知しられたIT関連かんれん企業きぎょう。実じつは2003年ねんの時点じてんで既すでに新旧しんきゅう分離ぶんりを実施じっししているが、のちに同社どうしゃを買収ばいしゅうした同業どうぎょう大手おおて・イーフロンティアに吸収きゅうしゅう合併がっぺいされた。

• 元気げんき

  2008年ねん3月がつに親会社おやがいしゃ・ダイコク電機だいこくでんきにより実施じっし。詳細しょうさいは新旧しんきゅう分離ぶんりに関かんする項目こうもく

• インデックス

  2013年ねん11月に実施じっし。アトラスを始はじめとする事業じぎょうをセガ（後ごのセガゲームス）が設立せつりつした受うけ皿ざら会社かいしゃである同名どうめい新しん社しゃのインデックス（設立せつりつ時じはセガドリーム、2016年ねんにiXITへ社名しゃめい変更へんこう）へ譲渡じょうと。旧きゅう社しゃは2014年ねん4月がつ30日にちに民事みんじ再生さいせい手続てつづき廃止はいし決定けっていを受うけ、同年どうねん7月がつ31日にちに破産はさん手続てつづき開始かいし決定けってい。

• ITX

  2012年ねんに実施じっし。元もと親会社おやがいしゃによる不祥事ふしょうじによる影響えいきょうを受うけ日本にっぽん産業さんぎょうパートナーズへ事実じじつ上じょうの売却ばいきゃく。

その他た

• 新来島しんくるしまどっく

  旧きゅう法人ほうじん時代じだいは、「再建さいけん王おう」として有名ゆうめいな坪内つぼうち寿夫としおのもと、四国しこくを中心ちゅうしんとした一大いちだい企業きぎょうグループをき上ずきあげていたが、世界せかい的てき造船ぞうせん不ふ況きょう・プラザ合意ごうい以降いこうの円えん高だか不ふ況きょうにより、1986年ねん頃ころに経営けいえい危機ききが表面ひょうめん化か。1987年ねん、受うけ皿ざら法人ほうじんである新しん法人ほうじんに事業じぎょう譲渡じょうと。旧きゅう法人ほうじんは「株式会社かぶしきがいしゃ来島らいとう興産こうさん」に商号しょうごう変更へんこう後ご、1991年ねん12月13日にちに解散かいさん決議けつぎがなされ、1992年ねん3月30日にち清算せいさん結ゆい了りょう、完全かんぜん消滅しょうめつした。

• チッソ

  日本にっぽんにおける認定にんてい公害こうがい病びょうである水俣病みなまたびょう患者かんじゃの救済きゅうさいへ向むけ万全ばんぜんな対応たいおうを期きすため、事実じじつ上じょうの純粋じゅんすい持株もちかぶ会社かいしゃとなり、従来じゅうらいの事業じぎょうや連結れんけつ・持分もちぶん会社かいしゃ等とうは全すべて新設しんせつ子会社こがいしゃ・JNCへ譲渡ゆずりわたしている。

• フォーライフ・レコード

  吉田よしだ拓郎たくろうや井上いのうえ陽水ようすいらによって設立せつりつされたレコード会社かいしゃ。ヒット曲きょくに恵めぐまれなかったことや有力ゆうりょく歌手かしゅに移籍いせきされるなどして1990年代ねんだい後半こうはんより経営けいえいが悪化あっか。2001年ねんに新しん会社かいしゃフォーライフミュージックエンタテイメントを設立せつりつし、営業えいぎょう権けん・総そう資産しさん・所属しょぞくアーティストを継承けいしょう。旧きゅう法人ほうじんは「三宿みしゅく産業さんぎょう株式会社かぶしきがいしゃ」に社名しゃめい変更へんこうされ2001年ねん12月に特別とくべつ清算せいさんを申請しんせいし、その後ご解散かいさんした。

• 東京とうきょう法ほう経学けいがく院いん

  2007年ねんに実施じっし。

• 川奈かわなホテル
• 大映だいえい（後ごの角川書店かどかわしょてん映画えいが事業じぎょう部ぶ）
• 豊島園としまえん（遊ゆう園地えんち・としまえん）
• イオンクレジットサービス（旧きゅう社しゃ、新しん社名しゃめい：イオンフィナンシャルサービス）

  流通りゅうつう大手おおて・イオンの上場じょうじょう子会社こがいしゃで、同おなじく上場じょうじょう子会社こがいしゃであるイオン銀行ぎんこうと実質じっしつ的てきな経営けいえい統合とうごうを計画けいかく、2013年度ねんど初はつの中なか間あいだ持株もちかぶ会社かいしゃ移行いこう時じに実施じっし。

• ライフ/ライフカード

  2011年ねん7月がつに実施じっし。ちょうど前年ぜんねんに買収ばいしゅう会社かいしゃの消費しょうひ者しゃ金融きんゆう大手おおて・アイフルが新あらたに新設しんせつしたライフカード（ライフ新しん社しゃ）に全ぜん事業じぎょう譲渡じょうとして、ライフ旧きゅう社しゃはアイフルへ吸収きゅうしゅう合併がっぺいされた。

• ドイト

  再建さいけんスポンサーであるドン・キホーテにより2006年ねんに実施じっし。

• 北陽製紙ほくようせいし（後ごの王子おうじマテリア）
• 白はく元はじめ

  2014年ねん9月がつに実施じっし。事業じぎょうをアあース製薬すせいやくの子会社こがいしゃである白しろ元もとアースへ譲渡じょうと。

• ラ・パルレ

  2010年ねん10月がつに民事みんじ再生さいせい法ほうを申請しんせいし、スピードパートナーズの支援しえんを受うけ、2010年ねん9月がつに設立せつりつされたビューティーパートナーズに移管いかん。2014年ねん7月がつからは、ニューアート・ラ・パルレが、ビューティーパートナーズからエステティック事業じぎょうを承継しょうけいする。

• イエローキャブ

  2014年ねんに株式会社かぶしきがいしゃフェイスが立たち上あげた新しん会社かいしゃドリームキャブにイエローキャブの業務ぎょうむを同社どうしゃに移管いかんした後のち、イエローキャブは2015年ねん2月がつ13日にちに破産はさん申請しんせい。なお、ドリームキャブは2016年ねん4月がつ1日にちにFaith Artists Music Entertainmentに社名しゃめい変更へんこうしている。

• 北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズ（日本にほんハム球団きゅうだん）

  経営けいえい再建さいけんを目的もくてきとしていないが新旧しんきゅう分離ぶんりを行おこなった例れいである。

  本拠地ほんきょちが東京とうきょうドームだった時代じだいの運営うんえい法人ほうじんは「日本にほんハム球団きゅうだん株式会社かぶしきがいしゃ」で日本にほんハム本社ほんしゃの全額ぜんがく出資しゅっしだったが、北海道ほっかいどうへ本拠地ほんきょちを移転いてんするのにあたって、北海道ほっかいどう財界ざいかいと日本にほんハム本社ほんしゃの共同きょうどう出資しゅっしにより設立せつりつされた「株式会社かぶしきがいしゃ北海道ほっかいどう日本にっぽんハムファイターズ」に運営うんえいを移管いかんし、旧きゅう法人ほうじん（日本にほんハム球団きゅうだん）は特別とくべつ清算せいさんにより消滅しょうめつした。

海外かいがいの事例じれい

日本にっぽん以外いがいの国くににおいては当然とうぜん根拠こんきょとなる法令ほうれいが異ことなるものの、新旧しんきゅう分離ぶんりは経営けいえい再建さいけんの手法しゅほうとして幅広はばひろく用もちいられる。

2009年ねん、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは自動車じどうしゃ業界ぎょうかいの“BIG 3”を形成けいせいしていたクライスラーとゼネラル・モータースが相次あいついで経営けいえい破綻はたんした。再建さいけんに係かかる適用てきよう法令ほうれいは米こめ連邦れんぽう倒産とうさん法ほう第だい11章しょうであるが、これは日本にっぽんでは民事みんじ再生さいせい法ほうに相当そうとうする法律ほうりつとされる。同どう条じょうに基もとづく再建さいけんの過程かていでは、それぞれの会社かいしゃを債務さいむ整理せいりを目的もくてきとする旧きゅう社しゃと、優良ゆうりょう事業じぎょう及およびそれを継続けいぞくさせるための資産しさん・人員じんいんのみ引ひき継つぐ新しん社しゃとに分わけることを骨子こっしとして進すすめられた。新しん社しゃにはいずれも国くにが出資しゅっしし、急速きゅうそくに業績ぎょうせきを回復かいふくさせたが、それにより経営けいえい陣じんに多額たがくの報酬ほうしゅうが支払しはらわれたことについては大統領だいとうりょうのバラク・オバマらが批判ひはんした。一方いっぽう、「不ふ採算さいさん」「不良ふりょう」とされたブランドについては旧きゅう社しゃに残のこされ、中国ちゅうごくなどの外国がいこくメーカーに売却ばいきゃくしてその売却ばいきゃく益えきが債務さいむ弁済べんさいに充あてられた。

関連かんれん項目こうもく

• バッドバンク - 銀行ぎんこうにおける新旧しんきゅう分離ぶんり。
• 会社かいしゃ経理けいり応急おうきゅう措置そち法ほう - 戦時せんじ補償ほしょう債務さいむの事実じじつ上じょうの切きり捨すてに伴ともなう救済きゅうさい策さくとして、新旧しんきゅう分離ぶんりが行おこなわれた。