こん棒ぼう投とう

こん棒ぼう投とう（こんぼうなげ）は、パラ陸上りくじょう競技きょうぎの投擲とうてき種目しゅもくのひとつ。フィールドに向むけてこん棒ぼうを投なげ、飛ひ距離きょりを競きそう。

競技きょうぎ大会たいかいでの表記ひょうきは「こん棒ぼう投とう」だが、メディアなどでは「こん棒ぼう投なげ」とも表記ひょうきされる。

概要がいよう

健常けんじょう者しゃの陸上りくじょう競技きょうぎにはないパラ陸上りくじょう競技きょうぎの独自どくじ種目しゅもくで、他たの投擲とうてき種目しゅもくにおいて握力あくりょくがなくて握にぎれないなど重おもい障さわがいを持もつ選手せんしゅのために考案こうあんされた。出場しゅつじょうできるのは障さわがいクラスがF31、32（重度じゅうどの脳性のうせいまひがある車くるまいす使用しよう者しゃ）やF51（重度じゅうどの切断せつだん・機能きのう障さわがいがある車くるまいす使用しよう者しゃ）などの選手せんしゅに限かぎられている。

パラリンピックでは第だい1回かい大会たいかいの1960年ねんローマパラリンピックより採用さいようされ、1992年ねんバルセロナパラリンピックから一旦いったん男子だんしのみとなったが、2012年ねんロンドンパラリンピックより再ふたたび男女だんじょ揃そろって実施じっしされている。

日本にっぽんでは競技きょうぎ人口じんこうが少すくないが、2000年ねんシドニーパラリンピックでは日本にっぽんの安やす陵りょう武文たけふみが銀ぎんメダルを獲得かくとくしている。

ルール

こん棒ぼう

基本きほん的てきにやり投とうと同おなじルールで行おこなわれる。使用しようするこん棒ぼうは長ながさ約やく40cm、重おもさ397g、材質ざいしつは木材もくざいで先端せんたんに金属きんぞくがついている。

選手せんしゅは投擲とうてきサークルに固定こていされた車くるまいすや台だいに座すわり、体からだが浮うかないようにベルトで固定こていして投擲とうてきを行おこなう。こん棒ぼうの投なげ方かたは自由じゆうで、フィールドのほうを向むいて投なげる方法ほうほうのほか、後うしろ向むきで頭上ずじょう越ごしに投なげたり横向よこむきで腕うでを左右さゆうに振ふって投なげたりなど、選手せんしゅごとにさまざまなスタイルで行おこなわれる。